JPH02242919A - 連続超高モジュラス炭素繊維 - Google Patents

連続超高モジュラス炭素繊維

Info

Publication number
JPH02242919A
JPH02242919A JP31551289A JP31551289A JPH02242919A JP H02242919 A JPH02242919 A JP H02242919A JP 31551289 A JP31551289 A JP 31551289A JP 31551289 A JP31551289 A JP 31551289A JP H02242919 A JPH02242919 A JP H02242919A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
pitch
fiber
infusible
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31551289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2769889B2 (ja
Inventor
David A Schulz
デイビッド・アーサー・シュルツ
Loren C Nelson
ロレン・カール・ネルソン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BP Corp North America Inc
Original Assignee
BP Corp North America Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26960622&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH02242919(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by BP Corp North America Inc filed Critical BP Corp North America Inc
Publication of JPH02242919A publication Critical patent/JPH02242919A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2769889B2 publication Critical patent/JP2769889B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/145Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭素繊維、−層特には高いモジュラス及び低い
電気抵抗率を有する連続したピッチベースの炭素繊維及
びかかる繊維の製造方法並びにかかる繊維を含む複合材
料に関する。
従来の技術 炭素繊維は古くから知られており、種々の前駆物質から
炭素繊維を製造する方法は当分野においてかなりの記載
がある。1960年代初めより、セルロース系前駆物質
が炭素繊維を製造するのに用いられてきており、レーヨ
ンがほぼ20年間最も有力な炭素繊維前駆物質であった
。−層最近になって、技術がポリアクリロニトリル(P
AN)やピッチのような材料から誘導した炭素繊維の製
造方法を開発するにつれて、レーヨンベースの炭素繊維
の重要性は減退した。この移行は、一部において、PA
Nベース及びピッチベースの炭素繊維が共に優れた強靭
性、引張強さ及び剛性を示すことによるものであった。
加えて、レーヨンの炭素繊維への転化収率は低く、生成
する炭素繊維は密度がPAN或はピッチベースの炭素繊
維に比べて通常低く、このため用途の可能性が更に限ら
れる。
炭素繊維の引張モジュラスは、熱伝導率のように、密度
が大きくなるにつれて増大し、炭素繊維の電気抵抗率は
、繊維密度が大きくなるにつれて低下するのが普通であ
る。熱伝導率の高い炭素繊維は熱の放散が要求される用
途、例えば冷却用放熱器の製造及びブレーキパッド用途
において使用が認められてきており、高度の剛性を有す
る繊維は複合材料に一層大きな寸法安定性を付与する。
よって、炭素繊維をこれらの高い密度再現性及び良好な
管理によって達成しようとしてかなりの努力が費されて
きた。
ポリアクリロニトリル繊・維は、適当な条件下で酸化及
び炭化した場合、強靭、高力な高モジユラス炭素繊維と
なる。PANから繊維を製造する際の総括転化収率は良
好であり、完成した繊維は種々のスポーツ、自動車及び
航空機用途において用いられる高性能複合材料を製造す
るのに必要とされる顕著な引張強さを達成することがで
きる。しかし、市販されているPANベースの繊維の引
張モジュラスは約50X 10’psi(3,5X 1
0”&9/ CJI’)を越えないのが普通であり、高
度の調性を必要とする用途で用いるには幾分不十分であ
る。その上、PANベースの炭素繊維が示す密度は1.
9より低く、また熱伝導率も低く、通常20h/ ta
−0により低く、かつ電気抵抗率は高い。
ピッチベースの炭素繊維は他の原料からの炭素繊維に比
べて大きな剛性かつ高い熱伝導率を備えることができる
と一般に認識されてき、かなりの努力が良好な熱伝導率
を有するピッチベースの超高モジュラス炭素繊維の開発
に向けられてきた。
このような炭素繊維は電荷或は熱の放散が望まれる所で
用いるための複合材料を形成するのに当面の用途を認め
ることができる。加えて、ピッチベース繊維が特徴的に
高い剛性及び良好な熱伝導率を負の熱膨張係数と組合わ
せて示すことにより、このような複合材料を途方もなく
寸法安定性にさせる。
従来当分野で開示されかつ記載された連続炭素繊維は、
「超高モジュラス」と表示されてきた約12°〜125
X 10@psi (8,44〜8.79X LO”k
g/ cm″)程に大きな引張モジュラス値を有するそ
れらの炭素繊維を含んで、約2.2g/acより小さい
密度、約100h/ m−°Kより低い熱伝導率及び通
常約1.8マイクロ−オーム−メートルを越える電気抵
抗率を示すのが普通であった。商業設備で作られたほと
んどの高モジュラスのピッチベースの炭素繊維について
、熱伝導率は通常約700w/ m−°Kより低くなり
、電気抵抗率は2.0マイクロ−オーム−メートルを越
えるのが普通である。最近、当分野で、引張モジュラス
が実質的に約125X 10@psi (8,79X 
IO”kg/CI”)を越え、単一の炭素繊維フィラメ
ント値が140XIO”psi (9,85×106J
g/cm’)程に大きいピッチベースの炭素繊維が報告
されたが、これらの繊維もまた通常低い電気抵抗率特性
を示さずかつこれらの繊維の熱伝導率もまた低い、通常
ioo。
v/n+−°Kより低いと報告されている。
結晶性グラファイトは密度約2.2697 ccを有し
、18QOv/ tm−’にに近い優れた熱伝達率及び
1.5マイクロ−オーム−メートルより十分低い、低電
気抵抗率を示すのが普通である。しかし、たとえ極めて
高いモジュラスを単グラファイト結晶に近い伝導率及び
密度特性と共に有するグラファイトホイスカーを製造す
る方法が知られているとしても、技術はピッチ或は他の
任意の源から密度が2.29/CO或はそれ以上、熱伝
導率が11QOv/m−°Kより十分高く、電気抵抗率
