JPH0357234Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴槽水の強制循環式の追焚機能を備
え、かつ気泡浴が行える泡風呂装置に関するもの
である。

（従来の技術） 従来気泡浴が行える泡風呂装置は公知であり、
又浴槽水の強制循環式の追焚機能と設定水位浴槽
へ自動給湯する自動給湯機能とを備えた自動給湯
式風呂釜も公知である。ところで従来浴槽に上記
夫々の機能を具備するには、浴槽に泡浴の為の接
続口と追焚の為の接続口とを夫々設ける必要があ
り、従つて浴槽の美観を損うばかりか配管接続作
業も面倒なものであつた。

この為に本件出願人は先に、例えば実願昭62−
13290号に示したように泡浴循環路に強制循環式
の追焚装置を接続して、泡浴循環路を用いて浴槽
水の追焚を行う泡風呂装置を提案した。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら本件出願人の先願従来例では追焚
運転時循環路内のエアが追焚装置に供給されて、
該追焚装置内の追焚ポンプがエアがみ状態で運転
されて騒音を発生したり、自吸力が低下する問題
があり、特に追焚装置を、該装置内の循環路に圧
力センサを設け、該圧力センサの出力で浴槽への
給湯を制御する自動給湯機能を備えた装置におい
ては、上記のようにエアが侵入すると圧力センサ
の出力値が変化して正確に浴槽への設定水位の給
湯が行えないことになる。

（課題を解決するための手段） 本考案はかかる問題点を解決せんとしたもので
あり、その為に本第１考案においては、浴槽に設
けた吸込口と泡ノズルとを循環ポンプを介設した
循環路にて接続すると共に、浴槽水を加熱する強
制循環式の追焚装置への入水路を上記循環路より
エアセパレータを介して接続し、追焚運転時循環
ポンプを駆動せしめる制御器を設けた構成として
ある。

又上記構成に加えて追焚装置からの出湯路を循
環ポンプの吸込側に接続した際に生じる問題点を
解決する為に本考案では追焚運転開始時に所定時
間循環ポンプを強運転せしめた構成としており、
又本第２考案と同様の目的で本第３考案では出湯
路にエアセパレータを介設した構成とし、更に本
第２考案と同様の目的で本第４考案では入水路に
はエアセパレータ内の水位低下時に閉塞する弁を
設けた構成としている。

上記本第２考案から本第４考案では、追焚装置
からの出湯路を循環ポンプの吸込側に接続してい
るが、本第５考案のように循環ポンプの吐出側に
接続するようにしてもよい。

（作用） 追焚運転時循環ポンプが駆動され、循環ポンプ
によりエア混りの浴槽水が吸込まれても、エアセ
パレータでエアが分離排出され、追焚装置にはエ
ア混入のない浴槽水が送られる。

又追焚装置からの出湯路を循環ポンプの吸込側
に接続した構成で、本第２考案では追焚運転開始
時に所定時間循環ポンプが強運転され、エアが循
環ポンプに送られてもその循環作用を維持し、又
本第３考案では追焚装置から送られるエアを出湯
路に介設したエアセパレータを介して排出して循
環ポンプへのエアの送出を防止し、更に本第４考
案では循環ポンプのエアロツクでエアセパレータ
に浴槽水が送られない場合は、弁が入水路を閉塞
してエアの循環ポンプへの供給を防止する。本第
５考案においては、追焚装置からの出湯水は循環
ポンプの吐出側に直接送られる。

（実施例） 第１図は本第１，２考案の一実施例を示す全体
概略構成図、第２図は本第３考案の一実施例を示
す要部構成図、第３図は本第４考案の一実施例を
示す要部構成図、第４図は本第５考案の一実施例
を示す要部構成図、第５図は本第１考案において
浴槽水の他所への利用例を示す要部構成図であ
る。

