JPH0286804A - 流体フィルタとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、たとえば使い捨てのオイルフィルタのような
流体フィルタとその製造方法に関する。

〈従来技術〉 自動車や航空機のエンジンに通常使用されているオイル
フィルタは、”スピン−オン（Ｓｐｉｎ−ｏｎ）”使い
捨てタイプである。このフィルタは大量生産により比較
的高価でなくなり、しかも据付や交換が容易である。

従来の′″スピンーオン使捨てタイプ″の流体フィルタ
は第１図において参照番号１ｏによって示されている。

このフィルタ１ｏは、円筒状の側壁１４を有する金属ハ
ウジング１２と、フィルタスパナにより回される６角ナ
ツトのような部材７０を有する閉端部２６と、開端部２
８を有している。ハウジング１２はダイ（人名）等に発
行された米国特許第４，５４１，２６５号に記述された
絞りプロセスやアイヨニングプロセスに従って作られる
。

第１図に示されたハウジング１２は、特に航空機用に適
している。これは、アメリカ合衆国連邦規則により、航
空機用フィルタにおいては、ハウジング１２の閉端部２
６上に形成された金具７１とフィルタ取付台４６間を付
加的なワイヤ（図示せず）により結合することが要求さ
れているからである。尚、このワイヤ結合により、たと
え作動中にフィルタが緩んでも、該フィルタはフィルタ
取付台４６から離脱しない。

フィルタ１０は又、穴明けされたセンタチューブ１８の
回りに配設されたフィルタエレメント１６と、厚い金属
の端板（エンドプレート）３ｏと、保持器３２を有して
いる。フィルタエレメント１６はエンドキャップ２０．
２２により、縁を付けられ、フィルタエレメントガイド
２４によりハウジング１２内に配設される。端板３０と
保持器３２はそれぞれフィルタ１０内にオイルを流し込
むための引き入れ口３４．３６を有している。ハウジン
グ１２、端板３ｏ、保持器３２は、それらの間で漏れ防
止継目を生成するように開端部２８において、周知の溶
接プロセス（航空機用の場合）、またはカシメプロセス
（自動車の場合）により結合される。

環状で弾力のある封止用ガスケット４０は、保持器３２
上に形成される環状溝４２内に受容、保持される。この
ガスケット４０はフィルタ取付台４６上の平な封止面（
シーリング面）４４と協調するようになっている。フィ
ルタ取付台４６はエンジン４８上に形成され、オイルが
流れる開口５０を有している。端板３０の中央には、ネ
ジ切りされた開口部５２が設けられている。この開口部
５２はフィルタ取付台４６に設けられた中空部５５を有
する植え込みボルト５４と嵌合する。

フィルタ１０は更に、アンチドレインバック（Ａｎｔｉ
ｄｒａｉｎ　ｂａｃｋ　）弁、アンチドレインバックス
プリング５８、安全弁スプリング保持器５９、圧力安全
弁アッセンブリ６ｏを有している。アッセンブリ６０は
、圧縮スプリング６２、ピストン支持部６４、ピストン
６６を有している。従来の圧力安全弁アッセンブリの例
は米国特許第４，４９７゜７０６に開示されている。

フィルタ１０は、ネジが切られた開口５２を植え込みボ
ルト５４に挿通して時計方向に回転することによりエン
ジン４８に取付けられ、又フィルタスパナを６角ナツト
のような部材７０に係合して反時計方向に回転すること
によりエンジン４８から除去される。

正常動作中、オイルはエンジン４８から、フィルタ取付
台４６の開口５０を通って保持器３２と端板３０にそれ
ぞれ形成した引き入れ開口３６．３４に到り、ついでア
ンチドレインバック弁５６に向かって、また該弁の回り
に矢印Ａで示すような乱れを生じ、以後フィルタエレメ
ント１６やセンタチューブ１８、中央開口５２を通って
植え込みボルト５４の中空部５５に到り、エンジン４８
に戻される。「バイパスモード」においては、圧力安全
弁アッセンブリ６０における油圧が設定レベルを越え、
オイルはアッセンブリ６ｏを通して直接センタチューブ
１８に流入し、これによりフィルタエレメント１６をバ
イパスしてエンジン４８に戻る。

〈発明が解決しようとする課題〉 この従来の”スピン−オン使い捨てフィルタ”の問題点
は以下の通りである。

第１の問題点は、作動中に遭遇する大きな圧力のために
、フィルタ取付台４６に対面する領域にあるフィルタ付
属物、特に端板３０を、該圧力に酎えうる厚さと強度を
有する金属で製作しなければならないことである。尚、
フィルタ付属物のために厚く、強度のある金属を必要と
するフィルタ設計は、高価な原料を必要とし、しかも製
造費を高くする。

