JPH02134212A - 切断方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、切断方法に関し、更に詳述すれば、例えばシ
リコンのインゴットの如く硬くて脆い材料を、円環状に
形成されており、その内周縁に刃を備えている内周刃を
高速回転させ、切断送り支持台の前記内周刃の遠心方向
への移動によって切断する方法に関するものである。

〔従来技術〕

シリコンのインゴットからシリコンのウェハを切り出す
場合は、板厚の極めて薄い円環状の内周刃を高速回転さ
せる切断装置を使用している。

第１３図はその切断装置の概略構造を示しており、切断
装置本体５０には、円環状の内周刃５１が水平に設けら
れていて、内周刃５１は高速回転するようになっている
。この内周刃５１の内周側には、内周刃５１の軸方向及
び径方向に独立して移動させ得る被切断材ホルダ５２を
設けている。この被切断材ホルダ５２には円柱状をした
シリコンのインゴット等の被切断材５３をその軸方向を
鉛直に支持させる。

内周刃５１を高速回転させて、被切断材５３を破線で示
すように内周刃５１の遠心方向外側に向けて移動させる
と、被切断材５３が内周刃５１の内周縁に当接して切断
が開始される。この切断位置には被切断材５３の両側に
配設した切断液ノズル５４．５４から切断液が連続して
送給されて、被切断材５３が切断されていく。

ところで、シリコンのインゴットを切断する場合には、
シリコンが掻めて高価であるから、切断代による無駄を
極力排除すべく内周刃５１の厚さを極めて薄いものにし
ている。それ故、硬くて脆いシリコンのインゴットを切
断すると、内周刃５１がその軸方向に偏る変位が発生し
て、切断された薄いシリコンウェハの両面の平行度が損
なわれる虞がある。

したがって、内周刃５１に変位が生じた状態の切断を防
止すべく、内周刃５１の変位を検出する非接触の変位計
５５を被切断材５３の近傍に設けて、切断中の内周刃５
１の変°位を監視し、切断中の変位の大きさが予め設定
している限界値をこえるとそれを報知して被切断材５３
の切断動作を停止させるようにしている。

また、このような内周刃の変位を防止すべく、特開昭４
８−１０１０８２号には、内周刃に一定圧力の流体を供
給する方法が提案させている。しかし乍ら、この方法で
切断を行うと被切断材と内周刃及び切断されていく薄板
と内周刃との間隔に不要の流体が供給されて、内周刃の
変位が逆に大きくなり、これにより薄板が割れて飛散す
る等の問題があり、実用されていない。

（発明が解決しようとする課題〕 前述の如く、被切断材５３の切断中に内周刃５１の変位
が限界値を越えて切断動作が停止すると、作業者は、内
周刃５１のドレッシング又は内周刃５１の回転を停止さ
せて、内周刃５１の取付状態を改める再張り上げ又は内
周刃５１の取替え等の作業を行った後に、被切断材５３
の切断を試みて、内周刃５１の変位が限界値内にあるこ
とを確認した後、切断動作を再開している。このような
切断装置は切断作業を一旦中断しなければならない煩わ
しさがある。

一方、作業者は変位計５５の出力から変位の原因を判断
して内周刃５１の変位を修正する必要があり作業者は熟
練を要するという問題がある。このようなことから硬く
て脆い被切断材から薄板を切出す場合の生産性が悪く、
また切断された薄板の歩留りが悪く、切断した薄板の製
造コストを上昇させている等の問題がある。

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、
切断中における内周刃の変位を防止して、被切断材から
薄板を切出す場合の該薄板の反り・厚さ・平行度精度を
向上できて歩留りが向上し、生産性を高め得る切断方法
を提供することを主な目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するために、円環状に形成さ
れており、その内周縁に備えている内周刃を回転させ、
切断送り支持台又は前記内周刃の内周刃遠心方向への相
対移動によって切断送り支持台に支持された被切断材を
前記内周刃に当接させて被切断材を切断する切断方法に
おいて、前記内周刃の切断箇所近傍の１力所以上に刃の
変位を検出する変位センサを設け、該変位センサの信号
に基づき前記切断送り支持台の前記内周刃の遠心方向へ
の相対移動速度を制御する。

