JPH02189313A - 単量体組成物及び熱可塑性樹脂の製造法 - Google Patents

単量体組成物及び熱可塑性樹脂の製造法

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JPH02189313A
JPH02189313A JP1045789A JP1045789A JPH02189313A JP H02189313 A JPH02189313 A JP H02189313A JP 1045789 A JP1045789 A JP 1045789A JP 1045789 A JP1045789 A JP 1045789A JP H02189313 A JPH02189313 A JP H02189313A
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methacrylate
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reaction
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JP1045789A
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Hiroyuki Kawakami
広幸 川上
Akihiro Kobayashi
明洋 小林
Akihiro Sasaki
顕浩 佐々木
Mariko Hasebe
長谷部 真理子
Takayuki Saito
斉藤 高之
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/10Esters
    • C08F20/34Esters containing nitrogen, e.g. N,N-dimethylaminoethyl (meth)acrylate

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、重合性を有する新規メタクリル酸エステルを
単量体成分として含む単量体組成物及び熱可塑性樹脂の
製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来、透明熱可塑性樹脂としては、ポリメタクリル酸メ
チル、ポリスチレン、ポリカーボネートなどが知られて
いるが、種々の要求特性を全て満足するような透明樹脂
は現在のところ見当たらないのが現状である。
例えば、ポリメタクリル酸メチルは、透明性、耐候性に
優れ、比較的価れた材料ではあるが、吸水性が非常に大
きいため、使用時に寸法変化を生じ易いという問題があ
り、耐熱性も十分とはいえない。
ポリスチレンは、耐吸湿性は優れているが、耐熱性に劣
り、また、透明性の経時変化を生じ易いという問題があ
る。
また、ポリカーボネートは、非常に優れた耐熱性を有し
、耐吸湿性も優れているが、耐候性が悪く、透明性もや
や劣る。
これらの樹脂の中で、比較的硬れており、汎用の熱可塑
性樹脂として多く使用されているポリメタクリル酸メチ
ルの耐吸湿性を改良しようとする試みは種々検討されて
おり、例えば特開昭53−5315号、同58−535
4号、同58−11515号、同5B−13652号、
同59−122509号公報などに、メタクリル酸メチ
ルにメタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジ
ルやメタクリル酸高級アルキルエステルを共重合させる
方法などが提案されている。
これらのポリメタクリル酸メチルの耐吸湿性を改良する
方法では、確かに耐吸湿性はかなり改良されるが、未だ
十分とはいえず、かつ、耐熱性が大幅に低下するという
問題も生じる。
一方、耐熱性を向上させるためにα−メチルスチレン、
無水マレイン酸等を共重合させる方法が提案されている
。この方法で得られた樹脂は、耐熱性を向上させること
ができるが、流れ性が大幅に低下し、成形性が著しく損
なわれる。また、α−メチルスチレンは、反応性が劣り
、共重合体の製造が困難である。
そこで、特開昭58−162651号公報では、メタク
リル酸メチルにメタクリル酸イソボルニルを、特開昭6
1−152708号公報では、メタクリル酸メチルにメ
タクリル酸ノルボルニルあるいはメタクリル酸ノルボル
ニルメチルを共重合させる方法が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
このうち、メタクリル酸メチルにメタクリル酸イソボル
ニルを共重合させる方法では、透明性、成形性及び耐吸
湿性に優れる樹脂を得ることができ、耐熱性の目安であ
るガラス転移温度(Tg )もポリメタクリル酸メチル
より大幅に向上するものの、耐熱性の別の目安である熱
分解温度(Td)が著しく劣るという欠点がある。
また、メタクリル酸メチルにメタクリル酸ノルボルニル
あるいはメタクリル酸ノルボルニルメチルを共重合させ
る方法では、上記のメタクリル酸イソボルニルを共重合
させた樹脂より熱分解温度(Td)は向上するものの、
ガラス転移温度(Tg)の上昇が十分ではない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、耐熱性(熱分解温度及びガラス転移温度
)、透明性及び耐吸湿性に優れた熱可塑性樹脂を開発す
べく鋭意研究を重ねた結果、メタクリル酸ノルボルニル
にシアノ基を付加させたメタクリル酸エステルを単量体
成分としてなる樹脂が、ポリメタクリル酸メチルの熱分
解温度(Td)を低下させることなしに、ガラス転移温
度(Tg)を大幅に向上させ、透明性及び耐吸湿性にも
優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(A)下式(I) 〔式中、シアノ基はa又はbの位置に結合している〕で
表されるメタクリル酸エステル5〜100重量%、 (B)下式(II) C式中R,は水素又はメチル基を示し、R2は炭素原子
数1〜5のアルキル基を示す〕で表されるアクリル酸エ
ステル又はメタクリル酸エステル0〜95重量%及び(
C)必要に応じて、不飽和結合を有する他の重合性単量
体からなる単量体組成物並びにこの単量体組成物を重合
させる÷かか→≠番熟熱可塑性樹脂製造法に関する。
本発明における弐N)で表されるメタクリル酸エステル
の製造には、例えば、■下式(II)で表される2−シ
アノビシクロ(2,2,l)ヘプト−5−エンを酸触媒
の存在下、メタクリル酸でエステル化する方法、 ■下式(I[[) 〔式中、シアノ基はa又はbの位置に結合している]で
表されるアルコールをメタクリル酸あるいはメタクリル
酸メチルなどのメタクリル酸低級アルキルでエステル化
する方法、 0式(II)で表される2−シアノビシクロ〔2゜2.
