JPS63171422A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は記録素子として金属磁性材を使用する磁気記
録媒体に関し、さらに詳しくは、走行性、耐久性および
耐食性に優れた前記の磁気記録媒体に関する。

〔従来の技術〕

一般に、磁性粉末を結合剤成分とともに基体フィルム上
に結着させるか、或いは強磁性金属またはそれらの合金
などを真空蒸着等によって基体フィルム上に被着してつ
くられる磁気記録媒体は、記録再生時に磁気ヘッド等と
激しく摺接するため磁性層が摩耗され易い。特に真空蒸
着等によって形成される強磁性金属薄膜型磁気記録媒体
および金属磁性粉末を結合剤成分とともに結着してつ（
られる磁気記録媒体は、高密度記録特性に優れる反面、
磁気ヘッドとの摩擦係数が大きくて摩耗や損傷を受は易
く、また空気中で除々に酸化を受けて最大磁束密度など
の磁気特性が劣化するなどの難点がある。

また、一般に、磁気テープ等の磁気記録媒体においては
、平滑性の良好な基体を使用し、磁性層表面も平滑であ
るため、走行時に磁気テープがガイドロール等に密着し
やすく、ガイドロール等に張りついたりする場合があり
、特に、金属もしくは合金などを真空蒸着等によって基
体上に被着してつくられる強磁性金属薄膜型磁気記録媒
体にあっては、基体の平滑性が強磁性金属薄膜層の平滑
性を直接反映して電磁変換特性に大きな影響を及ぼすこ
とから、非常に平滑性の良好な基体を用いているため、
基体の摩擦係数が大きくて走行時にガイドロール等に密
着しやすい。その結果、磁気テープがガイドロールに張
りついた状態になってテープに伸び変形をきたしたり、
またスキップスリップを起こしたり、ジッター特性を低
下させるなどの難点がある。

このため、磁性層上にパーフルオロポリエーテルなどの
フッ素系潤滑剤からなる保護層を設けて走行性および耐
久性を改善したり（特開昭６０−１０９０２８号）、あ
るいはベンゾトリアゾールなどの防錆剤からなるバック
コート層を設けて耐食性を改善する（特開昭５８−１２
２６２１号）ことが行われている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、従来から使用されているこの種のフッ素系潤
滑剤は、特に金属磁性材を記録素子とする磁性層表面と
の相互作用が弱く、磁気ヘッドとの摺接によって磁性層
表面から離脱しやすいため、未だ走行性および耐久性の
改善は充分でなく、またベンゾトリアゾールなどの防錆
剤からなるバックコート層を設けたものは、耐食性が改
善されるものの未だ充分に満足できるものは得られてい
ない。

〔問題を解決するための手段〕

この発明はかかる現状に鑑み、種々検討を行った結果な
されたもので、式 ％式％ より構成される群より選ばれる少なくとも一種、Ｗ、Ｚ
は −Ｆ、−Ｈ，−ＯＨ，−ＣＨ３、−０３０３Ｈ。

〜Ｃ０ＯＨより構成される群より選ばれる少なくとも一
種であって、ａ、ｂ、ｃ、ｄはＯから１５０までの整数
、ｎは１から５０までの整数、ＲはＨあるいはアルキル
基である。〕 で表されるパーフルオロポリエーテルの分子末端に、ト
リアゾール類、イミダゾール類、カルバゾール類、イン
ドール類の中から選ばれる窒素含有複素環を少なくとも
一以上含ませたものを、金属磁性材を記録素子とする磁
性層を有する磁気記録媒体の表面あるいは裏面、もしく
は表裏両面に含ませることによって、磁気ヘッドあるい
はガイドピンなどに対する摩擦を低下させるとともに窒
素含有複素環の防錆効果を充分に発揮させ、走行性、耐
久性および耐食性を充分に向上させたものである。また
、さらに、式 ％式％） 〔但し、ｎは１から４０までの整数、ｌは１から５０ま
での整数である。〕 で表されるフッ素系固形潤滑剤を、少なくとも１種以上
前記の分子の末端に窒素含有複素環を有するパーフルオ
ロポリエーテルと併用することによって、走行性、耐久
性および耐食性をさらに一段と向上させたものである。

