JPH02253010A - 環状体の取付装置 - Google Patents

環状体の取付装置

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JPH02253010A
JPH02253010A JP7447989A JP7447989A JPH02253010A JP H02253010 A JPH02253010 A JP H02253010A JP 7447989 A JP7447989 A JP 7447989A JP 7447989 A JP7447989 A JP 7447989A JP H02253010 A JPH02253010 A JP H02253010A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、たとえば軸受の内輪、外輪などの環状体と
、この環状体を取り付ける相手部材との線膨張係数が相
違する場合における環状体の取付装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、たとえば転がり軸受とこれを取りイ」げる相手部
材との線膨張係数が相違する場合の取付構造に関する報
文が、LUBRICATION ENGINEERTG
 198]年7月号の407〜415頁に掲載されてい
る。
この転がり軸受は、第3図に示すように、軸1に取りイ
1けられた内輪2と、図示を省略した軸箱に取り付けら
れた外輪3との間に、保持器6付きの円筒ころ5が配設
されており、軸1は鋼材により、内輪2ばセラミック材
により作られている。
内輪2の軸方向の両側端面は中心軸線に対して外開きに
拡径するテーパ面であって、軸1にずきまばめにより嵌
合されている。この内輪2の両側端面は、軸1にしまり
ばめにより嵌合された鋼材からなる一対の間座4によっ
て挟着されており、輔1や間座4が熱膨張したときに、
内輪2と間座4とが挟着面」二で相対的に摺動すること
によって過大な負荷が作用しないようにしである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の転がり軸受においては、軸受に負荷される荷重は
内輪2の両側端面のくさび作用により拡大されて間座4
に伝達されるため、内輪2の両側端面における接触面圧
が著しく増大して摩耗、破損したり、負荷荷重が限界に
達して破壊するなどの不都合が生じることがあり、負荷
荷重の上限値が小さい値に制約されるという問題がある
また、内輪2と間座4とを軸1に組み付けるに当たって
、すきまばめにより嵌合されている内輪2と、しまりば
めにより嵌合されている間座4との間で相対滑りが生じ
るため、正確な心出しが困難であって組付は作業に熟練
を要し、作業性の点でも支障がある。
この発明は上記の問題を解決して、相手部材とは異なる
線膨張係数を有する環状体の運転使用中に、環状体の摩
耗、破損等が生じ難く、また相手部材に対して環状体の
正確な組イ」けが容易にできる取付装置を堤供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、この発明においては、相手
部材の外周または内周に嵌合された環状体がその相手部
材とは異なる線膨張係数を有し、環状体の相手部材との
嵌合面とは反対側の周面に嵌合するとともに、相手部材
の外周または内周に固く係合する一対の間座により環状
体の軸方向の両側端面を支持してなる数例装置であって
、前記間座は、相手部材に接する部分から環状体に接す
る部分に至る半径方向の線膨張係数が、相手部材と環状
体とによる半径方向の線膨張係数の変化と共通ずる方向
をもって半径方向に連続的または段階的に変化する材料
によって構成しである。
間座の線膨張係数が連続的に変化する材料としては、た
とえばセラミック材と金属材とからなる複合材料を使用
し、間座の線膨張係数が段階的に変化する材料としては
、たとえば線膨張係数の異なる複数個の素材を半径方向
に積層したものを使用する。
間座の線膨張係数は、相手部材に接する部分を相手部材
とほぼ等しい線膨張係数に設定し、環状体に接する部分
を環状体とほぼ等しい膨張係数に設定するのが好ましい
環状体の相手部材に対する嵌合面は、遅くとも環状体の
