JPH0370558A - 被覆装具とその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、人体の一部を被覆して、その部分を固定した
り、支持したり、圧迫したり、保護したり、保温したり
、矯正したりするために用いる被覆装具、特に、骨、筋
、膣等に起因する整形外科的疾患やリンパ浮腫、リウマ
チ等の内科的疾患の予防や治療に用いる医療用被覆装具
、スポーツ時のけかの予防や人体の一部を保持するのに
使用するスポーツ用被覆装具、或いは体形を整えるため
のファンデーションに用いる被覆装具、およびその製造
方法に関する。

〔従来の技術〕

人体の一部を被覆し、その部分を固定したり、支持した
り、圧迫したり、保護したり、保温したり、矯正したり
する被覆装具には、医療用、スポーツ用として肩、肘、
手、股、膝、足等の関節部に用いるもの、胸、腹、腰、
前腕、上腕、大腿、下腿等の体幹や四肢に用いるものが
あり、使用する部位、疾患の内容、及び操作性の点より
、形態面、構造面、素材面において種々のものが知られ
ている。まず形態面については、大別して帯状のものと
筒状のものとがある。構造面については、患部を被覆す
る本体と、本体により被覆された患部を部分的に固定し
たり、支持したり、圧迫したり、保護したり、保温した
り、矯正したりするための剛性の高い素材、非伸縮性の
素材、伸縮性の異なる素材、クツション性の異なる素材
、淳みの異なる素材等を組み合わせ、さらに本体のベル
ト等を付加したものがある。また素材面では、上述のよ
うな特性を有する素材のほか、通気性のある素材、吸湿
性の高い素材があり、これらは織物、編物、不織布、プ
ラスチック、ゴムの発泡体等の単体または複合素材で構
成される。

これらの被覆装具は、フィツト性が高く、操作性がよく
、装着感がよく、かつ必要な部位のみを固定、支持、圧
迫、保護、保温、或いは矯正し得ることが必要であるが
、人体は一人一人体形が異なり且つ平面構造でないため
、種々の工夫がなされている０例えばフィツト性を高め
るためには装着方式を編上げ方式としたり、装具に補助
ベルトを取り付は装具の上より再度締め付ける方式を採
用し、装具設計に立体構造を取り入れ、素材の方向性を
考慮し、立体裁断縫製を行う技術を用いたり、素材面か
ら種々の特性の素材を組み合わせて製作している。また
操作性をよくするためには、装着方式において編上げ方
式を面ファスナーによるワンタッチ方式にすること、帯
状方式を筒状方式にすることが行われている。さらに、
必要部位のみを固定、支持、圧迫、保護、保温、矯正等
するために立体縫製技術を利用したり、補助ベルトを取
り付けたり、厚手の素材を用いたり、バット素材を付加
したり、種々の素材を組み合わせたりする等のことが行
われている。

しかしながら従来の被覆装具は、個々の患者に対してフ
ィツト性が必ずしも十分でなく、複雑な構造のものにつ
いては装着に際し専門の介助者を必要とし、重量も大き
くなるため長時間の装着は患者にとって苦痛であり、ま
た必要な部位にのみ重点的に作用するようなものはまだ
存在していない。

またファンデーシロン用としての被覆装具には、胸を美
しく整えるブラジャー、ウェストラインやヒシプライン
を整えるボトムガードルやヒップアップガードルがあり
、また足を美しく且つ血行をよくするためのストッキン
グがある。これらの装具は、主にナイロン糸やウレタン
糸入糸を用いて筒状に編んだり、織物を縫製して作られ
ている。

筒状に福んだファンデーションは、部分的に圧迫したり
支持力を変えるため、編構造で体形に合わせ大きさを変
形させたり、糸の太さ、種類を変えたり、組織を変化さ
せたりして所望の機能を持たせるようにしている。また
縫製からなるファンデーションには、編物、織物、不織
布等の異なる素材や物性の異なる素材や物性のことなる
素材を組み合わせたり、重ね合わせたりして立体的構造
に仕上げたものがある。