第２の問題点は、流体フィルタ１０において濾過プロセ
スに関与するコンポーネント、たとえばフィルタエレメ
ント１６やその関連接着物等の総原料費は、フィルタ１
０の総原料費の１／３以下であり、残りの２／３の費用
が封止用ガスケット４０や端板３０等の濾過プロセスに
関与しないコンポーネントにかかっている点である。こ
の不均衡なコスト費により、濾過プロセスに関与しない
コンポーネントの費用を最小にすることが強く要望され
ている。

第３の問題点は、従来の流体フィルタ１０は、ネジが切
られた植え込みボルト５４や中央開口５２のような種々
の部品を機械加工、切削加工する必要があることである
。このため、切り粉や捲れの痕跡の無いネジを有する流
体フィルタを大量に生産するという目標は、工場におけ
る積年の課題となっている。

第４の問題点は、引き入れ開口３４のそれぞれがフィル
タ１０の長手軸に実質的に平行である軸を有しているこ
とである。このような、引き入れ開口３４は、アンチド
レインバック弁５６とアンチドレインバックスプリング
８と協調して、オイルの流れを非層流にすると共に、高
い初期圧力を限定する。

第５の問題点は、端板３０．保持器３２が複雑なカシメ
つけあるいは溶接プロセスを介して組立られねばならな
いということであり、製造コストを上昇させる。

以上から、上記流体フィルタは比較的厚い金属板をフィ
ルタ付属物に使用する必要があり、高価で製作が困難と
なり、更には層流を阻む。

１９８５年１０月２５日に本願出原人により米国におい
て出願され、出頭番号７９１，３５３号、タイトル「流
体フィルタ及びフィルタ取付台に密封して該フィルタを
取付ける方法」を有する山開は、もっと容易に取り付け
及び除去可能な流体フィルタを提案しており、そこでは
フィルタとフィルタ取付台が連結手段（組み付け手段）
を備えている。

この連結手段は、例えばフィルタとフィルタ取付台とに
それぞれ形成されたフランジのペアを有している。しか
し、そこにおいて記述された流体フィルタはまだ十分に
従来の流体フィルタの欠点を除去していない。

すなわち、もし前記米国出願において記述されたフィル
タを従来のフィルタ取付台（再利用のため）に取付ける
ためにアダプタが用いられるとすれば、該アダプタは加
工されねばならず、コスト高に帰する。

第２は、フィルタハウジングは、連結手段が形成される
領域内に、フィルタ取付台に対する封止リングを受容す
るための領域を形成しなければならず、この封止リング
保持器の製作が困難であり、相当の労力を要する。

第３は、シール（封止）は普通のシールでなく、むしろ
より高価な″カッド″シールである。

第４は、フランジ型の連結手段は。ロール成形又はロー
ル加工され、ついで金属ハウジング上に位置決めされ、
それから該金属ハウジングへ溶接されねばならず、相当
の労力を要する。

第５図は、まだ比較的多くのコンポーネントが存在し、
製造ステップ数を増加させ、コスト高にする。

第６は、圧力安全弁アッセンブリとアンチドレインバッ
ク弁が金属より加工され、かつ複雑な組立が必要となる
。

以上から、前記米国出願は、もし金属で製造されるなら
ば、コンポーネントの製作及び組み付け作業の両方に問
題が生じる。

上記記述された流体フィルタはどれも、従来の欠点を解
決する本発明の新規な特徴を備えていない。

本発明の第１の目的は、端板、保持器、エレメントガイ
ドを除去することによって、より少ないコンポーネント
構成の流体フィルタを提供することであり、これにより
潜在的により小型、軽量のフィルタを提供し、かつ製作
、設計においてより大きな自由度を与えることができる
。

本発明の第２の目的は、濾過プロセスに関与しないコン
ポーネントを、プラスチックにより従来のものより安価
に製作できる流体フィルタを提供することである。

本発明の第３の目的は、コンポーネントを機械加工した
り、切削加工する必要がなく、代わってプラスチック樹
脂による射出成形が必要とされる流体フィルタを提供す
ることである。

本発明の第４の目的はプラスチックの流体フィルタハウ
ジングを提供することであり、これによす組立られたフ
ィルタを迅速に、かつ容易にフィルタ取付台に取付ける
ことができる。

本発明の第５の目的は、比較的シンプルであり、最小数
のコンポーネント及び製造ステップを有する流体フィル
タ及びその製造方法を提供することであり、これにより
低コスト、自動化、大量生産が保証される。