また相対移動速度の制御に替えて内周刃の回転数を制御
することを特徴とする。

更に被切断材と内周刃との間に０．２〜２ｋｇ　／　ｃ
ｒＡの圧力で気体を吹込むノズルを設け、前記変化セン
サの信号に基づき前記ノズルからの気体の吹込み圧力を
制御することを特徴とする。

〔作用〕

前記変位センサにて前記内周刃の切断箇所近傍の変位が
検出されて、該変位センサよりこの検出信号が前記制御
部に伝えられ、該制御部により前記信号に基づいて前記
相対切断送り支持台の前記内周刃への遠心方向への移動
速度、内周刃の回転数又は吹込み圧力が制御され、前記
内周刃の変位が補正されて内周刃の平行度が保持される
。

〔実施例〕

以下本発明をその実施例を示す図面によって詳述する。

第１図は本発明に係る切断装置の概略斜視図であって、
円環状の内周刃ホルダ１が図示しない切断装置本体に水
平姿勢で回転自在に取付けられる。

この内周刃ホルダｌの内周側には、外周側を内周ホルダ
ｌで挟持した円環状の内周刃２が張上げて配設されてい
る。この内周刃２は、円環状のステンレススチールの薄
板からなる内周刃本体２ａとその内周縁に沿って設けら
れているダイヤモンド刃からなる刃部材２ｂとからなっ
ている。内周刃２の内周側には切断送り支持台３が配設
されており、これに被切断材４である例えば円柱状のシ
リコンのインゴットをその軸線を水平状態にして取付は
得るようになっている。つまり、内周刃２により被切断
材４がその長さ方向に対して直角に切断されるように、
内周刃２と被切断材４とが位置決めできる。この切断送
り支持台３は内周刃２の遠心方向及び軸方向に独立して
移動可能になっている。

これらの移動によ°り被切断材４は白抜き矢印方向に移
動して切断され、また内周刃２の軸方向に移動すること
により切断する薄板の厚さを設定できる。切断送り支持
台３の内周刃２の周方向における一側方あるいは両側方
には、内周刃２と被切断材４とが当接する位置に切削液
を噴出する切削液ノズル５が配設されている。前記内周
刃２の上面側近接箇所の切断箇所近傍には前記内周刃２
の切断箇所近傍の変位を検出する変位センサ６が配設さ
れている。

切断送り支持台３の遠心方向への移動は内周刃２の半径
方向に一致する移動であっても、切断送り支持台３を支
持する水平アーム（図示せず）の基端部中心に旋回させ
て略半径方向に大径の円弧を描（ように移動させてもよ
い。また被切断材４を固定しておき、内周刃２をその遠
心方向へ移動させることとしてもよい。

第２図、第３図に示すように、前記内周刃２の下面側の
切断箇所近傍には、前記被切断材４の切断部分と前記内
周刃２の刃部材２８部分とのギャップ４ａに約０．２〜
２ｋｇ／ｃｍ”の圧力で空気を吹き込む空気ノズル７が
配設されている。

また、前記変位センサ６は後述する制御部８に前記内周
刃２の変位を信号として送るべく結線され、該制御部８
は前記切断送り支持台３の移動量を制御する送り速度制
御部９に結線され、更に該送り速度制御部９は前記切断
送り支持台３を移動する駆動シリンダ１１のロッドの移
動量を制御する圧油流量制御弁ｌＯ呻粘結線れている。

尚、該圧油流量制御弁１０の代わりに油圧サーボ弁を使
用してもよい。また、前記内周刃ホルダ１は、該ホルダ
１のプーリ１ａと駆動モータ１２のブー１月２ａ間に掛
は渡されたベルト１３により、前記駆動モータ１２の回
転駆動により回動されるようになっており、前記内周刃
ホルダ１には回転検出器１５が設けられており、内周ホ
ルダｌに挾持された前記内周刃２が１回転するとパルス
信号を発し、これが前記制御部８に送られるようになっ
ている。