が1,5マイクロ−オーム−メートルより有意に小さく
、1.2マイクロ−オーム−メートル程に小さい及びそ
れ以下の連続炭素繊維の製法を提案していない。
約2.2或はそれより大きい密度及び1.5マイクロ−
オーム−メートルより小さい電気抵抗率を125X l
o@psi (8,79X 10”kg/ cm”)よ
り十分に大きい、130×106psi (9,14×
106&9/cz”)或ハ(−れ以上程に大きくさえな
る引張モジユラスと共に有する炭素繊維は炭素繊維分野
の相当の進歩になる。このような炭素繊維、特に11Q
Ov/m−°Kより大きい熱伝導率を示す繊維は種々の
複合材料用に即座に広く受は入れられるものと認められ
、良好な寸法安定性及び低い電気抵抗率が必要とされる
複合材料用に特に有用である。
発明の構成 本発明の炭素繊維は非常に高い熱伝達率及び低い電気抵
抗率を有する高モジュラスの、ピッチベースの連続した
炭素繊維である。炭素繊維及びこのような繊維から作っ
た織布強化材は複合材料を製造するのに特に有用である
詳細な説明 本発明の炭素繊維は、密度が2.189/ cc以上で
、引張モジュラスが120X lo’psi (8,4
4に97 C1’)より実質的に大きく、電気抵抗率が
約1.6マイクロオームーメードルより小さい、ピッチ
をベースにした連続炭素m維である。−層特には、本発
明の連続した炭素繊維は密度約2.18g/cc〜結晶
グラファイトの限界密度である約2.26g/ccの範
囲、125X1G”psi (L79×106ky/c
x”)より大きい引張モジュラス及び約1.5マイクロ
−オーム−メートルより小さい電気抵抗率を有する。好
ましく番よ、本発明の連続した炭素繊維は密度約2.2
〜約2.26g/ccの範囲、引張モジュラス約125
×106〜約150X 10’psi (8,79X 
10@〜10.5X 10”kg/cm”)の範囲、電
気抵抗率1,5〜約0.95マイクロ−オームメートル
、−層好ましくは約1.2〜約0.95マイクロ−オー
ム−メートルの範囲を有する。本発明の連続した炭素繊
維が示す熱伝導率は通常約95°〜約1800w/ m
−’にの範囲、好ましくは約1000w/ n−’Kを
越え、なお−層好ましくは約1100w/m−’Kを越
える。
本発明の高密度、低電気抵抗率の炭素繊維は更に高度に
配向され(oriented)かつグラファイト性であ
ると説明することができる。繊維は、繊維のX線回折図
を調べて明らかになる通りに、多結晶性グラファイトに
特有の三次元オーダー及び結晶構造を有する。正確な関
係は分かつていないが、繊維における微結晶寸法及び微
結晶配列度、並びに結晶化度が達成し得る電気抵抗率及
び熱伝、導率のレベルに影響を与えるようである。
本発明の高密度炭素繊維は高純度、高軟化温度のメソフ
ェーズピッチから、改良した紡糸技法及び管理した加熱
工程のシーケンスを用い、それによってピッチを紡糸し
て繊維を形成し、不融性化し、次いで炭化して製造する
ことができる。
本発明の実施に従って炭素繊維を製造する際に用いるの
に適した高純度、高軟化温度のメソフェーズピッチは石
油炭化水素或はコールタール源から得ることができる。
適したピッチを製造する方法は、米国特許3.974.
264号、同4.026.788号、同4、209.5
00号に開示されている方法を含み、種々によく知られ
ており、これらの方法並びに当分野で知られている種々
の溶媒ベースの方法の内の任意の方法をこれらの目的に
用いることができる。
特定の溶媒への溶解度及び光学的異方性度を含む、ピン
チのメンフェース成分を特性表示する方法がいくつか当
分野で用いられてきた。本発明の実施において有用なメ
ソフェーズピッチは、S、チュワスチアク(Chwas
tiak)等がCarbon  19.357−363
頁(1981年)に開示する用語及び方法によって規定
しかつ記載する通りに、好ましくはメソフェースを90
重量%より多く含み、好ましくは、実質的に100重量
%のメソフェーズピッチにする。ピ・ソチは、また、高
い、好ましくは約340°より高い一層好ましくは約3
45℃を越える高い軟化温度を有すると説明することが
できるが、コールタール源から誘導する場合、幾分低い
軟化温度を有するピンチもまた有用になり得る。本発明
の目的から、ピッチを十分に濾過して不融性粒子及び繊
維において欠陥やきずの形成の一因になり得る他の汚染
物を除く。
ピッチをメルトから慣用の方法を用い、通常ピッチを軟
化温度より十分高い温度に保ちながら溶融ピッチを紡糸
口金の中に強制的に通して紡糸する。しかし、紡糸する
のに有用な温度は狭い範囲に在り、一部、紡糸する特定
のピッチの粘度及び他の物理的性質に応じて変わる。溶
融紡糸の当業者ならば、たとえピッチを溶融状態にする
にしても、ピッチの温度をそのピッチを紡糸するのに有
用な温度範囲外にする場合に、粘稠になりすぎてフィラ
メントを形成することができなくなる或はフィラメント
を形成するには不十分な強さをメルト中に有し得、分解
或は脱蔵して空隙や他の欠点を形成さえし得ることを認
めるものと思う。これより、初期テストを行って使用す
る特定のピッチを溶融紡糸するのに有効な温度範囲を確
立するのが、当分野における古くからの必要かつ標準の
実施であった。本発明の目的から、ピッチを紡糸し得る
紡糸温度の有効な範囲内の最も高い温度で或はその近く
で紡糸するのが好ましい。紡糸したピッチ繊維における
メソフェース領域の配向度は紡糸温度に比例して増大す
るようであり、よって、本発明の目的から繊維構造内の
メソフェース領域の非常に高い配向度を得るには、高い
紡糸温度が望ましい。
特別の操作理論によって何ら束縛されることを望むもの
ではないが、次の熱炭化工程の間にビ。
チ繊維内で起きて微品質グラファイトを形成し得る結晶
化度、並びに形成する微結晶の寸法は、ピフチ繊維中の
メソフェース領域の大きさ及びメ・ノフェースの領域の
配向度に関係するようである。
これより、大きく、十分に配向したメンフェース領域を
有するピッチ繊維は、炭化する際に、−層大きく、−届
書な(コンパクト)グラファイト性微結晶を含む繊維を
形成する傾向にある。立ち代って、メンフェース領域の
大きさ、特にLcによって求める通りの長さ及びピッチ
繊維における領域配向度は、少なくとも一部において、
ピッチ繊維を紡糸するのに用いる条件によって決定され
るようであり、ピッチ繊維における領域寸法及び領域配
向度、並びに生成する炭素繊維の密度は、繊維紡糸温度
を上げるにつれて、増大するようである。
特定のピッチについての紡糸温度範囲は、ピッチの軟化
温度が高くなるにつれて、上昇するのが普通であり、こ
れより、高い軟化温度を有するメソフェーズピッチ材料
を用いるのが好ましい。
ピッチは加熱して重合し、特に熱いまま酸化環境にさら
すとコークスになる傾向にあることはよく知られている
。立ち代って、重合はピンチの溶融粘度を増大させて紡
糸を困難或は不可能にさせ得、ピッチのコーキングは不
融性粒子を形成して繊維における欠点の一因になり、紡
糸口金を閉塞し得る。よって、紡糸プロセスは、紡糸作
業の間溶融ピッチを空気或は他の酸化条件に暴露させな
いようにしかつピッチを高温に暴露させる時間を最少に
するように設計しかつ最適にした溶融及び加熱操作を用
いて行うのが好ましい。
ピッチ繊維を炭素繊維に転化させる方法は様々に知られ
ており、例えば米国特許4.005.183号、同4.
