JPH0339417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はクリーム状物収納容器に係る。

「従来の技術」 例えば特開昭56−95870号が示すように、上下
同一内径で下端面開口の胴部上端から肩部を介し
てシリンダとしての口頚部を起立する容器主体
と、その口頚部内へ、水密にかつ上下動可能に更
に上方へ付勢させて嵌合させた吐出管上端からノ
ズルを突出する、吐出弁付きの作動部材と、上記
容器主体胴部の下部内へ、外周面を胴部内面へ水
密に接して上昇可能に嵌合させた摺動板とを有
し、容器主体に対する作動部材上下動により容器
主体内クリーム状物をノズルから吐出し、該吐出
によるクリーム状物減少による容器主体内負圧化
を摺動板上昇により解消するよう設けたクリーム
状物収納容器が知られている。

「考案が解決しようとする課題」 上記のような従来のクリーム状物収納容器は、
吐出弁を容器主体内からノズル孔先端にいたるク
リーム状物吐出路のうち、吐出管上端部とノズル
孔基端部との連結部に設けているから、その吐出
弁とノズル孔先端との間のノズル孔内に残つたク
リーム状物が乾燥して目塞りすることがあり、又
吐出弁だけで吸込み弁を有しないからクリーム状
物吐出機能が低下する欠点があつた。

本案はそのような欠点を除去すると共に、特に
吐出弁の構造を極めて簡易としたものである。

「課題を解決するための手段」 頂壁３周縁から上下同一内径の胴部２を垂設す
ると共に、その頂壁中央部に吸込み弁７付きの弁
孔８を穿設し、かつその弁孔を囲んでシリンダ４
を起立する容器主体１と、上記シリンダ内へ上方
付勢状態に嵌合させた筒状ピストン１１から吐出
管１２を起立し、該吐出管上端から棒状のノズル
１３を突出する作動部材１０と、上記容器主体胴
部２の下部内へ、外周面を胴部内面へ水密に接し
て上昇頂可能に嵌合させた摺動板１７とを有し、
上記棒状のノズル１３先端にゴムキヤツプ１６を
嵌着させることで、該ゴムキヤツプの頂壁１６ａ
でノズル先端面に開孔するノズル孔１３ａを、か
つゴムキヤツプ頂壁に穿設した吐出孔１６ｂにノ
ズル先端面から突出する小突部１８ａに嵌合させ
て、該小突部で吐出孔１６ｂを、それぞれ密閉さ
せ、上記容器主体に対する作動部材押下げによる
ノズル孔１３ａ内の高圧化により、上記ゴムキヤ
ツプ頂壁１６ａが弾性変形してノズル孔１３ａと
吐出孔１６ｂが連通可能に形成した。

「作用」 図示状態から容器主体１に対して作動部材１０
を押下げすると、吸込み弁７およびノズル孔１３
ａ先端面が閉塞しているから、シリンダ４、吐出
管１２、ノズル孔１３ａ等内部は高圧化し、よつ
てノズル孔先端面を密閉するゴムキヤツプ１６の
頂壁１６ａ部分は弾性変形して、吐出孔１６ｂが
小突部１８ａから外れ、よつてノズル孔と上記ゴ
ムキヤツプの頂壁に穿設した吐出孔１６ｂとが連
通して上記ノズル孔等内部の空気が排出される。
排出後直ちにゴムキヤツプ頂壁の弾性復元により
吐出孔およびノズル孔は閉塞されるため、作動部
材を離すと該作動部材上昇により上記吐出管１２
内等は負圧化し、すると吸込み弁７が開いて容器
主体内クリーム状物をシリンダおよび吐出管内等
へ吸込み、よつて再度の作動部材押下げにより吐
出孔１６ｂからクリーム状物が吐出される。容器
主体内クリーム状物の減少によつて摺動板１７が
上昇して容器主体内の負圧化を解消する。

「実施例」 １は容器主体で頂壁３外周から上下同一内径の
胴部２を垂下する。その頂壁中央部には吸込み弁
７付きの弁孔８を穿設し、かつその弁孔を囲んで
シリンダ４を起立する。吸込み弁７は公知のもの
で、底板外周からシリンダ下部内へ嵌合させた周
壁７ａを起立し、かつその底板に弁板７ｂとして
の舌片状弾性板を第３図のようにＣ字状切離し線
７ｃ穿設により形成したもので、その弁板７ｂで
弁孔８上面を閉塞するものである。頂壁外周から
は上端内面に第１係合突条５を周設したガイド筒
６を起立させるとよい。

上記シリンダ４内へはスプリング９により上方
へ付勢させて作動部材１０の筒状ピストン１１を
嵌合させる。又該筒状ピストンに上端面閉塞の吐
出管１２下部を嵌合させ、該吐出管の上端側部か
ら棒状のノズル１３を突出して作動部材を形成す
る。ノズルのノズル孔１３ａは図示のようにその
ノズル先端面側は環状凹溝路とし、かつノズル基
端側は上記吐出管孔内面と環状凹溝基端とを連通
する通路孔とするとよい。上記環状凹溝路が囲む
棒状部１８の先端面中心からは小突起１８ａを突
出している。吐出管１２にはカバー１４を嵌着さ
せてもよく、図示例では、カバー周壁を垂設して
既述ガイド筒６内へ上下動可能に嵌合せ、かつそ
のカバー周壁の下端外面に周設した第２係合突条
１５を既述第１係合突条５下面へ係合させること
で、容器主体１に対する作動部材１０の抜け出し
を防止している。

