JPH02113886A - 新規なα−アミラーゼ、その製造法及びそれを用いた糖類の製造法 - Google Patents

新規なα−アミラーゼ、その製造法及びそれを用いた糖類の製造法

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JPH02113886A
JPH02113886A JP63265614A JP26561488A JPH02113886A JP H02113886 A JPH02113886 A JP H02113886A JP 63265614 A JP63265614 A JP 63265614A JP 26561488 A JP26561488 A JP 26561488A JP H02113886 A JPH02113886 A JP H02113886A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マルトース生成型の新規なα−アミラーゼ並
びにそれを用いた糖類の製造法に関する。
更)ご詳しくは、サーモモノスポラ属に属する好熱性放
線菌を培養して得ちれる、耐熱性で、デンプンもしくは
、その部分加水分解物からマルトースを主成分とする糖
質を生成する新規なα−アミラーゼ、並びにそれを用い
た糖質の製造法に関する。
〔従来の技術〕
α−アミラーゼはデンプン、アミロース、アミロペクチ
ン、グリコーゲン及びそれらの部分加水分解物中α−1
,4−グルコピラノシド結合を任意に加水分解し、グル
コース、マルトースおよび種々のマルトオリゴ糖を生成
する酵素である。該α−アミラーゼは微生1勿、動物あ
るいはhH勿中に広く分布している。
α−アミラーゼのうち、微生物由来のα−アミラーゼは
例えばデンプンの液化や繊維の糊抜きなどに大量に用い
られている。例えば、バチルス(8ac+ l Ius
)  寓:B、アミロリクエファシェンス(B、 am
ylol’1quefaciens)、B、リシエニホ
ルミス(B、  licheniformis)など〕
を生産するα−アミラーゼは、耐熱性に優れていること
かうデンプン糖の製造用原料として用いられる液化デン
プンの製造等に用いられている。これらの目的に用いら
れるα−アミラーゼはデンプンに作用させたときに液化
型に作用し、糊液粘度を急激に低下せしめる優れた作用
を有しているが、デンプンからの生成物はグルコース、
マルトース、及びマルト)IJオースなどの一連のマル
トオリゴ糖であり本発明の目的とするマルトース生産の
ための糖化酵素としては使用できない。
一方、これろのα−アミラーゼ以外にいくつかの微生物
由来のα−アミラーゼをマルトースの生産に用いる試み
がなされている。例えば、ストレプトマイセス・バイグ
ロスコピカス(Streptomyceshygros
cop+cus) (Die 5tarke、  26
@、413項、1973年)、ストレプトマイセス・プ
レコックス(Streptomyces precox
) (特開昭50−52277号)、サーモアクチノマ
イセス・ブルガリス(Thermoactinomyc
es  vulugaris)  c、へgric、 
 Biol。
Chem、42巻、1681項、1978年)、バチル
ス・ステアロサーモフィルス(Bacillus st
earo−thermophilvs)  (Star
ch/5tarke、  35巻、405項、1984
年)などが報告されている。
しかしながらこれらのα−アミラーゼについては耐熱性
及び酵素の生産性の点で必ずしも有利なものではなかっ
た。
一方、一般にデンプン糖の生産は、50℃以上の高温で
かつpH4,5〜6.0の弱酸性条件下で行なわれてい