本発明の第６の目的は、層流を容易に生じさせ、かつ冷
却を増大させることができる引き入れ穴を有する流体フ
ィルタを提供することである。

本発明の第７の目的は、従来の比較的高価な溶接プロセ
スに代わって、比較的ローコストのスピン溶接プロセス
を利用し、安価に製造できる流体フィルタを提供するこ
とである。

尚、本発明の付加的な目的や利点は以下において記述さ
れ、明らかになるであろうし、又本発明の実施により知
れるようになるかもしれない。本発明の目的や利点は、
特に特許請求の範囲に記載された手段やコンビネーショ
ンにより実現され、得られるであろう。

〈発明を解決するための手段〉 以上の目的は本発明においては、開端部と閉端部を有す
るプラスチックハウジングと、ハウジング内のフィルタ
エレメントと、開口部を有しハウジングの開端部に結合
されるプラスチック製の閉鎖部材と、ハウジングと該ハ
ウジングに係合する閉鎖部材上にそれぞれ形成される連
結手段により達成される。

〈作用〉 プラスチックのハウジングとプラスチックの閉鎖部材を
射出成形し、フィルタエレメントをハウジングに収納後
、これら２つのコンポーネント間をスピン溶接により結
合し、あるいは連結手段で互いに結合して流体フィルタ
を製造し、該流体フィルタをエンジンに取付け、エンジ
ンからのオイルを濾過してエンジンに戻す。

以下余白 〈実施例〉 本発明の好ましい実施例が第２図ないし第１３図を参照
して記述される。

第１０図、第１２図及び第１３かられかるように、本発
明に係わるフィルタ２１０は一般に、ハウジング８ｏと
、取り付けプレート又は閉鎖部材１ｏ○と、圧力安全弁
２１６と、アンチドレインパック弁２１８と、フィルタ
エレメント２２８を有し、それぞれは以下に詳述される
。

第２図は本発明に係わるハウジング８０の実施例である
。ハウジング８０は、上述した従来のハウジング１２（
第１図）と同様に、円筒状の側壁８１と、閉端部８２と
、開端部８４を有している。

しかしながら、従来のハウジング１２と違って、ハウジ
ング８０はプラスチックから、好ましくは射出成形によ
り作られたワンピースの部材である。

プラスチックはナイロン塩基樹脂が好ましく。

例えばブレンウッドにあるコマロイ・インターナショナ
ル・コーポレーションにより発売されているポリアミド
・ポリマーＨＩ　ＬＯＹＴＭ６１０またはウィルミント
、Ｄ　Ｅ　　１９８９８　　にあるデュポンによって発
売されているＺＹ置ＴＭ　７７Ｇ４３Ｌ（ナイロン６６
）が良い。他のプラスチックは、流体フィルタの繰返し
温度や圧力サイクルに耐えることがで参る限りにおいて
使用できる。プラスチックは透明又は着色されつる。透
明なプラスチックは品質検査時に、内部の部品を見るこ
とができ、使用によるフィルタの汚れを認識させること
ができるという利点を有している。

閉端部８２は、フィルタスパナ付属物７０の一部分、例
えば窪み８６を含むようにモールド成形されうる。この
窪み８６は、縁にギザギザがつけられ、かつ四角状に成
形され、しかも同形のスパナを受容するためのものであ
り、これをモールド成形することにより、容器の全長が
減少し、自動車を小型化するという今日的な課題に寄与
する。

択一的には、第１図において示されたような外部六角ボ
ルトをフィルタスパナ付属物７０としてハウジング８ｏ
上に形成することもできる。もし外部六角ボルトがモー
ルド成形されるならば、第２図に示されるフィルタに対
してわずかに大きな体積となる。

付属物７０を一体にモールド成形するとコストを更に下
ばれる。すなわち、従来の金属ハウジング１２（第１図
）上に付属物７０をレーザ溶接するという取り付けステ
ップを除去できる。

更に、繰返しギザギザがつけられたエツジが使用できる
。これは、フィルタの人手による据付及び除去を容易に
する分野において知られている（例えばデツカ−等に発
行された米国特許第３，２６５．２１３を参照）。最後
に、従来のストラップスパナ（帯スパナ）がフィルタを
除去するために使用されうる。

穴９０を持った外部金具８８も閉端部８２において形成
され、前述した航空機用フィルタに要求される付加的な
ワイヤ接続を可能にしている。そのような金具８８は自
動車用フィルタには不要である。

航空機用フィルタが第２図に示されているけれども、本
発明は自動車用やその他の流体フィルタの応用分野に適
用できるものである。航空機用と自動車用フィルタ間の
基本的な相違は爆発力に関係する。例えば、自動車用フ
ィルタは約３００ｐｓｉ（パウンド・パー・スクエアイ
ンチ）で動作するが、航空機用フィルタは約５ＱＱｐｓ
ｉで動作し、従ってより厚いハウジング側壁が必要とな
る。しかし、それぞれの内部構造物例えばフィルタニレ
メン１−のようなものは−船釣に同一である。

