JPH037784A - フッ素系重合体水性分散液およびフッ素系重合体含有水性分散液 - Google Patents

フッ素系重合体水性分散液およびフッ素系重合体含有水性分散液

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JPH037784A
JPH037784A JP20408889A JP20408889A JPH037784A JP H037784 A JPH037784 A JP H037784A JP 20408889 A JP20408889 A JP 20408889A JP 20408889 A JP20408889 A JP 20408889A JP H037784 A JPH037784 A JP H037784A
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稔 加藤
Hiroshi Tadenuma
蓼沼 博
Akio Hiraharu
平春 晃男
Koichi Nishiwaki
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はフッ素系重合体水性分散液およびフッ素系重合
体含有水性分散液に関し、詳しくは貯蔵安定性、成膜性
に優れ、また基体への密着性、耐薬品性、機械的強度な
どの性質に優れた被膜を形成する、フッ素系重合体の水
性分散液およびフッ素系重合体と水溶性樹脂および/ま
たは水分散性樹脂とを含有する水性分散液に関する。
これら水性分散液は、塗料のほかに、繊維処理剤、紙加
工材、床塗布材、カーベットパラキンク材などとして利
用することができる。
(従来の技術) フッ素樹脂は、耐薬品性、耐溶剤性に極めて優れている
ほか、耐熱性、耐候性、気体不透過性、耐放射線性、電
気絶縁性なども良好である。このため、フッ素樹脂は、
ライニング材、耐食材、多孔質物質(例えばアスベスト
シート、ガラスシート、フェルトシート、紙など)の含
浸加工材、バッキング材、塗工材、耐酸、耐アルカリ土
類金属は電気絶縁性か要求される材料表面への吹き付は
材、焼付は塗料、ラミネートフィルム材、繊維などの非
粘着付与材、撥水材、床などへの塗布材などとしての利
用が広く検討されている。
しかし、フッ素樹脂は、加工性、例えは成膜性が悪く、
高温での焼付は処理を必要とすることからピンホールな
どの被膜欠陥が生じやすく、また基体への密着性、透明
性、さらには引張強度などの機械的強度が劣るという欠
点がある。このため、フッ素樹脂は限られた用途のみに
使用され、汎用されるに至っていないのが実状である。
上記フッ素樹脂の欠点を改善するため、例えば懸濁重合
によって得られるフッ化ビニリデン重合体の存在下にア
クリル酸メチルとイソブチレンとを共重合させる粉末状
組成物の製造方法(特公昭54−15077号公報)、
含フツ素ランダム共重合体に水溶性樹脂を配合した含フ
ツ素水性分散体(特開昭59−157159号公報)、
フッ素系重合体を界面活性剤を用いて微分散して得られ
る微粒子分散体100重量部に対しエチレン系不飽和カ
ルボン酸エステルおよび/またはこれと共重合可能な単
量体100〜500重量部を添加し、乳化重合してフッ
素系重合体の複合体を製造する方法(特開昭63−31
2836号公報)などが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らの研究によれば、上記従来の方法はフッ素樹
脂の欠点を充分改良するに至らず、実用化にはなお問題
が残されていることが判明した。
特開昭54−15077号公報記載の粉末状組成物の場
合、得られる重合体の粒子径が通常50〜200μmと
大き℃・ため、この粉末状組成物を用いて形成される塗
膜は耐候性、耐薬品性などが劣る。特開昭59−157
159号公報記載の含フツ素水性分散体は、貯蔵安定性
が低く、またこの分散体を用いて形成される被膜は耐久
性などの性質が充分てない。また、特開昭63−312
836号公報記載の方法によって得られる複合体は、シ
ード粒子に対するエチレン系不飽和カルボン酸エステル
および/またはこれと共重合可能な単量体の使用量が多
すぎるためフッ素樹脂の特性である耐候性、耐薬品性な
どが失われてしまう。
従って、本発明は、フッ素樹脂本来の優れた性質を保持
しながら上記欠点を改善し、貯蔵安定性、成膜性に優れ
、また基体への密着性、耐薬品性、機械的強度などの性
質に優れた被膜を形成するフッ素系重合体水性分散液を
提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、フッ化ビニリデン系重合体粒子をシード
粒子として、特定組成の単量体混合物を水性媒体中で乳
化重合して得られ、かつ得られる重合体粒子が特定範囲
の粒径を有するフッ素系重合体水性分散液を用いると上
記目的が達成できることを知り、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、フッ化ビニリデン系重合体粒子1
00重量部の存在下に、アルキル基の炭素数が1〜18
のアクリル酸アルキルエステルおよび/またはアルキル
基の炭素数カ月〜18のメタクリル酸アルキルエステル
、ならびに必要に応じてこれらと共重合可能なエチレン