る。ところが、60℃以下の反応温度では反応槽中の微
生物汚染により反応pHが低下する。
そこで該汚染によるpH低下を補償するために、水酸化
カルシウムなどのアルカリ試薬をpH調整の目的で反応
液に多量に添加しなければならなかった。
このため、生産物の脱塩、精製等の後処理には多大の費
用が必要となる。従って、このような微生物汚染を防止
するためには60℃以上に酵素反応の最適温度を有し、
同時にpH低下を調整するため■アルカリ剤の添加量を
低減するために反応の至適pHを中性〜弱酸性に有する
酵素が求められている。
一方、バチルス・ステアロサーモフィルス(B。
5tearother+nophilus)や、サーモ
アクチノマイセス・ブルガリス(Thermoacti
nomyces vulugaris)のα−アミラー
ゼは、65〜70℃に至適温度を有しており、工業的意
味において優れた特性を有していると考えられるが、酵
素の生産性や培養の因難さのために実用的とは言えなか
った。
このような状況下で高い(60℃以上)酵素反応の至適
作用温度を有し、しかも弱酸性〜弱アルカリ性領域に安
定pH範囲を有するα−アミラーゼの開発が強く要求さ
れる。また、このような酵素を開発することによって、
デンプンからのマルトースの製造を安価かつ高い生産性
で実施することが可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って、本発明の第1の目的は上記要件を満足する新規
なα−アミラーゼを提供することである。
本発明の第2の目的は、上記新規α−アミラーゼを簡単
且つ高収率で製造する方法を提供することである。
本発明の第3の目的は上記要件を満足する新規なα−ア
ミラーゼを使用し、デンプンもしくはその分解生成物か
ら収率よく糖類を得る方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは培養が容易であり、酵素反応の至
適温度が60℃以上にあり、かつ弱酸性側に至適pHを
有する、温度安定性に曖れたα−アミラーゼを生産する
微生物を得るべく鋭意検索した結果、山梨県身延山中の
土壌中から採取された好熱性放線菌が上記目的を達成す
る上で極めて有用であり、これを好気的に培養すること
により、培養物中に上記要件を満足する新規α−アミラ
ーゼTF−35を高収率で生成蓄積することを見いだし
、本発明を完成したものである。
本発明の方法において使用する新規耐熱性α−アミラー
ゼ生産菌株は、本発明者等により新たに自然界から検索
、単離されたものであるっこの微生物の菌学的性質は下
記に示す通りである。
(1)形態的特徴 栄養寒天上での形態を以下に示す。
■胞子形成菌糸の分肢法  単純分肢 ■抱子形成菌糸の形態   屈曲状(flexous)
■胞子の数        1 個 ■砲子の平面構造     平 滑 ■胞子の大きさ      0.8〜0.9 Xo、 
9〜1.0μ■鞭毛胞子の有無     認められない
■胞子のうの有m      612められない■胞子
網の着生位買    気菌糸上 (2)各種培地上の性状 ■栄養寒天培地 旺盛な発育で、表面は白色、裏面は淡い褐色、可溶性色
素は生成しない。又、30℃の培養で胞子の着生がない
場合気菌糸は、暗緑色である。
■ペプトン・イースト・鉄寒天培地 旺盛な発育で、表面は白色、裏面は褐色、可溶性色票は
生成し:′;−・): ■イースト・麦芽寒天培地 旺盛な発育で表面:ま薄い褐色、裏面は褐色、可溶性色
素は生成しない。
■オートミール寒天培地 発育は旺盛ではなく、表面は白色、裏面は淡い褐色、可
溶性色素は生成しないニ ゲルコース・アスパラギン寒天、スターチ無機塩寒天、
