JP3689167B2 - カチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物 - Google Patents

カチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カチオン化度の高いカチオン性エマルジョンを主剤としたセルロース繊維用糊料組成物に関し、詳しくはセルロース繊維への吸着性が高く、少量の使用でも充分なハリを与える糊料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭用の洗濯糊には従来より澱粉等用いられていたが、使いやすくするために数々の検討が行われ、現在は酢酸ビニル系のエマルジョンをベースとしたものが大勢を占めている。これは、使用時に水に希釈して衣類を浸すだけで糊付でき澱粉のように溶解に熱処理を必要としない点、仕上がりにおいて、澱粉の紙のような感触に対しエマルジョン液は肉厚のある感触であり、近年は肉厚のある感触が好まれる点が酢酸ビニル系エマルジョンが使用される理由である。
酢酸ビニル系のエマルジョンは、他の樹脂組成に比べ粒子径が比較的大きく糊付時に繊維に吸着されやすい、酢酸ビニルはセルロース繊維への馴染みがよいという利点を有する。
しかしながら、糊付はエマルジョンを水で希釈し低濃度(高浴比)で行われるため、単なる粒子径の大きい酢酸ビニル系のエマルジョンでは充分な吸着が得られず、充分な硬さがでないばかりか、吸着されなかった樹脂粒子は廃液となり環境汚染を引き起こす欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この問題を解決すべく低濃度で使用されても充分な吸着効率を上げるべく各種検討が行われてきた。そのひとつとして、さらなる粒子径の増大が挙げられる。しかしこれには粒子の沈降の問題が伴う。他の方法として、粒子をカチオン化し、マイナスに帯電しているセルロース基材に選択的に吸着させるというものである。この粒子をカチオン化させることは、各種研究されており、例えば、カチオン性界面活性剤を乳化剤として乳化重合したり、カチオン性の水溶性高分子を非イオン性のエマルジョンに配合したり、カチオン性水溶性高分子を保護コロイドとして乳化重合するなどの手法が取られてきた。しかしながらカチオン性界面活性剤を使用した方法では、粒子表面に存在しないフリーの界面活性剤が廃液として環境を汚染したり、加工された基材を経由して人体に悪影響をおよぼす。カチオン性の水溶性高分子を非イオン性のエマルジョンに配合する方法では、粒子表面をカチオン化できていないので良好な吸着性は望めない。カチオン性水溶性高分子を保護コロイドとして乳化重合する方法では、エマルジョンの段階ではカチオン性高分子は粒子表面に吸着しているカチオン性水溶性高分子の構造上充分なカチオン化度は上がらず、かつセルロース繊維に対してカチオン性水溶性高分子だけが選択的に吸着し、エマルジョン粒子自体は基材に吸着しないという問題がある。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】
本発明者らは今般、特定のカチオン性高分子水溶液の存在でビニルエステルとカチオン性ビニル単量体を重合させることにより問題を解決できることを見出した。本発明はかかる知見にもとづくものである。
【0005】
本発明によるセルロース繊維用糊料組成物は、カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ビニル重合体から選ばれた1又は2以上のカチオン性高分子保護コロイドと重合性不飽和基を有するカチオン性ビニルオリゴマーとの混合水溶液中で、ビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩を共重合して得たカチオン性エマルジョンを主剤としてなるものである。
本発明の好ましい態様によれば、カチオン性澱粉またはカチオン性セルロースのカチオン置換度は、無水グルコース単位当り0.01〜1個である。
本発明の別の好ましい態様によれば、カチオン性ポリビニルアルコールは、カチオン含有量0.01〜10モル%である。
また、前記カチオン性高分子保護コロイドは、カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ビニル重合体の2以上を組み合わせたものであることが好ましい。
前記重合性第4級アンモニウム塩は、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドであることが好ましい。
前記カチオン性ビニルオリゴマーは、重合性第4級アンモニウム塩の低分子重合体であることが好ましい。
前記ビニルエステルは、酢酸ビニルであることが好ましい。
本発明の別の好ましい態様によれば、セルロース繊維用糊料組成物は、ビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩とこれ等と共重可能なビニル単量体を共重合して得たカチオン性エマルジョンを主剤としてなるものである。
本発明のさらに別の好ましい態様によれば、セルロース繊維用糊料組成物は、酢酸ビニルと重合性第4級アンモニウム塩と(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合して得たカチオン性エマルジョンを主剤としてなるものである。
本発明によるカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物の製造方法は、カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコールから選ばれた1又は2以上のカチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合性第4級アンモニウム塩を重合して第4級アンモニウムオリゴマーとカチオン性高分子の混合水溶性を形成し、次いで該混合水溶液中にビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩を添加して乳化重合することを特徴とするものである。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造方法において、カチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合性第4級アンモニウム塩を重合する際に連鎖移動剤を使用する。
【0006】
【発明の具体的説明】
本発明の第一の特徴は重合性不飽和基を有するカチオン性ビニルオリゴマーを用いたことである。このカチオン性ビニルオリゴマーの不飽和基はエマルジョン粒子内のビニルエステルポリマーとグラフトすることにより重合性乳化剤のように作用する。さらにカチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール等のカチオン性高分子保護コロイドとオリゴマー鎖が絡み合いエマルジョン粒子表面からカチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール等が離脱しにくくなる。つまりエマルジョン粒子とカチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール等をつなぎ止める役割をしているのである。さらに、オリゴマー自身もカチオン性基を有するのでエマルジョンのカチオン化度は飛躍的に向上するのである。