系不飽和化合物を含3μmであることを特徴とするフッ
素系重合体水性分散体に関する。
さらに、本発明は、上記フッ素系重合体水性分散液95
〜30重量部(固形分)、および水溶性樹脂および/ま
たは水分散性樹脂の水性分散液5〜70重量部(固形分
)とからなることを特徴とするフッ素系重合体含有水性
分散液に関する。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明においてシード粒子として使用するフッ化ビニリ
デン系重合体としては、フッ化ビニリデンの単独重合体
、およびフッ化ビニリデンとこれと共重合可能なトリフ
ルオロクロロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、四
フッ化エチレン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロイソブ
チレン、パーフルオロアクリル酸などのフッ素含有エチ
レン系不飽和化合物、シクロヘキシルビニルエーテル、
ヒドロキシエチルビニルエーテルなどのフッ素非含有エ
チレン系不飽和化合物、ブタジェン、イソプレン、クロ
ロブレンなどのフッ素非含有ジエン化合物などとの共重
合体を挙げることができる。
これらのうち、フッ化ビニリデン単独重合体、フッ化ビ
ニリデン/四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデ
ン/四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン共重合体な
どが好ましく使用される。
上記フッ化ビニリデン系重合体は種々の方法で得られる
が、本発明においては、特に乳化重合によって得られる
フッ化ビニ+/デン系重合体が好適に使用される。しか
して、本発明においては、乳化重合によって得られるフ
ッ化ビニリデン単独重合体、フッ化ビニリデン/四フッ
化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン/四フッ化エチ
レン/六フッ化プロピレン共重合体などが特に好ましく
使用される。
フッ化ビニリデン系重合体は、水性媒体中で粒子として
分散される限り、どのような状態で添加してもよいが、
前記のとおり本発明においては乳化重合によって得られ
るフッ化ビニリデン系重合体が好ましく、この場合、水
性分散液として製造されることから、そのまま水性分散
液として使用するのが好都合である。このようなフッ化
ビニリデン系重合体の水性分散液は、通常の乳化重合方
法により、例えば原料単量体を水性媒体中で後記するよ
うな乳化剤、重合開始剤、pH調整剤などの存在下に乳
化重合して製造することができる。
なお、フッ化ビニリデン系重合体粒子の粒径は、目的と
するフッ素系重合体水性分散液中の重合体粒子の粒径に
応じて変わるが、通常、0.04〜2.9μmの範囲に
あるのが好ましい。
本発明においてシード粒子として使用するフッ化ビニリ
デン系重合体粒子は乳化重合によって得られるものが好
ましく、例えば懸濁重合によって得られるフッ化ビニリ
デン系重合体粒子をシード粒子とする場合、得られる重
合体の粒子径が50〜200μmと大きくなって、本発
明の目的を達成することができなくなる。
上記フッ化ビニリデン系重合体粒子の存在下に乳化重合
させる単量体としての、アルキル基の炭素数が1〜18
のアクリル酸アルキルエステルとしては、例えはアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル1Wn−ブチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ヘキ
シル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウ
リルなどを挙げることができる。アルキル基の炭素数が
1へ8のアクリル酸アルキルエステル、特にアルキル基
の炭素数が1〜5のアクリル酸アルキルエステルが好ま
しく使用される。
アルキル基の炭素数が1〜18のメタクリル酸アルキル
エステルとしては、例えばメタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミ
ル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸ヘキシル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ルなどを挙げることができる。アルキル基の炭素数が1
〜8のメタクリル酸アルキルエステル、特にアルキル基
の炭素数カ月〜5のメタクリル酸アルキルエステルが好
ましく使用される。
上記アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸ア
ルキルエステルと共重合可能なエチレン系不飽和化合物
としては、 (イ)官能性ビニル化合物および(ロ)上
記(イ)の官能性ビニル化合物以外のビニル化合物など
を挙げることができる。
官能性ビニル化合物(イ)としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸なとのα
、β−不飽和カルボン酸、酢酸ビニルなどのビニル化合
物、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルア
クリルアミ)・、N−メチルメタクリルアミド、闘−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタ
クリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N
、N−ジアルキルメタクリルアミドなとのアミド化合物
、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸N−ジ
アルキルアミノエチル、アクリル酸グリシジル、アクリ
ル酸フルオロアルキルなどのアクリル酸エステル、メタ
クリル酸ジアルキルアミノエチル、メタクリル酸フルオ
ロアルキル、メタクリル12−ヒドロキシエチル、メタ
クリル酸グリシジル、エチレングリコールジメタクリレ
ートなどのメタクリル酸エステル、アリルグリシジルエ
ーテルなどのビニルエーテル化合物などを挙げることが
できる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、フマル酸、N−メチロールアクリルアミド、
N−メチロールメタクリルアミド、アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル#2−ヒドロキシエチル、ア
リルグリシジルエーテルなどが好ましく使用される。
ビニル化合物(ロ)としては、1.3−ブタジェン、イ
ソプレンなどの共役ジエン、スチレン、α−メチルスチ
レン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル化合物、
ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物、アクリロニト
リル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニルなどを
挙げることができる。
これらのうち、1,3−ブタジェン、スチレン、アクリ
ロニトリルなどが好ましく使用される。
これらエチレン系不飽和化合物のうち、官能性11− ビニル化合物(イ)は、単量体混合物の50重量%未満
となる割合で、またビニル化合物(ロ)は、単量体混合
物の30重量%未満となる割合で使用するのが好ましい
なお、上記アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸
アルキルエステルおよび必要に応じて使用するエチレン
系不飽和化合物としては、いずれも、先に例示したよう
な単量体を単独または2種以上の混合物として使用する
ことができる。
アクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエ
ステルとを併用する場合、両者の比率については特に制
限はなく、目的とするフッ素系重合体の性質などに応じ
て適宜決定することができる。また、単量体混合物中の
アクリル酸アルキルエステルの割合は、80重量%未満
が好ましく、特に60重量%未満が好ましい。80重量
%以上では耐薬品性、耐候性、機械的強度などが低下し
て好ましくない。
本発明のフッ素系重合体水性分散液は、上記フッ化ビニ
リデン系重合体粒子100重量部の存在下に、2 上記単量体混合物5〜95重量部、好ましくは20〜9
0重量部を水性媒体中で乳化重合して得られる。
単量体混合物の使用量が5重量部未満では加工性(成膜
性)、基体への密着性が劣り、一方95重量%を超える
とフッ化ヒニリデン系重合体自体が有する耐候性、耐薬
品性などの特性が失われ好ましくない。
上記乳化重合において、どのような生成物が得られるか
は明らかではないが、単量体は主としてフッ化ビニリデ
ン系重合体粒子中に吸収あるいは吸着されて、粒子を膨
潤させながら重合して行くものと考えられる。
上記乳化重合は、通常の乳化重合条件下で行うことがで
きる。例えば、水性媒体中に乳化剤、重合開始剤、pl
−1調整剤、溶媒などを添加し、温度30〜100℃程
度で1〜30時間程度反応を行う。
乳化剤としては、陰イオン性、非イオン性または陰イオ
ン−非イオン性の組合せが用いられ、場合によっては両
性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤も用いることがで
きる。陰イオン性乳化剤としては、例えば高級アルコー
ル硫酸エステルナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム塩、コハク酸シアルキルエステルスルボ
ン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジスル
ホン酸ナトリウム塩などを挙げることができる。
これらのうち、ドデシルベンセンスルホン酸ナトリウム
塩、ラウリルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエ
チレンアルキル(またはアルキルフェニル)エーテルの
硫酸塩などが好ましく使用される。非イオン性乳化剤と