ハウジング８ｏの開端部８４はわずかにテーパ付けされ
たエツジを有し°、ハウジング８０と後述する閉鎖部材
間のスピン溶接結合を容易にする。

ハウジング８０は又、閉端部８２に対しフィルタエレメ
ント９５を配置し、予め装着させるための部材９２を含
むようにモールドされる。この部材９２は閉端部８２の
内側に沿ってモールドされた１以上の突起物９４の形態
を有している。このようにして、上述した従来のエレメ
ントガイド２４が除去され、これにより生産費を下げ、
組立をスピードアップできる。択一的には、望ましいの
であれば、従来のエレメントガイドを代わって使用する
こともできる。

第３図ないし第７図はハウジング８ｏの開端部を閉じる
ための閉鎖部材を示している。この閉鎖部材１００は、
ハウジング８０と同様に、ワンピースの射出成形された
プラスチック部材である。

プラスチックは上述したようなＨＩＬＯＹＴＭ又はその
他の適当なプラスチックが利用できる。

閉鎖部材１００は、第４図において番号１０９で示すよ
うにネジ切りされた中央開口部１０を含んでおり、ある
いは以下により詳述される金属インサート１３ｏを受は
入れるように作られている。

第３図、第５図及び第６図において最も良く理解される
ように、閉鎖部材１００には多数の流体入れ口１０４が
ある。上述した従来の引き入れ口３４．３６　（ハウジ
ング１２の長手軸と平行な軸を有する）と対照的に引き
入れ口１０４はオイルの流れに対しである角度を有する
ように意図的にモールド成形されている。すなわち、引
き入れ口１０４は第６図に示す軸ＩＩ　Ｂ　Ｉ＋を有し
ている。

Ｂ　ｆｌ軸はオイルの流れ方向及びハウジング８０の長
手軸に対して外方に角度をつけられ、この角度はアンチ
ドレインバック弁２１８と共に、流れの制限を減少する
と共に、より良い層流（第１２図に関連して後述する）
を生じさせる。この結果、乱流が少なくなり、オイルの
冷却が改善される。

第３図及び第６図から理解されるように、各引き入れ口
１０４は本質的に円形部分１０６を有している。この円
形部分１０６は閉鎖部材１００を通過して延び、内側は
直立した略円形の壁１０８を有し、外形は傾斜した略円
形の壁１１０を有している。傾斜壁１１０１’！扇形の
俯角領域１１２を有している。

各引き入れ口１０４は互いに隣接する引き入れ口から、
半径方向に延びるリブ１１４により隔離されており、リ
ブ１１４は第１の円形突出リング１１６に終端している
。第１の円形突出リング１１６の外側には円形溝１１８
があり、円形溝１１８の外側には第２の円形突出リング
１２０がある。

第４図と第７図に特に良く見られるように、閉鎖部材１
００の底部は、平面１２６に形成された溝１２２を有し
、該溝は別に設けた従来の封止用ガスケット１２４を受
容するようになっている。

封止用ガスケット１２４は、フィルタがフィルタ取付台
に回転により取付けられる時、閉鎖部材１００とフィル
タ取付台間の封止を行うためのものである。

第４図に番号１０９で示されるプラスチック中央開口部
１０２をネジ切りする代わりに、第８図及び第９図にお
いて最も良く示されているようなインサート１３０を用
いることができる。そのようなインサート１３０は金属
で形成され、ネジ切りされ、閉鎖部材１００がモールド
成形される時に該部材１００に組み込まれる。インサー
ト１３０の使用は、航空機用に特に好ましい。これは記
述したように航空機用フィルタにはより大きな爆発に対
する要求があるからである。

インサート１３０は、中央開口１３５の回りに形成され
た多数の穴１３４を含むフランジ部１３２を有している
。穴１３４は、閉鎖部材１００のモールド成形中にプラ
スチックを受は入れ、インサート１３０を閉鎖部材１０
０に固定するように作用する。インサート１３０は又、
フランジ部１３２から延長する円筒ベース１３６を含ん
でいる。

この円筒ベース１３６は、−度閉鎖部材１００が形成さ
れると、該部材１００の開口１０２に接合する。

上述したように、閉鎖部材１００は、ハウジング８０の
開端部８４を閉じるために用いられるワンピースの部材
である。このため、従来の厚く、金属製の機械加工され
た端板３０は、軽くて射出成形されたプラスチック部材
により置き換えられ、これにより生産コストの減少及び
組立スピードの高速化が図れる。

