JPH0314692A - 植物繊維パルプ複合流体交絡不織布及びその製造方法 - Google Patents

植物繊維パルプ複合流体交絡不織布及びその製造方法

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JPH0314692A
JPH0314692A JP1145198A JP14519889A JPH0314692A JP H0314692 A JPH0314692 A JP H0314692A JP 1145198 A JP1145198 A JP 1145198A JP 14519889 A JP14519889 A JP 14519889A JP H0314692 A JPH0314692 A JP H0314692A
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pulp
fiber
fluid
short fibers
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JP1145198A
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Tsukasa Shima
島 司
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は植物繊維パルプと人造繊維から製造した表面に
噴流軌跡を有さない無孔の流体交絡不織布及びその製造
方法に関するものである。更に詳しくは、主として植物
繊維パルプからなる不織布の層と主として人造繊維から
なる不織布の層とが積層状態で一体に交絡複合されてお
り、その結果液体バリアー性、表面平滑性、層間剥離性
等の性能に優れ、特に壁装材、手術衣の用途に適した複
合不織布に関するものである。
〔従来の技術〕
不織布を壁装材として使用する事は、従来の不織布では
種々の問題があり、困難であった。
壁面に接着剤を塗布したのち、不織布の壁材を貼りつけ
ると、接着剤が不織布を浸透、透過して表面にまで浸み
出してくることが起る。即ち手織布の液体に対するバリ
アー性が不充分である。又、一度貼りつけられた不織布
の壁材を貼り替え等で剥がそうとすると、壁面自体が一
緒に剥れたり、あるいは不織布の繊維の一部が取られて
壁面に残ったりして、壁面の本来の平滑性を損ない、貼
り替えに困難を来たす。即ち再施工性に難点がある。
液体バリアー性に優れた不織布として木材パルプーポリ
エステルスパンレースド不織布が特開昭59−9465
9号公報に開示されており、該公報実施例1に準拠して
試作したものを壁装材としてパルプ側を壁面(裏面)側
にして試験をしたところ、確かにバリアー性に優れてお
り、施工時の接着剤の浸み出しはみられなかった。しか
しながら、施工時の張力によって寸法の変化が起りやす
く目地のくるいを生じやすかった。再施工性をみるため
に壁面から引き剥がしたところ、パルプ面とポリエステ
ル面の境界部分から剥離して、パルプ面が壁面に残った
まま、比較的均一に剥すことができた。しかしながらポ
リエステル層の引張り強度は十分ではなく、一部壁面へ
の糸残りがみられた。又、表面にみられる筋状の噴流跡
のために壁装材としての外観が損われ、平滑性を欠き細
い模様の印刷や染色には適さないものであった。又、噴
流跡に沿って破れたり、糊剤の浸み出しがみられること
もあった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、施工時の糊剤の浸み出しがなく、再施工の為
の壁からの引き剥がしが容易で糸残り等がなく、かつ表
面の噴流跡がなく平滑性に富んで、美観と印刷性、染色
性に優れた、壁装材に適した不織布を提供するものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、主として植物繊維パルプから成る三次元交絡
した不織布層(A)と繊維長が15mm以下の短繊維が
