JPH0340700B2 - - Google Patents

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JPH0340700B2
JPH0340700B2 JP6779183A JP6779183A JPH0340700B2 JP H0340700 B2 JPH0340700 B2 JP H0340700B2 JP 6779183 A JP6779183 A JP 6779183A JP 6779183 A JP6779183 A JP 6779183A JP H0340700 B2 JPH0340700 B2 JP H0340700B2
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polyurethane foam
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【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の目的 本発明はポリウレタンフオームとポリオレフイ
ン系組成物の成形物とからなる積層物に関する。 さらにくわしくは、(A)オレフイン系重合体、(B)
分子中に少なくとも一個の不飽和結合を有し、か
つヒドロキシル基を含有する有機化合物、(C)有機
過酸化物および(D)グラスフアイバーからなる混合
物の成形物の表面上でウレタンポリマーの生成反
応と発泡とを同時に行なうことによつて得られる
ポリウレタンフオームとオレフイン系重合体混合
物の成形物とからなる積層物に関するものであ
り、強固な密着性を有する積層物を提供すること
を目的とするものである。 〔〕 発明の背景 現在、ポリウレタンフオームが有する断熱性、
クツシヨン性などを生かして、ポリウレタンフオ
ームがインストルメントパネル、アームレストな
どの自動車部品のクツシヨン材として、また、電
気冷蔵庫やクーラーなどの家庭電機製品や冷凍ト
ラツクなどの断熱材として種々使用されている。
このような分野にポリウレタンフオームを使用す
る場合、製品の基材または表面材とポリウレタン
フオームとが強固に密着していることが必要であ
る場合が多い。基材が金属、木およびABS樹脂
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三次
元共重合樹脂)のごとく表面活性が高いものであ
る場合には、ポリウレタンフオームの製造に行な
われているような注入発泡のごとき方式で基材上
でウレタンポリマーの生成反応と発泡とを同時に
行なえば、ポリウレタンフオームが容易に基材と
強固に密着した製品(積層物)を得ることができ
る。 しかしながら、オレフイン系重合体は分子中に
極性基を有さない(いわゆる非極性)ために化学
的に極めて不活性な高分子物質であるから、エチ
レン系重合体およびプロピレン系重合体のごとき
オレフイン系重合体を基材または表面材として使
用してポリウレタンフオームとの積層物を製造す
ることは、密着性が極めて低いために不可能であ
る。現在、注入発泡、モールド発泡および吹付発
泡のごとき方法によつて基材表面上でウレタンポ
リマーの生成反応と発泡とを同時に行ない、オレ
フイン系重合体とポリウレタンとを密着させる場
合には、オレフイン系重合体の成形物の表面にあ
らかじめ塩素化ポリプロピレンおよび無水マレイ
ン酸をグラフトさせたポリオレフインなどを主成
分とするプライマーを塗布させる方法が提案され
ている。しかし、このプライマーを塗布する方法
では、塗布する工程が一工程増えるばかりでな
く、高価なプライマーを使用するためコスト高と
なる。 〔〕 発明の構成 以上のことから、本発明者らは、プライマーを
使用することなくポリウレタンフオームとオレフ
イン系重合体の成形物とを強固に密着させて積層
物を得ることについて種々探索した結果、 (A) オレフイン系重合体、 (B) 「分子中に少なくとも一個の不飽和結合を有
し、かつヒドロキシル基を含有する有機化合物
(以下「ヒドロキシル系化合物」と云う)、 (C) 有機過酸化物 および (D) グラスフアイバー からなる混合物であり、該オレフイン系重合体と
グラスフアイバーとの合計量中に占めるグラスフ
アイバーの混合割合は5〜40重量%であり、オレ
フイン系重合体とグラスフアイバーとの合計量