第１０図はフィルタ２１０を形成するために、プラスチ
ックハウジング８０とプラスチック閉鎖部材１００を一
体にするための本発明に係る方法を説明するものである
。テーパが形成されたエツジ８５が、閉鎖部材１００に
おける第１及び第２の円形突出リング１１６，１２０間
に形成された円形溝１１８に配置される。それから、閉
鎖部材１００は摩擦を発生してエツジ８５と溝１１８を
共に柔らかくするように、矢印Ｃ方向に高速で回転され
、これら両プラスチック部材間が一体にモールドされる
。この方法は、′スピン溶接”として知られており、フ
ィルタ生産以外の分野において使用されてきている。−
度、冷却されると、その接合部はハウジング８０上に閉
鎖部材１００を永久に保持し、それらの間を封止する。

それから、フィルタ２１０は、従来フィルタ１０と同様
にネジ又はネジ切りされたインサート１３０を介してフ
ィルタ取付台４６上に回転により取付けられる。

この方法により、かなりの労力が軽減され、又原料費の
減少が図れる。すなわち、ハウジング１２（第１図）の
開端部２８と端板３０／保持器３２間を結合するための
従来のカシメ付けステップ（自動車用の場合）又は溶接
ステップ（航空機用の場合）が除去される。更に、ツー
ピースより成る端板３０／保持器３２はワンピースのプ
ラスチック閉鎖部材１００によって置き換えられる。こ
の方法により、全体の生産性が５０％上昇した。

上述した米国出願第７９１，３５３号は１種々の連結手
段を開示する。この連結手段としては、例えば分離して
圧延され、しかる後ハウジングにレーザ溶接されるリン
グ状の金属フランジがあり、該フランジはフィルタ取付
台に形成された一対のフランジ（ハウジングと相互に係
合して連結するためのもの）に対応する。本発明によれ
ば、かかる連結手段としてのフランジはハウジング８０
と一体にモールドされ、あるいは分離してモールドされ
た後ハウジング８０に超音波溶接される。

この連結手段（例えばフランジ）は技術的には、フィル
タの農作に際して、閉鎖部材とハウジングの結合のため
にも適用できる。もっと詳細にいうならば、第１１図及
び第１２図に示すように、フィルタ２１０は連結手段２
００を含み、この連結手段２００は、ハウジング８ｏの
内壁２０４上に形成された一対の円周方向に隔離された
突起又はフランジ２０２と、閉鎖部材１００に一体に形
成された一対の円周方向に交互に隔離されたりセプタク
ル又はフランジ２０６を有して構成され、あるいはリン
グ状フランジとして別々にモールドされ、互いに溶接さ
れるようになっている。フランジ２０２，２０６の数は
それぞれ４つあるが、４つに限らない。

第１２図はフィルタ２１０を製造するための方法を示す
。第１ステップは上述した連結手段２゜Ｏを含むように
ハウジング８０と閉鎖部材１００を形成することである
。保持部１０１は閉鎖部材１００の外側の円周壁１０３
に形成され、たとえば周知のＯ−リングまたは″カッド
シール″のようなシーリング部材１０５を受容するよう
になっている。シーリング部材１０５は、閉鎖部材１０
０とハウジング８０の内側円周壁間、あるいは閉鎖部材
１００とハウジング８０に取付けられたフランジ２０４
間をシール（封止）するようになっている。上述した″
スピン溶接”の実施例では、溶接部材１００とハウジン
グ８０の溶接面が有効なシールを生成するから、べつに
シーリング手段１０５は必要でない。

第２のステップは、第１のフランジ２０２．２０２、　
　・・を第２のフランジ２０６，２０６・・間に配置す
ることである。

第３のステップはハウジング８０を閉鎖部材１００に対
して相対的に単に１／４回転して、第１、第２のフラン
ジ対２０２，２０６間を互いに係合することである。少
なくとも、第１フランジ対２０２の１つのフランジは回
転止め（止め金）２１２を有し、又少なくとも第２フラ
ンジ対２０６の１つのフランジは対応するストップ（止
め）を有し、これらは、第１１図に示すように１／４回
転以上閉鎖部材１００に対してフィルタ２１０（ハウジ
ング８０）が回転しないようにしている。

もし、望ましいならば、閉鎖部材１００はハウジング８
０から同様に取り外すことができる。これは、たとえば
、組立後の品質調査において部品の１つに欠陥が見つか
った時のような場合である。

