JPH0231252Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高さの低い既設建屋内に設置される
彎曲型連続鋳造装置と組合せて使用するレードル
タレツトに関する。

一般に、彎曲型連続鋳造装置は所定の鋳込み高
さを必要とする。又、連続鋳造装置と組合せて使
用されるレードルタレツトは連続鋳造装置の天端
より上位に設けられる。高さの低い既設建屋内に
おいては天井クレーン（レードルクレーン）で運
ばれてきたレードルをクレーン吊りのままで直接
レードルタレツトに載置することができない。従
つて、レードルを一担レードルタレツトのアーム
直下に搬入して、次いでレードルをタレツトアー
ムのところまで持ち上げてタレツトアームに収容
保持させる必要がある。このため、従来、第１図
に示すように、レードルタレツト１のアーム１′
上にホイスト４を設け、レードル台車１５によつ
てタレツトアーム１′直下の受け渡し位帯に運び
込まれたレードル８をフツク吊りしてタレツトア
ーム１′に収容することが考えられているが、こ
のレードルフツク吊り方式のレードルタレツトの
場合、最高位置に巻上げられたレードル８に下端
より下方に連続鋳造装置１８が配置される関係
上、所定の鋳込高を必要とする連続鋳造装置を地
上面より大きく掘り下げて配置しなければなら
ず、基礎ビツトは深いものが必要となり基礎工事
費の増大により多額の設備費を要する欠点があつ
た。更に、レールフツク吊り方式レードルタレツ
トにおいては、タレツトアームに保持された溶鋼
入りレードルを旋回して移動させる際、及び、鋳
込位置においてタレツトアームを微小旋回して位
置修正する際に、レードルが動揺し、非常に危険
な作業となり、このため非常に遅い速度で作動さ
せねばならず搬送能率、安全操作において問題が
あつた。

本考案は上記の欠点及び問題点を解消するため
になされたもので、中間のレードルアーム支持部
を両端のロープ吊持部より高く形成したビームを
設け、レードルを、前記ビームを介してタレツト
アームに吊持させ、且つ、タレツトアームに前記
ビームの嵌合部を形成し、高さの低い既設建屋内
に設置される連続鋳造装置の建設費が大幅に低減
できしかも安全操業のもとでレードルを能率よく
移送できるレードルタレツトを提供しようとする
ものである。

以下、その実施例を図面について説明すると、
第２，３図において、図中１は架台上に旋回可能
に支持されたレードルタレツトで、タレツトアー
ム１′上にはロープ２Ａ，２A′，２Ｂ，２B′及び
該ロープ２Ａ，２A′，２Ｂ，２B′を巻取り、巻
戻しするウインチドラム３からなるホイスト４を
備えている。５は減速伝動装置、６はモータを示
す。７Ａ，７Ｂはタレツトアーム１′の遊端部及
び基端部に定置されたシーブである。８はレード
ルで、平らな係合面を有するレードルアーム８Ａ
を備えている。９は平面視〓形のビームで、該ビ
ーム９の中間部上面にレードルアーム８Ａと係合
するレードルアーム支持部９Ａが形成されてお
り、かつ、両端のロープ吊持部９Ｂにシーブ１０
が装着されている。そして、前記ビーム９は両端
のロープ吊持部９Ｂをシーブ７，１０に巻回され
たロープ２Ａ，２Ｂ，２A′，２B′で吊持されて
いる。ウインチドラム３に巻付けられているロー
プ２Ｂ，２B′の他端はシーブ７Ａに巻回し、か
つ、シーブ７Ｂ，１０Ｂに巻回し、た後タレツト
アーム１′に元付されている。