この発明で使用される前記の窒素含有複素環を有するパ
ーフルオロポリエーテルは、分子の末端にトリアゾール
類、イミダゾール類、カルバゾール類、インドール類の
中から選ばれる少なくとも一つの窒素含有複素環を有し
、これらの窒素含有複素環は親水性の金属磁性材を記録
素子とする磁性層との親和性に優れているため、これを
用いて磁性層上に保護層を形成すると、これらの窒素含
有複素環が磁性層表面に配向されて強固に吸着され、長
期間使用しても磁性層表面から散逸せず、磁性層表面か
らの離脱が充分に抑制される。また、パーフルオロポリ
エーテル部分は磁性層側と反対の表面に配向されて保護
層が形成されるため、このパーフルオロポリエーテル部
分の優れた潤滑機能および撥水撥油機能が保護層表面で
充分に発揮される。さらに、パーフルオロポリエーテル
の分子の末端に少なくとも一以上結合された前記の窒素
含有複素環は防錆効果に優れているため、これらの窒素
含有複素環部分で防錆効果が充分に発揮される。従って
、この種の窒素含有複素環を有するパーフルオロポリエ
ーテルは金属磁性材を記録素子とする磁性層の表面に強
固に被着されて潤滑性および耐食性に優れた保護層が形
成され、磁気ヘッドとの摺接によって保護層が剥離する
こともなく、走行性および耐久性が充分に向上され、耐
食性、ジッター特性も充分に向上される。

また、この種のパーフルオロポリエーテルを用いて表面
に磁性層を形成した基体の裏面に直接バンクコート層を
形成するか、あるいはすでに基体の裏面に形成されたバ
ックコート層上にさらにこの種のパーフルオロポリエー
テルを用いてバックコート層を形成するとバックコート
層の塗膜剥離を防止し、さらにブロッキングを防止して
、走行性および耐久性が充分に向上され、耐食性、ジッ
ター特性も充分に向上される。

さらに、基体の表面に形成した磁性層上に、たとえば、
有機高分子化合物のモノマーガスのプラズマ重合によっ
てプラズマ重合保護膜層を形成し、このプラズマ重合保
護膜層上にさらにこの種のパーフルオロポリエーテルを
用いて保護層を形成すると、プラズマ重合膜とパーフル
オロポリエーテルとの接着性が向上し、耐摩耗性が向上
されて、走行性および耐久性が充分に向上され、耐食性
、ジッター特性も充分に向上される。

このような窒素含有複素環を分子の末端に少なくとも１
以上有するパーフルオロポリエーテルとしては、たとえ
ば、式 で表されるものが好適なものとして、単独であるいは２
種以上併用して使用される。これらの式におけるｓ、ｔ
は５から１００までの整数、Ｕは１から２０までの整数
であることが好ましく、Ｓおよびｔが１００より大きく
なるとハリツキがおこり、Ｕが２０より大きくなると摩
擦係数が大きくなる。

また、前記の式で示されるフッ素系固形潤滑剤は、固形
で優れた潤滑機能および撥水撥油機能を有し、前記の分
子の末端に窒素含有複素環を有するパーフルオロポリエ
ーテルと相溶性がよい。従って、このフッ素系固形潤滑
剤を前記の分子の末端に窒素含有複素環を有するパーフ
ルオロポリエーテルと併用すると、固液２相の潤滑効果
が充分に発揮され、摩擦係数が充分に低減されて、走行
性、耐久性および耐食性がさらに一段と向上される。

このようなフッ素系固形潤滑剤としては、前記の式で表
されるものが、好適なものとして単独であ４いは２種以
上前記の分子の末端に窒素含有複素環を有するパーフル
オロポリエーテルと併用して使用される。これらの式に
おけるｎは１から４０までの整数、ｌは１から５０まで
の整数であることが好ましく、ｎが４０より大きくなる
と合成が困難で、ｌが５０より大きくなると摩擦係数が
高くなる。