組み付けされたフィルタ２１０は、従来と同様にネジ切
りされた開口１０２又はネジ切りされたインサート１３
０を介してフィルタ取付台４６に回転して取付けられる
。

更に、第１３図に示されるように、溶接された金属フラ
ンジ２４４を有する前記米国出顕第７９１゜３５３号の
金属ハウジングは、モールドされあるいは溶接されたプ
ラスチックフランジ２０６を有する上述の閉鎖部材１０
０に結合することができる。

第１３図は、閉鎖部材１００の取り付け前のフィルタを
示している。

更に、別途米国出語中のプラスチック圧力安全弁アッセ
ンブリの使用が本発明に係わるプラスチックフィルタに
関連付けられる。すなわち、第１２図及び第１３図を参
照してもっと詳述すると、プラスチック圧力安全弁アッ
センブリ２１６を採用した閉鎖部材１００の取り付け前
の流体フィルタ２１０が示されている。アッセンブリ２
１６は、スリーブ部２２２とスロット部２２３とバルブ
２３２を有するワンピースのバルブボデー２２４を有し
ている。スロット部２２３は多数の半径方向に設けられ
た入れ口２３４を有している。バルブ２３２は軸方向部
分２３３と半径方向部分２３５を有している。半径方向
部分２３５は半径方向の入れ口２３４上を角度を持って
規則的に延び、軸方向部分２３３は、嵌め合いによる素
早い結合のためにバルブボデー２２４に向けて延びてい
る。

バルブ２３２の半径方向部分２３５は弾力性があり、該
バルブは、流体圧力が後述する設定レベルに到達すると
開くようになっている。このプラスチック製ワンピース
のバルブ２３２は、従来の金属製圧力スプリング、ゴム
等ピストン支持部及びスプリング保持器５９（第１図）
よりなる４ピースのバルブと置き換わる。

アンチドレインバック弁２１８は、サーモプラスチック
ゴム又はナイロンにより作られたプラスチックの半径方
向フラップ（下げ翼）２２０を有し、嵌め合いによって
スリーブ部２２２に結合されている。択一的には、第１
２図、第１３図に示すように、フラップ２２０は射出成
形によってバルブボデー２２４と一体に形成されても良
い。圧力安全弁アッセンブリ２１６が、排流防止効果を
発生するように閉鎖部材１００にスプリング２４０でバ
イアスされて結合される時、流体入れ口２２６は上述し
た角度付けされた入れ口１０４のように形成される。プ
ラスチックフラップ２２０と傾斜入れ口１０４のような
入れ口は共同してオイルのより良い層流を発生させ、こ
れにより乱流を最小にし、冷却を増大させる。

通常、入ってきたオイルは、閉鎖部材１００に形成した
流体入口２２６、アンチドレインバック弁２１８のフラ
ップ２２０、フィルタエレメント２２８を通ってセンタ
チューブ２３６に到る。尚、センタチューブ２３６は圧
力安全弁アッセンブリ２１６と中央出口２３８と軸方向
に整列されている。

フィルタエレメント２２８が塞がると、エリア２３０に
おけるバルブ２３２の下の流体圧力がスレッショールド
値まで増大する。この結果、バルブ２３２がめくれ、オ
イルをバルブボデー２２４の半径方向スロット２３４を
通して（フィルタエレメントを介さず）直接センタチュ
ーブ２３６に流し込み、中央出口２３８から流し出す。

本発明は、望ましいならば、ハウジング８０にスピン溶
接されるの閉鎖部材１００の使用（すなわちスピン溶接
面に対向する面上にフィルタ取付台４６と係合するため
のフランジを有する閉鎖部材の使用）が予想される。尚
、フィルタ取付台は前出の米国特許出願第７９１，３５
３号において記述された対応のフランジを有している。

同様に、閉鎖部材１００とハウジング８０間の前記連結
手段２００はフランジ（閉鎖部材の下に形成される）を
有するハウジングをフィルタ取付台４６に係合するため
に使用されうる。尚、フィルタ取付台４６は前出の米国
特許出願第７９１，３５３において記述されたフランジ
を有している。

いずれの場合にも、閉鎖部材１００は流体を流すための
中央開口１０２を含むが、それはネジ切りする必要は無
い。その代わり、フィルタ取付台４６へのフィルタ２１
０の取り付けは、ハウジング８０とフィルタ取付台４６
上に形成した連結手段によって達成される。そのような
設計上の融通性は、現在及び将来において、初期に製造
された異なったフィルタやフィルタ取付台が考慮される
時に、特に重要となる。本発明によれば、リードネジ又
は相互係合部を備えたフィルタ、あるいはリードネジ及
び又は相互係合部を備えたアダプタは、プラスチックモ
ールド成形により容易に製作することができ、又適当な
場合には係合することができる。

