JPH0246594B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0246594B2
JPH0246594B2 JP61018306A JP1830686A JPH0246594B2 JP H0246594 B2 JPH0246594 B2 JP H0246594B2 JP 61018306 A JP61018306 A JP 61018306A JP 1830686 A JP1830686 A JP 1830686A JP H0246594 B2 JPH0246594 B2 JP H0246594B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
groups
acid
formula
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61018306A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61165395A (ja
Inventor
Baanzu Utsudowaado Rabato
Bitsukeru Hansu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Novartis AG
Original Assignee
Ciba Geigy AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ciba Geigy AG filed Critical Ciba Geigy AG
Publication of JPS61165395A publication Critical patent/JPS61165395A/ja
Publication of JPH0246594B2 publication Critical patent/JPH0246594B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D499/00Heterocyclic compounds containing 4-thia-1-azabicyclo [3.2.0] heptane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. penicillins, penems; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D205/00Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D205/02Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D205/06Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
    • C07D205/08Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with one oxygen atom directly attached in position 2, e.g. beta-lactams
    • C07D205/09Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with one oxygen atom directly attached in position 2, e.g. beta-lactams with a sulfur atom directly attached in position 4
    • C07D205/095Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with one oxygen atom directly attached in position 2, e.g. beta-lactams with a sulfur atom directly attached in position 4 and with a nitrogen atom directly attached in position 3
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Cephalosporin Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エノール誘導体、特には一般式 (この式で、Ra 1は水素原子またはアミノ保護基
RA 1であり、Rb 1は水素原子またはアシル基ACであ
るか、またはRa 1とRb 2とは両方で2価のアミノ保
護基であるものとし、R2は水酸基であるかまた
は式中のカルボニル基、−C(=O)−といつしよ
になつて保護されたカルボキシル基を形成してい
る基RA 2であり、そしてR3は水素原子、低級アル
キル基または場合により置換されていることのあ
るα―フエニル―低級アルキル基である)で表わ
される7β―アミノ―3―セフエム―3―オール
―4―カルボン酸および式(A)で表わされる
3―セフエム―化合物の1―オキシド、そして一
般式 (この式で、Ra 1とRb 2とR2とR3とは前記で与えた
意味を持つ) で表わされる相当する2―セフエム化合物、また
は塩形成基をもつこれらの化合物の塩の製法に関
する。
本発明のエノール誘導体は、3―セフエム―3
―オールまたは2―セフエム―3―オール化合物
のエーテルである。
2,3―位置に2重結合をもつ式(B)で表
わされる2―セフエム化合物において、式−C
(=O)−R2で表わされる場合により保護されて
いることのあるカルボキシル基は、α配置である
のが好ましい。
アミノ保護基(RA 1)は水素原子で置換できる
基、主にアシル基(Ac)、さらにトリアリールメ
チル基殊にトリチル基、ならびに有機シリル基ま
たは有機スタニル基である。基Rb 1のアシル基を
含めてアシル基(Ac)は主に炭素原子を好まし
くは18個までもつている有機カルボン酸のアシル
基、殊に置換されている場合のある脂肪族、脂環
式、脂環―脂肪族、芳香族、芳香脂肪族、複素環
式または複素環―脂肪族のカルボン酸(ぎ酸を含
める)のアシル基ならびに炭酸半誘導体のアシル
基である。
基Ra 1とRb 1とが連結して形成している2価のア
ミノ保護基は殊に炭素原子を好ましくは18個まで
もつている有機ジカルボン酸の2価アシル基、主
に脂肪族または芳香族ジカルボン酸のジアシル
基、さらにα―位置に置換基例えば芳香族または
複素環式基を好ましくはもつているα―アミノ酢
酸(このアミノ酢酸のアミノ基は、置換基例えば
メチル基のような低級アルキル基2個をもつのが
好ましいメチレン基を介して前記の窒素原子と結
合している)のアシル基である。また、基Ra 1
Rb 1とはその両方で炭素原子を好ましくは18個ま
でもつている有機イリデン基例えば脂肪族、脂環
式、脂環―脂肪族または芳香脂肪族イリデン基で
あることもできる。
式−C(=O)−RA 2で示される保護されたカル
ボキシル基は主にエステル化されたカルボキシル
基であるが、無水物基、普通の混合無水物基また
は置換されている場合のあるカルバモイル基また
はヒドラジノカルボニル基であることもできる。
故に、基RA 2は基−C(=O)−といつしよにエ
ステル化されたカルボキシル基を形成している炭
素原子の数が好ましくは18個までの有機基でエー
テル化された水酸基であることができる。このよ
うな有機基は例えば脂肪族、脂環式、脂環―脂肪
族、芳香族または芳香脂肪族の基、殊にこの種類
の置換されている場合のある炭化水素基ならびに
複素環式または複素環―脂肪族基である。
また、基RA 2は有機シリルオキシ基または有機
金属性基でエーテル化された水酸基例えば相当す
る有機スタニルオキシ基、殊に炭素原子を好まし
くは18個までもつている置換されている場合のあ
る炭化水素基例えば脂肪族炭化水素基1〜3個に
よつてそして場合によつては塩素原子のようなハ
ロゲン原子によつて置換されているシリルオキシ
基またはスタニルオキシ基であることもできる。
基−C(=O)−といつしよに無水物基主に混合
無水物基を形成している基RA 2は例えばハロゲン
原子殊に塩素原子、またはアシルオキシ基であつ
て、アシル基は炭素原子を好ましくは18個までも
つている有機カルボン酸例えば脂肪族、脂環式、
脂環―脂肪族、芳香族または芳香脂肪族カルボン
酸または炭酸半エステルのような炭酸半誘導体の
相当する基である。
基−C(=O)−といつしよにカルバモイル基を
形成している基RA 2は置換されている場合のある
アミノ基である。この置換基は炭素原子を好まし
くは18個までもつている置換されている場合のあ
る1価または2価の炭化水素基、例えば炭素原子
18個までをもつている置換されている場合のある
1価または2価の脂肪族、脂環式、脂環―脂肪
族、芳香族または芳香脂肪族炭化水素基、さらに
炭素原子18個までをもつ相当する複素環式または
複素環―脂肪族基および(または)官能性基例え
ば官能的に変えられていることのできる水酸基殊
に遊離水酸基、さらにエーテル化またはエステル
化された水酸基(そのエーテル化またはエステル
化している基は例えば前記の意味をもちそして好
ましくは炭素原子18個までをもつている)または
アシル基主に炭素原子を好ましくは18個までもつ
有機カルボン酸または炭酸半誘導体のアシル基で
ある。
式−C(=O)−RA 2で示される置換されたヒド
ラジノカルボニル基においては、その1方または
両方の窒素原子が置換されていることができる。
置換基としては主に炭素原子を好ましくは18個
までもつている置換されていることのできる1価
または2価の炭化水素基、例えば炭素原子18個ま
でをもつている置換されていることのできる1価
または2価の脂肪族、脂環式、脂環―脂肪族、芳
香族または芳香脂肪族炭化水素基、さらに炭素原
子18個までもつている相当する複素環式または複
素環―脂肪族基および(または)官能性基例えば
アシル基主に炭素原子を好ましくは18個までもつ
ている有機カルボン酸または炭酸半誘導体のアシ
ル基が挙げられる。
本明細書に記載の一般用語は例えば次の意味を
もつている。脂肪族基(相当する有機カルボン酸
の脂肪族基を含む)ならびに相当するイリデン基
は置換されている場合のある1価または2価の脂
肪族炭化水素基、殊に炭素原子を例えば7個まで
そして好ましくは4個までもつていることのでき
る低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アル
キル基または低級アルキリデン基である。このよ
うな基は場合によつては官能性基によつて、例え
ば遊離のまたはエーテル化またはエステル化され
た水酸基またはメルカプト基、例えば低級アルコ
キシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキレ
ンジオキシ基、置換されている場合のあるフエニ
ルオキシ基またはフエニル低級アルコキシ基、低
級アルキルチオ基、置換されている場合のあるフ
エニルチオ基またはフエニル低級アルキルチオ
基、ヘテロサイクリルチオ基またはヘテロサイク
リル低級アルキルチオ基、置換されている場合の
ある低級アルコキシカルボニルオキシ基または低
級アルカノイルオキシ基、またはハロゲン原子、
さらにオキソ基、ニトロ基、置換されている場合
のあるアミノ基例えば低級アルキルアミノ基、ジ
低級アルキルアミノ基、低級アルキレンアミノ
基、オキサ低級アルキレンアミノ基またはアザ低
級アルキレンアミノ基ならびにアシルアミノ基例
えば低級アルカノイルアミノ基、低級アルコキシ
カルボニルアミノ基、ハロゲノ低級アルコキシカ
ルボニルアミノ基、置換されている場合のあるフ
エニル低級アルコキシカルボニルアミノ基、置換
されている場合のあるカルバモイルアミノ基、ウ
レイドカルボニルアミノ基またはグアジニノカル
ボニルアミノ基、さらにアルカリ金属塩のような
塩の形で存在する場合のあるスルホアミノ基、ア
チド基、低級アルカノイル基やベンゾイル基のよ
うなアシル基、官能的に変えられている場合のあ
るカルボキシル基例えば塩の形にあるカルボキシ
ル基、低級アルコキシカルボニル基のようなエス
テル化されたカルボキシル基、N―低級アルキル
―またはN,N―ジ低級アルキル―カルバモイル
基のような置換されている場合のあるカルバモイ
ル基、さらに、置換されている場合のあるウレイ
ドカルボニル基またはグアジニノカルボニル基、
またはシアノ基、官能的に変えられている場合の
あるスルホ基例えばスルフアモイル基または塩の
形にあるスルホ基、またはO―モノ―またはO,
O′―ジ―置換されている場合のあるホスホノ基
(その置換基は例えば置換されている場合のある
低級アルキル基、フエニル基またはフエニル低級
アルキル基であつて、O―未置換またはO―モノ
置換されたホスホノ基はアルカリ金属塩のような
塩の形であることもできる)によつてモノ置換、
ジ置換またはポリ置換されていることができる。
2価脂肪族カルボン酸の脂肪族基を含めて2価
の脂肪族基は例えば低級アルキレン基または低級
アルケニレン基であつて、これらは場合によつて
は前記脂肪族基のようにモノ置換、ジ置換または
ポリ置換されていることができそして(または)
その鎖中に酸素、窒素またはいおう原子のような
ヘテロ原子が介在していることができる。
脂環式基または脂環―脂肪族基(相当する有機
カルボン酸における脂環式基または脂環―脂肪族
基を含む)ならびに相当する脂環式または脂環―
脂肪族イリデン基は置換されている場合のある単
環式または2環式脂環式または脂環―脂肪族炭化
水素基、例えば単環式、2環式または多環式のシ
クロアルキル基またシクロアルケニル基、さらに
シクロアルキリデン基、またはシクロアルキル―
またはシクロアルケニル―低級アルキル基または
―低級アルケニル基、さらにシクロアルキル―低
級アルキリデン基またはシクロアルケニル―低級
アルキリデン基である。これらの基においてシク
ロアルキルおよびシクロアルキリデンは例えば環
炭素原子を12個まで、例えば3〜8個、好ましく
は3〜6個をもつており、またシクロアルケニル
は例えば環炭素原子を12個まで、例えば3〜8
個、例えば5〜8個、好ましくは5個または6個
もちそして2重結合1個または2個をもつてお
り、そして脂環―脂肪族基の脂肪族部分は炭素原
子を例えば7個まで、好ましくは4個までもつて
いることができる。これら脂環式基または脂環―
脂肪族基は所望ならば例えば置換されている場合
のある脂肪族炭化水素基によつて、例えば前に挙
げた置換されている場合のある低級アルキル基に
よつてまたは例えば前記脂肪族炭化水素基のよう
に官能性基によつてモノ置換、ジ置換またはポリ
置換されていることができる。
芳香族基(相当するカルボン酸の芳香族基を含
む)は置換されている場合のある芳香族炭化水素
基、例えば単環式、2環式または多環式の芳香族
炭化水素基、殊にフエニル基ならびにビフエニリ
ル基またはナフチル基であつて、これらは例えば
前記の脂肪族および脂環式炭化水素基のように場
合によつてはモノ置換、ジ置換またはポリ置換さ
れていることができる。
芳香族カルボン酸の2価の芳香族基はとりわけ
1,2―アリーレン基特に1,2―フエニレン基
であつて、これらは例えば前記の脂肪族および脂
環式炭化水素基のように場合によつてはモノ置
換、ジ置換またはポリ置換されていることができ
る。
前記の芳香脂肪族基(相当するカルボン酸にお
ける芳香脂肪族基を含む)およびまたは芳香脂肪
族イリデン基は例えば置換されている場合のある
芳香脂肪族炭化水素基、例えば置換されている場
合のある単環式、2環式または多環式芳香族炭化
水素基を3個までもつている置換されている場合
のある脂肪族炭化水素基であつて、とりわけフエ
ニル―低級アルキル基またはフエニル―低級アル
ケニル基、ならびにフエニル―低級アルキニル基
およびまたフエニル―低級アルキリデン基であ
り、そしてこのような基は例えばフエニル基1〜
3個をもつておりそして場合によつては例えば前
記の脂肪族および脂環式基のようにその芳香族お
よび(または)脂肪族部分においてモノ置換、ジ
置換またはポリ置換されていることができる。
複素環式基(複素環―脂肪族基におけるもの、
および相当するカルボン酸における複素環式基ま
たは複素環―脂肪族基を含む)は芳香族性をもつ
特に単環式ならびに2環式またな多環式のアザ環
式、チア環式、オキサ環式、チアザ環式、チアジ
アザ環式、オキサアザ環式、ジアザ環式、トリア
ザ環式またはテトラアザ環式基およびさらにこの
種類の相当する部分的にまたは全体的に飽和され
た複素環式基であつて、このような基は場合によ
つては例えば前記の脂環式基のようにモノ置換、
ジ置換またはポリ置換されていることができる。
複素環―脂肪族基における脂肪族部分は例えば相
当する脂環―脂肪族基または芳香脂肪族基に与え
た意味をもつ。
炭酸半誘導体のアシル基は相当する半エステル
のアシル基(このエステル基の有機基は置換され
ている場合のある脂肪族、脂環式、芳香族または
芳香脂肪族の炭化水素基または複素環―脂肪族基
である)、とりわけ炭酸の低級アルキル半エステ
ルのアシル基(これは例えばそのα―またはβ―
位置で置換されていることができる)およびその
有機基において置換されている場合のある炭酸の
低級アルケニル、シクロアルキル、フエニルまた
はフエニル―低級アルキル半エステルのアシル基
であるのが好ましい。炭酸半エステルのアシル基
は、さらに、その低級アルキル部分が複素環式基
例えば芳香族性の前記複素環式基の1つをもつて
いる炭酸の低級アルキル半エステルの相当する基
であつて、その低級アルキル基および複素環式基
はいずれも場合によつては置換されていることが
できる。さらに、炭酸半誘導体のアシル基はハロ
ゲン化されている場合のあるN―低級アルキルカ
ルバモイル基のようなN―置換されている場合の
あるカルバモイル基であることもできる。
エーテル化された水酸基は主として置換されて
いる場合のある低級アルコキシ基(その置換基は
主として遊離のまたは官能的に変換例えばエーテ
ル化またはエステル化された水酸基、殊に低級ア
ルコキシ基またはハロゲン原子である)、さらに
低級アルケニルオキシ基、シクロアルキルオキシ
基または置換されている場合のあるフエニルオキ
シ基、ならびにヘテロサイクリルオキシ基または
ヘテロサイクリル低級アルコキシ基、殊に置換さ
れている場合のあるフエニル低級アルコキシ基で
ある。
置換されている場合のあるアミノ基は例えばア
ミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキル
アミノ基、低級アルキレンアミノ基、オキサ低級
アルキレンアミノ基、チア低級アルキレンアミノ
基、アザ低級アルキレンアミノ基、ヒドロキシア
ミノ基、低級アルコキシアミノ基、低級アルカノ
イルオキシアミノ基、低級アルコキシカルボニル
アミノ基または低級アルカノイルアミノ基であ
る。
置換されている場合のあるヒドラジノ基は例え
ばヒドラジノ基、2―低級アルキルヒドラジノ
基、2,2―ジ低級アルキルヒドラジノ基、2―
低級アルコキシカルボニルヒドラジノ基または2
―低級アルカノイルヒドラジノ基である。
低級アルキル基は例えばメチル基、エチル基、
n―プロピル基、イソプロピル基、n―ブチル
基、イソブチル基、第2ブチル基、第3ブチル
基、ならびにn―ペンチル基、イソペンチル基、
n―ヘキシル基、イソヘキシル基またはn―ヘプ
チル基であり、また低級アルケニル基は例えばビ
ニル基、アリル基、イソプロペニル基、2―また
は3―メタリル基または3―ブテニル基であるこ
とができ、低級アルキニル基は例えばプロパルギ
ル基または2―ブチニル基であることができ、そ
して低級アルキリデン基は例えばイソプロピリデ
ン基またはイソブチリデン基であることができ
る。
低級アルキレン基は例えば1,2―エチレン
基、1,2―または1,3―プロピレン基、1,
4―ブチレン基、1,5―ペンチレン基または
1,6―ヘキシレン基であり、また低級アルケニ
レン基は例えば1,2―エテニレン基または2―
ブテン―1,4―イレン基である。ヘテロ原子の
介在する低級アルキレン基は例えば3―オキサ―
1,5―ペンチレン基のようなオキサ低級アルキ
レン基、3―チア―1,5―ペンチレン基のよう
なチア低級アルキレン基、または3―低級アルキ
ル―3―アザ―1,5―ペンチレン基例えば3―
メチル―3―アザ―1,5―ペンチレン基のよう
なアザ低級アルキレン基である。
シクロアルキル基は例えばシクロプロピル基、
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基またはシクロヘプチル基、ならびにアダマ
ンチル基であり、シクロアルケニル基は例えばシ
クロプロペニル基、1―、2―または3―シクロ
ペンテニル基、1―、2―または3―シクロヘキ
セニル基、3―シクロヘプテニル基または1,4
―シクロヘキサジエニル基であつて、シクロアル
キリデン基は例えばシクロペンチリデン基または
シクロヘキシリデン基である。シクロアルキル―
低級アルケニル基は例えばシクロプロピル―、シ
クロペンチル―、シクロヘキシル―またはシクロ
ヘプチル―メチル基、―1,1―または―1,2
―エチル基、―1,1―、―1,2―または―
1,3―プロピル基、―ビニル基または―アリル
基であつて、シクロアルケニル―低級アルキル基
またはシクロアルケニル―低級アルケニル基は例
えば1―、2―または3―シクロペンテニル―、
1―、2―または3―シクロヘキセニル―または
1―、2―または3―シクロヘプテニル―メチル
基、―1,1―または―1,2―エチル基、―
1,1、―1,2―または―1,3―プロピル
基、―ビニル基または―アリル基である。シクロ
アルキル―低級アルキリデン基は例えば3―シク
ロヘキセニル基メチレン基である。
ナフチル基は1―または2―ナフチル基であつ
て、ビフエニリル基は例えば4―ビフエニリル基
である。
フエニル―低級アルキル基またはフエニル―低
級アルケニル基は例えばベンジル基、1―または
2―フエニルエチル基、1―、2―または3―フ
エニルプロピル基、ジフエニルメチル基、トリチ
ル基、スチリル基またはシンナミル基であつて、
1―または2―ナフチルメチル基のようなナフチ
ル―低級アルキル基は、1―または2―ナフチル
メチル基であり、フエニル―低級アルキリデン基
は例えばベンジリデン基である。
複素環式基はとりわけ芳香族性をもつ置換され
ている場合のある複素環式基、例えば相当する単
環式のモノアザ環式、モノチア環式またはモノオ
キサ環式基例えば2―ピリル基や3―ピリル基の
ようなピリル基、2―、3―または4―ピリジル
基のようなピリジル基およびピリジニウム基、2
―または3―チエニル基のようなチエニル基また
は2―フリル基のようなフリル基、2環式のモノ
アザ環式、モノオキサ環式またはモノチア環式基
例えば2―または3―インドリル基のようなイン
ドリル基、2―または4―キノリニル基のような
キノリニル基、1―イソキノリニル基のようなイ
ソキノリニル基、2―または3―ベンゾフラニル
基のようなベンゾフラニル基または2―または3
―ベンゾチエニル基のようなベンゾチエニル基、
単環式のジアザ環式、トリアザ環式、テトラアザ
環式、オキサアザ環式、チアザ環式またはチアジ
アザ環式基、例えば2―イミダゾリル基のような
イミダゾリル基、2―または4―ピリミジニル基
のようなピリミジニル基、1,2,4―トリアゾ
ール―3―イル基のようなトリアゾリル基、1―
または5―テトラゾリル基のようなテトラゾリル
基、2―オキサゾリル基のようなオキサゾリル
基、3―または4―イソオキサゾリル基のような
イソオキサゾリル基、2―チアゾリル基のような
チアゾリル基、3―または4―イソチアゾリル基
のようなイソチアゾリル基、または1,2,4―
チアジアゾール―3―イル基や1,3,4―チア
ジアゾール―2―イル基のような1,2,4―ま
たは1,3,4―チアジアゾリル基、あるいは2
環式のジアザ環式、オキサアザ環式またはチアザ
環式基例えば2―ベンズイミダゾリル基のような
ベンズイミダゾリル基、2―ベンズオキサゾリル
基のようなベンズオキサゾリル基または2―ベン
ズチアゾリル基のようなベンズチアゾリル基であ
る。相当する部分的にまたは全体に飽和された基
は例えば2―テトラヒドロチエニル基のようなテ
トラヒドロチエニル基、2―テトラヒドロフリル
基のようなテトラヒドロフリル基または2―また
は4―ピペリジル基のようなピペリジル基であ
る。複素環―脂肪族基は複素環式基特に前記の基
をもつ低級アルキル基または低級アルケニル基で
ある。前記の複素環式基は、例えば置換されてい
る場合のある脂肪族または芳香族炭化水素基特に
メチル基のような低級アルキル基によつてまたは
場合によつては塩素原子のようなハロゲン原子に
より置換されたフエニル基例えばフエニル基また
は4―クロルフエニル基によつてまたは例えば前
記脂肪族炭化水素基のように官能性基によつて置
換されていることができる。
低級アルコキシ基は例えばメトキシ基、エトキ
シ基、n―プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
―ブトキシ基、イソブトキシ基、第2ブトキシ
基、第3ブトキシ基、n―ペントキシ基または第
3ペントキシ基である。これらの基は例えばハロ
ゲノ―低級アルコキシ基特に2―ハロゲノ―低級
アルコキシ基例えば2,2,2―トリクロルエト
キシ基、2―クロル―、2―ブロム―または2―
ヨード―エトキシ基のように置換されていること
ができる。低級アルケニルオキシ基は例えばビニ
ルオキシ基またはアリルオキシ基であり、低級ア
ルキレンジオキシ基は例えばメチレンジオキシ
基、エチレンジオキシ基またはイソプロピリデン
ジオキシ基であり、シクロアルコキシ基は例えば
シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ
基またはアダマンチルオキシ基であり、フエニル
―低級アルコキシ基は例えばベンジルオキシ基ま
たは1―または2―フエニルエトキシ基、ジフエ
ニルメトキシ基または4,4′―ジメトキシ―ジフ
エニルメトキシ基であり、そしてヘテロサイクリ
ル―オキシ基またはヘテロサイクリル低級アルコ
キシ基は例えば2―ピリジルメトキシ基のような
ピリジル―低級アルコキシ基、フルフリルオキシ
基のようなフリル―低級アルコキシ基または2―
テニルオキシ基のようなチエニル―低級アルコキ
シ基である。
低級アルキルチオ基は例えばメチルチオ基、エ
チルチオ基またはn―ブチルチオ基であり、低級
アルケニルチオ基は例えばアリルチオ基であつ
て、フエニル―低級アルキルチオ基は例えばベン
ジルチオ基であり、また複素環式基または複素環
―脂肪族基でエーテル化されたメルカプト基は特
に4―ピリジルチオ基のようなピリジルチオ基、
イミダゾリルチオ基、2―チアゾリルチオ基のよ
うなチアゾリルチオ基、1,2,4―チアジアゾ
ール―3―イルチオ基や1,3,4―チアジアゾ
ール―2―イルチオ基のような1,2,4―また
は1,3,4―チアジアゾリルチオ基または1―
メチル―5―テトラゾリルチオ基のようなテトラ
ゾリルチオ基である。
エステル化された水酸基はとりわけハロゲン原
子例えばふつ素、塩素、臭素またはよう素原子、
ならびに低級アルコキシ、カルボニルオキシ基例
えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカル
ボニルオキシ基またはt―ブチルオキシカルボニ
ルオキシ基、2―ハロゲノ低級アルコキシカルボ
ニルオキシ基例えば2,2,2―トリクロルエト
キシカルボニルオキシ基、2―ブロムエトキシカ
ルボニルオキシ基または2―ヨードエトキシカル
ボニルオキシ基、またはアリールカルボニルメト
キシカルボニルオキシ基例えばフエナシルオキシ
カルボニルオキシ基である。
低級アルコキシ―カルボニル基は例えばメトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、n―プ
ロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニ
ル基、t―ブトキシカルボニル基またはt―ペン
トキシカルボニル基である。
N―低級アルキル―カルバモイル基またはN,
N―ジ低級アルキル―カルバモイル基は例えばN
―メチルカルバモイル基、N―エチルカルバモイ
ル基、N,N―ジメチルカルバモイル基、N,N
―ジエチルカルバモイル基であるが、N―低級ア
ルキルスルフアモイル基は例えばN―メチルスル
フアモイル基またはN,N―ジメチルスルフアモ
イル基である。
アルカリ金属塩の形にあるカルボキシル基また
はスルホ基は例えばナトリウム塩またはカリウム
塩の形にあるカルボキシル基またはスルホ基であ
る。
低級アルキルアミノ基またはジ―低級アルキル
アミノ基は例えばメチルアミノ基、エチルアミノ
基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基で
あり、低級アルキレンアミノ基は例えばピロリジ
ノ基またはピペリジノ基であり、オキサ―低級ア
ルキレンアミノ基は例えばモルホリノ基、チア低
級アルキレンアミノ基は例えばチオモルホリノ基
そしてアザ―低級アルキレンアミノ基は例えばピ
ペラジノ基または4―メチルピペラジノ基であ
る。アシルアミノ基は特にカルバモイルアミノ
基、メチルカルバモイルアミノ基のような低級ア
ルキルカルバモイルアミノ基、ウレイドカルボニ
ルアミノ基、グアニジノカルボニルアミノ基、低
級アルコキシカルボニルアミノ基例えばメトキシ
カルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ
基またはt―ブトキシカルボニルアミノ基、2,
2,2―トリクロルエトキシカルボニルアミノ基
のようなハロゲノ低級アルコキシカルボニルアミ
ノ基、4―メトキシベンジルオキシカルボニルア
ミノ基のようなフエニル低級アルコキシカルボニ
ルアミノ基、アセチルアミノ基やプロピオニルア
ミノ基のような低級アルカノイルアミノ基、さら
にフタルイミド基または塩例えばナトリウム塩の
ようなアルカリ金属塩またはアンモニウム塩の形
にあることのできるスルホアミノ基である。
低級アルカノイル基は例えばホルミル基、アセ
チル基、プロピオニル基またはピバロイル基であ
る。
O―低級アルキル―ホスホノ基は例えばO―メ
チル―またはO―エチル―ホスホノ基、O,
O′―ジ低級アルキル基―ホスホノ基は例えばO,
O′―ジメチル―ホスホノ基またはO,O′―ジエ
チル―ホスホノ基、O―フエニル低級アルキル―
ホスホノ基は例えばO―ベンジル―ホスホノ基そ
してO―低級アルキル―O′―フエニル低級アル
キル―ホスホノ基は例えばO―メチル―O′―ベ
ンジル―ホスホノ基である。
低級アルケニルオキシカルボニル基は例えばビ
ニルオキシカルボニル基であつて、シクロアルコ
キシカルボニル基およびフエニル―低級アルコキ
シカルボニル基は例えばアダマンチルオキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、4―メ
トキシベンジルオキシカルボニル基、ジフエニル
メトキシカルボニル基またはα―4―ビフエニル
―α―メチルエトキシカルボニル基である。その
低級アルキル基が例えば単環式のモノアザ環式、
モノオキサ環式またはモノチア環式基をもつてい
るような低級アルコキシカルボニル基は例えばフ
ルフリルオキシカルボニル基のようなフリル―低
級アルコキシカルボニル基または2―テニルオキ
シカルボニル基のようなチエニル―低級アルコキ
シカルボニル基である。
2―低級アルキルヒドラジノ基および2,2―
ジ低級アルキルヒドラジノ基は例えば2―メチル
―ヒドラジノ基または2,2―ジメチルヒドラジ
ノ基であり、2―低級アルコキシカルボニルヒド
ラジノ基は例えば2―メトキシカルボニルヒドラ
ジノ基、2―エトキシカルボニルヒドラジノ基ま
たは2―t―ブトキシカルボニルヒドラジノ基で
あつて、低級アルカノイルヒドラジノ基は例えば
2―アセチルヒドラジノ基である。
アシル基Acは殊に6―アミノ―ペナム―3―
カルボン酸化合物または7―アミノ―3―セフエ
ム―4―カルボン酸化合物の天然に生成されるか
または生合成、半合成または全合成により製造で
きる好ましくは薬理活性なN―アシル誘導体に含
まれる炭素原子の数が好ましくは18個までの有機
カルボン酸のアシル基、または容易に***できる
アシル基殊に炭酸半誘導体のアシル基である。
6―アミノ―ペナム―3―カルボン酸化合物ま
たは7―アミノ―3―セフエム―4―カルボン酸
化合物の薬理活性なN―アシル誘導体に含まれる
アシル基Acというのは、主として式 〔この式でnは0でありそしてR〓は水素原子ま
たは置換されている場合のある脂環式または芳香