第１図において、泡風呂装置は泡風呂ユニツト
Ａと追焚ユニツトＢとから成る。泡風呂ユニツト
Ａは浴槽１に設けた吸込口２と公知の泡ノズル３
とを接続する循環ポンプ４を介設した循環路５を
有する。泡ノズル３は浴槽１の背側と足側の両方
に設けられ、気泡噴流の方向を切換る為に背足切
換弁６が介設されている。７は泡ノズル３に接続
した空気供給路であり、８は泡量を調整する空気
調整弁である。９は循環ポンプ４の吐出側の循環
路５から循環ポンプ６の吸込側の循環路５に戻る
濾過循環路であり、濾過循環路９にはエアパージ
弁１０Ｓを有するエアセパレータ１０、第１三方
弁１１、濾過器１２、第２三方弁１３が介設さ
れ、第１三方弁１１には排水路１４が接続され、
第２三方弁１３にはエアセパレータ１０からバイ
パス路１５が接続されている。浴槽水の濾過時は
実線で示したように浴槽水の一部はエアセパレー
タ１０、第１三方弁１１、濾過器１２、第２三方
弁１３を経由して流れ、濾過器１２の逆洗時は破
線で示したようにエアセパレータ１０、バイパス
路１５、第２三方弁１３、濾過器１２、第１三方
弁１１、排水路１４を流れる。

追焚ユニツトＢは本実施例では本件出願人が先
に出願（実願昭62−28121号）した自動給湯風呂
釜の使用例を示し、以下にその概略を説明する。
２１は給湯器、２２は風呂加熱器である。２３は
給湯器２１の出湯管２４より分岐された風呂給湯
管であり、弁２５が設けられている。２６，２７
は追焚循環路であり、自吸性のポンプ２８から風
呂加熱器２２を経て循環ポンプ４の吸込側の循環
路５を経由して浴槽１に接続される往管２６と、
浴槽１からエアセパレータ１０を介してポンプ２
８に帰る戻管２７とからなる。２９はポンプ２８
の吸込側に接続される三方弁であり、一方は戻管
２７に接続され他方はホツパ３０に接続されてい
る。ホツパ３０は大気に開放して前記風呂給湯管
２３からの湯を縁切りするものである。３１はポ
ンプ１０の吐出側に設けた三方弁であり、該三方
弁３１を介して往管２６と戻管２７とを接続する
短絡路３２が設けられている。該短絡路３２には
電磁弁３３が設けられ、更に該電磁弁３３を迂回
する迂回路３４が設けられている。３５は迂回路
３４に設けた圧力センサであり、浴槽１の水位に
基づく圧力を検出するものである。該圧力センサ
３５は、水圧をダイヤフラムで隔離したシリコン
オイルを介して半導体に伝える半導体圧力センサ
である。

上記の構成における作用は以下の通りである。
自動給湯が指令されるとまず弁２５を開きホツパ
３０に給湯すると共に三方弁２９をホツパ３０側
に切換える。そして電磁弁３３を開成し、三方弁
３１を短絡路３２側に切換え、ポンプ２８を運転
して戻管２７に湯を流して管内をエアパージす
る。所定時間エアパージした後電磁弁３３を閉じ
三方弁３１を往管２６側に切換えて往管２６から
浴槽１に湯を般送し、その間、戻管２７を介して
圧力センサ３５に加わる水圧を検出するのであ
る。

尚、追焚ユニツトＡから浴槽１までの配管条件
やユニツトＡと浴槽１との位置関係によつては、
浴槽１の水位が吸込口２に達するまでに戻管２７
内に空気が侵入する場合であるが、適当な時間間
隔で流路を切換えて戻管２７内をエアパージすれ
ばよいのである。そして圧力センサ３５が設定水
位に対応する水圧を検出すれば弁２５を閉じ浴槽
１への自動給湯を終了する。