しては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルなどを挙げ
ることができる。−船釣には、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテルなどが使用される。両性乳化剤としては、
ラウリルベタインなどが適当である。
陽イオン界面活性剤としては、アルキルピリジニウムク
ロライド、アルキルアンモニウムクロライドなどを使用
することができる。更に、上記単量体と共重合可能な、
いわゆる反応性乳化剤、例えはスチレンスルボン酸ナト
リウム、アリルアルキルスルホン酸ナトリウムなども乳
化剤として使用してもよい。
乳化剤の使用量は、通常、フッ化ビニリデン系重合体粒
子と単量体混合物との合計100重量部当り0.05〜
5重量部程度である。
重合開始剤としては、例えば水溶性の過硫酸塩、過酸化
水素などが使用可能であり、場合によっては還元剤と組
み合わせて使用することができる。
還元剤としては、例えばピロ重亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、L−アスコル
ビン酸およびその塩、ナトリウムホルムアルデヒドスル
ホキシレートなどを挙げることができる。また、油溶性
の重合開始剤、例えば2゜2′−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2.2′−アゾビス−2
,4−ジメチルバレロニトリル、l。
1′−アゾビス−シクロヘキサン−1−カルボニトリル
、過酸化ベンゾイル、過酸化ジブチル、クメンヒドロ過
酸化物などを単量体あるいは溶媒に溶解して使用するこ
とができる。好ましい油溶性重合開始剤としては、キュ
メンハイドロバーオキシト、ジイソプロピルベンゼンハ
イドロバーオキシド、パラメンタンハイドロパーオキシ
ド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
シド、t−ブチルハイドロパーオキシド、3,5.5−
 )リメチルヘキサノールバーオキシト、t−ブチルパ
ーオキシ(2−エチルヘキサノエート)などを挙げるこ
とができる。重合開始剤の使用量は、単量体混合物10
0重量部当り0.1〜3重量重量部下ある。
連鎖移動剤としては、ハロゲン化炭化水素(例えば、四
塩化炭素、クロロホルム、ブロモホルムなど)、メルカ
プタン類(例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ド
デシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタンなど)
、キサントゲン類(例えば゛、ジメチルキサントゲンジ
サルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファ
イドなど)、テルペン類(例えば、ジペンテン、ターピ
ノーレンなど)などを挙げることができる。連鎖移動剤
の使用量は、単量体混合物100重量部当り0〜10重
量部=15 程度である。
キレート化剤としては、例えばグリシン、アラニン、エ
チレンジアミン四酢酸などを、またpH調整剤としては
、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウムなどを挙げることができる。キレート化剤および
pH調整剤の使用量は、それぞれ、単量体混合物100
重量部当りO〜0.1重量部および0〜3重量重量部下
ある。
溶剤としては、作業性、防災安全性、環境安全性および
製造安全性を損なわない範囲内で少量のメチルエチルケ
トン、アセトン、トリクロロトリフルオロエタン、メチ
ルイソブチルケトン、ジメチルスルホキサイド、トルエ
ン、ジブチルフタレート、メチルピロリドン、酢酸エチ
ルなどを使用してもよい。溶剤の使用量は、単量体混合
物100重量部当り0〜20重量部程度である。
上記フッ化ビニリデン系重合体をシード粒子とした乳化
重合は、公知の方法、例えばフッ化ビニリデン系重合体
粒子の存在下に単量体全量を反応系に一括して仕込む方
法、単量体の一部を仕込ん6− で反応させた後、残りの単量体を連続または分割して仕
込む方法、単量体全量を連続して仕込む方法、単量体の
反応下にフッ化ビニリデン系重合体粒子を分割または連
続して添加する方法などによって行うことができる。
本発明のフッ素系重合体水性分散液中のフッ素系重合体
粒子の平均粒子径は、通常、0.05〜3μm程度であ
り、好ましくは0.05〜1μm程度、更に好ましくは
0.1〜1μm程度である。平均粒子径が0.05μm
未満では水性分散液の粘度が上昇し、高固形分の水性分
散液が得られず、使用条件により機械的剪断が過酷な場
合においては凝固物を発生して好ましくない。一方、3
μmを超えると水性分散液の貯蔵安定性が劣り好ましく
ない。
フッ素系重合体粒子の平均粒子径は、フッ化ビニリデン
系重合体粒子の大きさを適宜選択することによって調整
することができる。
なお、本発明におけるフッ素系重合体の粒子径はナノサ
イザー(Nano−S i z e r、コールタ−社
製)を用いて測定した。
本発明のフッ素系重合体含有水性分散液は、上記フッ素
系重合体水性分散液95〜30重量部(固形分)、好ま
しくは90〜50重量部(固形分)に対し水溶性樹脂お