三次元交絡してなる不織布層(B)が積層されてなる複
合不織布であって、該手織布層(A)と不織布層(B)
とはその短繊維の一部同士がその接合部において混合し
あって交絡することによって一体に結合しており、不織
布層(B)を構成する短繊維の繊維交絡点間距離が30
0μm以下であることを特徴とする無孔の流体交絡不織
布である。
本発明における不織布層(A)は、針葉樹パルプ、広葉
樹パルプ等の木材パルブ、コットリンターバルブ、麻パ
ルプなど公知の植物繊維パルブから選ばれた任意のパル
プの一種又は二種以上から戒っており、該パルプ繊維は
三次元に交絡している。不織布N (A)の好適な目付
量は5〜100g/m2、より好ましくは10〜50g
/m”である。不織布層(A)は主として植物由来パル
プから戒っているが、一部他種の化学繊維、合成繊維が
混入していてもよい。
本発明における不織布1’i CB)は、ビスコースレ
ーヨン、キュプラ等の再生繊維、ナイロン、ポリエステ
ル、アクリル、ビニロン等の合!繊維などから選ばれた
任意の一種又は二種以上の繊維長15mm以下の短繊維
からなっており、該短繊維の単糸繊度は任意であるが、
好ましくは0.1〜3dである。不織布層(B)の好適
な目付量はl5〜2 0 0g/m”、より好ましくは
2 0 〜l O Og/m”である。不織布層(B)
を構成する繊維は相互に三次元に交絡しており、その交
絡の度合は、繊維交絡点間距離として300μm以下で
ある。
本発明における不織布1i (A)及び(B)は、いず
れも細孔より高速で噴出させた流体、好ましくは水によ
って交絡されたものである。本発明のパルプ及び15m
m以下のような短かい繊維は流体によって緊密に交絡す
ることが出来る。不織布層(B)においては交絡点間距
離が300μm以下迄に交絡が進むことにより、従来予
想されなかった高強度で寸法安定性に優れた不織布層と
なる。
本発明における不織布層(A)と不織布層(B)とは積
層されており、積層の境界面付近においては互いの層を
構或する繊維は混合しあって相互に交絡することにより
、(A)、(B)両層は一体に結合している。
本発明の積層不織布は流体交絡されている。本発明の不
織布を構或する不織布層(A)及び不織布r! (B)
は、予めそれぞれ別々に流体交絡されたのちに、積層さ
れて再度流体交絡処理を行うことによって一体に結合す
ることが出来る。又、より好ましくは、交絡前の不織布
層(A)及び不織布層(B)を積層したのち、積層体を
流体交絡処理を行うことによって、各々の不織布層の交
絡を行うと同時に両層の一体結合を行うことが出来る。
交絡処理は表裏両層から噴流を当て行うことが出来る。
本発明における噴流軌跡とは、ノズルから連続して噴出
される流体流が、ノズルと被処理不織布との相対的な位
置関係に対応して、被処理不織布表面に描く連続的な溝
状の模様をいう。例えばネットコンベアに載置されて移
動する不織布に対して、その上方に固定されたノズルか
ら噴出する柱状の水流は直線の噴流軌跡を、その表面に
与える。
ノズルが平面上の周回運動する場合は例えばラセン状の
噴流軌跡を与える。本発明における表面に噴流軌跡を有
しない積層不織布においては、その表面の交絡の為の流
体の噴流による跡は短かくて浅い溝、点状のくぼみ、不
連続かつランダムな筋、ネットコンペアーメッシュパタ
ーンが転写された網目模様などとして観察され、上述し
た噴流軌跡としては認められない。
本発明において不織布層(A)はバルブ繊維の交絡層で
あり、パルプの微細なフィブリルの効果により、高密度
の層となって液体に対するバリアー性を与える。又、高
密度に交絡はしているがパルプ自体は繊維強度が低く、
繊維長も一般には1mm以下と短かい為、パルプ層の強
度は低く、特に壁装材としたときの貼り替えの為の引き
剥がしの際には、パルプ層内での層間剥離が容易に起り
、良好な再施工性を与えることになる。又、液体バリャ
ー性の効果により糊剤の表面への浸み出しが防がれる。