追焚時は追焚ユニツトＢの図示しない操作器の
操作により三方弁２９を戻管２７側に切換えると
共に三方弁３１を往管２６側に切換えてポンプ２
８を運転する。ポンプ２８の運転により、戻管２
７から入水が行われて図示しない通水検出器によ
り通水が検出されると、風呂加熱器２２のガスバ
ーナが燃焼を開始して追焚が開始される。一方泡
風呂ユニツトＡ側では、上気した追焚の開始を追
焚ユニツトＢ側の制御器のガスバーナ燃焼指令出
力を検出する等の手段で検知し、泡風呂ユニツト
Ａ側制御器（図示せず）では循環ポンプ４を弱駆
動せしめる。循環ポンプ４の駆動により、浴槽水
は吸込口２から泡ノズル３に至る循環路５を流
れ、一部はエアセパレータ１０を介して追焚ユニ
ツトＢに供給され、追焚ユニツトＢからの出湯水
は循環路５から循環路５内の浴槽水と混合して泡
ノズル３から浴槽１内に供給される。

従つて追焚ユニツトＢへの入水はエアセパレー
タ１０を介して行われる結果、循環路５から送ら
れるエア混じりの浴槽水はエアセパレータ１０内
で完全にエアが分離排出されるので、追焚ユニツ
トＢにエアが供給されることがなく、それ故ポン
プ２８がエアがみして騒音を発することも又自吸
力が低下して一時的にエアにより通水不検出状態
となつて追焚が中断することもない。更に本実施
例の如く圧力センサ３５で浴槽水位を検出して自
動給湯するものにおいては、追焚後配管内の残留
エアにより浴槽水位を誤検出して所定の自動給湯
機能が損われることもないのである。

以上が本第１考案の一実施例に係わる構成とそ
の作用の説明であるが、追焚装置からの出湯路即
ち往管２６を循環ポンプ４の吸込側に接続した構
成では以下に述べる問題がある。

即ち追焚装置内の往管２６、戻管２７内がエア
で置換された状態で上記した追焚を行つた場合、
自吸式のポンプ２８の駆動によりかかるエアが循
環路５を介して循環ポンプ４に送られる。それ故
循環ポンプ４はエアがみにより循環力が低下し、
一方ポンプ２８の駆動によりエアセパレータ１０
内の水が吸込まれるので、やがてはエアセパレー
タ１０内の水位が低下して、このエアセパレータ
１０に付設したエアパージ弁１０Ｓからエアを吸
込むことになり、エアの供給により追焚が停止す
る問題を有する。この為に本第２考案では追焚運
転開始時に循環ポンプ４を所定時間（例えば30秒
間）強運転で駆動せしめてある。かかる構成によ
れば仮にエアが循環ポンプ４に送られても必要最
小限の循環力が継持される結果、エアセパレータ
１０内の水位低下が防止され、追焚装置へのエア
供給は防止される。又本第２考案と同様の目的
で、第２図に示した本第３考案の実施例では追焚
装置から循環路５へエアが供給される場合に、出
湯路即ち往管２６途中に介設したエアパージ弁１
０ｔを有するエアセパレータ１０Ａによりエアが
分離排出される結果循環ポンプ４にエアが送られ
ず、循環力の低下が防止される。更に第３図に示
す本第３考案の一実施例では、エアセパレータ１
０内に水より比重の小なるフロート１０ｂを収納
し、水位低下時にはこのフロート１０ｂが弁口１
０ｃを閉塞して、戻管２７への通路を遮断して、
追焚装置にエアが送られるのを防止している。
尚、第３図においては弁をフロート１０ｂと弁口
１０ｃとで構成したが、弁の構成は電磁弁でもよ
く、要するにエアセパレータ１０内の水位低下時
に通路を閉塞するものであればよい。