しかして、以上の構成により、前記駆動シリンダ１１の
駆動にて、前記切断送り支持台３が前記被切断材４を取
付け°た状態で前記内周刃２の遠心方向へ移動されると
共に、前記駆動モータ１２の回転駆動により前記内周刃
ホルダｌが回動されてこれと一体に前記内周刃２が回動
されて前記切断送り支持台３に取付けられた前記被切断
材４が前記内周刃２の刃部材２ｂによって薄板状に切断
されるが、この切断の際に前記内周刃２に変位、が生じ
ると下記のようにしてこの内周刃２の変位が補正される
。

即ち、第４図のフローチャートに示すように、前記被切
断材４の切断が開始されると前記内周刃２の変位が前記
変位センサ６で検出され、その出力信号が前記制御部８
に取込まれる。この制御部８は、第５図に示すように、
回転検出器１５から送られる内周刃２の１回転パルス信
号ａごとに取込んだデータを平均化処理して内周刃２の
変位量を求め、この変位量の大小に応じて遅速に変化す
る切込み速度制御信号を演算し、前記送り速度制御部９
へ出力する。そして、該送り速度制御部９は、入力され
た制御信号に基づいて送り速度を制御すべく、圧油流量
制御弁１０を動作させて前記駆動シリンダ１１に流れる
油流量を制御して前記切断送り支持台３による被切断材
４の切込み送り速度を変化させる。

一方、前記空気ノズル７は、被切断材４の薄板（ウェー
ハ）４１への切断動作中に常に作動させて空気を前記ギ
ャップ４ａに吹込み、該ギャップ４ａに侵入する水滴を
吹き飛ばして、薄板４１と内周刃２との干渉による内周
刃２の変形を防止している。

かくすることにより、第６図のグラフに示すように、本
発明を適用すると、同図左側に示す本発明を適用しない
場合の内周刃２の変位量に比べて同図右側に示すように
その変位量が極めて小さくなるのである。尚、同図中Ｃ
は本発明適用を適用しない場合の内周刃２の変位曲線を
示し、Ｄは本発明を適用した場合の内周刃２の変位曲線
を示している。

したがって、上記のように、本発明を適用すると、被切
断材４の切断中に生じる内周刃２の変位（反り）を防止
することができ、切出された薄板４１の反り・厚さ・平
行度精度を向上でき歩留りを向上できる。また′、ドレ
ッシング、リテンション等の作業員の介入頻度が減少す
るので、稼動率が向上できると共に、作業上のバラツキ
を減少できる。また、ドレッシング頻度が減少するので
内周刃２の寿命の延長が可能となるのである。

第７図は、本発明の他の実施例の説明図であって、この
実施例にあっては、上記実施例における圧油流量制御弁
１０の代わりにサーボモータ２１を用い、前記駆動シリ
ンダ１１の代わりに駆動送りネジ２２を用いて、サーボ
モータ２１の回転駆動により駆動送りネジ２２を回転さ
せて該駆動送りネジ２２の回転によって、前記切断送り
支持台３が移動されるようにしたものであって、前記変
位センサ６より前記制御部８に前記内周刃２の変位量の
信号が送られ、該制御部８より前記送り速度制御部９に
制御信号が送られて該送り速度制御部９によって前記サ
ーボモータ２１の回転数を制御することにより、前記駆
動送りネジ２２の回転数を変化させて切断中の内周刃２
の変位を小さくするように制御する。

第８図は、本発明の更に他の実施例の説明図であって、
この実施例にあっては、第１図に示す実施例と同様に前
記切断送り支持台３の移動速度を制御して内周刃２の変
位量を小さく制御すると共に、前記制御部８に駆動モー
タ用回転制御部３１を結線して、該駆動モータ用回転制
御部３１にインバータ３２を結線し、前記制御部８の制
御信号により前記駆動モータ用回転制御部３１を制御し
、この制御に基づいてインバータ３２を制御作動して前
記駆動モータ１２の回転数を変化させて前記内周刃２の
変位量を小さくなるように制御する。