又、病院でのかけ布、手術着への利用も好適である。特
に撥水加工等をさらに行ってバクテリアバリア性を与え
ることが容易に可能である。
本発明における不織布層 (B)は、交絡点間距離が3
00μm以下に及ぶ従来にない高度な交絡構造に由来し
て、短かい、特に抄造法によってシート形戒が行われる
ような短繊維を原料とする不織布では画期的な高強度を
有する。この高強度は、特に短繊維の単糸直径をD(μ
m)、繊維長をL(mm)とするとき式L/Dの値が0
. 6 〜2. 5 X103の間にあるときに好適に
発現する。ここに単糸径Dは、若し短繊維が異型断面の
糸である場合には、その繊度(デニール)を丸断面の糸
によるものと換算して単糸径Dとする。即ち不織布強度
の発現は、流体交絡の際の糸の動き易すさと、それによ
る交絡構造、及び繊維の接触面積等によってなされるも
のとみられ、繊維の形状が支配的要因の一つとなる。
かくして本発明でいう不織布層(B)は、本発明の交絡
不織布に極めて好ましい機械的物性を付与する。例えば
、単糸デニール1.Od、繊維長12mmのポリエステ
ル短繊維を素材とする目付量60  g/m”の不織布
層(B)の引張強度は3. 0 Kg/cm , Ji
間剥離強度は2. 0 Kg/cII1ニも達する。こ
の層間剥離の強度レベルは従来の不織布(ノーバインダ
ー)においては達或困難のレベルであった。
本発明の交絡積層不織布を壁装材として、パルプ層側を
壁面に貼付し、次いで引き剥がすときに、パルプ層の眉
間から奇麗に剥がれ、短繊維層からの糸取られが起った
り、引き剥がしの際に短繊維層がちぎれて作業性が悪い
などのことは起らない。
不織布を流体交絡法によって得るときは、一般に多数個
のノズルから噴出する流体例えば水を不織性シートに衝
突させて、該シートの繊維を移動させ交絡させる。十分
な交絡を進めるために、高いエネルギーをもつ、細い流
体流が常用される。
その結果、ノズルの配列と揺動及び不織性シートの移動
によって特定のパターンの噴流軌跡が不織布表面に溝、
畝状に描かれる。又、そのパターンはノズルの詰りなど
によって乱された斑のあるものにもなる。不織布表面に
残る噴流軌跡は用途によっては特に問題なく許容される
。しかしながら、表面の美感、装飾性が要求される分野
、例えば、壁装材、衣類、包装材、被覆材など、特に染
色や印刷、プリント加工のなされる用途においては噴流
軌跡のないことが厳しく求められる。即ち、染色を行っ
た場合に噴流軌跡に沿った染色斑が起つたり、細かいプ
リント模様を置くことは困難であったり不都合がある。
又、ノズル詰りが欠錘による筋斑があると著しく美観を
損う。又、強く深い噴流軌跡があるとそれに沿って裂け
易すかったり、又、極端な場合は噴流軌跡部のバリア性
が損われて全体としてバクテリアバリア性が十分に得ら
れない場合もある。本発明の噴流軌跡を有しない流体交
絡積層不織布はここに述べたような不都合がなく汎用性
に極めて冨んでいる。又、製造の際のノズル詰りに対す
る許容性も高い。
次に本発明の流体交絡積層不織布の製造方法について説
明する。
まず、針葉樹パルプ等のパルプを常法にて抄造しシート
とする。場合によっては公知のエアレイ法によってシー
トとしてもよい。
次いで、繊維長が15mm以下の短繊維を、これも常法
にて抄造法もしくはエアレイ法等によってシート化する
これらのシートは、次いで重ね合わされて積層シートさ
れる。2層式抄造機を用いるときは、抄造機中にて一挙
に積層シートが形或される。
次いでこの積層シートを高速流体流にて交絡させる。こ
こでいう流体とは、流体成るいは気体であるが、取り扱
いやすさ、コスト、流体としての衝突エネルギーの大き
さなどの点から水が最も好ましい。水を用いる場合、水
圧は用いる原糸の種類及び抄造シートの目付量によって
異なるが、繊維交絡点間距離300μmを得る為には5
〜200Kg/cm”、好ましくは1 0 〜8 0 
Kg7cm”の範囲で衝突させる。低目付程水圧は低く