209.500号、同4.138.525号及び同4.
351.816号に記載されている方法を含み、これら
の米国特許の教示内容を本明細書中に援用する。慣用の
炭素繊維プロセスの実施では、初めに熱可塑性ヒツチ繊
維フィラメントを酸化工程で、例えば酸化ガス雰囲気中
で温度200°〜400℃の範囲において加熱して、不
融性にすることが通常必要である。不融性にしたピッチ
繊維を、次いで、更に酸化性ガスを何ら存在させずに加
熱して炭化させる。炭化工程は、繊維をバルクで加熱し
て、例えば不融性にした糸(yarn)を加熱工程の前
にボビン上に巻取ることにより、スレッドライン操作に
より、或はバルク及びスレッドライン操作の組合せによ
って行うことができる。
炭化工程は、当分野で従来、空気或は他の酸化ガスを実
質的に存在させずに、好ましくは実質的に不活性なガス
雰囲気中で温度1000°〜1900℃の範囲に加熱し
、更に高い温度で加熱してグラファイト化することによ
って行、われできた。加熱工程は、溶融或はその他繊維
への損傷を引き起こすのを避けるために、特に炭化工程
の前及び間に、注意深く調節した速度で特定の温度に導
くのが普通である。
ピッチ繊維を不融性にする別のプロセスが一層最近に例
えば公表されたヨーロッパ特許出願第85200867
、3号において記載された。同出願における開示に従え
ば、ピッチ繊維を、好ましくは硝酸水溶液を含む液体酸
化組成物で処理して不融性にし、次いで炭化する。液体
酸化組成物で不融性にしたピッチ繊維を用いた次の炭化
及びグラファイト化操作は、本明細書中上述した米国特
許に開示されかつ記載されているプロセスに従って行う
ことができる。別法として、不融性にした繊維を単一操
作で炭化及びグラファイト化してもよく、この場合、繊
維を適当なスプール上に巻取り、管理した条件下で20
00℃を越える、好ましくは3000℃を越える温度に
加熱してグラファイト化工程を達成する。
ピッチ繊維を不融性にする上述した別のプロセスの好ま
しい実施態様では、液体酸化組成物は硝酸の水溶液を含
む。硝酸は比較的安価であり、商用源から濃厚な形で容
易に得ることができる。硝酸を水、好ましくは望ましく
ない汚染物の導入を避けるために脱イオン水或は蒸留水
で希釈して所望の濃度を達成する。
使用する硝酸の濃度は、一部、ピッチを硝酸に暴露させ
る時間の長さ、並びに繊維の単位重量当り加える硝酸水
溶液の量及び熱処理を行う前に生じる乾燥度合に依存す
ることになる。IO重1%程に低い濃度を用い得るが、
適当な酸化及び繊維粘着の低下を達成するのに、少なく
とも15重量%の濃度を要するのが普通である。適当な
処理を適当の長さの時間で達成するのになお一層好まし
いのは約20重量%を越える、好ましくは約2°〜約3
0重量%の範囲の濃度である。酸をピッチ糸に適用して
熱処理する間の時間が1〜約5日の範囲になるほとんど
の商業操作について、濃度およそ25重量%が適してい
る。熱処理する前に繊維を酸に暴露させる期間を短くす
ることが期待され、これより酸化を迅速に行うことを要
する状況下で、或は繊維の単位重量当り加える水性硝酸
組成物の量を、高速繊維生産を達成するために少なくす
る場合、硝酸の濃度を更に30重量%より高く上げて4
0重量%程に濃(してもよい。しかし、ピッチのような
炭素質材料を高い硝酸濃度で処理することは、酸化され
た材料の急速な、発熱性、突発の或は暴露にさえなり得
る分解のおそれを増大させ得、よって過度の硝酸濃度は
避けるべきである。
ビ・7チ繊維についてのある形の表面処理は、次の熱処
理の間に、「粘着」或は融解が発生するのを最小にさせ
るのに望ましいかもしれない。例えば、液体酸化組成物
に、これらの目的で、カーボンブラック或はコロイド状
グラファイト粒子及び界面活性を入れてもよい。粒子は
ピッチフィラメントを分離させ、それで粘着を低減させ
る働きをし、界面活性剤は粒子を組成物中に均一分散体
として保ち、並びに酸化組成物が繊維上を流れるのを助
成するために有用になり得る。種々の適したアニオン系
及び非イオン系界面活性剤がよく知られておりかつ広く
入手可能であり、代表的にはテトラメチルオレイン酸、
ラウリン酸、等のよウナ化合物の種々の水溶性ナトリウ
ム及びアンモニウム塩を含む。有用になり得る他の別の
表面処理は、サイジング組成物を、液体酸化組成物と共
に或は次の工程のいずれかで、ピッチ繊維に適用するこ
とを含む。
液体酸化組成物をピッチ繊維に適用する方法は、浸漬、
吹付け、ミスチング、等を含む種々の方法が当業者にと
って容易に明らかになるものと思う。
サイジングを繊維に塗布するのに一般に用いられている
回転キスホイールもまたこの目的で簡便に用いることが
できる。組成物をまたビ・ソチ糸に糸をためた後に、バ
ルクで例えば繊維を巻取ったボビンを浸漬する或は吹付
けることによって適用してもよい。組成物を一層自由に
繊維の中に流れさせるために、繊維をボビン上に比較的
ゆるく巻取るのが望ましい。
硝酸を湿潤させた繊維を含むパッケージ或はスプールを
直接熱処理してもよいが、湿潤繊維は酸水溶液を50重
1%程に多く含有し得、次の加熱工程の間に多量の水を
蒸発させることを要し得る。
よって、過剰の水性組成物をスプールから十分に排液さ
せ、初期の低温加熱工程を実施して繊維を更に乾燥させ