グリセリン・アスパラギン寒天、シュークロース・硝酸
塩寒天、チロシン寒天、ブリドハム・ボッ)IJ−ブ寒
天培地上では生育しない。
(3)生理的性質 ■生育温度範囲      28〜60℃生育最適温度
範囲    45〜50℃■ゼラチンの液化     
陽 性 ■デンプンの加水分解   陽 性 (スターチ・イースト寒天培地上) ■脱脂牛乳の凝固     陽 性 〃  ペプトン化   陽 性 ■メラニン色素の生成   陰 性 以上の菌学的(!X質についてバージエイス・マニュア
ル・オン・デタミネーティブ・バクテリオロジ−(Be
rgey’s !、4annual of Deter
minativeBacteriology>の第8版
を参照し本園をサーモモノスポラ・ヒ゛リゾイス(丁h
ermomonospora viriclis)の一
種と同定した。しかしながら、バージエイス・マニュア
ル・オン・システマテインク・バクテリオロジ−(Be
rgey’s Mannual of Systema
ticBacteriology)第1巻ではサーモモ
ノスポラ・ビリディスの記載はなくサーモモノスポラ・
ビリディス(Saccharomonospora v
iridis)と興名が変更されていだが、その菌学的
諸性質に関する詳細な記載がなされていないことからバ
ージェイス・マニュアル・オン・デタミ木−テイブ・バ
タテリオロジーの第8版に従シ)本図をサーモモノスポ
ラ・ビリディスと同定した。
なお、上記菌は工業技術院微生物工業技術研究所に昭和
63年IO月14日に寄託され、その受託番号は微工研
菌寄10339号(F E RM  P−10339)
である。
本発明の新規な耐熱性α−アミラーゼTF−35の製造
法につきさらに詳しく説明するっ上記のようなサーモモ
ノスポラ、属に属するα−アミラーゼTF−35生産菌
を適当な培地に接種し、その生育温度の観点から28〜
60℃、好ましくは40〜50℃にて、24〜48時間
好気的に培養することにより培養液中に菌体外分泌型酵
素として該α−アミラーゼTF−35が生成蓄積される
本発明に用いられる培地には安価に入手し得る公知の各
種材料を使用することができる。例えば、窒素源として
は、コーン・ステイープ・リカーポリペプトン、大豆粕
、フスマ、肉エキス、酵母エキス、アミノ酸液などであ
り、炭素源としては、水飴、マルトース、各種デンプン
、可溶性デンプン、デンプン液化液、デキストリン、サ
イクロデキストリンなどである。
また、これらの炭素源や窒素源の他に各種の塩、例えば
マグネシウム塩、カリウム塩、リン酸塩等のgf4塩や
各種ビタミン類を必要により添加する。
本発明の上記方法において使用するのに適した培地は、
例えば、1%可溶性デンプン、0.5%ポリペプトン、
0.5%酵母エキス、0.1%に21(PO,。
002%Mg5O,・7H20、を含有する液体培地で
ある。
本発明において有用な前記α−アミラーゼTF−35生
産菌は菌体外分泌型の酵素を産生ずる。
培養後培養上清中に蓄積される菌体外分泌型酵素は、粗
酵素液として遠心分離により図体を除去することにより
得られる。粗酵素液をそのまま用いることが経済的で有
利である。しかしこれをさらに精製して使用することも
できる。精製のために、例えば硫安等による塩析、エタ
ノール、アセトン、イソプロパツール等による溶媒沈澱
法、限外濾過法、イオン交換樹脂等による一般的な酵素
精製法を用′v)ることができる。
以下に、本発明のα−アミラーゼの好ましい製造法の一
例を挙げて更に詳しく説明する。
好熱性放線菌サーモモノスポラ・ビリディスTF−35
株(微工研菌寄10339号)を、1%可溶性デンプン
、1%ポリペプトン、0.1%KxHPO<、  0.