、高日付になる程高水圧に設定すればよい。また、同一
目付の場合ヤング率の高い原糸の場合にはより高圧の水
流で処理することが本発明の目的とする高強度が得られ
る。水流を噴射するノズルの径は0.01〜1mmが好
ましい。水流は柱状流であることが望ましい。
水流の軌跡形状は抄造シートの進行方向に対し平行な直
線状であっても良いし、ノズルを取り付けたヘッグーの
回転運動やシートの進行方向に直角に往復する振動運動
によって得られる曲線形状であっても良い。回転運動に
より得られる幾重にも重なった円形状の水流軌跡の交絡
は、ノズルl錘当たりのシートに対する水流の噴射面積
が大きくなり効率的であると同時に、用途によっては商
品価値を低下させる水流軌跡の斑が見えにくい、更には
不織布の経緯の強度比が小さい等の利点があり好ましい
。積層シートに対する高速水流の処理の仕方は、表・裏
交互に水流を噴射する方法でも良いし、片面だけを処理
するのも良い。また処理回数も目的に応じて最適条件を
選択すればよい。
この交絡処理によって、積層ウエブの構成繊維は水流に
よって移動し、相互にからみ合って強固な結合を得るに
至る。積層ウエプ間を繊維は相互に移動はするが、両者
が完全に均一に混ざり合ってしまうことはない。積層面
の近傍においては、両層ウエブの繊維はほぼ均一に混ざ
りあうが、表裏面においては、上記の交絡条件の範囲内
においては、元のウエブの繊維の組戒をほとんど保もつ
ことが出来る。又、本発明においては、極めて強固な交
絡結合が起り、特に(B)層においては交絡点間距離3
00am以下、層間剥離強度500g/cm以上の不織
性シートが得られる。又、その引張強伸度も従来の不織
布のレベルを越えるものであり、又、柔軟性にも冨んで
いる。湿式法のような短かい繊維を原料とする不織布で
は従来高強度は望めないとされており、本発明の効果は
驚くべきものである。
又、本発明の一l様である不織布表面に噴流軌跡のない
、あるいは目立たない交絡積層不織布を得るには特別な
水流処理条件を選ぶことが必要である。好ましくは、連
続した比較的圧力の弱い柱状水流、間歇的に衝突する高
い圧力の柱状水流、及び散水・琉を適宜組み合せて処理
する。又、水流のカバー率(水流噴射ノズルの処理布に
対する全投影面積を被処理布の面積で除した値)を10
0%以上とすることが好ましい。被処理布である積層シ
ートをコンベアネット上にて先ず比較的低い圧力の連続
した直径0.2m+nの柱状水流をラセン状パターンに
て、カバー率30%にて処理する。柱状水流の圧力は積
層シーl・の組成、目付及びコンベアネットの移動速度
に応して定められるが、次に処理するパルス流の圧力よ
りは低《することが好ましい。表裏交互に処理を行う。
次いで同様の処理を間歇的に衝突するパルス状の柱状水
流にて行なう。パルス水流はノズルから噴出する柱状の
水流を揺動するワイヤー、多孔板、金網などで間歇的に
遮ることにより発生させることが出来る。
パルス柱状流は不織布表面に断続した点線状の軌跡を描
く。この場合一つのパルスの軌跡の長さは、任意である
が、2mm以下、好ましくは1mm以下であることが好
適である。又、このパルス流の水圧は、交絡工程に使用
する交絡水流中最高の圧力とすることが望ましい。処理
は表裏面に対して交互に行い、そのカバー率はノズル面
積を基準に100〜200%とする。
次いで散水流による処理を行なう。散水流は散水ノズル
、あるいは柱状水流を細かいメッシュの金網に当てるこ
とにより得られる。散水流によって前工程迄に表面につ
けられた柱状流の跡が平滑化され、又、ネットコンベア
一の模様が不織布に転写されて水流軌跡が消される。散
水流処理も必要に応じて表裏両面に施す。以上の工程に
より本発明の噴流軌跡のない不織布を得ることが出来る
もちろん、不織布の素材、組戒、目付量等によって、交
絡処理の条件、即ちノズル径、カバー率、軌跡パターン
、水流圧力、コンベアーネット速度、脱水条件、処理回
数、散水流の形状、パルス流の条件等の選択で本発明の