しかしながらこれら従来のファンデーションは、製作的
に非常に複雑であり、その結果高価となる欠点を有して
いる上、個々の着用者の異なる体型に正確に相応してフ
ァンデーションとしての機能を持たせることは実際上不
可能である。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、患者の症状、個人の体型によく相応し
てフィツト性が高く、装着操作がしやすく、かつ装着感
にも優れた医療用、スポーツ用、或いはファンデージ５
ン用として使用することのできる被覆装具およびその製
造方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本発明の被覆装具において
は、伸縮性素材と非伸縮性素材又は伸縮性素材から戒る
本体と、本体を構成する伸縮性素材の所定箇所の伸縮性
を処理剤の含浸処理により変えた部分とを有するもので
ある。

上述の被覆装具の製造方法として、伸縮性素材と非伸縮
性素材又は伸縮性素材から成る本体を構成する伸縮性素
材の所定箇所に処理剤を液体状態又は固体状態で塗布又
は接着し、処理剤を伸縮性素材と一体化することにより
本体を構成する伸縮性素材の所定箇所の伸縮性を変化さ
せる方法がある。

処理剤の含浸処理は、伸縮性素材と非伸縮性素材又は伸
縮性素材より本体を形成する前でも、形成した後でもよ
く、伸縮性素材の所定箇所に処理剤の含浸処理を施した
後、裁断、縫製等の加工により本体を形成してもよいし
、或いは伸縮性素材と非伸縮性素材又は伸縮性素材より
本体を形成した後、本体を構成する伸縮性素材の所定箇
所に処理剤の含浸処理を行ってもよい。

伸縮性素材と非伸縮性素材とから本体を構成する場合は
固定力を要求する装具に有効で、例えば肋骨骨折固定帯
や腰痛帯がある。具体的には、肋骨骨折固定帯では疾患
部に当たる側に非伸縮性素材を利用すればよく、億個側
には伸縮性素材を用いて含浸処理を行えばよい、Ｈ痛帯
については腹部に非伸縮性素材を用い、その他の部分に
伸縮性素材を用いそこに適宜含浸処理を行えばよい。

伸縮性素材のみから本体を構成する場合は、主に関節部
の部分的固定、支持、圧迫等を行う装具や、体形を整え
るファンデーシゴン等に有効である。関節用装具には手
関節、肘関節、膝関節、足関節等のものがあり、ファン
デーシゴン用にはヒップアップガードル、ボトムガード
ル、産後の腹帯等がある。これらの装具は全体を伸縮性
素材で構成することによって良好な装着性、装着感が得
られ、かつ人体の筋肉に従って本発明の含浸処理を施す
ことで有効な装具が得られる。

本発明で使用する伸縮性素材は、人体の表面構造にフィ
ツトできる伸びを有する素材であればよく、伸長率が２
０％以上、好ましくは５０〜１５０％のものがよい。伸
縮性素材より形成される本体の形態には、シート状にし
た平ものとチェーブ状にした筒ものとがあり、平ものは
織物、編物、不織布、または複合素材で形成することが
でき、筒ものは編物で形成することができる。ｔａ物と
してはゴム糸、承りウレタン糸、強撚糸、捲縮糸、コン
ジュゲート糸、好ましくはゴム糸、ポリウレタン糸等の
伸縮糸を縦、横の少なくとも一方に用いたものを使用す
ることができる。Ｗ物としては天然糸、半合成果、合成
糸を縦線、横編したもの、又は伸縮糸（好ましくはゴム
糸、ポリウレタン糸）を編み込んだものを使用すること
ができる。不織布としては伸縮繊維を用いた不織布、特
にスパンボンド法、スパンレース法、メルトプロー法に
よって製作された不織布が好ましい、複合素材としては
、伸縮布にエラストマー素材を塗布又は貼り合わせた二
層構造、又は伸縮布−エラストマー素材−伸縮布と貼り
合わせた三層構造等を使用することができ、エラストマ
ー素材としては、ポリウレタン、ポリクロロプレンゴム
、ポリブタジェンラバー、天然ラテックスゴム、ポリ塩
化ビニルの発泡体やウレタン、ナイロン等の繊維からな
る不織布が好ましい、また伸縮性素材は二種類以上使用
することも可能である。