02%I(g S 04・7H20を含む培地に植菌し
、45℃にて48時間好気的に培養して得ちれる培養液
を10,000Xg、4℃にて連続遠心して菌体を除き
、約L IJットルの上澄液(粗酵素液)を得るっつい
で、該上澄液に固形硫酸アンモニウムを添加し、80%
飽和とし、4℃で一夜放置するっ生じた沈殿を10,0
00xg、4℃にて遠心して集め、5 mM CaCl
 2を含む2QmM)リス・塩酸緩衝液(pH8,0)
に溶解させた後、回復(k液に対して一夜4℃で透析す
る。透析により生じる沈澱は遠心分離により除き、得ら
れる上澄液を5rnkicacβ2を含む10mMトリ
ス・塩酸援(封液(pH8,0)で平衡化したDEAE
−セルロースカラムに吸着させ、0.05MのNaCi
を含む上記と同様な緩衝液によって酵素を溶出させる。
溶出した活性画分を集め平均分画分子i5.000の限
外濾過膜を用いてa縮した後、0.2 M Nacβを
含む上記同様のトリス・塩酸緩衝液を用いて−pi透析
する。次いで、該透析酵素を同様にQ、2MNaCfを
含む上記トリス・塩酸緩衝液で平衡化したセファクリル
S−200カラムを用いてゲル濾過に付し、活性画分を
集める。かくして得られるR製酵素はポリアクリルアミ
ドゲルディスク電気泳動的に単一であり、活性収率は約
18%であった。
このようにして得られる本発明の新規アミラーゼTF−
35は下記の理化学的性質を有する。
(イ)作用 アミロペクチン、アミロース、デンプン、グリコーゲン
及びそれらの部分加水分解物中のα−1,4−グルコピ
ラノシド結合からなる直鎖状構造を特異的に加水分解し
、主成分としてマルトースを生成する。
(ワ)基質特異性 マルトトリオース以上の重合度を有するα−1,4グル
コピラノシド結合からなる直鎮状マルトオリゴ糖及びサ
イクロデキストリンを加水分解し、プルラン及びパノー
スを加水分解しない。
(ハ) 至 適 pH5,5〜6,0 (功安定pH 40℃、3時間の条件下でpf15.5〜9,0で安定
である。
(ネ)作用適温  約60℃ (へ)失活温度 60℃、10分間の条件下ではpH4及びpH9で完全
に失活し、pH6,30分間の条件下で70℃で完全に
失活する。
(ト)温度安定性 pH6,30分間の条件下では、55℃まで安定である
(チ)阻害、活性化及び安定化 本酵素は、銅、水銀、カドミウム、亜鉛、3価の鉄、N
−ブロモサクシニイミドで阻害され、カルシウムで安定
化されろう (1月分子量〈ゲル濾過法) 13.000±2.000 (ヌ)等電点(クロマトフオーカシング法)5.2 更に、α−アミラーゼTF−35の活性測定法並びに活
性表示法は以下の通りである。
0.1Mの酢酸援衝液(pH6,0)に溶解させた1%
(’vV/V)のアミo−ス溶液0.3 mlに酵素液
0.05−を混合し、55℃で10分間反応させた後、
DNS試薬〔ジェイ・アール・サムナー・ジー・イー・
ソマーズ、“ラボラトリ−イクスベリメンツ イン バ
イオロジカル ケミストリーアカデミツク プレス、ニ
ューヨーク (ホR。
Sumner、 G、 巳、 Somers、“Lab
oratoryεxper iments+n Bio
logical Chemistry、   Acad
emic  Press。
New York)、 3455項、1944年] l
−を加えて反応を止める。次いで、沸騰水中で10分間
加熱した後急冷し、5dの水を加えて充分に撹拌する。
同時に処理した0、35mfの0.5mg/m!グルコ
ース溶液を標準とし、その着色度分光光度計を用いて5
00nrrlで測定する5酵素活性の単位は前述の条件
下で1分間に1μmoleのグルコースに相当する還元
糖を生成する酵素量を1単位とした。
本発明の方法によって得られる耐熱性α−アミラーゼT
F−35の理化学的、酵禦化学的諸件賃と従来公知の放