1]ヘプト−5−エンを酸性触媒の存在下、酢酸でアセ
チル化し、下式(IV) 〔式中、シアノ基はa又はbの位置に結合している]で
表されるアセチル化物を合成し、その後、触媒の存在下
、メタクリル酸メチルとのエステル交換反応により合成
する方法などがある。
■の2−シアノビシクロ(2,2,1)ヘプト−5−エ
ンとメタクリル酸のエステル化反応では、メタクリル酸
の重合の危険があり、■の式(III)で表されるアル
コールをエステル化する方法では、原料であるアルコー
ルの合成が困難であるため、■の2−シアノビシクロC
2,2,1)ヘプト−5−エンを酢酸でアセチル化し、
その後、メタクリル酸メチルとのエステル交換、反応に
より合成する方法が最も有効である。
本発明におけるメタクリル酸エステルの製造法を、アセ
チル化反応(第一工程)と、エステル交換反応(第二工
程)に分けて、更に詳しく説明する。
第一工程において、2−シアノビシクロ〔2゜2.1〕
ヘプト−5−エン1モルに対して酢酸は2〜15モルで
あり、更に好ましくは、5〜10モルである。これより
少ないと反応が十分に進行しないことがあり、また、多
(でも特に利点は無い。反応に際しては、2−シアノビ
シクロ〔2゜2.1〕ヘプト−5−エンと酢酸を始めか
ら全量仕込んでも、あるいは片方を後から追加添加する
方法を採っても良い。2−シアノビシクロ〔2゜2.1
〕ヘプト−5−エン、酢酸及び酸性触媒を仕込んだ後、
50−140°Cに昇温しで反応を行うことができる。
反応を進行させるのに用いる触媒としては、三フフ化ホ
ウ素等のルイス酸、硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸、パラ
トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスル
ホン酸等の有機酸、リンタングステン酸、ケイタングス
テン酸等のへテロポリ酸、強酸性イオン交換樹脂などを
使用することができ、その使用量は、原料の2−シアノ
ビシクロ(2,2,1)ヘプト−5−エンに対して1〜
40重量%が好ましい。触媒量は、少ないと反応が進行
しにくく、多(でも特に利点は無い。反応は、溶媒を使
用しなくても良いが、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素系溶媒を使用することもできる。反応
時間は、バッチの規模、触媒及び採用される反応条件な
どにより変動するが、大旨4〜12時間である。反応に
際しては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエー
テル、2.4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、
p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキ
ノン、フェノチアジン、Nニトロソジフェニルアミン、
銅塩等の重合禁止剤を添加することが好ましい。
反応終了後は、水あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ水溶液で反応液を
水洗あるいは中和水洗して触媒を除去する方法、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素すl−IJウム、酸化マグネシウム
等のアルカリ粉末を加え、撹拌ののち、中和塩を口過し
て触媒を除、去する方法あるいはトリエチルアミン、ト
リエタノールアミン、モルホリン等のアミンを加え、触
媒を中和する方法等により、酸触媒を処理することがで
きる。得られる式(IV)で表されるアセチル化物は下
式〔V〕(シアノ基がbの位置に結合している)及び〔
■〕(シアノ基がaの位置に結合している)で表される
ような異性体である。
第二工程においては、第一工程で得られた式(IV)で
表されるアセチル化物1モルに対して、メタクリル酸メ
チルを2〜15モル仕込むのが好ましい。これより少な
いと、反応が十分に進行せず、また、多くても特に利点
は無い。反応を進行させるのに用いる触媒としては、通
常、エステル交換反応に用いる触媒を使用することがで
き、例えばチタンアルコキシレート、アルミニウムアル
コキシレート、錫及び鉛化合物、アルカリ金属のアルコ
キシレート等を用いることができる。その使用量は、ア
セチル化合物に対して0.05〜10重量%が好ましい
。触媒は全量を一度に仕込んでも良いが、数回に分けて
加える方法を採っても良い。触媒量は、少ないと、反応
が進行しにくく、多くても特に利点は無い。また、この
反応は、50−150°C1好ましくは80〜130℃
に昇温しで、反応により生成する酢酸メチルを除去しつ
つ行い、酢酸メチルが生成しなくなるまで行うことがで
きる0反応時間は、バッチの規模、触媒及び採用される
反応条件により変動するが、大官1〜10時間である。
このエステル交換反応に際しては、ヒドロキノン、ヒド
ロキノン七ツメチルエーテル、2.4−ジメチル−6−
t−ブチルフェノール、p−ベンゾキノン、2,5−ジ
フェニル−p−ベンゾキノン、フェノチアジン、N−ニ
トロソジフェニルアミン、銅塩等の重合禁止剤を50〜
2000ppm添加することが好ましい。また、分子状
酸素を併用しても良く、これは、通常、空気を該混合物
に吹き込むことによって行うことができる。この場合、
空気は除湿してから吹き込むのが好ましい。
反応終了後、減圧蒸留を行い、式〔■〕で表されるメタ
クリル酸エステルを得ることができる。
このようにして得られるメタクリル酸エステルは無色透