運転使用時において固い嵌合状態となり、かつ、環状体
に負荷される荷重およびこの嵌合ならびに温度変化によ
る最大応力が、環状体の構成材料の許容最大広ノJより
も小さくなるよ・うな寸法に設定するのが好都合である
また、環状体の軸方向の少なくとも一方の端面をテーパ
面に形成し、この環状体と間座との間に、環状体と同一
テーパ角度の対向端面を有する中間間座を挟着させても
よい。この中間間座の相手部材との嵌合面とは反対側の
周面ば、間座に固く係合するか、あるいは一体的に固着
するようにしてもよい。
環状体の軸方向端面にテーパ面を形成する場合ば、その
テーパ角度を環状体の肉厚中心におりる軸方向長さおよ
び直径に対して所定の関係か成立するように設定するの
が好ましい。
この発明を転がり軸受の軌道軸の取付けに適用する場合
は、間座のi+b方向端部を転がり軸受の転動体に対す
る案内つばに兼用するごとができ、また転動体の保持器
に対する案内輪に兼用することができる。
〔作用] この発明の取付装置によって相手部材に取り付けられた
環状体は、環状体に負荷された荷重を、環状体に嵌合さ
れた間座を介して相手部材に伝達する。
環状体の取付時と運転使用時との間で温度変化が生して
も、間座の線膨張係数が相手部材と環状体との線膨張係
数に応じて半径方向に変化する方向性をもっているので
、相手部材に対する間座の停台状態ないしは環状体の嵌
合状態の変化量は間座によって吸収され、環状体に対す
る間座のしめじろはほぼ一定に保たれる。このため、環
状体に負荷された荷重は間座を介して有効に相手部材に
伝達される。
とくに、間座の相手部材に接する部分の線膨張係数を相
手部材のそれとほぼ等しく、間座の環状体に接する部分
の線膨張係数を環状体のそれとほぼ等しい値に設定した
場合は、温度変化の前後を通して環状体に対する間座の
嵌合状態の変動がなくなり、一定のしめしろを確実に保
持することができる。
環状体の相手部材に対する嵌合面が、遅くとも環状体の
運転使用時において固い嵌合状態となり、かつ環状体に
負荷される荷重およびこの嵌合ならびに温度変化による
最大応力が環状体の構成材料の許容最大応力よりも小さ
くなるように嵌合面の寸法を設定した場合には、環状体
に負荷された荷重は、環状体と間座とによって分担して
相手部材に伝達され、しかも環状体は負荷された荷重に
よって破壊することがない。
また、環状体の軸方向端面にテーパ面を形成し、これと
同一テーパ角度の対向端面を有する中間間座を間座との
間に介在させた場合は、負荷された荷重は、間座と中間
間座とに分担させること、あるいはさらに環状体と間座
と中間間座とに分担させることができる。
また、環状体の軸方向端面に形成するテーパ面の角度を
、環状体の肉厚中心における軸方向長さおよび直径に対
して所定の関係が成立するように設定した場合は、温度
変化によって環状体が受ける熱応力の影響を防止するこ
とができる。
〔実施例] 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明を円筒ごろ軸受の内輪(環状体)と
輔(相手部材)との組イ」けに適用した実施例である。
同図の円筒ころ軸受は、内輪20外輸30および内輪2
0と外輪30との間で保持器51に保持案内される円筒
ころ50により構成されている。
内輪20の内周側嵌合面21は、軸10に対してずきま
ばめにより嵌合し、内輪20の軸方向両側端面22に形
成された垂直面を一対の間座40により挟着支持した状
態で取り付けである。
各間座40は、軸10の外周面に嵌合する円環部40a
と、円環部40aから軸方向に突出して内@20の端部
の外周側嵌合面23に嵌合する円筒部40bとにより構
成され、円環部40aの内周面42は軸10に対してし
まりばめによる嵌合、または接着、溶接、ねじ締結等に
より固く係合し、円筒部40bの内周面43は内輪20
に対して嵌合している。
内輪20の両側端面22と間座40の対向端面とは、接
触させる場合だけに限らず、適当な軸方向すきまを介し
て対向させてもよい。
上記の円筒ころ軸受の内輪20の構成材料は、たとえば
窒化珪素のようなセラミック材、軸10の構成材料は綱
材である。したがって、内輪20の線膨張係数α、は、
輔10の線膨張係数α5よりも小さい。外輪30の構成
