JPH0312817A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は磁気記録媒体に関する。更に詳細には、本発明
は耐食性と走行安定性に優れた磁気記録媒体に関する。

［従来の技術］ 従来から一般に普及している磁気記録媒体は、針状の磁
性粉と高分子結合剤とを主体とする磁性塗料を非磁性基
体上に塗布して磁性層を形成した塗布型の磁気記録媒体
である。

現在、磁気記録再生装置はますます高密度化の傾向にあ
り、短波長記録特性に優れた磁気記録媒体が要望されて
いる。

しかし、塗布型磁気記録媒体における短波長記録特性の
改善には限界がある。これに対して、ＣＯ＋　　ＣｏＮ
ｉ、ＣｏＮ１Ｐ、ＣｏＣｒなどのＣＯを主成分とする強
磁性体を真空蒸着、スパッタリング、またはイオンブレ
ーティング等のいわゆる物理蒸着法によって非磁性基体
上に形成する金属薄膜型の磁気記録媒体は、その磁性層
中に非磁性の結合剤が混入されていないので著しく高い
残留磁束密度を得ることができ、かつ、磁性層を極めて
薄く形成することができるために、高出力で短波長応答
性に優れているという利点を有する。この特徴により、
最近は薄膜型磁気記録媒体が磁気媒体の主流となりつつ
ある。

［発明が解決しようとする課題］ 薄膜型磁気記録媒体は磁気記録密度が大きく、優れた短
波長記録特性を有する反面、Ｃｏが比較的腐食され易く
、シかも、磁性層が露出しているために耐食性が悪く、
磁気的に劣化しやすい欠点を有しており、これが実用上
人きな問題点となっている。

この問題点を解決するために例えば、磁気記録層−にに
防錆剤としてチアゾール系化合物（特公昭５８−１８８
３３３号公報参照）、クペロン類（特公昭５８−１９４
１３８号公報参照）、ジアミン、ポリアミン類（特公昭
５９−３７２４号公報参照）等を塗布することが提案さ
れている。これらはいずれも人気腐食の主因である高い
湿度下における表面腐食の抑制を意図したものである。

すなわちこれらとコバルトイオンあるいはコバルト酸化
物を反応させ、薄膜媒体表面に不溶性塩を形成しようと
するものである。

ところがこれらの反応性は高いものではないため、防錆
効果が十分に発揮されるほどには、不溶性塩の形成が行
われず、従って耐食性も実用レベルを満足するものでは
なかった。

また、こうした問題に加えて、防錆剤層を設けた媒体は
走行安定性が悪いという欠点も併せもっていた。大きな
負荷によって万一潤滑層が取れた場合には、この層が剥
き出しとなり、走行耐久性を害する働きをする結果、ヘ
ッドを汚したり、走行不良による出力劣化を引き起こす
恐れがある。

実際、従来の防錆剤は何れも防食効果と引き換えに潤滑
効果は殆ど無視されてきた。例外的に直鎖脂肪酸は単分
子膜に限って両効果を持つが、単分子膜を媒体−Ｌに量
産する技術は確立されておらず、逆に、僅かの遊離脂肪
酸が存在すると、強磁性金属薄膜の腐食を促進してしま
う。

従って、本発明の目的は、上記従来製品が持っていた大
気中で腐食し易く、走行安定性が得難いという問題点を
解決し、以て耐食性ならびに走行安定性に優れた金属薄
膜型磁気記録媒体を提供することである。

［課題を解決するための手段］ 前記目的を達成するための手段として、本発明では、非
磁性基体上に強磁性金属薄膜磁気記録層を形成してなる
磁気記録媒体において、次の一般式（Ｉ）、（ｎ）、（
ＩＩＩ）および（ＩＶ）、（式中、Ｒは炭素原子数が１
０個以上のアルキル基である）で示される群から選択さ
れる少なくとも一種類の化合物からなる保護層が前記強
磁性金属薄膜磁気記録層上に形成されていることを特徴
とする磁気記録媒体を提供する。

保護層の上に更に潤滑層を設けることもできる。

［作用］ 本発明によれば、防錆効果の著しい化合物の分子中に潤
滑効果を生み出す直鎖アルキル基を置換基として導入し
ているので、それ自身が潤滑防錆剤（または防錆潤滑剤
）としての機能を有する。

この層−Ｌに更に潤滑効果の高い潤滑層を設ければ一層
望ましい結果が得られる。仮に最外層の潤滑層が剥離し
た場合でも、本発明の潤滑防錆剤が潤滑機能を肩代わり
するため、走行耐久性に何ら支障が起こらない。

一般式（Ｉ）および（ｎ）で示されるベンゾトリアゾー
ルおよびベンズイミダゾールでは、置換基Ｒはベンゼン
環の第４位〜第７位の何れかの位置に存在することが好
ましい。

５− ６− また、一般式（Ｉ［［）で示されるトリアゾールでは、
置換基Ｒは複素環の第４位または第５位の何れかの位置
に存在することが好ましい。一方、般式（ＩＶ）で示さ
れるイミダゾールでは、置換基Ｒは複素環の第２位、第
４位または第５位の何れかの位置に存在することが好ま
しい。