この実施例においては切断送り支持台３の移動速度を制
御しているが、モータ１２の回転数を変位センサによっ
て検出した反りに応じて制御することとしてもよい。

第９，１０図はモータ１２又は内周刃２０回転速度制御
を行った場合の効果を示すグラフであり、第９図は内周
刃が被切断材（インゴット）側へ変位（正）した場合の
、また第１０図は切断片（ウェハ）側へ変位（負）した
場合の例を夫々示し、各図の左側は制御がない場合、右
側は制御がある場合につき内周刃回転数と変位量との関
係を示している。

いずれの場合も本発明の適用により変位が大幅に小さく
なる。

さて本発明においては空気ノズルからの吹込み圧力を内
周刃検出変位量に応じて偏向することによっても変位量
を抑制することができる。第１１．１２図はこの実施例
の場合の内周刃の変位量と吹込み圧力との関係を第９，
１０図と同要領で示したものである。この場合も本発明
の適用によって変位が大幅に小さ（なる。

〔発明の効果〕

本発明にかかる切断方法は、以上のような構成を有し、
作用をなすものであるから、変位センサにより内周刃の
変位を検出し、該変位センサの信号に基づいて制御部に
て前記切断送り支持台及び前記内周刃の相対移動速度又
は内周刃の回転数又は吹込み圧力を制御することにより
、切断中における内周刃の変位を防止して、被切断材か
ら薄板を切出す場合の該薄板の反り・厚さ・平行度精度
を向上できて歩留りが向上し、生産性を高め得る効果を
発揮できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る切断方法を実施するための装置の
一実施例の概略斜視図、第２図はその下側から見た要部
の底面図、第３図はその要部の側断面図、第４図は制御
課程を示すフローチャート、第５図は変位センサによる
内周刃の変位量の信号のグラフと内周刃の１回転パルス
信号のグラフ、第６図は本発明適用前の内周刃の変位量
を示す変位曲線と本発明適用時の内周刃の変位量を示す
変位曲線のグラフ、第７図、第８図はそれぞれ他の実施
例の説明図、第９．１０，１１．１２図は他の実施例の
効果を示すグラフ、第１３図は従来の切断装置の平面図
である。 ２・・・内周刃　３・・・切断送り支持台　６・・・変
位センサ　８・・・制御部 特　許　出願人　住友金属工業株式会社（外３名）代理
人　弁理士　河　　野　　登　　夫第６図 第１図 】ｂ 第７図 第８図 ！ｌ（βｍｌ インゴＩｙト便１へＩＡ焚仇 凱＠すし 鴇嘩あす 第 図 第 図 １■卸なし 匍〕郡あす 第 図 ｖＮ〕鳴竿なし Ｖ）１寥あす 第 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、円環状に形成されており、その内周縁に備えている
   内周刃を回転させ、切断送り支持台又は前記内周刃の内
   周刃遠心方向への相対移動によって切断送り支持台に支
   持された被切断材を前記内周刃に当接させて被切断材を
   切断する切断方法において、前記内周刃の切断箇所近傍
   の１カ所以上に刃の変位を検出する変位センサを設け、
   該変位センサの信号に基づき前記切断送り支持台の前記
   内周刃の遠心方向への相対移動速度を制御することを特
   徴とする切断方法。 ２、円環状に形成されており、その内周縁に備えている
   内周刃を回転させ、切断送り支持台又は前記内周刃の内
   周刃遠心方向への相対移動によって切断送り支持台に支
   持された被切断材を前記内周刃に当接させて被切断材を
   切断する切断方法において、前記内周刃の切断箇所近傍
   の１カ所以上に刃の変位を検出する変位センサを設け、
   該変位センサの信号に基づき前記内周刃の回転数を制御
   することを特徴とする切断方法。 ３、円環状に形成されており、その内周縁に備えている
   内周刃を回転させ、切断送り支持台又は前記内周刃の内
   周刃遠心方向への相対移動によって切断送り支持台に支
   持された被切断材を前記内周刃に当接させて被切断材を
   切断する切断方法において、前記内周刃の切断箇所近傍
   の１カ所以上に刃の変位を検出する変位センサを設け、
   また被切断材と内周刃との間に０．２〜２ｋｇ／ｃｍ＾
   ２の圧力で気体を吹込むノズルを設け、前記変化センサ
   の信号に基づき、前記ノズルからの気体の吹込み圧力を
   制御することを特徴とする切断方法。