明な液体である。
本発明において、式(II)で表されるアクリル酸エス
テル又はメタクリル酸エステルとしては、例えば(メタ
)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸ペンチル等が挙げられる。
本発明において、必要に応じて用いられる不飽和結合を
有する他の重合性単量体としては、不飽和脂肪酸エステ
ル、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、N−
置換マレイミド等がある。
不飽和脂肪酸ニス、チルとしては、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル、アクリル
酸シクロヘキシル、アクリル酸トリシクロ[5,2,1
,0”・6〕デカ−8−イル、アクリル酸イソボルニル
、アクリル酸ノルボルニル等のアクリル酸シクロアルキ
ルエステル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル
等のアクリル酸芳香族エステル、アクリル酸グリシジル
等のアクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸ヘキ
シル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル
酸アルキルエステル、メタクリル酸シクロヘキシル、メ
タクリル酸トリシクロ(5,2,1゜02°6〕デカ−
8−イル、メタクリル酸インボルニル、メタクリル酸ノ
ルボルニル等のメタクリル酸シクロアルキルエステル、
メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタ
クリル酸芳香族エステル、メタクリル酸グリシジル等の
メタクリル酸グリシジルエステル等がある。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルス
チレン、α−エチルスチレン等のα−置換スチレン、ク
ロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン等
の核置換スチレン等がある。
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等がある。
N−置換マレイミドとしては、N−メチルマレイミド、
N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、
N−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド等の脂
肪族N−置換マレイミド、N−シクロへキシルマレイミ
ド等の脂環式N−9換マレイミド、N−フェニルマレイ
ミド、N−メチルフェニルマレイミド、N−クロロフェ
ニルマレイミド、N−メトキシフェニルマレイミド等の
芳香族N−置換マレイミド等が挙げられる。
耐熱性、透明性、成形性及び耐吸湿性に優れる樹脂を得
るためには、式(1)で表されるメタクリル酸エステル
を5重量%以上含有させるのが好ましい。式(1)で表
されるメタクリル酸エステルの量が5重量%未満である
と、上記の効果を十分に達成することが困難である。
熱可塑性樹脂となる重合体を製造する方法としては、ラ
ジカル重合、イオン重合等の公知の方法を適用できる。
例えば、重合開始剤の存在下で、塊状重合法、溶液重合
法、懸濁重合法等の方法で製造できる。重合開始剤とし
ては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、
ジーも一ブチルペルオキシへキサヒドロフタレート、L
−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、1゜
1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−)リメチ
ルシクロヘキサン等の有機過酸化物、アゾビスイソプチ
ロニトル、アゾビス−4−メトキシ2.4−ジメチルバ
レロニトリル、アブビスシクロへキサノン−1−カルボ
ニトリル、アゾジベンゾイル等のアゾ化合物、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウムに代表される水溶性触媒及
び過酸化物あるいは過硫酸塩と還元剤の組み合わせによ
るレドックス触媒等、通常のラジカル重合に使用できる
ものはいずれも使用することができる。重合触媒は、単
量体の総量に対して0.01〜10重量%の範囲で使用
することが好ましい。更に、重合調節剤としてのメルカ
プタン系化合物、チオグリコール、四臭化炭素、α−メ
チルスチレンダイマー等が分子量調節のために必要に応
じて添加し得る。重合温度は、0〜200°Cの範囲で
適宜選択するのが好ましく、特に50〜120 ’Cで
あるのが好ましい。
溶液重合における溶媒としては、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジクロルエチレ
ン等を使用できる。懸濁重合は、水性媒体中で行われ、
懸濁剤及び必要に応じ懸濁助剤が添加される。懸濁剤と
しては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロ
ーズ、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子、リン酸カ
ルシウム、ビロリン酸マグネシウム等の難溶性無機物質
等がある。水溶性高分子は、単量体の総量に対して0.