ることが望ましいかもしれない。乾燥工程を低温オーブ
ン中で実施する別の操作で行ってもよく、或はスプール
を炉に入れ、多量のスチームが存在することによる炉の
噴出或はその他の炉の損傷の可能性を低減させるために
、初期の低温加熱サイクルを、不活性ガスを流しく s
weep)ながら行って水分を除いた後に炉を最終的に
シールして行ってもよい。加熱サイクルを加えることば
エネルギー消費を増大させるので、別法として、スプー
ルを貯蔵期間中、周囲温度で乾燥を受けさせるのが望ま
しいかもしれない。巻取った繊維がスプール上でたるま
ないのを確実にするために、乾燥及び貯蔵中、い(らか
の注意を働かせるのが望ましい。
硝酸水溶液或は同様の液体酸化組成物で不融性にした繊
維の熱処理を単一の加熱工程で温度3000’〜350
0″Cの範囲にして行って本発明の高モジュラス繊維を
製造することができる。熱処理は、繊維を消耗させない
ことを確実にするために、実質的に非反応性の雰囲気中
で行う。非反応性雰囲気は窒素、アルゴン或はヘリウム
にするのがよいが、温度が約2000℃を越える場合、
アルゴン及びヘリウムが好ましい。非反応性雰囲気はひ
どい害を引き起こさなければ酸素を少量含んでもよいが
、特に温度をあまり急速に上げない場合、酸素の存在は
避けるべきである。加えて、液体酸化組成物で処理する
ことから湿潤させた糸は加熱する際にスチームの雰囲気
を生じる。かかるスチームは、そのような温度で極めて
反応性であるから、炭化温度に達する前に、炉からパー
ジすべきである。ホウ素或は同様のグラファイト化成分
を炉雰囲気中に入れるのが望ましいかもしれない。これ
らはその用語を本明細書中で用いる場合、非反応性と見
なされるものと思う。
硝酸水溶液或は同様の酸化組成物で不融性にしたピッチ
繊維を炭化及びグラファイト化するのに用いる熱処理は
、加熱スケジュールを決めるのに重要な3つの広い範囲
を有する。約400℃までの昇温速度は、ピッチ繊維が
、その温度より高く加熱するまでに完全に不融性にされ
ないことを考慮に入れるべきであり、あまり急速に加熱
すれば、メンフェースの軟化、融解及び混乱によって繊
維のゆがみを生じ得る。約400℃を越える温度上昇は
一層速い速度で行ってよいが、熱分解或は炭化プロセス
の間に生じるガス損失の多くは、繊維を400℃〜約8
00℃の範囲で加熱するにつれて起き、あまり急に昇温
すると発生ガスによる損傷に至り得る。約800℃を越
えて、炭化繊維の場合、最終’14131t 1100
°〜2000℃の範囲に、グラファイト化の場合、30
00℃及びそれ以上までの加熱速度はずっと大きくして
よく、通常所望する通りの速い速度で行ってよい。
簡便な加熱スケジュールは室温から約400℃まで初期
速度25℃/時間で、次いで400℃から800℃まで
50℃/時間で、最終的に約800℃から最終温度まで
の範囲にわたって速度100℃/時間或は所望ならばそ
れ以上で加熱することを含む。加熱スケジュールは、ま
た、一部、繊維のタイプ、スプールのサイズ、炉の有効
なローティング及び同様の要因に基づいて決まる。それ
以上の種々の調整が特定の装置及び材料を使用するにつ
いて必要かもしれないが、これらについては当業者にと
って容易に明らかになるものと思う。
不融性にした繊維の熱処理を単一工程プロセスで説明し
たが、繊維の加熱を別法においてンリーズの工程或は段
階で、炭化繊維のような中間材料を後の時間にそれ以上
加工するために冷却及び貯蔵して行ってもよい。また、
不融性にした繊維を、慣用の炭化プロセス、例えば本明
細書中先に記載したプロセスを用いて炭化してもよい。
本発明の超高モジュラス、高熱伝達率繊維の調製は、下
記の具体例を検討することによって一層良く理解される
ことになるものと思う。下記の例は単に本発明の実施の
特定の実施態様である繊維の製造方法を例示する役割を
果すにすぎず、本発明の範囲をいささかも制限するつも
りのものではない。
何 下記の例で用いる連続した炭素繊維についてストランド
引張特性を求める試験方法はASTM D4018及び
D3800に記載されている。
炭素繊維についての電気抵抗率は、オーム計を使用して
糸の5°〜]、 OOc x長の単位長さ当りの抵抗を
測定し、次いで断面積をかけた抵抗として糸の抵抗率を
計算して求めた。立ち代って、断面積はASTM D4
01gに従って測定して、単位長さ当りの重量から求め
、密度はASTM D3800に従いO−ジクロロベン
ゼンを浸液として用いて測定した。
炭素繊維の熱伝導率を測定する方法は、単一フィラメン
トについて、L、ペロークス(Peraux) 等が「
ベンゼン由来の炭素繊維の熱伝導率の温度変化」、ソリ
ッドステートコミューニケーションズ50、697−7
00頁(1984年)に、複合材料について、B、ボゾ
ン(Bozone)及びM、 C,フラナガン(F I
anagan)がコンファランスオンサーマルコンダク
テイビティメソッズ、バドル(Batelle)メモー
リアルインスチチュート、29−57頁、1961年に
記載した。
材料の結晶特性を求める方法はよく知られており、かか
る方法は古くから種々の物質を特性表示するのに用いら
れてきた。かかる方法を適用してグラファイト及び炭素
繊維を調べることもまた、例えば米国特許3.919.