本発明で使用する防錆潤滑剤中のアルキル置換基は、鎖
長が短すぎると高い潤滑効果が得られないので炭素数１
０個以上、好ましくは１２個以上が必要である。この炭
素数１０個以上のアルキル基は分子中に不飽和結合が含
まれていないので、配向性を高めて潤滑性を向上させる
効果が高い。

また、炭素数１０個以上のアルキル基は分枝の有無に拘
わらず何れも好適に使用できるが、きらに潤滑性を向上
させるために分枝のない直鎖状であることが一層好まし
い。

磁気記録層上に上記潤滑防錆層を形成する方法としては
、グラビア塗布、スピン塗布、真空蒸着等、通常の薄膜
層形成方法がすべて好適に使用される。

潤滑防錆層の厚さ自体は本発明の必須要件ではないが、
−船釣に、２０人〜３００人の範囲内であることが好ま
しい。２０人未満では均一な厚さの潤滑防錆層を形成す
ることが困難となるばかりか、所期の効果も十分に得ら
れない。一方、３００人超では潤滑防錆効果が飽和し、
単に不経済となるばかりか、スペーシングロスが大きく
なり磁気特性の点からも好ましくない。

基体上に形成される磁気記録層は、Ｃｏ１Ｆｅ１Ｎｉｓ
　Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｃｏ−Ｃｒ合金、Ｃｏ−Ｐ合金、Ｃ
ｏ−Ｎ１−Ｐ合金などの強磁性金属や合金を真空蒸着、
イオンブレーティング、スパッタリング、メツキ等の手
段によって基体」二に被着するなどの方法で形成される
。

磁気記録媒体としてはポリエステルフィルム、ポリイミ
ドフィルムなどの合成樹脂フィルムを基体とする磁気テ
ープ、ガラス板、アルミニウム板、合成樹脂板などを基
体とする磁気ディスクや磁気ドラムなど、磁気ヘッドと
摺接する構造の種々の形態を包含する。

［実施例］ 実施例により本発明を更に詳細に説明する。

災胤髭［ 非磁性基板として１０μｍ厚のポリエチレンテレフタレ
ート（ＰＥＴ）を使用し、また強磁性金属としてＣｏ−
２０ｗｔ％Ｎｉ合金を用いた。予め１０”−５Ｔｏｒｒ
に減圧した真空槽に、酸素ガスを０゜５Ｊ！／ｍｉｎ導
入しながら、Ｃｏ−Ｎｉ合金を３０００人／ｓｅｃの割
合で蒸発させ、ＰＥＴ上に１５００人厚のＣｏＮｉ蒸着
層を形成した。

こうして形成したテープ状強磁性金属薄膜媒体七に潤滑
防錆層を形成した。潤滑防錆層の形成には、置換基とし
てベンゼン環の第５位にドデシル基を有するベンゾトリ
アゾールを使用した。５−ドデシルベンゾトリアゾール
を溶剤（イソプロピルアルコール）に０．１ｗｔ％濃度
に希釈した溶液を塗布した後、乾燥させるこ七により形
成した。

尖胤旌２ 実施例１において作製したと同じ方法で潤滑防錆層を塗
布、乾燥した後、フッ素系パーフロロアルキルポリエー
テル潤滑剤（日本モンテジソン社製のフォンブリン　Ｚ
２５）を０．１ｗｔ％の濃度に希釈した溶液（溶剤はフ
レオン）を塗布、乾燥することで潤滑層を設けた。

尖に旌１ 実施例１において用いた５−ドデシルベンゾトリアゾー
ルに代えて、５−ドデシルトリアゾールを使用したこと
以外は、実施例１と同様にして磁気記録媒体を作製した
。

尖ｉ灯生 実施例３で作製した媒体上にフッ素系潤滑剤層を実施例
２と同様の方法で設けた。

比致１０− 実施例２においてドデシル基で置換されていな９− ０ いベンゾトリアゾールを塗布した以外は実施例２と同様
にして磁気記録媒体を作製した。

比１１舛２ユ 実施例３においてドデシル基で置換されていないトリア
ゾールを塗布した以外は実施例４と同様にして磁気記録
媒体を作製した。

比１１舛１ユ 実施例１において磁性膜上に潤滑防錆層を設けず、フッ
素系潤滑層のみ形成し、磁気記録媒体を作製した。

前記の各個で作製した媒体を８ｍｍｒ１１に裁断してテ
ープ化し、短尺テープをカセットハーフに巻込んで、市
販の８　ｍｍＶ　Ｔ　Ｒ用デツキにてｓｉｎ波を記録し
、スチルモードで再生し、その耐久性（スチル寿命）を
調べた。耐久性は初期の出力電圧の５０％ダウン迄の時
間とした。

また各媒体から切り出したサンプルを（Ａ）＝６０℃、
９０％ＲＨ雰囲気中で１週間；　（Ｂ）：４０℃、７５
％ＲＨ，ＳＯ２ｌｐｐｍ雰囲気中で１０時間の暴露試験
を杼い、飽和磁化の減少率を調へた。結果を下記の表１
に要約して示す。