よび/または水分散性樹脂の水性分散液5〜70重量部
(固形分)、好ましくは10〜50重量部(固形分)(
合計量100重量部)を配合して得られる。
フッ素系重合体水性分散液の割合が95重量部(固形分
)を越えると被膜の耐久性などの性質が低下し、一方3
0重量部(固形分)未満ては耐薬品性などが低下する。
上記水溶性樹脂としては、一般に水溶性として知られて
いる樹脂はいずれも使用可能であり、代表的な水溶性樹
脂としては、N−メチロールメラミン樹脂、アルキル化
N−メチロールメラミン樹脂、水溶性アクリル樹脂、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、水性ナ
イロン樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂、マレイン化ポ
リブタジェン、マレイン化油などを挙げることができる
。これらのうち、N−メチロールメラミン樹脂、アルキ
19− ル化N−メチロールメラミン樹脂、水溶性アクリル樹脂
が好ましく使用される。
上記水分散性樹脂とは一般にエマルジョンを形成できる
ものであり、具体的には(メタ)アクリルエマルジョン
、酢酸ビニルエマルジョン、エチレン−酢酸ビニルエマ
ルジョン、ウレタンエマルジョンなどを挙げることがで
きる。これらのうち、(メタ)アクリルエマルジョンが
好ましく使用される。なお、エマルジョンを使用する場
合、その使用量は固形分が上記範囲内になるように決定
する。
上記水溶性樹脂と水分散性樹脂とを併用する場合、両者
の比率(水溶性樹脂/水分散性樹脂)は、20/80〜
80/20 (重量部)の範囲に調整するのが好ましい
本発明のフッ素系重合体含有水性分散液を調製する際、
水溶性樹脂は、そのままフッ素系重合体水性分散液に添
加し、適当な手段により、例えば撹拌器を用いて撹拌す
れば水溶性樹脂が均一に溶解された水性分散液が得られ
るが、水溶性樹脂を20 予め水に溶解し、水溶液として添加することもできる。
水分散性樹脂は、一般にエマルジョンとして添加される
が、水溶性樹脂の場合と同様に、例えば撹拌器を用いて
撹拌することによって均一な水性分散液を得ることがで
きる。
フッ素系重合体含有水性分散液はそのまま使用すること
ができるが、必要に応じて、顔料、顔料分散剤、充填剤
、老化防止剤などの添加剤を適宜添加して使用すること
ができる。
フッ素系重合体水性分散液およびフッ素系重合体含有水
性分散液は、いずれも成膜性に優れ、耐候性、透明性、
耐薬品性、基体への密着性、機械的強度などに優れた被
膜を形成することから、焼付または常乾型塗料のほかに
カチオン電着塗料、繊維処理剤、紙加工剤、床塗布剤、
カーペットバッキング剤、パツキン剤、非粘着処理剤、
シール剤、ラミネート剤、撥水撥油処理剤などとして用
いることもてきる。例えば、フッ素系重合体水性分散液
を被塗装体に塗布して100〜200℃の温度で1〜3
0分程度焼付けると耐久性、耐薬品性、耐候性に優れた
被膜が得られる。特に、フッ素系重合体含有分散液は、
貯蔵安定性に優れていることから貯蔵、輸送などの面で
極めて有利である。
(実施例) 以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なお、 「部」および「%」はいずれも重量基準である
実施例1 (フッ素系重合体水性分散液の製造) 撹拌器、温度計および単量体添加ポンプな備えたステン
レス製オートクレーブに加熱器および窒素ガス導入装置
を取り付け、これに水100部、フッ化ビニリデン系重
合体水性分散液(フッ化ビニリデン/四フッ化エチレン
/六フッ化プロピレン共重合体、平均粒径0.25μm
、商品名カイナー(KYNAR)9301 (ペンウォ
ルト(株)製)の凝固前のラテックス)100部(固形
分)、過硫酸ナトリウム0.3部を仕込み、気相部を1
5分間窒素ガスで置換し、75℃に昇温した。
次に、別容器でアクリルun−ブチル15部、メタクリ
ル酸メチル23部、メタクリル酸2部、水50部および
乳化剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0
.2部を乳化混合したものを上記オートクレーブに3時
間かけて連続的に添加した。添加終了後さらに85〜9
5°Cて2時間熟成した後、冷却し、アンモニア水にて
p118に調整した後、200メツシユ金網でろ過して
フッ素系重合体の水性分散液を得た。
得られた水性分散液中の重合体粒子の平均粒径は0.2
7μmであった。
なお、重合体粒子の平均粒径はコールタ−社のナノサイ
ザー(Nano−Sizer)を用いて測定した。
上記水性分散液の最低成膜温度(MFT)を熱勾配試験
装置(理学工業(株))にて測定した。
MFTが低いはと成膜性が優れている。
また、上記水性分散液を15cmX 10cmの大きさ
で深さ0.2cmのカラス製枠付き容器に乾燥後のフィ
ルム厚さが0.06cmになるように流し込み50℃で
24時間乾燥させた。得られた乾燥フィルムをダンベ2
3− 舟状2号形を用いて打ち抜き、JIS−に6301に準
して引張強さ、切断時の伸び、100%モジュラスを測
定した。この結果、引張強さ70kg/cm2、切断時
の伸び350%、100%モジュラス45kg/cm2