376号及び同4.005.183号において要約され
た。これらの米国特許の教示内容を本明細書中に援用す
る。
例  l 軟化点351 ℃のメソフェーズピッチから、平均温度
40ピCを用いて、2000のフィラメントを有するピ
ッチ繊維糸を紡糸した。繊維を押出速度8.91b/時
間(4,0に97時間)及び巻取速度590ft/分(
180ス/分)で18分間、次いで12 lb/時間(
5,4kv/時間)及び800ft/分(240ff/
分)で紡糸して全繊維型J14.11b(1,9に9)
とした。硝酸水溶液(25重量%)及びカーボンブラッ
ク359/Qを含有する混合物を紡糸操作の間にキスホ
イールを使用して繊維に適用し、ピッチ繊維の最終重量
に2.6+b (1,2&9)を加えた。繊維を、厚さ
’/4’(6,4xm)のカーボンフェルトパッドを被
覆したグラファイトボビンに低交差(crossing
)角で巻取って直径1、5’(8,9ci)とした。繊
維の最終スプール或はパッケージは、底部10’ (2
5cm)及び頂部4’(10cm)のテーパーをもち、
外直径6.5’ (16,5cm)を有した。
パッケージを誘導炉の頂部位置に置き、アルゴン雰囲気
中、速度25°/時間で400℃に、次いで500/時
間で800℃に、最終的に100°/時間で3200℃
に加熱した。スプールを3200℃において1時間保ち
、次いで冷却した。
繊維は下記のストランド性質を有していた:引張強さ 
   327.000psi (23,000kg/a
xつ引張モジュラス 125.000.0OOpsi 
(8,790,000に9/ CI”)収量  0.3
24g/x 密度  2.20y/cc 抵抗率1.51マイクロ−オーム−メートル例  2 軟化点355℃のメンフェースビ・yチから、平均温度
412℃を用いて、2000のフィラメントを有するピ
ッチ繊維糸を紡糸した。繊維を押出速度121b/時間
(5,4に97時間)及び巻取速度850ft/分<2
591/分)で紡糸して全繊維重量3.81b(1,7
7clF)とした。硝酸水溶液(25重量%)及びカー
ボンブラック35g/+2を含有する混合物を紡糸操作
の間にキスホイールを使用して繊維に適用した。繊維を
、厚さ’/4’(6,4iz)のカーボンフェルトパッ
ドを被覆したグラファイトボビンに低交差角で巻取って
直径3.5’(8,9cm)とした。繊維の最終スプー
ル或はパッケージは、底部Io′(25cz)及び頂部
4’(10cx)のテーパーをもち、外直径6.5’ 
(16,5ci)を有した。ピーソチ繊維パッケージの
最終重量は水性酸混合物を38重量%含むものであった
パッケージを機械的に回転させ、室温で乾燥させて含水
率約15重量%にし、次いで更に最終含水率9重皿%未
満にした。パッケージを誘導炉に入れ、窒素雰囲気にお
いて、速度25°/時間で400 ℃に、次イテ50°
/時間テ800℃に、次イテ13oo℃ニ加熱し、24
時間保った後に冷却し、炉から取り出して第2誘導炉に
入れた。パッケージを再びアルゴン雰囲気において、1
00°/時間で3230”Cに加熱し、3230℃に2
時間保ち、次いで冷却した。
繊維は下記のストランド性質を有していた:引張強さ 
   453.000psi (31,900に9/c
zり引張モジュラス136.Goo、000psi(9
,560,000kg/cm”)収量  0.3559
/、w 密度  2.21y/cc 抵抗率1.14マイクロ−オーム−メートル炭素繊維の
抵抗率は著しく低(、熱伝導率の相当の改良を示す。こ
れらの繊維について見られる、1.5マイクロ−オーム
−メートルより低い抵抗率値を特徴とする良好な伝導率
及び125.000.000psiより大きな高い引張
モジュラスの組合せは、当分野において今迄に達成し得
たものに比べて相当に大きく、極めて驚くべきことであ
る。
例  3 軟化点351℃のメソフェーズピッチから、平均温度4
00°を用いて、2000のフィラメントを有するピッ
チ繊維糸を紡糸した。繊維を押出速度15.41b/時
間(6,99に97時間)で紡糸した。繊維を硝酸水溶
液で処理し、ボビンに巻取り、これに実質的に例2の手
順によって第1熱処理工程を行った。
次いで、繊維を、糸張力6009を用いて2400℃の
炉内で約5秒間スレッドライン加工し、フランジ付グラ
ファイトスプール上に平行様式で巻取り、アルゴン雰囲
気において100°/時間で加熱して約331O℃にし
た。スプールを約331O℃において1時間保ち、次い
で冷却した。
繊維は下記のストランド性質を有していた:引張強さ 
   376、0OOpsi (26,400kg/c
mす引張モジュラス 138.000.0OOpsi 
(9,700,000kg/cm”)収量  0.31
19/x 密度  2゜21g/CG 抵抗率1.47マイクロ一オームーメードル例  4−
6 追加の超高モジュラス、高密度の連続した炭素繊維を高
軟化温度のピッチから、実質的に例3のプロセスに従っ
て作製した。繊維の性質及び前駆物質ピッチデータを表
■にまとめる。
高軟化温度のピッチを高紡糸温度と共に用いて、繊維の
伝導率及びモジュラスの向上に寄与することがわかるも