族炭化水素基、置換されている場合のあるそして
好ましくは芳香族性をもつ複素環式基、官能的に
変性例えばエステル化またはエーテル化されてい
る水酸基またはメルカプト基あるいは置換されて
いる場合のあるアミノ基であるか、またはnは1
であり、R〓は水素原子または置換されている場
合のある脂肪族、脂環式、脂環―脂肪族、芳香族
または芳香脂肪族の炭化水素基、その複素環式基
が好ましくは芳香族性をもちそして(または)第
4級窒素原子をもつている置換されている場合の
ある複素環式基または複素環―脂肪族基、官能的
に変性(好ましくはエーテル化またはエステル
化)されている場合のある水酸基またはメルカプ
ト基、官能的に変形されている場合のあるカルボ
キシル基、アシル基、置換されている場合のある
アミノ基またはアチド基でありそして基R〓とR〓
とがいずれも水素原子であるか、またはnは1で
あり、R〓は置換されている場合のある脂肪族、
脂環式、脂環―脂肪族、芳香族または芳香脂肪族
の炭化水素基またはその複素環式基が好ましくは
芳香族性を有する置換されている場合のある複素
環式または複素環―脂肪族基であり、R〓は官能
的に変性例えばエステル化またはエーテル化され
ている場合のある水酸基またはメルカプト基、例
えばハロゲン原子、置換されている場合のあるア
ミノ基、官能的に変形されている場合のあるカル
ボキシル基またはスルホ基、O―モノ置換または
O,O′―ジ置換されている場合のあるホスホノ
基またはアチド基でありそしてR〓は水素原子で
あるか、またはnは1であり、基R〓とR〓とがそ
れぞれ官能的に変性(好ましくはエーテル化また
はエステル化)された水酸基または官能基に変性
されている場合のあるカルボキシル基であり、そ
してR〓は水素原子であるか、またはnは1であ
り、R〓は水素原子または置換されている場合の
ある脂肪族、脂環式、脂環―脂肪族、芳香族また
は芳香脂肪族の炭化水素基でありそしてR〓とR〓
とはその両方で置換されている場合のあるそして
2重結合によつて式中の炭素原子と結合している
脂肪族、脂環式、脂環―脂肪族または芳香脂肪族
の炭化水素基であるか、またはnは1であり、
R〓は置換されている場合のある脂肪族、脂環式、
脂環―脂肪族、芳香族または芳香脂肪族の炭化水
素基またはその複素環式基が好ましくは芳香族性
を有する置換されている場合のある複素環式また
は複素環―脂肪族基であり、R〓は置換されてい
る場合のある脂肪族、脂環式、脂環―脂肪族、芳
香族または芳香脂肪族の炭化水素基でありそして
R〓は水素原子または置換されている場合のある
脂肪族、脂環式、脂環―脂肪族、芳香族または芳
香脂肪族の炭化水素基である〕 で表わされる基である。
前記の式(A)のアシル基においては、例えばnは
0でありそしてR〓は水素原子または環炭素原子
5〜7個をもつシクロアルキル基〔これは場合に
よつてはアミノ基、アシルアミノ基、(そのアシ
ル基は主に低級アルコキシカルボニル基、2―ハ
ロゲノ低級アルコキシカルボニル基またはフエニ
ル低級アルコキシカルボニル基のような炭酸半エ
ステルのアシル基とする)またはスルホアミノ基
(これはアルカリ金属塩のような塩の形であるこ
ともできる)のような保護されている場合のある
アミノ基によつて好ましくは1―位置で置換され
ていることができる〕、置換されている場合のあ
るフエニル基、ナフチル基またはテトラヒドロナ
フチル基〔これらは場合によつては好ましくは水
酸基、メトキシ基のような低級アルコキシ基、ア
シルオキシ基(そのアシル基は主として低級アル
コキシカルボニル基、2―ハロゲノ低級アルコキ
シカルボニル基またはフエニル低級アルコキシカ
ルボニル基のような炭酸半エステルのアシル基と
する)および(または)塩素原子のようなハロゲ
ン原子によつて置換されていることができる〕、
置換されている場合のある複素環式基〔これは例
えばメチル基のような低級アルキル基によつてそ
して(または)置換基例えば塩素原子のようなハ
ロゲン原子をそれ自体もつていることのできるフ
エニル基によつて置換されていることができる〕
例えば4―イソオキサゾリル基またはアミノ基
(このアミノ基は例えば置換基例えば塩素原子の
ようなハロゲン原子をもつていることのできる低
級アルキル基によつてN―置換されているのが好
ましい)であるか、またはnは1であり、R〓は
低級アルキル基〔これは場合によつては好ましく
は塩素原子のようなハロゲン原子によつて、また
は置換基例えば水酸基、アシルオキシ基(そのア
シル基は前記の意味をもつ)および(または)塩
素原子のようなハロゲン原子をもつていることの
できるフエニルオキシ基によつて、または保護さ
れていることのできるアミノ基および(または)
カルボキシル基によつて置換されていることがで
きる〕、例えば保護されている場合のあるアミノ
基および(または)カルボキシル基〔例えば、シ
リル化例えばトリメチルシリル化のようなトリ低
級アルキルシリル化されたアミノ基またはアシル
アミノ基例えば低級アルカノイルアミノ基、ハロ
ゲノ低級アルカノイルアミノ基またはフタロイル
アミノ基および(または)シリル化例えばトリメ
チルシリル化のようなトリ低級アルキルシリル化
されているカルボキシル基かまたはエステル化例
えば低級アルキル基、2―ハロゲノ低級アルキル
基またはジフエニルメチル基のようなフエニル低
級アルキル基でエステル化されたカルボキシル
基〕をもつ3―アミノ―3―カルボキシ―プロピ
ル基、低級アルケニル基、フエニル基〔これは場
合によつては置換基例えば上記のようにアシル化
されていることのできる水酸基および(または)
塩素原子のようなハロゲン原子によつて、さらに
保護例えば上記のようにアシル化されていること
のできるアミノメチル基のようなアミノ低級アル
キル基によつて、または例えば上記のようにアシ
ル化されていることのできる水酸基および(また
は)塩素原子のようなハロゲン原子をもつている
ことのできるフエニルオキシ基によつて置換され
ていることのできる〕、置換基例えばメチル基の
ような低級アルキル基によつてまたは保護(例え
ば、上記のようにアシル化)されていることので
きるアミノ基またはアミノメチル基によつて置換
されていることのできるピリジル基例えば4―ピ
リジル基、ピリジニウム基例えば4―ピリジニウ
ム基、チエニル基例えば2―チエニル基、フリル
基例えば2―フリル基、イミダゾリル基例えば1
―イミダゾリル基またはテトラゾリル基例えば1
―テトラゾリル基であるか、または、置換されて
いる場合のある低級アルコキシ基例えばメトキシ
基、フエニルオキシ基〔これは置換基、例えば保
護例えば上記のようにアシル化されていることの
できる水酸基および(または)塩素原子のような
ハロゲン原子によつて置換されていることができ
る〕、低級アルキルチオ基例えばn―ブチルチオ
基または低級アルケニルチオ基例えばアリルチオ
基、置換基例えばメチル基のような低級アルキル
基で置換されていることのできるフエニルチオ
基、4―ピリジルチオ基のようなピリジルチオ
基、2―イミダゾリルチオ基、1,2,4―トリ
アゾール―3―イルチオ基例えば1,3,4―ト
リアゾール―2―イルチオ基、1,2,4―チア
ジアゾール―3―イルチオ基例えば5―メチル―
1,2,4―チアジアゾール―3―イルチオ基、
1,3,4―チアジアゾール―2―イルチオ基例
えばメチル―1,3,4―チアジアゾール―2―
イルチオ基または5―テトラゾリルチオ基例えば
1―メチル―5―テトラゾリルチオ基、ハロゲン
原子特に塩素または臭素原子、官能的に変えられ
ている場合のあるカルボキシル基例えばメトキシ
カルボニル基やエトキシカルボニル基のような低
級アルコキシカルボニル基、シアノ基またはN―
置換例えばメチル基のような低級アルキル基また
はフエニル基でN―置換されている場合のあるカ
ルバモイル基、置換されている場合のある低級ア
ルカノイル基例えばアセチル基またはプロピオニ
ル基、ベンゾイル基またはアチド基でありそして
R〓とR〓とは水素原子であるか、あるいはnは1
であり、R〓は低級アルキル基、または場合によ
つては例えば上記のようにアシル化されているこ
とのできる水酸基および(または)塩素原子のよ
うなハロゲン原子で置換されていることのできる
フエニル基、2―フリル基のようなフリル基、2
―または3―チエニル基のようなチエニル基また
は4―イソチアゾリル基のようなイソチアゾリル
基、さらにまた1,4―シクロヘキサジエニル基
であり、R〓は保護または置換されている場合の
あるアミノ基例えばアミノ基、アシルアミノ基例
えば低級アルコキシカルボニルアミノ基、2―ハ
ロゲノ低級アルコキシカルボニルアミノ基または
置換基例えばメトキシ基のような低級アルコキシ
基またはニトロ基をもつていることのできるフエ
ニル低級アルコキシカルボニルアミノ基、例えば
t―ブトキシカルボニルアミノ基、2,2,2―
トリクロルエトキシカルボニルアミノ基、4―メ
トキシベンジルオキシカルボニルアミノ基または
ジフエニルメチルオキシカルボニルアミノ基、ア
リールスルホニルアミノ基例えば4―メチルフエ
ニルスルホニルアミノ基、トリチルアミノ基、ア
リールチオアミノ基例えば2―ニトロフエニルチ
オアミノ基のようなニトロフエニルチオアミノ基
またはトリチルチオアミノ基、または置換基例え
ばエトキシカルボニル基のような低級アルキルカ
ルボニル基やアセチル基のような低級アルカノイ
ル基をもつていることのできる2―プロピリデン
アミノ基例えば1―エトキシカルボニル―2―プ
ロピリデンアミノ基、またはグアジニノカルボニ
ルアミノ基のような置換されている場合のあるカ
ルバモイルアミノ基、またはアルカリ金属塩のよ
うな塩の形であることのできるスルホアミノ基、
アチド基、アルカリ金属塩のような塩の形または
エステル化された形のような保護された形にある
ことのできるカルボキシル基(例えば、メトキシ
カルボニル基やエトキシカルボニル基のような低
級アルコキシカルボニル基としてまたはジフエニ
ルメトキシカルボニル基のようなフエニルオキシ
カルボニル基としてあることができる)、シアノ
基、スルホ基、官能的に変えられていることので
きる水酸基〔官能的に変えられた水酸基は殊にホ
ルミルオキシ基のようなアシルオキシ基ならびに
低級アルコキシカルボニルオキシ基、2―ハロゲ
ノ低級アルコキシカルボニルオキシ基または置換
基(例えば、メトキシ基のような低級アルコキシ
基またはニトロ基)をもつている場合のあるフエ
ニル低級アルコキシカルボニルオキシ基、例えば
t―ブトキシカルボニルオキシ基、2,2,2―
トリクロルエトキシカルボニルオキシ基、4―メ
トキシベンジルオキシカルボニルオキシ基または
ジフエニルメトキシカルボニルオキシ基、または
置換されている場合のある低級アルコキシ基例え
ばメトキシ基またはフエニルオキシ基である〕、
O―低級アルキル基―またはO,O′―ジ低級ア
ルキル―ホスホノ基例えばO―メチルホスホノ基
またはO,O′―ジメチルホスホノ基、またはハ
ロゲン原子例えば塩素または臭素原子でありそし
てR〓は水素原子であるか、またはnは1であり、
R〓とR〓とはそれぞれハロゲン原子例えば臭素原
子または低級アルコキシカルボニル基例えばメト
キシカルボニル基でありそしてR〓は水素原子で
あるか、またはnは1であり、R〓は場合によつ
ては例えば上記のようにアシル化されていること
のできる水酸基および(または)塩素原子のよう
なハロゲン原子によつて置換されていることので
きるフエニル基、2―フリル基のようなフリル
基、2―または3―チエニル基のようなチエニル
基または4―イソチアゾリル基のようなイソチア
ゾリル基、さらにまた1,4―シクロヘキサジエ
ニル基であり、R〓は場合によつては例えば上記
のように保護されたアミノメチル基でありそして
R〓は水素原子であるか、またはnは1でありそ
してR〓とR〓とR〓とがいずれも低級アルキル基例
えばメチル基である。
このようなアシル基Acは例えばホルミル基、
シクロペンチルカルボニル基、α―アミノシクロ
ペンチルカルボニル基またはα―アミノシクロヘ
キシルカルボニル基〔これは置換されている場合
のあるアミノ基、例えば塩の形であることのでき
るスルホアミノ基、または例えばトリフルオル酢
酸のような酸性剤でまたは例えば酢酸水溶液の存
在下で亜鉛のような化学的還元剤または接触され
た水素で還元的に処理するかまたは加水分解によ
つて好ましくは容易に***することのできるアシ
ル基またはこのようなアシル基に変えることので
きるアシル基で置換されたアミノ基(好ましくは
炭酸半エステルの適当なアシル基例えばt―ブト
キシカルボニル基のような低級アルコキシカルボ
ニル基、2,2,2―トリクロルエトキシカルボ
ニル基、2―ブロムエトキシカルボニル基または
2―ヨードエトキシカルボニル基のような2―ハ
ロゲノ低級アルコキシカルボニル基、フエナシル
オキシカルボニル基のようなアリールカルボニル
メトキシカルボニル基、置換基例えばメトキシ基
のような低級アルコキシ基またはニトロ基をもつ
ていることのできるフエニル低級アルコキシカル
ボニル基例えば4―メトキシベンジルオキシカル
ボニル基またはジフエニルメトキシカルボニル
基、または炭酸半アミドの適当なアシル基例えば
カルバモイル基またはN―置換されたカルバモイ
ル基例えばN―メチルカルバモイル基のようなN
―低級アルキルカルバモイル基によつて、トリチ
ル基によつて、さらにまた2―ニトロフエニルチ
オ基のようなアリールチオ基、4―メチルフエニ
ルスルホニル基のようなアリールスルホニル基ま
たは1―エトキシカルボニル―2―プロピリデン
基のような1―低級アルコキシカルボニル―2―
プロピリデン基によつて置換されたアミノ基)を
もつている〕、2,6―ジメトキシベンゾイル基、
5,6,7,8―テトラヒドロナフトイル基、2
―メトキシ―1―ナフトイル基、2―エトキシ―
1―ナフトイル基、ベンジルオキシカルボニル
基、ヘキサヒドロベンジルオキシカルボニル基、
5―メチル―3―フエニル―4―イソオキサゾリ
ル―カルボニル基、3―(2―クロルフエニル)
―5―メチル―4―イソオキサゾリルカルボニル
基、3―(2,6―ジクロルフエニル)―5―メ
チル―4―イソオキサゾリルカルボニル基、2―
クロルエチルアミノカルボニル基、アセチル基、
プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ヘ
キサノイル基、オクタノイル基、アクリリル基、
クロトノイル基、3―ブテノイル基、2―ペンテ
ノイル基、メトキシアセチル基、ブチルチオアセ
チル基、アリルチオアセチル基、メチルチオアセ
チル基、クロルアセチル基、ブロムアセチル基、
ジブロムアセチル基、3―クロルプロピオニル
基、3―ブロムプロピオニル基、アミノアセチル
基または5―アミノ―5―カルボキシ―バレリル
基〔これらは例えば上記のように例えば1〜2個
のアシル基例えばアセチル基やジクロルアセチル
基のようなハロゲン化されている場合のある低級
アルカノイル基またはフタロイル基によつて置換
されていることのできるアミノ基および(また
は)官能的に例えばナトリウム塩のような塩の形
またはエステル例えばメチルエステルやエチルエ
ステルのような低級アルキルエステルまたはジフ
エニルメチルエステルのようなアリール低級アル
キルエステルの形に変えられていることのできる
カルボキシル基をもつている〕、アチドアセチル
基、カルボキシアセチル基、メトキシカルボニル
アセチル基、エトキシカルボニルアセチル基、ビ
ス―メトキシカルボニルアセチル基、N―フエニ
ルカルバモイルアセチル基、シアノアセチル基、
α―シアノプロピオニル基、2―シアノ―3,3
―ジメチルアクリリル基、フエニルアセチル基、
α―ブロムフエニルアセチル基、α―アチドフエ
ニルアセチル基、3―クロルフエニルアセチル
基、2―または4―アミノメチルフエニルアセチ
ル基(これは例えば前記のように置換されている
場合のあるアミノ基をもつ)、フエナシルカルボ
ニル基、フエニルオキシアセチル基、4―トリフ
ルオルメチルフエニルオキシアセチル基、ベンジ
ルオキシアセチル基、フエニルチオアセチル基、
ブロムフエニルチオアセチル基、2―フエニルオ
キシプロピオニル基、α―フエニルオキシフエニ
ルアセチル基、α―メトキシフエニルアセチル
基、α―エトキシフエニルアセチル基、α―メト
キシ―3,4―ジクロルフエニルアセチル基、α
―シアノフエニルアセチル基、殊にフエニルグリ
シル基、4―ヒドロキシフエニルグリシル基、3
―クロル―4―ヒドロキシフエニルグリシル基、
3,5―ジクロル―4―ヒドロキシフエニルグリ
シル基、α―アミノ―α―(1,4―シクロヘキ
サジエニル)―アセチル基、α―アミノ―α―
(1―シクロヘキセニル)―アセチル基、α―ア
ミノメチル―α―フエニルアセチル基またはα―
ヒドロキシフエニルアセチル基〔これらの基にお
いて、存在するアミノ基は例えば上記のように置
換されていることもできるものとしそして(また
は)存在する脂肪族水酸基および(または)フエ
ノール性水酸基はアミノ基と同様に例えば適当な
アシル基殊にホルミル基または炭酸半エステルの
アシル基で保護されていることもできる〕、また
はα―O―メチルホスホノ―フエニルアセチル基
またはα―O,O′―ジメチル―ホスホノ―フエ
ニルアセチル基、さらにベンジルチオアセチル
基、ベンジルチオプロピオニル基、α―カルボキ
シフエニルアセチル基(これは場合によつては例
えば上記のように官能的に変えられたカルボキシ
ル基をもつことができる)、3―フエニルプロピ
オニル基、3―(3―シアノフエニル)―プロピ
オニル基、4―(3―メトキシフエニル)―ブチ
リル基、2―ピリジルアセチル基、4―アミノピ
リジニウムアセチル基(これは場合によつては例
えば前記のように置換されたアミノ基をもつこと
ができる)、2―チエニルアセチル基、3―チエ
ニルアセチル基、2―テトラヒドロチエニルアセ
チル基、2―フリルアセチル基、1―イミダゾリ
ルアセチル基、1―テトラゾリルアセチル基、α
―カルボキシ―2―チエニルアセチル基またはα
―カルボキシ―3―チエニルアセチル基(これら
は場合によつては例えば上記のように官能的に変
えられたカルボキシル基をもつことができる)、
α―シアノ―2―チエニルアセチル基、α―アミ
ノ―α―(2―チエニル)―アセチル基、α―ア
ミノ―α―(2―フリル)―アセチル基またはα
―アミノ―α―(4―イソチアゾリル)―アセチ
ル基(これらは場合によつては例えば上記のよう
に置換されたアミノ基をもつことができる)、α
―スルホフエニルアセチル基(そのスルホ基は場
合によつては例えば前記カルボキシル基のように
官能的に変えられたスルホ基であることができ
る)、3―メチル―2―イミダゾリルチオアセチ
ル基、1,2,4―トリアゾール―3―イルチオ
アセチル基、1,3,4―トリアゾール―2―イ
ルチオアセチル基5―メチル―1,2,4―チア
ジアゾール―3―イルチオアセチル基、5―メチ
ル―1,3,4―チアジアゾール―2―イルチオ
アセチル基または1―メチル―5―テトラゾリル
チオアセチル基である。
容易に***できる特に炭酸半エステルのアシル
基Acはとりわけ還元例えば化学的還元剤で処理
することによりまたは酸処理例えばトリフルオル
酢酸で処理することにより***することのできる
炭酸半エステルのアシル基、例えばその酸素原子
に対するα―位置の炭素原子において高度に分枝
しているそして(または)芳香族的に置換されて
いる低級アルコキシカルボニル基、またはアリー
ルカルボニル基殊にベンゾイル基で置換されたメ
トキシカルボニル基、またはβ―位置でハロゲン
置換された低級アルコキシカルボニル基、例えば
t―ブトキシカルボニル基、t―ペントキシカル
ボニル基、フエナシルオキシカルボニル基、2,
2,2―トリクロルエトキシカルボニル基または
2―ヨードエトキシカルボニル基あるいは2―ヨ
ードエトキシカルボニル基に変えることのできる
基例えば2―クロルエトキシカルボニル基または
2―ブロムエトキシカルボニル基のような基、そ
して好ましくは多環式のシクロアルコキシカルボ
ニル基例えばアダマンチルオキシカルボニル基、
置換されている場合のあるフエニル―低級アルコ
キシカルボニル基、とりわけα―フエニル―低級
アルコキシカルボニル基(そのα―位置はポリ置
換されているのが好ましい)、例えばジフエニル
メトキシカルボニル基またはα―4―ビフエニリ
ル―α―メチルエトキシカルボニル基、またはフ
リル―低級アルコキシカルボニル基とりわけα―
フリル―低級アルコキシカルボニル基例えばフル
フリルオキシカルボニル基である。
基RA 1とRb 1とで形成されている2価のアシル基
は例えば低級アルカンジカルボン酸または低級ア
ルケンジカルボン酸のアシル基、例えばサクシニ
ル基、またはフタロイル基のようなO―アリーレ
ンジカルボン酸のアシル基である。
また、基RA 1とRb 1とで形成されている他の2価
の基は例えば、特に2―位置に置換基例えば置換
されている場合のあるフエニル基またはチエニル
基をもちそして場合によつては4―位置でメチル
基のような低級アルキル基でモノ置換またはジ置
換されていることのできる1―オキソ―3―アザ
―1,4―ブチレン基、例えば4,4―ジメチル
―2―フエニル―1―オキソ―3―アザ―1,4
―ブチレン基である。
エーテル化された水酸基RA 2は、式中のカルボ
ニル基といつしよに、好ましくは容易に***でき
るかまたは他の官能的に変えられたカルボキシル
基(例えば、カルバモイル基またはヒドラジノカ
ルボニル基)に容易に変えることのできるエステ
ル化されたカルボキシル基を形成している。この
ような基RA 2は例えばメトキシ基、エトキシ基、
n―プロポキシ基またはイソプロポキシ基のよう
な低級アルコキシ基であつて、これらはカルボニ
ル基といつしよにエステル化されたカルボキシル
基を形成しており、これらを殊に2―セフエム化
合物においては容易に遊離カルボキシル基にまた
は他の官能的に変えられたカルボキシル基に変え
ることができる。
基C−(=O)−といつしよに特に容易***する
ことのできるエステル化されたカルボキシル基を
形成しているエーテル化された水酸基RA 0は、例
えば、ハロゲン原子として原子量が19以上のもの
をもつている2―ハロゲノ―低級アルコキシ基で
ある。このような基は基−C(=O)−といつしよ
に、中性または弱酸性条件下で化学的還元剤例え
ば水性酢酸の存在下で亜鉛で処理することにより
容易に***することのできるエステル化されたカ
ルボキシル基またはこのような基に容易に変える
ことのできるエステル化されたカルボキシル基を
形成している。このような基は例えば2,2,2
―トリクロルエトキシ基または2―ヨードエトキ
シ基、あるいは2―ヨードエトキシ基に容易に変
えることのできる2―クロルエトキシ基または2
―ブロムエトキシ基である。
さらに、同様に中性または弱酸性条件下で化学
的還元剤例えば水性酢酸の存在下で亜鉛で処理す
ることによつてまたはナトリウムチオフエノラー
トのような適当な親核反応剤で処理することによ
つて容易に***することのできるエステル化され
たカルボキシル基を、基−C(=O)−といつしよ
に形成しているエーテル化された水酸基RA 2とし
ては、アリールカルボニルメトキシ基(アリール
基は殊に置換されている場合のあるフエニル基で
ある)そして好ましくはフエナシルオキシ基であ
る。
さらに、基RA 2は、そのアリール基が殊に単環
式の好ましくは置換されている芳香族炭化水素基
であるアリールメトキシ基であることもできる。
このような基は、中性または酸性条件下で照射好
ましくは紫外線照射によつて容易に***すること
のできるエステル化されたカルボキシル基を基−
C(=O)−といつしよにに形成している。このよ
うなアリールメトキシ基におけるアリール基は殊
に低級アルコキシフエニル基例えばメトキシフエ
ニル基〔そのメトキシ基は主として3―、4―お
よび(または)5―位置にあるものとする〕およ
び(または)とりわけニトロフエニル基(そのニ
トロ基は好ましくは2―位置にあるものとする)
である。このような基は特に低級アルコキシ―、
例えばメトキシ―ベンジルオキシ基および(また
は)ニトロ―ベンジルオキシ基、主として3―ま
たは4―メトキシベンジルオキシ基、3,5―ジ
メトキシベンジルオキシ基、2―ニトロベンジル
オキシ基または4,5―ジメトキシ―2―ニトロ
ベンジルオキシ基である。
さらに、エーテル化された水酸基RA 2は、酸性
条件下で例えばトリフルオル酢酸またはぎ酸で処
理することにより容易に***できるエステル化さ
れたカルボキシル基を基−C(=O)−といつしよ
に形成している基であることもできる。このよう
な基は主として、そのメチル基が置換されている
場合のある炭化水素基殊に脂肪族または芳香族炭
化水素基例えばメチル基のような低級アルキル基
および(または)フエニル基によつてポリ置換さ
れているかまたは電子供与性置換基をもつ炭素環
式アリール基によつてまたは環構成員として酸素
原子またはいおう原子をもつ芳香族性の複素環式
基によつてモノ置換されているメトキシ基である
かまたはそのメチル基が多環式脂肪族炭化水素基
における環構成員またはオキサ脂環式または脂環
式基における酸素原子またはいおう原子に対する
α―位置を占める環構成員を成しているようなメ
トキシ基である。
この種類のポリ置換されたメトキシ基のうちで
好ましいものはt―低級アルコキシ基例えばt―
ブチルオキシ基またはt―ペンチルオキシ基、置
換されている場合のあるジフエニルメトキシ基、
例えばジフエニルメトキシ基または4,4′―ジメ
トキシ―ジフエニルメトキシ基、さらに2―(4
―ビフエニル)―2―プロピルオキシ基であり、
上記の置換されたアリール基または複素環式基を
もつメトキシ基は例えば4―メトキシベンジルオ
キシ基や3,4―ジメトキシベンジルオキシ基の
ようなα―低級アルコキシフエニル―低級アルコ
キシ基または2―フルフリルオキシ基のようなフ
ルフリルオキシ基である。メトキシ基のメチル基
を好ましくは3種に分枝した環構成員としてもつ
ている多環式脂肪族炭化水素基は例えば1―アダ
マンチル基のようなアダマンチル基であり、そし
てメトキシ基のメチル基を酸素原子またはいおう
原子に対するα―位置の環構成員としてもつてい
る上記のオキサ―またはチア―脂環式基は例えば
環原子5〜7個をもつ2―オキサ―または2―チ
ア―低級アルキレン基または低級アルケニレン
基、例えば2―テトラヒドロフリル基、2―テト
ラヒドロピラニル基または2,3―ジヒドロ―2
―ピラニル基または相当するいおう同族体の基で
ある。
さらに、基RA 2は加水分解によつて例えば弱塩
基性または弱酸性条件下で***することのできる
エステル化されたカルボキシル基を基−C(=O)
−といつしよに形成しているエーテル化された水
酸基であることもできる。このような基は好まし
くは活性化されたエステル基を基−C(=O)−と
いつしよに形成しているエーテル化された水酸基
例えば4―ニトロフエニルオキシ基や2,4―ジ
ニトロフエニルオキシ基のようなニトロフエニル
オキシ基、4―ニトロベンジルオキシ基のような
ニトロフエニル低級アルコキシ基、4―ヒドロキ
シ―3,5―t―ブチル―ベンジルオキシ基のよ
うなヒドロキシ―低級アルキル―ベンジルオキシ
基、2,4,6―トリクロルフエニルオキシ基や
2,3,4,5,6―ペンタクロルフエニルオキ
シ基のようなポリハロゲノフエニルオキシ基、さ
らにシアノメトキシ基ならびにアシルアミノメト
キシ基例えばフタルイミノメトキシ基またはサク
シニルイミノメトキシ基である。
また、基RA 2は水素添加分解条件の下で***で
きるエステル化されたカルボキシル基をカルボニ
ル基−C(=O)−といつしよに形成しているエー
テル化された水酸基であることもでき、これは例
えばベンジルオキシ基、4―メトキシベンジルオ
キシ基または4―ニトロベンジルオキシ基のよう
な例えば低級アルコキシ基やニトロ基で置換され
ていることのできるα―フエニル低級アルコキシ
基である。
また、基RA 2は生理学的条件の下で***するこ
とのできるエステル化されたカルボキシル基をカ
ルボニル基−C(=O)−といつしよに形成してい
るエーテル化された水酸基、主としてアシルオキ
シメトキシ基(そのアシル基は例えば有機カルボ
ン酸、主に置換されている場合のある低級アルカ
ンカルボン酸の基であるかまたはそのアシルオキ
シメチル部分はラクトンの基を形成しているもの
とする)であることもできる。このようなエーテ
ル化された水酸基は低級アルカノイルオキシメト
キシ基例えばアセチルオキシメトキシ基またはピ
バロイルオキシメトキシ基、アミノ―低級アルカ
ノイルオキシメトキシ基殊にα―アミノ―低級ア
ルカノイルオキシメトキシ基例えばグリシルオキ
シメトキシ基、L―バリルオキシメトキシ基、L
―ロイシルオキシメトキシ基、さらにフタリジル
オキシ基である。
シリルオキシ基またはスタニルオキシ基として
のRA 2は置換基として好ましくは置換されている
場合のある脂肪族、脂環式、芳香族または芳香脂
肪族炭化水素基例えば低級アルキル基、ハロゲノ
低級アルキル基、シクロアルキル基、フエニル基
またはフエニル低級アルキル基、または変えられ
ている場合のある官能性基例えば低級アルコキシ
基のようなエーテル化された水酸基または塩素原
子のようなハロゲン原子をもつており、主として
トリメチルシリルオキシ基のようなトリ低級アル
キルシリルオキシ基、クロル―メトキシ―メチル
―シリル基のようなハロゲノ―低級アルコキシ―
低級アルキル―シリル基またはトリ―n―ブチル
スタニルオキシ基のようなトリ低級アルキルスタ
ニルオキシ基である。
基−C(=O)−といつしよに好ましくは加水分
解によつて***することのできる混合無水物基を
形成しているアシルオキシ基としてのRA 2は例え
ば前記有機カルボン酸または炭酸半誘導体のアシ
ル基をもつてのり、例えば場合によつてはふつ素
原子や塩素原子のようなハロゲン原子によつて好
ましくはα―位置で置換されていることのできる
低級アルカノイルオキシ基例えばアセチルオキシ
基、ピバリルオキシ基またはトリクロルアセチル
オキシ基あるいは低級アルコキシカルボニルオキ
シ基例えばメトキシカルボニルオキシ基またはエ
トキシカルボニルオキシ基である。
さらに、置換されている場合のあるカルバモイ
ル基またはヒドラジノカルボニル基を基−C(=
O)−といつしよに形成している基としてのRA 2
例えばアミノ基、メチルアミノ基やエチルアミノ
基のような低級アルキルアミノ基、ジメチルアミ
ノ基やジエチルアミノ基のようなジ低級アルキル
アミノ基、ピロリジノ基やピペリジノ基のような
低級アルキレンアミノ基、モルホリノ基のような
オキサ低級アルキレンアミノ基、ヒドロキシアミ
ノ基、ヒドラジノ基、2―メチルヒドラジノ基の
ような2―低級アルキルヒドラジノ基または2,
2―ジメチルヒドラジノ基のような2,2―ジ低
級アルキル基ヒドラジノ基である。
低級アルキル基R3は炭素原子を7個まで好ま
しくは4個までもち、そしてメチル基、エチル
基、n―プロピル基、ヘキシル基、またはヘプチ
ル基である。
α―フエニル―低級アルキル基としてR3は、
特にベンジル基およびジフエニルメチル基であ
り、フエニル核の置換基は例えばエステル化また
はエーテル化された水酸基、例えばハロゲン原子
例えばふつ素原子、塩素原子または臭素原子、ま
たは低級アルコキシ基例えばメトキシ基である。
塩は、殊に酸性基例えばカルボキシル基、スルホ
基またはホスホノ基をもつ式(A)および(
B)の化合物の塩であつて、主として金属塩また
はアンモニウム塩、例えばナトリウム、カリウ
ム、マグネシウムまたはカルシウムの塩のような
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩、なら
びにアンモニアまたは適当な有機アミノとのアン
モニウム塩である。塩の形成に使用できる有機ア
ミンはとりわけ脂肪族、脂環式、脂環―脂肪族お
よび芳香脂肪族の第1、第2または第3モノアミ
ン、ジアミンまたはポリアミンならびに複素環式
塩基であつて、このようなアミンはトリエチルア
ミンのような低級アルキルアミン、2―ヒドロキ
シエチルアミン、ビス―(2―ヒドロキシエチ
ル)―アミンまたはトリ―(2―ヒドロキシエチ
ル)―アミンのようなヒドロキシ―低級アルキル
アミン、4―アミノ安息香酸―2―ジエチルアミ
ノ―エチルエステルのようなカルボン酸の塩基性
脂肪族エステル、1―エチルピペリジンのような
低級アルキレンアミン、ビシクロヘキシルアミン
のようなシクロアルキルアミンまたはN,N′―
ジベンジルエチレンジアミンのようなベンジルア
ミンおよびまたピリジン、コリジンまたはキノリ
ンのようなピリジン型の塩基である。また、塩基
性基をもつ式(A)および(B)の化合物は
酸付加塩例えば塩基、硫酸またはりん酸のような
無機酸または適当な有機カルボン酸またはスルホ
ン酸例えばトリフルオル酢酸またはp―トルエン