【0007】
第二の特徴はカチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール等を保護コロイドとして用いることである。上記のようにカチオン性ビニルオリゴマーは重合性乳化剤として作用するがその乳化力はエマルジョンを安定化させるために充分ではない。カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール等のカチオン性高分子保護コロイドを用いることにより重合安定性、貯蔵安定性に優れたものとなるのである。
本発明の水溶液で使用するカチオン性高分子保護コロイドとしては、カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ビニル重合体等の2種以上を組み合わせたものが使用される。具体的には、カチオン性澱粉とカチオン性ビニル重合体、カチオン性セルロースとカチオン性ビニル重合体、カチオン性ポリビニルアルコールとカチオン性ビニル重合体等の組み合わせが挙げられる。これ等の組み合わせでは、カチオン性ビニル重合体の組成比率を高くする方がカチオン化度を高くでき好ましい。
【0008】
カチオン性澱粉またはカチオン性セルロースとしては例えば次式(1)で示されるものが好ましい。
式(1)
【0009】
【化1】
Figure 0003689167
【0010】
(式中、A:澱粉残基またはセルロース残基、R:アルキレン基またはヒドロキシアルキレン基、R、R、R:同じかまたは異なっており、アルキル基、アリール基、アラルキル基または式中の窒素原子を含んで複素環を形成してもよい。X:アニオン(塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、リン酸、硝酸等、1:正の整数、)
カチオン性セルロースまたはカチオン性澱粉のカチオン置換度は0.01〜1、即ち無水グルコース単位当り子0.01〜1好ましくは0.02〜0.4個のカチオン基が導入されたものが好ましい。置換度が0.01以下では十分ではなく、また1以上でもかまわないが反応収率の点より1以下が好ましい。
カチオン性ポリビニルアルコールとしてはカチオン基の含有量が0.01〜10モル%でケン化度が60〜100%のもので、式(2)で示されるものが好ましい。
式(2)
【化2】
Figure 0003689167
(ここで、Rは水素原子または低級アルキル基、
Bは式(3)
式(3)
【化3】
Figure 0003689167
または式(4)で表される基であり、
式(4)
【化4】
Figure 0003689167
、R、Rは低級アルキル基、Xはアンモニウム窒素と塩を形成する陰性の基、AはBの窒素原子とアミド基を連結する基を示す。)
カチオン性ビニル重合体としては、式(5)〜(8)で例示されるもので、本発明には式(5)が特に好ましい。
式(5)
【0011】
【化5】
Figure 0003689167
【0012】
(式中、R:水素原子またはメチル基、R、R、R:同じか異なっており、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または置換アルキル基、Y:酸素原子またはアミド結合中のNH基、X:式(1)と同じ、m:1ないし10の整数)式(6)
【0013】
【化6】
Figure 0003689167
【0014】
(式中、R、R、R10:同じか異なっており、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基または置換アルキル基、X:式(1)と同じ)
式(7)
【0015】
【化7】
Figure 0003689167
【0016】
(式中1、X;式(1)と同じ)
式(8)
【0017】
【化8】
Figure 0003689167
【0018】
本発明に使用するビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベオバ(飽和カルボン酸のビニルエステル シエル化学株式会社製)が挙げられる。これ等の内酢酸ビニルが最も好ましい。
本発明に用いる重合性第4級アンモニウム塩とは重合性の不飽和結合を有する第4級のアンモニウム塩で、式(9)で表わされるものである。
式(9)
【0021】
【化9】
Figure 0003689167
【0022】
(ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個有する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R′′′は炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1個有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩基または臭素原子を表わす。)
具体例としては2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルトリエチルアンモニウムプロマイド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルトリブチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルメチルエチルブチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルジメチルフェニルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルジメチルシクロヘキシルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これ等は単独もしくは2種以上併せ用いることができ、なかでも2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが特に好ましい。
【0023】
ビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩の使用割合は、ビニルエステル100重量部に対し、重合性第4級アンモニウム塩が1.0〜20.0重量部が好ましい。
また、本発明に使用する共重合可能なビニル単量体としては、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、エチレン、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。また官能性を有する単量体も使用でき、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレート等が挙げられる。これ等の内炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
これは(メタ)アクリル酸エステルが酢酸ビニルと共重合性が良く配合比率により任意にポリマーの硬さを調整できる利点がある。
【0024】