材料は軸受鋼である。
また、間座40は、軸10に嵌合された内周側部分から
内輪20に嵌合された外周側部分6.二至る半径方向の
線膨張係数が、軸10の線膨張係数α5と内輪20の線
膨張係数α、とによる半径方向の変化と共通する方向で
半径方向に変化する材料により構成されている。
間座40の半径方向の線膨張係数は、連続的に変化する
ものであってもよく、段階的変化するものであってもよ
い。線膨張係数が連続的に変化する材料としては、たと
えばセラミック材と金属材との配合比が半径方向に異な
る複合材料(傾斜機能材料)を用いることができ、線膨
張係数が段階的に変化する材料としては、たとえば線膨
張係数の異なる少なくとも2個の素材を嵌合、接着等に
より半径方向に重ね合わせた積層材料を用いることがで
きる。
上記の各材料を用いて間座/10を構成する場合におい
て、間座40の円環部40aの内周面42を含む内周側
部分の線膨張係数を軸10の線膨張係数α5にほぼ等し
く設定し、間座40の円筒部40bの内周面43を含む
外周側部分の線膨張係数を内輪20の線膨張係数α、に
ほぼ等しく設定し、内周側部分から外周側部分に至る中
間部分の線膨張係数が、連続的または段階的に変化して
順次減少するように設定するのが好ましい。
次に、上記構成の円筒ころ軸受の使用時の温度T、が取
付時の温度T8よりも高くなる場合における軸10.内
輪20および間座40の間の荷重伝達機構について説明
する。
いま、軸受の取付時において、内輪20と軸10とがず
きまばめ、間座40は軸10と内輪200に対してそれ
ぞれしまりばめであるとし、軸10は鋼材(線膨張係数
αs)、内輪20はセラミック材(線膨張係数αj)で
あり、間座40は複合材または積層材であって、軸10
に接する内周側部分の線膨張係数α、が軸10の線膨張
係数α5にほぼ等しく、内輪20に接する外周側部分の
線膨張係数α、。が内輪20の線膨張係数α、にほぼ等
しいものとする。
軸受の取付時における内輪20と軸10とのはめ合いす
きまをΔd1間座40と軸10とのしめしろをΔδ2間
座40と内輪20とのしめしろを△Dとすると、軸受の
使用時においてば、内輪20の軸lOに対するはめ合い
ずきまは、Δd−(α5−αj)(Tb−T、)dにな
り、間座40の軸10に対するしめじろは、Δδ+(α
5−αh、)  (Tb  Ta) dに変化し、間座
40の内輪20に対するしめしろは、 ΔD+(α4−αko)(T、−Ta)Dに変化すると
いう計算結果が得られる。
これらのはめ合いすきまとしめしろとの変化量は、相互
に関連して影響を受けるが、内輪20の軸10に対する
ばめ合いずきまの変化量(α、α、)(Tb−Ta) 
dが取付時のずきまΔdよりも小さくなるように設定さ
れているものとずれば、内輪20の軸10に対するはめ
合いずきまが変化しても、これによって間座40の軸1
0と内@20とに対するしめしろが影響を受けることは
少ないと考えてよい。
そうすれば、間座40の軸10に対するしめしろの変化
量(α5−αb+)(Tb  T−)dは、α5−αア
、であるので、零に近い値であり、間座40の内輪20
に対するしめしろの変化量(α、αk。)  (Tb 
 T−) Dについても同様に、α、−α、。であるの
で、零に近い値であるから、間座40の軸10および内
輪20に対する取付時のしめしろΔdおよびΔDは、使
用時に温度が上昇しても、温度変化の前後を通じてほぼ
一定に保たれることになる。
実際には前記したしめしろ(又はすきま)の変化量が相
互に影響し合うが、間座40の線膨張係数を前記のよう
に方向性を有して構成しであるので、温度がTaからT
、に変化することによる嵌合面42および43の嵌合代
の変化の合計を零に近くするように間座の線膨張係数α
、の大きさ、および半径方向の変化の程度等を選定すれ
ば、しめしろΔDをほぼ一定に保つことが可能である。
したがって、軸受に負荷された荷重は、内輪20の外周
側嵌合面23を介して間座40によって軸10に有効に
伝達することができる。
上記実施例においては、軸受の取付時と使用時とを通じ
て、内輪20が軸10に対してずきまばめになっている
が、取付時と使用時との温度差および内輪20と軸10
との線膨張係数の差に応じて、遅くとも使用時において