スルホン酸との酸付加塩を形成することができ
る。酸性基と塩基性基とを有する式(A)およ
び(B)の化合物は分子内塩の形すなわちツピ
ツターイオンの形であることもできる。塩形成基
をもつている式(A)の化合物の1―オキシド
もまた上記のように塩を形成することができる。
本発明による新化合物は薬理的に価値ある性質
を示しまたはこのような性質をもつ化合物の製造
用中間体として使用できる。式(A)において
例えばRA 1が6β―アミノ―ペナム―3―カルボン
酸化合物または7β―アミノ―3―セフエム―4
―カルボン酸化合物の薬理活性なN―アシル誘導
体に存在するアシル基AcでありそしてRb 1が水素
原子であるかまたはRA 1とRb 1とがその両方で2―
位置において好ましくは例えば芳香族基または複
素環式基によつてそして4―位置において好まし
くは例えばメチル基のような低級アルキル基2個
によつて置換されている1―オキソ―3―アザ―
1,4―ブチレン基を表わし、R2は水酸基であ
るかまたは生理学的条件の下で容易に***するこ
とのできるエステル化されたカルボキシル基をカ
ルボニル基といつしよに形成しているエーテル化
された水酸基RA 2でありそしてR3が低級アルキル
基、そしてアシル基としてのRa 1中に存在する場
合のある官能基例えばアミノ基、カルボキシル
基、水酸基および(または)スルホ基が通常遊離
の形で存在するような化合物または塩形成基をも
つこのような化合物の塩は、非経腸的および(ま
たは)経口的に投与する場合に、微生物例えばグ
ラム陽性菌例えばスタフイロコカス・オーリウス
(Staphylococcus aureus)、ストレプリコカス・
ピロゲネス(Streptococcus Pyrogenes)および
デイプロコカス・ニユーモニエ(Diplococcus
pneumoniae)(例えばマウスでは約0.001〜0.02
g/KgS.c.またはP.o.の投与量で)およびグラム
陰性菌例えばエシエリチア・コリ(Escherichia
coli)、サルモネラ・チフイムリウム
(Salmonella typhimurium)、シゲルラ・フレク
スネリ(Shigella flexneri)、クレブシルラ・ニ
ユモニエ(Klebsiella pneumoiae)、エンテロバ
クター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)、
プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)、
プロテウス・レツトゲリ(Proteus rettgeri)お
よびプロテウス・ミラビリス(Proteus
mirabilis)(例えばマウスにおいて約0.001〜0.15
g/KgS.c.またはP.o.の投与量で)に対し、殊に
ペニシリン耐性細菌にも、少い毒性で有効であ
る。故に、これら新化合物を例えば抗生物質製剤
の形で相当する感染の処置に使うことができる。
式(B)の化合物、または式(A)の化合
物の1―オキシドにおいて、Ra 1とRb 1とR2とR3
は式(A)に関連して前記したのと同じ意味で
あるか、または式(A)においてR3は前記と
同じ意味であり、Ra 1とRb 1とは水素原子であるか、
またはRa 1が6β―アミノ―ペナム―3―カルボン
酸化合物または7β―アミノ―3―セフエム―4
―カルボン酸化合物の薬理活性なN―アシル誘導
体に存在するアシル基とは異なるアミノ保護基で
ありそしてRb 1が水素原子であるかまたはRa 1とRb 1
とがその両方で2―位置において好ましくは例え
ば芳香族基または複素環式基によつてそして4―
位置において好ましくはメチル基のような低級ア
ルキル基2個によつて置換されている1―オキソ
―3―アザ―1,4―ブチレン基とは異る2価の
オキシ保護基でありそしてR2が水酸基であるか、
またはRa 1とRb 1とが前記の意味をもちそしてR2
好ましくは容易に***できる保護されたカルボキ
シル基を基−C(=O)−といつしよに形成してい
る基RA 2(その保護されたカルボキシル基は生理学
的に***できるカルボキシル基ではないものとす
る)であり、そしてR3が前記の意味をもつよう
な化合物は、例えば下記のように簡単に上記の薬
理活性な化合物に変えることのできる価値ある中
間体である。
本発明は、特に式(A)におけるRa 1が水素
原子または6β―アミノ―ペナム―3―カルボン
酸化合物または7β―アミノ―3―セフエム―4
―カルボン酸化合物の醗酵的に(すなわち、天然
産の)または生合成、半合成または全合成により
製造できる殊に薬理活性(例えば高度に活性)な
N―アシル誘導体中に存在するアシル基例えば前
記式(A)のアシル基例えば前記式(A)のアシル基の1
つ(この式でR〓とR〓とR〓とnとは主として前に
好ましいとして挙げた意味をもつ)でありそして
Rb 1が水素原子であるかまたはRa 1とRb 1とが両方で
2―位置において好ましくは例えばフエニル基の
ような芳香族または複素環式基によつてそして4
―位置において好ましくは例えばメチル基のよう
な低級アルキル基2個によつて置換されている1
―オキソ―3―アザ―ブチレン基であり、そして
R2は水酸基、低級アルコキシ基〔これは場合に
よつては好ましくはα―位置において、例えば置
換されている場合のあるアリールオキシ基例えば
4―メトキシフエニルオキシ基のような低級アル
コキシフエニルオキシ基、アセチルオキシ基やピ
バロイルオキシ基のような低級アルカノイルオキ
シ基、グリシルオキシ基、L―バリルオキシ基ま
たはL―ロイシルオキシ基のようなα―アミノ低
級アルカノイルオキシ基、アリールカルボニル基
例えばベンゾイル基、または置換されている場合
のあるアリール基例えばフエニル基、4―メトキ
シフエニル基のような低級アルコキシフエニル
基、4―ニトロフエニル基のようなニトロフエニ
ル基または4―ビフエニリル基のようなビフエニ
リル基によつてまたはβ―位置においてハロゲン
原子例えば塩素原子、臭素原子またはよう素原子
によつてモノ置換またはポリ置換されていること
ができる低級アルコキシ基、例えばメトキシ基、
エトキシ基、n―プロピルオキシ基、イソプロピ
ルオキシ基、n―ブチルオキシ基、1―ブチルオ
キシ基またはt―ペンチルオキシ基のような低級
アルコキシ基、低級アルコキシ基で置換されてい
ることのできるビス―フエニルオキシ―メトキシ
基例えばビス―4―メトキシフエニルオキシ―メ
トキシ基、低級アルカノイルオキシ―メトキシ基
例えばアセチルオキシメトキシ基またはピバロイ
ルオキシメトキシ基、α―アミノ低級アルカノイ
ルオキシ―メトキシ基例えばグリシル基オキシメ
トキシ基、フエナシルオキシ基、置換されている
ことのできるフエニル低級アルコキシ基殊にフエ
ニルメトキシ基のような1―フエニル低級アルコ
キシ基(このような基は例えば置換基例えばメト
キシ基のような低級アルコキシ基、ニトロ基また
はフエニル基によつて置換されている場合のある
フエニル基1〜3個をもつことができる)、例え
ばベンジルオキシ基、4―メトキシベンジルオキ
シ基、2―ビフエニリル―2―プロピルオキシ
基、4―ニトロベンジルオキシ基、ジフエニルメ
トキシ基、4,4′―ジメトキシ―ジフエニルメト
キシ基またはトリチルオキシ基、または2―ハロ
ゲノ低級アルコキシ基例えば2,2,2―トリク
ロルエトキシ基、2―クロルエトキシ基、2―ブ
ロムエトキシ基または2―ヨードエトキシ基であ
る〕、さらに2―フタリジルオキシ基ならびにア
シルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキ
シ基やエトキシカルボニルオキシ基のような低級
アルコキシカルボニルオキシ基またはアセチルオ
キシ基やピバロイルオキシ基のような低級アルカ
ノイルオキシ基)、トリメチルシリルオキシ基の
ようなトリ低級アルキルシリルオキシ基、または
アミノ基またはヒドラジノ基(これらは場合によ
つては例えばメチル基のような低級アルキル基ま
たは水酸基によつて置換されていることができ
る)例えば、アミノ基、メチルアミノ基のような
低級アルキルアミノ基、ジメチルアミノ基のよう
なジ低級アルキルアミノ基、ヒドラジノ基、2―
メチルヒドラジノ基のような2―低級アルキルヒ
ドラジノ基、2,2―ジメチルヒドラジノ基のよ
うな2,2―ジ低級アルキルヒドラジノ基または
ヒドロキシアミノ基であり、そしてR3は水素原
子、低級アルルキル基、殊にメチル基、またはベ
ンゼン基またはジフエニルメチル基(例えばハロ
ゲン原子または低級アルコキシ基で置換されてい
る場合がある)であるセフアム―3―オン化合
物、その1―オキシドおよび式(B)で表わさ
れる相当する2―セフエム化合物または塩形成基
をもつこのような化合物の塩に関するものであ
る。とりわけ、式(A)の3―セフエム―化合
物、そして式(B)で表わされる相当する2―
セフエム化合物さらに式(A)の3―セフエム
―化合物の1―オキシドまたは塩形成基をもつこ
れら化合物の塩においては、主として、Ra 1は水
素原子、または6β―アミノ―ペナム―3―カル
ボン酸化合物または7β―アミノ―3―セフエム
―4―カルボン酸化合物の醗酵(すなわち、天然
産)によるまたは生合成的に製造できるN―アシ
ル誘導体中に依存するアシル基殊に式(A)の基(こ
の式でR〓、R〓、R〓およびnは主として先に好ま
しいと挙げた意味をもつ)、例えば水酸基で置換
されている場合のあるフエニルアセチル基または
フエニルオキシアセチル基、さらに場合によつて
は例えば低級アルキルチオ基または低級アルケニ
ルチオ基、置換例えばアシル化されている場合の
あるアミノ基および(または)官能的に変えられ
たカルボキシル基(例えば、エステル化されてい
ることのできるカルボキシル基)によつて置換さ
れていることのできる低級アルカノイル基または
低級アルケノイル基、例えば4―ヒドロキシ―フ
エニルアセチル基、ヘキサノイル基、オクタノイ
ル基またはn―ブチルチオアセチル基および殊に
5―アミノ―5―カルボキシ―バレリル基〔その
アミノ基および(または)カルボキシル基は場合
によつては保護されており、例えばアシルアミノ
基またはエステル化されたカルボキシル基として
存在することができる〕、フエニルアセチル基ま
たはフエニルオキシアセチル基であるか、または
6β―アミノ―ペナム―3―カルボン酸化合物ま
たは7β―アミノ―3―セフエム―4―カルボン
酸化合物の高活性N―アシル誘導体中に存在する
アシル基殊に式(A)の基(この式で式R〓、R〓、R〓
およびnは主に先に好ましいと挙げた意味をも
つ)、例えばホルミル基、2―クロルエチルカル
バモイル基のような2―ハロゲノエチルカルバモ
イル基、シアノアセチル基、フエニルアセチル
基、2―チエニルアセチル基のようなテトラゾリ
ル基、しかし特にα―位置において脂環式、芳香
族または複素環式基のような環式基主に単環式基
によつておよび官能性基主にアミノ基、カルボキ
シル基、スルホ基または水酸基によつて置換され
たアセチル基、殊にフエニルグリシル基〔この基
におけるフエニル基は場合によつては例えば保護
されている場合のある水酸基例えばアシルオキシ
基例えばハロゲン置換されていることのできる低
級アルコキシカルボニルオキシ基または低級アル
カノイルオキシ基によつておよび(または)ハロ
ゲン原子例えば塩素原子によつて置換されている
ことのできるフエニル基、例えばフエニル基、3
―または4―ヒドロキシ―、3―クロル―4―ヒ
ドロキシ―または3,5―ジクロル―4―ヒドロ
キシフエニル基(その水酸基は保護例えばアシル
化された水酸基であることもできる)であり、そ
してアミノ基は場合によつては置換されているこ
ともできそして例えば塩の形であることもできる
スルホアミノ基または置換されたアミノ基(例え
ば、置換基として、加水分解により***できるト
リチル基または主としてアシル基例えば置換され
ている場合のあるカルバモイル基例えばウレイド
カルボニル基やN′―トリクロルメチルウレイド
カルボニル基のような置換されている場合のある
ウレイドカルボニル基、またはグアニジノカルボ
ニル基のような置換されている場合のあるグアニ
ジノカルボニル基、または例えばトリフルオル酢
酸のような酸でまたは水性酢酸の存在下での亜鉛
のような化学的還元剤または接触された水素で還
元的に処理した場合にまたは加水分解によつて分
裂することのできるアシル基またはこのようなア
シル基に変えることのできるアシル基、好ましく
は炭酸半エステルの適当なアシル基例えばハロゲ
ン置換またはベンゾイル置換されている場合のあ
るアルコキシカルボニル基例えばt―ブチルオキ
シカルボニル基、2,2,2―トリクロルエチル
オキシカルボニル基、2―クロルエトキシカルボ
ニル基、2―ブロムエトキシカルボニル基、2―
ヨードエトキシカルボニル基、またはフエナシル
オキシカルボニル基、低級アルコキシ置換または
ニトロ置換されている場合のあるフエニル低級ア
ルコキシカルボニル基例えば4―メトキシベンジ
ルオキシカルボニル基またはジフエニルメトキシ
カルボニル基、またはカルバモイル基やN―メチ
ルカルバモイル基のような炭酸半アミドのアシル
基、さらにまたシアン化水素酸、亜硫酸またはチ
オ酢酸アミドのような親核性剤によつて***され
るアリールチオ基またはアリール低級アルキルチ
オ基例えば2―ニトロフエニルチオ基またはトリ
チルチオ基、電解還元で***できるアリールスル
ホニル基例えば4―メチルフエニルスルホニル
基、またはぎ酸または無機酸水溶液例えば塩酸ま
たはりん酸のような酸性剤で***できる1―低級
アルコキシカルボニル―2―プロピリデン基また
は1―低級アルカノイル―2―プロピリデン基例
えば1―エトキシカルボニル―2―プロピリデン
基をもつている)である〕、さらにα―1,4―
シクロヘキサジエニル―グリシル基、α―(1―
シクロヘキセニル)―グリシル基、α―2―また
はα―3―チエニルグリシル基のようなα―チエ
チルグリシル基、α―2―フリルグリシル基のよ
うなα―フリルグリシル基、またはα―4―イソ
チアゾリル―グリシル基のようなα―イソチアゾ
リルグリシル基(これらの基のアミノ基は例えば
先にフエニルグリシル基は述べたように置換また
は保護されていることができる)、さらにα―カ
ルボキシ―フエニルアセチル基またはα―カルボ
キシ―チエニルアセチル基例えばα―カルボキシ
―2―チエニルアセチル基(これらは場合によつ
ては官能的に変えられたカルボキシル基例えばナ
トリウム塩のような塩の形またはエステル例えば
メチルエステルまたはエチルエステルのような低
級アルキルエステルやジフエニルメチルエステル
のようなフエニル―低級アルキルエステルの形に
あるカルボキシル基をもつていてもよい)または
α―スルホ―フエニルアセチル基(これは場合に
よつては例えば上記のカルボキシル基のように官
能的に変えられたスルホ基をもつていてもよい)、
α―ホスホノ―、α―O―メチルホスホノ―また
はα―O,O′―ジメチルホスホノ―フエニルア
セチル基、またはα―ヒドロキシ―フエニルアセ
チル基〔これは官能的に変えられた水酸基、殊に
アシルオキシ基(このアシル基は例えばトリフル
オル酢酸のような酸性剤で処理するかまたは水性
酢酸の存在下での亜鉛のような化学的環元剤で処
理する場合に好ましくは容易に***することので
きるアシル基またはこのようなアシル基に変える
ことのできるアシル基、好ましくは炭酸半エステ
ルのアシル基例えば前記の例えばハロゲン置換ま
たはベンゾイル置換されていることのできる低級
アルコキシカルボニル基、例えば2,2,2―ト
リクロルエトキシカルボニル基、2―クロルエト
キシカルボニル基、2―ブロムエトキシカルボニ
ル基、2―ヨードエトキシカルボニル基、t―ブ
チルオキシカルボニル基またはフエナシルオキシ
カルボニル基、さらにホルミル基である)をもつ
ていることができる〕、ならびに1―アミノ―シ
クロヘキシルカルボニル基、2―または4―アミ
ノメチル―フエニルアセチル基のようなアミノメ
チルフエニルアセチル基または4―アミノピリジ
ニウムアセチル基のようなアミノ―ピリジニウム
アセチル基(これらも例えば上記のように置換さ
れたアミノ基をもつていることもできる)、また
は4―ピリジルチオアセチル基のようなピリジル
チオアセチル基であり、そしてRb 1は水素原子で
あるか、またはRa 1とRb 1とはその両方で4―位置
にメチル基のような低級アルキル基2個をもつ場
合のある1―オキソ―3―アザ―1,4―ブチレ
ン基〔これは2―位置において好ましくは、場合
によつては保護された水酸基例えばアシルオキシ
基例えばハロゲン置換されていることのできる低
級アルコキシカルボニルオキシ基または低級アル
カノイルオキシ基によつておよび(または)ハロ
ゲン原子例えば塩素原子によつて置換されている
ことのできるフエニル基、例えばフエニル基、ま
たは3―または4―ヒドロキシ―、3―クロル―
4―ヒドロキシ―または3,5―ジクロル―4―
ヒドロキシ―フエニル基(その水酸基は保護例え
ば上記のようにアシル化されていることもでき
る)をもつていることができる〕であり、そして
R2は水酸基、低級アルコキシ基殊にα―位置で
高度に分枝した低級アルコキシ基例えばt―ブト
キシ基、さらにメトキシ基またはエトキシ基、2
―ハロゲノ低級アルコキシ基または2,2,2―
トリクロルエトキシ基、2―ヨードエトキシ基ま
たはこの基に容易に変えることのできる2―クロ
ルエトキシ基または2―ブロムエトキシ基、フエ
ナシルオキシ基、低級アルコキシ基またはニトロ
基で置換されていることのできるフエニル基1〜
3個をもつ1―フエニル低級アルコキシ基例えば
4―メトキシベンジルオキシ基、4―ニトロベン
ジルオキシ基、ジフエニルメトキシ基、4,4′―
ジメトキシ―ジフエニルメトキシ基またはトリチ
ルオキシ基、低級アルカノイルオキシメトキシ基
例えばアセチルオキシメトキシ基またはピバロイ
ルオキシメトキシ基、α―アミノ低級アルカノイ
ルオキシメトキシ基例えばグリシルオキシメトキ
シ基、2―フタリジルオキシメトキシ基、低級ア
ルコキシカルボニルオキシ基例えばエトキシカル
ボニルオキシ基または低級アルカノイルオキシ基
例えばアセチルオキシ基、さらにトリ低級アルキ
ルシリルオキシ基例えばトリメチルシリルオキシ
基であり、そしてR3は水素原子、低級アルキル
基特にメチル基であるか、またはベンジル基また
はジフエニルメチル基(これらは場合により例え
ばハロゲン原子、塩素原子または臭素原子、また
は低級アルコキシ基例えばメトキシ基で置換され
ていることがある)である。
本発明は主として式AにおいてRa 1が式 〔この式でRaはフエニル基またはヒドロキシフ
エニル基例えば3―または4―ヒドロキシフエニ
ル基、さらにヒドロキシ―クロルフエニル基例え
ば3―クロル―4―ヒドロキシフエニル基または
3,5―ジクロル―4―ヒドロキシフエニル基
(これらの基において水酸基はハロゲン化されて
いることのできる低級アルコキシカルボニル基例
えばt―ブトキシカルボニル基または2,2,2
―トリクロルエトキシカルボニル基のようなアシ
ル基によつて保護されていることができる)、2
―または3―チエニル基のようなチエニル基、さ
らに4―ピリジル基のようなピリジル基、4―ア
ミノピリジニウム基のようなアミノピリジニウム
基、2―フリル基のようなフリル基、4―イソチ
アゾリル基のようなイソチアゾリル基、1―テト
ラゾリル基のようなテトラゾリル基または1,4
―シクロヘキサジエニル基または1―シクロヘキ
セニル基であり、Xは酸素原子またはいおう原子
であり、mは0または1であり、そしてRbは水
素原子であるか、またはmが0である場合には
Rbはアミノ基、保護されたアミノ基例えばアシ
ルアミノ基例えばt―ブトキシカルボニルアミノ
基のようなα―位置で高度に分枝した低級アルコ
キシカルボニルアミノ基、2,2,2―トリクロ
ルエトキシカルボニルアミノ基、2―ヨードエト
キシカルボニルアミノ基または2―ブロムエトキ
シカルボニルアミノ基のような2―ハロゲノ低級
アルコキシカルボニルアミノ基、または低級アル
コキシ置換またはニトロ置換されている場合のあ
るフエニル低級アルコキシカルボニルアミノ基例
えば4―メトキシベンジルオキシカルボニルアミ
ノ基またはジフエニルメトキシカルボニルアミノ
基、または3―グアニルウレイド基、さらにスル
ホアミノ基、トリチルアミノ基、アリールチオア
ミノ基例えば2―ニトロフエニルチオアミノ基、
アリールスルホニルアミノ基例えば4―メチルフ
エニルスルホニルアミノ基または1―低級アルコ
キシカルボニル―2―プロピリデンアミノ基例え
ば1―エトキシカルボニル―2―プロピリデンア
ミノ基、カルボキシ基または塩例えばナトリウム
塩のようなアルカリ金属塩の形にあるカルボキシ
ル基、ならびに保護されたカルボキシル基例えば
エステル化されたカルボキシル基例えばジフエニ
ルメトキシカルボニル基のようなフエニル低級ア
ルコキシカルボニル基、スルホ基または塩例えば
ナトリウム塩のようなアルカリ金属塩の形にある
スルホ基、保護されたスルホ基、水酸基または保
護された水酸基例えばアシルオキシ基例えばt―
ブトキシカルボニルオキシ基のようなα―位置で
高度に分枝した低級アルコキシカルボニルオキシ
基、2,2,2―トリクロルエトキシカルボニル
オキシ基、2―ヨードエトキシカルボニルオキシ
基または2―ブロムエトキシカルボニルオキシ基
のような2―ハロゲン低級アルコキシカルボニル
オキシ基、さらにホルミルオキシ基、またはO―
低級アルキルホスホノ基またはO,O′―ジ低級
アルキルホスホノ基例えばO―メチルホスホノ基
またはO,O′―ジメチルホスホノ基である〕で
示されるアシル基または5―アミノ―5―カルボ
キシバレリル基(そのアミノ基および(または)
カルボキシル基は保護されていることもでき、例
えばアシルアミノ基例えばアセチルアミノ基のよ
うな低級アルカノイルアミノ基、ジクロルアセチ
ルアミノ基のようなハロゲノ低級アルカノイルア
ミノ基、ベンゾイルアミノ基またはフタロイルア
ミノ基、またはエステル化されたカルボキシル基
例えばジフエニルメトキシカルボニル基のような
フエニル低級アルコキシカルボニル基としてある
ことができる)であり(なお、Raがフエニル基、
ヒドロキシフエニル基、ヒドロキシ―クロルフエ
ニル基またはピリジル基である場合にmは好まし
くは1であり、そしてRaがフエニル基、ヒドロ
キシフエニル基、ヒドロキシ―クロルフエニル
基、チエニル基、フリル基、イソチアゾリル基、
1,4―シクロヘキサジエニル基または1―シク
ロヘキセニル基である場合にmは0であつてRb
は水素原子でないのが好ましい)、Rb 1が水素原子
であり、R2が主として水酸基および低級アルコ
キシ基殊にα―位置で高度に分枝した低級アルコ
キシ基例えばt―ブトキシ基、2―ハロゲノ―低
級アルコキシ基例えば2,2,2―トリクロルエ
トキシ基、2―ヨードエトキシ基または2―ブロ
ムエトキシ基、または例えばメトキシ基のような
低級アルコキシ基で置換されている場合のあるジ
フエニルメトキシ基例えばジフエニルメトキシ基
または4,4′―ジメトキシ―ジフエニルメトキシ
基、さらにトリメチルシリルオキシ基のようなト
リ低級アルキルシリルオキシ基であり、そして、
R3が水素原子、低級アルキル基例えばメチル基、
エチル基またはn―ブチル基、ならびにベンジル
基またはジフエニルメチル基(これらの基は場合
により、ハロゲン原子例えば塩素原子または臭素
原子、または低級アルコキシ基例えばメトキシ基
で置換されていてもよい)である3―セフエム―
化合物、このような式(A)の3―セフエム化
合物の1―オキシドおよび式(B)で表わされ
る相当する2―セフエム化合物、または塩形成基
をもつこのような化合物の塩殊に医薬的に使用で
きる無毒な塩、例えばR2が水酸基でありそして
式(B)のアシル基中に遊離アミノ基をもつている化
合物のナトリウム塩のようなアルカリ金属塩、カ
ルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩またはア
ミン塩を含めたアンモニウム塩に関するものであ
る。
主として、式(A)の3―セフエム―化合物
および式(B)の相当する2―セフエム―化合
物または塩形成基をもつこのような化合物の塩殊
に前項で挙げたような医薬的に使用できる無毒の
塩においては、Ra 1は水素原子または式(B)のアシ
ル基(この式でRaはフエニル基、4―ヒドロキ
シフエニル基のようなヒドロキシフエニル基、2
―または3―チエニル基のようなチエニル基、4
―イソチアゾリル基または1,4―シクロヘキサ
ジエニル基または1―シクロヘキセニル基であ
り、Xは酸素原子であり、mは0または1であ
り、そしてRbは水素原子であるかまたはmが0
である場合にはRbはアミノ基、保護されたアミ
ノ基例えばアシルアミノ基例えばt―ブトキシカ
ルボニルアミノ基のようなα―位置で高度に分枝
した低級アルコキシカルボニルアミノ基、2,
2,2―トリクロルエトキシカルボニルアミノ
基、2―ヨードエトキシカルボニルアミノ基また
は2―ブロムエトキシカルボニルアミノ基のよう
な2―ハロゲノ低級アルコキシカルボニルアミノ
基、または低級アルコキシ置換またはニトロ置換
されている場合のあるフエニル低級アルコキシカ
ルボニルアミノ基例えば4―メトキシベンジルオ
キシカルボニルアミノ基、または水酸基または保
護された水酸基例えばアシルオキシ基例えばt―
ブトキシカルボニルオキシ基のようなα―位置で
高度に分枝した低級アルコキシカルボニルオキシ
基、2,2,2―トリクロルエトキシカルボニル
オキシ基、2―ヨードエトキシカルボニルオキシ
基または2―ブロムエトキシカルボニルオキシ基
のような2―ハロゲノ低級アルコキシカルボニル
オキシ基、さらにホルミルオキシ基である)また
は5―アミノ―5―カルボキシバレリル基(その
アミノ基およびカルボキシル基は保護されている
こともでき、例えばアシルアミノ基例えばアセチ
ルアミノ基のような低級アルカノイルアミノ基、
ジクロルアセチルアミノ基のようなハロゲノ低級
アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基また
はフタロイルアミノ基としてまたはエステル化さ
れたカルボキシル基例えばジフエニルメトキシカ
ルボニル基のようなフエニル低級アルコキシカル
ボニル基としてあることができる)であり、(な
お、Raがフエニル基またはヒドロキシフエニル
基である場合はmは1であるのが好ましい)、Rb 1
は水素原子であり、R2は主として水酸基、さら
に2―位置でハロゲン原子例えば塩素原子、臭素
原子またはよう素原子で置換されている場合のあ
る低級アルコキシ基殊にα―位置で高度に分枝し
た低級アルコキシ基例えばt―ブトキシ基、2―
ハロゲノ―低級アルコキシ基例えば2,2,2―
トリクロルエトキシ基、2―ヨードエトキシ基ま
たは2―ブロムエトキシ基、または例えばメトキ
シ基のような低級アルコキシ基で置換されている
場合のあるジフエニルメトキシ基例えばジフエニ
ルメトキシ基または4,4′―ジメトキシ―ジフエ
ニルメトキシ基、またはp―ニトロベンジルオキ
シ基、さらにトリメチルシリルオキシ基のような
トリ低級アルキルオキシ基でありそしてR3は水
素原子、低級アルキル基例えば特にメチル基、ベ
ンジル基またはジフエニルメチル基(場合により
ハロゲン原子例えば塩素原子または臭素原子、ま
たは低級アルコキシ基例えばメトキシ基で置換さ
れていることがある)である。
本発明は主として7β―(D―α―アミノ―α
―Ra―アセチルアミノ)―3―低級アルコキシ
―3―セフエム―4―カルボン酸(Raはフエニ
ル基、4―ヒドロキシフエニル基、2―チエニル
基、1,4―シクロヘキサジエニル基または1―
シクロヘキセニル基であり、そして低級アルコキ
シは炭素原子を4個までもつもの例えばエトキシ
またはn―ブトキシ、しかし主にメトキシであ
る)およびそれらの分子内塩、およびとりわけ3
―メトキシ―7β―(D―α―フエニル―グリシ
ルアミノ)―3―セフエム―4―カルボン酸およ
びその分子内塩の製法、および3―低級アルコキ
シ―3―セフエム―4―カルボン酸化合物の製造
用中間体として役立つ3―ヒドロキシ―3―セフ
エム―4―カルボン酸化合物の製造を提供するも
のである。これらの3―低級アルコキシ化合物
は、前記の投与量において殊に経口投与の場合
に、著しい抗生作用をグラム陽性菌および殊にグ
ラム陰性菌に対して少い毒性をもつて示す。
本発明方法に従つて、一般式(A)で表わさ
れる化合物、その1―オキシド、一般式(B)
で表わされる化合物および塩形成基をもつそれら
の化合物の塩は、一般式 〔この式でRa 1は水素原子またはアミノ保護基RA 1
であつてRb 1は水素原子またはアシル基Acである
かまたはRa 1とRb 1とは両方で2価のアミノ保護基
であるものとし、RA 2は式中のカルボニル基−C
(=O)−といつしよになつて保護されたカルボキ
シル基を形成する基であり、基−N(Ra 4)(Rb 4
は第2または第3アミノ基であり、Yは除去する
基である〕 で表わされる化合物からH―Yを除去することに
よつて前記化合物を環元し、中間生成物として形
成される式 〔この式でRa 1とRb 1とRA 2と−N(Ra 4)(Rb 4)とは前
記と同じ意味であり、2,3―位置または3,4
―位置に2重結合をもつことができるものとす
る〕で表わされるエナミンにおいてアミノ基―N
(Ra 4)(Rb 4)を加溶媒分解によつて基 −OR3 (この式でR3は水素原子、低級アルキル基また
は場合により置換されていることのあるα―フエ
ニル―低級アルキル基である) に変え、そして所望により式(A)または(
B)で表わされる得られた化合物において式−C
(=O)−RA 2で表わされる保護されたカルボキシ
ル基を遊離のまたは他の保護されたカルボキシル
基に変え、そして(または)所望により、α―フ
エニル―低級アルコキシ基−O−R3を遊離の水
酸基に変え、そして(または)得られた遊離の水
酸基−O−R3を低級アルコキシ基−O−R3に変
え、そして(または)所望により、最終生成物の
定義の範囲内で得られた化合物を他の化合物に変
え、そして(または)所望により、得られた塩形
成基をもつ化合物を塩に変えまたは得られた塩を
遊離化合物または他の塩に変え、そして(また
は)所望により得られた異性体化合物の混合物を
個々の異性体に分離することによつて、製造する
ことができる。
式()で表わされる化合物において、アミノ
基−N(Ra 4)(Rb 4)は、カルボキシル基に対して、
トランス―位(クロトン酸配位)またはシス―位
(イソクロトン酸配位)であることができる。
式()で表わされる出発化合物において、除
去する基Yは、例えば−S−R4基、−SO2−R5
(いおう原子によつてチオ基−S−と結合してい
る)、または−S−SO2−R5基である。
−S−R4で表わされる基において、R4は炭素
原子15個まで好ましくは9個までで、環窒素原子
少なくとも1個と場合によりその他の環複素原子
例えば酸素原子またはいおう原子とを含む場合に
より置換されていることのある芳香族性複素環式
基であり、その基は2重結合によつて環窒素原子
と結合している1つの環炭素原子によつてチオ基
−S−と結合しているものとする。このような基
は、単環式または2環式であり、そして置換基例
えばメチル基またはエチル基のような低級アルキ
ル基、メトキシ基またはエトキシ基のような低級
アルコキシ基、ふつ素原子または塩素原子のよう
なハロゲン原子、またはフエニル基のようなアリ
ール基で置換されていることができる。
このような基R4は、例えば単環式5員環の、
チアザ環基、チアトリアザ環基、オキサジアザ環
基またはオキサトリアザ環基(これらの基は芳香
族性の基である)であり、特には芳香族性の特に
単環式5員環のジアザ環基、オキシアザ環基およ
びチアザ環基であり、および(または)とりわけ
相当するベンズジアザ環基、ベンズオキシアザ環
基またはベンズチアザ環基(ここで複素環基部分
は5員環であり、芳香族性を示す)であり、基
R4において置換可能な窒素原子が例えば低級ア
ルキル基によつて置換されていてもよい。このよ
うな基R4としては、例えば1―メチル―イミダ
ゾール―2―イル基、1,3―チアゾール―2―
イル基、1,3,4―チアジアゾール―2―イル
基、1,3,4,5―チアトリアゾール―2―イ
ル基、1,3―オキサゾール―2―イル基、1,
3,4―オキサジアゾール―2―イル基、1,
3,4,5―オキサトリアゾール―2―イル基、
2―キノリル基、1―メチル―ベンズイミダゾー
ル―2―イル基、ベンズオキサゾール―2―イル
基および特にベンズチアゾール―2―イル基であ
る。さらに基R4は、有機カルボン酸またはチオ
カルボン酸のアシル基、例えば炭素原子18個まで
好ましくは10個までの場合により置換されている
ことのある脂肪族の、脂環式の、芳香脂肪族のま
たは芳香族のアシル基またはチオアシル基例えば