(総和)100重量部に対する混合割合は、ヒドロキ
シル系化合物は0.1〜50重量部であり、また有機
過酸化物は0.01〜20重量部である混合物の成形物
の表面上でウレタンポリマーの生成反応と発泡と
を同時に行なうことによつて得られるポリウレタ
ンフオームとオレフイン系重合体混合物の成形物
とからなる積層物が、強固な密着力を有する積層
物であることを見出し、本発明に到達した。 〔〕 発明の効果 本発明によつて得られる積層物は、その製造方
法を含めて下記のごとき効果(特徴を)発揮す
る。 (1) プライマーを使用することなくオレフイン系
重合体混合物の成形物とポリウレタンフオーム
とを直接に強固に密着させることができる。 (2) 一般に行なわれている方法で基材であるオレ
フイン系重合体混合物の成形物の表面上でウレ
タンポリマーの生成反応と発泡とを同時に、か
つ容易に行なうことができる。 (3) 高い剛性が必要とされている各種部品の芯材
などとして最適であり、上記のごとき塗布をほ
どこすことによつて、耐油性が良好であり、か
つ高い剛性を有する成形物を得ることができ
る。 本発明によつて得られる積層物は以上のごとき
効果を発揮するために多方面にわたつて使用する
ことができる。代表的な用途例を下記に示す。 (1) バンパー、インストルメントパネル、アーム
レスト、ドアライナー、シートバツク、ダクト
カバーなどの自動車部品 (2) クーラー、冷蔵庫の内装および外装などの家
電部品 (3) ループパネル、断熱壁などの住宅用材料 (4) 食卓、机の表面、家具パネル、台所キヤビネ
ツト、アイスボツクスなどの日用品、家具 (5) 冷凍トラツク内装材、冷凍庫壁などの冷凍庫
の部材 〔〕 発明の具体的説明 (A) オレフイン系重合体 本発明において用いられるオレフイン系重合
体としては、エチレンの単独重合体、プロピレ
ンの単独重合体、エチレンとプロピレンとのラ
ンダムまたはブロツク共重合体ならびにエチレ
ンおよび/またはプロピレンと炭素数が多くと
も12個の他のα−オレフインとのランダムまた
はブロツク共重合体(α−オレフインの共重合
割合は多くとも20重量%)があげられる。これ
らのオレフイン系重合体の分子量は一般には、
2〜100万であり、2〜50万のものが好ましく、
特に5〜30万のオレフイン系樹脂が好適であ
る。また、低密度(0.900g/cm3)ないし高密
度(0.980g/cm3)のエチレン単独重合体、プ
ロピレン単独重合体、エチレンとプロピレンと
のランダムまたはブロツク共重合体ならびにエ
チレンまたはプロピレンと他のα−オレフイン
とのランダムまたはブロツク共重合体が望まし
い。 これらのオレフイン系重合体は遷移金属化合
物と有機アルミニウム化合物とから得られる触
媒系(いわゆるチーグラー触媒)、担体(たと
えば、シリカ)にクロームの化合物など(たと
えば、酸化クローム)を担持させることによつ
て得られる触媒系(いわゆるフイリツプス触
媒)またはラジカル開始剤(たとえば、有機過
酸化物)を用いてオレフインを単独重合または
共重合することによつて得られる。 さらに、本発明においてはこれらのオレフイ
ン系重合体に少なくとも1個の二重結合を有す
る化合物(たとえば、不飽和カルボン酸、ビニ
ルシラン化合物)をグラフト重合することによ
つて得られる変性ポリオレフインも含まれる。 これらのオレフイン系重合体および変性ポリ
オレフインについては、それらの製造方法がよ
く知られているものである。 これらのオレフイン系重合体および変性ポリ
オレフインは、それぞれ単独で使用してもよ
く、二種以上併用してもよい。さらに、これら
のオレフイン系重合体および変性ポリオレフイ
ンのうち、二種以上を任意の割合で樹脂ブレン
ドして用いてもよい。 (B) ヒドロキシル系化合物 また、本発明において使われるヒドロキシル
系化合物は少なくとも一個の不飽和結合(二重
結合、三重結合)を含有し、かつヒドロキシル
基を有する有機化合物である。これらのうち、
ヒドロキシル基を含有する有機化合物の代表的
なものとしては、二重結合を有するアルコー
ル、三重結合を有するアルコール、一価または
二価の不飽和カルボン酸と非置換二価アルコー
ルとのエステル、該不飽和カルボン酸と非置換
三価アルコールとのエステル、非置換四価アル
コールとのエステルおよび非置換五価以上アル
コールとのエステルがあげられる。 二重結合を有するアルコールのうち好ましい
