JPH0239697Y2

JPH0239697Y2 -

Info

Publication number: JPH0239697Y2
Application number: JP1981075195U
Authority: JP
Priority date: 1981-05-26
Filing date: 1981-05-26
Publication date: 1990-10-24
Also published as: JPS57189717U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、直角Ｌ字形状の刃部を備えたシヤ
ーリングマシンに係り、さらに詳細には、パンチ
（上刃）とダイス（下刃）のクリアランスを調整
する機能を備えたシヤーリングマシンに関するも
のである。一般に、ダイスに対してパンチを上下
せしめることにより板材を切断するシヤーリング
マシンにおいては、板材の厚さや材質等に応じ
て、前記ダイスとパンチのクリアランスを調整し
なければならない。特に前述のごとき直角Ｌ字形
状の刃部を備えたシヤーリングマシンにあつて
は、直角２方向のそれぞれの刃部においてパンチ
とダイスのクリアランスを調整しなければならな
い。従来、この種のシヤーリングマシンにおいて
は、ダイスを備えたテーブルを適宜に移動するこ
とによつて、前述のクリアランスを調整する構成
や、例えば特開昭49−92687号公報に示されるよ
うに、垂直案内部のクサビ部材を調整する構成で
あるが、その構成が複雑であり、満足できるもの
ではなかつた。

この考案は、上記のごとき従来のシヤーリング
マシンの問題に鑑みてなされたものである。以下
図面を用いてこの考案の１実施例について詳細に
説明する。なお以後の説明において「前後」とは
第１図、第２図において左側に相当する方向を
前、右側に相当する方向を後と呼称し、「左右」
とは、第１図において上側に相当する方向を右、
下側に相当する方向を左と呼称するものとする。

シヤーリングマシンのフレーム１，１′には、
左右方向の第１下刃１７および第１下刃１７に直
交する前後方向の第２下刃１９とを備えたテーブ
ルが設けられており、かつ上記フレーム１，１′
にはラム３が上下方向に揺動自在に装着してあ
り、このフレーム１，１′には、ラム３を前後方
向に位置調整するための前後調整装置５と、左右
方向に位置調整するための左右調整装置７が装着
してある。前記、前後調整装置５は、偏心軸９、
セクターギヤ１１、ピニオンギヤ１３、ハンドル
１５等、よりなるものであり、偏心軸９は、図よ
り明らかなように、下刃１７，１９とほぼ同一高
さにおいてフレーム１，１′の後部に回動自在に
支承されている。この偏心軸９は、互いに直交し
て取付られた第１上刃２１、第２上刃２３を備え
たラム３を回動自在に支承するとともに、その一
端は、軸受部材２５を介してフレーム１に回動自
在に支承され、その他端は、フレーム１′に回動
自在に支承されており、この他端には、セクター
ギヤ１１が取付けてある。

セクターギヤ１１は、ハンドル１５に一体的に
取付けられたピニオンギヤ１３と噛合している。

したがつて、ハンドル１５を適宜方向に回転さ
せると、セクターギヤ１１および偏心軸９が適宜
方向に回動する。よつてラム３は前後方向に移動
することとなる。又、前記左右調整装置７は、弾
性部材２７、スライドパツド２９、螺子部材３
１、アーム３３、連杆５９、駆動アーム３５、セ
クターギヤ３７、ピニオンギヤ３９、ハンドル４
１等、よりなるものであり、弾性部材２７は、そ
の一端をピンを設けた支承部材４３を介して、ラ
ム３に取付てあり、その他端を、同様にピンを設
けた支承部材４５を介して、ナツトにてフレーム
１′に取付てある。この弾性部材２７はラム３を
一方向へ付勢する付勢装置の１例をなすものであ
つて、左右方向に弾装して設けてある。すなわ
ち、ラム３はこの弾性部材２７により常に左方向
へ付勢されている。前記フレーム１′の前後方向
の複数箇所には、それぞれブロツク４７が取付て
あり、各ブロツク４７には、左右方向に螺子部材
３１が螺合してある。各螺子部材３１の先端部
は、フレーム１′に形成された穴に摺動自在に嵌
合したスライドパツド押え４９と適宜に当接して
いる。各スライドパツド押え４９には、ラム３に
固定されたプレート５１と摺接したスライドパツ
ド２９が保持されている。また前記螺子部材３１
には軸部５３が形成され、この軸部５３にはアー
ム３３が一体的に取付けてある。したがつてアー
ム３３を適宜方向へ回動させると、螺子部材３１
が左右方向へ適宜に進退する。よつてラム３は、
スライドパツド押え４９、および、スライドパツ
ド２９を介して左右方向へ位置調整されることと
なる。

