JPH02204628A - 圧力波過給機付エンジン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、圧力波過給機を備えるともに吸気通路の圧力
波過給機下流にインタクーラが設けられている圧力波過
給機付エンジンに関するものである。

示されるように、排気の導入口および吐出口と吸気の導
入口および吐出口を配設したケース内に、多数の気体通
路を有するロータを回転自在に収容して、上記ロータの
回転に伴い排気の圧力波エネルギーを吸気に伝達するよ
うにした圧力波過給機を備えるとともに、吸気通路の圧
力波過給機下流にインタクーラを設けた圧力波過給機付
エンジンは知られている。

上記圧力波過給機は、ロータの回転に伴い、上記気体通
路が排気導入口を通過するときに気体通路に導入される
排気の圧力波により、吸気吐出口を通過するときに気体
通路内の吸気が過圧状態で吐出され、ざらに気体通路が
排気吐出口および吸気導入口を通過する間に排気が吐出
されるとともに吸気が導入されるという動作が繰返され
ることにより、排気の圧力波エネルギーを利用した過給
が行なわれるようにしたものであり、ディーゼルエンジ
ンに特に適している。また、上記インタクーラは、放熱
効果を高めるように多数の細い通路とフィン等で構成さ
れ、過給吸気を冷却するようになっている。

（発明が解決しようとする課題） ところで、このような圧力波過給機付エンジンでは、圧
力波過給機の気体通路を通して多少のＥＧＲ（排気還流
）が生じ、排気中のカーボンが吸気通路に流入する。そ
してこのカーボンが湿度等によりある程度の粘着力をも
った状態で圧力波過給機下流のインタクーラに送られ、
インタクーラの細い通路の壁面に付着、堆積することに
より、インタクーラが目詰りを起こす可能性があるとい
う問題があった。

また、このほかの問題として、過給圧が上昇しすぎると
エンジンの信頼性等の面から好ましくなく、このため過
給圧に応じて作動するウェストゲートバルブにより過給
圧を調整することは一般に知られているが、このウェス
トゲートバルブを設けても急加速時には応答遅れにより
一時的に過給圧が設定圧より高くなることがあり、これ
に対する対策も望まれていた。

本発明はこのような事情に鑑み、排気通路側から圧力波
過給機を通過して吸気中に混入するカーボンによってイ
ンタクーラの目詰まりが生じることを防止するとともに
、急加速時の過度の過給圧上昇を防止することができる
圧力波過給機付エンジンを提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記のような目的を達成するため、排気の導入
口および吐出口と吸気の導入口および吐出口を配設した
ケース内に、多数の気体通路を有するロータを回転自在
に収容して、上記ロータの回転に伴い排気の圧力波エネ
ルギーを吸気に伝達するようにした圧力波過給機と、吸
気通路の圧力波過給機下流に位置して過給吸気を冷却す
るインタクーラと、過給圧調整用のウェストゲートバル
ブとを備えた圧力波過給機付エンジンにおいて、上記圧
力波過給機とインタクーラとの間の吸気通路に下方へ屈
曲する部分を設け、この部分の底部にカーボントラップ
室を形成するとともに、このカーボントラップ室に排出
口を設け、この排出口に、上記ウェストゲートバルブの
設定圧よりも高い過給圧が加わったときにこの排出口を
開くリリーフバルブを設けたものである。

〔作用〕

上記構成によると、圧力波過給機から吐出される吸気中
に混入したカーボンがインタクーラに達する前に上記カ
ーボントラップ室に捕集され、さらに、上記のような高
い過給圧が加わる特定運転時に、上記カーボントラップ
室に捕集されたカーボンが吸気の一部とともに上記排出
口から排出される。

（実施例） 本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図および第２図は本発明をディーゼルエンジンに適
用した場合の全体構造を概略的に示している。これらの
図において、１はエンジン本体、２は吸気通路、３は排
気通路であり、吸気通路の下流端側の吸気マニホールド
４および排気通路３の上流端側の排気マニホールド５が
エンジン本体１に接続されている。吸気通路２の上流端
側にはエアクリーナ６が取付けられている。上記吸気通
路２と排気通路３との間には、圧力波過給機８が設けら
れている。