ものの代表例としては、その一般式が下式
〔()式〕で表わされるものである。 ()式において、R1およびR2は同一でも
異種でもよく、水素原子または炭素数が1〜24
個の炭化水素基である。 三重結合を有するアルコールのうち望ましい
ものの代表例としては、その一般式が下式
〔()式〕で表わされるものである。 (R3−C≡C−R4−)OH () ()式において、R3およびR4は同一でも
異種でもよく、水素原子または炭素数が1〜24
個の炭化水素基である。 また、非置換二価アルコールと不飽和カルボ
ン酸とのエステルは一価の不飽和カルボン酸と
非置換二価アルコールとのエステルであり、好
ましいものの代表例としては、その一般式が下
式〔()式〕で表わされるものである。 ()式において、R5は炭素数が2〜24個
の不飽和炭化水素基であり、R6は炭素数が2
〜24個の炭化水素基である。 さらに、非置換三価アルコールと不飽和カル
ボン酸とのエステルは一価の不飽和カルボン酸
と非置換三価アルコールとのエステルであり、
望ましいものの代表例としては、その一般式が
下式〔()式〕で示されるものである。 ()式において、R7は炭素数が2〜24個
の不飽和炭化水素基であり、R8は炭素数が2
〜24個の炭化水素基である。 また、非置換四価アルコールと不飽和カルボ
ン酸とのエステルは一価の不飽和カルボン酸と
非置換四価アルコールとのエステルであり、好
ましいものの代表例としてはその一般式が下式
〔()式〕で表わされるものである。 ()式において、R9は炭素数が2〜24個
の不飽和炭化水素基であり、R10は炭素数が2
〜24個の炭化水素基である。 さらに、非置換五価以上のアルコールと不飽
和カルボン酸とのエステルは一価の不飽和カル
ボン酸と非置換五価以上のアルコールとのエス
テルであり、望ましいものの代表例としては、
その一般式が下式〔()式〕で表わされるも
のである。 ()式において、nは以上であり、R11
炭素数が2〜24個の不飽和炭化水素基であり、
R12は炭素数が2〜60個の炭化水素基である。 その上、その他のエステルとしては、不飽和
二価カルボン酸と非置換多価アルコールとのエ
ステルがあり、好ましいものの代表例として
は、その一般式が下式〔()式〕で表わせる
ものがあげられる。 ()式において、mは1以上であり、R13
は炭素数が2〜50個の不飽和炭化水素基であ
り、R14は炭素数が2〜100個の炭化水素基で
ある。 これらのヒドロキシル系化合物の代表例とし
ては特願昭57−36502号の明細書ならびに“既
存化学物質ハンドブツク”(化学工業日報社、
昭和54年発行)通商産業省基礎産業局化学品安
全課監修、第2版、第25頁、第27頁ないし第28
頁、第50頁ないし第55頁および第57頁ないし第
58頁に記載されている。 本発明において使われるヒドロキシル系化合
物のうち、好適なものの代表例としては、3−
ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−
1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテ
ン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、
3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、
シス−5−ヒドロキシ−2−ペンテン、トラン
ス−5−ヒドロキシ−2−ペンテン、シス−
1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、トランス
−1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、2−ヒドロキシエチルクロトネー
ト、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘ
キシルアクリレート、2,3,4,5,6−ペ
ンタヒドロキシヘキシルメタクリレート、2,
3,4,5−テトラヒドロキシペンチルアクリ
レートおよび2,3,4,5−テトラヒドロキ
シペンチルメタクリレートがあげられる。 (C) 有機過酸化物 さらに、本発明において用いられる有機過酸
化物は一般にラジカル重合における開始剤およ
び重合体の架橋剤として使われているものであ