線菌由来のマルトース生成型α−アミラーゼとの比較を
第1表に示す。
作用 本発明のα−アミラーゼは、アミロース、アミロペクチ
ン、デンプン、グリコーゲン中のα−1゜4−グルコピ
ラノシド結合を加水分解し、マルトースを主成分とする
糖質を生成する。このマルトースはデンプン糖の一種で
麦芽糖ともよばれ、般に甘味剤、栄養剤などとして有用
なものである。
このデンプン糖の生成反応は、低温かつ弱酸性条件下で
実施された場合、既に述べたような微生物汚染に起因す
る様々な悪影響を受けることが知られている。そこで、
このデンプンの酵素加水分解反応をできるだけ高温条件
下で行ない、また、中性〜弱アルカリ側のpH条件下で
実施することが望ましいとされている。
しかしながら、これまでに単離されたマルトースを主に
生成するα−アミラーゼは熱安定性に劣り、殆どが50
℃前後の至適温度を示すにすぎなかった。更に、一部高
温領域に至適温度を有するものも知られているが、酵素
の生産性が悪い、該酵素産生微生物の培養が困難である
等の欠点を有しており、高価であり、大規模使用ができ
ないなど工業的観点から十分満足できるものでなかった
しかしながら、このようなデンプンの酵素分解反応に係
わる諸問題点は、本発明によるα−アミラーゼ並びにそ
の製法によってほぼ解決される。
即ち、まず本発明のα−アミラーゼは約60℃に酉¥素
反応の至適温度を有しており、至適pHも弱酸性〜中性
領域にある。従って、デンプンの加水分解を高温でしか
も弱酸性領域近傍で実施することが可能となる。この事
実は、微生物汚染を確実に防止することを保証し、また
汚染に基づ<pH低下を補償する目的でアルカリ試薬を
添加する必要もなくなり、コストパフォーマンスにおけ
る大巾な改善が期待できる。更に、高温での反応が可能
なことから、反応速度の改善が期待でき、これは分解生
成物の量産性を保証する。
かくして、本発明の方法によればデンプンの酵素生産の
ために有用α−アミラーゼを安価かつ大量に供給でき、
またかくして得られる酵素によりマルトースを高度に含
有するデンプン塘の工業的に大規模な生成を有利に実施
できる。
実施例 以下、実施例に従って本発明の新規耐熱性マルトース生
成型のα−アミラーゼTF−35の製造法及びそれを用
いたデンプンまたはその分解生成物からのを用な糖類の
製造法につき更に具体的に説明する。
しかしながら、本発明の範囲は以下の実施例によって回
答制限されるものはない。
実施例1 好熱性放線菌サーモモノスポラ・ビリディスT F −
35(Thermomonospora viridi
sT F −35)菌株を500m!容の三角フラスコ
中に可溶性デンプン2%、ゼラチン加水分解物2%、K
、HPO,0,1%、Mg5CL 0.02%を含む培
地(pH7,0)  50m1:の20本に植菌し、4
5℃で48時間200ppmで回転振盪培養した後、集
菌しついで12. OOO×g、4℃で30分間遠心分
離して菌体を除き、110車位/rnlの酵素液840
all!得た。
得られた粗酵素液に固形硫酸アンモニウムを添加し、8
0%飽和とし、4℃で一夜放置するユ生じた沈殿を10
,000xg、4℃にて遠心して集め、5 mM Ca
Cfl 2を含む20mMトリス・塩酸緩衝液(、pl
(8,0)に溶解させた後、同緩衝液に対して一夜4℃
で透析する。透析により生じる沈澱は遠心分離により除
き、得られる上澄液を5mMCaC12を含む10mM
)リス・塩酸緩衝液(pl(8,0)で平衡化したDE
AE−セルロースカラムに吸着させ、0.05MのNa
C1を含む上記と同様な緩衝液によって酵素を溶出させ
る。溶出した活性画分を集め平均分画分子ff15.0
00の限外濾過膜を用いて濃縮した後、0.2MNaC
j7を含め上記同様のトリス・塩酸緩衝液を用いて一夜
透析する。
次いで、該透析酵素を同様に0.2MNaCβを含む上