のと思う。これについては更に下記の比較例によって確
認する。
比較例 比較例A 軟化点331℃のメソフェーズピッチから、平均温度3
72℃を用いて2000のフィラメントを有するピッチ
繊維糸を紡糸した。繊維を押出速度121b/時間<5
.4に9/時間)で紡糸し、空気中、平均速度280℃
/時間で380℃に加熱して熱硬化させ、5分間保った
後に室温に冷却し、グラファイトボビンに巻取った。
パッケージを誘導炉に入れ、窒素雰囲気にお(Xで速度
50°/時間で800℃にし、最終的に100°/時間
で1300℃に加熱し、その温度において2時間保った
後に冷却した。繊維を、糸張力600gを用いて240
0℃の炉内で約5秒間スレッドライン加工し、次いでフ
ランジ付グラファイトスプール上に平行様式で巻取り、
アルゴン雰囲気において100°/時間で加熱して30
80℃にした。スプールを3080℃において2時間保
ち、次いで冷却した。
炭素繊維は下記のストランド性質を有していた: 引張強さ    293.000psi (20,60
0kg/c*り引張モジュラス 102.000. Q
OOpsi (7,170,OOO&9/ cmり収量
  0.3229/1 密度  2.169/cc 抵抗率2.73マイクロ−オーム−メートル塩MPI旦
」じε旦 追加の従来技術の炭素繊維を比較例Aの手順に従って作
製した。ピッチ繊維を作製する際に用いた加工温度及び
紡糸温度並びに生成した炭素繊維の物理的性質を、本発
明の超高モジュラスの低抵抗率繊維の性質と共に表1に
まとめる。
比較例A−Cの炭素繊維の物理的性質を検討すれば、従
来技術の高モジユラス炭素繊維は本発明の炭素繊維につ
いての抵抗率値をかなり越える高い抵抗率及び約2.2
g/ccより低い密度を示すことがわかるものと思う。
下記の例において、商用のピッチベースの炭素繊維をグ
ラファイト化温度で加熱して、繰返しの熱処理が従来技
術の炭素繊維モジュラス及び電気抵抗率に与える効果を
求めた。
比較例り 商用の高モジュラスの連続したピッチベースの炭素繊m
 ヲアモフバーホーマンスプロタクツィンコーポレーテ
ノドから、引張強さ364kpsi (25,6Xkg
/ax’) 、引張モジュラス122X lO”psi
 (8,58XLO0kg/ axす、抵抗率1.80
1マイクロ−オーム−メートル、密度2.1139/ 
cc、 d間隔Co(004)3.375人を有するT
hornel P−120炭素繊維として入手した。
繊維を3330℃に保った炉内で約2時間熱処理した後
に、抵抗率は1.776マイクロ−オーム−メートルで
あり、密度は2.1869/ccであり、d間隔Co(
004)は3.371であった。
比較例E 商用の高モジュラスの連続したピッチベースの炭素繊維
をアモコバーホーマンスプロダクツインコーボレーテッ
ドから、引張強さ350kpsi (24,6Xkg/
cl′)、引張モジュラスll0X 10”psi (
7,74×106kg/ax″)、抵抗率2.31マイ
クロ−オーム−メートル、密度2.1681F/ cc
、 d間隔Co(004)3.379人を有するTho
rnel P−100炭素繊維として入手した。
繊維を3000℃に保ったオーブン中で約1時間熱処理
した後に、引張モジュラスはll0X 10’psi(
7,74X 10”kg/ ax”) テあり、抵抗率
は2.05フィクロオーム−メートルと測定され、密度
は2.1679./ ccであり、d間隔Co(004
)は3.377人であった。繊維ヲ3300℃に保った
オーブン中で約1時間熱処理して、引張モジュラス12
6X 1o8psi (8,86X IO”kg/C1
”)、抵抗率1.73マイクロ−オーム−メートル密度
2. tgog/ ccとなった。
比較例F 商用の高モジュラスの、連続したピノチベースの炭素繊
維をアモコパーホーマンスプロダクツインコーボレーテ
ノドから、引張強さ279kpsi(19,6kpsi
) 、引張モジュラス73X lo”psi (5,I
XlX101i/Cx′)、抵抗率7.12フィクロ−
オーム−メートル、密度2.085g/cc、 d間隔
Co(004)3.’418人を有するThornel
 P−75炭素繊維として入手した。
繊維を3010℃に保ったオーブン中で約2時間熱処理
した後に、引張モジュラスは113X lo”psi(
7,95X 101′に97 C1”)であり、抵抗率
は2.52マイクロ−オーム−メートルと測定され、密
度は2.175であり、d間隔Co(004)は3.3
82人であった。
比較例G 商用の高モジュラスの連続したピッチベースの炭素繊維
をアモコパーホーマンスブロダクツインコーボレーテッ
ドから、引張強さ315kpsi (22,2Xkg/
 cm’) 、引張モジュラス56X lO@psi(
3,9X 10@kg/cm”)、抵抗率8.73マイ
クロ−オーム−メートル、密度2.0359/ cc、
 d間隔Co(004)3.429人を有するThor
nel  P−55炭素繊維として入手した。
繊維を3000℃に保ったオーブン中で1時間熱処理し
た後に、引張モジュラスはl0IX LOllpsi(
7,l0XIQ6に9/cx’)であり、抵抗率は2.