前記の結果から明らかなように、本発明により置換ベン
ゾトリアゾールまたは置換トリアゾールを磁性層上に塗
布し、潤滑防錆層を形成することにより、耐食性に優れ
、同時に、走行耐久性にも優れた磁気記録媒体が得られ
る。

爽厩旌ｉ 非磁性基板として１０μｍ厚のポリエチレンテレフタレ
ート（ＰＥＴ）を使用し、また強磁性金属としてＣｏ−
２０ｗｔ％Ｎｉ合金を用いた。予め１Ｏ−５Ｔｏｒｒに
減圧した真空槽に、酸素ガスを０゜５Ｊ！／ｍｉｎ導入
しながら、Ｃｏ−Ｎｉ合金を３０００人／ＳｅＣの割合
で蒸発させ、ＰＥＴ上に１５００人厚のＣｏＮｉ蒸着層
を形成した。

こうして形成したテープ状強磁性金属薄膜媒体りに潤滑
防錆層を形成した。潤滑防錆層の形成には、置換基とし
てベンゼン環の第５位にドデシル基を有するベンゾイミ
ダゾールを使用した。５−ドデシルベンゾイミダゾール
を溶剤（イソプロピルアルコール）に０．１ｗｔ％濃度
に希釈した溶液を塗布した後、乾燥させることにより形
成した。

実１舛１一 実施例５において作製したと同じ方法で潤滑防錆層を塗
布、乾燥した後、フッ素系パーフロロアルキルポリエー
テル潤滑剤（日本モンテジソン社製のフォンブリン　Ｚ
２５）をＱ、１ｗｔ％の濃度に希釈した溶液（溶剤はフ
レオン）を塗布、乾燥することで潤滑層を設けた。

実ＪＬＩ舛１一 実施例５において用いた５−ドデシルベンゾイミダゾー
ルに代えて、５−ドデシルイミダゾールを使用したこと
以外は、実施例５と同様にして磁気記録媒体を作製した
。

支監健１ 実施例７で作製した媒体上にフッ素系潤滑層を実施例６
と同様の方法で設けた。

比藍（目。

実施例６においてドデシル基で置換されていないベンゾ
イミダゾールを塗布した以外は実施例６と同様にして磁
気記録媒体を作製した。

Ｌ佼性ｉ 実施例８においてドデシル基で置換されていないイミダ
ゾールを塗布した以外は実施例８と同様にして磁気記録
媒体を作製した。

ル佼健１ 実施例５において磁性膜上に潤滑防錆層を設けず、フッ
素系潤滑層のみ形成し、磁気記録媒体を作製した。

前記の各個で作製した媒体を８ｍｍｒ１１に裁断してテ
ープ化し、短尺テープをカセ、ツレｈ−）に巻込んで、
市販の８ｍｍＶＴＲ用デ・ツキにてｓｉｎ波を記録し、
スチルモードで再生し、その耐久性（ス１３− １４− チル寿命）を調べた。耐久性は初期の出力電圧の５０％
ダウン迄の時間とした。

また各媒体から切り出したサンプルを（Ａ）二り０℃、
９０％ＲＨ雰囲気中で１週間；　（Ｂ）：４０℃、７５
％ＲＨ，８０２ｌｐｐｍ雰囲気中で１０時間の暴露試験
を行い、飽和磁化の減少率を調べた。結果を下記の表２
に要約して示す。

［発明の効果コ 以上説明したように、本発明によれば、防錆効果の著し
い化合物の分子中に潤滑効果を生み出す直鎖アルキル基
を置換基として導入しているので、それ自身が潤滑防錆
剤（または防錆潤滑剤）としての機能を有する。

この層上に更に潤滑効果の高い潤滑層を設ければ一層望
ましい結果が得られる。仮に最外層の潤滑層が剥離した
場合でも、本発明の潤滑防錆剤が潤滑機能を肩代わりす
るため、走行耐久性に何ら支障が起こらない。

前記の結果から明らかなように、本発明により置換ベン
ゾイミダゾールまたは置換イミダゾールを磁性層上に塗
布し、潤滑防錆層を形成することにより、耐食性に優れ
、同時に、走行耐久性にも優れた磁気記録媒体が得られ
る。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）非磁性基体上に強磁性金属薄膜磁気記録層を形成
   してなる磁気記録媒体において、次の一般式（ I ）、
   （II）、（III）および（IV）、 ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ）、▲数式、
   化学式、表等があります▼（II）、 ▲数式、化学式、表等があります▼（III）、▲数式、
   化学式、表等があります▼（IV） （式中、Ｒは炭素原子数が１０個以上のアルキル基であ
   る）で示される群から選択される少なくとも一種類の化
   合物からなる保護層が前記強磁性金属薄膜磁気記録層上
   に形成されていることを特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）Ｒが直鎖状のアルキル基であることを特徴とする
   請求項１記載の磁気記録媒体。
3. （３）前記保護層の上に更に別の潤滑層が設けられてい
   ることを特徴とする請求項１記載の磁気記録媒体。