低級アルカノイル基例えばアセチル基またはプロ
ピオニル基、低級チオアルカノイル基例えばチオ
アセチル基またはチオプロピオニル基、シクロア
ルカンカルボニル基例えばシクロヘキサンカルボ
ニル基、シクロアルカンチオカルボニル基例えば
シクロヘキサンチオカルボニル基、ベンゾイル
基、チオベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、
ナフチルチオカルボニル基、複素環式カルボニル
基またはチオカルボニル基例えば2―,3―また
は4―ピリジルカルボニル基、2―または3―テ
ノイル基、2―または3―フロイル基、2―,3
―または4―ピリジルチオカルボニル基、2―ま
たは3―チオテノイル基、または2―または3―
チオフロイル基であるか、または置換された相当
するアシル基またはチオアシル基例えば低級アル
キル基例えばメチル基、ハロゲン原子例えばふつ
素原子または塩素原子、低級アルコキシ基例えば
メトキシ基、アリール基例えばフエニル基、また
はアリールオキシ基例えばフエノキシ基によつて
1置換または多置換されたアシル基またはチオア
シル基である。
式−SO2−R5および−S−SO2−R5で表わされ
る基において、基R5は場合により置換されてい
ることのある、炭素原子18個好ましくは10個まで
の特に脂肪族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族
炭化水素基である。このような基R5としては、
場合により例えば低級アルコキシ基例えばメトキ
シ基、ハロゲン原子例えばフツ素原子、塩素原子
または臭素原子、アリール基例えばフエニル基、
またはアリールオキシ基例えばフエノキシ基によ
つて1置換または多置換されていることのあるア
ルキル基特には低級アルキル基例えばメチル基ま
たはブチル基、アルケニル基例えばアリル基また
はブテニル基、シクロアルキル基例えばシクロペ
ンチル基またはシクロヘキシル基、またはナフチ
ル基、または特には場合により低級アルキル基例
えばメチル基、低級アルコキシ基例えばメトキシ
基、ハロゲン原子例えばフツ素原子、塩素原子ま
たは臭素原子、アリール基例えばフエニル基、ア
リールオキシ基例えばフエノキシ基、またはニト
ロ基によつて1置換または多置換されていること
のあるフエニル基例えばフエニル基、o―、m―
または好ましくはp―トリル基、o―、m―また
は好ましくはp―トリル基、o―、m―または好
ましくはp―メトキシフエニル基、o―、m―ま
たはp―クロルフエニル基、p―ビフエニリル
基、p―フエノキシフエニル基、p―ニトロフエ
ニル基、または1―または2―ナフチル基であ
る。
式()で表わされる出発材料において、RA 2
は、−C(=O)−で表わされる基といつしよにな
つてエステル化されたカルボキシル基(緩和な条
件下で***することができる)を形成するエーテ
ル化された水酸基であり、カルボキシル保護基
RA 2中に官能性基が存在する場合にはそれを、前
記と同様にしてそれ自身公知の方法で保護するこ
とができる。基RA 2は例えば特に場合によりハロ
ゲン原子で置換されていることのある低級アルコ
キシ基例えばメトキシ基、α―位置で高度に分枝
した低級アルコキシ基例えばt―ブトキシ基、ま
たはハロゲン原子2個(ハロゲン原子は例えば塩
素原子、臭素原子またはよう素原子である)で置
換された低級アルコキシ基、とりわけ2,2,2
―トリクロルエトキシ基、2―ブロムエトキシ基
または2―ヨードエトキシ基であるか、または場
合により置換されていることのある1―フエニル
―低級アルコキシ基例えばメトキシ基のような低
級アルコキシ基またはニトロ基をもつている1―
フエニル―低級アルコキシ基例えばベンジルオキ
シ基またはジフエニルメトキシ基(これは前記の
ように場合により置換されていることがある)、
例えばベンジルオキシ基、4―メトキシベンジル
オキシ基、4―ニトロベンジルオキシ基、ジフエ
ニルメトキシ基、または4,4′―ジメトキシ―ジ
フエニルメトキシ基、およびまた有機のシリルオ
キシ基またはスタニルオキシ基、例えばトリ―低
級アルキルシリルオキシ基例えばトリメチルシリ
ルオキシ基、またはハロゲン原子例えば塩素原子
である。好ましくは、式()で表わされる出発
原料において、Ra 1がアミノ保護基RA 1例えばアシ
ル基Ac(その基中に遊離の官能性基例えばアミノ
基、水酸基、カルボキシル基またはホスホノ基が
存在する場合には、それ自身公知の方法によりア
ミノ基は前記のようにアシル基、トリチル基、シ
リル基またはスタニル基ならびに置換されている
チオ基またはスルホニル基により保護することが
でき、水酸基カルボキシル基またはホスホノ基は
例えば前記のようなシリル基またはスタニル基を
含むエーテル基またはエステル基によつて保護す
ることができる)であり、Rb 1は水素原子である。
第2アミノ基−N(Ra 4)(Rb 4)において、置換
基Ra 4とRb 4との1方の水素原子であつて他方が炭
素原子18個まで特に12個までそして好ましくは7
個までの脂肪族または脂環式炭化水素基である。
脂肪族炭化水素基Ra 4またはRb 4としては、例え
ば場合により置換されていることのあるアルキル
基特に低級アルキル基、例えば置換基低級アルコ
キシ基例えばメトキシ基、低級アルキルチオ基例
えばメチルチオ基、シクロアルキル基例えばシク
ロヘキシル基、アリール基例えばフエニル基また
は複素環式基例えばチエニル基で置換されている
アルキル基特には低級アルキル基であり、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、2―エトキシエチル基、2―メチルチオ
エチル基、シクロヘキシルメチル基、ベンジル基
またはチエニルメチル基である。脂環式炭化水素
基Ra 4またはRb 4としては、例えば場合により置換
されていることのあるシクロアルキル基例えば置
換基、低級アルキル基例えばメチル基、低級アル
コキシ基例えばメトキシ基、低級アルキルチオ基
例えばメチルチオ基、シクロアルキル基例えばシ
クロヘキシル基、アリール基例えばフエニル基ま
たは複素環式基例えばフリル基によつて置換され
ているシクロアルキル基例えば場合により前記の
ように置換されていることのあるシクロプロピル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基または
シクロヘプチル基である。
第3アミノ基−N(Ra 4)(Rb 4)において、置換
基Ra 4およびRb 4はそれぞれ、前記の脂肪族または
脂環式炭化水素のいずれかであり、そしてRa 4
Rb 4とは同じであるかまたは異なる基であること
ができ、そして2個の置換基Ra 4とRb 4とはいつし
よになつて、炭素―炭素結合により、また酸素原
子またはいおう原子により、または場合により置
換例えば低級アルキル化例えばメチル化されてい
る窒素原子により、環を形成していることができ
る。
適当な第3アミノ基−N(Ra 4)(Rb 4)としては
例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
N―メチル―エチルアミノ基、ジイソプロピルア
ミノ基、N―メチル―イソプロピルアミノ基、ジ
ブチルアミノ基、N―メチル―イソブチルアミノ
基、ジシクロプロピルアミノ基、N―メチル―シ
クロプロピルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ
基、N―メチル―シクロペンチルアミノ基、ジシ
クロヘキシルアミノ基、N―メチル―シクロヘキ
シルアミノ基、ジベンジルアミノ基、N―メチル
―ベンジルアミノ基、N―シクロプロピル―ベン
ジルアミノ基、1―アジリジニル基、1―ピロリ
ジニル基、1―ピペリジル基、1H―2,3,4,
5,6,7―キサヒドロアゼピニル基、4―モル
ホリニル基、4―チオモルホリニル基、1―ピペ
ラジニル基または4―メチル―1―ピペラジニル
である。
本発明方法に従つて、式()で表わされる化
合物を得るための式()で表わされる化合物の
環化反応は、適当な不活性溶媒剤例えば脂肪族、
脂環式または芳香族炭化水素例えばヘキサン、シ
クロヘキサン、ベンゼンまたはトルエン、ハロゲ
ン化炭化水素例えば塩化メチレン、エーテル例え
ばジ―低級アルキルエーテル、例えばジエチルエ
ーテル、ジ低級アルコキシ―低級アルカン、例え
ばジメトキシエタン、環状エーテル例えばジオキ
サンまたはテトラヒドロフラン、または脂肪族、
脂環式または芳香族ニトリル例えばアセトニトリ
ル、またはそれらの混合物中で、場合により水分
吸着剤例えば乾燥された分子ふるいの存在下で、
室温または約150℃好ましくは約80〜100℃に加温
して、そして所望により不活性気体雰囲気例えば
窒素ガス雰囲気中で行う。
環化反応により形成する式()で表わされる
エナミンは、場合により粗生成物として単離する
ことができ、また同じ反応溶液中で加溶媒分解し
て式(A)または(B)で表わされる化合物
を得ることができる。中間生成物として生成して
くる式()で表わされるエナミンにおいて、2
重結合は、2,3―位置または3,4―位置であ
ることができる。2種の異性体の混合物もまた得
ることができる。水または式R3−OHで表わされ
るアルコールを環化反応中に完全に除去しなけれ
ば、得られる粗生成物もまたすでに式(A)ま
たは(B)で表わされる加溶媒分解生成物がい
くらか含まれている。加溶媒分解は、水分吸着剤
例えば乾燥分子ふるいの存在による作用で阻止す
ることができる。式(A)または(B)で表
わされる化合物は、R3−OH化合物、特には低級
アルカノールの存在下で環化反応を行うことによ
り直接に得ることができる。
得られる式()で表わされるエナミンの加溶
媒分解は、水または式R3−OHのアルコールおよ
び適当ならば触媒の、等モル量までの有機または
無機酸、例えばカルボン酸、スルホン酸または鉱
酸例えばギ酸、酢酸、ベンゼンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、p―トルエンスルホン酸、塩酸、
硫酸またはりん酸を約−10℃〜約40℃、好ましく
は室温で加えることによつて行う。
本発明方法による環化反応および加溶媒分解に
おいて、出発材料および反応条件に基づき、式
(A)または式(B)で表わされる単一の化
合物、または式(A)および式(B)で表わ
される化合物の混合物が得られる。得られる混合
物は、それ自身公知の方法により分離することが
でき、例えば適当な分離法により、吸着および分
別溶離〔適当な吸着剤たとえばシリカゲルまたは
酸化アルミニウム、および溶離剤を使つたクロマ
トグラフイー(カラム、紙またはプレートクロマ
トグラフイー)に含まれる〕および分別結晶、溶
媒分配等により行うことができる。
得られる式(A)および式(B)で表わさ
れる化合物は、薬理的により活性は最終生成物用
の中間体として適当であり、それ自身公知の種々
の付加的方法によつてそのような活性最終生成物
に変えることができる。
本発明方法により得られる式(A)または式
(B)で表わされる化合物において、α―フエ
ニル―低級アルキル基R3は、容易に***して、
水素原子で置換することができる。場合により置
換されていることのあるα―フエニル―低級アル
キル基、例えばベンジル基またはジフエニルメチ
ル基は、アシドリシス例えば適当な無機または有
機酸例えば塩酸、硫酸、ギ酸または特にトリフル
オル酢酸で処理することにより、または水素化分
解、たとえば触媒例えばパラジウム存在中の水素
原子で処理することにより***することができ
る。得られる3―ヒドロキシ化合物は、主に3―
セフエムの形である。α―フエニル―低級アルキ
ル基R3の脱離は、場合により選択的に、すなわ
ちカルボキシル保護基RA 2を同時に分離せずに、
行うことができる。
エノール―エーテル、すなわち式(A)およ
び(または)式(B)で表わされる化合物にお
いてR3が低級アルキル基である化合物は、式
(A)または(B)においてR3が水素原子ま
たは水酸基を保護している残基である化合物から
得ることができ、R3が水酸基を保護している残
基である場合には、この基を水素原子で置換しそ
して引き続いて、エノール基のエーテル化に適す
る任意の方法に従つて遊離の水酸基をエーテル化
することにより得られる。エーテル化剤として
は、基R3に相当する式 R3−N2 で表わされるジアゾ化合物、主として置換されて
いる場合のあるジアゾ低級アルカン例えばジアゾ
メタン、ジアゾエタンまたはジアゾ―n―ブタ
ン、さらに置換されている場合のあるα―フエニ
ル―ジアゾ低級アルカン例えばフエニルジアゾメ
タンやジフエニルジアゾメタンを使うのが好まし
い。これら反応剤を適当な不活性溶媒例えばヘキ
サン、シクロヘキサン、ベンゼンまたはトルエン
のような脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素、
塩化メチレンのようなハロゲン化された脂肪族炭
化水素、メタノール、エタノールまたはt―ブタ
ノールのような低級アルカノール、エーテル例え
ばジエチルエーテルのようなジ低級アルキルエー
テルまたはテトラヒドロフランやジオキサンのよ
うな環状エーテルまたはそれらの溶媒混合物の存
在の下でそしてジアゾ化合物によつて冷却、室温
または僅かに加熱の下で、さらに必要ならば密封
容器内でそして(または)窒素ガスのような不活
性ガスの下で使う。
さらに、式 R3−OH (この式でR3は低級アルキル基または置換され
ている場合のあるα―フエニル―低級アルキル
基、例えばベンジル基またはジフエニルメチル基
である) で表わされるアルコールの反応性エステルで処理
することによつて、式(A)および(または)
式(B)で表わされるエノールエーテルを生成
することができる。適するエステルは主として強
い無機または有機酸、例えば鉱酸、例えばハロゲ
ン化水素酸例えば塩酸、臭化水素酸またはよう化
水素酸、硫酸またはフルオル硫酸のようなハロゲ
ノ硫酸あるいは強い有機スルホン酸例えばふつ素
のようなハロゲンで置換されている場合のある低
級アルカンスルホン酸、または芳香族スルホン酸
例えばメチル基のような低級アルキル基、臭素の
ようなハロゲン原子および(または)ニトロ基で
置換されていることのできるベンゼンスルホン
酸、例えばメタンスルホン酸、トリフルオルメタ
ンスルホン酸またはp―トルエンスルホン酸との
エステルである。これらエーテル化剤殊に硫酸ジ
メチルのような硫酸ジ低級アルキル、さらにフル
オル硫酸メチルのようなフルオル硫酸低級アルキ
ルまたはトリフルオルメタンスルホン酸メチルの
ようなハロゲン置換されていることのできるメタ
ンスルホン酸低級アルキルエステルを一般には溶
媒例えば塩素化のようなハロゲン化されている場
合のある脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素例
えば塩化メチレン、ジオキサンやテトラヒドロフ
ランのようなエーテル、メタノールのような低級
アルカノールまたはそれらの混合物の中で使う。
この場合に、適当な縮合剤例えばナトリウムやカ
リウムのようなアルカリ金属の炭酸塩または重炭
酸塩(一般に硫酸エステルの場合に)または有機
塩基例えばN,N―ジイソプロピル―N―エチル
アミンのような一般に立体障害のあるトリ低級ア
ルキルアミン(好ましくはハロゲノ硫酸低級アル
キルエステルまたはハロゲン置換されている場合
のあるメタンスルホン酸低級アルキルエステルの
場合に)を使うのが好ましい。この反応を冷却、
室温または加熱の下で例えば約−20〜50℃でそし
て必要ならば密封容器内でそして(または)窒素
のような不活性ガスの下で操作する。
エーテル化反応は、相転移触媒によつてさらに
促進することができる。使うことのできる相転移
触媒は、第4りん塩および特に4級アンモニウム
塩、例えば場合により置換されていることのある
テトラアルキルアンモニウムハライド、例えばテ
トラブチルアンモニウムクロリド、ブロミドまた
はヨーダイド、またはベンジル―トリエチルアン
モニウムクロリドであり、触媒的な量でまたは等
モル量までで使う。水と混和しない任意の溶媒を
有機相として使うことができ、例えば場合により
ハロゲン化たとえば塩素化されていることのある
脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素、例えばト
リ―またはテトラ―クロルエチレン、ジ―、トリ
―またはテトラ―クロルエタン、クロルベンゼ
ン、または特に4塩化炭素、またはトルエンまた
はキシレンである。アルカリ金属の炭酸塩または
重炭酸塩、例えば炭酸または重炭酸カリウム、炭
酸または重炭酸ナトリウム、アルカリ金属リン酸
塩例えばリン酸カリウム、およびアルカリ金属水
酸化物例えば水酸化ナトリウムは、縮合剤として
適当であり、塩基―感応性化合物の場合には、エ
ーテル化の間PH値が約7と8.5の間になるように
反応混合物中に加えることができる。さらに、脂
肪族性の同一炭素原子に式 R3−O− で示されるエーテル化された水酸基2〜3個をも
つ化合物すなわち相当するアセタールまたはオル
トエステルで酸性剤の存在の下で処理することに
よつて、エノールエーテルを作ることもできる。
従つて、エーテル化剤として例えば2,2―ジメ
トキシ―プロパンのようなgem―低級アルコキシ
低級アルカンをp―トルエンスルホン酸のような
強い有機スルホン酸の存在の下でそして適当な溶
媒例えばメタノールのような低級アルカノールま
たはジメチルスルホキシドのようなジ低級アルキ
ル―または低級アルキレン―スルオキシドの存在
の下で、またはオルトぎ酸トルエチルエステルの
ようなオルトぎ酸トリ低級アルキルエステルを硫
酸のような強い無機酸またはp―トルエンスルホ
ン酸のような強い有機スルホン酸の存在の下でそ
して適当な溶媒例えばエタノールのような低級ア
ルカノールまたはジオキサンのようなエーテルの
存在の下で使うことができ、こうしてR3がメチ
ル基またはエチル基のような低級アルキル基であ
る式(A)および(または)式(B)で表わ
される化合物が得られる。
さらに、式(A)および(または)(B)
で表わされる化合物(ここでR3は水素原子であ
る)を式 (R33O A で表わされるトリ―R3―オキソニウム塩(いわ
ゆるメールワイン塩)または式 (R3O)2CH A で表わされるジ―R3O―カルベニウム塩または式 (R32Hal A (これらの式でA は酸の陰イオンでありそして
Hal はブロモニウムイオンのようなハロニウム
イオンである) で表わされるジ―R3―ハロニウム塩で処理する
場合にも、式(A)および(または)(B)
で表わされるエノールエーテルが得られる。この
ような反応体として、主にトリ低級アルキルオキ
ソニウム塩、ジ低級アルコキシカルベニウム塩ま
たはジ低級アルキルハロニウム塩、殊に錯ふつ素
含有酸との相当する塩、例えば相当するテトラフ
ルオルボレート、ヘキサフルオルホスフエート、
ヘキサフルオルアンチモネートまたはヘキサクロ
ルアンチモネートが挙げられる。このような反応
体は例えばトリメチルオキソニウム―またはトリ
エチルオキソニウム―ヘキサフルオルアンチモネ
ート、―ヘキサクロルアンチモネート、―ヘキサ
フルオルホスフエートまたは―テトラフルオルボ
レート、ジメトキシカルベニウムヘキサフルオル
ホスフエートまたはジメチルブロモニウム―ヘキ
サフルオルアンチモネートである。これらエーテ
ル化剤を好ましくは不活性溶媒例えばジエチルエ
ーテルやテトラヒドロフランのようなエーテルま
たは塩化メチレンのようなハロゲン化された炭化
水素またはそれらの混合物の中で、必要ならば塩
基例えば好ましくは立体障害のあるトリ低級アル
キルアミン例えばN,N―ジイソプロピル―N―
エチルアミンのような有機塩基の存在の下でそし
て冷却、室温またはわずかに加熱の下で例えば約
−20〜+50℃で、必要ならば密封容器内でそして
(または)窒素のような不活性ガスの下で使う。
さらに、式R3が水素原子である式(A)お
よび(または)式(B)で表わされる化合物
を、3―位置で置換された1―R3―トリアゼン
化合物(すなわち、置換基−N=N−NH−R3
もつ化合物)で処理することによつても、式(
A)および(または)(B)で表わされるエノ
ールエーテルが作られる。この3―窒素原子の置
換基は炭素原子を介して結合している有機基好ま
しくは炭素環式アリール基、例えば置換されてい
る場合のあるフエニル基例えば4―メチルフエニ
ル基のような低級アルキルフエニル基である。こ
のようなトリアゼン化合物は3―アリール―1―
低級アルキル―トリアゼン例えば3―(4―メチ
ルフエニル)―1―メチル―トリアゼン、3―
(4―メチルフエニル)―1―エチル―トリアゼ
ン、3―(4―メチルフエニル)―1―n―プロ
ピル―トリアゼンまたは3―(4―メチルフエニ
ル)―1―イソプロピル―トリアゼン、または3
―アリール―1―(α―フエニル低級アルキル)
―トリアゼン例えば1―ベンジル―3―(4―メ
チルフエニル)―トリアゼンである。これら反応
体を一般に不活性溶媒例えばハロゲン化されてい
る場合のある炭化水素例えばベンゼンまたはエー
テルまたは溶媒混合物の中でそして冷却、室温ま
たは好ましくは高めた温度の下で例えば約20〜
100℃で、必要ならば密封容器内でそして(また
は)窒素のような不活性ガスの中で使う。
式(A)および(B)において−OR3が反
応性にエステル化された水酸基である化合物を、
R3−OH(ここでR3は低級アルキル基またはα―
フエニル―低級アルキル基である)で表わされる
アルコールと反応させることによつても、式(
A)および(または)式(B)で表わされるエ
ノールエーテルを得ることができる。反応性にエ
ステル化された水酸基−OR3は、特に無機または
有機の強酸でエステル化された水酸基である。こ
のような酸としては、例えば鉱酸、ハロゲン化水
素酸例えば塩酸、臭化水素酸またはヨー化水素
酸、およびまたは硫酸またはハロゲン化硫酸、例
えばフルオル硫酸、または好ましくは強有機スル
ホン酸例えば式 HO−SO2−R5 (この式でR5は基Yにおいて与えたと同じ意味
をもつ)で表わされる酸、例えば低級アルカンス
ルホン酸(これは場合によりふつ素原子のような
ハロゲン原子によつて置換されていることがあ
る)、または芳香族スルホン酸例えばベンゼンス
ルホン酸(場合により例えばメチル基のような低
級アルキル基、臭素原子のようなハロゲン原子、
および(または)ニトロ基によつて置換されてい
ることがある)、例えば特にメタンスルホン酸、
トリフルオルメタンスルホン酸またはp―トルエ
ンスルホン酸である。式R3−OHで表わされるア
ルコールとの反応は、通常溶媒例えば場合により
ハロゲン化例えば塩素化されていることのある脂
肪族、脂環式または芳香族炭化水素例えばベンゼ
ン、トルエンまたは塩化メチレン、エーテル例え
ばジオキサンまたはテトラヒドロフラン、ジ―低
級アルキルアミド例えばジメチルホルムアミドま
たはジメチルスルホキシド等中でか、またはそれ
らの混合物中で、好ましくは適当な縮合剤例えば
アルカリ金属の炭酸塩または重炭酸塩、例えば炭
酸または重炭酸ナトリウム、炭酸または重炭酸カ
リウム、の存在下または有機塩基例えば通常立体
障害のあるトリ低級アルキルアミン例えばトリエ
チルアミンまたはN,N―ジイソプロピル―N―
エチルアミンの存在下で行う。さらに反応は、冷
却、室温または加温して例えば約−20℃〜50℃の
温度で、必要ならば密封容器中で、そして(また
は)不活性ガス雰囲気例えば窒素雰囲気中で行
う。
式(A)および(または)式(B)におい
て、−OR3が反応性にエステル化された水酸基で
ある化合物は、すでに独国特許公開第2408686号
および同第2408698号により開示されており、ま
た本発明方法により得られる、−OR3が遊離の水
酸基である式(A)および(または)式(
B)で表わされる化合物から前記独国公開の各号
に開示されている方法と同様にして作ることがで
きる。
例えば、R3が−SO2−R5である式(A)お
よび(または)式(B)で表わされる化合物の
スルホン酸エステルは、−OR3が遊離の水酸基で
ある式(A)および(または)式(B)で表
わされる化合物を、式HO−SO2−R5で表わされ
るスルホン酸の反応性に官能化された誘導体でエ
ステル化することによつて作ることができる。使
用することのできる、式HO−SO2−R5で表わさ
れるスルホン酸の反応性官能誘導体は、例えばそ
の反応性無水物、特にハロゲン化水素酸との混合
無水物、例えばその塩化物、例えば塩化メシルと
p―トルエンスルホン酸クロリドである。
エステル化は、好ましくは有機の第3窒素塩基
例えばピリジン、トリエチルアミンまたはエチル
―ジイソプロピルアミンの存在下で、適当な不活
性溶媒例えば脂肪族、脂環式または芳香族炭化水
素例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン
またはトルエン、塩化メチレンのようなハロゲン
化された脂肪族炭化水素、メタノール、エタノー
ルまたはt―ブタノールのような低級アルカノー
ル、エーテル例えばジエチルエーテルのようなジ
低級アルキルエーテルまたはテトラヒドロフラン
やジオキサンのような環状エーテルまたはそれら
の溶媒混合物の存在の下でそしてエステル化剤の
反応性によつて冷却、室温または僅かに加熱、す
なわち約−10℃〜+50℃の温度の下で、さらに必
要ならば密封容器内でそして(または)窒素ガス
のような不活性ガスの下で行う。得られるスルホ
ン酸エステルは、単離することができ、また同一
の反応混合物中でさらに処理することもできる。
本発明方法ならびに所望によつては行うことの
できる追加工程においては、必要ならば、その原
料または本発明方法によつて得られる化合物中の
反応に関与しない遊離の官能性基を、例えば遊離
アミノ基はこれを例えばアシル化、トリチル化ま
たはシリル化によつて、遊離水酸基またはメルカ
プト基はこれを例えばエーテル化またはエステル
化によつてそして遊離カルボキシル基はこれを例
えばシリル化を含めたエステル化によつて、予じ
めそれ自身公知の方法によつて一時的に保護しそ
して反応終了後にそれ自体公知の方法によつてそ
れらの基を所望ならば個々にまたは同時に遊離さ
せることができる。従つて、好ましくは例えばア
シル基としてのRA 1またはRb 1におけるアミノ基、
水酸基、カルボキシル基またはホスホノ基を例え
ば前記のようなアシルアミノ基例えば2,2,2
―トリクロルエトキシカルボニルアミノ基、2―
ブロムエトキシカルボニルアミノ基、4―メトキ
シベンジルオキシカルボニルアミノ基、ジフエニ
ルメトキシカルボニルアミノ基またはt―ブトキ
シカルボニルアミノ基の形で、アリールチオアミ
ノ基またはアリール低級アルキルチオアミノ基例
えば2―ニトロフエニルチオアミノ基の形で、ア
リールスルホニルアミノ基例えば4―メチルフエ
ニルスルホニルアミノ基の形で、1―低級アルコ
キシカルボニル―2―プロピリデンアミノ基の形
で、前記のようなアシルオキシ基例えばt―ブト
キシカルボニルオキシ基、2,2,2―トリクロ
ルエトキシカルボニルオキシ基または2―ブロム
エトキシカルボニルオキシ基の形で、前記のよう
なエステル化されたカルボキシル基例えばジフエ
ニルメトキシカルボニル基の形であるいは前記の
ようなO,O′―ジ置換されたホスホノ基例えば
O,O′―ジメチルホスホノ基のようなO,O′―
ジ低級アルキルホスホノ基の形でそれぞれ保護し
そして後に、場合によつてはその保護基を変換
(例えば2―ブロムエトキシカルボニル基を2―
ヨードエトキシカルボニル基に)してから、それ
自体公知の方法によつてそして保護基の種類によ
つて、例えば2,2,2―トリクロルエトキシカ
ルボニルアミノ基または2―ヨードエトキシカル
ボニルアミノ基はこれを水性酢酸の存在下での亜
鉛のような適当な還元剤で処理し、ジフエニルメ
トキシカルボニルアミノ基やt―ブトキシカルボ
ニルアミノ基はこれをぎ酸またはトリフルオル酢
酸で処理し、アリールチオアミノ基やアリール低
級アルキルチオアミノ基はこれを亜硫酸のような
親核性剤で処理し、アリールスルホニルアミノ基
はこれを電解還元によつて、1―低級アルコキシ
カルボニル―2―プロピリデンアミノ基はこれを
無機酸水溶液で処理し、t―ブトキシカルボニル
オキシ基はこれをぎ酸またはトリフルオル酢酸で
処理し、2,2,2―トリクロルエトキシカルボ
ニルオキシ基はこれを水性酢酸の存在下での亜鉛
のような化学的還元剤で処理し、ジフエニルメト
キシカルボニル基はこれをぎ酸またはトリフルオ
ル酢酸で処理するかまたは加水分解し、または
O,O′―ジ置換されたホスホノ基はこれをアル
カリ金属のハロゲン化物で処理して所望ならば例
えば部分的に***することができる。
本発明方法によつて得られた、式−C(=O)−
RA 2の保護殊にエステル化されたカルボキシル基
をもつ式(A)または式(B)で表わされる
化合物において、これをそれ自体公知の方法によ
つて例えば基RA 2の種類によつて、遊離カルボキ
シル基に変えることができる。エステル化例えば
低級アルキル基殊にメチル基またはエチル基、ま
たはベンジル基でエステル化されたカルボキシル
基(特に式(B)で表わされる2―セフエム化
合物において)を弱塩基性媒質中で加水分解する
ことにより、例えばアルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物または炭酸塩例えば水酸化ナ
トリウムまたは水酸化ナトリウムの水溶液で好ま
しくは約9〜10のPH値でそして場合によつては低
級アルカノールの存在の下で処理することによ
り、遊離カルボキシル基に変えることができる。
適当な2―ハロゲノ低級アルキル基またはアリー
ルカルボニルメチル基でエステル化されたカルボ
キシル基はこれを例えば化学的還元剤例えば亜鉛
のような金属または2価クロム塩例えば2価クロ
ムの塩化物のような還元性金属塩で、一般にその
金属によつて発生期の水素を生成することのでき
る水素給与体例えば酸主に酢酸またはぎ酸あるい
はアルコール(好ましくはこれらに水を加える)
の存在の下で処理することによつて***させるこ
とができ、またアリールカルボニルメチル基でエ
ステル化されたカルボキシル基はこれをナトリウ
ムチオフエノラートまたはよう化ナトリウムのよ
うな親核性の好ましくは塩形成性の反応剤で処理
することによつて***させることができ、また適
当なアリールメチル基でエステル化されたカルボ
キシル基はこれを例えば照射によつて〔好ましく
はそのアリールメチル基が3―、4―および(ま
たは)5―位置において例えば低級アルコキシ基
および(または)ニトロ基で置換されている場合
のあるベンジル基であれば例えば290mμ以下の紫
外線を使いそしてそのアリールメチル基が例えば
2―位置でニトロ基によつて置換されたベンジル
基であれば例えば290mμ以上の長波長紫外線を使
う〕***することができ、またt―ブチル基やジ
フエニルメチル基のような適当に置換されたメチ
ル基でエステル化されたカルボキシル基はこれを
例えばぎ酸またはトリフルオル酢酸のような適当
な酸性剤で、場合によつてはフエノールやアニソ
ールのような親核性化合物を加えて処理すること
によつて***することができ、また活性エステル
化されたカルボキシル基およびまた無水物の形に
あるカルボキシル基はこれを加水分解例えば塩
酸、炭酸水素ナトリウム水溶液またはPH約7〜9
のりん酸カリウム緩衝水溶液のような酸性または
弱塩基性の水性剤で処理することによつて***す
ることができ、そしてまた水素添加分解できるエ
ステル化されたカルボキシル基はこれを例えばパ
ラジウム触媒のような貴金属触媒の存在の下で水
素で処理することによつて***させることができ
る。
保護例えばシリル化またはスタニル化によつて
保護されているカルボキシル基は、これを常法に
よつて例えば水またはアルコールで処理して遊離
することができる。
得られる式(A)または式(B)で表わさ
れる化合物はそれ自身公知の方法により、式(
A)または式(B)で表わされる他の化合物に
変えることができる。
得られた化合物において、例えばアミノ保護基
RA 1またはRb 1、殊に容易に***できるアシル基を
それ自体公知の方法によつて***することができ
る。例えば、t―ブトキシカルボニル基のような
α―位置で高度に分枝した低級アルコキシカルボ
ニル基はこれをトリフルオル酢酸で処理すること
によつて、また2,2,2―トリクロルエトキシ
カルボニル基や2―ヨードエトキシカルボニル基
のような2―ハロゲノ低級アルコキシカルボニル
基またはフエナシルオキシカルボニル基はこれを
適当な還元性金属または相当する金属化合物例え
ば亜鉛または2価クロムの塩化物や酢酸塩のよう
な2価クロム化合物で、有利にはこの金属または
金属化合物といつしよに発生期の水素を生成する
ような水素給体の存在の下で、好ましくは含水酢
