JPH0337095Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は硬貨の返却、集金を行なう自動販売機
の硬貨集金装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 第１図、第２図は従来の自動販売機を示してお
り、以下にこの第１図、第２図を参考に説明をす
る。

図において、１は自動販売機の本体で、内部に
図示しないが販売商品を収容している。２は前記
本体１の前面に取付られた主扉で、商品選択ボタ
ン３や商品取出口４が設けられている。また、主
扉２の右側には縦長に延びた収容室５が前面を開
口するように凹部を形成して設けられている。そ
して、この収容室５の開口には、一側をヒンジ６
で主扉２に取付けられた蓋７が設けられている。
この蓋７の上方には硬貨投入口８、返却レバー９
が取付られるとともに、下方には合成樹脂から形
成される受皿１０と連らなつた返却口１１が取付
られている。また、硬貨投入口８と受皿１０の間
で収容室５内には硬貨装置１２が取付られてい
る。この硬貨装置１２は一般にコインメツクと呼
ばれ、硬貨投入口８から投入された硬貨の合否を
判別するものである。また、硬貨装置１２にはつ
り銭返却口１３ａ，１３ｂ，１３ｃと収金口１４
が底面に設けられている。このつり銭返却口１３
ａ，１３ｂ，１３ｃは合格硬貨のうち、つり銭と
して払い出す必要のある硬貨について金種ごとに
蓄積したものを所定枚数払い出す口である。一般
に、この種金種は10円、50円、100円を示してい
る。また、収金口１４とは、つり銭に使用する硬
貨を無制限に蓄積するのでなく、一定量を蓄積す
るので、それ以上の硬貨を別途場所へ収めるもの
である。そして、硬貨装置１２の構造上の問題か
らつり銭返却口１３ａ，１３ｂ，１３ｃは平行に
硬貨装置１２の前面側一側（第２図下方左側）に
位置し、収金口１４は後面他側（第２図上方右
側）に位置するものであつた。

そして、前記受皿１０はつり銭返却口１３ａ，
１３ｂ，１３ｃの下方まで延びて、上面を開口し
て返却口１１へ導びくものであつた。１５は上面
を開口した集金箱で、受皿１４と収容室５の反ヒ
ンジ側壁面５′との間に収金口１４と対向して載
置されるものであつた。この集金箱１５を載置す
る棚１６は前記収容室５の底壁を形成するもの
で、蓋７が開かれたとき、前記集金箱１５がどの
位置にも置けるようになつている。

なお、蓋７は鍵Ｋにより施錠できるようになつ
ている。

このようなものにおいて、自動販売機の売上げ
を管理する場合、硬貨装置１２に蓄積されている
つり銭についても、回収して売上管理をする必要
がある。そのため、蓋７を開くと、硬貨装置１２
のつり銭返却口１３ａ，１３ｂ，１３ｃの下部に
位置した受皿１０は蓋７とともに移動して退避す
る。一方、集金箱１５を第２図の実線位置から左
方へ移動させてつり銭返却口１３ａ，１３ｂ，１
３ｃの真下に移動させて２点鎖線の位置にする。
そして図示していないが回収用スイツチを働かせ
て回収するものであつた。このように集金した後
はこの集金箱１５を棚１６上を第２図の右方向へ
移動して実線の位置にするのであるが、これが不
充分で壁５′に確実によつていない途中にあると、
蓋７を閉じたとき、蓋７に固定している受皿１０
が当り、合成樹脂で形成された受皿１０を破損す
ることがあつた。

考案の目的 本考案は上記従来の欠点を改良し、集金箱をど
の位置にもどしても、受皿を破損することなく、
集金箱を硬貨装置の収金口と対向する位置へ移動
させるものである。

考案の構成 本考案は上記目的を達成するために、集金箱を
収金口とつり銭返却口とに平行移動させるととも
に、蓋が収容室を閉じる位置にあるとき集金箱を
硬貨装置の収金口と対向する位置に移動させるも
のである。

実施例の説明 次に本考案の一実施例を第３図から第５図を参
考に説明するが、従来と同一構造については同一
番号を用いて、その詳細な説明を省略する。

１７は返却口１１と連らなる合成樹脂から形成
された受皿で、収容室５内へ延びて上面を開口し
て蓋７にネジ１８にて取付られている。そして、
受皿１７の開口後端１７′は硬貨装置１２のつり
銭返却口１３ａ，１３ｂ，１３ｃの下端へ傾斜し
て延びている。