27マイクロ−オーム−メートルと測定され、密度は2
.163であり、d間隔Co(004)は3.377人
であった。繊維を3300℃に保ったオーブン中で約1
時間熱処理して、引張モジュラス123X 1O1lp
si (8,65) 、抵抗率1.81マイクロ−オー
ム−メートル、密度2.1839/ ccとなった。
比較例D−Gの検討から、従来技術の炭素繊維を長時間
加熱することが、明らかにd間隔の減少によって示され
る通りに繊維の非晶質炭素特性を低下させることによっ
て、かかる繊維の高電気抵抗率を減少させかつモジュラ
スを向上させる働きをし得ることは明らかであると思う
。しかし、従来技術の繊維の性質は熱処理する間に極限
値に近づくようであり、かつ熱処理だけでの増大では本
発明の繊維、が示すモジュラス及び熱的性質を有する炭
素繊維を提供するのに十分でないことがわかるものと思
う。
以上、本発明は密度が2.1g9/cc以上であり、引
張モジュラスが実質的に120X10’psi (8,
44×106kg/cm”)を越え、電気抵抗率が約1
.6マイクロ−オーム−メートルより小さいピッチベー
スの連続した炭素繊維であることがわかるものと思う。
−層特には、発明は密度が約2.18y/cc〜結晶グ
ラフアイトの限界密度である約2.26g/ccの範囲
であり、引張モジュラスが約125X 10’〜約15
0×10”psi (8,79X 10”−10,5X
 1010l1/cm”)の範囲であり、電気抵抗率が
1.5〜約0.95の範囲の連続した炭素繊維である。
本発明の連続した炭素繊維の熱伝導率は約95°〜約1
80h/ m−’にの範囲にあり、通常約1000v/
m−’Kを越え、−層好ましくは1100w/m−’K
を越え、これより繊維は良好な寸法安定性及び熱の放散
が望まれる繊維強化複合材料において用いるのに特に適
している。本発明は更にかかる炭素繊維の製造方法及び
かかる炭素繊維を含む複合材料を指向するものである。
当業者ならば、特に本発明の連続したピッチベースの炭
素繊維を製造するために記載したプロセスにおけるそれ
以上の変更態様を発明の精神及び範囲から逸脱しないで
なし得ることを認めるものと思う。発明はただ特許請求
の範囲に規定するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、引張モジュラスが8.79×10^6kg/cm^
    2(125×10^6psi)より大きく、電気抵抗率
    が1.6マイクロ−オーム−メートルより小さく、密度
    が2.18g/ccより大きい連続した、ピッチベース
    の炭素繊維。 2、引張モジュラスが9.14×10^6kg/cm^
    2(130×10^6psi)より大きく、電気抵抗率
    が1.5マイクロ−オーム−メートルより小さい連続し
    た、ピッチベースの炭素繊維である特許請求の範囲第1
    項記載の炭素繊維。 3、引張モジュラスが9.14×10^6kg/cm^
    2(130×10^6psi)より大きく、電気抵抗率
    が1.2マイクロ−オーム−メートルより小さい連続し
    たピッチベースの炭素繊維である特許請求の範囲第1項
    記載の炭素繊維。 4、2.2g/cc以上の密度を有する特許請求の範囲
    第1項記載の炭素繊維。 5、引張モジュラスが8.79×10^6〜10.5×
    10^6kg/cm^2(125×10^6〜150×
    10^6psi)の範囲であり、電気抵抗率が1.6〜
    0.95マイクロ−オーム−メートルであり、密度が2
    .19〜2.26g/ccである連続した、ピッチベー
    スの炭素繊維。 6、電気抵抗率が1.2マイクロ−オーム−メートルよ
    り小さく、密度が2.2g/cc以上である特許請求の
    範囲第5項記載の炭素繊維。 7、熱伝導率が1000w/m−°Kより大きい特許請
    求の範囲第5項記載の炭素繊維。 8、(a)軟化点が345℃より高いメソフェーズピッ
    チを溶融紡糸し、該溶融紡糸を395℃より高い温度で
    行って複数の連続ピッチ繊維を形成し、(b)該ピッチ
    繊維を硝酸水溶液で処理して不融性にし、(c)不融性
    にしたピッチ繊維を、実質的に不活性なガス雰囲気で行
    って3000℃より高い最終温度にする熱処理によって
    炭化する工程を含み、それで引張モジュラスが8.79
    ×10^6kg/cm^2(125×10^6psi)
    より大きく、電気抵抗率が1.6マイクロ−オーム−メ
    ートルより小さく、密度が2.18g/ccより大きい
    連続したピッチベースの炭素繊維を製造する、引張モジ
    ュラスが8.79×10^6kg/cm^2(125×
    10^6psi)より大きく、電気抵抗率が1.6マイ
    クロ−オーム−メートルより小さく、密度が2.18g
    /ccより大きい連続したピッチベースの炭素繊維の製
    造方法。 9、前記熱処理を、前記不融性にした繊維をボビン上に
    巻取り及び該不融性にした繊維及びボビンを加熱するこ
    とによって行う特許請求の範囲第8項記載の方法。 10、前記熱処理を、前記不融性にした繊維をボビン上
    に巻取り及び該不融性にした繊維及びボビンを第1加熱
    工程で1000°〜1600℃の範囲の第1温度に加熱
    し、次いで次の工程で3000°〜3500℃の範囲の
    最終温度に加熱することによって行う特許請求の範囲第
    8項記載の方法。 11、前記熱処理を、前記不融性にした繊維をボビン上
    に巻取り及び該不融性にした繊維及びボビンを第1加熱
    工程で加熱して温度1000°〜1600℃の範囲にし
    、更に該繊維をスレッドライン操作で加熱して温度16
    00°〜3000℃の範囲にしてボビンに巻取ることに
    よって処理し、次いで該繊維及びボビンを次の工程で加
    熱して最終温度3000°〜3500℃の範囲にして行
    う特許請求の範囲第8項記載の方法。 12、(a)軟化点が345℃より高いメソフェーズピ
    ッチを溶融紡糸し、該溶融紡糸を395℃より高い温度
    で行って複数の連続ピッチ繊維を形成し、(b)該ピッ
    チ繊維に硝酸水溶液による処理を行って不融性にしたピ
    ッチ繊維とし、 (c)不融性にしたピッチ繊維を、該不融性にした繊維
    をボビン上に巻取り、該不融性にした繊維及びボビンを
    実質的に不活性なガス雰囲気中で第1温度1000°〜
    1600℃の範囲に、次いで次の工程で最終温度300
    0°〜3500℃の範囲に加熱することを含む熱処理で
    炭化する工程を含む、引張モジュラスが8.79×10
    ^6kg/cm^2(125×10^6psi)より大
    きく、電気抵抗率1.6マイクロ−オーム−メートルよ
    り小さく、密度が2.18g/ccより大きな連続した
    、ピッチベースの炭素繊維の製造方法。
JP1315512A 1988-12-07 1989-12-06 連続超高モジュラス炭素繊維 Expired - Lifetime JP2769889B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US28094288A 1988-12-07 1988-12-07
US32440189A 1989-03-15 1989-03-15
US324401 1989-03-15
US280942 1994-07-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02242919A true JPH02242919A (ja) 1990-09-27
JP2769889B2 JP2769889B2 (ja) 1998-06-25

Family

ID=26960622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1315512A Expired - Lifetime JP2769889B2 (ja) 1988-12-07 1989-12-06 連続超高モジュラス炭素繊維

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0372931B1 (ja)
JP (1) JP2769889B2 (ja)
CA (1) CA2004370C (ja)
DE (1) DE68922591T2 (ja)