酸の存在の下で処理することによつて、***する
ことができる。
さらに、式(A)または式(B)(ここで、
式−C(=O)−R2で表わされるカルボキシル基
は、シリル化をもふくめたエステル化によつて保
護されているのが好ましく、例えば適当な有機ハ
ロゲン化ケイ素またはハロゲノ―スズ(IV)化
合物たとえばトリメチルクロルシランまたはトリ
―n―ブチル―スズクロリドとの反応によつて保
護されているカルボキシル基であるのが好まし
い)で表わされる得られた化合物において、アシ
ル基Ra 1またはRb 2(この基中に存在することのでき
る遊離の官能性基は場合により保護されている)
をイミド―ハライド形成剤で処理し、得られたイ
ミド―ハライドをアルコールと反応させそしてこ
うして生成したイミノエーテルを***することに
より***することができ、保護されたカルボキシ
ル基例えば有機シリル基で保護されたカルボキシ
ル基が反応の間に遊離になつていてもよい。
ハロゲン原子が親電子性中心原子に結合してい
るイミド―ハライド形成剤はとりわけ酸ハロゲン
化物、例えば酸臭化物および特に酸塩化物であ
る。これらは主として無機酸とりわけりん含有酸
の酸ハロゲン化物例えばオキシハロゲン化りん、
3ハロゲン化りんおよび特に5ハロゲン化りん、
例えばオキシ塩化りん、3塩化りんおよび主に5
塩化りん、ならびにピロカテキル―3塩化りん、
ならびにいおう含有酸またはカルボン酸の酸ハロ
ゲン化物特に塩化物、例えば塩化チオニル、ホス
ゲンまたは塩化オキザリルである。
上記イミド―ハライド形成剤の1つと反応させ
るには、一般に適当な塩基特に有機塩基とりわけ
第3アミン例えば第3脂肪族モノアミンまたはジ
アミン例えばトリ―低級アルキルアミン例えばト
リメチルアミン、トリエチルアミンまたはN,N
―ジイソプロピル―N―エチル―アミン、さらに
N,N,N′,N′―テトラ―低級アルキル―低級
アルキレンジアミン例えばN,N,N′,N′―テ
トラメチル―1,5―ペンチレンジアミンまたは
N,N,N′,N′―テトラメチル―1,6―ヘキ
シレンジアミン、単環式または2環式のモノアミ
ンまたはジアミン例えばN―置換(例えば、N―
低級アルキル化)されたアルキレンアミン、アザ
アルキレンアミンまたはオキサアルキレンアミン
例えばN―メチルピペリジンまたはN―メチルモ
ルホリン、または2,3,4,6,7,8―ヘキ
サヒドロ―ピローロ〔1,2―a〕ピリミジン
(すなわち、ジアザビシクロノネン、DBN)また
は第3芳香族アミン例えばジ―低級アルキルアニ
リン例えばN,N―ジメチルアニリンまたはとり
わけ第3複素環式単環式または2環式塩基例えば
キノリンやイソキノリン、特にピリジンの存在の
下で、好ましくはハロゲン化(例えば、塩素化)
されている場合のある脂肪族または芳香族炭化水
素例えば塩化メチレンのような溶媒の存在の下で
反応させる。この反応においては、イミド―ハラ
イド形成剤および塩基をほぼ当モル量で使うこと
ができるが、塩基を過剰にまたは当量より少い量
で、例えば約0.2〜2倍量または約10倍の過剰量
までの量、特に約3〜5倍過剰量の量で使うこと
もできる。
このイミド―ハライド形成剤との反応を冷却し
ながら、例えば約−50〜+10℃で行うのが好まし
いが、原料の安定性および生成物の安定性が一層
高い温度を許容するならば一層高い温度すなわち
例えば約75℃までの温度で反応させることもでき
る。
こうして生成したイミドーハライド生成物を一
般に単離しないで、好ましくは前記塩基の1つの
存在の下で、アルコールと反応させてイミノエー
テルを得る。アルコールとしては例えば脂肪族ま
たは芳香脂肪族アルコール、とりわけハロゲン化
(例えば塩素化)のような置換されている場合の
ある低級アルカノールまたは別に水酸基をさらに
もつ低級アルカノール、例えばエタノール、プロ
パノール、またはブタノール、特にメタノール、
ならびに2,2,2−トリクロルエタノールや2
−ブロムエタノールのような2−ハロゲノ低級ア
ルカノール、およびまた置換されている場合のあ
るフエニル−低級アルカノール例えばベンジルア
ルコールが適する。このアルコールを一般に過剰
量例えば約100倍までの過剰量で使い、そしてそ
の工程を冷却しながら例えば約−50〜+10℃で行
うのが好ましくい。
こうして生成したイミノエーテル生成物を有利
には単離せずに***することができる。このイミ
ノエーテルの***は適当なヒドロキシ化合物で処
理することによつて、好ましくは加水分解または
さらにアルコーリシスによつて達せられる(この
アルコーリシスを前記イミノエーテルの生成に引
続いて過剰量のアルコールを使つて行うことがで
きる)。この際に水、またはアルコール特にメタ
ノールのような低級アルカノール、またはアルコ
ールのような有機溶媒の水との混合物を使うのが
好ましい。この工程を一般に酸性媒質中で例えば
約1〜5のPH値で行い、そしてこのPH値は、必要
ならば、塩基性剤例えば水酸化ナトリウムや水酸
化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物の水溶
液または酸例えば塩酸、硫酸、ふつ化ほう素酸、
トリフルオル酢酸またはp−トルエンスルホン酸
のような無機酸または有機酸を加えることによつ
て調整することができる。
上記のアシル基を***するための3段階工程
を、途中でイミド−ハライドおよびイミノエーテ
ル中間体を単離せずに、一般にはそれら反応体に
対し不活性な有機溶媒例えば塩化メチレンのよう
なハロゲン化されている場合のある炭化水素の存
在下でそして(または)窒素ガスのような不活性
ガスの中で行うのが有利である。
上記の方法によつて得られるイミド−ハライド
中間体をアルコールと反応させる代りにカルボン
酸特に立体障害のあるカルボン酸のアルカリ金属
塩のような塩と反応させれば、式(IA)または
(IB)におけるRa 1とRb 1とが共にアシル基である化
合物が得られる。
式(A)または(B)における基Ra 1とRb 1
とがいずれもアシル基である化合物においては、
これらの基の1方好ましくは立体障害の少い方の
基を選択的に例えば加水分解またはアミノリシス
によつて除くことができる。
式(A)または(B)で表わされる化合物
においてRa 1とRb 1とがそれらの結合している窒素
原子と共にフタルイミド基を表わす場合には、こ
れを例えばヒドラジノリシスによつて(すなわ
ち、このような化合物をヒドラジンで処理するこ
とによつて)遊離アミノ基に変えることができ
る。
本発明方法によつて得た化合物におけるアシル
アミノ基のアシル基RA 1の中では、例えば5−ア
ミノ−5−カルボキシ−バレリル基〔そのカルボ
キシル基は例えばエステル化によつて、特にジフ
エニルメチル基によつて、そして(または)アミ
ノ基は例えばアシル化によつて、特に有機カルボ
ン酸のアシル基例えばジクロルアセチル基のよう
なハロゲノ低級アルカノイル基またはフタロイル
基によつて保護されていることもできる〕は塩化
ニトロシルのようなニトロシル化剤、ベンゼンジ
アゾニウムクロライドのような炭素環式アレン−
ジアゾニウム塩またはN−ハロゲン−アミドまた
はN−ハロゲン−イミド例えばN−ブロムこはく
酸イミドのような陽性ハロゲン原子を供与する反
応剤で、好ましくは適当な溶媒または溶媒混合
物、例えばニトロ−低級アルカンまたはシアノ−
低級アルカンといつしよにぎ酸の中で処理し、そ
の反応生成物を水または低級アルカノール例えば
メタノールのような水酸基をもつ化合物と混合す
るか、または基RA 1としての5−アミノ−5−カ
ルボキシ−バレリル基におけるアミノ基が未置換
でありそしてカルボキシ基が例えばエステル化に
よつて保護されておりそしてRb 1がアシル基であ
るのが好ましいが水素原子であることもできる場
合には、ジオキサンまたはハロゲン化された脂肪
族炭化水素例えば塩化メチレンのような適当な溶
媒の中で放置し、そして必要ならばこうして生成
した遊離のまたはモノアシル化されたアミノ化合
物をそれ自体公知の方法によつて後処理すること
によつて、***させることができる。
ホルミル基RA 1は、酸性剤例えばp−トルエン
スルホン酸または塩酸、弱塩基性剤例えば希薄な
アンモニアまたは脱カルボニル化剤例えばトリス
−(トリフエニルホスフイン)−ロジウムクロライ
ドで処理することによつて除去することもでき
る。
トリチル基のようなトリアリールメチル基RA 1
は、例えば無機酸のような酸性剤例えば塩酸で処
理することによつて除去できる。
式(A)または(B)(この式においてRa 1
およびRb 1が水素原子である)の化合物において、
遊離アミノ基をそれ自体公知の方法で置換、例え
ばカルボン酸のような酸またはその反応性酸誘導
体で処理してアシル化することができる。
遊離酸(存在している場合のある官能性基例え
ば存在している場合のあるアミノ基は保護されて
いるのが好ましい)を使つてアシル化する場合に
は一般に使われる適当な縮合剤例えばカルポジイ
ミド例えばN,N′−ジエチル−、N,N′−ジプ
ロピル−、N,N′−ジイソプロピル−、N,
N′−ジシクロヘキシル−またはN−エチル−
N′−3−ジメチルアミノプロピル−カルポジイ
ミド、適当なカルボニル化合物例えばカルボニル
イミダゾールまたはイソオキサゾリニウム塩、例
えばN−エチル−5−フエニル−イソオキサゾリ
ニウム−3′−スルホネート、およびN−t−ブチ
ル−5−メチル−イソオキサゾリニウムパークロ
レート、または適当なアシルアミノ化合物例えば
2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2
−ジヒドロキノリンを使う。
この縮合反応を後に述べる無水反応媒質例えば
塩化メチレン、ジメチルホルムアミドまたはアセ
トニトリルの中で行うのが好ましい。
また、アミドの形成に使う酸の官能性誘導体
(これはアミノ基のような官能性基をもつ場合に
はこの基を保護しておくのが好ましい)として
は、主にこのような酸の無水物、好ましくは混合
無水物である。混合無水物は例えば無機酸殊にハ
ロゲン化水素酸との無水物すなわち相当する酸ハ
ロゲン化物例えば酸塩化物または臭化物、さらに
アジ化水素酸との無水物すなわち相当する酸アチ
ド、りん含有酸例えばりん酸または亜りん酸、い
おう含有酸例えば硫酸またはシアン化水素酸との
無水物である。他の適する無水物は例えば有機酸
例えばふつ素または塩素原子のようなハロゲン原
子で置換されている場合のある低級アルカンカル
ボン酸のような有機カルボン酸例えばピバル酸ま
たはトリクロル酢酸との無水物または炭酸の半エ
ステル例えばエチル半エステルやイソブチル半エ
ステルのような特に低級アルキル半エステルとの
無水物あるいは有機殊に脂肪族または芳香族スル
ホン酸例えばp−トルエンスルホン酸との無水物
である。
さらに、アシル化剤として分子内無水物、例え
ばジケテンのようなケテン、イソシアネート(す
なわち、カルバミン酸化合物の分子内無水物)、
またはカルボキシ置換された水酸基またはアミノ
基をもつカルボン酸化合物の分子内無水物例えば
マンデル酸−O−カルボキシアンハイドライドま
たは1−N−カルボキシアミノ−シクロヘキサン
カルボン酸の無水物を使うことができる。
また、遊離アミノ基との反応に適する他の酸誘
導体は活性化されたエステル(これが官能性基を
もつ場合には一般にこれを保護しておくのが好ま
しい)、例えばビニル属低級アルカノールのよう
なビニル属アルコール(すなわち、エノール)と
のエステル、またはアリールエステル例えば好ま
しくは例えばニトロ基または塩素のようなハロゲ
ン原子で置換されたフエニルエステル例えばペン
タクロルフエニルエステル、4−ニトロフエニル
エステルまたは2,4−ジニトロフエニルエステ
ル、ヘテロ芳香族エステル例えばベンズトリアゾ
ールエステル、またはサクシニルイミノエステル
やフタリルイミノエステルのようなジアシルイミ
ノエステルである。
他のアシル化誘導体として、例えば酸の置換さ
れたホルムイミノ誘導体例えば置換されたN,N
−ジメチルクロルホルムイミノ誘導体、または
N,N−ジアシル化されたアニリンのようなN−
置換N,N−ジアシルアミンがある。
無水物または殊に酸ハロゲン化物のような酸誘
導体でアシル化するには、酸結合剤例えば有機ア
ミンのような有機塩基例えば第3アン例えばトリ
エチルアミンのようなトリ低級アルキルアミン、
N,N−ジメチルアニリンのようなN,N−ジ低
級アルキルアニリンまたはピリジン型の塩基例え
ばピリジン、無機塩基例えばアルカリ金属または
アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩または重炭
酸塩例えばナトリウム、カリウムまたはカルシウ
ムの水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩、またはオ
キシラン例えばエチレンオキシドやプロピレンオ
キシドのような低級1,2−アルキレンオキシド
の存在の下で行うことができる。
上記のアシル化を水性または好ましくは非水性
溶媒または溶媒混合物、例えばN,N−ジ低級ア
ルキルアミド例えばジメチルホルムアミドのよう
なカルボン酸アミド、塩化メチレン、4塩化炭素
またはクロルベンゼンのようなハロゲン化された
炭化水素、アセトンのようなケトン、酢酸エチル
のようなエステルまたはアセトニトリルのような
ニトリルまたはそれらの混合物の中でそして必要
ならば低めた温度または高めた温度でそして(ま
たは)窒素のような不活性ガスの下で行うことが
できる。
前記のアシル化反応において、式(A)また
は(B)(この式で、R3は低級アルキル基、ま
たは場合により置換されていることのあるα−フ
エニル低級アルキル基例えばベンジル基またはジ
フエニルメチル基であり、R2は前記で与えた意
味をもつ)で表わされる化合物から出発すること
ができ、そして式−C(=O)−R2(ここでR2は水
酸基である)で表わされる遊離のカルボキシ基を
もつ化合物は塩の形たとえばアンモニウム塩例え
ばトリエチルアミンとの塩の形で使うことがで
き、また適当な有機リンハロゲン化物例えば低級
アルキル−ホスホラスジハライドまたは低級アル
コキシ−ホスホラスジハライド例えばメチル−ホ
スホラスジクロリド、エチル−ホスホラスジブロ
ミドまたはメトキシ−ホスホラスジクロリドとの
反応によつて保護されたカルボキシ基をもつ化合
物の型でも使うことができる。得られるアシル化
生成物において、保護されたカルボキシ基はそれ
自身公知の方法、例えば前記したような加水分解
またはアルコーリシスによつて遊離にすることが
できる。
アシル基は、式(A)または(B)〔この
式でRa 1およびRb 1は共にイリデン基(この基はRa 1
およびRb 1が水素原子である化合物を例えば脂肪
族、芳香族または芳香脂肪族アルデヒドのような
アルデヒドで後処理することにより導入すること
もできる)〕の化合物を例えば上記のような方法
に従つてアシル化し、そして得られたアシル化生
成物を好ましくは中性または弱酸性の媒質中で加
水分解することにより導入することもできる。
また、アシル基を段階を経て導入することもで
きる。すなわち、例えば遊離アミノ基をもつ式
(A)および(B)の化合物中にハロゲノ低
級アルカノイル基例えばブロムアセチル基を導入
しまたは例えばホスゲンのような炭酸ジハライド
で処理してクロルカルボニル基のようなハロゲノ
カルボニル基を導入しそしてこうして得られるN
−(ハロゲノ−低級アルカノイル)−アミノ化合物
またはN−(ハロゲノカルボニル)−アミノ化合物
を適当な置換剤例えばテトラゾールのような塩基
性化合物、2−メルカプト−1−メチル−イミダ
ゾールのようなチオ化合物、アジ化ナトリウムの
ような金属塩またはアルコール例えばt−ブタノ
ールのような低級アルカノールと反応させること
によつて、置換されたN−低級アルカノイルアミ
ノまたはN−ヒドロキシカルボニルアミノ化合物
を得ることができる。
両方の反応物系において、遊離の官能性基は、
アシル化反応の間、公知の方法によつて1時的に
保護することができ、そして、アシル化後、それ
自身公知の方法たとえば前記した方法によつて遊
離化することができる。
さらに、既存のアシル基を他の好ましくは立体
障害のあるアシル基で例えば上記の方法によつて
交換することによつてアシル化することもでき
る。この場合に、そのイミドハライド化合物を製
造し、これを酸の塩で処理しそしてこうして得た
生成物中のアシル基の1つ(一般には立体障害の
少い方のアシル基)を加水分解によつて***させ
るのである。
さらに、例えば、式(A)または(B)に
おけるRa 1がα−位置で好ましくは置換されてい
るグリシル基例えばフエニルグリシル基でありそ
してRb 1が水素原子である化合物をホルムアルデ
ヒドのようなアルデヒドまたはケトン例えばアセ
トンのような低級アルカノンと反応させることに
よつて、Ra 1とRb 1とがその両方でこれらの結合し
ている窒素原子と共に5−オキソ−1,3−ジア
ザ−シクロペンチル基(これは4−位置で好まし
くは置換されておりそして2−位置で場合によつ
ては置換されていることができる)を表わす式
(A)または(B)の化合物が得られる。
式(A)または(B)のRa 1およびRb 1が水
素原子である化合物において、例えば塩化トリチ
ルのようなトリアリールメタノールの反応性エス
テルで好ましくはピリジンのような塩基性剤の存
在下で処理してトリアリールメチル基を導入する
ことによつて、その遊離アミノ基を保護すること
もできる。
また、シリル基またはスタニル基を導入するこ
とによつて、アミノ基を保護することもできる。
このような基を導入するには、それ自体公知の方
法によつて、例えば適当なシリル化剤例えばジク
ロルジメリルシランのようなジハロゲノージ低級
アルキルシラン、メトキシ−メチル−ジクロルシ
ランのような低級アルコキシ−低級アルキル−ジ
ハロゲノシランまたはトリメチルシリルクロライ
ドやジメチル−t−ブチルシリルクロライドのよ
うなトリ低級アルキルシリルハライド(これらを
ピリジンのような塩基の存在下で使うのが好まし
い)で処理するか、N−モノ低級アルキル化、
N,N−ジ低級アルキル化、N−トリ−低級アル
キルシリル化またはN−低級アルキル−N−トリ
−低級アルキルシリル化されている場合のあるN
−(トリ−低級アルキル−シリル)−アミン(例え
ば、イギリス特許第1073530号の明細書を参照さ
れ度い)またはシリル化されたカルン酸アミド例
えばビス−トリメチルシリル−アセトアミドのよ
うなビス−トリ低級アルキルシリル−アセトアミ
ドまたはトリフルオルシリルアセトアミドで処理
するか、または適当なスタニル化剤例えばビス−
(トリ−n−ブチル−すず)−オキサイドのような
ビス−(トリ−低級アルキル−すず)−オキサイ
ド、トリエチル−すず−ハイドロオキサイドのよ
うなトリ−低級アルキルすずハイドロオキサイ
ド、トリ−低級アルキル−低級アルコキシ−すず
化合物、テトラー低級アルコキシすず化合物また
はテトラ−低級アルキルすず化合物あるいはトリ
−n−ブチルすずクロライドのようなトリ−低級
アルキルすずハライド(例えば、オランダ特願第
67/17107号の明細書を参照され度い)で処理す
るのである。
本発明方法によつて得られた、式−C(=O)−
R2の遊離カルボキシ基をもつ式(A)または
(B)の化合物においては、この基をそれ自体
公知の方法によつて保護されたカルボキシル基に
変えることができる。すなわち、例えば適当なジ
アゾ化合物例えばジアゾメタンやジアゾブタンの
ようなジアゾ−低級アルカンまたはジフエニルジ
アゾメタンのようなフエニルジアゾ−低級アルカ
ンで必要ならば3ふつ化ほう素のようなルイス酸
の存在の下で処理するか、またはエステル化剤例
えばジシクロヘキシルカルポジイミドのようなカ
ルポジイミドまたはカルボニルジイミダゾールの
存在の下でエステル化に適するアルコールと反応
させるか、またはN,N′−ジ置換されたO−ま
たはS−置換イソ尿素またはイソチオ尿素と反応
させるか(そのO−およびS−置換基は例えば低
級アルキル基、殊にt−ブチル基、フエニル低級
アルキル基またはシクロアルキル基でありそして
N−またはN′−置換基は例えば低級アルキル基
殊にイソプロピル基、シクロアルキル基またはフ
エニル基である)、またはその酸の塩をアルコー
ルと強い無機酸または強い有機スルホン酸との反
応性エステルと反応させるような他の公知の適当
なエステル化方法によつて、エステルが得られ
る。さらに、酸塩化物のような酸ハロゲン化物
(これは例えば塩化オキザリルで処理して作られ
る)、活性化されたエステル(これは例えばN−
ヒドロキシ−サクシノイミドのようなN−ヒドロ
キシ−窒素化合物を使つて生成される)または混
合無水物(これは例えばクロルぎ酸エチルやクロ
ルぎ酸イソブチルのようなハロゲノぎ酸低級アル
キルエステルまたはトリクロル酢酸クロライドの
ようなハロゲノ酢酸ハライドを使つて生成され
る)を、場合によつてはピリジンのような塩基の
存在下で、アルコールと反応させることによつ
て、エステル化されたカルボキシ基に変えること
ができる。
式−C(=O)−R2のエステル化された基をも
つ得られた化合物においては、この基を同じ式で
表わされる他のエステル化された基に変えること
ができる。例えば、2−クロルエトキシカルボニ
ル基または2−ブロムエトキシカルボニル基をア
セトンのような適当な溶媒の存在下でよう化ナト
リウムのようなよう素塩で処理して2−ヨードエ
トキシカルボニル基に変えることができる。
混合無水物は、式(A)または(B)にお
ける基−C(=O)−R2が遊離カルボキシル基で
ある化合物または好ましくはその塩特にナトリウ
ム塩のようなアルカリ金属塩またはトリエチルア
ンモニウム塩のようなアンモウム塩を酸の反応性
誘導体例えば酸塩化物のようなハロゲン化物また
はハロゲノぎ酸低級アルキルエステルまたは低級
アルカンカルボン酸クロライドと反応させること
によつて製造される。
本発明方法によつて得られた基−C(=O)−
R2が遊離カルボキシル基である化合物において、
この基を置換されている場合のあるカルバモイル
基またはヒドラジノカルボニル基に変えることが
できる。この場合に、好ましくは反応性の官能的
に変えられた誘導体例えば前記の酸ハロゲン化
物、一般にエステル例えば前記の活性化されたエ
ステルまたは相当する酸との混合無水物をアンモ
ニア、ヒドロキシルアミンを含めたアミンまたは
ヒドラジンと反応させる。
有機シリル基またはスタニル基で保護されたカ
ルボキシ基はそれ自身公知の方法によつて、例え
ば式(A)または(B)におけるR2が水酸
基である化合物またはその塩例えばナトリウム塩
のようなアルカリ金属塩を前記のシリル化剤また
はスタニル化剤の1つのような適当なシリル化剤
またはスタニル化剤で処理することによつて形成
される。これについては例ばイギリス特許第
1073530号またはオランダ特許第67/17107号の明
細書を参照され度い。
さらに、基RA 1、Rb 1および(または)R2におけ
る置換されたアミノ基、アシル化された水酸基、
エステル化されたカルボキシル基または0,0′−
ジ置換されたホスホノ基のような変性された官能
性基をそれ自体公知の方法によつて例えば前記の
方法によつて遊離させることができるし、または
基RA 1、Rb 1および(または)R2における遊離のア
ミノ基、水酸基、カルボキシル基またはホスホノ
基のような遊離の官能性基をそれ自体公知の方法
によつて例えばアシル化、エステル化または置換
反応によつて官能的に変えることができる。従つ
て、例えばアミノ基を3酸化いおう(好ましくは
有機塩基例えばトリエチルアミンのようなトリ低
級アルキルアミンとの錯体の形にあるもの)で処
理してスルホアミノ基に変えることができる。さ
らに、4−グアニルセミカルバチドの酸付加塩と
亜硝酸ナトリウムとの反応によつて得られた反応
混合物を、式(A)または(B)におけるア
ミノ保護基RA 1が例えば置換されている場合のあ
るグリシル基である化合物と反応させることによ
つて、そのアミノ基を3−グアニルウレイド基に
変えることができる。さらに、脂肪族結合したハ
ロゲン原子例えば置換されている場合のあるα−
ブロムアセチル基をもつ化合物をトリ低級アルキ
ルホスフアイト化合物のような亜りん酸エステル
と反応させれば、相当するホスホノ化合物が得ら
れる。
得られる式(A)および(B)で表わされ
る化合物は、適当な酸化剤、例えば後記の酸化剤
で酸化することによつて式(A)で表わされる
相当する3−セフエム化合物の1−オキシドに変
えることができる。得られる式(A)で表わさ
れる3−セフエム化合物の1−オキシドを、適当
な還元剤例えば後記の還元剤で還元することによ
り、式(A)で表わされる相当する3−セフエ
ム化合物に還元することができる。これらの反応
において、必要により遊離官能基を保護し、そし
て所望により引き続いて再び遊離するように確実
に行なわなければならない。
得られるセフエム化合物を異性化することがで
きる。このようにして、得られる式(B)で表
わされる2−セフエム化合物、または得られる2
−および3−セフエム化合物の混合物を、式(
B)で表わされる2−セフエム化合物または2−
および3−セフエム化合物(これらの中で遊離官
能性基は、適当ならば、前記のように1時的に保
護されていることができる)からなる混合物の異
性化により、式(A)で表わされる相当する3
−セフエム化合物に変えることができる。この反
応において、例えば式(B)において式−C
(=O)−R2基が遊離または保護されたカルボキ
シル基である2−セフエム化合物を使うことがで
き、また保護されたカルボキシル基が反応中に生
成されてもよい。
式(B)の2−セフエム化合物はこれを塩基
性基で処理し、そして2−および3−セフエム化
合物の平衡混合物から式(A)の相当する3−
セフエム化合物を単離することによつて、異性化
することができる。
適する異性化剤は例えば有機窒素含有塩基例え
ば芳香族性の第3複素環式塩基および主に第3脂
肪族、アザ脂環式または芳香脂肪族塩基例えば
N,N,N−トリメチルアミン、N,N−ジメチ
ル−N−エチルアミン、N,N,N−トリエチル
アミンまたはN,N−ジイソプロピル−N−エチ
ルアミンのようなN,N,N−トリ低級アルキル
アミン、N−メチル−ピペリジンのようなN−低
級アルキル−アザシクロアルカンまたはN−ベン
ジル−N,N−ジメチルアミンのようなN−フエ
ニル低級アルキル−N,N−低級アルキル−アミ
ン、またはそれらの混合物例えばピリジンとトリ
エチルアミンとの混合物のようなピリジン型塩基
例えばピリジンとN,N,N−トリ低級アルキル
アミンとの混合物である。さらに、塩基の無機ま
たは有機塩、殊に中程度に強いかまたは強い塩基
の弱酸との塩例えば酢酸ナトリウム、酢酸トリエ
チルアンモニウムまたはN−メチルピペリジン酢
酸塩のような低級アルカンカルボン酸のアルカリ
金属塩またはアンモニウム塩、ならびに他の同様
の塩基またはこのような塩基性剤の混合物を使う
こともできる。
上記の塩基性剤による異性化を例えば混合無水
物の形成に適するカルボン酸の誘導体例えばカル
ボン酸の無水物またはハロゲン化物の存在の下
で、例えば無水酢酸の存在下でピリジンを使つて
行うことができる。この際、無水媒質の中で、溶
媒例えば塩素化のようなハロゲン化されている場
合のある脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素ま
たは溶媒混合物(この場合に、反応体として使う
その反応条件下で液体の塩基を溶媒として同時に
使うこともできる)の存在または不在の下で、必
要ならば冷却または加熱の下で、好ましくは約−
30〜+100℃で、窒素のような不活性ガス中でそ
して(または)密封容器内で操作する。
こうして生成した式(A)の3−セフエム化
合物をそれ自体公知の方法によつて、例えば吸着
および(または)結晶化によつて、まだ共存する
場合のある式(B)の2−セフエム化合物から
分離することができる。
また、式(B)の2−セフエム化合物を1−
位置で酸化し、所望によつてはこうして生成した
異性体混合物から式(A)の3−セフエム化合
物の1−オキシドを分離しそして式(A)で表
わされる相当する3−セフエム化合物の1−オキ
シドを還元することによつて、異性化することも
できる。
この2−セフエム化合物の1−位置の酸化に適
する酸化剤としては、還元電位が少くとも+1.5
ボルトでありそして非金属元素から成る無機過
酸、有機過酸、または過酸化水素と解離定数が少
くとも10-5である酸殊に有機カルボン酸との混合
物が挙げられる。適する無機過酸は過よう素酸お
よび過硫酸である。有機過酸は相当する過カルボ
ン酸および過スルホン酸であつて、これをそれ自
体使用できるしまたは反応の場において少くとも
当量の過酸化水素とカルボン酸とを使つて生成さ
せることができる。この場合に、例えば酢酸を溶
媒として使う場合にカルボン酸を大過剰に使うの
が適する。適する過酸は例えば過ぎ酸、過酢酸、
過トリフルオル酢酸、過マレイン酸、過安息香
酸、モノ過フタル酸またはp−トルエン過スルホ
ン酸である。
さらに、解離定数が少くとも10-5である酸を触
媒として十分な量で含む過酸化水素で酸化するこ
ともできる。この酸の低濃度例えば1〜2%また
はそれ以下、しかしより多量に使うこともでき
る。この混合物の効果は主としてその酸の強さに
依存する。適する混合物は例えば過酸化水素と酢
酸、過塩素酸またはトリフルオル酢酸との混合物
である。
上記の酸化を適当な触媒の存在下で行うことが
できる。例えば、過カルボン酸による酸化を解離
定数が少くとも10-5の酸の存在によつて接触させ
ることができ、この酸の効果はその強さに依存す
る。触媒として適する酸は例えば酢酸、過塩素酸
およびトリフルオル酢酸である。一般に酸化剤の
少くとも等モル量、好ましくは約10〜20%少過剰
量を使う。この酸化を穏和な条件の下で、例えば
約−50〜+100℃、好ましくは約−10〜+40℃で
行う。
さらに、2−セフエム化合物を酸化して相当す
る3−セフエム化合物の1−オキシドとなすのに
オゾン、さらに有機次亜ハロゲン酸エステル化合
物例えばt−ブチルハイポクロライトのような低
級アルキル−ハイポクロライト(これを不活性溶
媒例えば塩化メチレンのようなハロゲン化されて
いる場合のある炭化水素の中でそして約−10〜+
30℃で使う)、過よう素酸塩化合物例えば過よう
素酸カリウムのようなアルカリ金属の過よう素酸
塩(これを好ましくはは水性媒質中で約6のPHで
そして約−10〜+30℃で使う)、ヨードベンゼン
ジクロライド(これを水性媒質中で、好ましくは
ピリジンのような有機塩基の存在の下そして冷却
して例えば約−20〜0℃で使う)、またはチオ基
をスルホキシド基に変えるのに適する他の酸化剤
を使つて行うことができる。
こうして得た式(A)の3−セフエム化合物
の1−オキシド、殊にRa 1、Rb 1およびR2が前記の
好ましい意味をもつ化合物において、基Ra 1、Rb 1
および(または)R2をその定義の範囲内で他の
基に変えるか、***するかまたは導入することが
できる。また、異性体のα−1−オキシドとβ−
1−オキシドとの混合物を例えばクロマトグラフ
イによつて分けることができる。
式(A)の3−セフエム化合物の1−オキシ
ドをそれ自体公知の方法によつて、必要ならば活
性化剤の存在の下で、還元剤で処理して還元する
ことができる。還元剤としては次のものが挙げら
れる。接触的に活性化された水素(パラジウム、
白金またはロジウムのような貴金属触媒を、場合
によつては炭や硫酸バリウムのような適当な担体
上に担持して使う)、還元性のすず、鉄、銅また
はマンガンの陽イオン〔これらを無機または有機
の相当する化合物または錯体の形で、例えばすず
()の塩化物、ふつ化物、酢酸塩またはぎ酸塩
として、鉄()の塩化物、硫酸塩、しゆう酸塩
またはこはく酸塩として、銅()の塩化物、安
息香酸塩または酸化物として、またはマンガン
()の塩化物、硫酸塩、酢酸塩または酸化物と
して、あるいは錯体例えばエチレンジアミンテト
ラ酢酸またはニトロールトリ酢酸との錯体として
使う〕、還元性の亜2チオン酸陰イオン、よう素
陰イオンまたはシアン化鉄()陰イオン(これ
らを相当する無機または有機塩の形で、例えば亜
2チオン酸ナトリウム、亜2チオン酸カリウム、
よう化ナトリウム、よう化カリウム、フエロシア
化ナトリウムまたはフエロシアン化カリウムのよ
うなアルカリ金属塩またはよう化水素酸のような
相当する酸の形で使う)、還元性の3価の無機ま
たは有機りん化合物例えばホスフイン、さらに亜
ホスフイン酸、亜ホスホン酸または亜2りん酸の
エステル、アミドおよびハロゲン化物ならびにこ
れらりん・酸素化合物に相当するりん・いおう化
合物(これら化合物の有機基は主として脂肪族、
芳香族または芳香脂肪族基例えば置換されている
場合のある低級アルキル基、フエニル基またはフ
