JPH0249158Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は自動車の計器盤を所望の輝度及び色彩
で照明することのできる自動車用計器盤調光装置
に関する。

［従来の技術］ 従来、この種、自動車用計器盤調光装置は存在
せず、従来の自動車の計器盤は例えばオレンジ系
統やグリーン系統の予じめ定められた色彩の照明
光によつて照明されていた。

［考案が解決しようとする問題点］ ところが、計器盤の照明光の色彩は例えばドラ
イバーの運転に伴なう精神状態等によつて適した
色及び好みの色が変化する。例えば運転者が長時
間の運転や渋帯等によつてストレスや神経の高ぶ
りを感じている場合にはオレンジ系統の色彩によ
る照明よりもグリーン系統の落ち着きのある色彩
による照明が適しており、また、視認性を重視す
る場合はオレンジ系統の色彩による照明が適す
る。しかしながら、前記したごとく従来は照明光
の色彩が固定されておりドライバーが計器盤の照
明灯の色彩を選定することができなかつた。

［問題点を解決するための手段］ この考案は、上記した問題点に着目して成され
たものであり、計器盤に装着すると共に各々異つ
た色彩の照明光を有する複数の照明灯と、該各照
明灯にそれぞれ個別に接続した前記照明灯に対応
した数の調光器とを備えた新規な自動車用計器盤
調光装置を提供することを目的としたものであ
る。

［作用］ 前記した手段から成る自動車用計器盤調光装置
は、前記各調光器で前記各照明灯の輝度を別個に
制御することにより前記計器盤を所望の輝度及び
色彩で照明することができる。

［第１実施例］ 明細書に添付した第１図及び第３図に基づき本
考案に係る自動車用計器盤調光装置の第１実施例
を説明する。

第１図は本考案の第１実施例を示す電気回路図
であり、また、第３図は第１図に示す各可変抵抗
器４，６及び８を可変操作する為の各ノブ４ａ，
６ａ，及び８ａの構造を示した斜視図である。同
図に於いて、１は直流電源、２は照明灯スイツチ
である。

また、３ａ，３ｂ，３ｃ及び３ｄは例えば赤色
の照明光を有する第１照明灯、５ａ，５ｂ，５ｃ
及び５ｄは例えば緑色の照明光を有する第２照明
灯、７ａ，７ｂ，７ｃ及び７ｄは例えば青色の照
明光を有する第３照明灯であり、自動車の計器盤
（図示せず）に装着されている。

更に、４，６及び８は各々第１調光器、第２調
光器及び第３調光器を成す可変抵抗器である。該
各可変抵抗器４，６，及び８は、第３図に示す各
ノブ４ａ，６ａ及び８ａの回動操作によつて個別
に抵抗値が可変されるべく前記各ノブ４ａ，６ａ
及び８ａにそれぞれ接続されている。

そして、前記各可変抵抗器４，６及び８の一端
部はそれぞれ個別に前記第１照明灯３ａ〜３ｄ，
第２照明灯５ａ〜５ｄ，及び第３照明灯７ａ〜７
ｄに接続されている。

次に、上記構成から成る第１実施例の作動を説
明する。

例えば、夜間時等に於いて照明灯スイツチ２を
オンすれば、前記第１照明灯３ａ〜３ｄ、第２照
明灯５ａ〜５ｄ、及び第３照明灯７ａ〜７ｄが一
斉に点灯される。

そして第３図に示すような例えばノブ４ａを右
又は左に回転すれば、可変抵抗器４の抵抗値が可
変され、赤色の照明光を有する第１照明灯３ａ〜
３ｄの輝度が前記抵抗値に応じて可変される。こ
の輝度は、零から全点灯の値までの広範囲で可変
し得る。

同様に、ノブ６ａ及び８ａを個別に回転すれば
前記可変抵抗器６及び８の抵抗値が個別に可変さ
れ、緑色の照明光を有する第２照明灯５ａ〜５ｄ
の輝度及び青色の照明光を有する第３照明灯７ａ
〜７ｄの輝度がそれぞれ個別に可変される。