以上要約すれば、流体フィルタとその製造方法が開示さ
れ、流体フィルタは、フィルタエレメントと、該フィル
タエレメントを収容するためのプラスチック製のハウジ
ングと、流体入口穴を有するプラスチック製の閉鎖部材
を備え、それぞれの流体入口穴は、フィルタハウジング
の長手方向軸に対し外方に傾斜する軸を有している。閉
鎖部材とハウジングは溶接により結合し得、あるいはそ
れぞれに補助的な互いに係合し得る連結手段が設けられ
ている。

製造方法は、プラスチック製ハウジングとプラスチック
製閉鎖部材を作成するステップとそれらの間を一体にス
ピン溶接するステップを有している。別の製造方法は、
補助的な互いに係合し得る連結手段を備えたハウジング
と閉鎖部材とを形成するステップ、連結手段を整列させ
るステップ、ハウジングと閉鎖部材間が係合するように
該ハウジングを回転させるステップを有している。

いずれの方法であっても、組立られたフィルタは、それ
らフィルタ取付台のネジが切られた植え込みボルトに回
転により取付けられる。

〈発明の効果〉 以上の記述から理解されるように、本発明は他の使い捨
て流体フィルタに関係する種々の欠点を解決する。本発
明は素早くかつ容易にハウジングへ閉鎖部材を取付ける
ことができる６又、付属物の領域は最早厚くて金属性の
端板／保持器である必要は無いから、代わって軽くてプ
ラスチック製の閉鎖部材を使用でき、濾過プロセスに関
与しないコンポーネントのコストを大幅に下げることが
できる。更に、本発明は簡単に圧力安全弁アッセンブリ
やアンチドレインバック弁を組み込むことができる。切
り粉や捲れの痕跡の無い高品質のネジを有するフィルタ
を大量に生産する際の前述の問題は、又重要なことであ
るが１本発明によればフィルタ部品を高いトレランスで
機械加工したり。

あるいは切削加工する必要は無く、全ての重要な部品は
（金属製のインサート１３０が用いられる場合を除き）
、射出成形により製作される。

最後に、本発明によれば、金属−金属間の溶接が除去さ
れ、シール漏れがなくなった。

以上の好ましい実施例の記述は、本発明の原理を単に例
示するものである。更に１種々の変形、修正、変更が以
上の記述により当業者に可能となるが、本発明は以上説
明した構成や作用に限定されるものではない。従って、
全ての適当な変形は請求の範囲に示された発明に制限さ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の″スピンオン使い捨て型で、航空機用
、金属製流体フィルタの分解斜視図、第２図は本発明に
係わるプラスチックフィルタハウジングの側面、部分断
面図、 第３図は本発明の係わるフィルタにおけるプラスチック
閉鎖部材の平面図、 第４図は本発明に係わるフィルタにおけるプラスチック
閉鎖部材の底面図、 第５図は閉鎖部材の側面部分断面図、 第６図は、第５図において示された断面領域の拡大図、 第７図は、第３図におけるプラスチック閉鎖部材の底面
図、 第８図は、第７図において示される金属インサートの底
面図、 第９図は、第８図に示された金属インサートの側面、部
分断面図、 第１０図は本発明に係わるプラスチック流体フィルタの
正面部分断面図、 第１１図は本発明に係わる流体フィルタの別の実施例の
底面図、 第１２図は本発明に係わる流体フィルタの別の実施例の
側面断面図、 第１３図は本発明に係わる流体フィルタの更に別の側面
断面図である。 ８０・・ハウジング ８２・・閉端部 ８４・・開端部 １００・・閉鎖部材 ２００・・連結手段 ２０２・・第１のフランジ対 ２０６・・第２のフランジ対 ２１６・・圧力安全弁アッセンブリ ２１８・・アンチドレインバック弁 ２２８・・フィルタエレメント 特許出願人　　　　ファセト　エンタープライズインコ
ーホレーテッド 代理人　　　　　　　　　　弁理士　　齋藤千幹ＦＩＧ
、　？ Ｆ／（３，９