り、1分間の半減期が100℃以上のものが好ま
しく、とりわけ130℃以上のものが好適である。
上記の温度が100℃以下のものでは、その取り
扱いが難しいばかりでなく、使用した効果もあ
まり認められないから望ましくない。好ましい
有機過酸化物の代表例としては、1,1−ビス
−第三級−ブチルパーオキシ−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキタンのごときケトンパーオ
キシド、ジクミルパーオキシドのごときジアル
キルパーオキシド、2,5−ジメチルヘキサン
−2,5−ハイドロパーオキシドのごときハイ
ドロパーオキシド、ベンゾイルパーオキシドの
ごときジアシルパーオキシドおよび2,5−ジ
メチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキ
サンのごときポーオキシエステルがあげられ
る。 (D) グラスフアイバー また、本発明において使用されるグラスフア
イバーは、通常単繊維径は0.5〜20ミクロンで
あり、特に0.5〜15ミクロンのものが好ましい。
単繊維径が0.5ミクロン未満のグラスフアイバ
ーを使用すると、混練時および成形時に折れる
こともあるため望ましくない。一方、20ミクロ
ンを越えたものを用いると、得られる混合物の
剛性を向上させることが難しいために好ましく
ない。また、カツト長は一般には0.03〜15mmで
あり、とりわけ0.05〜10mmのものが望ましい。
カツト径が0.03mm未満のグラスフアイバーを使
つて混合物を製造するならば、得られる混合物
の剛性を改良することが困難なために好ましく
ない。一方、15mmを越えたものを用いると、混
練時および成形時に折れることもあるために好
ましくない。本発明において使われるグラスフ
アイバーは通常ゴム業界や合成樹脂の業界にお
いて充填剤または補強剤として広く使用されて
いるものであり、酢酸ビニル系樹脂などて収束
されたものおよびシラン系化合物またはチタネ
ート系化合物てカツプリング処理されたものも
用いることができる。また、これらのグラスフ
アイバーを磨砕させることによつて製造される
いわゆるミルドグラスフアイバーも使用するこ
とができる。 (E) 混合割合 本発明の混合物を製造するにあたり、オレフ
イン系重合体とグラスフアイバーの合計量中に
占めるグラスフアイバーの混合割合は5〜40重
量%であり、5〜35重量%が好ましく、特に10
〜35重量%が好適である。オレフイン系重合体
とグラスフアイバーの合計量中に占めるグラス
フアイバーの混合割合が5重量%未満では、得
られる混合物の剛性を向上させることができな
い。一方、30重量部を越えて混合させると、成
形物を製造させるさいに、成形性が乏しく、た
とえ成形物を製造したとしても成形物の外観が
よくない。 また、100重量部のオレフイン系重合体とグ
ラスフアイバーとの合計量に対するヒドロキシ
ル系化合物の混合割合は0.1〜50重量部であり、
0.2〜30重量部が好ましく、特に0.3〜20重量部
が好適である。100重量部のオレフイン系重合
体とグラスフアイバーとの合計量(総和)に対
するヒドロキシル系化合物の混合割合が0.1重
量部以下では、密着性の改良効果が不十分であ
る。一方、50重量部以上使用したとしても、使
用量に応じた密着性の改良効果が認められず、
むしろオレフイン系重合体が有する本来の特性
がそこなわれるために好ましくない。 さらに、100重量部のオレフイン系重合体と
グラスフアイバーとの合計量(総和)に対する
有機過酸化物の混合割合は0.01〜20重量部であ
り、0.05〜10重量部が望ましく、とりわけ0.1
〜7重量部が好適である。100重量部のオレフ
イン系重合体とグラスフアイバーとの合計量
(総和)に対する有機過酸化物の混合割合が
0.01重量部以下では、密着性の改善効果が低い
ばかりでなく、混合物の密着強度の耐久性も低
下する。一方、20重量部以上では、該重合体が
有する本来のすぐれた機械的特性が低下するた
め、いずれの場合でも望ましくない。 (F) 混合物および成形物の製造 本発明の混合物を製造するには、オレフイン
系重合体、ヒドロキシル系化合物、有機過酸化
物およびグラスフアイバーを前記の混合割合の
範囲内になるように均一に混合すればよい。こ
の組成物を製造するにあたり、混合成分の一部
をあらかじめ混合していわゆるマスターバツチ