03〜1重量%、難溶性無機物質は、単量体の総量に対
して0.05〜0.5重量%使用するのが好ましい。懸
濁助剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム等の陰イオン界面活性剤があり、懸濁剤として難溶性
無機物質を使用する場合には、懸濁助剤を併用するのが
好ましい。懸濁助剤は単量体の総量に対してO,OOl
〜0.02重量%使用するのが好ましい。
本発明によって熱可塑性樹脂を製造する際には、熱可塑
性樹脂の劣化防止、成形性の向上の点からフェノール系
、チオエーテル系、ホスファイト系などの抗酸化剤、滑
剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等を必要に応じて添加す
ることができる。
本発明によって製造される熱可塑性樹脂は、接着剤、塗
料、繊維処理剤、離型剤、樹脂改質剤、選択性透過膜等
の用途に用いることができる。
〔実施例〕
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
合成例1 撹拌機、温度計及び還流冷却管を取り付けた1000d
ガラス製四つロフラスコに2−シアノビシクロ〔2,2
,1〕ヘプト−5−エン129.7g(1,09モル)
、酢酸457.8g(7,63モル)、硫酸25.94
 g及びヒドロキノン0.1297 gを仕込み、12
0°Cまで昇温した。その後、フラスコ内の温度を12
0°Cのまま8時間反応を行った。
反応終了後、フラスコ内の反応液を21の分液ロートに
移し、トルエン350gを加え、2%水酸化ナトリウム
水溶液300gで洗浄した後、イオン交換水300 t
nlで5回洗浄を繰り返して硫酸を除去した。このトル
エン溶液をエバポレータにかけ、溶媒トルエン及び残存
した未反応の酢酸を完全に除去した後、減圧蒸留を行い
、上記の式(IV)で表されるアセチル化物を得た。
次いで、撹拌機、温度計、空気導入管及び還流冷却器付
蒸留塔(分留管スニーダ、7段)を備えた1000dガ
ラス製四つ目フラスコに合成例1で得られたアセチル化
物136g(0,76モル)、メタクリル酸メチル45
6g(4,56モル)、チタンテトライソプロポキシド
6.8g及びヒドロキノンモノメチルエーテル0.16
 gを仕込み、昇温した。フラスコ内の温度が約100
 ’Cになった時点で酢酸メチルが生成し、メタクリル
酸メチルと一緒に留出し始めた。フラスコ内の温度を1
05°Cのまま2時間反応を行った。なお、この反応は
、空気を吹き込みながら行った。反応終了後、反応液を
エバポレータにかけ、残存した未反応のメタクリル酸メ
チルを完全に除去した後、減圧蒸留を行い、無色透明の
液体118gを得た。
得られた無色透明液体の分析結果を以下に示す。
まず、元素分析を行ったところ第1表のようになり、測
定値と理論値がほぼ一致している。
第  1  表 また、重クロロホルムを溶媒として’H−NMRスペク
トルを分析したところ、2−シアノビシクロ(2,2,
1)ヘプト−5−エンに基づくノルボルニル基のシグナ
ルが1.3〜1.8 ppm 及ヒ2.3〜2.7 p
pm付近、メタクリル酸メチルに基づくメチル基のシグ
ナルが1.9 ppm付近、メタクリル酸メチルに基づ
く二重結合メチレンのシグナルが5.55ppm及び6
.05 ppm付近、ノルボルニル基のメタクリル基で
置換されている位置のプロトンのシグナルが4.6 p
pm〜4.8 ppm付近に存在しく 4.6 ppm
付近のシグナルがエキソ型、4.8 ppm付近のシグ
ナルがエンド型のものである)、このプロトン積分強度
比を測定したところ、9:3:2:1であった。この’
H−NMRスペクトルを第1図に示す。
以上の分析結果より、得られた無色透明液体は、弐(I
)で表されるメタクリル酸エステルであることが確認さ
れた。
実施例1 三方活栓を備えた500m1の三角フラスコに、実施例
1で得られたメタクリル酸エステル100g、過酸化ラ
ウロイル0.4g及びラウロイルメルカプタン0.2g
を仕込み、混合、溶解し、フラスコ内を窒素ガスで置換
した後、撹拌振とうしつつ60°Cの恒温水槽中に浸し