このようなフッ素系固形潤滑剤を前記の分子の末端に窒
素含有複素環を有するパーフルオロポリエーテルと併用
する場合、両者の配合割合は、フッ素系固形潤滑剤対パ
ーフルオロポリエーテルの重量比にして、０．０１対１
〜１対０．０１の範囲内にするのが好ましい。

このような分子の末端に窒素含有複素環を有するパーフ
ルオロポリエーテルは、フレオンなどの適当な溶剤に溶
解し、溶解によって得られた溶液中に、基体上に形成さ
れた磁性層、基体裏面、基体の裏面に形成されたバック
コート層、基体上の磁性層上にさらに形成されたプラズ
マ重合保護膜層等の保護層などを浸漬するか、あるいは
上記溶液を前記の磁性層、基体裏面、バックコート層、
プラズマ重合保護膜層等の保護層などの表面に塗布もし
くは噴霧するなどの方法で前記の磁性層、基体裏面、バ
ックコート層、プラズマ重合保護膜層等の保護層上に被
着される。塗布された場合の塗布厚は乾燥厚で１０〜２
００人の範囲内であることが好ましく、これより薄くて
は所期の効果が得られず、厚すぎると出力低下やドロッ
プアウトの原因になる。さらに分子の末端に窒素含有複
素環を有するパーフルオロポリエーテルとフッ素系固形
潤滑剤を併用する場合は、これら両者をフレオンなどの
適当な溶剤に熔解し、前記と同様にして磁性層、基体裏
面、バックコート層、プラズマ重合保護膜層等の保護層
上に被着される。塗布された場合の塗布厚は両者合計し
て乾燥厚で１０〜２００人の範囲内であることが好まし
く、これより薄くては所期の効果が得られず、厚すぎる
と出力低下やドロップアウトの原因になる。

基体上に形成される磁性層は、Ｆｅ粉末、Ｃ。

粉末、Ｆｅ−Ｎｉ粉末などの金属磁性粉末を結合剤樹脂
および有機溶剤等とともに混合分散して磁性塗料を調製
し、この磁性塗料を基体上に塗布、乾燥するか、あるい
は、Ｃ０１Ｎｉ、Ｆｅ、Ｃ。

−Ｎｉ、Ｃｏ−Ｃｒ５Ｃｏ−Ｐ％　Ｇｏ−Ｎｉ　−Ｐな
どの強磁性材を真空蒸着、イオンブレーティング、スパ
ッタリング、メブキ等の手段によって基体上に被着する
などの方法で形成される。

また、基体の裏面に形成されるバックコート層は、ベン
ガラ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、カーボンブラッ
クなどの充填剤を、結合剤樹脂および有機溶剤等ととも
に混合分散してバックコート層用塗料を調製し、このバ
ックコート層用塗料を表面に磁性層を形成した基体の裏
面に塗布、乾燥して形成される。

さらに、磁性層上に形成されるプラズマ重合等によって
形成するプラズマ重合保護膜層は、エチレン、ヘキサメ
チルジシラザン、ｃ２Ｆ、等の有機化合物の七ツマーガ
スを、プラズマ重合して形成される。

磁気記録媒体としては、ポリエステルフィルムなどの合
成樹脂フィルムを基体とする磁気テープ、円盤やドラム
を基体とする磁気ディスクや磁気ドラムなど、磁気ヘッ
ドと摺接する構造の種々の形態を包含する。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例１〜４ 厚さ１２μｍのポリエステルフィルムを真空蒸着装置に
装填し、５×１０−５トールの真空下でコバルトを加熱
蒸発させてポリエステルフィルム上に厚さ０．２μｍの
コバルトからなる強磁性金属薄膜層を形成した。

次に、表面に強磁性金属薄膜層を形成したポリエステル
フィルムの裏面に、下記のバ・ツクコート雇用塗料を塗
布、乾燥して厚さ１６０μｍのバ・ツクコート層を形成
した。