てあった。
透明性は上記フィルムを目視により観察し、下記のよう
に評価した。
○: 透明 △: やや不透明 X:  白濁 また、クラックの有無は上記フィルムを目視により調べ
た。
結果を表1に示す。
比較例1 実施例1で使用したと同じフッ化ビニリデン系重合体水
性分散液を用いて実施例1と同じ試験を行った。
結果を表1に示す。
表1の結果からフッ化ビニリデン系重合体水性分散液は
本発明のフッ素系重合体水性分散液に劣4− ることか理解される。
比較例2 実施例1において、フッ化ビニリデン系重合体水性分散
液を使用しなかった以外は実施例1と同様にして水性分
散液を得た。この水性分散液をアンモニア水でpH8に
調整した後、200メツシユの金網でろ過した。重合体
粒子の平均粒径は帆27μmであった。
上記水性分散液40部(固形分)と実施例1で使用した
と同じフッ化ビニリデン系重合体水性分散液100部(
固形分)とを混合し、得られた水性分散液について実施
例1と同様の試験を行った。
結果を表1に示す。
表1の結果から、シード粒子を使用することなく調製し
た重合体水性分散液とフッ化ビニリデン系重合体水性分
散液とを単純に混合しただけでは良好な結果が得られな
いことが判る。
比較例3 実施例1において、フッ化ビニリデン系重合体水性分散
液の代わりに四フッ化エチレン単独重合体(平均粒子径
0.25μm)の水性分散液を用いた以外は実施例1と
同様にしてフッ素系重合体水性分散液(重合体の平均粒
子径0.27μm)を調製し、実施例1と同様にして試
験した。
結果を表1に示す。
表1の結果からフッ化ビニリデン系重合体以外のフッ素
含有重合体を使用しても、透明性が劣り本発明の目的を
達成できないことが判る。
(以下余白) 連続フィルムできず。
実施例2〜8 実施例1において、単量体の種類と仕込量とを表2のよ
うに変更した以外は実施例1と同様にしてフッ素系重合
体水性分散液を調製し、実施例1と同様にして試験した
結果を表3に示す。
なお、各フッ素系重合体水性分散液の重合体粒子径は表
2に示した。 (以下余白) −30一 実施例9 実施例1で得られたフッ素系重合体水性分散液100部
(固形分)に、充填剤として酸化チタン(商品名、タイ
ベークR930,6原産業(株)製)50部、分散剤と
してポリカルボン酸ナトリウム塩(商品名、5N−D 
I 5PER5ANT5044、サンノプコ社製)2部
、凍結防止剤としてエチレングリコール1部、防腐剤(
商品名、5N−215、サンノプコ社製) 0.05部
、消泡剤(商品名、FOAMAS T E R−AP、
サンノブコ社製)0.5部および2−アミノ−2−メチ
ル−1−プロパツール2部を添加し、固形分が60%に
なるように水で調整した後、増粘剤としてヒドロキシエ
チルセルロース(商品名、A−5000、フジケミカル
社製)を用い、塗料粘度が4000cpsになるように
調整した。
混合はデイスパー撹拌機を用い、充分混合した後、減圧
脱泡機に移し、脱泡した。
得られた塗料をキシレンおよびアルカリ性洗浄剤で脱脂
した鉄板(JIS−G3141.5pcCD板、0.8
X 70X 150mm)にエアレススプレーガンにて
乾燥後の塗膜が200μmになるように塗布した。塗布
した鉄板は150℃で15分間乾燥した。
上記の塗布鉄板は以下の試験を行った。
(イ)耐候性 フェートメータ(スガ試験機(株)製)中に1000時
間入時間後の光沢の初期値に対する光沢の保持率(%)
を求め、下記基準により耐候性を評価した。
光沢保持率 0:   100〜80 △:   79〜40 ×:39以下 (ロ)密着性 塗膜面をクロスカット(2mmます目10X 10ケ)
した後、粘着テープにチバン(株)製)による剥離試験
を実施した。密着性は下記基準により評価した。
カット面上の残存個数 0:   100〜80 △:   79〜40 ×:39以下 (ハ)耐アルカリ性 J IS−に5400に準じ、5%炭酸ナト17ウム溶
液を用いて試験した(40℃±2℃、24時間)。
(ニ)耐揮発油性 J Is−に5400に準し、2号揮発油を用1.Nて
試験した。
(ホ)耐酸性 J Is−に5400に準じ、1%硫酸溶液を用1.N
で試験した(20±1℃、8時間)。
結果を表4に示す。
実施例7.8て得られた水性分散液ζこつ(Aでも上記
と同様にして評価し、その結果を表4ζこ示した。
比較例4〜6 実施例9において、フッ素系重合体水性分散液の代わり
に比較例1のフッ素系重合体水性分散液(比較例4)、
比較例2の水性分散液の混合物(比較例5)、および比
較例3の四ツ・ン化エチレン単独重合体の水性分散液(
比較例6)を用0た以外は実施例9と同様にして塗料を
作成し、実施例9と同様にして試験した。
結果を表4に示す。
表4の結果から、」二記塗料はいずれも本発明の目的を
達成できないことが理解される。
実施例10〜11 実施例9において、フッ化ビニリデン系重合体水性分散
液の代わりにフッ化ヒニリデン単独重合体(商品名、カ
イナー(KYNAR)500 (ペンウォルト(株)製
)の凝固前のラテックス)(実施例10)およびフッ化
ビニリデン/四フッ化エチレン共重合体(商品名、カイ
ナー(KYNAR)7201 (ペンウォルト(株)製
)の凝固前のラテックス)(実施例11)を使用した以
