JPH0217507Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は２枚のプリント板が対向装着された装
置のプリント板装着構造に関する。

(b) 技術の背景 ２枚のプリント板が対向装着された装置におい
ては、プリント板の保守・点検上、一方のプリン
ト板の取外しが容易であることが望ましい。

(c) 従来技術と問題点 第１図は従来のプリント板装着構造の一例を示
す斜視図である。

同図においてほぼＺ形の間隔金具３は下端面が
下部プリント板１の上面に当接し、上部プリント
板２の４隅に対応する位置に小ねじにてそれぞれ
固着されている。上部プリント板２の４隅には、
間隔金具３の上端面のねじ孔に対応して、小ねじ
４が嵌入する孔が設けられている。上部プリント
板２は４隅の下面が間隔金具３の上端面に載置さ
れ、小ねじ４にてねじ止され固着されている。

下部プリント板１および上部プリント板２の対
向する側縁には、それぞれコネクタ１ａ，２ａが
実装されている。下部プリント板１と上部プリン
ト板２とは、このコネクタ１ａ，２ａに挿着され
たフラツトケーブル５によつて電気的に接続され
ている。

しかし上部プリント板２の下面の点検、あるい
は下部プリント板１の上面に搭載された部品の保
守・点検などの場合には、それぞれの小ねじ４を
外して、上部プリント板２を取り外さねばならな
いという煩わしさがあり、また小ねじ４が上部プ
リント板２より外れて紛失する恐れがある。

(d) 考案の目的 本考案の目的は上記従来の問題点が除去された
プリント板装着構造を提供することにある。

(e) 考案の構成 この目的を達成するために本考案は、第１、第
２の２枚のプリント板１，２が所定の間隔を保つ
て対向装着され、かつ第１のプリント板１と第２
のプリント板２とは対向する側縁に実装されたコ
ネクタ１ａ，２ａにケーブル５が装着して接続さ
れてなる装置において、第１のプリント板１の対
向面には、並行方向に面と並列して２つの角窓６
１が設けられた、側面視アングル形の固定金具６
が、コネクタ１ａに対応して固着され、第２のプ
リント板２の対向面には、角窓６１に挿入し係止
する階段形の角座７２を備えた突片７３が一端部
に設けられた、側面視ほぼチヤンネル形の回動金
具７が、回動金具６に対向して固着され、ケーブ
ル５とは反対側の第２のプリント板２の隅部は、
第１のプリント板１に固着された一対の間隔金具
８の他端面に、着脱容易な手段にて固着されてな
り、固定金具６の角窓６１に係止する突片７３の
角座７２を支点として、第２のプリント板２を扉
式に開閉可能、また開いた状態で確実に保持可
能、更に突片７３を角窓６１より抜去して取外し
も可能の如く構成したものである。

(f) 考案の実施例 以下図示実施例を参照して本考案について詳細
に説明する。

第２図は本考案の一実施例のイ，ロ，ハ，ニは
それぞれ上部プリント板の装着時、あるいは取外
す時の断面図、第３図は他の一実施例の要所を示
す断面図である。なお全図を通じて同符号は同一
対象物を示す。

第２図において、下部プリント板１の一方の側
縁近傍の上面には、フラツトケーブル５が挿着す
るコネクタ１ａが、側縁に平行して実装されてい
る。６は側面視アングル形の固定金具である。固
定金具６の垂直板部の両端のそれぞれの近傍に
は、水平方向に並列して２つの角窓６１が設けら
れている。またそれぞれの角窓６１の上部には突
起６２が外側に突出して設けられている。

このような固定金具６は、コネクタ１ａに平行
して下部プリント板１上でコネクタ１ａの内側に
載置されている。固定金具６は水平板部の孔に小
ねじ１２が嵌入し、下部プリント板１の裏面に突
出した小ねじ１２のねじ部にナツトが螺着するこ
とにより下部プリント板１に固着されている。

上部プリント板２の上面には、下部プリント板
１のコネクタ１ａに対応した位置にコネクタ２ａ
が実装されている。

７は側面視ほぼチヤンネル形の回動金具であつ
て、固定金具６に対向して上部プリント板２の下
面に、チヤンネル形の底板部が垂直になるように
小ねじ１１により固着されている。回動金具７の
下側縁の両端の角窓６１に対応した部分は、階段
形に２段に内側にほぼ直角に屈曲して突片７３が
形成されている。突片７３の幅は角窓６１に嵌挿
されるような寸法である。突片７３の階段形の外
側の部分は、角窓６１の下側端面に当接する角座
７２である。また上部プリント板２を装着した状
態で、回動金具７の底板の突片７３の上方所定の
位置には、それぞれの突起６２が嵌入する孔７１
が穿設されている。

ほぼＺ形の間隔金具８は下端面が下部プリント
板１の上面に当接し、上部プリント板２の回動金
具７とは反対側の２隅に対応する位置に小ねじ１
２にて固着されている。間隔金具８の上端面のね
じ孔には、ねじ部が十分に長い小ねじ１０が螺着
している。

