JPH0334969Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【技術分野】

本考案は、ベランダやテラスなどの袖壁部分な
どを構成するための立上り壁支持構造に関する。

【背景技術】

従来、ベランダやテラスなどのコンクリート製
の袖壁のような立ち上がり壁の支持は、梁に下横
部材を溶接し、下横部材に縦部材を溶接し、縦部
材に上横部材を溶接して、コンクリート製の立ち
上がり壁を保持する構成となつていてその施工に
溶接を要するから、施工に手数を要するうえ、コ
ンクリート製の壁パネルの寸法誤差の吸収も容易
に行えないものとなつていた。

【考案の目的】

本考案は叙上のような技術的背景に鑑みて為さ
れたものであり、その目的とするところは溶接に
よる接続を回避し、ボルトによるものとすること
で、施工を簡単に行うことができ、それでいてコ
ンクリート製の壁パネルの寸法誤差の吸収も容易
であり、かつ保持強度も高くすることができる立
ち上がり壁の支持構造を提供することにある。

【考案の開示】

本考案の立ち上がり壁の支持構造は梁１の上面
に断面略逆Ｔ字形の下横部材２をボルト接続にて
固定し、下横部材２の縦片９の側端部上端に取付
片１０を屋内側に突設し、断面略Ｌ字形の縦部材
３の上下端部に取付片１１，１１を屋内側に突設
し、断面略Ｌ字形の上横部材４の側端部下端に取
付片１２，１２を屋内側に突設し、下横部材２の
上に縦部材３を夫々の取付片１０，１１において
ボルト接続にて立設し、縦部材３の上端に上横部
材４を夫々の取付片１１，１２においてボルト接
続にて横架し、下横部材２の片側において下横部
材２、縦部材３及び上横部材４の夫々により周囲
を囲まれた凹状のパネル嵌合部６を形成し、コン
クリート製のような壁パネル７をこのパネル嵌合
部６内に嵌め込んで取着することを特徴とするも
のであり、梁１に下横部材２をボルト接続し、下
横部材２に縦部材３を夫々の取付片１０，１１に
おいてボルト接続し、また、縦部材３に上横部材
４を夫々の取付片１１，１２においてボルト接続
することにより、従来のような溶接施工を回避
し、施工を簡単に行うことができるものでありな
がら、下横部材２、縦部材３及び上横部材４の接
続は夫々屋内側に突設した取付片１０，１１，１
２において行え、このように屋内側からの接続が
行えて、接続のために足場等を組むのを回避し、
かつパネル嵌合部６に壁パネル７を挿入してボル
ト締めすることで、壁パネル７の寸法誤差も吸収
し、しかもその取付け強度も高めることができる
ものである。 以下本考案の実施例を添付図に基いて詳述す
る。 ベランダやテラスの床部分の周部に梁１を架設
してある。梁１の上面に断面略逆Ｔ字形の下横部
材２をボルト８にて接続して固定してある。下横
部材２の縦片９に屋内側に取付片１０を形成して
ある。断面略Ｌ字形の縦部材３の上下端屋内側に
取付片１１を延出してある。しかして取付片１
０，１１において縦部材３と下横部材２とををボ
ルト８にて接続してある。縦部材３の上端に断面
略Ｌ字形の上横部材４をその取付片１１，１２に
おいてボルト８にて接続してある。しかして下横
部材２の屋外側において下横部材２、縦部材３及
び上横部材４の夫々により周囲を囲まれた凹状の
パネル嵌合部６を形成してある。そしてコンクリ
ート製のような壁パネル７をこのパネル嵌合部６
内に嵌め込んで、その上下端面において釘１３等
により取着し、ボルト８…の増し締めにより強固
に取付けてある。壁パネル７の上端部にはその全
長に笠木１４を被せてあり、釘１３にて壁パネル
７に取着してある。そして笠木１４によりベラン
ダやテラスの屋内側にスレートのような面板１５
を保持させてある。 このような構成によれば、下横部材２、縦部材
３及び上横部材４の接続は夫々屋内側に突設した
取付片１０，１１，１２においてボルト接続にて
行い、このように屋内側からの接続が行えて、接
続のために足場等を組むのを回避するのである。
そしてパネル嵌合部６に壁パネル７を挿入してボ
ルト締めすることで、壁パネル７の寸法誤差も吸
収し、かしもその取付け強度も高めるものであ
る。

【考案の効果】

本考案は、叙述のごとく、梁の上面に断面略逆
Ｔ字形の下横部材をボルト接続にて固定し、下横
部材の縦片の側端部上端に取付片を屋内側に突設
し、断面略Ｌ字形の縦部材の上下端部に取付片を
屋内側に突設し、断面略Ｌ字形の上横部材の側端
部下端に取付片を屋内側に突設し、下横部材の上
に縦部材を夫々の取付片においてボルト接続にて
立設し、縦部材の上端に上横部材を夫々の取付片
においてボルト接続にて横架し、下横部材の片側
において下横部材、縦部材及び上横部材の夫々に
より周囲を囲まれた凹状のパネル嵌合部を形成、
コンクリート製のような壁パネルをこのパネル嵌
合部内に嵌め込んで取着してから、梁に下横部材
をボルト接続し、下横部材に縦部材を夫々取付片
においてボルト接続し、縦部材に上横部材を夫々
取付片においてボルト接続することにより、従来
のような溶接施工を回避し、その施工を簡単に行
うことができるものでありながら、下横部材、縦
部材及び上横部材の接続は夫々屋内側に突設した
取付片において行え、このように屋内側からの接
続が行えて、接続のために足場等を組むのを回避
し、かつパネル嵌合部に壁パネルを挿入してボル
ト締めすることで、壁パネルの寸法誤差も吸収
し、しかもその取付け強度も高めることができる
という利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部省略した
分解斜視図、第２図は同上の梁、下横部材及び縦
部材の接続を示す一部省略した側断面図、第３図
は同上の縦部材、下横部材、壁パネル及び笠木の
接続を示す一部省略した側断面図であり、１は
梁、２は下横部材、３は縦部材、４は上横部材、
５は隅部分、６はパネル嵌合部、７は壁パネル、
８はボルト、９は縦片、１０，１１，１２，は取
付片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 梁１の上面に断面略逆Ｔ字形の下横部材２をボ
   ルト接続にて固定し、下横部材２の縦片９の側端
   部上端に取付片１０を屋内側に突設し、断面略Ｌ
   字形の縦部材３の上下端部に取付片１１，１１を
   屋内側に突設し、断面略Ｌ字形の上横部材４の側
   端部下端に取付片１２，１２を屋内側に突設し、
   下横部材２の上に縦部材３を夫々の取付片１０，
   １１においてボルト接続にて立設し、縦部材３の
   上端に上横部材４を夫々の取付片１１，１２にお
   いてボルト接続にて横架し、下横部材２の片側に
   おいて下横部材２、縦部材３及び上横部材４の
   夫々により周囲を囲まれた凹状のパネル嵌合部６
   を形成し、コンクリート製のような壁パネル７を
   このパネル嵌合部６内に嵌め込んで取着して成る
   立上り壁支持構造。