JPH03148Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はヘツドレストの表皮止着構造に係るも
のである。

（従来技術） 従来の穴開きヘツドレストの表皮は、第６図に
示したごとく、窓穴ａのあるクツシヨン材ｂの表
面を、表皮ｃにより包囲するが、表皮ｃの止着は
フアスナーｄによつていた。

又、第７図のようにモールｅを用いて表皮ｃを
止着するものもあつた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記のようにクツシヨン材ｂの外周面を表皮ｃ
で包囲し、フアスナーｄにより接合する場合は、
スライダーｆおよびその摘みｇが外部に露出する
ことが欠陥で、外観上見栄えが悪るかつた。

この欠陥は洋服のごとく折返部を設けると隠す
ことができるが、このようにしてフアスナーｄお
よびスライダーｆ・摘みｇを被覆するものは製造
が複雑となつて、コストが高くなる欠陥があつ
た。

（問題を解決するための手段） 本考案は、フアスナーの端末を工夫して、最も
不体裁のスライダーｆ・摘みｇを簡単容易にヘツ
ドレストに被覆することにより外観上見栄えを良
くしたもので、中央部に窓穴２を形成したクツシ
ヨン材４に表皮３を被覆し、前記表皮３の合わせ
目にはフアスナー５，５を取付けてフアスナー
５，５により前記表皮３を止着するようにしたも
のにおいて、前記フアスナー５，５は止着部分よ
り少しばかり長目に形成して始端部９および終端
部１０を余るようにし、該余剰部分はクツシヨン
材４側に形成した凹所１１内に屈曲して挿入した
ヘツドレストの表皮止着構造としたものである。

本考案の一実施例を図により説明すると、１は
ヘツドレスト、４は内部のクツシヨン材で、その
中央部に窓穴２を形成する。３はクツシヨン材４
の外面を被覆する表皮である。表皮３は筒状に形
成する。筒状に形成した表皮３はクツシヨン材４
の外周を包囲したのち合わせ目を合わせて止着す
るが、そのため、合わせ目の両端部にはフアスナ
ー５，５をそれぞれ取付ける。

フアスナー５，５はクツシヨン材４の窓穴２の
内周７で合わされるように形成するが、フアスナ
ー５の長さを内周７の長さよりもその両端部９，
１０がｔの分だけ長くなるように形成して始端部
９と終端部１０とが余剰部分となるようにする。
フアスナー５の始端部９と終端部１０が重合する
部分の内方のクツシヨン材４には、始端部９と終
端部１０を屈曲して押込む凹所１１を形成する。
従つて、凹所１１はクツシヨン材４の窓穴２の内
周７であればどこに形成してもよい。凹所１１は
フアスナー５の幅と略同じ幅で、始端部９と終端
部１０が隠れるような深さに形成し、始端部９と
終端部１０の重合する部分を上方から押込む。

１２はヘツドレスト１をシートに取付けるため
のステーであり、表皮３の底面には前記ステー１
２が串通する透孔１３，１３をそれぞれ形成す
る。

（作用） 次に作用を述べる。

表皮３をクツシヨン材４の外周に当てがい表皮
３の下部に設けた透孔１３にステー１２を挿通し
て表皮３全体を上方に持ち上げ、所望の方法で表
皮３の両端部を前後方向に引つ張つて筒状にし
て、表皮３の裏面をクツシヨン材４の外周面６に
密着させる。そして、表皮３の両端部をそれぞれ
ヘツドレスト１の前側と後側から窓穴２内に向け
て折り曲げる。表皮３の筒状にしたときの両端部
にはフアスナー５が取付けてあるから、フアスナ
ー５のスライダー部８の摘みを持つて内周７に沿
つてスライドさせて締め、表皮３の両端部を接合
して、ヘツドレスト１に取付ける。

フアスナー５は、その始端部９と終端部１０が
クツシヨン材４の窓穴２の内周よりｔだけ長く形
成されているから、始端部９と終端部１０は余剰
部分となるが、重合部分の内部にはクツシヨン材
４の表面に形成した凹所１１があるから、始端部
９と終端部１０を屈曲させて押込む。凹所１１は
フアスナー５，５と略同じ幅で形成されているか
ら、端末にあるスライダー部８および摘みはとも
に始端部９と終端部１０は凹所１１内に収納され
る。

従つて、フアスナー５と始端部９と終端部１０
は外に露出しないので外観上見栄えが良く、ま
た、凹所１１内にスライダー部８も押込むから、
スライダー部８が突起物とならないので、手で触
れても滑らかで手ざわりもよい。

（効果） 従来は、クツシヨン材ｂの外周面を表皮ｃで包
囲しフアスナーｄにより接合した場合は、スライ
ダーｆおよびその摘みｇが外部に露出する欠陥あ
り、外観上見栄えが悪るかつた。この欠陥は洋服
のごとく折返部を設けると隠すことができるが、
このようにしてフアスナーｄおよびスライダーｆ
摘みｇを被覆するものは製造が複雑となつて、コ
ストが高くなる欠陥があつた。

しかるに本考案は、中央部に窓穴２を形成した
クツシヨン材４に表皮３を被覆し、前記表皮３の
合わせ目にはフアスナー５，５を取付けてフアス
ナー５，５により前記表皮３を止着するようにし
たものにおいて、前記フアスナー５，５は止着部
分より少しばかり長目に形成して始端部９および
終端部１０を余るようにし、該余剰部分はクツシ
ヨン材４側に形成した凹所１１内に屈曲して挿入
したヘツドレストの表皮止着構造の構成としたか
ら、 イ ヘツドレスト１の外周面６にフアスナー５が
表われないから、外観上見栄えが良い。

ロ フアスナー５の始端部９、終端部１０を凹所
１１内にスライダー部８とともに押込むから、
作業が極めて簡単になり、安価である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の全体斜視図、第２図は縦断側
面図、第３図は要部の拡大斜視図、第４図は要部
の平面図、第５図は要部の縦断正面図、第６図、
第７図は公知例の斜視図、第８図は分解図であ
る。 符号の説明、１……ヘツドレスト、２……窓
穴、３……表皮、４……クツシヨン材、５……フ
アスナー、６……外周面、６，７……内周、８…
…スライダー部、９……始端部、１０……終端
部、１１……凹所、１２……ステー、１３……透
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央部に窓穴２を形成したクツシヨン材４に表
   皮３を被覆し、前記表皮３の合わせ目にはフアス
   ナー５，５を取付けてフアスナー５，５により前
   記表皮３を止着するようにしたものにおいて、前
   記フアスナー５，５は止着部分より少しばかり長
   目に形成して始端部９および終端部１０を余るよ
   うにし、該余剰部分はクツシヨン材４側に形成し
   た凹所１１内に屈曲して挿入したヘツドレストの
   表皮止着構造。