上記圧力波過給機８は、ケース９と、このケース９内に
回転自在に収容されたロータ１０とで構成されている。

上記ロータ１０は、軸方向に貫通する互いに分離した多
数の気体通路１１を有しており、エンジンの回転力を伝
達する伝動機構もしくは電動モータ等の駆動機構（図示
せず）によって回転駆動されるようになっている。また
、上記ケース９は、その両側の端壁が〇−タ１０の両端
に対向し、その一方の端壁に、上流側の排気通路３ａに
接続される排気導入口１２と下流側の排気通路３ｂに接
続される排気吐出口１３とを有し、他方の端壁に、上流
側の吸気通路２ａに接続される吸気導入口１４と下流側
の吸気通路２ｂに接続される吸気吐出口１５とを有して
いる。これら排気導入口１２、排気吐出口１３、吸気導
入口１４、吸気吐出口１５は、圧力波過給機８の機能を
満足するように所定の位＠関係で配設されている。そし
て、上記ロータ１０の回転に伴い、低圧の吸気を閉じ込
めている気体通路１１が排気導入口１２に対応したとき
に高圧の排気が一端側から気体通路１１に導入されてそ
の圧力波が気体通路１１内を伝播し、気体通路１１が吸
気吐出口１５に対応したときに上記圧力波によって気体
通路１１の吸気が過圧状態で吸気吐出口１５から吐出さ
れ、さらに気体通路１１が排気吐出口１３に対応したと
きに排気が吐出され、気体通路１１が吸気導入口１４に
対応したときに吸気が導入されるという動作が、各気体
通路１１において繰返されるようになっている。

排気通路３には、上記圧力波過給機８をバイパスして上
流側の排気通路３ａと下流側の排気通路３ｂとを連通ず
る排気バイパス通路１６にウェストゲートバルブ１７が
設けられている。このウェストゲートバルブ１７は吸気
通路２内の過給圧に応じて作動し、過給圧が設定圧に達
したときに開いて排気をバイパスさせることにより、過
度の過給圧上昇を抑制するものである。

吸気通路２における上記圧力波過給機８よりも下流には
インタクーラ２０が設けられている。このインタクーラ
２０は、多数の細い通路とフィン等で構成され、入口側
が圧力波過給１ｆｉ８の吸気吐出口１５に通じる吸気通
路２ｂに接続されるとともに、出口側が吸気マニホール
ド５に通じる吸気通路２Ｃに接続されている。また、吸
気通路における過給機上流側（例えばエアクリーナ６）
と、圧力波過給機８より下流でインタクーラ２０より上
流の吸気通路２ｂとの間には、圧力波過給機８をバイパ
スする吸気バイパス通路２１が接続され、この吸気バイ
パス通路２１と過給機下流側の吸気通路２ｂとの合流箇
所にスターティングバルブ２２が設けられている。この
スターティングバルブ２２は、過給圧が低く、かつ圧力
波過給機８を通してのＥＧＲＩが多くなる低回転低負荷
の領域（第３図中に斜線を付して示した領域Ａ）で多量
のＥＧＲがエンジンに送られることを避けるためのもの
で、上記領域Ａでは吸気通路２ｂの圧力波過給１！１８
に通じる部分を遮断するとともに吸気バイパス通路２１
を開通させることにより吸気をバイパスし、その他の領
域（第３図中の領域Ｂ）では吸気バイパス通路１８を閉
じるとともに吸気通路２ｂの圧力波過給ｆ１８に通じる
部分を開通させるようになっている。

上記圧力波過給機８とインタクーラ２０との間の吸気通
路２ｂには下方へ屈曲する部分２５が設けられ、この屈
曲部分２５の底部に、吸気中に混入するカーボンを捕集
するカーボントラップ室２７が形成されている。当実施
例では上記スターティングバルブ２２よりも下流側に上
記屈曲部分２５が設けられている。

第４図および第５図に示すように、カーボントラップ室
２７は吸気通路２ｂの屈曲部分２５の下端部に連設され
ており、カーボントラップ室２７上端がこの部分の吸気
通路２ｂに開口し、この開口部２７ａの側辺は吸気中に
混入したカーボン２６をスムーズにカーボントラップ室
２７に導くとともに吸気通路２ｂへのカーボン２６の逆
戻りを抑制するような形状となっている。上記カーボン
トラップ室２７の下端には排出口２８が設けられ、この
排出口２８にリリーフバルブ３０が設けられている。