、窒素気流下で30分間重合させ、部分重合物を得た。
続いて、この部分重合物をガラスセル中に注入し、65
゛Cで5時間重合させた後、100 ’Cで2時間重合
させ、透明なシート状の樹脂(A)を得た。
得られた樹脂(A)50gをテトラヒドロフラン250
gに溶解した後、得られた溶液をメタノール2500g
中に攪拌投入し、樹脂を沈殿、析出させ、0別し、乾燥
し、白色粉末状の樹脂を得た。この白色粉末状樹脂中の
残存単量体成分量及び分子量をゲルパーミェーションク
ロマトグラフィー(cpc)を用いて測定したところ、
残存単量体成分は約3.9%、数平均分子量は2000
0、重量平均分子量は118000であった。この時の
分離カラムとしては、ゲルバック(GEL PACK)
R440、R450及びR400M(いずれも日立化成
工業■製品の商品名、多孔性スチレン−ジビニルベンゼ
ン共重合体粒子をカラム充填材として使用)を−本ずつ
直列に連結し、溶離液としてテトラヒドロフラン、検出
器として示差屈折計を使用し、流量は2.05m17分
とした。この時に得られたクロマトグラムを第2図に示
す。
また、重クロロホルムを溶媒として’H−NMRスペク
トルを分析したところ、合成例で得られたメタクリル酸
エステルのIH−NMRスペクトル(第1図)と比較し
て、5.55 ppm及び6.O5ppm付近のメタク
リル酸メチルに基づく二重結合メチレンのシグナルが若
干残っているものの、はぼ無くなっていることが分かる
。この’H−NMRスペクトルを第3図に示す。
また、赤外線吸収スペクトル(以下、IRスペクトルと
略す)で分析したところ、2250c+r’付近にシア
ノ基の吸収、1730cm−’付近にメタクリル酸メチ
ルに基づくカルボニル基の吸収が観測された。このIR
スペクトルを第4図に示す。
実施例2及び3 実施例1と同様の三角フラスコに合成例で得られたメタ
クリル酸エステル、メタクリル酸メチル、過酸化ラウロ
イル及びラウロイルメルカプタンを第2表に示す配合で
仕込み、実施例1と全く同様の操作をし、透明なシート
状の樹脂(B)及び(C)を得た。
第2表 (単位二重置部) 得られた各樹脂50gをテトラヒドロフラン250gに
溶解した後、実施例1と全く同様の操作をし、白色粉末
状の樹脂〔B〕及び(C)を得た。この白色粉末状樹脂
中の残存単量体成分量及び分子量をGPCを用いて実施
例1と全く同じ条件で測定したところ、残存単量体成分
はほとんど無く、分子量は、樹脂(B)で数平均分子量
は64000、重量平均分子量は130000、樹脂〔
°C〕で数平均分子量は81000、重量平均分子量は
171000であった。樹脂(B)のGPCクロマトグ
ラムを第5図、樹脂(C)のGPCクロマトグラムを第
6図に示す。
また、重クロロホルムを溶媒として’H−NMRスペク
トルを分析したところ、樹脂〔B]、樹脂(C)の両方
とも、メタクリル酸メチルに基づく二重結合メチレンの
シグナルが全く無く、単量体成分が全て重合しているこ
とが分かる。また、3、6 ppm付近にメタクリル酸
メチルに基づくメトキシ基のプロトンのシグナルが観測
される。樹脂(B)の’H−NMRスペクトルを第7図
に、樹脂(C)の’H−NMRスペクトルを第8図に示
す。
また、IRスペクトルで分析したところ、2250cm
−’付近にシアノ基、1730cm−’付近にメタクリ
ル酸メチルに基づくカルボニル基の吸収が観測された。
樹脂(B)のIRスペクトルを第9図に、樹脂(C)の
IRスペクトルを第10図に示す。
比較例1〜6 実施例1と同様の三角フラスコにメタクリル酸ノルボニ
ル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、
過酸化ラウロイル及びラウロイルメルカプタンを第3表
に示す配合で仕込み、実施例1と全く同様の操作をし、
透明なシート状の樹脂(D3〜(1)を得た。
得られた各樹脂50gをテトラヒドロフラン250gに
溶解した後、実施例1と全く同様の操作をし、白色粉末
状の樹脂CD)〜(I)を得た。
この白色粉末状樹脂中の残存単量体成分量及び分子量を