バックコート層用塗料 カーボンブランク　　　　　　　２７０重量部ｃｘ−Ｆ
ｅ２０３粉末　　　　　　　３０〃ポリウレタン樹脂　
　　　　　　　７０〃硝化綿　　　　　　　　　　　　
１００〃三官能性低分子量イソシアネ−３０〃 ト化合物 シクロヘキサノン　　　　　　　　７５０〃トルエン　
　　　　　　　　　　７５０〃次いで、下記の第１表で
示されるパーフルオロポリエーテルの０．５重量％フレ
オン溶液を、強磁性金属薄膜層およびバックコート層上
に、いずれも乾燥厚が６０人となるように塗布、乾燥し
て、パーフルオロポリエーテルからなる保護層およびバ
ックコート層を、磁性層および先に形成した下層のバン
クコート層上に形成し、所定の巾に裁断して磁気テープ
をつくった。

実施例５ 実施例１における保護層及びバックコート層の形成にお
いて、パーフルオロポリエーテルの０．５重量％フレオ
ン溶液にさらに固形潤滑剤ＣｅＦｔ７ＣＯＯＨの０．５
重量％フレオン溶液を加えて混合し、この混合溶液を磁
性層および下層のバックコート層上に、いずれも乾燥厚
が６０人となるように塗布、乾燥して、パーフルオロポ
リエーテルからなる保護層およびバックコート層を、磁
性層および先に形成した下層のバックコート層上に形成
した以外は、実施例１と同様にして磁気テープをつくっ
た。

実施例６ Ｆｅ磁性粉末　　　　　　　　　　８０重量部ＶＡＧＨ
（１１，ｃ、ｃ社製、塩化ビ　　１６〃ニル−酢酸ビニ
ル−ビニルア ルコール共重合体合体） タケネートＬ−１００７（武１）　４　〃薬品工業社製
、ウレタンプレ ポリマー） メチルイソブチルケトン　　　　　６１〃トルエン　　
　　　　　　　　　６１〃この組成物をボールミル中で
７２時間混合分散して磁性塗料を調製し、この磁性塗料
を厚さ１２μｍのポリエステルフィルム上に乾燥厚が６
μｍとなるように塗布、乾燥して磁性層を形成した。

次いで、この磁性層を形成したポリエステルフィルムの
裏面に実施例１と同様にしてバソクコート層を形成し、
さらにこれらの磁性層およびバックコート層上に、実施
例１と同様にしていずれも乾燥厚が６０人のパーフルオ
ロポリエーテルからなる保護層および上層のバンクコー
ト層を形成し、所定の巾に裁断して磁気テープをつくっ
た。

実施例７ 実施例１と同様にして強磁性金属薄膜層を形成し、次い
で、この強磁性金属薄膜層を形成したポリエステルフィ
ルムを処理槽に装填し、ガス導入管からヘキサメチルジ
シラザンのモノマーガスを１０１０５ｅの流量で導入し
、ガス圧０．０３　）−ル、高周波電力密度Ｉ　Ｗ／ａ
ｎｔで２０秒間プラズマ重合を行い、厚さ１００人のプ
ラズマ重合保護膜層を形成した。しかる後、実施例１と
同様にしてバックコート層を形成し、さらにこれらのプ
ラズマ重合保護膜層およびバックコート層上に、いずれ
も乾燥厚が６０人のパーフルオロポリエーテルからなる
保護層および上層のバックコート層を形成し、所定の巾
に裁断して磁気テープをつ（った。

実施例８ 実施例１において、バックコート層上のパーフルオロポ
リエーテルからなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例１と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例９ 実施例５において、バックコート層上のパーフルオロポ
リエーテルとフッ素系固形潤滑剤からなる上層のバック
コート層の形成を省いた以外は、実施例５と同様にして
磁気テープをつくった。

実施例１０ 実施例６において、バックコート層上のパーフルオロポ
リエーテルからなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例６と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１１ 実施例７において、バックコート層上のパーフルオロポ
リエーテルからなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例７と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１２ 実施例１において、磁性層上のパーフルオロポリエーテ
ルからなる保護層の形成を省いた以外は、実施例１と同
様にして磁気テープをつくった。

