JPS6315145Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は被包装物を包装する包装装置に関
し、特に被包装物を収納する外箱とこの中に配設
される緩衝材とを備えた包装装置に関するもので
ある。

従来、換気扇などの被包装物を包装するための
包装装置は、板状パツドを組み合わせて＃桁状に
した緩衝材を箱状の外箱内に配設して、収納する
被包装物を保持するようにしたものがあつた。し
かしながら、このような＃桁状緩衝材を使用した
包装装置は、板状パツドを＃桁状に組み立てて外
箱内に配設するまでに時間と手数がかかるので、
包装作業性が悪く、また緩衝材の材料を多量に使
用するため、包装装置のコストが高くなるなどの
欠点があつた。

本考案は上記のような従来のものの欠点を除去
するためになされたもので、緩衝材を外箱の底面
部から対向して立上がつて被包装物を保持する立
上部と、この立上部の上端部から外側に折曲げら
れて外箱の側壁部に当接するフラツプと、このフ
ラツプの両端部から内側に突出して被包装物の側
面部および外箱の側壁部に当接する突出部と、前
記立上部の側端部から折曲げられ外箱の側壁部に
接合された固定壁とで構成することにより、前記
外箱と緩衝材とを一体化して部品点数を減らし、
包装作業性が良好で省資源的であり、包装コスト
を低減化できる包装装置を提供することを目的と
している。

以下、この考案を換気扇の包装に適用した実施
例について、図により説明する。

第１図はこの考案の一実施例による包装装置を
示す分解斜視図、第２図はこの包装装置の緩衝材
の展開図、第３図はその包装状態を示す垂直断面
図である。図において、１は被包装物（換気扇）
で、直方体状の本体１ａとこの本体１ａの一端か
ら周縁に向つて突出する突出枠１ｂとを有してい
る。２は段ボール等により製作された外箱であつ
て、側面を形成する側壁部２ａと上蓋になる上フ
ラツプ部２ｂおよび底面部を形成する下フラツプ
部２ｃからなり、被包装物１を収納する。３は段
ボール等から製作され、外箱２内に被包装物１
を、保持するように配置されるとともに固定され
て一体化した２枚の同一形状の部材よりなる緩衝
材であつて、外箱２の下フラツプ部２ｃから対向
して立上つて被包装物１の本体１ａを保持すると
ともに突出枠１ｂを上端部で支持して外箱２内に
収納する立上部４と、この立上部４の上端部から
外側に折曲げられて外箱２の側壁部２ａに当接
し、被包装物１の突出枠１ｂを保持するとともに
外箱２の側壁部２ａと立上部４との間隔を保つフ
ラツプ５と、このフラツプ５の両端部から内側に
被包装物１の突出枠１ｂが本体１ａより突出して
いる突出長と同一またはそれ以上の幅寸法で突出
して、被包装物１の側面部および外箱２の側壁部
２ａに当接する突出部６と、前記立上部４の両側
端から折曲げられて外箱２の側壁部２ａに接合さ
れて固定される固定壁７からなる。８は各面を形
成するけい線、９は突出部６を形成するための切
込である。

上記のように構成された包装装置は、緩衝材３
を、第２図の状態からけい線８を折曲げて、第１
図および第３図に示すように各面を形成して組立
てる。こうして組み立てた緩衝材３を外箱２内に
挿入し、立上部４を下フラツプ部２ｃに当接させ
るとともに、フラツプ５および固定壁７を各側壁
部２ａに当接させて配置し、この状態で固定壁７
を接着あるいはステツチングワイヤ等で固定す
る。そして被包装物１の本体１ａを立上部４に当
接させて挿入し、突出枠１ｂを立上部４の上端部
より折曲がつているフラツプ５およびこれから突
出している突出部６上に載置して収納し、上フラ
ツプ部２ｂを折重ねて封緘し、包装を行う。

上記の包装装置においては、緩衝材３が同一形
状の２枚の板状体より組み立てられ、それぞれ外
箱２に接合されて一体化しているので、少ない部
品点数で被包装物１を保持でき、かつ包装作業を
効率的に行うことができる。また、、＃桁状の緩
衝材を使用したものに比較して材料が少量で済
み、省資源化を推進している。

なお、上記の実施例においては、緩衝材を２枚
の同一寸法の対称形の板状体より組み立てたが、
これは場合によつては別々の寸法の非対称の他の
形状の板状体にしてもよい。また被包装物１に換
気扇の例を示したが、本考案は他の製品や機器に
も適用可能である。

以上のとおり、本考案の包装装置は、緩衝材を
外箱の底面部から対向して立上がつて被包装物を
保持する立上部と、この立上部の上端部から外側
に折曲げられて外箱の側壁部に当接するフラツプ
と、このフラツプの両端部から内側に突出して被
包装物の側面部および外箱の側壁部に当接する突
出部と、前記立上部の側端部から折曲げられ外箱
の側壁部に接合された固定壁とにより構成したの
で、外箱と緩衝材を一体化して、部品点数を少な
くし、包装装置の管理を容易にするとともに、材
料の使用量を減らすことができ、かつ包装作業が
効率的に行え、省資源化を推進する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による包装装置を
示す分解斜視図、第２図はこの包装装置の緩衝材
の展開図、第３図はその包装状態を示す垂直断面
図である。 各図中、同一符号は同一部分を示し、１は被包
装物、２は外箱、３は緩衝材、４は立上部、５は
フラップ、６は突出部、７は固定壁、８はけい
線、９は切込である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 被包装物を収納する外箱と、この中に被包装
   物を保持するように配置される緩衝材とを備え
   た包装装置において、上記緩衝材は外箱の底面
   部から対向して立上がつて被包装物を保持する
   立上部と、この立上部の上端部から外側に折曲
   げられて外箱の側壁部に当接するフラツプと、
   このフラツプの両端部から内側に突出して被包
   装物の側面部および外箱の側壁部に当接する突
   出部と、前記立上部の側端部から折曲げられ外
   箱の側壁部に接合された固定壁とにより構成さ
   れていることを特徴とする包装装置。 (2) 緩衝材が同一形状の２枚の部材よりなること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の包装装置。