軸10に対してしめじろをもつ固い嵌合状態となるよう
に構成してもよい。この場合は、内輪20の内周側嵌合
面21における最大引張応力σ1.8X、ずなわち軸1
0とのしめしろによる最大引張応力と、軸受に負荷され
た荷重による最大引張応力と、内輪20の外周側嵌合面
23でのしめしろによる圧縮応力との合計が、内輪20
の構成材料の許容引張応力σ1よりも小さくなり、かつ
内輪20の外周側嵌合面23における最大圧縮応力σC
m++x、すなわち間座40とのしめじろによる最大圧
縮応力と、軸10に負荷された荷重による最大圧縮応力
と、内輪20の内周側嵌合面21でのしめじろによる引
張応力との合計が、内輪20の構成材料の許容圧縮応力
σ。よりも小さくなるように、内輪20の各嵌合面21
,23の寸法を設定するのが好ましい。
このような構成にすると、軸受の使用時の温度T、が取
付時の温度Taよりも上昇したときに、間座40の内輪
20に対するしめしろが、間座40の軸10に対するし
めしろと、内輪20の軸10に対するしめしろとによる
影をを受けることになるが、間座40の線膨張係数が前
述のように半径方向に変化する方向性をもっているので
、間座40の軸10に対するしめしろの変化量(α5α
kl)  (Tb −Ta ) dと、内輪20の軸1
0に対するしめしるに伴って生ずる間座40の軸10に
対するしめしろの変化量との合計が、間座40の内部歪
によって吸収されて零に近い値になる。
このため、軸受の取付時に設定した間座40の内輪20
に対するしめしろΔDは、軸10に対するしめしろΔδ
が変化しても、温度変化の前後を通じてほぼ一定に保た
れることになる。
これにより、軸受に負荷された荷重は、間座40を介し
て軸10に伝達される部分と、内輪20の内周側嵌合面
21を通して直接軸10に伝達される部分とに分かれ、
間座40のめを介して荷重を伝達する前記実施例の場合
に比べて、内輪20の間座40を介しての分担荷重が減
少するから、その分だけ軸受の許容最大負荷荷重を増大
するか、あるいは内輪20の許容引張応力σ7と許容圧
縮応力σ。との値に応じて各嵌合面2]、23による伝
達荷重を最適値にすることによって合計伝達可能荷重を
最大にすることができる。
また、内輪20に軸受荷重が分担負荷されても、内輪2
0の最大引張応力と最大圧縮応力とが、その構成+J料
の各許容最大応力よりも小さくなるように、各嵌合面2
1.23の寸法が設定されているため、内輪20は破壊
することがない。
なお、この円周ころ軸受においては、間座40の円筒部
40bの軸方向端部41の端面が円筒ころ50の端面に
近接対向して円筒ころ5oの案内つばとしての機能を兼
ね、さらにその軸方向端部41の外径面が保持器51の
内径面に近接対向して保持器51の案内輪としての機能
を兼ねている。
これらの機能はいずれか一方のみを兼ねるようにしても
よい。
上記実施例では、間座40の内周側部分の線膨張係数α
、を軸10の線膨張係数α5にほぼ等しく、外周側部分
の線膨張係数α、。を内輪20の線膨張係数α4にほぼ
等しく設定した場合について説明したが、必ずしもこの
ように設定する必要はなく、内周側部分から外周側部分
に至る各部分の線膨張係数の値と、半径方向の線膨張係
数の変化の割合については、軸受の取付時と使用時との
温度差、内輪20と軸10との線膨張係数の差および寸
法諸元ならびに内輪20と間座40との軸10G二対す
る取付条件等に応じて最適の値と所定の方向性とをもつ
ように適宜選定することができる。
第2図は、この発明を玉軸受の内輪(環状体)と軸(相
手部材)との組イ4けに適用した実施例である。同図の
玉軸受は、内輪20.外輪30および内輪20と外輪3
0との間で保持器54に保持案内される玉53により構
成され、内輪20の内周側嵌合面21が軸10にすきま
ばめにより嵌合され、内輪20の軸方向両側端部の外周
側嵌合面23には、軸10に固く係合する一対の間座4
0がしまりばめにより嵌合されている。これらの軸10
、内輪20および間座40の構成材料については、第1
図の円筒ころ軸受の場合と同様である。
この実施例では、内輪20の軸方向の両側端面22が中
心軸線に対して外開き方向に拡径し、軸直角断面に対し
てθ1.θ2の(頃斜角度をもつテーパ面に形成され、