１９はつり銭や合格硬貨を集める集金箱で、上
面を開口している。この集金箱１９の大きさは、
前記硬貨装置１２のつり銭返却口１３ａ，１３
ｂ，１３ｃと収金口１４の長さよりも長く形成さ
れている。２０は前記収金箱１９を載置する略チ
ヤンネル状に形成された棚で、収容室５の下部に
取付られており、硬貨装置１２の奥行寸法（第４
図の左右方向の寸法）よりも長く形成され、その
先端は上方への若干の立上り部２１を形成してい
る。そして前記集金箱１９は棚２０を前後方向
（第４図左右方向）に平行移動ができる左右方向
（第５図上下方向）へは棚２０の側壁２０′により
移動を阻止している。そして、集金箱１９が前方
へ移動したとき立上り部２１と当接するが、この
状態において、集金箱１９の開口がつり銭返却口
１３ａ，１３ｂ，１３ｃからの硬貨が集金できる
位置となる。また、集金箱１９は前記受皿１７の
後方に位置し、蓋７が閉じられたとき、受皿１７
に取付けられたクツシヨン材２２を介して受皿１
７と集金箱１９が当接して、集金箱１９を後方
（第４図右側）へ移動して、収金口１４と集金箱
１９の開口を対向させるものである。そのため、
集金箱１９の前面上端１９′は受皿１７の後端１
７′と当接しないため傾斜して開口の大きさを絞
つている。

２３は案内枠で、前記つり銭返却口１３ａ，１
３ｂ，１３ｃの下部と受皿１７との間に位置し、
中突状にして収容室５の後壁５′にネジ１８にて
取付られている。そして、案内枠２３の中程に
は、つり銭返却口１３ａ，１３ｂ，１３ｃからの
硬貨を前方（第４図左側）へ導びく傾斜した案内
板２４が取付けられている。この案内板２４は受
皿１７の傾斜した後端１７′に落下させるもので
ある。

このようなものにおいて、蓋７が閉じられた状
態にあつては、収金口１４から落下する硬貨は、
第４図ロの２点鎖線で示すように集金箱１９に集
金される。また、つり銭返却口１３ａ，１３ｂ，
１３ｃから落下する硬貨は案内板２４に当つて滑
べり、第４図イの２点鎖線で示すように受皿１７
の後端１７′に落下して返却口１１へ至る。

次に、硬貨装置１２に蓄積された、つり銭を回
収する場合においては、蓋７を開いて受皿１７を
収容室５から退避（第５図２点鎖線の状態）させ
る。このことにより、集金箱１９を前方（第４図
左方）へ立上り部２１と当るまで移動（第４図２
点鎖線の状態）させる。このことにより、集金箱
１９の開口が案内板２４から落下してくるつり銭
返却口１３ａ，１３ｂ，１３ｃからの硬貨を第４
図ハで示すように受け入れる位置となる。その
後、図示しないが、つり銭回収用のスイツチの操
作で回収し、この集金箱１９の硬貨のすべて回収
して売上げ管理を行なう。また、回収が終つた集
金箱１９は棚２０に置いて蓋７を閉めることによ
り受皿１７とクツシヨン材２２により後方へ押さ
れて、蓋７が閉まつて受皿１７、集金箱１９がつ
り銭返却口１３ａ，１３ｂ，１３ｃからの硬貨を
受ける位置と、収金口１４からの硬貨を受ける位
置とに移動する。

このように、集金箱１９がどの位置に置かれて
も蓋を閉めるとき、受皿１７にて正規位置へ移動
させるので、受皿１７を破損させることがなくな
る。

考案の効果 本考案は上記実施例より明らかなように、集金
箱を蓋が閉つた状態において硬貨装置の収金口と
対向させ、蓋が開いた状態において前方へ移動し
て硬貨装置のつり銭返却口と対向できる位置に移
動可能とし、さらに、蓋に取付られたつり銭の受
皿を前記収金箱の前面に位置させて、受皿と集金
箱を当接させて集金箱の開口が硬貨装置の収金口
と対向する位置に移動させて、受皿の破損を防ぐ
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動販売機の斜視図、第２図は
同第１図の−線断面図、第３図は本考案の一
実施例における自動販売機の斜視図、第４図は同
第３図の要部縦断面図、第５図は同第４図の−
線断面図である。 １２……硬貨装置、５……収容室、１７……受
皿、１９……集金箱、２０……棚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面の前面側につり銭払出口、後面側に収金口
   を設けた硬貨装置と、この硬貨装置を収容する前
   面を開口した収容室を形成した主扉と、前記主扉
   に一端を軸支されこの収容室の開口を覆い、前記
   硬貨装置より下部に位置する返却口と、この返却
   口と連なり上面を開口して後端を前記硬貨装置の
   つり銭払出口側へ傾斜した受皿を備えた蓋と、前
   記硬貨装置と返却口の間に案内板を有する案内枠
   と、前記収容室の下部に前記受皿と対向して載置
   され、前記蓋が収容室の開口を覆う位置にあると
   き、前記受皿に押圧されて前記硬貨装置の収金口
   と対向し、前記蓋が収容室の開口を覆わない位置
   にあるとき前記硬貨装置のつり銭払出口に平行移
   動できる上面を開口した集金箱とを具備した自動
   販売機の硬貨集金装置。