JP2559400B2 - マルトオリゴ糖生成アミラ−ゼ及びその製造法 - Google Patents

マルトオリゴ糖生成アミラ−ゼ及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なマルトオリゴ糖生成アミラーゼ更に詳
しくは、マルトペンタオースおよびマルトヘキサオース
を主成分として生成するマルトオリゴ糖生成アミラーゼ
及びその製造法に関するものである。
マルトオリゴ糖とは、澱粉の加水分解によって生成す
るオリゴ糖のうち、α−1,4−グルコシド結合のみから
なる直鎖の糖で且つ重合度2〜10のものをいう。マルト
オリゴ糖の甘味度は砂糖を100とすると純度40〜80%の
もので20〜25程度でありまたマルトオリゴ糖シラップは
低粘度でもので、低甘味、且つ低粘度という従来の澱粉
糖に見られない性質を有する新しい食品改良剤として期
待されている。また溶解度も高く保湿性にも優れている
ので、粉末アルコールや化粧品の原料として、さらにタ
ブレット原料、病人の流動食およびカロリー補給糖質そ
の他ボディー補強剤としての用途が考えられる。また、
高純度マルトオリゴ糖はアミラーゼ研究用試薬としてま
た臨床医学の分野でヒト血清および尿中のα−アミラー
ゼ測定用基質として使用されている。現在基質として用
いられているマルトオリゴ糖は、マルトテトラオース
(G4)、マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサオー
ス(G6)、マルトヘプタオース(G7)などである。
〔従来の技術〕
現在までにマルトオリゴ糖を生成する多くの特異的ア
ミラーゼが報告されている(〔酵素ハンドブック〕;赤
堀四郎監修、朝倉書店刊(昭和41年)および〔アミラー
ゼ〕;中村道徳監修、学会出版センター刊(昭和61年)
等参照)。
マルトースを生成するアミラーゼとしては、古くから
高等植物起源のβ−アミラーゼが知られているが、1946
年RobytとFrenchらはアミロースに作用して80%以上の
マルトースを生成するバチルス ポリミキサ(Bacillus
polymxa)起源のβ−アミラーゼを発見した(J.Robyt
and French.Arch.Biochem.Biophys.104 338(1964)。
マルトトリオースは、プルランをプルラナーゼで分解す
ることによって容易に得られるが、1975年若生らは澱粉
に作用して主にマルトトリオースを生成するストレプト
マイセス グリセウス(Streptomyces griseus)起源の
アミラーゼを発見した(若生勝雄、澱粉科学26 175(19
79))。
この他に、最近高崎らもバチルス(Bacillus)属起源
のマルトトリオース生成アミラーゼを見い出している
(特公昭59−17983)。
マルトテトラオース生成アミラーゼは1971年RobytとA
ckermanによってシュードモナス スツツェリ(Pseudom
onas stutzeri)の液体培養液中に見い出された(J.Rob
yt and R.J.Ackerman Arch.Biochem.Biophys.145 105
(1971))。
また1971年斉藤はバチルス リケニホルミス(Bacill
us licheniformis)起源の耐熱性α−アミラーゼが澱粉
に作用して主にマルトペンタオースを生成することを発
見した(N.Saito Arch.Biochem.Biophys.155 290(197
3))。さらに最近小林ら吉儀らも澱粉に作用して、マ
ルトペンタオースを主に生成するアミラーゼを見い出し
ている(小林昭一、昭和58年度日本澱粉学会大会要旨集
P301)、(吉儀尚浩、昭和59年日本農芸化学大会要旨集
P584)。
貝沼らは1971年エアロバクター エアロゲネス(Aero
bacter aerogenes(Klebsilla pneumoniae))起源の部
分精製プルラナーゼ中にアミロースに作用してマルトヘ
キサオースを生成するアミラーゼが混入していることを
発見した(K.Kainuma FEBSLett 26 281(1972))。
またKennedyら、谷口ら、および高崎らによってマル
トヘキサオースを生成するアミラーゼが見い出されてい
る(J.Kennedy Starke 31(1979))、(谷口肇、澱粉
科学 29 107(1982))、(Takasaki Agric.Biol.Chem.