この両側端面22と同一傾斜角度の対向対面をもつ一対
の中間間座45を、輔10に固く係合して内輪20と間
座40との間に配置し、中間間座45を介して内輪20
を挟着しである。この中間間座45は、軸10と同等の
線膨張係数を有する材料により作られている。
上記構成の玉軸受においては、軸受に負荷された荷重は
、内輪20の外周側嵌合面23を介して、間座40によ
って分担負荷されるだけでなく、内輪20の両側端面2
2を介して中間間座45が分担した荷重を軸10に伝達
することができるから、間座40のみで荷重を伝達する
場合に比べて内輪20の分担荷重が減少する。
なお、この実施例においても、内輪20の内周側嵌合面
21が軸10に対して遅くとも軸受の使用時においてし
めしろをもつ固い嵌合状態になり、かつ内輪20の最大
引張応力と最大圧縮応力とが、その構成材料の各許容最
大応力よりも小さくなるように、各嵌合面21.23の
寸法を設定してもよい。このように構成した場合は、軸
受に負荷された荷重は、内輪20の内周側嵌合面21を
介しても軸10に伝達することができるから、間座40
と中間間座45とを介して荷重を伝達する場合に比べて
、さらに内輪20の分担荷重が減少する。
なお、この実施例においては、内輪20の両側端面22
の傾斜角度θ1.θ2を下記のように設定した場合は、
軸受の取付時と使用時との温度変化に伴う内輪20と中
間間座45との接触面および内輪20と軸10との嵌合
面に発生する熱応力による影否を防止することができる
内輪20の肉厚中心における軸方向の長さをWll、直
径をり、とすると、温度変化ΔTによる両側端面22の
軸方向の長さ変化へXl+ ΔX2と、半径方向の長さ
変化へV1.  Δy2とは、それぞれ次の式で求めら
れる。
内輪20の軸方向および半径方向に、温度変化による相
対的な長さ変化が生じないときの条件は、次の式で与え
られる。
そこで、α5≠α1.ΔT≠0として」二式(1)%式
% 上式のθ8.θ2は、図示のように内輪20の両側端面
が、外開き方向に拡径するテーパ面である場合を正とし
、これと反対に内開き方向に縮径するテーパ面である場
合を負とする。
この実施例の中間間座45を設ける場合は、内輪20の
一方の軸方向端面だけを挟着するようにしてもよい。
また、中間間座45の取付げについては、図示した場合
のほか、中間間座45を軸10に固く係合したのち、中
間間座45の外周面に間座40をしまりばめ等により固
く係合するか、あるいは中間間座45と間座40とを接
合して一体に固着したものを用いてもよい。
前記各実施例では、セラミック材からなる内輪を鋼材か
らなる軸に取りイ」げた場合について説明したが、この
発明はこのような場合に限らず、たとえば鋼材からなる
内輪をステンレス鋼、黄銅、アルミニウム合金等の材料
からなる軸に取り付ける場合についても同様に適用する
ことができる。
また、この発明は、内輪と軸との線膨張係数が異なる軸
受だけでなく、外輪と軸箱との線膨張係数が異なる軸受
についても適用することができる。
また、この発明は、軸受の使用時における温度が取(−
1時の温度よりも高温になる場合に限らず、軸受の取付
時よりも使用時の方が低温になる場合についても適用す
ることができる。
さらに、この発明は、転がり軸受だけでなく、滑り軸受
その他の装置の構成部材である環状体を、線膨張係数の
異なる相手部材に取りイマ1りる場合にも適用すること
ができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、環状体の線膨
張係数が相手部材のそれとは異なる場合に、環状体に負
荷される荷重を、環状体に嵌合された間座を介して相手
部材に伝達するごとがてき、取付時と使用時との温度差
に起因して間座の相手部材に対する係合状態ないしは環
状体の相手部材に対する嵌合状態が変化しても、これら
の変化量は線膨張係数が半径方向に変化する間座の内部
歪によって吸収し、温度変化の前後を通じて環状体に対
する間座のしめしろをほぼ一定に保つことができる。こ
のため間座による荷重伝達が当初の設計通りに有効に行
われ、伝達可能荷重の上限値を増加することも容易にで
きる。
また、この発明によれば、負荷された荷重を間座だはで