実施例１３ 実施例５において、磁性層上のパーフルオロポリエーテ
ルとフッ素系固形潤滑剤からなる保護層の形成を省いた
以外は、実施例５と同様にして磁気テープをつくった。

実施例１４ 実施例６において、磁性層上のパーフルオロポリエーテ
ルからなる保護層の形成を省いた以外は、実施例６と同
様にして磁気テープをつくった。

実施例１５ 実施例７において、プラズマ重合保護膜層上のパーフル
オロポリエーテルからなる保護層の形成を省いた以外は
、実施例７と同様にして磁気テープをつくった。

比較例１〜２ 実施例１における保護層および上層のバンクコート層の
形成において、パーフルオロポリエーテルの０．５重量
％フレオン溶液に代えて、下記の第１表に示されるパー
フルオロポリエーテルの０．５重量％フレオン溶液を使
用した以外は実施例１と同様にして、厚さ６０人の保護
層および上層のバックコート層を形成し、磁気テープを
つくった。

比較例３ 実施例６における保護層および上層のバックコート層の
形成において、パーフルオロポリエーテルの０．５重量
％フレオン溶液に代えて、下記の第１表に示されるパー
フルオロポリエーテルの０．５重量％フレオン溶液を使
用した以外は実施例６と同様にして、厚さ６０人の保護
層および上層のバックコート層を形成し、磁気テープを
つくった。

比較例４ 実施例７における保護層および上層のバンクコート層の
形成において、パーフルオロポリエーテルの０．５重量
％フレオン溶液に代えて、下記の第１表に示されるパー
フルオロポリエーテルの０．５重量％フレオン溶液を使
用した以外は実施例７と同様にして、厚さ６０人の保護
層および上層のバツクコート層を形成し、磁気テープを
つくった。

比較例５ 比較例１において、バックコート層上のパーフルオロポ
リエーテルからなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、比較例１と同様にして磁気テープをつくった
。

比較例６ 比較例３において、バックコート層上のパーフルオロポ
リエーテルからなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、比較例３と同様にして磁気テープをつくった
。

比較例７ 比較例４において、バックコート層上のパーフルオロポ
リエーテルからなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、比較例４と同様にして磁気テープをつくった
。

比較例８ 比較例１において、磁性層上のパーフルオロポリエーテ
ルからなる保護層の形成を省いた以外は、比較例１と同
様にして磁気テープをつくった。

比較例９ 比較例３において、磁性層上のパーフルオロポリエーテ
ルからなる保護層の形成を省いた以外は、比較例３と同
様にして磁気テープをつくった。

比較例１０ 比較例４において、磁性層上のパーフルオロポリエーテ
ルからなる保護層の形成を省いた以外は、比較例４と同
様にして磁気テープをつくった。

各実施例および比較例で得られた磁気テープについて、
摩擦係数を測定し、ジッター特性、耐食性および耐久性
を試験した。摩擦係数は、磁性層側とバンクコート層側
の初期の摩擦係数を測定した。またジッター特性試験は
、得られた磁気テープをビデオデツキに装填してビデオ
信号を記録再生し、その再生信号の１５．７５　ＫＨｚ
の水平同期信号の間隔を読み取り、そのときの１秒間の
水平同期信号の間隔のずれを、初期、３０日後、１００
日後、３００日後にわけて測定して行った。さらに、耐
食性試験は、得られた磁気テープを６０℃、９０％ＲＨ
の条件下に７日間放置し、放置後の最大磁束密度を測定
して行った。なお、測定値は放置前の磁気テープの最大
磁束密度を１００％とし、これと比較した値で表した。

また耐久性試験は、得られた磁気テープをビデオデツキ
に装填して、２０°Ｃ１５０％ＲＨの条件下でビデオ信
号を記録再生し、出力が３ｄＢ低下するまでの時間、即
ちスチルライフを測定して行った。