を製造し、このマスターバツチと残りの混合成
分とを製造して前記の配合成分になるように混
合物を製造してもよい。 また、該混合物はオレフイン系重合体、ヒド
ロキシル系化合物、グラスフアイバーおよび有
機過酸化物からなるものでもよいが、混合物の
使用目的に応じてこれらの混合成分にさらに、
酸素、熱および紫外線に対する安定剤、金属劣
化防止剤、難燃化剤、着色剤、電気的特性改良
剤、充填剤、帯電防止剤、滑材、加工性改良剤
および粘着性改良剤のごとき添加剤を本発明の
混合物が有する特性をそこなわない範囲である
ならば混合してもよい。 この混合物を製造するには、オレフイ系重合
体の業界において一般に使われているヘンシエ
ルミキサーのごとき混合機を使つてドライブレ
ンドしてもよく、バンバリーミキサー、ニーダ
ー、ロールミルおよびスクリユー式押出機のご
とき混合機を用いて溶融混練することによつて
製造することもできる。このさい、あらかじめ
ドライブレンドし、得られる混合物をさらに溶
融混練することによつて一層均一な混合物を得
ることができる。以上の溶融混練りの場合、高
い温度で実施すると、オレフイン系重合体が劣
化することがある。しかし、使用されるオレフ
イン系重合体とヒドロキシル系化合物とがグラ
フト重合するために用いられる有機過酸化物が
分解する温度で実施しなければならない。以上
のことから、使われる有機過酸化物の種類によ
つて異なるが、この溶融混練りは一般には160
〜300℃において実施される。 このようにして製造された組成物をオレフイ
ン系重合体の分野において通常行なわれている
押出成形法、射出成形法およびプレス成形法の
ごとき加工方法によつて種々の成形物を製造す
ればよい。このさい、前記のようにして得られ
た組成物(グラフト物)が溶融する温度以上で
実施する必要がある。しかし、可成り高い温度
で行なつた場合、オレフイン系重合体が劣化す
ることがあるために分解を生じない温度以下で
実施しなければならないことは当然である。 (F) 積層物の製造 以上のようにして得られた成形物の表面上で
ウレタンポリマーの生成反応と発泡とを同時に
行なうことによつて本発明の積層物を製造する
ことができる。 この積層物を製造するにあたり、特殊な装置
を必要とせず、また、特殊な方法で行なわなく
てもよい、すなわち、ポリウレタンフオームの
製造分野において通常行なわれている注入発泡
法、モールド発泡法および吹付発泡法のごとき
発泡法を適用すればよい。さらに、ポリウレタ
ンフオームの原料として使われるポリオール、
イソシアネート化合物、発泡剤などは特別なも
のではなくてもよく、いずれも一般に用いられ
ているものであればどのようなものでもよく、
なんら限定されない。 〔〕 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、メルト・
インデツクス(以下「M.I.」と云う)はJIS K−
6760にしたがい、温度が190℃および荷重が2.16
Kgの条件で測定した。また、メルトフローインデ
ツクス(以下「MFI」と云う)はJIS K−6758
にしたがい、温度が230℃および荷重が2.16Kgの
条件で測定した。さらに、成形物とポリウレタン
フオームとの密着強度は1cmの間隔を置いて平行
に並べた平板状の試験片の間にポリウレタンフオ
ームを注入発泡法により生成させた後、このサン
ドイツチ状の試験片を1cm×1cmの大きさに切削
加工してサンプルとし、サンプルの上下の成形物
の部品を引張試験機のクロスヘツドではさみ、密
着面と直角方向に引張速度が5mm/分の条件で引
張り、サンプルが破壊したときの強度を測定し、
密着強度(Kg/cm2)とした。 なお、実施例および比較例において、混合成分
であるオレフイン系重合体、ヒドロキシル系化合
物、グラスフアイバー、有機過酸化物、ゴム状物
およびタルクは下記の物理的性質を示すものを用
いた。 〔プロピレン単独重合体〕 オレフイン系重合体として密度が0.900g/cm3
であり、かつMFIが4.0g/10分であるプロピレ
ン単独重合体〔以下「PP(1)」と云う〕を使用し
た。 〔ブロツクプロピレン共重合体〕 また、オレフイン系重合体としてエチレンの含
有量が12.0重量%であり、かつMFIが2.0g/10
分であり、密度が0.900g/cm3であるプロピレン
−エチレンブロツク共重合体〔以下「PP(2)」と