上記リリーフバルブ３０は、上記排出口２８に通じる弁
苗３１内に、排出口２８を開閉する弁体３２と、この弁
体３２を閉弁方向に付勢するスプリング３３とを備えて
いる。リリーフバルブ３０の出口側は、インタクーラ２
０より下流の吸気通路２Ｃに接続されている。そしてこ
のリリーフバルブ３０は、急加速時に一時的に上記ウェ
ストゲートバルブ１７の設定圧よりも高い過給圧が加わ
ったときに排出口２８を開くように構成されている。図
に示す例では、インタクーラ２０上流の吸見通路２ｂ内
の圧力とインタクーラ２０下流の吸気通路２Ｃ内の圧力
とが弁体３２に両側から作用し、その圧力差が所定値以
上となったときにスプリング３３の付勢力に高して弁体
３２が開方向に作動することにより、後述のような急加
速時の一時的な過給圧上昇に伴う上記圧力差の増大に応
じてリリーフバルブ３０が排出口２８を開くようになっ
ている。

このような圧力波過給機付エンジンにおいては、圧力波
過給機８の作動によって吸気が過給されるときに、排気
の一部が圧力波過給機８を通して吸気系に還流されるこ
とにより、排気に含まれるカーボン２６が吸気に混入し
て過給機下流の吸気通路２ｂに流れ込む。また、低回転
低負荷領域でスターティグバルブ２２が上記吸気通路２
ｂの圧力波過給機８に通じる部分を遮断しているときに
も圧力波過給機８における圧力の不均衡により圧力波過
給１１８を通して侵入したカーボンがスターティングバ
ルブ２２の上流にたまり、このカーボンもスターティン
グバルブ２２が上記吸気通路２ｂの圧力波過給機８に通
じる部分を開通する状態に切替わったときに吸気に混入
して下流側へ流れる。

そして、カーボン２６が混入した吸気はインタクーラ２
０に向けて流れるが、インタクーラ２０より上流におい
て吸気通路２ｂの下方への屈曲部分２５を通過するとき
に、カーボン２６がその慣性および重量で第５図中に矢
印で示すようにカーボントラップ室２７に流れ込み、捕
集される。従ってインタクーラ２０へのカーボン２６の
流入が抑制される。

また、−時的に過給圧が上記ウェストゲートバルブ１７
の設定圧よりも高くなる特定運転時（急加速時に）には
、上記カーボントラップ室２７の排出口２８に設けられ
たリリーフバルブ３０が開作動することにより、カーボ
ントラップ室２７に捕集されたカーボン２６が吸気の一
部とともにインタクーラ２０をバイパスしてその下流側
の吸気通路２Ｃに排出される。つまり、上記ウェストゲ
ートバルブ１７は、圧力波過給機８とインタクーラ２０
との間の吸気通路２ｂ内の吸気圧力（過給圧）Ｐａに応
じ、この吸気圧力Ｐａが設定圧Ｐ。

に達したときに開いてそれ以上の過給圧上昇を防止する
ようになっているが、急加速時には、第６図に示すよう
に、過給圧調整の応答遅れによって一時的に上記吸気圧
力Ｐａが設定圧Ｐｏより轟くなる。このとき、インタク
ーラ２ｏ上流の吸気圧力Ｐａの上昇に対してインタクー
ラ２ｏ下流側の吸気圧力Ｐｂの上昇には′遅れが生じる
ので、上記のような一時的な過給圧上昇時にインタクー
ラ２０の上流側と下流側の圧力差（Ｐａ−Ｐｂ）が大き
くなり、この圧力差の増大に応じ、上記リリーフバルブ
３０が開作動される。

従って、通常運転時にはカーボントラップ室２７の排出
口２８が閉じられ、必要以上に頻繁に上記排出口２８が
開かれることがなくてインタクーラ２０による吸気冷却
作用が損われないようにしつつ、上記特定運転時にはカ
ーボントラップ室２７にたまったカーボン２６の排出が
自動的に行なわれることとなる。