目的が達せられる。
従来、流体交絡法による不織布においては、十分に高強
度の不織布を得るには高圧力の柱状流処理が必要であり
、その結果、強い噴流軌跡が不織布表面に残ることにな
ってしまい、噴流軌跡を表面に有しない不織布を得るこ
とは極めて困難であったが、本発明においては、原料繊
維として15問以下の短かい繊維長の短繊維を用いるこ
とにより、柱状流交絡における繊維の交絡性の最適化が
図ることが出来、比較的低い水圧によって十分高強度が
得られること、又、一旦表面につけられた軌跡も繊維の
再配列を進めることによって消すことが出来る。その結
果、強度、表面品位のいずれもが優れた不織布が得られ
る。
本発明の製造方法の好ましい実施態様の1つであるラセ
ン状パターンで柱状水流処理して得られる、表面に噴流
軌跡を有しない本発明の不織布は、強度、表面品位に優
れていることに加えて、手術衣に特に要求されるリント
フリー性にも優れている。これは短繊維からなる不織布
としては驚くべきことであるが、本発明の不織布が繊維
長15mm以下の短かい短繊維を用いる点、及びカバー
率が100%以上の高密度の柱状水流交絡されることか
ら繊維交絡点間距離300μm以下という緻密な繊維の
交絡状態を有していることに因るものと思われる。
〔実施例〕 以下、実施例でもって本発明をさらに詳しく説明する。
実施例中、測定値は以下の方法によって測定したもので
あり、%は全て重量%である。
1) 引張強度: JISLl096  ストリップ法
2) 引裂強度: JISL1096  シングルタン
グ法3) 柔軟度 : JISL1096  4 5゜
カンチレバー法4)  m維交絡点間距離:走査型電子
顕微鏡で100倍の倍率で測定し、50個の平均値をと
った。
ここでいう繊維交絡点間距離とは、特開昭581912
80で公知のつぎの方法で測定した値のことであり、繊
維間相互の交絡密度を示すiつの尺度として値が小さい
はど交絡が緻密であることを示すものである。第1図は
、湿式不織布における構成繊維を平面方向に表面から観
察したときの構成繊維の拡大模式図である。構戊繊維を
fI,f2、f2、・・・とし、そのうちの任意の2本
の繊維f1、r2が交絡する点を81で上になっている
繊維f2が他の繊維の下になる形で交差する点までたど
っていき、その交差した点をa2とする。同様にa3、
a4、・・・とする。つぎにこのようにして求めた交絡
点の間の直線水平距離al  ag、ag  a=、・
・・を測定し、これら多数の測定値の平均値を求めこれ
を繊維交絡点間距離とする。
5)N間剥離強度;不織布を中2. 5 cm、長さ1
3cmにカットする。このサンプルに接着テープ(ソニ
ーケミカル■製D3200)を接着させた後70g/c
m2の圧力で200’C,30秒間プレスし貼り合わせ
る。
この様にして得られた測定用サンプルの、接着テープと
不織布の間に切れ込みを入れ、両端をオートグラフのチ
ャックでつかみ測定を行なう。オートグラフの測定条件
は以下の様に設定する。
引張速度: 1 0cm/Illin チャート速度: 1 0cm/min 測定値は最高強度3点と最低強度3点を読み取りその平
均値でもって表示する。この様な測定を不織布のタテ方
向(MD)、ヨコ方向(CD)につき各々同様に行ない
、そのタテ/ヨコ平均値でもって不織布の層間剥離強度
とする。
6)液体バリアー性:不織布に下記の撥水加工処理を施
した後、JIS  L−1092低水圧法による耐水度
測定試験により、耐水圧(mmHzO)を測定し液体バ
リアー性の評価値とした。
〈撥水加工処理条件〉 フッ素系撥水加工剤AG433(アサヒガラス■製)2
%水溶液(純分0.28%)に不織布をDip−Nip
  (絞り率150%)シテ、100″cで2分間乾燥
したのち、160″Cで30秒間キュアする。
実施例1 針葉樹パルプをリファイナーにより十分に叩解し、1%
濃度のスラリー液に調整した。一方、ポリエチレンテレ
フタレート(以下PETと略記)繊維の1デニール、繊