云う〕を使つた。 〔高密度エチレン単独重合体〕 さらに、オレフイン系重合体として密度が
0.961g/cm3であり、かつM.I.が20g/10分であ
る高密度エチレン単独重合体(以下「HDPE」と
云う)を用いた。 〔エチレン−プロピレン共重合ゴム〕 ゴム状物としてエチレン含有量が72重量%であ
り、かつMFIが0.8g/10分であり、かつ密度が
0.86g/cm3であるエチレン−プロピレン共重合ゴ
ム〔以下「EPR」と云う〕を使つた。 〔グラスフアイバー〕 グラスフアイバーとして、単繊維径が11ミクロ
ンであり、カツト長が3mmのグラスフアイバー
(以下「GF」と云う)を用いた。 〔タルク〕 平均粒径が2.0ミクロンであるタルクを使用し
た。 〔ヒドロキシル系化合物〕 ヒドロキシル系化合物として、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート〔以下「化合物(A)」と云う〕、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート〔以下
「化合物(B)」と云う〕および3,6−ジメチル−
4−オクチン−3,6−ジオール〔以下「化合物
(C)」と云う〕を用いた。 〔有機過酸化物〕 有機過酸化物として、ベンゾイルパーオキサイ
ド〔以下「BPO」と云う〕およびジクミルパー
オキサイド〔以下「DCP」と云う〕を使用した。 実施例1〜10、比較例1〜7 第1表に配合量が表わされる配合成分をそれぞ
れあらかじめスーパーミキサーを使つて10分間混
合した。得られた各混合物をベント付押出機(径
50mm)を用いて混練しながらペレツトを製造し
た。得られたそれぞれのペレツトを5オンス射出
成形機を使つて230℃の温度において射出成形し、
平板状の試片(120×150mm、厚さ 2mm)を作成
した。 このようにして得られた各試験片を1cmの間隔
をあけて二枚平行に固定し、その間にポリウレタ
ンフオームを注入発泡法によつて生成させた。注
入発泡用の装置およびポリウレタンフオームの原
液はインスタフオーム社(米)の商品名インサル
バツク#20を使用した(発泡倍率 40倍)。注入
してから24時間放置した後、各試片のポリウレタ
ンフオームとの密着強度を測定した。それらの結
果を第1表に示す。なお、この試験において密着
強度が強過ぎて成形品部品とポリウレタンフオー
ム部分の界面で破壊が起らず、ポリウレタンフオ
ームが凝集破壊した場合には、第1表中の密着強
度の欄に「凝集破壊」と記す。
【表】
【表】 なお、比較例7では、混練するさいに正常なス
トランドが得られず、引取が不可能であつた。 比較例 8 PP(1)80重量部および20重量部のGFからなる組
成物を前記と同様に射出成形し、平板状の試片を
製造した。この試片の片面にあらかじめ熱硬化性
ポリプロピレン用プライマー(日本ピーケミカル
社製、商品名 RB−291、○改プライマー)を膜
厚が13〜15ミクロンになるように均一にスプレー
ガンを使つて吹付けた後、90℃の温度において30
分間加熱乾燥を行なつた。ついで、このプライマ
ー塗布面に前記と同様に注入発泡法によりポリウ
レタンフオームを製造した。この試片の密着強度
を測定したところ、2.0Kg/cm2であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) オレフイン系重合体 (B) 分子中に少なくとも一個の不飽和結合を有
    し、かつヒドロキシル基を含有する有機化合物 (C) 有機過酸化物 および (D) グラスフアイバー からなる混合物であり、該オレフイン系重合体
    と、グラスフアイバーとの合計量中に占めるグラ
    スフアイバーの混合割合は5〜40重量%であり、
    オレフイン系重合体とグラスフアイバーとの合計
    量100重量部に対する混合割合は、ヒドロキシル
    基を含有する有機化合物は0.1〜50重量部であり、
    また有機過酸化物は0.01〜20重量部である混合物
    の成形物の表面上でウレタンポリマーの生成反応
    と発泡とを同時に行なうことによつて得られるポ
    リウレタンフオームとオレフイン系重合体混合物
    の成形物とからなる積層物。
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