非伸縮性素材としては、綿、ポリエステル、ナイロン、
アクリル等の織物、不織布又は複合材料がある。

本発明で使用する処理剤は、伸縮性素材に塗布又は熱溶
着することによって含浸処理したとき、伸縮性素材の繊
維又は＆ｕＩＲ中に入り込んで伸縮性素材と一体となり
、伸縮特性（伸長率、モジュラス）、風合（柔軟性、剛
性、摩擦係数）、保温特性を変化させるもので、ゴム素
材、プラスチック素材がある。その形態としては液状と
固体状とがあり、液状のものは、ゴム又はプラスチック
を有機溶媒に溶解したもの、ゴム又はプラスチックをエ
マルジゴン又はサスペンシランにしたものがあリ、固体
状のものは、ゴム又はプラスチックをフィルム状、シー
ト状、棒状、粉末状、又は加工して織物状、編物状、不
織布状にしたものがある。

処理剤のゴム素材には天然ゴムと台底ゴムがあり、台底
ゴムには、ポリイソプレン、ポリブタジェンゴム、ブタ
ジェン−スチレン共重合体、ブタジェン−アクリロニト
リル共重合体、ポリクロロプレンゴム、イソブチン−イ
ソプレン共重合体、ポリエステルイソシアナートゴム、
ポリエーテルイソシアナートゴム、クロルスルホン化ポ
リエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
プロピレンジエン三重合体、ポリジメチルシロキサン、
ポリアクリル酸エステル、スチレン−イソプレン−スチ
レン共重合体などを用いることができる。

処理剤のプラスチック素材には熱硬化性プラスチックと
熱可塑性プラスチックとがある。熱硬化性プラスチック
にはホルムアルデヒド樹脂と架橋型樹脂があり、ホルム
アルデヒド樹脂にはフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラ
ミン樹脂があり、架橋型樹脂には不飽和ポリエステル、
エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン、
ポリウレタンがある。熱可塑性プラスチックとしては炭
化水素系プラスチック、極性ビニル系プラスチック、線
状構造プラスチック、セルロース系プラスチックがあり
、炭化水素系プラスチックとしてはポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、を型ポ
リブタジェン、ポリスチレン、スチレン−ブタジェン、
極性ビニル系プラスチックとしてはポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリテトラフロロエチレン、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−アクリレート共重合体、アイ
オノマー樹脂、アクリレートースチレンーアクリロニト
ル共重合体、線状構造プラスチックとしてはポリアセタ
ール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリアクリレート、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリフェニレンスルフイツト、セルロース系プ
ラスチックとしては酢酸セルロース、酢酪酸セルロース
、セルロイド、セロハンを用いることができる。

本発明において使用される処理剤には、要求される機能
によって次の４つの処理剤がある。

（１）固定力、支持力を強化する処理剤伸縮性素材の柔
軟性、伸縮性をなくすことにより支持力を高めるもの、
伸縮性素材の柔軟性、伸縮性をなくすと共に曲げに対し
抵抗性を持たせ、固定力を高めるものである。

これには、熱硬化性プラスチックとしてエポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂があり、熱可塑性プラスチックとし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、トランス型ポリイ
ソプレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリメタクリルメタアクリ、レート、ポリ塩化ビ
ニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル−
ブタジェン−スチレン共重合体、ポリエステル樹脂、ポ
リアミド、熱可塑性ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹
脂があり、特に好ましいものはエポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、熱硬化性又は熱可塑性ウレタン樹脂、
アイオノマー樹脂である。