下記第２表はその結果である。

〔発明の効果〕

上記第２表から明らかなように、この発明で得られた磁
気テープ（実施例１〜１５）は、いずれも従来の磁気テ
ープ（比較例１〜１０）に比し、摩擦係数およびジッタ
ー特性が小さく、またスチルライフが長くて耐食性がよ
く、このことからこの発明によって得られる磁気記録媒
体は走行性、耐久性および耐食性が一段と改善されてい
ることがわかる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基体表面に金属磁性材を記録素子とする磁性層を有
   する磁気記録媒体の表面または裏面もしくは表裏両面に
   、少なくとも分子の末端に１以上の窒素含有複素環を有
   するパーフルオロポリエーテルを含ませたことを特徴と
   する磁気記録媒体。 ２、窒素含有複素環が、トリアゾール類、イミダゾール
   類、カルバゾール類、インドール類の中から選ばれる少
   なくとも一種である特許請求の範囲第１項記載の磁気記
   録媒体。 ３、パーフルオロポリエーテルが、式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔但し、Ｘ、Ｙは−ＣＨ＿２−、−ＣＦ＿２−、−ＣＯ
   Ｏ−、 −ＣＯＯ−［ＣＨ＿２ＣＨ＿２Ｏ］−−［ＣＨ＿２ＣＨ
   ＿２Ｏ］−より構成される群より選ばれる少なくとも一
   種、Ｗ、Ｚは ▲数式、化学式、表等があります▼ −Ｆ、−Ｈ、−ＯＨ、−ＣＨ＿３、−ＯＳＯ＿３Ｈ、−
   ＣＯＯＨより構成される群より選ばれる少なくとも一種
   であって、ａ、ｂ、ｃ、ｄは０から１５０までの整数、
   ｎは１から５０までの整数、ＲはＨあるいはアルキル基
   である。〕 で表されるパーフルオロポリエーテルである特許請求の
   範囲第１項記載の磁気記録媒体。 ４、磁気記録媒体の表面または裏面もしくは表裏両面に
   、さらに、式 Ｃ＿ｎＦ＿２＿ｎ＿＋＿１ＣＯＯＨ Ｃ＿ｎＦ＿２＿ｎ＿＋１（Ｃ＿２Ｈ＿４Ｏ）ｌＣＯＯＨ
   Ｃ＿ｎＦ＿２＿ｎ＿＋＿１（ＣＨ＿２）ｌＯＨＣ＿ｎＦ
   ＿２＿ｎ＿＋＿１（ＣＨ＿２）ｌＣＯＯＨＣ＿ｎＦ＿２
   ＿ｎ＿＋＿１（ＣＨ＿２）ｌＣＨ＿２ＯＯＣＨ＝ＣＨ＿
   ２Ｃ＿ｎＦ＿２＿ｎ＿＋＿１（ＣＨ＿２）ｌＣＨ＿２Ｏ
   ＯＣＣ（ＣＨ＿３）＝ＣＨ＿２Ｃ＿ｎＦ＿２＿ｎ＿＋＿
   １ＳＯ＿２Ｎ（Ｃ＿３Ｈ＿７）Ｃ＿２Ｈ＿４ＯＰＯ（Ｏ
   Ｈ）＿２〔但し、ｎは１から４０までの整数、ｌは１か
   ら５０までの整数である。〕 で表されるフッ素系固形潤滑剤から選ばれる少なくとも
   １種以上のフッ素系固形潤滑剤を含有させた特許請求の
   範囲第１項ないし第３項記載の磁気記録媒体。 ５、窒素含有複素環を有するパーフルオロポリエーテル
   とフッ素系固形潤滑剤との配合割合を、パーフルオロポ
   リエーテル対フッ素系固形潤滑剤の重量比にして１対０
   ．０１から０．０１対１の範囲内にした特許請求の範囲
   第４項記載の磁気記録媒体。 ６、磁気記録媒体が、基体表面に強磁性金属薄膜層を設
   け、さらにその上に有機高分子化合物からなるプラズマ
   重合保護膜層を設けた磁気記録媒体である特許請求の範
   囲第１項ないし第５項記載の磁気記録媒体。