そして、前記可変抵抗器４，６及び８の各抵抗
値を可変し、前記第１照明灯３ａ〜３ｄ、第２照
明灯５ａ〜５ｄ、及び第３照明灯７ａ〜７ｄの各
輝度を同程度に調光した場合、赤色、緑色及び青
色の照明光が同レベルで合成され、計器盤は白色
で照明されることと成る。

また、前記可変抵抗器６の抵抗値のみを可変
し、緑色の照明光を有する第２照明灯５ａ〜５ｄ
の輝度を零レベルまで減光した場合、赤色と青色
の照明光が合成され、計器盤はオレンジ系統の色
彩によつて照明されることと成る。

また、前記可変抵抗器４及び８の各抵抗値のみ
を可変し、赤色の照明光を有する第１照明灯３ａ
〜３ｄ、及び青色の照明光を有する第３照明灯７
ａ〜７ｄの輝度を零レベルまで減光した場合、計
器盤はグリーン系統の色彩によつて照明されるこ
とと成る。

更に、前記した各ノブ４ａ，６ａ及び８ａを任
意に回動操作すれば、前記可変抵抗器４，６及び
８の抵抗値がそれぞれ可変され、計器盤を所望の
輝度及び色彩によつて照明することができる。

［第２実施例］ 次に、明細書に添付した第２図に基づき本考案
に係る自動車用計器盤調光装置の第２実施例を説
明する。

該第２実施例は、発振信号のオン時間とオフ時
間の割合に基づく所謂デユーテイ比によつて調光
する実施例を示したものである。

第２図に於いて、前記第１図で示したものと同
一記号のものは同じ構成であり詳細な説明は省略
するが、３，５及び７で示す構成も前記した第１
実施例の第１照明灯３ａ〜３ｄ、第２照明灯５ａ
〜５ｄ及び第３照明灯７ａ〜７ｄと同じ構成であ
り詳細な説明は省略する。

第２図に於いて、９はマルチバイブレータ等で
構成される発振器であり、例えば100［Hz］の三角
波パルスを導出する。

また、１０ａ，１０ｂ，１０ｃは第１，第２，
第３差動増幅器であり、一方の入力側は前記発振
器９の出力側に接続され、他方の入力側は可変抵
抗器４，６及び８に接続され、出力側はそれぞれ
抵抗１２ａ，１２ｂ及び１２ｃを介して後段の第
１，第２，第３パワートランジスタ１１ａ，１１
ｂ，及び１１ｃの各ベースに接続されている。

詳述すると、前記した第１，第２，第３差動増
幅器１０ａ，１０ｂ，１０ｃは、前記可変抵抗器
４，６及び８と接続することによつて分圧回路を
構成し、基準電圧を発生する抵抗（図示せず）を
各々内蔵している。そして、該第１，第２，第３
差動増幅器１０ａ，１０ｂ，１０ｃの一方の入力
側に入力される前記三角波パルスのレベルが前記
可変抵抗器４，６及び８によつて設定された基準
電圧を越える毎に出力側のレベルが“０”又は
“１”レベルに反転するように構成されている。
その為、該第１，第２，第３差動増幅器１０ａ，
１０ｂ，１０ｃは、前記各可変抵抗器４，６及び
８の抵抗値に応じたデユーテイ比のパルス信号を
後段の第１，第２，第３パワートランジスタ１１
ａ，１１ｂ，１１ｃに導出することと成る。

更に、該第１，第２，第３パワートランジスタ
１１ａ，１１ｂ及び１１ｃの各コレクタは、それ
ぞれ赤色の照明光を有する第１照明灯３、緑色の
照明光を有する第２照明灯５及び青色の照明光を
有する第３照明灯７に接続されている。

これにより、前記第１，第２，第３照明灯３，
５，７は、前記第１，第２，第３差動増幅器１０
ａ，１０ｂ，１０ｃが導出するパルス信号のデユ
ーテイ比に応じて個別に調光されることと成る。