この処理剤は比較的結晶性が高いか、架橋性の高いプラ
スチック樹脂が該当するものである。

支持力を高めるには伸縮性素材に処理量を少なくし、固
定力を上げるには処理量を多くすることで容易に遺戒す
ることができる。

（２）圧迫力を強化する処理剤 伸縮性素材のモジュラスを高める、すなわち伸長したと
き元に復元しようとする作用を付加するものである。

これには、−船釣にはゴム弾性を有するエラストマーと
呼ばれる処理剤を用いることができ、天然ゴム、ポリウ
レタンエラストマー、スチレン−ブタジェンラバー、ポ
リクロロプレンラバ、ブタジェン−アクリロニトリルラ
バー、ポリイソブチレンラバー、スチレン−イソプレン
−スチレン共重合体、シリコンラバー、イソブチン−イ
ソプレンラバー、ブタジエンラバ−フッ素ラバーがあり
、好ましくは天然ゴム、ポリウレタンエラストマー、ス
チレン−ブタジェンラバー、ポリクロロプレンラバー、
スチレンイソプレン−スチレン共重合体である。また圧
迫力を変えるには処理量やモジュラスの高い処理剤を選
択することにより達成できる。

（３）伸長率を抑制する処理剤 伸縮性素材の柔軟性を変化させず、伸びを限定する処理
剤で、バックストレッチにはほとんど変化がないもので
ある。

この処理剤は、エラストマーであって、ゴム弾性の小さ
いゴム又はプラスチックに可塑剤を添加したもので形成
することができ、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリアクリル酸エステルがあり、特に好ましいものはポ
リ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステ
ルである。特に柔軟性を良好にするには、処理剤の硬度
の低いものを選択するか、又は可塑剤を添加し硬度を下
げればよい。

（４）保温性を高める処理剤 伸縮性素材に結合し、発泡して空気を貯留する構造を形
成する処理剤で、天然ゴム、熱可塑性ポリウレタン樹脂
、ポリ塩化ビニルをベースにした発泡形成配合物を用い
ることができ、特に好ましいのは熱可塑性ポリウレタン
樹脂、ポリ塩化ビニルを用いたものである。

〔作用〕

上記のように構成された被覆装具においては、含浸処理
を施さない本体の部分は伸縮性素材が本来持っている伸
縮特性を有するのに対し、含浸処理を施した部分は伸縮
性素材の伸縮特性とは異なる伸縮特性を有しており、こ
の被覆装具を装着した場合の、人体装着部位に対する固
定力、支持力、圧迫力、或いは保温力を、含浸処理を施
した部分において適宜高めることができ、医療用にあっ
ては所望の治療効果、スポーツ用にあっては所望の予防
効果、ファンデーシランにあっては所望の体型調整効果
が得られ、装具全体の重量はほぼ伸縮性素材からなる本
体のみで定まる軽量なものとなまた、本発明の被覆装具
は、伸縮性素材に対する処理剤の含浸処理という簡単な
製造工程で製作される。

〔実施例〕

次に本発明の実施例を図面について説明する。

各図において、被覆装具の各部位に示す記号は、第１■
図に示すように含浸処理を施した結果本体の伸縮特性が
どのように変化したかを示すもので、記号を付していな
い白い部位は含浸処理を施さず本体そのままのものを示
す、イ、口、ハは固定力、支持力を強化する処理剤、伸
長率を抑制する処理剤によって得られるもので、ハから
イに向かうほど剛性は強くなる。又二、ホ、へは圧迫力
を強化する処理剤によって得られるもので、八からへに
向かうほどバックストレッチ又は伸びは小さくなる。な
お各実施例において同じ記号を付した領域であっても必
ずしも伸縮特性が等しいというものではなく、イルへで
示される各特性にも幅があり、各装具、適用箇所に応じ
て多少の差を有するものである。

（１）前十字靭帯損傷用膝被覆装具 前十字靭帯の損傷により脛骨の前方突出、或いは前方不
安定性を生ずる膝疾患に対しては、第１図Ｃに示すよう
に、大腿後部１、下腿後部２を支点とし、脛骨粗面３を
前方より圧迫するという三点支持方式の膝装具が用いら
れる。第１図ａ、ｂは本発明による前十字靭帯損傷用膝
装具の装着状態における側面図、正面図である。