エニル低級アルキル基である)、例えばトリフエ
ニルホスフイン、トリ−n−ブチルホスフイン、
ジフエニル亜ホスフイン酸メチル、ジフエニルク
ロルホスフイン、フエニルジクロルホスフイン、
ベンゼン亜ホスホン酸ジメチルエステル、ブタン
亜ホスホン酸メチルステル、亜りん酸トリフエニ
ルエステル、亜りん酸トリメチルエステル、3塩
化りん、3臭化りん、その他、還元性のハロゲノ
シラン化合物(これらはけい素原子に結合した水
素原子少くとも1個をもちそしてさらに塩素原
子、臭素原子またはよう素原子のようなハロゲン
原子、有機基例えば脂肪族または芳香族基例えば
置換されている場合のある低級アルキル基または
フエニル基をもつていることができる)、例えば
クロルシラン、ブロムシラン、ジ−またはトリ−
クロルシラン、ジ−またはトリーブロムシラン、
ジフエニルクロルシラン、ジメチルクロルシラン
その他、還元性の第4級クロルメチレン−イミニ
ウム塩、殊に相当するクロライドまたはブロマイ
ド(そのイミニウム基は2価の有機基または2個
の1価有機基例えば置換されている場合のある低
級アルキレン基または低級アルキル基によつて置
換されているものとする)、例えばN−クロルメ
チレン−N,N−ジエチルイミニウムクロライド
またはN−クロルメチレン−ピロリジニウムクロ
ライド、および塩化コバルト()のような適当
な活性化剤の存在下での水素化ナトリウムのほう
素のような錯金属水素化物、ならびにボランジク
ロライド。
それ自体非ルイス酸性を示す上記還元剤といつ
しよに使う、すなわち主として亜2チオン酸塩還
元剤、よう素還元剤、シアン化鉄()還元剤ま
たはハロゲンを含まない3価りん還元剤といつし
よにまたは接触還元の場合に加える活性化剤とし
ては、殊に有機カルボン酸およびスルホン酸のハ
ロゲン化物、さらに2次加水分解定数が塩化ベン
ゾイルと同じかまたはそれより大きいいおう、り
んまたはけい素のハロゲン化物例えばホスゲン、
塩化オキザリル、酢酸クロライドまたはブロマイ
ド、クロル酢酸クロライド、ピバリン酸クロライ
ド、4−メトキシ安息香酸クロライド、4−シア
ノ安息香酸クロライド、p−トルエンスルホン酸
クロライド、メタンスルホン酸クロライド、塩化
チオニル、オキシ塩化りん、3塩化りん、3臭化
りん、フエニルジクロルホスフイン、ベンゼン亜
ホスホン酸クロライド、ジメチルクロルシランま
たはトリクロルシラン、さらにトリフルオル酢酸
無水物のような適当な酸無水物、または環状サル
トン、例えばエタンサルトン、1,3−プロパン
サルトン、1,4−ブタンサルトンまたは1,3
−ヘキサンサルトンが挙げられる。
上記の還元反応を溶媒またはその混合物の中で
行うのが好ましい。溶媒の選択は主として原料の
溶解性および還元性の種類による。すなわち、例
えば接触還元では低級アルカンカルボン酸または
そのエステル例えば酢酸および酢酸エチルを使い
そして化学的還元剤では例えばハロゲン化または
ニトロ化ような置換されている場合のある脂肪
族、脂環式、芳香族または芳香脂肪族炭化水素例
えばベンゼン、塩化メチレン、クロロホルムまた
はニトロメタン、適当な酸誘導体例えば酢酸エチ
ルのような低級アルカンカルボン酸エステル、ア
セトニトリルのような低級アルカノニトリル、無
機または有機酸のアミド例えばジメチルホルムア
ミドまたはヘキサメチルりん酸アミド、エーテル
例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランま
たはジオキサン、ケトン例えばアセトンまたはス
ルホン殊に脂肪族スルホン例えばジメチルスルホ
ンまたはテトラメチレンスルホンを使い、これら
溶媒は水を含まないのが好ましい。一般に約−20
〜+100℃で行うが、非常に反応性の活性化剤を
使う場合には一層低い温度で反応を行うことがで
きる。
このようにして得られる式(A)で表わされ
る3−セフエム化合物において、基Ra 1、Rb 1およ
び(または)R2は、前記の他の基Ra 1、Rb 1または
R2に変えることができる。
式(A)および(B)で表わされる化合物
の塩はそれ自体公知の方法によつて製造される。
すなわち、酸性基をもつこのような化合物の塩
は、例えば適当なカルボン酸のアルカリ金属塩の
ような金属化合物例えばα−エチルカプロン酸の
ナトリウム塩またはアンモニアまたは適当な有機
アミンで処理することによつて、生成することが
できる。この目的には、その塩形成剤を化学量論
的量または僅かに過剰な量で使うのが好ましい。
また、塩基性基をもつ式(A)および(B)
の化合物の酸付加塩は常法によつて、例えば酸ま
たは適当な陰イオン交換剤で処理することによつ
て得られる。塩形成するアミノ基と遊離カルボキ
シル基とをもつ式(A)および(B)の化合
物の分子内塩は、例えばその酸付加塩のような塩
を等電点まで例えば弱塩基で中和するかまたは液
状イオン交換剤で処理することによつて生成され
る。塩形成基をもつ式(A)の化合物の1−オ
キシドの塩は同様の方法により作ることができ
る。
塩はこれを常法により遊離化合物に変えること
ができる。例えば、金属塩およびアンモニウム塩
を適当な酸で処理することによつて、また酸付加
塩を例えば適当な塩基性剤で処理することによつ
て、遊離化合物に変えることができる。
得られた異性体混合物は、これをそれ自体公知
の方法によつて、例えばジアステレオマー異性体
の混合物を分別結晶化、吸着クロマトグラフイ
(カラムクロマトグラフイまたは薄層クロマトグ
ラフイ)または他の適当な分離方法によつて個々
の異性体に分けることができる。得られたラセミ
体は、これを常法によつて、適当ならば適当な塩
形成基を導入した後に、例えば光学活性の塩形成
剤とのジアステレオマー塩混合物を生成し、この
混合物を各ジアステレオマー塩に分けそしてこう
して分けたジアステレオマー塩を遊離化合物に変
えることによつて、または光学活性の溶媒から分
別結晶化することによつて、個々の対掌体に分け
ることができる。
本発明は、その工程で中間体として生成する化
合物を原料として使いそして残りの工程段階を行
うかまたはその工程を任意の段階で中断するよう
な具体例をも包含する。さらに、原料を誘導体の
形で使うことができるしまたはその反応中に生成
させることができる。
なお、原料および反応条件としては、先に殊に
好ましいものとして挙げた化合物が得られるよう
に選ぶのが好ましい。
式()で表わされる出発原料において、除去
する基Yは、式−SO2−R5(この式でR5は前記で
与えた意味であるが、特に前記で好ましいものと
して与えた基である)で表わされる基であるのが
好ましい。
本発明による方法は、先行技術と比較して、安
価であつて特に容易に入手できる出発材料例えば
特に醗酵によつて得られるペニシリンGまたはV
の1−オキシドおよび6−アミノ−ペニシラン酸
の1−オキシドから出発すること、そして本発明
方法において必要とされる中間生成物が高収率で
製造されることにおいて特にすぐれている。特に
本発明方法はまた、R3が水素原子である式()
で表わされる化合物を、水酸基保護基R3を***
せずに、直接製造できる。
本発明に使われる、式()で表わされる出発
原料は、例えば次の化学方程式に従つて作ること
ができる。
式()で表わされる出発化合物は公知であ
り、また公知の方法によつて作ることができる。
式(a)で表わされる化合物もまた公知であ
り、またオランダ特許第72/08671号明細書に記
載の方法によつて作る。
式(a)、(b)、(c)、(a)、(b

および(c)(これらの式でRa 1とRb 1とRA 2とYと
は前記式()で与えた意味をもつ)で表わされ
る新規化合物、およびそれらの製法もまた本発明
の目的である。
式(b)で表わされる化合物は、式()で
表わされる化合物と、式HSO2−R5で表わされる
スルフイン酸または式N≡C−SO2−R5で表わさ
れるスルホニルシアニドとの反応によつて得るこ
とができる。式(c)で表わされる化合物は、
式H−S−SO2−R5で表わされるチオスルホン酸
との反応によつて式()で表わされる化合物か
ら得ることができる。反応は、不活性溶媒または
溶媒混合物中で、例えば場合によりハロゲン化例
えば塩素化されている、脂肪族、脂環式または芳
香族炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、シク
ロヘキサン、ベンゼン、トルエン、塩化メチレ
ン、クロロホルムまたはクロロベンゼン、脂肪
族、脂環式または芳香族アルコール例えば低級ア
ルカノール、例えばメタノールまたはエタノー
ル、シクロヘキサノールまたはフエノール、ポリ
ヒドロキシ化合物例えばポリヒドロキシアルカン
例えばジヒドロキシ−低級アルカン、例えばエチ
レングリコールまたはプロピレングリコール、低
級ケトン例えばアセトンまたはメチルエチルケト
ン、エーテル様溶媒例えばジエチルエーテル、ナ
オキサンまたはテトラヒドロフラン、低級カルボ
ン酸アミド例えばジメチルホルムアミドまたはジ
メチルアセタミド、低級アルキルスルホキシド例
えばジメチルスルホキシドなどまたはこれらの混
合物中で行う。
反応は、室温、または好ましくは高めた温度例
えば使つた溶媒の沸点で、所望により不活性ガス
例えば窒素ガス中で行う。
式N≡C−SO2−R5で表わされるスルホニルシ
アニドとの反応は、ハロゲン陰イオンを供給する
化合物を加えることによつて促進させることがで
きる。ハロゲン陰イオンを供給する化合物として
適当なものは、例えば第4級アンモニウムハライ
ド、特にクロリドおよびブロミド、例えばテトラ
−低級アルキル−アンモニウムハライド(場合に
より低級アルキル基において置換されていること
があり、例えばアリール基例えばフエニル基によ
りモノまたはポリ置換されていることがある)、
例えばテトラエチルアンモニウムクロリドまたは
ブロミド、またはベンジルトリエチルアンモニウ
ムクロリドまたはブロミドである。ハロゲン陰イ
オンを供給する化合物を、約1〜50モル%、好ま
しくは約2〜5モル%の量で加える。
式(b)および(c)で表わされる化合物
はまた、式()で表わされる化合物と、式Mn+
-SO2−R5oで表わされるスルフイン酸の重金属
塩または式Mn+-S−SO2−R5o(ここでMは重
金属陽イオンであり、nはこの陽イオンの原子価
を表わす)で表わされるチオスルホン酸の重金属
塩との反応によつても作ることができる。適当な
スルフイン酸またはチオスルホン酸の重金属塩
は、反応中に生成する式Mn+(−S−R4oで表わ
される重金属化合物よりも、使われた反応媒質中
においてより大きな溶解度積をもつものである。
重金属陽イオンMn+として、特に難溶性のスルフ
イドを生成するものが適当である。例えば銅、水
銀、銀およびスズの1価または2価の陽イオンで
あり、Cu++およびAg+が特に好ましい。
スルフイン酸の重金属塩またはチオスルホン酸
の重金属塩は、その形で使うことができ、また反
応工程中その場で、式SHO2−R5で表わされるス
ルフイン酸または式H−S−SO2−R5で表わされ
るチオスルホン酸またはそれらの可溶性塩例えば
ナトリウム塩のようなアルカリ金属塩と、重金属
塩(その溶解度積は、生成するスルフイン酸の重
金属塩またはチオスルホン酸の重金属塩よりも大
きい)例えば硝酸、酢酸または硫酸の重金属塩、
例えば硝酸銀、水銀()−2酢酸または硫酸銅
()、または可溶性塩化物例えば塩化すず
()・2水塩とから生成することもできる。
式(a)で表わされる化合物と、式Mn+
-SO2−R5oで表わされるスルフイン酸の重金属
塩または式Mn+-S−SO2−R5oで表わされるチ
オスルホン酸の重金属塩との反応は、不活性有機
溶媒中、水中、または水と水混和性溶媒とから成
る溶媒混合物中で行うことができる。不活性有機
溶媒としては例えば、脂肪族、脂環式または芳香
族炭化水素例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエンまたはキシレン、脂
肪族、脂環式または芳香族アルコール例えば低級
アルカノール、例えばメタノールまたはエタノー
ル、シクロヘキサノールまたはフエノール、ポリ
ヒドロキシ化合物例えばポリヒドロキシアルカン
例えばジヒドロキシ−低級アルカン、例えばエチ
レングリコールまたはプロピレングリコール、カ
ルボン酸エステル例えばカルボン酸低級アルキル
エステル例えば酢酸エチル、低級ケトン例えばア
セトンまたはメチルエチルケトン、エーテル様溶
媒例えばジオキサンまたはテトラヒドロフラン、
またはポリエーテル例えばジメトキシエタン、低
級カルボン酸アミド例えばジメチルホルムアミド
または低級アルキルニトリル例えばアセトニトリ
ル、低級アルキルスルホキシド例えばジメチルス
ルホキシドである。反応は、通常有機溶媒のみよ
りも、水中または特に水と前記溶媒との混合物
(乳液も含む)中で、より急速に進行する。
反応温度は通常室温であるが、反応を遅くする
ために低くすることができ、また反応を促進され
るために高くすなわち使われた溶媒の沸点までに
することもでき、また反応を常圧または高めに圧
力で行うことができる。
得られる式()で表わされる化合物におい
て、基Ra 1、Rb 2またはRA 1を、他のRa 1、Rb 1またはRA 2
に変えることができ、そしてその場合に式(
A)または式(B)で表わされる化合物におい
てこれらの基の変換について前記したのと同様な
反応を使うことができる。
第2および3または2a段階において、式()
で表わされる化合物を、メチレン基からオキソ基
への酸化的デグラデーシヨンによつて式()で
表わされる化合物に変えること、式の化合物のメ
チレン基をオキソ基を形成しながら酸化***する
には、オゾンで処理してオゾン化合物を生成させ
て行うのが好ましい。この場合に、オゾンを一般
に溶媒例えば低級アルカノール例えばメタノール
やエタノールのようなアルコール、低級アルカノ
ン例えばアセトンのようなケトン、ハロゲン化さ
れている場合のある脂肪族、脂環式または芳香族
炭化水素例えば塩化メチレンや四塩化炭素のよう
なハロゲノ低級アルカンまたは水性混合物を含め
た溶媒混合物の中でそして冷却またはわずかな加
熱の下で例えば約−90〜+40℃で使う。
こうして中間体として得られる式(a)で表
わされるオゾニドを、場合により単離することな
しに、そして式(a)の化合物の式(b)お
よび(c)の化合物への変換と同様にして、式
Mn+-SO−R5oで表わされるスルフイン酸の重
金属塩または式Mn+-S−SO2−R5oで表わされ
るチオスルホン酸の重金属塩との反応によつて式
(b)または(c)で表わされる化合物に変
えることができる。
式()で表わされるオゾニドを第3段階で環
元***することによつて式()で表わされる化
合物を得ることができる。この場合に、接触的に
活性化された水素例えばニツケルまたはパラジウ
ム触媒(好ましくは炭酸カルシウムや炭のような
適当な担体上に担持する)のような重金属水素化
触媒の存在下の水素、または化学的還元剤例えば
重金属合金または重金属アマルガムを含めた還元
性重金属例えば水素給体例えば酢酸のような酸ま
たは低級アルカノールのようなアルコールの存在
下での亜鉛、還元性無機塩例えば水素給体例えば
酢酸のような酸の存在下でのよう化ナトリウムの
ようなアルカリ金属よう化物またはぎ酸のような
還元性有機化合物、還元性サルフアイド化合物例
えばジメチルサルフアイドのようなジ低級アルキ
ルサルフアイド、ホスフインのような還元性有機
りん化合物(これは置換されている場合のある脂
肪族または芳香族炭化水素基を置換基としてもつ
ていることができる)例えばトリーn−ブチルホ
スフインのようなトリ低級アルキルホスフインま
たはトリフエニルホスフインのようなトリアリー
ルホスフイン、さらに置換されている場合のある
脂肪族炭化水素基を置換基としてもつているホス
フアイト例えばトリメチルホスフアイトのような
トリ低級アルキルホスフアイト(これは一般には
相当するアルコール付加化合物の形にある)また
は置換されている場合のある脂肪族炭化水素基を
置換基としてもつている亜りん酸トリアミド例え
ばヘキサメチル亜りん酸トリアミドのようなヘキ
サ低級アルキル亜りん酸トリアミド(これは好ま
しくはメタノール付加物の形にある)またはテト
ラシアノエチレンを使うことができる。上記の一
般には単離しないオゾニドを通常その製造に採用
した条件の下で、すなわち適当な溶媒または溶媒
混合物の存在の下でそして冷却または僅かに加熱
して***させる。
式()で表わされるエノール化合物は、互変
異性のケト型で存在することもできる。
式(a)で表わされるエノール化合物は、式
(a)の化合物の式(b)または(c)の
化合物への変換と同様に、式Mn+-SO2−R5o
表わされるスルフイン酸の重金属塩または式Mn+
-SO2−R5)で表わされるチオスルホン酸の重金
属塩との反応によつて、それぞれ式(b)また
は(c)で表わされる化合物に変えることがで
きる。
得られる式()で表わされる化合物におい
て、基Ra 1、Rb 1またはRA 2は、式(A)または
(B)で表わされる化合物におけるこれらの基
の変換に適当な反応と同様にして、他の基Ra 1
Rb 1またはRA 2に変えることができる。
第4段階において、得られる式()で表わさ
れるエノール化合物を、エステル化によつて式
()で表わされる化合物に変える。
式()で表わされるスルホン酸エステルを作
るためには、式()で表わされる化合物を、式
HO−SO2−R5(ここでR5は基YにおけるR5に与
えたと同じ意味である)で表わされるスルホン酸
の反応性官能誘導体でエステル化する。
基R5に対して与えた意味の範囲内において、
これら2つの基は、式()で表わされる化合物
において同一または異なる基であつてよい。
使われる、式HO−SO2−R5で表わされるスル
ホン酸の反応性官能誘導体は、例えばそれらの反
応性無水物特にハロゲン化水素酸との混合無水
物、例えばそれらの塩化物例えばメシルクロリド
とp−トルエンスルホン酸クロリドである。
エステル化は、好ましくは有機第3窒素塩基例
えばピリジン、トリエチルアミンまたはエチル−
ジイソプロピルアミンの存在下、適当な不活性溶
媒例えば脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素例
えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンまたは
トルエン、ハロゲン化脂肪族炭化水素例えば塩化
メチレン、またはエーテル例えばジ−低級アルキ
ルエーテル例えばジエチルエーテル、環状エーテ
ル例えばテトラヒドロフランまたはジオキサン中
で、または溶媒混合物中で、そしてエステル化剤
の活性によつて冷却、室温またはわずかに加温、
すなわち約−10〜+50℃の温度で、そしてまた必
要により密封容器中そして(または)不活性ガス
例えば窒素ガス中で行う。
得られる式()で表わされるスルホン酸エス
テルは単離することができ、また同一の反応混合
物中でさらに反応させることもできる。
式(a)で表わされる化合物は、式(a)
の化合物の式(b)および(c)で化合物へ
の変換と同様に、式Mn+-SO2−R5oで表わされ
るスルフイン酸の重金属塩または式Mn+-S−
SO2−R5)で表わされるチオスルホン酸の重金属
塩との反応によつて、それぞれ式(b)または
(c)で表わされる化合物に変えることができ
る。
得られる式()で表わされる化合物におい
て、基Ra 1、Rb 1またはRA 2は、式(A)または
(B)で表わされる化合物におけるこれらの基
の変換に適当な反応と同様にして、他の基Ra 1
Rb 1またはRA 2に変えることができる。
第5段階において、得られる式()で表わさ
れるスルホン酸エステルを、式H−N(Ra 4)(Rb 4
で表わされる第1または第2アミンで処理するこ
とにより、式()で表わされる化合物に変える
ことができる。
アミノ化は、適当な不活性溶媒、例えば脂肪
族、脂環式または芳香族炭化水素例えばヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼンまたはトルエン、
ハロゲン化脂肪族炭化水素例えば塩化メチレン、
またはエーテル例えばジ−低級アルキルエーテル
例えばジエチルエーテル、または環状エーテ例え
ばテトラヒドロフランまたはジオキサン中で、ま
たは溶媒混合物中で、そして基−O−SO2−R5
よび使われるアミンの活性により約−10℃〜50℃
好ましくは約0℃〜20℃の温度で、必要により密
封容器中そして(または)不活性ガス例えば窒素
ガス中で行う。
第5a段階において、式()で表わされる化
合物を、式H−N(Ra 4)(Rb 4)で表わされる第1
または第2アミンの塩例えば塩酸付加塩により、
第3塩基例えばピリジンの存在下、適当な溶媒例
えば低級アルコール例えば無水エタノール中で、
約20〜100℃好ましくは約40〜60℃の温度におい
て、処理することによつても式()で表わされ
る化合物を作ることができる。
式(a)で表わされる化合物は、式(a)
の化合物の式(b)または(c)化合物への
変換と同様に、式Mn+-SO2−R5oで表わされる
スルフイン酸の重金属塩または式Mn+-S−SO2
−R5)で表わされるチオスルホン酸の重金属塩
との反応によつて、それぞれ式(b)または
(c)で表わされる化合物に変えることができ
る。
得られる式()で表わされる化合物におい
て、基Ra 1、Rb 1またはRA 2は、式(A)または
(B)で表わされる化合物におけるこれらの基
の変換に適当な反応と同様にして、他の基Ra 1
Rb 1またはRA 2に変えることができる。
本発明による薬理的に有用な化合物は、例えば
この活性物質の医薬として有効な量を経腸投与ま
たは非経腸投与に適する無機または有機の固体ま
たは液体の医薬的に有用な担体といつしよにまた
は混合して含む医薬用製剤の製造に使うことがで
きる。従つて、この活性物質を希釈剤例えば乳
糖、ぶどう糖、しよ糖、マンニツト、ソルビツ
ト、セルロースおよび(または)グリシンおよび
潤滑剤例えばシリカ、タルク、ステアリン酸また
はステアリン酸カルシウムのようなステアリン酸
塩および(または)ポリエチレングリコールとい
つしよに含む錠剤またはゼラチンカプセルを使
う。錠剤としては、結合剤例えばけい酸マグネシ
ウムアルミニウム、でんぷん例えばとうもろこし
でんぷん、小麦でんぷん、米でんぷんまたはアロ
−・ルートでんぷん、ゼラチン、トラガカントゴ
ム、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメ
チルセルロースおよび(または)ポリビニルピロ
リドンおよび所望ならば砕解剤例えばでんぷん、
寒天、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウム、
または起泡性混合物および(または)吸着剤、染
料、香料および甘味剤を含むことができる。さら
に、それら新薬理活性化合物を注射用例えば静脈
内投与用配合物または注入溶液の形で使うことが
できる。このような溶液は等張性の水溶液または
水性懸濁体であるのが好ましく、これらは例えば
その活性物質だけを含むかまたは担体例えばマン
ニツトといつしよに含む真空凍結乾燥された配合
物から投与前に調製される。これら医薬用製剤を
殺菌しそして(または)助剤例えば防腐剤、安定
剤、湿潤剤および(または)乳化剤、可溶化剤、
浸透圧を調整する塩および(または)緩衝剤を含
ませることができる。これら医薬用製剤はそれ自
体公知の方法によつて、例えば慣用の混合、顆粒
化、打錠、溶解または真空凍結乾燥の方法によつ
て作られそして活性物質を約0.1〜100%殊に約1
〜50%(真空凍結乾燥物は100%までの量)の量
で含みそして所望によつては他の薬理的に価値あ
る物質を含むことができる。
なお、本明細書において、低級と示された有機
基は特に定義してない限り炭素原子を7個まで、
好ましくは4個までもつものである。アシル基は
炭素原子を20個まで、好ましくは12個までそして
主として7個までもつものである。
次に実施例によつて本発明を更に詳細に説明す
るが、温度の単位は摂氏である。以下の実施例に
記載のセフエム化合物は6−位置と7−位置とに
R−配置をもち、また以下の実施例に記載のアゼ
チジノン化合物は3−位置および4−位置にR−
配置をもつ。
例 1 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−(1−ピロリジル)−クロト
ン酸p−ニトロベンジルエステルと相当するイソ
クロトン酸エステルとから成る混合物160mg
(0.23mモル)を乾燥アセトニトリル3ml中に溶
かした溶液を窒素雰囲気下で80℃で約4時間、出
発材料が薄層クロマトグラフ(シリカゲル、トル
エン/酢酸エチル1:1)で検出できなくなまで
加熱する。加熱浴を取りはずし、7β−フエノキ
シアセトアミド−3−ピロリジノ−セフエム−4
−カルボン酸p−ニトロベンジルエステルを含む
前記反応混合物にp−トルエンスルホン酸(約
0.23mモル)と水0.2mlとを加え、この混合物を室
温でさらに2時間かきまぜる。この反応混合物を
ベンゼンで希釈し、水で洗い、硫酸ナトリウム上
で乾かし、真空中で蒸発させる。残さを0℃でジ
エチルエーテルと粉砕すると青黄色の7β−フエ
ノキシアセトアミド−3−ヒドロキシ−3−セフ
エム−4−カルボン酸p−ニトロベンジルエステ
ルが得られる。
赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン):
2.95;3.3;5.6;5.75;(sh);5.9;5.95(sh);
6.55;7.45;8.15および8.3μに特性バンド、NMR
スペクトル(ジユーテロクロロホルム);δppm;
3.4(2H,2,J=17Hz);4.57(2H,s);5.06
(1H,d;J=5Hz);5.35(2H,q,J=14
Hz);5.7(1H,dd,J=5.10Hz);6.8〜8.4(10H,
c)および11.4(1H,br.s.)。
出発材料は次のようにして製造することができ
る。
(a) 6−フエノキシアセトアミドペニシラン酸
1β−オキシド36.6g(0.1モル)、トリエチルアミ
ン11.1ml(0.11モル)およびp−ニトロベンジ
ルブロミド23.8g(0.11モル)をジメチルホルム
アミド200mlに溶かした溶液を窒素雰囲気下で
4時間室温でかきまぜる。次に反応溶液を氷水
1.5中に入れ、沈澱をろ過し、乾かしてから
酢酸エチル/塩化メチレンから2回再結晶す
る。無色の結晶性6−フエノキシアセトアミド
ペニシラン酸p−ニトロベンジルエステル1β
−オキシドは179〜180℃で融ける。
(b) 6−フエノキシアセトアミドペニシラン酸p
−ニトロベンジルエステル1β−オキシド5.01g
(10mモル)と2−メルカプトベンズチアゾー
ル1.67g(10mモル)を乾燥トルエン110mlに溶
かした溶液を窒素雰囲気下で還流下で4時間沸
とうさせる。この溶液を蒸留により約25mlに濃
縮し、エーテル約100mlで希釈する。分離する
生成物を塩化メチレン/エーテルから再結晶す
れば2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジ
チオ)−3−フエノシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン−酪
酸p−ニトロベンジルエステルが得られる。融
点は138〜141℃である。
(c) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イル−ジ
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン−
酪酸p−ニトロベンジルエス3.25g(5.0mモル)
をアセトン/水9:1(v/v)200ml溶かした
溶液に微細に粉末化した硝酸銀1.06gを加える。
その直後にp−トルエンスルフイン酸ナトリウ
ム890mg(5mモル)を前記と同じ溶媒混合物
100ml中溶かした溶液を10分間かけて加える。
すぐに青黄色の沈澱が形成される。室温で1時
間かきまぜてからこの混合物をろ過し、セライ
ト(Celite)を加える。ろ液を水で希釈しエー
テルで2回抽出する。いつしよに混ぜたエーテ
ル抽出物を硫酸ナトリウム上で乾かし、濃縮す
れば青黄色の固体の2−〔4−(p−トルエンス
ルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メ
チレン酪酸p−ニトロベンジルエステルが得ら
れる。
薄層クロマトグラフ(シリカゲル、トルエ
ン/酢酸エチル2:1):Rf値=0.24;赤外線
吸収スペクトル(CH2Cl2中):3.90、5.56、
5.70、5.87、6.23、6.53、6.66、7.40、7.50、
8.10、8.72、9.25および10.95μに特性バンド。
この生成物は更に精製しないで次の反応に使
うことができる。
前記と同じ化合物を次の方法によつても製造
することができる。
(c‐) アセトン/水9:1(v/v)200ml中の
2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン
酪酸p−ニトロベンジル3.25g(5.0mモル)の
溶液中にp−トルエンスルフイン酸銀1.58g
(1.2当量)を10分間かけて滴加する。この懸
濁液を室温で1時間かきまぜて、ろ過し、更
に例の1の(c)に記載したとおりに操作する。
2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−
3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸p
−ニトロベンジルエステルが定量的に得られ
る。
p−トルエンスルフイン酸銀は当モル量の
硝酸銀とp−トルエンスルフイン酸ナトリウ
ムとを組合せれば無色の沈澱として得られ
る。その生成物を真空中で24時間乾かす。
(c‐) 例1の(c−)と同様の方法により、
2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン
酪酸p−ニトロベンジルエステル3.25gとジ
−p−トルエンスルフイン酸銅()1.87g
(2当量)とからでも2−〔4−(p−トルエ
ンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセト
アミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕
−3−メチレン酪酸p−ニトロベンジルエス
テルを定量的に得ることができる。
ジ−p−トルエンスルフイン酸銅()は
硫酸銅とp−トルエンスルフイン酸ナトリウ
ム(2当量)とを水中で対応させて得る。ろ
過した後、その塩を真空中で12時間60℃で乾
かす。
(c‐) 例1の(c−)と同様の方法で、2−
〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸
p−ニトロベンジルエステル130mgとジ−p
−トルエンスルフイン酸錫()85mg(2当
量)とからでも2−〔4−(p−トルエンスル
ホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
メチレン酪酸p−ニトロベンジルエステルを
得ることができる。
ジ−p−トルエンスルフイン酸錫()は
塩化錫()(2H2O)とp−トルエンスル
フイン酸ナトリウムとを水中で反応させて得
る。ろ過して水で洗つた後、その塩を真空中
で約12時間50〜60℃で乾かす。
(c‐) 例1の(c−)と同様に、2−〔4−
(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチ
ジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸p−ニ
トロベンジルエステル130mgとジ−p−トル
エンスルフイン酸水銀()102mg(2当量)
とからでも2−〔4−(p−トルエンスルホニ
ルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2
−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メチ
レン酪酸p−ニトロベンジルエステルを得る
ことができる。ジ−p−トルエンスルフイン
酸水銀()はジ酢酸水銀()とp−トル
エンスルフイン酸ナトリウムを水中で反応さ
せて得る。ろ過し水で洗つてから、その塩を
真空中で約12時間50〜60℃で乾かす。
(c‐) 1,2−ジメトキシエタン(またはジオ
キサン)10ml中の6−フエノキシアセトアミ
ドペニシラン酸p−ニトロベンジルエステル
1β−オキシド517mg(1.02mモル)とp−ト
ルエンスルフイン酸187mg(1.2mモル)との
