JPH0343138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、スピーカの梱包装置に関するもので
ある。

(ロ) 従来の技術 従来、複数のスピーカを梱包するための装置と
しては、第４図に示されるように、包装箱１の中
心に六面の中仕切体２を設け、この中仕切り体２
に設けた凹部に各スピーカ３の界磁部を嵌号して
支持するものが知られている（実開昭51−157480
号公報（B65D ５／42，134A44）参照）。

しかしながら上記従来装置にあつては、輸送中
に包装箱１の底面１ａ側に位置するスピーカ３に
は他のスピーカ３の重量がほとんど全て加わり、
このため底面側のスピーカ３が静荷重や落下時の
衝撃を受け変形するという問題があつた。

また、各スピーカ３のフレーム外周部３ａの位
置がずれ易いため、落下時の衝撃等により、フレ
ーム外周部３ａが包装箱１の稜１ｂに達し変形が
起こるという問題があつた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、上記問題点即ち輸送中に底面側のス
ピーカが静荷重や落下時の衝撃を受け変形すると
いう点および各スピーカのフレーム外周部が包装
箱の稜に達し変形が起こるという点を解決するも
のである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、六面の包装箱と、包装箱の内面に前
面が対向するように梱包される複数のスピーカ
と、複数の折曲部を周辺に有する第１パツドおよ
び第２パツドとを備え、包装箱内面の上部に第１
パツド、下部に第２パツドをそれぞれ折曲部が対
向するように配設し、折曲部によりスピーカのフ
レーム外周部を挾持するものである。

(ホ) 作用 第１パツドおよび第２パツドの複数の折曲部に
より複数のスピーカのフレーム外周部を挾持する
ので、底面側のスピーカにかかる静荷量や落下時
の衝撃が緩和され、各スピーカのフレーム外周部
が位置決めされ包装箱の稜に達することがない。

(ヘ) 実施例 以下本考案は第１図〜第３図に従つて説明す
る。第１図は本考案一実施例のパツドの展開図で
ある。段ボール紙製のパツド４は２点鎖線部にて
折曲され、複数の折曲部４ａが起立して第１図ａ
のパツド４は第２図に示すような箱形になる。折
曲部４ａにはスピーカ３のフレーム外周部３ａの
形状に合致する凹部４ｂが設けられているが、第
１図ｃのように設けなくてもよい。

第３図は、このパツド４を包装箱１の上部と下
部に配設した状態を示す斜視図である。２は六面
の中仕切り体で、それぞれの面に図示しない凹部
が設けられている。スピーカ３の界磁部はこの凹
部に嵌合され、各スピーカ３の前面３ｂは包装箱
１の各内面に対向するように収納される。

この６個のスピーカ３の内、天面１ｃと底面１
ａに対向するスピーカ３以外のスピーカ３のフレ
ーム外周部３ａは、包装箱１の上部の第１パツド
４と包装箱１の下部の第２パツド１４とに挾持さ
れる。これにより、４個のスピーカ３は第２パツ
ド１４の折曲部１４ａにフレーム外周部３ａが支
持されるので、４個のスピーカ３の静荷重および
落下時の衝撃は、第２パツド１４の４枚の折曲部
１４ａにより大幅に緩和されて底面１ａに対向す
るスピーカ３に加えられる。また４個のスピーカ
３は第１パツド４の折曲部４ａと第２パツド１４
の折曲部１４ａにフレーム外周部３ａが挾持され
るので、位置決めがなされ落下時の衝撃によつて
位置がずれることがなく、変形が防止される。特
に第１図ａおよびｂのように折曲部４ａに凹部４
ｂを設けたものは、この凹部４ｂにより確実に位
置決めがなされるので、スピーカ３の変形防止は
さらに確実に行なわれる。

なお、第１図ｂのパツド４は各角部４ｃに折り
こみ部４ｄを設けてあるので、この折りこみ部４
ｄが各角部４ｃを補強し、包装箱１が角から落下
した際に衝撃による包装箱１の変形を防止する効
果がある。また、第１図ｄのパツド４は包装箱１
の中に側面に対向するスピーカ３を２個収納する
場合に使用するものである。さらに本考案のスピ
ーカ梱包装置は、第１パツド４と第２パツド１４
により包装箱１の上部と下部が補強されるので、
包装箱１全体の強度が向上し、輸送中における落
下により破損することがない。

(ト) 考案の効果 以上説明したように本考案によれば、輸送中に
包装箱の底面側に収納されたスピーカが静荷重や
落下時の衝撃を受け変形することがなく、且つ各
スピーカの位置決めが確実になされるので、落下
時の衝撃等によりスピーカが包装箱の稜に移動し
て変形が起こることもない。

またパツドにより包装箱全体の強度も向上する
ので、輸送中における落下によりスピーカが破損
することもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案一実施例のパツドの展開図
で、ａは凹部を有する折曲部（４枚）が周辺に設
けられたパツドの図、ｂは凹部を有する折曲部
（４枚）が周辺に設けられ且つ折り込み部を有す
るパツドの図、ｃは凹部のない折曲部（４枚）が
周辺に設けられたパツドの図、ｄは凹部を有する
折曲部（２枚）が周辺に設けられたパツドの図、
第２図は同じく第１図ａのパツドの折曲部を起立
させて箱形にしたパツドの斜視図、第３図は同じ
くパツドを配設した包装箱の斜視図、第４図は従
来例の包装箱の斜視図である。 １……包装箱、３……スピーカ、３ａ……フレ
ーム外周部、４……第１パツド、４ａ……折曲
部、４ｂ……凹部、４ｄ……折りこみ部、１４…
…第２パツド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 六面の包装箱と、該包装箱の各内面に前面が
   対向するように梱包される複数のスピーカと、
   複数の折曲部を周辺に有する第１パツドおよび
   第２パツドとを備え、 前記包装箱内面の上部に第１パツド、下部に
   第２パツドをそれぞれ前記折曲部が対向するよ
   うに配設し、該折曲部により前記スピーカのフ
   レーム外周部を挾持してスピーカの変形を防止
   することを特徴とするスピーカ梱包装置。 (2) 前記折曲部には前記スピーカのフレーム外周
   部の形状に合致する凹部が設けられ、該凹部に
   より前記スピーカのフレーム外周部を挾持する
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のスピーカ梱包装置。