４は伸縮性素材よりなり筒状に形成された本体で、大腿
５より下腿６に至る部分を覆う長さと内径とを備えてい
る０本体４はゴム糸を編み込んだ丸編で通称サポータ−
といわれる伸縮性のある筒状物で、その膝蓋骨７の下部
を三日月状に覆う？ＪＪ！ＩＩにポリ塩化ビニルエマル
ジタン処理により柔軟性を残した非伸縮性を与え、大腿
後部の大腿二頭筋下部８から膝蓋骨７の両側面を通り脛
骨粗面９及び下腿後部の腓腹筋中央部１０に至る領域■
にスチレン−イソプレン−スチレン共重合体製で１ｍ厚
のシートを熱熔着することにより強伸縮性を与え、さら
に大腿前部１１と領域■を結ぶ領域■にスチレン−イソ
プレン−スチレン共重合体製の０．５　ｍ厚のシートを
熱ｔ８着により弱伸縮性を持たせる。

（２）　　！ｆ１蓋骨脱日用被覆装具 Ｈ蓋骨の形成不全やＭｌＮＭの弛緩等により膝蓋骨が脱
臼する膝疾患に対しては、診断の結果脱臼の方向に対し
逆向きの負荷を加えるような膝装具を装着することによ
り再発を防止することができる。第２図ａ、ｂは外方向
に脱臼する疾患に用いる＋ｍ蓋骨脱日用被１１Ｖｌ具の
装着状態における側面図、正面図である。

２１は伸縮性素材よりなり筒状に形成された本体で、実
施例１と同じように大腿２２より下腿２３に至る部分を
覆う長さと内径とを備えている０本体２１は実施例１と
同様にゴム糸を瘍み込んだ丸編で通称サポータ−といわ
れる伸縮性のある笥状物で、その膝蓋骨２４の周囲を円
環状に囲む領域Ｉに熱可塑性ポリアクリル酸エステル製
の１ｍＪＩ、幅２０■の円環状シートを加熱溶着して本
体２１の繊維および組織と一体化させ、非伸縮性の領域
を形成する。また、領域Ｉの上下の部位２５．２６より
始まり膝窩部２７の上下を通り、領域■の出発部位２５
．２６よりやや離れた部位２８．２９まで延びる領域■
に熱可塑性のスチレン−イソプレン−スチレンの高分子
量シートで１ｍ［，２０ｗａ幅のものを加熱溶着し本体
２１と一体化させ、高伸縮力で伸びの少ない領域を形成
する。さらに本体２１の上端、下端の全周領域■、■に
ポリウレタンエラストマー溶液をＩ！１Ｍ３０ＩＩＩに
塗布して本体２Ｉと一体化し、伸縮力の大きい５ＭＭ１
を形成してずれを防止する。

（３）足関節捻挫用被覆装具又は足関節捻挫防止用ソッ
クス 軽度の捻挫やスポーツ時の捻挫を防止するための靴下状
の装具で、足が内側に限界以上に曲がるのを防止するた
め下腿の延長上にある足と下腿の外側に支点を設けたも
のである。第３図ａ、ｂは本発明による足関節捻挫用被
覆装具又は足関節ａ挫防止用ソックスの装着状態におけ
る側面図、正面図である。

３１は伸縮性素材からなりつま先のあいたソックス状の
本体で、一般のスポーツ用のソックスのように、綿から
なる本体に天然ゴムをつま先近傍と下腿上部にバンクス
トレッチを強めるため編み込んだ靴下擺のものであり、
この本体３１に、下腿の＃腹筋下＠３２と腓骨４果３３
とを通り足を一周する輪状の領域ｌ　ＩＩと、腓骨４果
３３上を通り領域■から足底３４まではホ垂直に延びる
ｗＩ域■に天然ラテックスゴム液を塗布して本体３１と
一体化し、高伸縮力で伸びの少ない領域を形成する。