前記フレーム１′には、セクターギヤ３７と駆
動アーム３５とを一体的に取付た軸５５が回動自
在に支承されている。前記駆動アーム３５と前記
各アーム３３は、ピン５７、および、連杆５９を
介してそれぞれ連動連結してある。又、セクター
ギヤ３７は、フレーム１′に回動自在に支承され
たハンドル４１に一体的に取付られたピニオンギ
ヤ３９と噛合している。したがつてハンドル４１
を適宜方向に回転させると、セクターギヤ３７、
駆動アーム３５、および連杆５９を介して、前記
アーム３３が適宜方向に回動することとなる。

前記構成においてハンドル１５を適宜方向に回
転させることによりラム３を前後方向に位置調整
することができ、また、ハンドル４１を適宜方向
へ回転させることによりラム３を左右方向に位置
調整することができる。したがつてクリアランス
調整は、ハンドル１５，４１を回転するだけの簡
単な構成により、容易に行ない得るものである。

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するにこの考案の要旨は実用新案登録請求
の範囲に記載のとおりであるから、その記載より
明らかなように、本考案は、直交する第１、第２
下刃１７，１９を備えたテーブルに対してて、直
交する第１、第２上刃２１，２３を備えたラム３
を昇降自在に備えてなるシヤーリングマシンに係
り、ラム３の後部は、第１下刃１７とほぼ同一高
さにおいて左右のフレーム１，１′に両端部を回
動自在に支承された偏心軸９の偏心部に回動自在
に支承されているものである。

したがつて本考案によれば、ラム３の上下動は
偏心軸９を中心とした回動運動であり、第１下刃
１７と第１上刃２１との間隔は、第１上刃２１が
第１下刃１７に最近接して板材を剪断するときで
あつて、偏心軸９とほぼ同一高さのときに最小に
なるものである。よつて、剪断精度が良いもので
あり、かつ第１下刃１７と第１上刃２１との間隔
調整は、偏心軸９を回動操作するだけで簡単に行
ない得るものであり、その構成が極めて簡単なも
のである。

また、本考案において、ラム３は、第２下刃１
９から第２上刃２３が離反する方向へ移動するよ
うに付勢装置２７によつて常に付勢されているも
のであり、かつラム３の一側面は、付勢装置２７
の付勢力に抗して左右方向に位置調節自在に設け
られたスライドパツド２９に摺接してあるもので
ある。

したがつて、スライドパツド２９の位置を調節
するだけの簡単な構成および操作によつて第２下
刃１９と第２上刃２３との間隔を容易に調節でき
るものであり、かつ板材の剪断時における分力は
スライドパツド２９によつて受けられ、第２下刃
１９と第２上刃２３との間隔が拡大するようなこ
とがないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の平断面図。第２図はこの考
案の側面図。図面の主要な部分を表わす符号の説明、１，
１′……フレーム、３……ラム、７……左右調整
装置、９……偏心軸、１７……第１下刃、１９…
…第２下刃、２１……第１上刃、２３……第２上
刃。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

左右方向の第１下刃１７と第１下刃１７に直交
する前後方向の第２下刃１９とを備えたテーブル
に対して、上記第１下刃１７、第２下刃１９に対
応する第１上刃２１および第２上刃２３を備えた
ラム３を昇降自在に設けてなるシヤーリングマシ
ンにして、シヤーリングマシンにおける左右のフ
レーム１，１′間に内装した前記ラム３の後部を、
第１下刃１７とほぼ同一高さにおいて左右のフレ
ーム１，１′に両端部を回動自在に支承された偏
心軸９の偏心部に回動自在に支承して設け、前記
第２下刃１９から第２上刃２３が離反する方向へ
ラム３を移動すべく常に作用する付勢装置２７を
設けると共に、ラム３の一側面に摺接したスライ
ドパツド２９を上記付勢装置２７の付勢力に抗し
た左右方向に位置調節自在の調整装置を一方のフ
レーム１′に備えてなることを特徴とするシヤー
リングマシン。