溶液を還流下で4.5時間3Aモレキユラーシー
ブ3.5gの存在下でそして窒素雰囲気下で加熱
し、次に1,2−ジメトキシエタン2mlに溶
かしたp−トルエンスルフイン酸308mg
(1.98mモル)を45分間隔で5回に分けて更
に加える。4.5時間後、反応混合物を5%強
度の重炭酸ナトリウム水溶液100ml中に注ぎ、
酢酸エチルで抽出する。いつしよに合せた有
機相を水と塩化ナトリウム飽和水溶液とで洗
い、硫酸マグネシウム上で乾かし、蒸発す
る。残さをシリカゲル薄層クロマトグラフ
(トルエン/酢酸エチル2:1)でクロマト
グラフ処理すれば2−〔4−p−トルエンス
ルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1イル〕−3−
メチレン酪酸p−ニトロベンジルエステルが
得られる。
(c‐) 過酸化物を含まない乾燥ジオキサン2ml
中の6−フエノキシアセトアミドペニシラン
酸p−ニトロベンジルエステル1β−オキシ
ド250mg(0.5mモル)とp−トルエンスルホ
ニルシアニド110mg(0.61mモル)とベンジ
ル−トルエチルアンモニウムクロリド5mg
(0.022モル)との混合物をアルゴン雰囲気下
で4.5時間110℃でかきまぜる。溶液を真空下
で除去し、残留黄色油を酸洗浄シリカゲル上
でクロマトグラフ処理する。トルエン中の30
%酢酸エチルで溶離すれば2−〔4−(p−ト
ルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル)−3−メチレン酪酸p−ニトロベンジル
エステルが得られる。
(c‐) 純粋なジオキサン1ml中のp−トルエン
スルホニルアニド110mg(0.61mモル)とテ
トラエチルアンモニウムブロミド4.5mg
(0.021mモル)との混合物をアルゴン雰囲気
下で110℃で30分間かきまぜる。次にジオキ
サン1ml中の6−フエノキシアセトアミドペ
ニシラン酸p−ニトロベンジルエステル1β
−オキシド250mg(0.5mモル)の懸濁液を加
え、得られた溶液をアルゴン雰囲気下で4時
間110℃でかきまぜる。溶液を真空中で除去
し、粗生成物を酢酸エチルに溶かし、その溶
液を水と塩化ナトリウム飽和水溶液とで洗
う。有機相を硫酸マグネシウムで乾かし、真
空中で溶媒を除けば、粗製の2−〔4−(p−
トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メチレン酪酸p−ニトロベンジ
ルエステルが得られる。
(d) 乾燥酢酸メチル30ml中の2−〔4−〔p−トル
エンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセト
アミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−
3−メチレン酪酸p−ニトロベンジルエステル
1.92g(3.0mモル)の溶液中にオゾン1.1当量を
−78℃で33分間かけて通す。その後すぐに、過
剰のオゾンを窒素流で除去する(−78℃、15分
間)。ジメチルスルフイド2.2ml(10当量)を加
え、溶液を室温まで暖ためる。5時間放置した
後、溶媒を真空中で蒸発させ、残つた無色の油
をベンゼン100mlに取る。そのベンゼン溶液を
塩化ナトリウム飽和溶液50mlずつで3回洗い、
硫酸マグネシウム上で乾かし、真空中で乾燥す
るまで濃縮する。残さをトルエンから再結晶す
れば2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキシクロト
ン酸p−ニトロベンジルエステルが得られる。
融点は159〜160℃である。
(d‐) 例1の(c−)で得られる精製の2−
〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチ
ジン−1−ル〕−3−メチレン酪酸p−ニト
ロベンジルエステルを酢酸メチル20ml中に溶
かし、−70℃でオゾン化する。オゾン化は薄
層クロマトグラフで出発材料が認められなく
なるまで行う。次に窒素流をその溶液に通
し、その溶液は0〜5℃に暖ためる。水5ml
中の重亜硫酸ナトリウム300mgの溶液を加え、
その混合物を約5分間もはやオゾニドがヨウ
化カリウム/でん粉紙で検出できなくなるま
でかきまぜる。混合物を酢酸エチルで希釈
し、水性相を分離し、有機相を水で洗い、硫
酸マグネシウム上で乾かし、真空中で溶媒を
除く。粗生成物を塩化メチレン3ml中溶か
し、トルエン15mlを加える。沈澱をろ過し、
ろ液を真空中で蒸発させる。残さをメタノー
ルから再結晶すると2−〔4−(p−トルエン
スルホニルチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−
3−ヒドロキシクロトン酸p−ニトロベンジ
ルエステルが得られる。融点は159〜160℃で
ある。
(e) 乾燥ピリジン5ml中の2−〔4−(p−トルエ
ンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−ヒドロキシクロトン酸p−ニトロベンジルエ
ステル641mg(1mモル)の溶液をアセトン/氷
浴中で−10℃に冷やし、p−トルエンスルホニ
ルクロリド285mg(1.5mモル)を加え、その混
合物を窒素雰囲気下で約5時間もはや出発材料
が薄層クロマトグラフ(シリカゲル:トルエ
ン/酢酸エチル1:1)で検出できなくなるま
でかきまぜる。反応溶液をベンゼン50mlで希釈
し、水、氷冷10%クエン酸水溶液および塩化ナ
トリウム飽和水溶液で洗い、硫酸ナトリウム上
で乾かし、真空中で蒸発させる。青黄色の2−
〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フ
エノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン
−1−イル〕−3−p−トルエンスルホニルオ
キシークロトン酸p−ニトロベンジルエステル
が得られ、これはその後の工程に対し充分純粋
である。赤外線吸収スペクトル(塩化メチレ
ン):特性バンドは5.6;5.8;5.9;6.55;7.45;
8.55および8.75μ;NMRスペクトル(ジユーテ
ロクロロホルム):δppm:2.4(6H,s);2.45
(3H,s);4.4(2H,q,J=15Hz);5.3(2H,
s);5.3(1H,dd,J=5.10Hz);5.8(1Hd;J
=5Hz)および6.6〜8.4(18H,c)。
(f) 乾燥テトラヒドロフラン2ml中の2−〔4−
(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−p−トルエンスルホニルオキシ−
クロトン酸p−ニトロベンジルエステル80mg
(0.1mモル)およびピロリジン0.0175ml
(0.21mモル)の溶液を窒素雰囲気下で約1時
間もはや出発材料が薄層クロマトグラフ(シリ
カゲル:トルエン/酢酸エチル1:1)で検出
できなくなるまでかきまぜる。反応混合物をベ
ンゼン10mlで希釈し、塩化ナトリウム飽和水溶
液5mlで2回洗い、硫酸ナトリウム上で乾か
し、真空中で蒸発する。残さをトルエン/酢酸
エチル1:1でシリカゲルの薄層クロマトグラ
フにかければ、無色の2−〔4−(p−トルエン
スルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
(1−ピロリジル)−クロトン酸p−ニトロベン
ジルエステルおよびその相当するイソクロトン
酸エステルから成る混合物が得られる。赤外線
吸収スペクトル(塩化メチレン):5.6;5.95;
6.55;7.45および8.75μに特性バンド;NMRス
ペクトル(ジユーテロクロロホルム);δppm:
1.6〜2.2および3.0〜3.8(8H,c);2.08および
2.27(3H,s);2.38および2.39(3H,s);4.42
(2H,q,J=15Hz);4.8〜6.0(4H,c)およ
び6.6〜8.4(14H,c)。
同じ化合物を次のようにして製造することも
できる。
(f‐) 乾燥塩化メチレン5ml中の2−〔4−(p
−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸p−ニ
トロベンジルエステル256mg(0.4mモル)の
−10℃に冷やした溶液を窒素雰囲気下でトリ
エチルアミン0.1115ml(0.8mモル)と次にメ
タンスルホニルクロリド0.062ml(0.8mモル)
で処理する。1時間後、新しく蒸留したピロ
リジン0.104ml(1.24mモル)を加え、その混
合物を−10℃で更に2時間かきまぜる。反応
溶液を塩化メチレン20mlで希釈し、水15mlで
3回洗い、硫酸ナトリウム上で乾かし、真空
中で蒸発する。残さをジエチルエーテルで粉
砕すれば青黄色の2−〔4−(p−トルエンス
ルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−(1−ピロリジル)−クロトン酸p−ニトロ
ペンジルエステルおよびその相当するイソク
ロトン酸p−ニトロベンジルエステルから成
る混合物が得られ、これはそのままの形で次
の段階で使うことができる。(IRスペクト
ル:特微的バンド5.6、5.95、6.55、7.45及び
8.75μ)。
中間生成物として形成されるメタンスルホ
ン酸エステルは次のようにして分離または調
製することができる。
(f‐) 乾燥塩化メチレン1ml中の2−〔4−(p
−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸p−ニ
トロベンジルエステル128mg(0.2mモル)の
−10℃に冷やした溶液を窒素雰囲気下でトリ
エチルアミン0.042ml(0.3mモル)とメタン
スルホニクロリド0.017ml(0.22mモル)とで
処理し、その混合物を30分間同じ温度でかき
まぜる。反応混合物を塩化メチレン10mlで希
釈し、塩化ナトリウム飽和水溶液10mlで3回
洗い、硫酸ナトリウム上で乾かし、真空中で
蒸発させる。2−〔4−(p−トルエンスルホ
ニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メ
タンスルホニルオキシ−クロトン酸p−ニト
ロベンジルエステルおよびその相当するイソ
クロトン酸エステルを含む残さは不安定であ
るのでクロマトグラフによつて精製すること
はできないが、以下の工程〔例えば例1の
(f−)に使うには充分純粋である。
赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン):
5.55;5.7;5.8;6.55;7.45;8.55および8.75μ
に特性バンド;NMRスペクトル(ジユーテ
ロクロロホルム:δppm:2.37(3H,s);
2.39および2.5(3H,s);3.12および3.27
(3H,s);4.39および4.41(2H,s);5.2
(1H dd,J=5.10Hz);5.25(2H,s);5.88
および5.95(1H,d,J=5Hz)および6.6〜
8.4(15H,c)。
例 2 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−(N−メチルシクロヘキシル
アミノ)−クロトン酸p−ニトロベンジルエステ
ルと相当するイソクロトン酸エステルとから成る
混合物148mg(0.2mモル)を乾燥アセトニトリル
3ml中に溶かした溶液を窒素雰囲気下で80℃で約
4時間、出発材料が薄層クロマトグラフ(シリカ
ゲル、トルエン/酢酸エチル1:1)で検出でき
なくなるまで加熱する。加熱浴を取りはずし、前
記反応混合物にp−トルエンスルホン酸38mg
(0.2mモル)と水約0.2mlとを加え、この混合物を
室温でさらに2時間かきまぜる。この反応混合物
をベンゼンで希釈し、水で洗い、硫酸ナトリウム
上で乾かし、真空中で蒸発させる。残さを0℃で
ジエチルエーテルと粉砕すると青黄色の7β−フ
エノキシアセトアミド−3−ヒドロキシ−3−セ
フエム−4−カルボン酸p−ニトロベンジルエス
テルが得られる。
赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン):
2.95;3.3;5.6;5.75(sh);5.9;5.95(sh);6.55

7.45;8.15および8.3μに特性バンド;NMRスペク
トル(ジユーテロクロロホルム);δppm:3.4
(zH,q,J=17Hz);4.57(2H,s);5.06(1H,
d,J=5Hz);5.35(2H,d,J=14Hz);5.7
(1H,dd,J=5,10Hz);6.8〜8.4(10H,c)
および11.4(1H,br,s)。
出発材料は次のようにして製造することができ
る。
乾燥テトラヒドロフラン2ml中の2−〔4−(p
−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕
−3−p−トルエンスルホニルオキシ−クロトン
酸p−ニトロベンジルエステル160mg(0.2mモ
ル)の溶液に窒素雰囲気下でかきまぜながらN−
メチル−N−シクロヘキシルアミン0.056ml
(0.42mモル)を加え、この混合物を更に約2時
間もはや出発材料が薄層クロマトグラフ(シリカ
ゲル:トルエン/酢酸エチル1:1)で検出でき
なくなるまで室温でかきまぜる。反応溶液をベン
ゼンで希釈し、水で数回洗い、硫酸ナトリウム上
で乾かし、真空中で蒸発する。残さをベンゼン/
酢酸エチル3:1で酸洗浄シリカゲル10gのクロ
マトグラフにかける。2−〔4−(p−トルエンス
ルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−(N−メ
チルシクロヘキシルアミノ)−クロトン酸p−ニ
トロベンジルエステルおよびその相当するイソク
ロトン酸エステルから成る混合物が青黄色油とし
て得られる。赤外線吸収スペクトル(塩化メチレ
ン):2.95;3.4;5.6;5.8;6.55;7.4および8.75μ
に特性バンド。
例 3 例1に記載の方法により、2−〔4−(p−トル
エンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
シクロヘキシルアミノ−クロトン酸p−ニトロベ
ンジルエステルおよびその相当するイソクロトン
酸エステルから出発して7β−フエノキシアセト
アミド−3−シクロヘキシルアミノ−セフエム−
4−カルボン酸p−ニトロベンジルエステル(2
−および3−セフエム誘導体混合物)を製造し、
そしてそれから7β−フエノキシアセトアミド−
3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
p−ニトロベンジルエステルを製造することがで
きる。
出発材料は次のようにして製造することができ
る。
(a) 乾燥テトラヒドロフラン2ml中に溶かした2
−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−p−トルエンスルホニル
オキシ−クロトン酸p−ニトロベンジルエステ
ル160mg(0.2mモル)の溶液を窒素雰囲気下で
シクロヘキシルアミン0.0577ml(0.5mモル)で
処理し、この混合物を室温で1時間かきまぜ
る。反応溶液をベンゼンで希釈し、水で洗い、
硫酸ナトリウム上で乾かし、真空中で蒸発させ
る。2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−シクロヘキシルア
ミノ−クロトン酸p−ニトロベンジルエステル
とその相当するイソクロトン酸エステルとから
成る混合物を含む残さは精製しないで以下の工
程に使うことができる。赤外線吸収スペクトル
(塩化メチレン):2.9;3.4;5.6;5.9;6.0;
6.25;6.55;7.45;8.10および8.75μに特性バン
ド;NMRスペクトル(ジユーテロクロロホル
ム);δppm:1.8〜2.0(11H,c)2.02(3H,
s);2.35(3H,s);4.43(2H,s);4.95(1H
dd,J=5.10Hz);5.17(2H,s);5.80(1H,
d,J=5Hz))および6.6〜9.2(15H,c)。
例 4 (a) 乾燥クロロホルム10ml中に7β−フエノキシ
アセトアミド−3−ヒドロキシ−3−セフエム
−4−カルボン酸p−ニトロベンジルエステル
485mgを溶かし0℃に冷やした溶液にエーテル
性ジアゾメタン溶液3ml(0.5モル、1.5当量)
を約10分間かけて加える。その青黄色の溶液を
0℃で1時間かきまぜ、過剰のジアゾメタンを
除くために窒素を流し込み、真空中で濃縮す
る。残さを塩化メチレンから再結晶すれば7β
フエノキシアセトアミド−3−メトキシ−3−
セフエム−4−カルボン酸p−ニトロベンジル
エステルが得られる。融点は140.5〜142℃であ
る。
同じ化合物が相転移触媒によつて次のようにし
てえることができる。
(a‐) 4塩化炭素25mlと水27mlとの中の7β−フ
エノキシアセトアミド−3−ヒドロキシ−3
−セフエム−4−カルボン酸p−ニトロベン
ジルエステル4.85gの懸濁液を20℃で激しく
かきまぜながら連続的に重炭酸カリウム3.0g
と硫酸ジメチル3.8mlとテトラブチルアンモ
ニウムブロミド1.93gとで処理する。その混
合物を20℃で4時間激しくかきまぜる。水50
mlで希釈した後、その混合物を塩化メチレン
50mlで2回抽出する。抽出物を蒸発し、硫酸
塩上で乾かし、塩化メチレン/ジエチルエー
テルから残さを再結晶すれば、7β−フエノ
キシアセトアミド−3−メトキシ−3−セフ
エム−4−カルボン酸p−ニトロベンジルエ
ステルが得られる。融点140.5〜142℃。
(b) メタノール/テトラヒドロフラン1:1の2
ml中に溶かした7β−フエノキシアセトアミド
−3−メトキシ−3−セフエム−4−カルボン
酸p−ニトロベンジルエステル250mg(0.5mモ
ル)の溶液を同じ溶媒2ml中の5%パナジウ
ム/木炭の混合物(この混合物は大気圧下で1
時間、前水素化しておく)に加え、この反応混
合物を室温で大気圧下で3時間水素化する。こ
こで水素の理論量の約90%が摂取される。触媒
をろ過し、ろ液を真空中で蒸発乾燥する。残さ
を塩化メチレン10ml中に取り、50%重炭酸ナト
リウム水溶液10mlで2回抽出する。いつしよに
合せた重炭酸塩抽出物を0℃で希塩酸で中性に
し、塩化メチレン10mlで3回抽出する。有機相
を硫酸ナトリウム上で乾かし、真空中で溶媒を
除く。クロロホルム/ペンタンから結晶させる
と残さから7β−フエノキシアセトアミド−3
−メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸が
得られる。融点は173〜174℃である。
(c) 無水塩化メチレン11ml中の7β−フエノキシ
アセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム
−4−カルボン酸2.55g(7mモル)とN,N−
ジメチルアニリン2.9ml(22.4mモル)との懸濁
液にジメチル−ジクロルシラン0.7ml(5.7mモ
ル)を窒素雰囲気下で20℃で加え、次にその混
合物を同じ温度で30分間かきまぜる。こうして
得られた透明な溶液を−20℃に冷やし、固体の
5塩化リン1.6g(7.7mモル)を加え、その混合
物を30分間かきまぜる。あらかじめ冷やしてお
いた(−20℃)N,N−ジメチルアニリン0.9
ml(7mモル)とn−ブタノール0.9mlとの混合
物を同じ温度で2−3分間で加え、次にあらか
じめ冷やしておいた(−20℃)n−ブタノール
10mlを速やかに加え、次にその混合物を−20℃
で20分間そして冷やさないで10分間かきまぜ
る。水0.4mlを約−10℃で加え、その混合物を
氷浴(0℃)中で約10分間かきまぜ、次にジオ
キサン11mlを加え、そして0℃で更に10分間か
きまぜた後で、トリ−n−ブチルアミン約4.5
mlを(水で希釈した試料が一定のPH値3.5を示
すまで)滴加する。0℃で1時間かきまぜてか
ら、沈澱をろ過し、ジオキサンで洗い、水/ジ
オキサンが再結晶する。こうして得られる7β
−アミノ−3−メトキシ−セフ−3−エム−4
−カルボン酸塩酸塩ジオキサネートの融点は
300℃以上である。薄層クロマトグラフ:Rf値
=0.17(シリカゲル;系、n−ブタノール/4
塩化炭素/メタノール/ぎ酸/水、30:40:
20:5:5)。
(c‐) 無水塩化メチレン(P2O5上で蒸留)47ml
中の93%7β−フエノキシアセトアミド−3
−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン
酸11.75g(100%の10.93gに相当)とN,N−
ジメチルアニリン13.4ml(12.73g)との懸濁
液を+20℃で窒素雰囲気下でジメチルジクロ
ルシラン3.6ml(3.87g)で処理し、次にその
混合物を同じ温度で30分間かきまぜる。透明
になつた溶液を−18℃(−19℃)に冷やし、
固体の5塩化リン7.8gを加え、内部温度を−
10℃に上げる。−20℃の浴中で30分間かきま
ぜてから、約7分間かけて前記透明溶液を−
20℃に冷やしたn−ブタノール(無水、シツ
カン上で乾燥)47mlとジメチルアニリン4.4
ml(4.18g)との混合物に滴加する。内部温
度は−8℃に上がる。その混合物を最初は−
20℃の浴で続いて氷浴(0℃)で更に30分間
かきまぜると、内部温度は最終的に−10℃に
なる。その温度じジオキサン47mlと水1.6ml
との混合物を滴加する(所要時間約5分)。
すると生成物が徐々に析出する。さらに10分
間かきまぜてから、トリーn−ブチルアミン
約9.5mlを約1時間かけて滴加する(最初の
3mlは最初の5分間に加える)ことによつて
氷浴中で混合物のPH値を2.2−2.4の間に調節
し、その値を保つ。次に生成物をろ過し、ジ
オキサン約30mlと次に塩化メチレン約15mlと
で少しずつ洗えば、結晶性の7β−アミノ−
3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボ
ン酸塩酸塩ジオキサネートが得られる。融点
は300℃以上である。紫外線吸収スペクトル
(0.1n重炭酸ナトリウム中):λmax=270mμ
(ε=7600);赤外線吸収スペクトル(ヌジヨ
ール):5.62;5.80;5.88;6.26;6.55;
7.03;7.45;7.72;7.96;8.14;8.26;8.45;
8.64;8.97;9.29;10.40および11.47mμに特
性バンド;〔α〕20 D=+134゜±1゜(c=1;0.5N
重炭酸ナトリウム溶液)。
7β−アミノ−3−メトキシ−セフ−3−
エム−4−カルボン酸の双性イオンは前記の
得られた塩酸塩ジオキサネートの20%水溶性
をPH値が4.1(等電点)になるまで2N水酸化
ナトリウムで処理することにより前記塩酸塩
ジオキサネートから得ることができる。ろ過
してから乾かせば、双性イオンの融点は300
℃以上である。紫外線吸収スペクトル
(0.1N重炭酸ナトリウム溶液中)λmax=
270nm(ε=7600)。薄層クロマトグラフ:塩
酸塩のRf値と同定されるRf値(シリカゲル、
前記の系);〔α〕20 D=+232゜±1゜(c=1;
0.5N重炭酸ナトリウム溶液)。
(d) 乾燥塩化メチレン20ml中の7β−アミノ−3
−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸
塩酸塩ジオキサネート1g(2.82mモル)の懸濁
液にビス−(トリメチルシリル)−アセトアミド
1.65mlを室温で窒素雰囲気下で加える。40分後
透明な溶液を0℃に冷やし、固体のD−α−フ
エニルグリシル酸クロリド塩酸塩900mg
(4.37mモル)を加える。5分後、プロピレン
オキシド0.7ml(10mモル)を加える。次にそ
の懸濁液を窒素雰囲気下で1時間0℃でかきま
ぜ、その後メタノール0.5mlを加えると7β−(D
−α−フエニルグリシルアミノ)−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸塩酸塩が
結晶で沈澱する。その塩酸塩をろ過し、水9ml
中に溶かし、溶液のPH値を1N水酸化ナトリウ
ム溶液で4.6に調節する。析出する7β−(D−α
−フエニルグリシルアミノ)−3−メトキシ−
セフ−3−エム−4−カルボン酸の分子内塩の
2水和物をろ過し、アセトンとジエチルエーテ
ルで洗つて乾かす。融点は174〜176℃(分解を
伴う)。〔α〕20 D=+132゜(c=0.714;0.1N塩酸
中);薄層クロマトグラフ(シリカゲル);Rf
値0.18(系、n−ブタノール/酢酸/水、67:
10:23)。紫外線吸収スペクトル(0.1N重炭酸
ナトリウム水溶液中)λmax=269μ(ε=
7000);赤外線吸収スペクトル(鉱油中):
5.72、5.94、6.23および6.60μに特性バンド。
(d‐) 塩化メチレン10ml中の7β−アミノ−3−
メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸
(内部塩)993mg(4.32mモル)の懸濁液に
N,N−ビス−(トリメチルシリル)−アセト
アミド1.37ml(5.6mモル)を加え、その混合
物を窒素雰囲気下で45分間室温でかきまぜ
る。透明な溶液を0℃に冷やし、D−α−フ
エニルグリシル酸クロリド塩酸塩1.11g(5.4m
モル)を加える。5分後プロピレンオキシド
0.4ml(5.6mモル)を加える。次にその懸濁
液を窒素雰囲気下で1時間0℃でかきまぜて
から、メタノール0.6mlを加える。析出する
7β−(D−α−フエニルグリシルアミノ)−
3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボ
ン酸塩をろ過し、0℃で水15mlに溶かし、そ
の溶液のPH値を1N水酸化ナトリウム5mlで
約4に調節する。溶液を室温に暖ため、溶液
のPHをトリエチルアミンで約4.8に調節する
と7β−(D−α−フエニルグリシルアミド)
−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カル
ボン酸が2水和物の形で析出する。
例 5 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−3−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−(1−ピロリジル)−クロト
ン酸ジフエニルメチルエステルと相当するイソク
ロトン酸エステルとから成る混合物158.2g(0.2モ
ル)を乾燥アセトニトリル1500ml中に溶かした溶
液を窒素雰囲気下で80℃で約5時間、出発材料が
薄層クロマトグラフ(シリカゲル、トルエン/酢
酸エチル1:1)で検出できなくなるまで加熱す
る。加熱浴を取りははすし、7β−フエノキシア
セトアミド−3−ピロリジノ−セフエム−4−カ
ルボン酸ジフエニルメチルエステルを含む前記反
応混合物を0.1NHCl200mlで処理し、室温で更に
3時間かきまぜる。反応混合物を真空中で蒸発乾
燥させる。
残さを酢酸エチル中に取り、そして希硫酸、
水、重炭酸ナトリウム飽和水溶液および塩化ナト
リウム飽和水溶液で続けて洗い、硫酸ナトリウム
上で乾かす。溶液を真空中で蒸発させ、粗製の
7β−フエノキシアセトアミド−3−ヒドロキシ
−3−セフエム−4−カルボン酸ジフエニルメチ
ルエステルをカラムクロマトグラフ(シリカゲ
ル;トルエン/酢酸エチル、4:1)で精製す
る。薄層クロマトグラフ:Rf値0.24(シリカゲ
ル;トルエン/酢酸エチル、1:1)。
得られた生成物は次のように更に工程にかける
ことができる。
(i) 得られた7β−フエノキシアセトアミド−3
−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
ジフエニルメチルエステルをメタノール中に取
り、0℃でジアゾメタンのエーテル性溶液の過
剰量で処理する。5分間の反応時間後、溶液を
完全に濃縮し、油状残さをシリカゲルの薄層ク
ロマトグラフで処理する(トルエン/酢酸エチ
ル、3:1)。Rf=0.19のシリカゲルを酢酸エ
チルで抽出すると7β−フエノキシアセトアミ
ド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カル
ボン酸ジフエニルメチルエステルが得られる。
融点120℃(エーテルから)。赤外線吸収スペク
トル(CHCl3中);3310、1775、1700、1690お
よび1600cm-1
(ii) 例4の(a−)と同様に、得られた7β−
フエノキシアセトアミド−3−ヒドロキシ−3
−セフエム−4−カルボン酸ジフエニルメチル
エステルを硫酸ジメチルおよび重炭酸カリウム
とにより相転移法で7β−フエノキシアセトア
ミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カ
ルボン酸ジフエニルメチルエステルに変えるこ
とができる。
(iii) 塩化メチレン5ml中の7β−フエノキシアセ
トアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4
−カルボン酸ジフエニルメチルエステル2.0g
(3.78mモル)の溶液にアニソール0.87mlを加
え、その混合物を0℃に冷やし、トリフルオル
酢酸1.2mlを加えてから1時間放置する。反応
混合物を真空中で濃縮し、残さをアセトン/エ
ーテルから再結晶する。7β−フエノキシアセ
トアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4
−カルボン酸が得られる。融点は170℃(分解
を伴う)である。
出発材料は次の様に製造することができる。
(a) 6−フエノキシアセトアミドペニシラン酸
1β−オキシド100g(27.3モル)とジオキサン
500mlとジフエニルメチルジアゾメタン58.4g
(30mモル)とから約2時間後に6−フエノ
キシアセトアミドペニシラン酸ジフエニルメ
チルエステル1β−オキシドが得られる。融
点144〜146℃(酢酸エチル/石油エーテル)。
(b) 例1の(b)と同様にして、6−フエノキシア
セトアミドペニシラン酸ジフエニルメチルエ
ステル1β−オキシド292g(55mモル)と2−
メルカプトベンズチアゾール99g(59.5mモ
ル)とから2−〔4−(ベンズチアゾール−2
−イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−メチレン酢酸ジフエニルメチルエステルが
得られる。融点140〜141℃(トルエン/エー
テルから)。
(c) 例1の(c)と同様にして、酢酸エチル50ml中
2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン
酪酸ジフエニルメチルエステル10g(14.7mモ
ル)と微粉末状p−トルエンスルフイン酸銀
4.92g(24.98mモル)とから室温で7時間かき
まぜて2−〔4−(p−トルエンスルホニル−
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレ
ン酪酸ジフエニルメチルエステルが得られ
る。Rf値=0.28(シリカゲル、トルエン/酢
酸エチル、3:1)、赤外線吸収スペクトル
(CHCl3):1782、1740、1695、1340および
1150cm-1
(d) 例1の(d)と同様にして、塩化メチレン1
中の2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン
酪酸ジフエニルメチルエステル10.8g(16.2m
モル)とオゾン1.1当量とから2−〔4−(p
−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸ジフエ
ニルメチルエステルが得られる。融点は142
〜143℃(エーテル/ペンタンから)。
(e) 乾燥塩化メチレン500ml中の2−〔4−(p
−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸ジフエ
ニルメチルエステル134.4g(0.2モル)の−10
℃に冷やした溶液を窒素雰囲気下でトリエチ
ルアミン34.8ml(0.25モル)と次にメタンス
ルホニルクロリド24.5ml(0.25モル)とで処
理する。20分後、新しく蒸留したピロリジン
47ml(0.55モル)を迎え、その混合物を−10
℃で更に2時間半かきまぜる。反応溶液を水
150mlで3回洗い、硫酸ナトリウム上で乾か
し、真空中で蒸発する。残さを泡状に乾燥さ
せると青黄色の2−〔4−(p−トルエンスル
ホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