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）流体フィルタにおいて、 フィルタエレメントと、 開端部と閉端部を備え、前記フィルタエレメントを収容
   するハウジングと、 前記ハウジングの開端部と係合するプラスチック製の閉
   鎖部材を有することを特徴とする流体フィルタ。 （２）更に、閉鎖部材とハウジング間で流体フィルタを
   封止するために、これらの間に円周方向に配置されたシ
   ーリング手段を有することを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の流体フィルタ。 （３）前記ハウジングがプラスチック製であることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の流体フィルタ。 （４）前記閉鎖部材は多数の流体入口穴を有し、それぞ
   れの流体入口穴は、ハウジング長手軸に対して外方へ傾
   斜した軸を有していることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の流体フィルタ。 （５）前記各流体入口は、実質的に円形部分を有し、該
   円形部分は閉鎖部材を通して延び、半径方向内側部分は
   、直立した略円形の壁によって他と仕切られ、半径方向
   外側部分は扇形の俯角エリアに通じる傾斜した略円形の
   壁によって他と仕切られていることを特徴とする特許請
   求の範囲第４項記載の流体フィルタ。 （６）各流体入口の開口部は、半径方向に延びるリブに
   よって隣接の流体入口の開口部から隔離され、前記各リ
   ブは第１の円形突出リングに終端し、この第１の円形突
   出リングは半径方向外側が円形溝によって仕切られ、該
   円形溝は第２の円形突出リングによって仕切られている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第５項記載の流体フィ
   ルタ。 （７）更に、流体フィルタはハウジングと閉鎖部材を係
   合するために、それぞれの上に半径方向に形成された相
   互に係合しうる連結手段を有し、該連結手段は、ハウジ
   ングの内壁に形成された円周方向に隔離された第１のフ
   ランジ対と、閉鎖部材上に形成され円周方向に隔離され
   た第２のフランジ対を有することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の流体フィルタ。 （８）閉鎖部材は、エンジン本体に回転により取付ける
   ためのネジが切られた開口部を有することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の流体フィルタ。 （９）閉鎖部材は、エンジンへの回転取り付け部材であ
   るネジ切りされた金属インサートを受容する開口部を有
   することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の流体
   フィルタ。（１０）更に、ハウジングの閉端部の内側に
   形成され、フィルタエレメントを配置及び装着するため
   の手段を有することを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の流体フィルタ。（１１）スパナを受容するために
   ハウジング上に形成された手段を有することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の流体フィルタ。 （１２）更に、ハウジングの閉端部の外側に形成された
   金具を備え、各金具は１つの穴を有することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の流体フィルタ。 （１３）プラスチックの閉鎖部材はハウジングの開端部
   に溶接されることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の流体フィルタ。 （１４）流体フィルタは更に、閉鎖部材に作動しうるよ
   うに結合されたプラスチック製の圧力安全弁と、該圧力
   安全弁に結合されたプラスチック製のアンチドレインバ
   ック弁を有することを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の流体フィルタ。 （１５）流体フィルタを製造する方法において、閉端部
   と、他と相互に係合し得る連結手段を有する開端部とを
   備えたハウジングを作成する第１ステップと、 半径方向に形成されて他と相互に係合し得る連結手段を
   備えたプラスチックの閉鎖部材を作成する第２ステップ
   と、 ハウジングと閉鎖部材間を、連結手段で互いに結合して
   流体フィルタを作成する第３ステップを有することを特
   徴とする流体フィルタの製造方法。 （１６）第１ステップは、モールド樹脂の射出成形によ
   りハウジングを製造することを特徴とする特許請求の範
   囲第１５項記載の流体フィルタの製造方法。 （１７）更に、ハウジングと閉鎖部材間をシールする第
   ４ステップを有することを特徴とする特許請求の範囲第
   １５項記載の流体フィルタの製造方法。 （１８）前記第１ステップは、ハウジングの内壁に円周
   方向に隔離された第１のフランジ対を形成するサブステ
   ップを有し、前記第２ステップは閉鎖部材上に円周方向
   に隔離された第２のフランジ対を形成するサブステップ
   を有することを特徴とする特許請求の範囲第１５項記載
   の流体フィルタの製造方法。 （１９）前記第３ステップは、第２フランジ対のそれぞ
   れの間に第１フランジ対のそれぞれを挿入し、しかる後
   回転してハウジングと閉鎖部材間を結合させることを特
   徴とする特許請求の範囲第１５項記載の流体フィルタの
   製造方法。 （２０）流体フィルタを作成する製造方法において、 開端部と閉端部を有するプラスチックハウジングを作成
   する第１ステップと、 プラスチック製の閉鎖部材を作成する第２ステップと、 ハウジングの開端部に閉鎖部材を隣接させる第３ステッ
   プと、 閉鎖部材をハウジング上にスピン溶接する第４ステップ
   を有することを特徴とする流体フィルタの製造方法。 （２１）前記第２ステップは、閉鎖部材にネジ切りされ
   た開口部を形成するサブステップを有することを特徴と
   する特許請求の範囲第２０項記載の流体フィルタの製造
   方法。 （２２）前記第２ステップは、ネジが切られた金属製の
   インサートを形成し、その上にモールド樹脂の射出成形
   により閉鎖部材を形成することを特徴とする特許請求の
   範囲第２０項記載の流体フィルタの製造方法。