前記ビーム９のレードルアーム支持部９Ａがロ
ープ吊持部９Ｂより高く形成されている。

１１はタレツトアーム１′の下部内側に形成さ
れれたビーム嵌合部である。本考案は以上のよう
に構成されている。次に、レードル８をレードル
タレツト１に収容し、鋳込位置に搬入する手順を
説明する。事前にホイスト４を作動し、ビーム９
を地上に降ろしておく。又、レードル台車１５を
タレツトアーム１′直下の受渡し位置より、外方
に出してとおく。図外製鋼炉より溶鋼を受けたレ
ードル８をレードルクレーン（図示せず）で吊つ
て運搬しレードル台車１５上に積載する。レード
ル８を載せたレードル台車１５はレール１６上を
走行してタレツトアーム１′直下の受渡し位置ま
で進入し停止される。タレツトアーム１′の遊端
部及びこれに対応するビーム９の両端のロープ吊
持部９Ｂに設けられたシーブ７Ａ，１０Ａに巻回
されているロープ２Ａ，２A′はそのタレツトア
ーム幅方向間隔がレードル８の両端部に設けたレ
ードルアーム８Ａ間寸法より大きく設定されてお
り、レードル８はロープ２Ａ，２A′に引つかか
ることなくロープ２Ａ，２A′間を通り受渡位置
に進入できる。次にホイスト４を作動してビーム
９を巻上げると、中間のレードルアーム支持部９
Ａがレードルアーム８Ａに係合し、レードル８は
ビーム９を介してロープ２Ａ，２Ｂ，２A′，２
B′にて吊持される。巻上げを継続すると、レー
ドル８はタレツトアーム１′中に収容される。こ
の収容状態においてビーム９はタレツトアーム
１′の嵌合部１１に接当嵌合され、ローブ吊持さ
れているビーム９及びビーム９に支持されている
レードル８の旋回動作時における動揺が阻止され
る。ビーム９がタレツトアーム１′中の所定位置
に達した時点でホイスト４の作動が停止されホイ
ストに内蔵されているブレーキによつてその位置
に保持される。ビーム９は中間のレードルアーム
支持部９Ａが両端のロープ吊持部９Ｂより高く形
成されているのでその段差を適宜設定すれば最大
巻上状態においてはレードル８の天端を既設建屋
内に設置されている天井クレーン（レードルクレ
ーン）のレール天端Ｔより高く持上げることもで
きる。

レードルタレツト１を旋回駆動装置（図示せ
ず）の作動で180゜旋回させると、レードル６を鋳
込位置に搬入することができる。タンデイツシユ
１７への溶鋼放出で空になつたレードルは上記手
順とは逆の手順で地上に降ろされ受鋼位置に移送
される。

尚、上記実施例ではビーム９は平面視〓形とさ
れているがレードルアーム８Ａに対応して分離さ
れたものでもよい。この分離形ビームの場合、各
ビームのレードル対向端面が接当嵌合する嵌合部
をタレツトアーム１′に付加しておけばよい。又、
タレツトアーム１′の遊端部を継ぎ材１２で結合
しているが、この継ぎ材１２はタレツトアーム
１′に十分な強度が確保される場合には削除して
もよい。更にアーム９の平面視形状はタレツトア
ーム１′直下の受渡し位置へのレードル搬入・搬
出方式に対応して変形可能である。例えば前記継
ぎ材１２を有せずタレツトアーム遊端部が解放さ
れている場合は、レードルを、レードル台車１５
を用いないで天井クレーン（レードルクレーン）
によつてタレツトアーム直下の受渡し位置に直接
搬入・搬出することができ、この場合にはビーム
９は平面視形状を矩形にすることができる。以上
の通り、本考案では、中間のレードアーム支持部
を両端のロープ吊持部より高く形成したビームを
設け、レードルを、前記ビームを介してタレツト
アームに吊持し、かつ、ビームをタレツトアーム
に嵌合収容するようにしたので、従来のレードル
フツク吊り方式に比べタレツトアームに対するレ
ードル収容位置高さを高くすることができ、これ
により、高さの低い既設建屋内に連続鋳造設備を
建設する場合の基礎ピツトの掘削深さを浅くする
ことが可能となり、総建設費の中で大きなウエイ
トを占めている基礎工事費の大幅な削減が達成で
きる。即ち、総建設費の低減に寄与できる実用的
効果は甚大である。更に、タレツトアームの旋
回、停止、寸動時にビーム及びレードルが動揺せ
ず、搬送能率が向上できまた安全操業が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の概略説明図、第２図は本考
案に係るレードルタレツトの概略説明図、第３同
平面図である。 １′……タレツトアーム、２Ａ，２Ｂ，２A′，
２B′……ロープ、３……ウインチドラム、４…
…ホイスト、８……レードル、９……ビーム、９
Ａ……レードルアーム支持部、９Ｂ……ロープ吊
持部、１１……嵌合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タレツトアーム上に、レードルを吊持するロー
   プ及び該ロープを巻取り、巻戻しするウインチド
   ラムからなるホイストを備えたレードルタレツト
   において、中間のレードルアーム支持部を両端の
   ロープ吊持部より高く形成するビームを設け、レ
   ードルを、前記ビームを介してタレツトアームに
   吊持し、且つ、タレツトアームに前記ビームの嵌
   合部を成形したことを特徴とするレードルタレツ
   ト。