記トリス・塩酸緩衝液で平衡化したセファクリルS−2
00カラムを用いてゲル濾過に付し、活性画分を集める
。かくして得られる精製α−アミラーゼTF−35はポ
リアクリルアミドゲルディスク電気泳動的に単一であり
、活性収率は約18%であった。
実施例2 (イ)10m〜□r CaC1’z  ・2H20を含
む5mf!の5%(W/V)の可溶性デンプン(メルク
社製)にデンプンIg当り200単位の実施例1で得た
本発明の精製α−アミラーゼTF−35を添加し、 5
5℃、p)t5.5で反応させた。24時間後の反応液
中の糖組成をバイオラッド(Bio−Rad−Lab)
社製HPX−42Aカラムを用いる高速液体クロマトグ
ラフ法(HPLC)で測定した。
その結果、グルコース12.5%、フルドース73.4
%、マルトトリオース8.2%、オリゴ糖5.9%であ
った。
(ロ)特異性 マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、
マルトペンタオース、マルトヘキサオース、パノース、
プルラン、及びα、β、T−サイクロデキストリンの1
0 mM CaCρ2・2H20を含む5%溶液5ml
に基質1gにつき200単位の本発明の精製α−アミラ
ーゼTF−35を添加し、55℃で24時間反応させた
。反応生成物をIIPLc法で測定した結果を第2表に
示す。
(ハ)至適pH O4IM酢酸護衝液(pH4,0,5,0,5,5゜6
.0)、0.IMリン酸謹衝液(pH6.0 、 6.
57.0,8.0>または、0.1Mグリシン援衝液(
pH9,0)に溶解させた1 %(W/V) 可i?l
Eヂンブンイ容液1.0dに本発明の精製酵素を予め1
m〜I EDTAを含む水で一夜透析したα−アミラー
ゼ含有溶液0.05mを混合し先に述べた方法でα−ア
ミラーゼ活性を測定した。α−アミラーゼTF−35の
至適p)IはpH6,0における酵素活性を100とす
る相対活性で示した(第1図)。
(ニ)安定pH pH4〜9の範囲で(ハ)で用いた酵素と同様に処理し
た本発明のα−アミラーゼTF−35を45℃で3時間
及び60℃で10分間処理し、pH6,0で処理した時
の残存酵素活性を100とする相対活性を第2図に示す
。なお、使用した暖衡液は酢酸(pH4〜6)、リン酸
(pH6〜8)及びグリシ:/−NaOH−NaC;!
 (pi(9)である。
pH6,30分、70℃、 〈ネ)作用適温 くハ)で用いた酵素と同様に処理した本発明のα−アミ
ラーゼTF−35含有溶液の活性を各温度で測定した。
60℃で測定した時の酵素活性を100とした時の相対
活性を第3図に示す。
(へ)失活条件及び、温度安定性 精製した本発明のα−アミラーゼTF−35を(ハ)で
用いた酵素と同様に処理した後、10mMcac ji
! 2 ・2H20存在下及び、不存在下で50℃及び
、60℃で30.60,140,21.0分間処理し、
残存する活性を測定した。その結果を第4図に示す。
(チ)阻害化 (ハ)で用いた酵素と同様に処理した本発明のα−アミ
ラーゼTF−35含有溶液に總濃度1mM(水銀は0,
1mM)となるように各種金属の塩酸塩を添加し活性を
測定した。無添加時の活性を100とした時の相対活性
を測定した結果を第3表に示す。
第3表 金属及び化学試葵の影響 くり〉  分 子 11 セファクリルS−200を用いたゲル濾過法により求め
た本発明のα−アミラーゼTF−35の分子量は、13
.000±2.000であった(第5図)C (ヌ)等電点 ファルマシア社11PBE94ゲル及び、ポリバッファ
ー74を用いるクロマトフオーカシング法により求めた
本発明のα−アミラーゼTF−35の等電点は、5.2
であった(第6図)C実施例3 好熱性放線菌サーモモノスポラ・ビリディスT F −
35<Thermomonospora viridi