HK (1) HK1007176A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5643547A (en) * 1993-02-24 1997-07-01 Petoca, Ltd. Process for producing carbon fibers
US6794035B2 (en) 2001-10-02 2004-09-21 Polymatech Co., Ltd. Graphitized carbon fiber powder and thermally conductive composition
WO2007126133A1 (ja) 2006-04-27 2007-11-08 Teijin Limited 炭素繊維複合シート
JP2014185400A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Kuraray Co Ltd ピッチ系炭素繊維およびその製造方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5169616A (en) * 1990-12-28 1992-12-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company High thermal conductivity carbon fibers
CA2124158C (en) * 1993-06-14 2005-09-13 Daniel H. Hecht High modulus carbon and graphite articles and method for their preparation
US7749479B2 (en) 2006-11-22 2010-07-06 Hexcel Corporation Carbon fibers having improved strength and modulus and an associated method and apparatus for preparing same
KR102109019B1 (ko) * 2019-12-26 2020-05-12 이성만 발열원단

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1055664A (en) * 1974-12-24 1979-06-05 Union Carbide Corporation Rapid thermosetting of carbonaceous fibers produced from mesophase pitch
US4351816A (en) * 1980-12-17 1982-09-28 Union Carbide Corporation Method for producing a mesophase pitch derived carbon yarn and fiber
CA1219410A (en) * 1982-09-27 1987-03-24 David A. Schulz Process for improving carbon fibers
CA1239512A (en) * 1984-04-30 1988-07-26 Loren C. Nelson Carbon fibers and methods for producing the same

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5643547A (en) * 1993-02-24 1997-07-01 Petoca, Ltd. Process for producing carbon fibers
US6794035B2 (en) 2001-10-02 2004-09-21 Polymatech Co., Ltd. Graphitized carbon fiber powder and thermally conductive composition
WO2007126133A1 (ja) 2006-04-27 2007-11-08 Teijin Limited 炭素繊維複合シート
US7947362B2 (en) 2006-04-27 2011-05-24 Teijin Limited Carbon fiber composite sheet
JP2014185400A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Kuraray Co Ltd ピッチ系炭素繊維およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2004370A1 (en) 1990-06-07
JP2769889B2 (ja) 1998-06-25
EP0372931A2 (en) 1990-06-13
EP0372931B1 (en) 1995-05-10
HK1007176A1 (en) 1999-04-01
DE68922591T2 (de) 1995-09-28
EP0372931A3 (en) 1991-11-06
CA2004370C (en) 1995-11-21
DE68922591D1 (de) 1995-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1130140B1 (en) Acrylonitril-based precursor fiber for carbon fiber and method for production thereof
JPS604287B2 (ja) 炭素質ピツチ繊維の製造方法
JP4467703B2 (ja) 多繊維性炭素繊維の製造方法
US5266294A (en) Continuous, ultrahigh modulus carbon fiber
US4637925A (en) Ultrahigh strength carbon fibers
JPH02242919A (ja) 連続超高モジュラス炭素繊維
US4822587A (en) High modulus pitch-based carbon fiber and method for preparing same
JPH022975B2 (ja)
US3705236A (en) Method of producing carbon fibers
US5695816A (en) Process for the preparation of carbon fiber reinforced carbon composites
KR102322833B1 (ko) 고성능·경량 탄소나노튜브 섬유 및 그 제조방법
JPH02242920A (ja) 複合金属入り炭素繊維
JPH02104767A (ja) 超高強度複合材料製造用炭素繊維の製造法
JPH07187833A (ja) 炭素繊維強化炭素複合材料
JP2016037689A (ja) 炭素繊維の製造方法
CA1239512A (en) Carbon fibers and methods for producing the same
JPH05272017A (ja) 炭素繊維及びその製造方法
JP3457774B2 (ja) 樹脂との界面接着力に優れた高弾性炭素繊維の製造方法
JP7358793B2 (ja) 炭素繊維束の製造方法
JPS61225330A (ja) 超高強度複合材料製造用炭素繊維およびその製造法
JPS5976925A (ja) ピツチ系炭素繊維の製造法
JPH09119024A (ja) 炭素繊維およびその製造方法
KR20220104451A (ko) 향상된 물성을 가지는 탄소나노튜브 섬유 및 그 제조방법
JPH02289121A (ja) 炭素繊維の製造方法
JP3525159B2 (ja) リン酸型燃料電池の多孔質電極基板用炭素繊維

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090417

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090417

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100417

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100417

Year of fee payment: 12