(1−ピロリジル)−クロトン酸ジフエニルメ
チルエステルおよびその相当するイソクロト
ン酸ジフエニルメチルエステルから成る混合
物が得られ、これはそのままの形で次の段階
で使うことができる。
例 6 例4の(d)と同様にして、本発明方法によつて得
ることのできる7β−アミノ−3−メトキシ−セ
フ−3−エム−4−カルボン酸塩酸塩ジオキサネ
ート1.16g(3mモル)とビス−(トリメチルシリ
ル)−アセトアミド1.5ml(6.2mモル)とをまず反
応させ、次にその反応生成物と (a) D−α−アミノ−(2−チエニル)−酢酸クロ
リド塩酸塩765mg(3.6mモル)とを反応させれ
ば7β−〔D−α−アミノ−α−(2−チエニル)
−アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3−セフ
エム−4−カルボン酸を分子内塩の形で得るこ
とができる。融点140℃(分解を伴う)。薄層ク
ロマトグラフ(シリカゲル、ヨウ素で同定):
Rf〜0.22(系、n−ブタノール/酢酸/水、
67:10:23)およびRf〜0.53(系、イソプロパ
ノール/ぎ酸/水、77:4:19);紫外線吸収
スペクトル:λmax=235mμ(ε=11400)およ
びλ肩=272mμ(ε=6100)〔0.1N塩酸中〕、お
よびλmax=238μ(ε=11800)およびλ肩=
267mμ(ε=6500)〔重炭酸ナトリウム水溶液
中〕。
(b) またD−α−アミノ−(1,4−シクロヘキ
サジエニル)−酢酸クロリド塩酸塩940mg
(4.5mモル)とを反応させれば7β−〔D−α−
アミノ−α−(1.4−シクロヘキサジエニル)−
アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3−セフエ
ム−4−カルボン酸を分子内塩の形で得ること
ができる。融点170℃(分解を伴う)。薄層クロ
マトグラフ(シリカゲル、ヨウ素で同定):Rf
〜0.19(系、n−ブタノール/酢酸/水、67:
10:23)およびRf〜0.58(系、イソプロパノー
ル/ぎ酸/水、77:4:19);紫外線吸収スペ
クトル:λmax=267mμ(ε=6300)〔0.1N塩酸
中〕、λmax=268mμ(ε=6600)〔0.1N重炭酸
ナトリウム水溶液〕、〔α〕20 D=+88゜±1゜(c=
1.06;0.1N塩酸)。
(c) またD−α−アミノ−4−ヒドロキシフエニ
ル酢酸クロリド塩酸塩800mg(3.6mモル)とを
反応させれば7β−〔D−α−アミノ−α−(4
−ヒドロキシフエニル)−アセチルアミノ〕−3
−メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸を
分子内塩の形で得ることができる。融点243〜
244.5℃(231℃から焼結が始まる)(分解を伴
う)。薄層クロマトグラフ(シリカゲル、ヨウ
素で同定):Rf〜0.24(系、n−ブタノール/酢
酸/水、67:10:23)およびRf〜0.57(系、イ
ソプロパノール/ぎ酸/水、77:4:19);紫
外線吸収スペクトル:λmax=228mμ(ε=
12000)および271mμ(ε=6900)〔0.1N塩酸
中〕、およびλmax=227mμ(ε=10500)およ
びλ肩=262mμ(ε=8000)〔0.1N重炭酸ナト
リウム水溶液中〕、〔α〕20 D=+165゜±1゜(c=
1.3;0.1N塩酸)。
例 7 100mlのCH2Cl2中6g(10.24mモル)の結晶3−
モルホリノ−7β−フエノキシアセトアミド−3
−セフエム−4−カルボン酸−ジフエニルメチル
エステル溶液及び20mlのメタノールを
0.2NHCl100mlと混合し、そして激しく撹拌して
乳濁液を生成せしめる。反応終了後(約48時間)
有機相を分離し、乾燥し、そして溶剤を真空除去
する。こうして、融点87〜79℃の非常に純粋な3
−ヒドロキシ−7β−フエノキシアセトアミド−
3−セフエム−4−カルボン酸−ジフエニルメチ
ルエステルから成る白色泡状物質を得る。
出発物質は次のようにして製造することができ
る。1.6の塩化メチレン中107.5g(151.1mモル)
の2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−ヒドロキシ−カルボン酸−
ジフエニルメチルエステルの溶液に、−10℃にお
いて29.2ml(374.4mモル)のメタンスルホニルク
ロリドを滴加し、そして52.2ml(374.4mモル)の
トリエチルアミンを加える。30分後、−10℃にお
いて750mモルのモルホリンをゆつくり滴加し、
そして−10℃においてさらに3時間撹拌する。
250mlの0.2NHCl及び飽和NaCl溶液で2回洗浄
し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、
ろ液を十分に濃縮し、650mlのメタノールを加え、
結晶を生成せしめる。こうして、2−〔4−(p−
トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセ
トアミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−
3−(1−モルホリニル)−クロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステルと、対応するイソクロトン酸エ
ステルからなる結晶混合物(融点111〜114℃、分
解)を分離する。
400mlのアセトニトリル(塩基性Al2O3により
乾燥)中74.1g(0.1モル)の2−〔4−(p−トル
エンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
(1−モルホリニル)−クロトン酸−ジフエニルメ
チルエステルの溶液を7時間還流加熱する。この
後、真空中で溶剤を十分に除去し、続いて感想し
た冷メタノールを加える。これから融点167〜169
℃のほとんど無色の3−モルホリノ−7β−フエ
ノキシアセトアミド−3−セフエム−4−カルボ
ン酸−ジフエニルメチルエステルを晶析せしめ
る。
例 8 例7と同様にして、結晶3−ピペリジノ−7β
−フエノキシアセトアミド−3−セフエム−4−
カルボン酸−ジフエニルメチルエステルから3−
ヒドロキシ−7β−フエノキシアセトアミド−3
−セフエム−4−カルボン酸−ジフエニルメチル
エステルを得る。
出発物質を次のようにして得ることができる。
100mlの乾燥アセトニトリル中11.1g〔15mモル)
の2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−(1−ピペリジニル)−クロ
トン酸−ジフエニルメチルエステルを5.5時間還
流加熱する。この溶液を濃縮し、そして100mlの
乾燥した冷メタノールと混合し、こうして融点
184〜188℃(分解)の純3−ピペリジノ−7β−
フエノキシアセトアミド−3−セフエム−4−カ
ルボン酸−ジフエニルメチルエステルを晶析せし
める。
例 9 5mlの塩化メチレン中10mg(0.017mモル)の
7β−フエノキシアセトアミド−3−(1−モルホ
リニル)−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステルの溶液に、5N塩酸1mlを
滴加する。この反応混合物を室温において30分間
撹拌する。水相を除去し、有機相を水と混合し、
硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発せしめ
る。こうして7β−フエノキシアセトアミド−3
−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸−
ジフエニルメチルエステルを得る。IR−スペク
トル(塩化メチレン中):3410、2925〜2850、
1780、1690、1600、1510、1490、1360、1220及び
1200cm-1に特異的吸収帯を有する。
出発物質は次のようにして得られる。
(a) 25mlの塩化メチレン中6.83g(10mモル)の2
−〔4−(ベンズチアゾール−2−イル−ジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキシク
ロトン酸−ジフエニルメチルエステルの−20℃
に冷却した溶液を、0.971ml(12.5mモル)のメ
タンスルホニルクロリドと、そして次に1.74ml
(12.5mモル)のトリエチルアミンと混合する。
反応混合物を1.5時間−20℃に冷却し、これに
2.39ml(27.5mモル)のモルホリンを加える。
この反応混合物をさらに1時間−15℃に冷却
し、そして次に室温まで加温する。この混合物
を50mlの塩化メチレンで希釈し、40mlの
2NHClで1回そして飽和食塩水で3回洗浄す
る。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そし
て蒸発せしめる。粗生成物を400gのシリカゲ
ル(メル)を用いて、トルエン/酢酸エチル
(9:1,3:1,1:1)によりクロマトグ
ラフ処理し、そして2−〔4−ベンズチアゾー
ル−2−イル〕−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル−3−(1
−モルホリニル)−クロトン酸−ジフエニルメ
チルエステルを得る。
(b) 5mlの乾燥トルエン中100mg(0.133mモル)
の2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イル−ジ
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−(1−モルホ
リニル)−クロトン酸−ジフエニルメチルエス
テルの溶液を24時間70℃に加熱する。溶液を蒸
発せしめ、残さを塩化メチレンに溶解し、そし
てメタノールで希釈する。塩化メチレンを真空
中でゆつくりと除去し、そして生成物を残留メ
タノールから結晶化せしめる。こうして、融点
172〜173℃の7β−フエノキシアセトアミド−
3−(1−モルホリニル)−3−セフエム−4−
カルボン酸−ジフエニルメチルエステルを得
る。
例 10 例9と同様にして、結晶3−ピロリジノ−7β
−フエノキシアセトアミド−3−セフエム−4−
カルボン酸−ジフエニルメチルエステルから3−
ヒドロキシ−7β−フエノキシアセトアミド−3
−セフエム−4−カルボン酸−ジフエニルメチル
エステルを得る。
出発物質は次のようにして得られる。
150mlの乾燥アセトニトリル中14.5g(20mモル)
の2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−(1−ピロリジニル)−クロ
トン酸−ジフエニルメチルエステルの溶液を、出
発物質が薄層クロマトグラフ的に認められなくな
るまで80℃にて加熱する。溶剤を真空中で十分に
除去し、そしてかわりに100mlの乾燥した冷メタ
ノールを加え、こうして融点190〜194℃の3−ピ
ロリジノ−7β−フエノキシアセトアミド−3−
セフエム−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエ
ステルを結晶化せしめる。
例 11 同様にして、対応する出発物質から次の化合物
を製造することできる。
7β−フエニルアセトアミド−3−ヒドロキシ
−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフエニルメ
チルエステル、IR−スペクトル(CH2Cl2中):
2.95,5.61,5.77,5.85,5.95,6.21及び6.87μにバ
ンドを有する; 7β−アミノ−3−ヒドロキシ−3−セフエム
−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、
IR−スペクトル(CH2Cl2中):5.58,5.77(肩)、
6.02及び6.22μにバンドを有する; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−フエニルアセチルアミノ〕−3−ヒ
ドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステル、IR−スペクトル
(CH2Cl2中):2.94,3.40,5.62,5.77,5.75,
5.95,6.21及び6.88μにバンドを有する; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(4−ヒドロキシフエニル)−アセチ
ルアミノ〕−3−ヒドロキシ−3−セフエム−4
−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、紫外
線吸収スペクトル(95%含水エタノール中):
λmax=284mμ(ε=5.100)、赤外線吸収スペクト
ル(塩化メチレン中):5.59,5.83(肩),5.88,
6.18及び6.67μに特異的バンドを有する; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(2−チエニル)−アセチルアミノ〕
−3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン
酸−ジフエニルメチルエステル、紫外線吸収スペ
クトル(95%含水エタノール中)λmax=283mμ
(ε=5.300)、紫外線吸収スペクトル(塩化メチ
レン中):5.59,5.87,6.19及び6.66μに特異的バ
ンドを有する; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(3−チエニル)−アセチルアミノ〕
−3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン
酸−ジフエニルメチルエステル、紫外線吸収スペ
クトル(95%含水エタノール中):λmax=
283mμ(ε=5.300)、赤外線吸収スペクトル(塩
化メチレン中):5.59,5.87,6.19及び6.66μに特
異的吸収を有する; 7β−〔D−α−tere−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(2−フリル)−アセチルアミノ〕−
3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
−ジフエニルメチルエステル、紫外線吸収スペク
トル(95%含水エタノール中):λmax=283mμ
(ε=5.300)、赤外線吸収スペクトル(塩化メチ
レン中):5.59,5.87,6.19及び6.66μに特異的バ
ンドを有する; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(4−イソチアゾリル)−アセチルア
ミノ〕−3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カ
ルボン酸−ジフエニルメチルエステル、紫外線吸
収スペクトル(95%含水エタノール中):λmax
=250mμ(ε=12.000)及び280mμ(ε=5.800)、
赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン中):5.59,
5.87,6.19及び6.66μに特異的バンドを有する; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(1,4−シクロヘキサジエニル)−
アセチルアミノ〕−3−ヒドロキシ−3−セフエ
ム−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステ
ル、IR−スペクトル(CHCl3中)3380,1780,
1690,1610,1590及び1470cm-1にバンドを有す
る; 7β−(2−チエニル)−アセチルアミノ−3−
ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸−ジ
フエニルメチルエステル、紫外線吸収スペクトル
(95%含水エタノール中):λmax=280mμ(ε=
5.100)、赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン
中):5.58,5.82(肩)、5.88,6.17及び6.67μに特異
的バンドを有する; 7β−(1−テトラゾリル)−アセチルアミノ−
3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
−ジフエニルメチルエステル、紫外線吸収スペク
トル(95%含水エタノール中):λmax=282mμ、
赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン中):5.59,
5.87,6.19及び6.66μに特異的バンドを有する; 7β−(4−ピリジルチオ)−アセチルアミノ−
3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
−ジフエニルメチルエステル、紫外線吸収スペク
トル(95%含水エタノール中):λmax=283mμ、
赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン中):5.59,
5.83(肩)、5.88,6.18及び6.67μに特異的バンドを
有する; 7β−(4−アミノピリジニウム−アセチルアミ
ノ)−3−ヒドロキシ−3−セフエム−4−カル
ボン酸−ジフエニルメチルエステル、紫外線吸収
スペクトル(95%含水エタノール中):λmax=
282mμ、赤外線吸収スペクトル(塩化メチレン
中):5.59,5.87,6.19及び6.66μに特異的バンド
を有する; 7β−〔D−α−(2,2,2−トリクロロエト
キシカルボニルオキシ)−α−フエニル−アセチ
ルアミノ〕−3−ヒドロキシ−3−セフエム−4
−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、紫外
線吸収スペクトル(95%含水エタノール中):
λmax=284mμ、赤外線吸収スペクトル(塩化メ
チレン中)5.59,5.87,6.19及び6.66μに特異的バ
ンドを有する。
さらに、3−ヒドロキシ基がエーテル化された
対応する次のような化合物を製造することができ
る。
3−メトキシ−7β−フエニルアセトアミド−
3−セフエム−4−カルボン酸−ジフエニルメチ
ルエステル、IR−スペクトル(CH2Cl2中):
2.94,5.63,5.83,5.94,6.26及び6.66μにバンド
を有する; 3−メトキシ−7β−アミノ−3−セフエム−
4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル(及
びその塩)、IR−スペクトル(ジオキサン中)
2.87,5.62及び6.26μにバンドを有する; 3−メトキシ−7β−フエニルアセトアミノ−
3−セフエム−4−カルボン酸(又はその塩)、
IR−スペクトル(CH2Cl2中):3.03,5.60,5.74,
5.92,6.24及び6.60μにバンドを有する; 3−メトキシ−7β−(D−α−tert.ブチルオキ
シカルボニルアミノ−α−フエニルアセチル−ア
ミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフエ
ニルメチルエステル、融点162〜163℃(ジエチル
エーテル); 3−メトキシ−7β−(D−α−フエニルグリシ
ル−アミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸
(又はその塩)、融点174〜176℃(分解);2−n
−ブチルオキシ−7β−フエニルアセチル−アミ
ノ−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフエニル
メチルエステル、融点168〜170℃(CH2Cl2/ジ
エチルエーテルより); 3−n−ブチルオキシ−7β−(D−α−tert−
ブチルオキシカルボニルアミノ−α−フエニル−
アセチルアミノ)−3−セフエム−4−カルボン
酸−ジフエニルメチルエステル、IR−スペクト
ル(CH2Cl2中):2.88,5.63,5.84(肩)、5.88,
6.26及び6.71μにバンドを有する; 3−n−ブチルオキシ−7β−(D−α−フエニ
ルグリシル−アミノ)−3−セフエム−4−カル
ボン酸(又はその塩)、融点141〜142℃(アセト
ン/ジエチルエーテル); 3−メトキシ−7β−フエニルアセトアミノ−
3−セフエム−4−カルボン酸−メチルエステ
ル、融点171〜174℃(CH2Cl2/ヘキサンより); 3−エトキシ−7β−(D−α−tert−ブチルオ
キシカルボニルアミノ−α−フエニル−アセチル
−アミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸−ジ
フエニルメチルエステル、IR−スペクトル
(CH2Cl2中):2.96,5.64,5.90,6.28及び6.73μに
バンドを有する; 3−エトキシ−7β−(D−α−フエニルグリシ
ル−アミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸
(又はその塩)、UI−スペクトル(0.1MNaHCO3
溶液中):λmax=263mμ(ε=5.500);3−ベン
ジルオキシ−7β−(D−α−tert−ブチルオキシ
カルボニルアミノ−α−フエニル−アセチル−ア
ミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフエ
ニルメチルエステル、IR−スペクトル(CH2Cl2
中):2.96,5.63,5.88,6.26及び6.72μにバンドを
有する; 3−ベンジルオキシ−7β−(D−α−フエニル
グリシル−アミノ)−3−セフエム−4−カルボ
ン酸(又はその塩)、UI−スペクトル(0.1N
NaHCO3溶液中):λmax=266mμ(ε=6.500); 7β−(5−ベンゾイルアミノ−5−ジフエニル
メトキシカルボニル−バレリルアミノ)−3−メ
トキシ−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフエ
ニルメチルエステル、IR−スペクトル(CH2Cl2
中):5.65,5.78,6.03及び6.64μにバンドを有す
る; 7β−(D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−フエニルアセチル−アミノ)−3−
メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸又はそ
の塩、IR−スペクトル(CH2Cl2中):3.00,5.64,
5.92,6.25及び6.72μにバンドを有する; 7β−(D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(2−チエニル)−アセチルアミノ〕
−3−メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
−ジフエニルメチルエステル、IR−スペクトル
(CH2Cl2中):2.94,5.62,5.85,6.26及び6.72μに
バンドを有する; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(1,4−シクロヘキサジエニル)−
アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3−セフエム
−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、
IR−スペクトル(CH2Cl2中):2.96,5.64,5.86,
5.90(肩),6.27及び6.73μにバンドを有する; 7β−〔D−α−アミノ−α−(1−シクロヘキ
セン−1−イル)−アセチルアミノ〕−3−メトキ
シ−3−セフエム−4−カルボン酸又はその塩; 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(4−ヒドロキシフエニル)−アセチ
ル−アミノ〕−3−メトキシ−3−セフエム−4
−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、IR
−スペクトル(CH2Cl2):2.83,2.96,5.64,
5.86,5.91(肩)、6.23,6,28,6.65及び6.72μに
バンドを有する; 7β−〔D−α−アミノ−α−(4−ヒドロキシ
フエニル)−アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3
−セフエム−4−カルボン酸(又はその塩)、融
点180℃(分解); 7β−〔D−α−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(4−イソチアゾリル)−アセチル−
アミノ〕−3−メトキシ−3−セフエム−4−カ
ルボン酸−ジフエニルメチルエステル、IR−ス
ペクトル(CH2Cl2中):2.94,5.65,5.71(肩)、
5.88,6.28及び6.73μにバンドを有する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の式()、 〔式中、Ra 1は水素原子またはアミノ保護基であ
    りそしてRb 1は水素原子またはアシル基であるか、
    あるいはRa 1とRb 1とは両方で2価のアミノ保護基
    であるものとし、RA 2はカルボニル基−C(=O)
    −といつしよになつて保護されたカルボキシル基
    を形成する基であり、基 −N(Ra 4)(Rb 4)は第二または第三アミノ基で
    あり、Yは脱離基である〕 で表わされる化合物からH−Yを除去することに
    よつて前記化合物を環化することを特徴とする次
    の式()、 〔式中、Ra 1,Rb 1,RA 2、及び−N(Ra 4)(Rb 4)は前
    記と同じ意味である〕 で表わされる化合物の製造方法。
JP61018306A 1975-02-20 1986-01-31 ラクタム化合物の製造方法 Granted JPS61165395A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH215775A CH626091A5 (en) 1975-02-20 1975-02-20 Process for preparing enol derivatives
CH2157/75 1975-02-20
CH10962/75 1975-08-25

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61165395A JPS61165395A (ja) 1986-07-26
JPH0246594B2 true JPH0246594B2 (ja) 1990-10-16

Family

ID=4227209

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61018305A Granted JPS61165366A (ja) 1975-02-20 1986-01-31 ラクタム化合物の製造方法
JP61018306A Granted JPS61165395A (ja) 1975-02-20 1986-01-31 ラクタム化合物の製造方法
JP61018307A Granted JPS61165367A (ja) 1975-02-20 1986-01-31 ラクタム化合物の製造方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61018305A Granted JPS61165366A (ja) 1975-02-20 1986-01-31 ラクタム化合物の製造方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61018307A Granted JPS61165367A (ja) 1975-02-20 1986-01-31 ラクタム化合物の製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (3) JPS61165366A (ja)
BE (1) BE838704A (ja)
CH (3) CH626091A5 (ja)
ZA (1) ZA761014B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0532566U (ja) * 1991-10-03 1993-04-27 オーエム機器株式会社 フロアパネルの敷設構造

Also Published As

Publication number Publication date
CH626091A5 (en) 1981-10-30
JPS61165367A (ja) 1986-07-26
JPS61165395A (ja) 1986-07-26
CH621352A5 (en) 1981-01-30
JPS61165366A (ja) 1986-07-26
CH621337A5 (en) 1981-01-30
JPH0258266B2 (ja) 1990-12-07
ZA761014B (en) 1977-01-26
BE838704A (fr) 1976-08-19
JPH0253434B2 (ja) 1990-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4256739A (en) 7β-Amino-3-thio-3-cephem-4-carboxylic acid compounds, and antibacterial compositions and methods using them
US4147864A (en) Process for the manufacture of 7β-amino-3-cephem-3-ol-4 carboxylic acid compounds
JPS6145627B2 (ja)
CA1059988A (en) Process for the manufacture of enol derivatives
US4405778A (en) Process for preparing cephalosporin ethers
US4668781A (en) Ceph-3-one compounds and process for their manufacture
US3989695A (en) 7β-Amino-cepham-3-ol-4-carboxylic acid compounds
US4013650A (en) Process for the manufacture of 3-methylene-cepham compounds
JPS6019916B2 (ja) 0−置換された7β−アミノ−3−セフエム−3−オ−ル−4−カルボン酸化合物の製法
JPS6124398B2 (ja)
US4550162A (en) Process for the manufacture of enol derivatives
US4255328A (en) Sulfide intermediates for the manufacture of enol derivatives
US4434287A (en) Cephalosporin derivatives
JPH0246594B2 (ja)
US4301278A (en) Process for the manufacture of enol derivatives
US4579684A (en) Process for the manufacture of enol derivatives
JPS60214772A (ja) 7β‐アミノ‐3(または‐2)‐セフエム‐3‐オール‐4‐カルボン酸化合物または2‐オキソアゼチジン化合物の製法
US4172832A (en) Mercaptoalcohols and process for their manufacture
CS228101B2 (cs) Způsob výroby derivátů Z^-aminocefam-a-on-á-karboxylové kyseliny
CH602635A5 (en) 7-Amino-3-hydroxy-2(or 3)-cephem-4-carboxylic acid derivs prepn
JPS6124400B2 (ja)
CH601224A5 (en) 7-Amino-3-hydroxy-2(or 3)-cephem-4-carboxylic acid derivs prepn