維長12mmの短繊維を同じく1%濃度のスラリー液に
調整した。この二種類のスラリーを用い、2Nインレッ
ト式長網抄紙機にて同時に2層を抄造し、パルプ50g
/m”、PET50g / m 2からなる積層抄造シ
ートを得た。この抄造シートのPET短繊維層の面から
、ノズル直径0.2■、ノズル間の間隔5n+m、ノズ
ル列数3列のノズルを装着したノズルへッダーを1 0
 Or.p.mで周回運動させながら、3 0 Kg/
cm2の水圧の柱状水流をノズルから噴射させパルプを
交絡させた。ついでシートを裏返し、同様の条件でPE
T繊維面を交絡させた。ひきつづき、●ノズル直}10
.2mm、ノズル間の間隔4mm、ノズル列数15列の
ノズルを装着したノズルヘッダーを1 0−0’r.p
.mで周回運動させながら、4 5 Kg/cm”の水
圧の柱状水流をノズルから噴射させ、パルブ面、PET
面の順序で交絡処理をした。この時にノズルとシートの
間に、20メッシュの金網を挿入し、水流を間歇流とし
た。
更に、ノズル直径0.2開、ノズル間の間隔10mm、
ノズル列数lO列のノズルを装置したノズルヘッダーを
3 0 Or.p.mで周回運動させながら、1 5 
Kg/cm”の水圧の柱状水流をノズルから噴射させ、
パルプ面、PET面の順序で処理した。この時にノズル
とシートの間に80メッシュの金網を挿入し、水流を散
水流とする事でシート表面に噴流軌跡の無い平滑なパル
プ/PET交絡積層不織布を得た。得られた不織布の諸
物性を以下に示す。
目イ寸 (g/m2)         8 0厚み 
(mm)         o. 4 0引張強度(M
D/CD  Kg/cm)   2. 9 / 1. 
6引張伸度(MD/CD  %)     29/63
引裂強度(MD/CD  Kg )    , 1. 
5 / 1. 1柔軟度 (mm)        7
8眉間剥離強度(g)      5 7 0耐水圧(
a+mHzo)        3 2 0更に、この
不織布のPET繊維層の繊維交絡点間距離を測定すると
110l!mであった。又、このシートのPET層面に
常法によりグラビア印刷を実施したところ平滑で鮮明な
印刷模様を得ることが出来た。この印刷不織布を壁紙と
して、塗工性を試験したところ、接着剤のシミ出しは全
く見られず、再施工性の試験結果についても良好であっ
た。そして、壁面からはがしたところ、パルプ層面のみ
が均一に壁面に残った。一方、このバルブ/PET積層
不織布の撥水加工処理品の耐水圧が3 2 0 mml
hOという極めて高い液体バリアー性、バクテリヤバリ
アー性を示す事から、使い捨て医療用(ガウン、覆布)
にも好適に使用可能である。
実施例2 針葉樹パルプをパルバーにより5分開離解処理し、1%
濃度のスラリー液に調整した。一方、PET繊維の1デ
ニール、繊維長IQmmの短繊維及びPET繊維の0.
15デニール、繊維長5mmの短繊維を重量比l:lの
割合で混合された1%濃度のスラリー液を調整した。こ
の二種類のスラリーを用い、実施例1と同様に抄造し、
パルブ60g/I12、PET (1デニール+0.1
5デニール1:1混合)60g/m2からなる積層抄造
シートを得た。
この抄造シートを実施例1と全く同様に柱状水流による
処理を行ない、シート表面に噴流軌跡の無い平滑なパル
プ/PET交絡積層不織布を得た。
この不織布の諸物性を以下に示す。又、この不織布のP
ET繊維層の繊維交絡点間距離は90amであり、PE
T繊維層面への細い柄のプリント印刷も極めて鮮明に得
られ、壁面への塗工性も良好で寸法変化による目地のく
るいは生じなかった。
この不織布の印刷性、塗工性、液体バリアー性一層の向
上はPET極細繊維0.15デニールを混合する事によ
る平滑化、目詰めによる相加効果と考えられる。
目イ寸 (g/mJ         1 0 5厚み
 (n++n)          0.52引張強度
(MO/CD  Kg/cm)・  3. 6 /2.