上部プリント板２の小ねじ１０に対応する位置
には、小ねじ１０の首部の直径よりわずかに大き
い切込み溝９がそれぞれ設けられている。

したがつて間隔金具８に螺着した状態で小ねじ
１０を螺回して頭部と間隔金具８の上端面との間
隙を十分大きくすると、上部プリント板２の切込
み溝９を斜め上方より小ねじ１０の首部に嵌入す
ることができる。したがつて上部プリント板２は
小ねじ１０を取り外すことなく、間隔金具８の上
端面に固着したり、あるいは間隔金具８から取り
外すことができる。

上部プリント板２の回動金具７側の固着状態は
ロのようである。回動金具７の底板の内側面は固
定金具６の外側面に密着している。そして突片７
３は水平状態で角窓６１の内側に嵌入し、角座７
２は角窓６１の下側端面に当接して係止してい
る。またこの係止状態をさらに確実にするよう
に、突起６２がそれぞれ孔７１に嵌入している。

したがつて上部プリント板２を下部プリント板
１上に所定の間隔（間隔金具８の高さ）を保つて
固着することができる。

上部プリント板２の裏面を通電した状態でチエ
ツクしたい場合、あるいは下部プリント板１をチ
エツクしたい場合には、第２図ハのようにフラツ
トケーブル５を挿着したままで小ねじ１０を弛め
る。そして角座７２を支点として上部プリント板
２を引き起こし垂直状態にする。このことにより
角座７２は角窓６１の下側端面に支持され、突片
７３の先端面が固定金具６の内側面に当接して係
止する。したがつて上部プリント板２はほぼ垂直
の状態で固定金具６に保持される。

上部プリント板２を取り外すにはニのように、
まずフラツトケーブル５をコネクタ２ａから抜去
したのちに、小ねじ１０を弛める。そして上部プ
リント板２を斜めの状態に支えて、突片７３を角
窓６１より抜き出せば良い。

また上部プリント板２の回動金具７とは反対側
の固着構造は第３図のようにしても良い。

アングル形の間隔金具１３は、第２図の間隔金
具８に相当する位置に固着されている。間隔金具
１３の上部には、内側に湾曲して形成された突部
１３ａが設けられている。

上部プリント板２の側縁の下面には、アングル
形の板ばね１４が固着されている。板ばね１４の
垂直部の先端は、間隔金具１３の突部１３ａに上
方より圧着するように嵌込部１４ａが側面視三日
月形に形成されている。したがつて上部プリント
板２を押圧するだけで、板ばね１４が間隔金具１
３に圧着する。

なお本考案はプリント板が水平状態に限らず、
垂直状態にあつても実施されるものである。

(g) 考案の効果 以上説明したように本考案は、一方のプリント
板を着脱することも、また扉式に開閉すること、
及び開いた状態に確実に保持することも容易であ
るばかりでなく、部品を紛失する恐れがないとい
う実用上で優れた効果のあるプリント板装着構造
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のプリント板装着構造の一例を示
す斜視図、第２図は本考案の一実施例のイは斜視
図、ロ，ハ，ニはそれぞれ上部プリント板の装着
時、あるいは取外す時の断面図、第３図は他の一
実施例の要所を示す断面図である。 図中１は下部プリント板、２は上部プリント
板、１ａ，２ａはコネクタ、５はフラツトケーブ
ル、３，８，１３は間隔金具、６は固定金具、６
１は角窓、６２は突起、７は回動金具、７１は
孔、７３は突片をそれぞれ示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 第１、第２の２枚のプリント板１，２が所定の
   間隔を保つて対向装着され、かつ該第１のプリン
   ト板１と該第２のプリント板２とは対向する側縁
   に実装されたコネクタ１ａ，２ａにケーブル５が
   装着して接続されてなる装置において、 該第１のプリント板１の対向面には、並行方向
   に面と並列して２つの角窓６１が設けられた、側
   面視アングル形の固定金具６が、該コネクタ１ａ
   に対応して固着され、 該第２のプリント板２の対向面には、該角窓６
   １に挿入し係止する階段形の角座７２を備えた突
   片７３が一端部に設けられた、側面視ほぼチヤン
   ネル形の回動金具７が、該固定金具６に対向して
   固着され、 該ケーブル５とは反対側の該第２のプリント板
   ２の隅部は、該第１のプリント板１に固着された
   一対の間隔金具８の他端面に、着脱容易な手段に
   て固着されてなり、 該固定金具６の角窓６１に係止する該突片７３
   の角座７２を支点として、該第２のプリント板２
   を扉式に開閉可能、また開いた状態で確実に保持
   可能、更に該突片７３を該角窓６１より抜去して
   取外しも可能の如く構成されてなることを特徴と
   するプリント板装着構造。