外は実施例9と同様にして塗料を作成し、実施例9と同
様にして試験した。なお、重合体の平均粒子径はいずれ
も0.27μmであった。
結果を表4に示す。 (以下余白) 33− 34− 比較例7〜10 実施例1において、単量体の種類および仕込量を表5に
示すように変更した以外は実施例1と同様にして水性分
散液を調製し、その後実施例9と同様にして塗料を作成
し、その性能を評価した。
結果を表6に示す。
表6の結果から、単量体合計量がフッ化ビニリデン系重
合体粒子100重量部に対し5重量部未満ては密着性が
劣り、一方95重量部を超えると耐候性、耐薬品性が劣
ることが理解される。
(以下余白) 表6 実施例12 (フッ素系重合体水性分散液の製造) 実施例1で使用したと同じオートクレーブに水170部
、実施例1で使用したと同じフッ化ビニリデン系重合体
水性分散液100部(固形分)、および過硫酸ナトリウ
ム0.3部を仕込み、気相部を15分間窒素ガスで置換
し、75℃に昇温した。
次に、別容器中でアクリル酸n−ブチル43部、メタク
リル酸メチル47部、メタクリル酸5部、水50部およ
び乳化剤としてのアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム0.7部を乳化混合したものを上記オートクレーブに
5時間かけて連続的に導入した。
導入終了後、さらに85〜95℃で2時間熟成した後、
冷却し、アンモニア水にてpl−18に調整した後、2
00メツシユ金網でろ過してフッ素系重合体水性分散液
を得た。
この水性分散液中の重合体粒子の平均粒径を実施例1で
使用したと同じ装置を用いて測定したところ0.29μ
mであった。
(フッ素系重合体含有水性分散液の調製)−開− 上記のフッ素系重合体水性分散液80部(固形分)に対
し、N−メチロールメラミン(商品名、M−3、住友ス
リーエム(株)製)20部を添加、混合して、フッ素系
重合体含有水性分散液を得た。
このフッ素系重合体含有水性分散液の貯蔵安定性を下記
方法で評価した。
結果を表8に示す。
丘l安淀五 フッ素系重合体含有水性分散液を室温で静置し、分散体
の沈降または分離を目視により判定した。
O: 2ケ月間異常なし △:  1ケ月間異常なし ×:  1ケ月間で分散体の沈降、分離が発生次に、上
記フッ素系重合体含有水性分散液を用いて得られる被膜
の特性を評価するために、先ずこのフッ素系重合体含有
水性分散液を用いた塗料を調製した。
(塗料の調製) 上記フッ素系重合体含有水性分散液100部(固形分)
に、実施例1て使用したと同じ充填剤、分39 散剤、凍結防止剤、消泡剤および2−アミノ−2−メチ
ル−1−プロパツールをそれぞれ実施例1と同じ量で添
加した後、水を添加して固形分を50%に調整した。次
いて、実施例】て使用したと同じ増粘剤を添加して塗料
粘度を2000cpsに調整した。混合は、デイスパー
撹拌機を用い、充分混合した後、減圧脱泡機に移し、脱
泡した。
得られた塗料をキシレンおよびアルカリ性洗浄剤で脱脂
した、実施例1で使用したと同じ鉄板にエアスプレーガ
ンにて乾燥後の塗膜厚が100μmになるように塗布し
た。塗布した鉄板は150℃で15分間乾燥した。
得られた塗装鉄板について下記試験を行った。
結果を表8に示す。
酢久許 2mの高さからビニールパイプを通してナツト(M−6
)を塗膜上に60度の角度で落下させ、鉄板が露出した
ときのナツトの重量を求め、下記基準により耐久性を評
価した。
Q:  39kg以上 △:  11〜29に8 x:   10kg以下 J IS−に5400.6−14に準じて測定した。
耐1」zL更性 J I S−に5400に準じて測定した(5%炭酸ナ
トリウム水溶液を使用、温度40±2°C16時間)。
区1発独豆 J Is−に5400に準じて測定した(2号揮発油使
用)。
比較例11 実施例12でシード粒子として使用したと同しフッ化ビ
ニリデン系重合体水性分散液とN−メチロールメラミン
とを実施例12と同様に混合して、フッ素系重合体水性
分散液を調製した。
実施例】2と同様にして、上記フッ素系重合体含有水性
分散液の貯蔵安定性を、またこれを用いて塗料を調製、
塗布し、得られた塗膜の特性を評価した。
2 結果を表8に示す。
表8の結果から、シード重合によって得られるフッ素系
重合体含有水性分散液の代わりに、シード粒子としての
フッ化ビニリデン系重合体水性分散液をそのまま使用し
た場合には、得られるフッ素系重合体含有水性分散液は
貯蔵安定性に劣り、また塗膜の耐久性も低いことが判る
実施例13 実施例12において、N−メチロールメラミンの代わり
に自己架橋型アクリルエマルジョン(商品名、AE−8
15、日本合成ゴム(株)製)を用いた以外は実施例1
2と同様にしてフッ素系重合体含有水性分散液および塗
料を調製し、貯蔵安定性および塗膜の評価を実施例12
と同様にして行った。
結果を表8に示す。
実施例14〜16 実施例12において、単量体の種類および使用量、なら
びにシード粒子として用いたフッ化ビニリデン系重合体
水性分散液の使用量を表7に示す3 ように変更した以外は実施例12と同様にしてフッ素系
重合体含有水性分散液および塗料を調製し、貯蔵安定性
および塗膜の評価を行った。
結果を表8に示す。