s T F −35)菌株を500社容0三角フラスコ
中の可溶性デンプン2%、ゼラチン加水分解物2%、K
、HPO40,1%、:、4g5O,0,02%を含む
培地(pH7.0)  50rnlの10本に植菌し、
45℃で48時間、200r、 plm、で回転振盪培
養した後、集菌しついで12.000g、4℃で30分
間遠心分離して菌体を除き、87.5単位/−の粗酵素
液450−を得た。ついで平均分画分子量5.000の
限外濾過膜を用いてこれを’41 Rし、3.200単
位/蔵のa1粗酵素液を約10m1得た。なお、酵素の
活性単位は上記方法によって測定した。
ついで、5mfの20%(W/V)とうもろこしデンプ
ン懸濁液を細菌液化型耐熱性α−アミラーゼ(大和化成
側型、タライスターゼT−5)を用いて105℃で液化
した後、直に125℃で30分間オートクレーブし、D
、  E (DextroseEquivalent 
:直接還元糖に対する全固定物の割合)8のデンプン液
化液を得た。該デンプン液化液に対しデンプン1g当り
200単位のTF’−35菌の前述の方法で調製した濃
縮粗酵素液を添加し、pH5,5,55℃で48時間反
応させた。
ついで、反応柊了後の糖液に対して、0.2%(W/V
)の活性炭を添加し、沸騰水浴中で5分間加熱した後、
0.45μmポアサイズのメンブランフィルタ−で濾別
して得られる糖液中のマルトース含量をアミネックス(
Am1nex )HP X −42A (Bio −R
ad −Lab社製)カラムを用いる高速液体クロマド
グガフ法で測定した結果、72.5%であった。
実施例4 5m1の20%(W/V)馬鈴薯デンプン懸濁液を細菌
液化型α−アミラーゼ(大和化成■製りライスターゼし
−1)を用いて90℃で液化した後、直ちに125℃で
30分間オートクレーブし、D。
E9のデンプン液化液を得た。
該デンプン液化液の固形物に対し、0.2%の大豆由来
のβ−アミラーゼ(長潮生化学社製10.000U/g
)  及び実施例3で調整した濃縮粗酵素液をデンプン
Ig当り200単位添加し、pH5,5,55℃で48
時間反応させた。
ついで得られる糖液を実施例3と同様の方法で脱色、濾
過し、糖液中のマルトースの含有量を高速液体クロマト
グラフ法で測定した結果、82.3%であった。
実施例5 10m1の25%(W/V)とうもろこしデンプン懸濁
液を細菌液化型α−アミラーゼ(大和化成Ga製クりイ
スターゼし−5)を用し)で90℃で液化した後、直ち
に125℃でオートクレーブし、D、E5のデンプン液
化液を得た。
該デンプン液化液の固形物に対し、0.05%プルラナ
ーゼ(大野製菓製3.830 U/g)及び実施例3で
調整した濃縮粗酵素液をデンプン1g当り300単位添
加し、pH5.5.55℃で48時間反応させた。
つ51で得られる糖液を実施例3と同様の方法で脱色、
濾過し、糖液中のマルトースの含有量を高速液体クロマ
トグラフ法で測定した結果、78.2%であった。
実施例6 実施例5で調製したデンプン液化液に固形物に対し、0
.01%イソアミラーゼ(材厚製1250.000tJ
/g>及び実施例3で調製した濃縮粗酵素液をデンプン
1g当り200亘位添加し、pH5,5,55℃で反応
させた。
ついで得られる糖液を実施例3と同様の方法で脱色、濾
過し、糖液中のマルトースの含有量を高速液体クロマト
グラフ法で測定した結果、76.5%であった。
実施例7 約45βの28%(W/V)とうもろこしデンプン懸濁
液を細菌糖化型α−アミラーゼ(大和化成潤製クライス
ターゼし−5)を用いて90℃で液化した後、直ちに1
25℃でオートクレーブし、D、E5のデンプン液化液
を得た。
該デンプン液化液の固形物に対し、0.1大豆由来のβ
−アミラーゼ(長潮生化学社製L0,000U/g)、
0.1%のプルラナーゼ(大野製薬製3、830 U/