なく、環状体と相手部材との嵌合面、あるいはこれに加
えて環状体のテーバ状の軸方向端面を挟着する中間間座
によっても伝達可能な構成とした場合には、環状体の負
荷能力はさらに増大するだけでなく、環状体の軸方向端
面に形成するテーバ面の角度を所定の角度に設定するこ
とにより、温度変化による熱応力の集中を防止すること
も可能になる。
さらに、この発明によれば、環状体の相手部材に対する
はめ合いすきまを小さくすることができるため、取付時
における心出しが容易になるだけでなく、運転使用時に
おいても、相手部材に対する同心性を高精度に保持する
ことができるため、取り付けられた装置の高性能が維持
され、信頬性の高い取付装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明を円筒ころ軸受に適用した実施例を
示ず上半部縦断側面図、第2図は、この発明を玉軸受に
適用した実施例を示す−に半部縦断側面図、第3図は、
従来の円筒ごろ軸受の取(=j状態を示ず上半部縦断側
面図である。 図中、10は軸(相手部材)、20は内輪(環状体)、
21は内輪の内周側嵌合面、22は内輪の軸方向端面、
23は内輪の外周側嵌合面、40は間座、42は間座の
軸に対する嵌合面、/I 3 te1間座の内輪に対す
る嵌合面、45は中間間座である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)相手部材の外周または内周に嵌合された環状体が
    その相手部材とは異なる線膨張係数を有し、環状体の相
    手部材との嵌合面とは反対側の周面に嵌合するとともに
    、相手部材の外周または内周に固く係合する一対の間座
    により環状体の軸方向の両側端面を支持してなる取付装
    置であって、前記間座は、相手部材に接する部分から環
    状体に接する部分に至る半径方向の線膨張係数が、相手
    部材と環状体とによる半径方向の線膨張係数の変化と共
    通する方向をもって半径方向に連続的または段階的に変
    化する材料によって構成されていることを特徴とする環
    状体の取付装置。
  2. (2)間座の相手部材に接する部分が相手部材とほぼ等
    しい線膨張係数を有し、間座の環状体に接する部分が環
    状体とほぼ等しい線膨張係数を有している請求項(1)
    記載の環状体の取付装置。
  3. (3)環状体の相手部材に対する嵌合面は、遅くとも環
    状体の運転使用時において固い嵌合状態になり、かつ環
    状体に負荷される荷重およびこの嵌合ならびに温度変化
    による最大応力が、環状体の構成材料の許容最大応力よ
    りも小さくなるように設定された寸法を有している請求
    項(1)または(2)記載の環状体の取付装置。
  4. (4)環状体の軸方向の少なくとも一方の端面がテーパ
    面であり、このテーパ面と同一角度の対向端面を有する
    中間間座が環状体と間座との間に挟持されている請求項
    (1)ないし(3)のいずれかに記載の環状体の取付装
    置。
  5. (5)環状体の軸方向の両側端面の軸直角断面に対する
    角度θ_1、θ_2が、中心軸線に対して外開きの場合
    を正、内開きの場合を負として、環状体の肉厚中心にお
    ける軸方向長さW_Pと直径D_Pとの間に、 tanθ_1+tanθ_2=2W_P/D_Pで表さ
    れる関係に設定されている請求項(4)記載の環状体の
    取付装置。
  6. (6)環状体が転がり軸受の軌道輪であって、軌道輪に
    嵌合された間座の軸方向端部が、転動体に対する案内つ
    ばと保持器に対する案内輪としての機能の少なくとも一
    つを有している請求項(1)ないし(5)のいずれかに
    記載の環状体の取付装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5197808A (en) * 1991-03-08 1993-03-30 Nsk Ltd. Device for mounting annular body

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