更に又第４図に示す本第５考案の一実施例で
は、出湯路即ち往管２６を循環ポンプ４の吐出側
に接続してある為、出湯路からエアが送られても
そのエアは浴槽１内に排出されることで上述した
問題はなくなり、加えて追焚装置からの出湯水の
一部が再度追焚装置に送られることがないので正
確に浴槽水の温度を追焚ユニツトＢ側で検出する
ことができる。加えて第４図の破線で示したよう
に、往管２６を背足切換弁６下流の足側循環路５
ａに逆止弁５ｃを介設して、その逆止弁５ｃの下
流側に接続してもよく、この構成では追焚時出湯
が足側の泡ノズル３から行われるので、追焚時循
環ポンプ４を駆動せずとも火傷の危険性は少な
い。

第５図に示した構成は浴槽水を洗濯機等へ供給
する為の概略構成を示し、追焚装置への入水路即
ち戻管２７途中に三方弁４５を、出湯路即ち往管
２６途中に三方弁４６を夫々介設して、三方弁４
５の一方の弁口を三方弁４６と循環路５間に接続
すると共に、三方弁４６の一方の弁口に洗濯機Ｃ
への注水回路４７を接続してある。

当該構成において、追焚時は三方弁４５，４６
が実線矢印の流れに切換えられ、洗濯機等への注
水時は三方弁４５，４６は破線矢印の流れに切換
えられ、当注水時はポンプ２８を駆動させれば循
環ポンプ４の駆動は不要となる。

（考案の効果） 以上のように、本考案によれば追焚装置による
追焚時、エアセパレータによりエアの混入のない
浴槽水を追焚装置に供給することができ、よつて
追焚装置側のポンプのエアがみがなくなり騒音の
発生が防止される。加えて上記エア供給の防止に
より追焚が中断したり、又、追焚後圧力センサ出
力により浴槽内へ設定水位自動給湯する機能を有
する追焚装置においては追焚装置内のエアの滞留
により正確な給湯が不可能となる問題も解消され
る。

又本第２考案によれば、本第１考案の構成にお
いて出湯路を循環ポンプの吸込側に接続した際の
問題、即ち追焚装置へのエア供給を、制御仕様の
変更のみで解決することができ、本第３考案並び
に本第４考案においては同様の問題を、騒音の小
さい循環ポンプの弱運転状態で解決することがで
き、本第５考案では同様の問題を制御仕様を変更
することなく、しかも部材を付加することなく解
決し、しかも浴槽水の温度を追焚装置側で正確に
制御できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本第１，２考案の一実施例を示す全体
概略構成図、第２図は本第３考案の一実施例を示
す要部構成図、第３図は本第４考案の一実施例を
示す要部構成図、第４図は本第５考案の一実施例
を示す要部構成図、第５図は本第１考案において
浴槽水の他所への利用例を示す要部構成図であ
る。 １……浴槽、２……吸込口、３……泡ノズル、
４……循環ポンプ、５……循環路、１０……エア
セパレータ、１０Ａ……エアセパレータ、１０ｂ
……フロート（弁）、１０ｃ……弁口（弁）、２６
……往管（出湯路）、２７……戻管（入水路）、Ｂ
……追焚ユニツト（追焚装置）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 浴槽に設けた吸込口と泡ノズルとを循環ポン
   プを介設した循環路にて接続すると共に、浴槽
   水を加熱する強制循環式の追焚装置への入水路
   を上記循環路よりエアセパレータを介して接続
   し、追焚運転時循環ポンプを駆動せしめる制御
   器を設けたことを特徴とする泡風呂装置。 ２ 追焚装置からの出湯路を上記循環ポンプの吸
   込側に接続し、追焚運転開始時に所定時間循環
   ポンプを強運転せしめた請求項１記載の泡風呂
   装置。 ３ 追焚装置からの出湯路を上記循環ポンプの吸
   込側に接続し、当該出湯路にエアセパレータを
   介設した請求項１記載の泡風呂装置。 ４ 追焚装置からの出湯路を上記循環ポンプの吸
   込側に接続し、前記入水路にはエアセパレータ
   内の水位低下時に閉塞する弁を設けた請求項１
   記載の泡風呂装置。 ５ 追焚装置からの出湯路を上記循環ポンプの吐
   出側に接続した請求項１記載の泡風呂装置。