既述容器主体胴部２の下部内へは、外周面を胴
部内面へ水密に接して摺動板１７を上昇可能に嵌
合させる。該摺動板は公知のように形成すればよ
い。

既述ノズル１３の先端部にはゴムキヤツプ１６
を嵌合させる。該ゴムキヤツプはその頂壁１６ａ
中心に吐出孔１６ｂを有し、該吐出孔内へ既述小
突起１８ａを嵌合させてその吐出孔１６ｂを密閉
している。又その頂壁１６ａ内面は、既述ノズル
先端面に開口するノズル孔１３ａ開口面を密閉す
る。ゴムキヤツプ１６は図示のようにノズル先端
外周部に嵌着させた締付け短管１９でそのゴムキ
ヤツプの周壁および頂壁外周部を押え、ノズル先
端からのゴムキヤツプ離脱を防止するとよい。

ノズル１３は通常行うように、そのノズルの軸
線上にノズル孔を穿設してそのノズル先端面に開
口するノズル孔開口面をキヤツプ頂壁の中心部内
面で閉塞し、その頂壁中心部側方の頂壁部分に吐
出孔１６ｂを穿設して該吐出孔をノズル先端面か
ら突出する小突起嵌合により閉塞させてもよい。
それ等ノズル孔先端開口面とゴムキヤツプ頂壁部
分と吐出孔１６ｂと小突起とが吐出弁を形成する
こととなる。

「考案の効果」 本案は既述構成とするもので、吸込み弁７のほ
か、ノズル先端にゴムキヤツプ１６を嵌合させて
ノズル先端面のノズル孔開口面とゴムキヤツプ頂
壁と該頂壁に穿設した吐出孔と該吐出管内に嵌合
させた小突起とで吐出弁を形成したから、シリン
ダ４等内部の加圧および減圧が確実となつてクリ
ーム状物の吸上げおよび吐出を確実に行うことが
出来るほか、その吐出弁の形成は、ノズル孔開口
面がゴムキヤツプ１６ａの頂壁で、かつそのゴム
キヤツプ頂壁に穿設した吐出孔１６ｂがノズル１
３先端面から突出する小突起１８ａでそれぞれ密
閉されるように、それ等両孔の位置をずらしてノ
ズル先端にゴムキヤツプ１６を嵌着させるだけで
よいから極めて容易であり、更にノズル孔開口面
をゴムキヤツプ頂壁で、かつゴムキヤツプ頂壁に
穿設した吐出孔１６ｂをノズル先端面から突出す
る小突起１８ａで二重に密閉させたから、ゴムキ
ヤツプの弾性によつてノズル孔および吐出孔の閉
塞は確実に行われ、通常の逆止弁、例えば玉弁等
のようにクリーム状物付着によつてその弁の閉塞
が不確実となるようなことが全くなく、従つて又
そのノズル孔内に残つたクリーム状物に外気が触
れて該クリーム状物を乾燥させ、そのためノズル
孔が目塞りするようなことも全くなく、又そのゴ
ムキヤツプが老化して弾性が減少したような場合
もそのゴムキヤツプはノズル先端に嵌合させただ
けであるからその交換も容易に行うことが出来
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器の縦断面図、第２図はその要
部の拡大図、第３図は吸込み弁の拡大平面図であ
る。 １……容器主体、１０……作動部材、１６……
ゴムキヤツプ、１７……摺動板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂壁３周縁から上下同一内径の胴部２を垂設す
   ると共に、その頂壁中央部に吸込み弁７付きの弁
   孔８を穿設し、かつその弁孔を囲んでシリンダ４
   を起立する容器主体１と、上記シリンダ内へ上方
   付勢状態に嵌合させた筒状ピストン１１から吐出
   管１２を起立し、該吐出管上端から棒状のノズル
   １３を突出する作動部材１０と、上記容器主体胴
   部２の下部内へ、外周面を胴部内面へ水密に接し
   て上昇可能に嵌合させた摺動板１７とを有し、上
   記棒状のノズル１３先端にゴムキヤツプ１６を嵌
   着させることで、該ゴムキヤツプの頂壁１６ａで
   ノズル先端面に開孔するノズル孔１３ａを、かつ
   ゴムキヤツプ頂壁に穿設した吐出孔１６ｂにノズ
   ル先端面から突出する小突部１８ａを嵌合させ
   て、該小突部で吐出孔１６ｂを、それぞれ密閉さ
   せ、上記容器主体に対する作動部材押下げによる
   ノズル孔１３ａ内の高圧化により、上記ゴムキヤ
   ツプ頂壁１６ａが弾性変形してノズル孔１３ａと
   吐出孔１６ｂが連通可能に形成したことを特徴と
   する、クリーム状物収納容器。