（４）テニス肘用装具 手板伸筋群の上果付着部の炎症に対し、手板伸筋群が緊
張したとき手板伸筋群の上果付着部に緊張が伝わらない
よう手板伸筋群を圧迫する装具が用いられる。第４図は
本発明によるテニス肘用装具の装着状態における側面図
である。

４１は上腕４２の一部から前腕４３の一部までを覆う長
さと内径とを有する筒状の伸縮性素材よりなる本体で、
ゴム糸を編み込んだ丸編で形成されている。この本体４
１の手板伸筋群４４より外側上乗４５に至る部分と手板
伸筋群４４の全周を取り囲む部分とよりなるｔＩＩ域Ｉ
にスチレン−イソプレン−スチレンの０．５ｍｌ！を熱
溶着し本体４１と一体化させ、伸縮性を抑制する領域を
形成する。また上腕上部の領域■にホリウレタンエラス
トマーの液を塗布して伸縮力を大きくして装具のずれを
防止する。前腕上部の領域■にはスチレン−イソプレン
−スチレンの１ｍ厚を熱溶着し、前腕上部を圧迫し、手
板伸筋群の起首へ緊張が伝わるのを防止する。

（５）股鞘炎用被覆装具 母脂の膣鞘炎に対して、長母指筋の緊張を抑制し安静を
保つため母指の運動を制限するように槽底した装具が用
いられる。第５図は本発明によるＮｌ１１炎用被覆装具
の装着状態における側面図である。

５１は前腕５２から手１：５３を覆う長さと内径とを有
する筒状の伸縮性素材よりなる本体で、ゴム糸を編み込
んだもので形成されている。この本体５１の母指伸筋群
５４に沿う領域■にポリ塩化ビニルエマルジッンを塗布
して本体５１と一体化し、伸縮性を抑制して母指運動制
限部を形成する。また前腕上部の領域■にポリウレタン
エラストマーの４５％濃度の液を塗布して伸縮力を大き
くすることにより装具のずれを防止し、さらに手軍部の
領域■に先のポリウレタンエラストマーより濃度を下げ
た液を塗布してやや伸縮力のある領域を形成し同様に装
具のずれを防止する。

（６）胸部固定用被覆装具 肋骨骨折等の損傷により胸部の安静を維持する必要のあ
る胸部疾患に対して、疾患部側の胸部を固定し健康側は
呼吸できるよう伸１１する被覆装具が用いられる。第６
図ａ、ｂは本発明による肋骨骨折のための胸部固定用被
覆装具の装着状態における見取図、展開図である。

６１は部側に綿トリコット、外側に面ファスナーが係止
できる伸縮性を有するナイロンパイル、芯材に圧縮ウレ
タンを用いた比較的腰のある伸縮性複合素材よりなる本
体で、幅１５〜２０ＣＩＩ、長さ２１ｍ前後の平物であ
り、片側には正確かつ容易に装着できるよう切込み６２
が設けられている０本体６１の疾患側に当てられる領域
■にポリアクリル酸エステルのエマルジゴンを塗布して
非伸縮性とし、残りの周囲部分領域■にポリウレタンエ
マルジテンを塗布してその部分のバックストレッチを高
めずれを防止し、また本体全体のほつれを防止する。

（７）肩関節保温用被覆装具 五十肩の疾患に足して、肩から上腕部を保温し、血行を
よくする装具が用いられる。第７図は本発明による肩関
節保温用被覆装具の装着状態における見取図である。

７１はポ塩化ビニリデン繊維でメリヤス編された伸縮性
の本体で、疾患側の肩部から上腕部および胸部の一部を
覆う片そで式のシャツ状に形成されている０本体７１の
肩部から上腕部にわたる領域■はウレタンエラストマー
の低発泡体型の液状物を塗布し加熱により発泡させ、保
温効果を高めである。また肩部の前面、背面から反対側
の腋部に向は延びる２本のベルト状の９Ｎ域■に目付量
１５０ｇ／＋ｄのポリウレタン繊維からなる不織布を熱
溶着して本体７１と一体化し、通気性を確保した弱伸縮
性の領域を形成する。