また、このように急加速の際の一時的な過給圧上昇時に
上記排出口２８が開かれることにより、過給圧を調整す
る作用も得られる。つまり、従来の圧力波過給機付エン
ジンでは、第６図中に二点鎖線で示すように、急加速時
におけるインタクーラ上流の吸気圧力Ｐａ’　は−時的
に大きく上昇し過ぎ、一方、インタクーラ下流の吸気圧
力Ｐｂ′はインタクーラでの抵抗により加速初期の上昇
が遅く、かつ、ある程度の遅れをもって過度に上昇する
。これに対し、当実施例のように急加速による過給圧上
昇時に上記排出口２８が開かれると、吸気の一部がイン
タクーラ２０をバイパスしてその上流側から下流側へ流
れることにより、インタクーラ上流側の吸気圧力ｐａの
過度上昇がある程度抑えられ、これに伴ってインタクー
ラ２０下流の吸気圧力Ｐｂの過度上昇も抑制され、しか
も加速初期の吸気圧力Ｐｂの立ち上がりは早められて加
速性が高められる。

なお、上記実施例では、カーボントラップ室２７の排出
口２８に設けられたりリーバルブ３０の出口側をインタ
クーラ２０下流の吸気通路２Ｃに接続しているが、この
リリーフバルブ３０の出口側を大気に開放し、または排
気通路に接続してもよく、これらの場合でも、ウェスト
ゲートバルブ１７の設定圧よりも高い過給圧が加わった
ときにリリーフバルブ３０が開作動するようにしておく
ことにより、急加速時に、自動的にカーボンの排出が行
なわれるとともに、吸気の一部がリリーフされて過度の
過給圧上昇が防止される。リリーフバルブ３０の出口側
を排気通路に接続する場合は、プリサイレンサの吸音材
の目詰まりを避けるため、プレサイレンサより下流に接
続しておくことが望ましい。

〔発明の効果〕

以上のように本発明は、圧力波過給機とインタクーラと
の間の吸気通路に設けた下方へ屈曲する部分の底部にカ
ーボントラップ室を形成し、このカーボントラップ室に
設けた排出口に、ウェストゲートバルブの設定圧よりも
高い過給圧が加わったときにこの排出口を開くリリーフ
バルブを設けているため、圧力波過給機を通して排気が
還流されることに伴って吸気中に混入するカーボンが、
インタクーラに達する前に上記カーボントラップ室に捕
集され、カーボントラップ室の目詰まりを防止すること
ができる。その上、上記カーボントラップ室の排出口が
必要以上に頻繁に開かれることを避けてインタクーラの
冷却機能を良好に維持しつつ、特定運転時にカーボント
ラップ空白にたまったカーボンを自動的に排出すること
ができ、また急加速時における一時的な過給圧の過度の
上昇を抑制することができ、エンジンの信頼性の向上に
も寄与するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す圧力波過給機付エンジ
ン全体の概略斜視図、第２図は同圧力波過給機付エンジ
ン全体の概略平面図、第３図はスターティングバルブ作
動領域の説明図、第４図は圧力波過給機下流の吸気通路
部分を示す断面図、第５図は要部の拡大断面図、第６図
は急加速時の吸気圧変化の特性を示す説明図である。 １・・・エンジン本体、２・・・吸気通路、３・・・排
気通路、８・・・圧力波過給機、１７・・・ウェストゲ
ートバルブ、２０・・・インタクーラ、２５・・・吸気
通路の下方への屈曲部分、２７・・・カーボントラップ
室、２８・・・排出口、３０・・・リリーフバルブ。 第　　２ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、排気の導入口および吐出口と吸気の導入口および吐
   出口を配設したケース内に、多数の気体通路を有するロ
   ータを回転自在に収容して、上記ロータの回転に伴い排
   気の圧力波エネルギーを吸気に伝達するようにした圧力
   波過給機と、吸気通路の圧力波過給機下流に位置して過
   給吸気を冷却するインタクーラと、過給圧調整用のウェ
   ストゲートバルブとを備えた圧力波過給機付エンジンに
   おいて、上記圧力波過給機とインタクーラとの間の吸気
   通路に下方へ屈曲する部分を設け、この部分の底部にカ
   ーボントラップ室を形成するとともに、このカーボント
   ラップ室に排出口を設け、この排出口に、上記ウェスト
   ゲートバルブの設定圧よりも高い過給圧が加わったとき
   にこの排出口を開くリリーフバルブを設けたことを特徴
   とする圧力波過給機付エンジン。