 0引張伸度(MD/CD%)      2 9/4
 9柔軟度 (mm)         8 2眉間剥
離強度(g)      640耐水圧 (mmHzO
)       4 5 0実施例3 実施例2と同様にして得た1%濃度のパルブスラリー液
と、ナイロン6繊維1.5デニール、繊維長13mmの
短繊維から調整した1%濃度のスラリー液から、第1表
に示すパルプ/ナイロン6繊維の目付が異なる3種類(
A,B,C)の積層抄造シートを得た。各抄造シートを
80メッシュのネットコンベアの上に乗せ20m/分の
速度で移動させながら、まず、ナイロン6短繊維層の面
から、ノズル直径0. 2 mm,ノズル間の間隔5m
m,ノズル列数3列のノズルを装着したノズルへッダー
を5 0 Or.p.mで周回運動させながら、4 0
 Kg/cm”の水圧の柱状水流処理を行った。ついで
シートを裏返し、同様の条件でパルプ面を処理交絡させ
た。
この交絡処理における水流のカバー率は36%である。
引続いて、上記と同様のノズルヘッダーを5 0 0r
.p.mで周回運動させながら65κg/cm”の柱状
水流をノズルから噴射させ、ナイロン面、パルプ面の順
序で交絡処理を各面に対して6回行った。ノズルとシー
トの間には16メッシュの金網を挿入し、間歇流とした
。ノズル面積を基準にこの時のカバー率は144%であ
る。次いで、ノズル直径0. 2 mm,ノズル間の間
隔LOmm、ノズル列数15列のノズルを装置したノズ
ルヘッダーを3 0 O r.p.mで周回運動させな
がら、ノズルヘッダーとシートの間には80メッシュの
金網を挿入2 0 Kg/cm”の水圧で敗水流を同様
にナイロン面、パルプ面の順序で処理を行った。得られ
た交絡積層不織布の諸物性を第1表に示す。パルプ層の
目付の割合が多い程、液体バリアー性が高くなり、強度
が低くなる。一方、ナイロン短繊維の目付の割合が多く
なると強度が強くなるが、液体バリアー性は小さくなる
傾向を示す。
第   l   表 [発明の効果] 本発明の流体交絡積層不織布は液体バリア性、均一性、
柔軟性、強度物性、表面の平滑性に優れており、壁装材
、装飾材、手術覆布、手術着などの用途に好適に使用す
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の不織布の (B) 層側の表面の 拡大模式図である。 f,−fff・・・構成繊維 旧〜a,・・・構威繊維同士の交絡点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.主として植物繊維パルプから成る三次元交絡した不
    織布層(A)と繊維長が15mm以下の短繊維が三次元
    交絡してなる不織布層(B)が積層されてなる複合不織
    布であって、該不織布層(A)と不織布層(B)とはそ
    の短繊維の一部同士がその接合部において混合しあって
    交絡することによって一体に結合しており、不織布層(
    B)を構成する短繊維の繊維交絡点間距離が300μm
    以下であることを特徴とする無孔の流体交絡不織布。
  2. 2.主として植物繊維パルプから成る抄造シートと繊維
    長15mm以下で繊維長L(mm)と単糸直径D(μm
    )の比L/Dが0.6〜2.5×10^3の間にある短
    繊維を抄造して形成したシートとの積層体に多数のノズ
    ルより噴出する高速の流体流を衝突させることにより、
    該パルプ及び該短繊維をそれ同士、又相互に三次元交絡
    させることを特徴とする流体交絡不織布の製造方法。
JP1145198A 1989-06-09 1989-06-09 植物繊維パルプ複合流体交絡不織布及びその製造方法 Pending JPH0314692A (ja)

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