重合は通常の乳化重合でもよく、重合開始剤を用いてラジカル重合する。その際使用される重合開始剤としては、2,2‐アゾビス(2‐アミジノプロパン)、過酸化水素、t−ブチルハオドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンハイドロパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸が挙げられ、全単量体に対し0.01〜5.0重量%の範囲で使用するのがよい。
【0025】
連鎖移動剤としてエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類を用いることが好ましい。
得られたエマルジョンに所望により、カチオン性高分子保護コロイドの水溶液にカチオン性ビニル単量体を加えて重合開始剤を添加して重合を行ってカチオン性澱粉とカチオン性ビニルオリゴマーの混合水溶液を形成し、この水溶液中にビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩を加え重合開始剤を添加し重合を行って、ビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩の共重合体エマルジョンを得ることができる。このエマルジョンを主材として必要に応じて消泡剤、防腐剤、増粘剤、pH調整剤、可塑剤、蛍光増白剤、香料、顔料、凍結防止剤、シリコーン等の滑剤等の添加剤を配合して糊料組成物とする。
【0026】
【実施例】
保護コロイド溶液の製造例1
撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性澱粉1.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80℃にして溶解し、60℃に冷却してから重合性第4級アンモニウム塩6.0重量部およびエタノール3.0重量部を加え、70℃に昇温後、2,2′−アゾビス(2一アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶液として添加し重合を開始し、1時間重合してカチオン性澱粉とカチオン性ビニルオリゴマーの共存する樹脂水溶液を得た。
【0027】
保護コロイド溶液の製造例2
撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性セルロース1.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80℃にして溶解し、60℃に冷却してから重合性第4級アンモニウム塩6.0重量部およびエタノール3.0重量部を加え、70℃に昇温後、2,2′−アゾビス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶液として添加し重合を開始し、1時間重合してカチオン性セルロースとカチオン性ビニルオリゴマーの共存する樹脂水溶液を得た。
【0028】
保護コロイド溶液の製造例3
撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性ポリビニルアルコール1.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80℃にして溶解し、60℃に冷却してから重合性第4級アンモニウム塩6.0重量部およびエタノール3.0重量部を加え、70℃に昇温後、2,2′−アゾピス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶液として添加し重合を開始し、1時間重合してカチオン性ポリビニルアルコールとカチオン性ビニルオリゴマーの共存する樹脂水溶液を得た。
【0029】
実施例1
製造例1で得た保護コロイド溶液の存在するセパラブルフラスコに酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート10重量部の混合物と2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部及び2,2′−アゾビス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時間熱成させ反応を終了した。
【0030】
実施例2
製造例1で得た保護コロイド溶液を製造例2に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0031】
実施例3
製造例1で得た保護コロイド溶液を製造例3に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0032】
実施例4
酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート10重量部の混合物と2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部を酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート5重量部、メチルメタアクリレート5重量部の混合物と2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロビルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0033】
実施例5
酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート10重量部の混合物と2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部を酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート5重量部、メタクリル酸5重量部の混合物と2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0034】
実施例6
酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート10重量部の混合物と2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部を酢酸ビニル30重量部、エチルアクリレート10重量部、メチルメタアクリレート5重量部、メタクリル酸5重量部の混合物と2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0035】
実施例7
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部を1.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0036】
実施例8
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2.0重量部を4.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0037】
比較例1
撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性澱粉3.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80℃にして溶解し、70℃に冷却してから、酢酸ビニル40重量部、クロトン酸5重量部の混合物と2,2′−アゾビス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時間熱成させ反応を終了した。