（８）Ｍ痛帯 ギックリ腰、椎間板ヘルニア、を椎分離症等のを椎疾患
に対して、を椎への負荷を軽減するため腹部を圧迫して
腹圧を上げたり、を椎を固定したり、腸骨を固定する方
式の腰痛帯が用いられる。第８図は本発明による腰痛帯
の展開図である。

８１は部側に綿トリコット、外側に面ファスナーが係止
できるナイロンパイル、芯材に圧縮ウレタンを用いた複
合伸縮性素材よりなる本体で、腰部周囲を覆い腹部で二
重に重ね合わせ締結できる長さと、第１Ｈ椎から腸骨を
覆い得る幅とを有している０本体８１の背部においてを
椎を中心にその両側に縦に平行に並ぶ領域Ｉには熱可塑
性ポリエステル樹脂を３ｍ厚で２０ｍｍの幅に熱溶着し
て固定力の大きい支柱部を形成する。腸骨に当たる部位
８２．８３を挟んで両側に１０園幅と腹部に当たる片側
の領域■には熱可塑性ポリエステル樹脂に軟化剤を配合
した１ｍ厚のものを熱溶着して支持力を高めた領域を形
成する。さらに、腸骨に当たる三角形状の部位８２．８
３および領域■、■以外の残る領域■にスチレン−イソ
プレン−スチレンの１ｍ厚シートを熱溶着し、高伸縮力
で伸びの少ない領域を形成する。

（９）Ｍ痛帯 前述の実施例８に示す腰痛帯と同一の目的で使用される
腰痛帯で、本体を伸縮性素材と非伸縮性素材とから構成
したものを第９図に示す。

本体９１の中央部９２は伸縮性素材、両端部９３．９４
．９５は非伸縮性素材より構成されている０両端部９３
．９４．９５は腹部を被覆し腹圧を加えるための役割を
果たすもので、端部９３を腹部に当てその上に端部９４
．９５を重ね合わせ係止するようになっている。一方の
端部９３は外側面に面ファスナーが係止できるナイロン
パイル、内側面は肌にやさしい綿パイル、芯材に非伸縮
性素材を維持するナイロンメツシュをサイドした三重構
造の非伸縮性素材よりなっている。他方の端部９４．９
５は端部９３と同様の構成の非伸縮性素材よりなり、装
着時操作を容易にするため二分割され、かつ先端内側に
一方の端部９３の外側面の面ファスナーと係止できる面
ファスナーを取り付けた構成となっている。

中央部９２は第８図の実施例と同様に、領域■には熱可
塑性ポリエステル樹脂を使用して固定力の大きい支柱部
を形威し、領域Ｈには熱可塑性ポリエステル樹脂と軟化
剤とを使用して支持力を高めた領域を形成し、領域■に
はスチレン−イソプレン−スチレンのシートを使用して
高伸縮力で伸びの少ない領域を形成する。

００）　　ヒップアップガードル ヒップラインを美しく整えられるためのファンデージシ
ンとしてヒップアップルガードルが用いられる。第１Ｏ
図ａ、ｂは本発明によるヒップアップルガードルの正面
図、背面図である。

１０１はナイロンからなる編物を縫製してパンツ型に形
威した伸縮性の本体で、本体１０１の正面中央部すなわ
ち下腹部に相当するダイヤモンド型の領域■には、腹部
を圧迫してスリムにするためポリアクリル酸エステルエ
マルジョンを塗布して非伸縮性の領域を形威し、腹部前
面より股間を通り背部上部までの領域■には、スチレン
−イソプレン−スチレン液を塗布してバックストレッチ
の高い領域を形威し、それ以外の臀部の領域■には、ウ
レタンエラストマー液を塗布して伸縮力の高い領域を形
成する。