GPCを用いて実施例1と全く同じ条件で測定した。結
果を第4表に示す。
以上のようにして得られた透明なシート状の樹脂(A3
−(1)の光線透過率及び飽和吸水率を、また、白色粉
末状樹脂(A)〜(1)のガラス転移温度(Tg )及
び熱分解性を測定した。結果を第5表に示す。
なお、特性評価は下記の方法で行った。
光線透過率:ASTM  D−1003飽和吸水率:A
STM  D570 ガラス転移温度(Tg):示差走査熱量系(DSC)で
測定した。
熱分解性:熱重量分析法(Thermogravime
tricAnalysis)により下記の2種類の方法
で評価した。
(1)5℃/分で昇温し、5重量%減量した温度を熱分
解温度(Td)とした。
雰囲気:空気20d/分 (2)40°C/分で一定温度(260°C1280″
C,300″C,320°C)まで昇温し、そのまま2
0分恒温にし た場合の重量減少率を読み取る。
雰囲気:空気20d/分 上記の実施例及び比較例から明らかなとおり、本発明に
なる特定のメタクリル酸エステルを単量体成分としてな
る熱可塑性樹脂は、メククリル酸ノルボルニルあるいは
メタクリル酸イソボルニルを単量体成分としてなる樹脂
より優れた耐熱性を示す。
〔発明の効果〕
本発明になる特定のメタクリル酸エステルを含む単量体
組成物は、ポリメタクリル酸メチルの熱分解温度を低下
させることなく、耐熱性(ガラス転移温度)、透明性及
び耐吸湿性に優れる熱可塑性樹脂を生じる。
本発明によって製造される熱可塑性樹脂は、耐熱性、透
明性及び耐吸湿性に優れているため、接着材、塗料、繊
維処理剤、離型剤、樹脂改質剤、選択性透過膜等の用途
に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、合成例で得られた式(I)で表されるメタク
リル酸エステルのIH−NMRスペクトル、第2図は、
実施例1で得られた樹脂(A)のGPCクロマトグラム
、第3図は、実施例1で得られた樹脂(A)の’H−N
MRスペクトル、第4図は、実施例1で得られた樹脂(
A)のIRスペクトル、第5図は、実施例2で得られた
樹脂CB)のGPCクロマトグラム、第6図は、実施例
3で得られた樹脂(C)のGPCクロマトグラム、第7
図は、実施例2で得られた樹脂(B)の’H−NMRス
ペクトル、第8図は、実施例3で得られた樹脂(C)の
’H−NMRスペクトル、第9図は、実施例2で得られ
た樹脂CB)のIRスペクトル及び第1O図は、実施例
3で得られた樹脂(C)のIRスペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(A)下式〔 I 〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 〔式中、シアノ基はa又はbの位置に結合している〕で
    表されるメタクリル酸エステル5〜100重量%、 (B)下式〔II〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔II〕 〔式中R_1は水素又はメチル基を示し、R_2は炭素
    原子数1〜5のアルキル基を示す〕で表されるアクリル
    酸エステル又はメタクリル酸エステル0〜95重量%及
    び(C)必要に応じて、不飽和結合を有する他の重合性
    単量体からなる単量体組成物。 2、請求項1記載の単量体組成物を重合させる熱可塑性
    樹脂の製造法。
JP1045789A 1989-01-19 1989-01-19 単量体組成物及び熱可塑性樹脂の製造法 Pending JPH02189313A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7575846B2 (en) 2003-01-31 2009-08-18 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Resist polymer and resist composition

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