比較例12〜13 実施例12において、N−メチロールメラミンの配合量
を表7に示すように変更した以外は実施例12と同様に
してフッ素系重合体水性分散液および塗料を調製し、貯
蔵安定性および塗膜の評価を行った。
結果を表8に示す。
表8の結果から、N−メチロールメラミンの配合量が本
発明に規定された範囲外では塗膜の耐久性および硬度が
劣り、また塗膜の耐アルカリ性が劣ることが判る。
比較例14〜15 実施例12において、単量体の種類および使用量、なら
びにシート粒子として使用したフッ化ビニリデン系重合
体水性分散液の量を表7に示すように変更した以外は実
施例12と同様にしてフッ素系重合体含有水性分散液お
よび塗料を調製し、貯蔵安定性および塗膜の評価を行っ
た。
結果を表8に示す。
表7の結果から、フッ化ビニリデン系重合体粒子の使用
量が本発明に規定された範囲外では塗膜の耐久性が劣り
、また塗膜の耐揮発油性、耐アルカリ性に劣ることが判
る。
比較例16〜17 実施例12において、シード粒子としてのフッ化ビニリ
デン系重合体粒子の代わりに四フッ化エチレン重合体粒
子(商品名、AD−1、旭ガラス(株)製)(比較例1
6)、または四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン共
重合体粒子(商品名、ND−1、ダイキン(株)製)(
比較例17)を使用して以外は実施例12と同様にして
フッ素系重合体含有水性分散液および塗料を調製し、貯
蔵安定性および塗膜の評価を行った。
結果を表8に示す。
表8の結果から、シード粒子としてフッ化ビニリデン系
重合体粒子以外のフッ素系重合体粒子な使用すると耐揮
発油性、 耐アルカリ性が劣ること が判る。
(以下余白) 比較例18 内容積12のステンレスオートクレーブに水600g、
ジ−n−プロピルパーオキシカーボネート2gおよびメ
チルセルロース0.68を仕込み、排気後、フッ化ビニ
リデンモノマーボンベから導管を通してフッ化ビニリデ
ン200gを導入した。次に、オートクレーブを25℃
の恒温水槽に入れ350rpmの速度で撹拌すると20
時間で内圧が40kg/cm2から18kg/c…2に
下がった。この後、減圧丁未反応モノマーを留去し、気
相部を窒素ガスで置換した。このとき、内容物の固形分
は18%であり、130gのポリフッ化ビニリデンが得
られたと計算された。
内温を85〜95℃として過硫酸ナトリウム0.39g
を加え、別容器で混合したアクリル酸n−ブチル19.
58、メタクリル酸メチル29.9gおよびメタクリル
酸2.6g (ポリフッ化ビニリデン100部に対し、
それぞれ、15部、23部および2部である)の混合物
を3時間かけて連続的に添加した。添加終了後さらに8
5〜95℃で2時間熟成した後、冷却し、アンモニア水
でpl−18に調整した。
得られた分散液を光学顕微鏡で見ると平均粒径は約50
μmであった。
この水性分散液について実施例1および実施例9と同様
の方法により評価を行った結果を次に示す。
成膜性 クラック     多い(連続フィルムできず)透明性
      △ 最低造膜温度   120°C 物理的性質 引張強さ     15 kg/cm2切断時の伸び 
  100% 100%モジュラス 7 kg/cm2塗膜性能 耐候性      △ 密着性      × 耐アルカリ性   若干ふくれあり 耐揮発油性    若干ふくれあり 耐酸性      若干ふくれあり 上記結果から懸濁重合によって得られたポリフッ化ビニ
リデン粒子をシード粒子とした場合、本発明のフッ素系
重合体水性分散液を得ることができないことが判る。
(発明の効果) 本発明のフッ素系重合体水性分散体においては、フッ素
樹脂本来の優れた耐熱性、耐候性なとの特性を損なうこ
となく、成膜性、透明性、基体への密着性などの性質が
著しく改善されている。
このように、本発明のフッ素系重合体含有水性分散液は
、成膜性に優れ、透明性、耐候性、基体への密着性、耐
薬品性、機械的強度などに優れた被膜を形成することか
ら、各種塗料のほかに繊維処理材、紙加工材、床塗布材
などとして利用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フッ化ビニリデン系重合体粒子100重量部の存
    在下に、アルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸ア
    ルキルエステルおよび/またはアルキル基の炭素数が1
    〜18のメタクリル酸アルキルエステル、ならびに必要
    に応じてこれら単量体と共重合可能なエチレン系不飽和
    化合物を含有する単量体混合物5〜95重量部を水性媒
    体中で乳化重合して得られ、かつ重合体平均粒子径が0
    .05〜3μmであることを特徴とするフッ素系重合体
    水性分散液。
  2. (2)請求項(1)のフッ素系重合体水性分散液95〜
    30重量部(固形分)、および水溶性樹脂および/また
    は水分散性樹脂の水性分散液5〜70重量部(固形分)
    とからなることを特徴とするフッ素系重合体含有水性分
    散液。
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