尚、前記した可変抵抗器４、第１差動増幅器１
０ａ、抵抗１２ａ及び第１パワートランジスタ１
１ａの組合わせによつて第１調光器が構成され、
同様に、可変抵抗器６と８、第２，第３差動増幅
器１０ｂと１０ｃ、抵抗１２ｂと１２ｃ及び第
２，第３パワートランジスタ１１ｂと１１ｃの各
組合わせによつて第２，第３調光器がそれぞれ構
成されている。

次に、上記構成から成る第２実施例の作動を説
明する。

該第２実施例の作動は、第１，第２，第３照明
灯３，５，７がパルス信号のデユーテイ比に応じ
て調光されることを除けば、概ね前記第１実施例
と同じである。

そして、第３図に示すごときノブ４ａ，６ａ，
８ａを回動操作すれば可変抵抗器４，６，８の抵
抗値が可変され、第１，第２，第３差動増幅器１
０ａ，１０ｂ，１０ｃは前記可変抵抗器４，６，
８の抵抗値に応じて制御されたデユーテイ比のパ
ルス信号を導出する。

そして、前記第１，第２，第３照明灯３，５，
７の各輝度が、前記パルス信号のデユーテイ比に
よつて同程度に調光された場合、赤色、緑色及び
青色の照明光が同レベルで合成され、計器盤は白
色で照明されることと成る。

また、前記第２差動増幅器１０ｂが導出するパ
ルス信号のデユーテイ比のみを０［％］に制御し、
緑色の照明光を有する第２照明灯５の輝度を零レ
ベルまで減光した場合、赤色と青色の照明光が合
成され、計器盤はオレンジ系統の色彩によつて照
明されることと成る。

更に、前記第１，第２，第３，差動増幅器１０
ａ，１０ｂ，１０ｃがそれぞれ導出するパルス信
号の各デユーテイ比を個別に調節することによ
り、計器盤を所望の輝度及び色彩によつて照明す
ることができる。

尚、前記各実施例では照明灯の数に応じて調光
器の数を配置したが、別異のロータリスイツチや
選択スイツチを介在させることにより単一の調光
器でもつて各々異つた色彩の照明光を有する複数
の照明灯を点消灯切替えし、計器盤の輝度の色彩
を制御することもできる。

また、前記各実施例では各照明灯の照明光の色
彩を赤色、緑色及び青色の三原色としたものを例
示したが、これに限定されるものではなく、例え
ば橙色と緑色の色彩に区別された２グループの照
明灯により構成されたものであつてもよい。

要は、異つた色彩の照明光を有する複数の照明
灯の輝度を別個に制御することにより、ドライバ
ーが計器盤の照明灯の色彩を選定することができ
ればよい。

［考案の効果］ 本考案に係る自動車用計器盤調光装置は叙上し
た構成、作用を有するので、計器盤に装着された
照明灯の輝度及び各色彩の照明光をドライバーの
好みに応じて制御することができる利益を有す
る。

また、簡単な電子回路で構成することができ製
作性、量産性にすぐれている。

また、車室内の色彩の調和に寄与すると共に、
ドライバーの運転に伴なう精神状態に応じて計器
盤の照明光の色彩を変えることによりドライバー
の疲労を軽減することができ、その実用的効果は
大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動車用計器盤調光装置
の第１実施例を示す電気回路図、第２図は本考案
に係る自動車用計器盤調光装置の第２実施例を示
す電気回路図、第３図は可変抵抗器を操作するノ
ブの構造を示す斜視図である。 ２……照明灯スイツチ、３，３ａ，３ｂ，３
ｃ，３ｄ……赤色の照明光を有する第１照明灯、
５，，５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ……緑色の照明光
を有する第２照明灯、７，７ａ，７ｂ，７ｃ，７
ｄ……青色の照明光を有する第３照明灯、４，
６，８……可変抵抗器、９……発振器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計器盤に装着すると共に各々異つた色彩の照明
   光を有する複数の照明灯と、該各照明灯にそれぞ
   れ個別に接続した前記照明灯に対応した数の調光
   器とを備え、前記各調光器で前記各照明灯の輝度
   を別個に制御することにより前記計器盤を所望の
   輝度及び色彩で照明すべく構成したことを特徴と
   する自動車用計器盤調光装置。