g)及び実施例3で調製したa1粗酵素液をデンプン1
g当り100単位添加し、pH5,5,55℃で48時
間反応させた。
ついで得られる糖液を実施例3と同様の方法で脱色、濾
過し、糖液中のマルトースの含有量を高速液体クロマト
グラフ法で測定した結果、88.0%であった。
〔発明の効果〕
以上詳しく述べたように、本発明によれば高温度域(6
0℃)に酵素反応の至適温度を有し、しかも弱酸性〜弱
塩基性領域に安定pH範囲を有するマ)レトース生成型
α−アミラーゼが提供され、このものはその前記緒特性
に基づき、デンプンの酵素分解反応の収率、効率を大幅
に改善することを可能とする。しかも余分な試薬の必要
性を排除し、脱塩などの後処理工程が短縮でき経済性も
著しく向上する。
かくして、本発明は安価かつ大規模でのデンプン糖の製
造を可能とするもので工業的に極めて大きな意義を有す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第3図には、それぞれ本発明のα−アミラー
ゼTF−35の相対活性のpH依存性及び温度依存性を
示す。第2図及び第4図には、それぞれ本発明のα−ア
ミラーゼTF−35の残存活性とpH及び温度との関係
を示す。第5図は、本発明のα−アミラーゼTF−35
を含むタンパク賃の分子量とフラクションとの関係を示
す図である。 第6図は、本発明のα−アミラーゼTF−350等電点
が5.2であることを示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)以下の理化学的性質を有するα−アミラーゼTF
    −35。 (イ)作用 アミロペクチン、アミロース、デンプン、 グリコーゲン及びそれらの部分加水分解物中のα−1,
    4−グルコピラノシド結合からなる直鎖状構造を特異的
    に加水分解し、主成分としてマルトースを生成する。 (ロ)基質特異性 マルトトリオース以上の重合度を有するα −1,4グルコピラノシド結合からなる直鎖状マルトオ
    リゴ糖及びサイクロデキストリンを加水分解し、プルラ
    ン及びパノースを加水分解しない。 (ハ)至適pH5.5〜6.0 (ニ)安定pH 40℃、3時間の条件下でpH5.5〜9.0で安定で
    ある。 (ホ)作用適温約60℃ (ヘ)失活温度 60℃、10分間の条件下でpH4及びpH9で完全に
    失活し、pH6、30分間の条件下で70℃で完全に失
    活する。 (ト)温度安定性 pH6、30分間の条件下では、55℃まで安定である
    。 (チ)阻害、活性化及び安定化 本酵素は、銅、水銀、カドミウム、亜鉛、 3価の鉄、N−ブロモサクシニイミドで阻害され、カル
    シウムで安定化される。 (リ)分子量(ゲル濾過法) 13,000±2,000 (ヌ)等電点(クロマトフォーカシング法)5.2
  2. (2)菌体外分泌型酵素である請求項(1)記載のα−
    アミラーゼTF−35。
  3. (3)サーモモノスポラ(Thermomonospo
    ra)属に属するα−アミラーゼTF−35生産菌を培
    養し、培養物からα−アミラーゼTF−35を採取する
    ことを特徴とするα−アミラーゼTF−35の製造法。
  4. (4)サーモモノスポラ(Thermomonospo
    ra)属に属するα−アミラーゼTF−35生産菌が微
    工研菌寄第10339号である請求項(3)記載の製造
    法。
  5. (5)請求項(1)記載のα−アミラーゼTF−35を
    単独もしくはβ−アミラーゼ及び/又は枝切り酵素と併
    用して、デンプンもしくはその加水分解物に作用させる
    ことを特徴とする糖類の製造法。
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