【0038】
比較例2
撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性セルロース3.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80℃にして溶解し、70℃に冷却してから、酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート10重量部の混合物と2,2′−アゾビス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時間熱成させ反応を終了した。
【0039】
比較例3
撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性ポリビニルアルコール3.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80℃にして溶解し、70℃に冷却してから、酢酸ビニル40重量部、エチルアクリレート5重量部およびメチルメタアクリレート5重量部の混合物と2,2′−アゾビス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時間熱成させ反応を終了した。
【0040】
評価
1. 糊付け方法
市販の綿ブロード#40を用い、市販衣料用洗剤「酵素トップ」(ライオン株式会社製)により家庭用電気洗濯機を用いて、50℃温水で15分間洗浄−15分間すすぐ操作を5回繰り返しこれを試験布とした。
次に、大栄科学精機株式会社製のラウンダーメーターを用いてステンレスポット中に250ccの水およびエマルジョンを固形分で0.1g添加し、均一に分散させた。この分散液中に約12gの試験布を入れ3分間処理した後、30秒脱水し、一晩風乾した。その後アイロンがけを行い、評価を行った。
2. 吸着率の測定
1.の糊付け方法において、糊付け終了後の残液の吸光度を550nmの波長で測定した。別に各エマルジョンについて分散液の固形分濃度と吸光度の検量線を求めておき、糊付け終了後の液の固形分濃度を求め吸着率を算出し、以下の基準で判定した。
○:50%以上
△:25〜50%
×:25%以下
3. 剛軟度の測定
1.の糊付け方法において作成した試験布をJIS−L−1096
(1990)カンチレバー法により曲げ剛さを測定し、剛軟度を以下の基準で判定した。
◎:剛軟度50mm以上
○:剛軟度45〜50mm
△:剛軟度45mm未満
なお、未処理布は39mmである。
結果を表1、表2に示す。
【0041】
【表1】
Figure 0003689167
【0042】
【表2】
Figure 0003689167
【0043】
【発明の効果】
本発明はエマルジョン粒子のセルロース繊維に対する吸着効率が高いので、未吸着のエマルジョン粒子が廃液に含まれず、またフリーのカチオン性界面活性剤を含まないので環境汚染を発生しない効果を奏する。

Claims (11)

  1. カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ビニル重合体から選ばれた1又は2以上のカチオン性高分子保護コロイドと重合性不飽和基を有するカチオン性ビニルオリゴマーとの混合水溶液中で、ビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩を共重合して得たカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物。
  2. カチオン性澱粉またはカチオン性セルロースのカチオン置換度が無水グルコース単位当り0.01〜1個である、請求項1に記載されたカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物。
  3. カチオン性ポリビニルアルコールがカチオン含有量0.01〜10モル%である、請求項1に記載されたカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物。
  4. カチオン性高分子保護コロイドがカチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ビニル重合体の2以上を組み合わせたものである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載されたカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物。
  5. 重合性第4級アンモニウム塩が2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載されたカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物。
  6. カチオン性ビニルオリゴマーが重合性第4級アンモニウム塩の低分子重合体である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載されたカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物。
  7. ビニルエステルが酢酸ビニルである、請求項1ないし6のいずれか1項に記載されたカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物。
  8. ビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩とこれ等と共重可能なビニル単量体を共重合して得たカチオン性エマルジョンを主剤としてなる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載されたセルロース繊維用糊料組成物。
  9. 酢酸ビニルと重合性第4級アンモニウム塩と(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合して得たカチオン性エマルジョンを主剤としてなる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載されたセルロース繊維用糊料組成物。
  10. カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオン性ポリビニルアルコールから選ばれた1又は2以上のカチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合性第4級アンモニウム塩を重合して第4級アンモニウムオリゴマーとカチオン性高分子の混合水溶液を形成し、次いで該混合水溶液中にビニルエステルと重合性第4級アンモニウム塩を添加して乳化重合することを特徴とするカチオン性エマルジョンを主剤としてなるセルロース繊維用糊料組成物の製造方法。
  11. カチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合性第4級アンモニウム塩を重合する際に連鎖移動剤を使用する、請求項10に記載されたカチオン性エマルジョンの製造方法。
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