〔発明の効果〕

本発明によれば、伸縮性素材から成る本体の所定箇所に
処理剤を含浸処理することによりその部分のみの伸縮特
性を変えることができるから、個々の装着者の状態に応
じて必要な部位に適切な作用力、すなわち固定力、支持
力、圧迫力等を加えることができ、合理的な治療、予防
を行うことが可能となる。また装具そのものは伸縮性素
材と樹脂等の処理剤とが一体化しているから、厚さ、重
量も伸縮性素材のそれとほとんど変化せず、異物感も与
えず複雑な補助ベルトなどを有していないから装着操作
は容易であり、老人、子供が装着する場合でもなんら負
担とならず自身で装着が可能である。さらに、従来のよ
うに種々の素材を組み合わせ縫製をすることなく、処理
剤を伸縮性素材に塗布、接着するだけであるから、製造
工程も至って簡単で、コストの低減につながるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、ｂは本発明の一実施例の装着状態におけるそ
れぞれ側面図、正面図、第１図Ｃはその治療原理の説明
図、第２図ａ、ｂは本発明の別の実施例の装着状態にお
けるそれぞれ側面図、正面図、第３図ａ、ｂは本発明の
別の実施例の装着状態におけるそれぞれ側面図、正面図
、第４図は本発明の別の実施例の装着状態における側面
図、第５図は本発明の別の実施例の装着状態における側
面図、第６図ａ、ｂは本発明の別の実施例の装着状態に
おけるそれぞれ見取図、展開図、第７図は本発明の別の
実施例の装着状態における見取図、第８図は本発明の別
の実施例の展開図、第９図は第８図の実施例の一部を変
更した本発明の別の実施例の展開図、第１０ａ、ｂは本
発明の別の実施例のそれぞれ正面図、背面図、第１１図
イ〜トは本発明による含浸処理の異なる例の説明図であ
る。 ４．２１．３１．４１．５１． ６１．７１．８１．９１．１０１・・・伸縮性素材から
なる本体 ｒ１■、■、■・・・伸縮性を変えた領域ｖ、４図 早Ｓ図 竿ら図 ａ） ａ） 半２図 ｂ） ９ 蔓３図 ｂ） 竿７０ １０ 図 ■ ′＊１１図 固足７７尺 欠将力 徹塀鋳 非イ宇弄ぶも ＋やイ牢馴１力に’ｈう 岬縫７７尺 、％４！綿力て′ イマ１／′毛−＞’；ｙＮ ト 体；翫

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）伸縮性素材と非伸縮性素材又は伸縮性素材から成る
   本体と、本体を構成する伸縮性素材の所定箇所の伸縮性
   を処理剤の含浸処理により変えた部分とを有することを
   特徴とする被覆装具。 ２）伸縮性素材と非伸縮性素材又は伸縮性素材から成る
   本体の伸縮性素材の所定箇所に処理剤を液体状態又は固
   体状態で塗布又は接着し、処理剤を伸縮性素材と一体化
   することにより本体を構成する伸縮性素材の所定箇所の
   伸縮性を変化させることを特徴とする被覆装具の製造方
   法。 ３）伸縮性素材の所定箇所に処理剤の含浸処理を施した
   後、裁断、縫製等の加工を行い本体を形成することを特
   徴とする請求項２記載の製造方法。 ４）伸縮性素材と非伸縮性素材又は伸縮性素材より本体
   を形成した後、本体を構成する伸縮性素材の所定箇所に
   処理剤の含浸処理を行うことを特徴とする請求項２記載
   の製造方法。 ５）ゴム素材またはプラスチック素材よりなる処理剤を
   用いることを特徴とする請求項２〜４のいずれか１つに
   記載の製造方法。 ６）１種類以上の濃度の異なる処理剤を用いることを特
   徴とする請求項２〜５のいずれか１つに記載の製造方法
   。 ７）複数の異なる処理剤を用いることを特徴とする請求
   項２〜５のいずれか１つに記載の製造方法。