47 2193(1983))。
本発明の酵素と、従来報告されているG5、G6生成マル
トオリゴ糖アミラーゼの理化学的性質を表1に比較して
示す。
この表から明らかなように、本発明の酵素は澱粉ある
いは澱粉系糖質に作用して、マルトペンタオースおよび
マルトヘキサオースを主成分とするマルトオリゴ糖を生
成するが、従来のマルトオリゴ糖生成アミラーゼとは、
その理化学的性質が異なるものである。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は澱粉あるいは澱粉系糖質に作用してマ
ルトペンタオースおよびマルトヘキサオースを主成分と
するマルトオリゴ糖を生成するアミラーゼおよびその製
造法であるが、従来のマルトオリゴ糖生成アミラーゼと
はその理化学的性質が異なる新規のアミラーゼ及びその
製造法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、新たに土壌より分離したバチルス属に属する微
生物を培養したものより、マルトペンタオースおよびマ
ルトヘキサオースを主成分として生成する新規なマルト
オリゴ糖生成アミラーゼが得られることを見出し、本発
明を完成した。
すなわち、本発明のマルトオリゴ糖生成アミラーゼの
理化学的性質を詳細に説明すると、以下のとおりであ
る。
作用および基質特異性 澱粉あるいは澱粉系糖質に作用して、主としてマルト
ペンタオース(G5)およびマルトヘキサオース(G6)を
生成する。
至適pHおよびpH 本酵素の至適pHは、7付近にあり(第1図参照)、そ
の安定pHは6〜10である(第3図参照)。
至適温度および熱安定性 本酵素の至適作用温度は45℃〜55℃である(第2図参
照)。また本酵素は50℃までは安定であるが、それ以上
の温度では活性が低下し、70℃、30分間でほとんど失活
する(第4図参照)。
阻害剤等の影響 表2に示されるように、本酵素は鉄、銅、コバルトイ
オン等の金属イオンやパラクロロメルクリベンゾエート
(以下pCMBと略記する)、エチレンジアミンテトラアセ
テート(以下EDTAと略記する)によって阻害されるが、
リチウム、マグネシウム、バリウム、カルシウムイオン
等によって阻害されない。
分子量 本酵素の分子量は、SDSポリアクリルアミドゲル電気
泳動法により約58,000であった。
等電点 本酵素をアンホライン存在下で電気泳動を行ない等電
点を測定したところ6.5付近であった。
本酵素は澱粉および澱粉系糖質と反応すると、主とし
てマルトペンタオースおよびマルトヘキサオースを生成
した。本発明におけるマルトペンタオースおよびマルト
ヘキサオースを主成分として生成するマルトオリゴ糖生
成アミラーゼは上記の性質を有するものである。
本発明の新規酵素マルトオリゴ糖生成アミラーゼの使
用形態としては精製酵素に限らず、微生物の培養物粗酵
素液、または酵素を精製する際の途中の標品等のいずれ
を用いても良い。
酵素または菌体を水不溶性の担体に担持せしめ固定化
酵素、固定化菌体の形態で用いることも可能である。
本発明の酵素は、澱粉および澱粉系糖質に作用して、
マルトペンタオースおよびマルトヘキサオースを主成分
とするマルトオリゴ糖を生成するが該酵素を作用させる
際の反応条件としては、反応液のpH6〜10特に6〜8が
好ましく、反応温度は通常70℃以下で適宜選択される
が、好ましくは45〜55℃が選ばれる。
本酵素の力価は不破らの方法(Fuwa.H.J.Biochem.41
1954)に準じ、以下の通り行なった。
0.1Mグリシン−NaOH緩衝液(pH8.0)に溶解した0.5%
可溶性澱粉2mlに、酵素液1mlを加え、40℃にて5分間反
応した後、その0.2mlに2×10-4Nのヨウ素の0.15N HCL
溶液5mlを加えて、酵素反応を停止し、700nm吸光度を測
定して、次式より求める。
ここでTおよびToはサンプルの吸光度およびブランク
の吸光度を示す。
つぎに、本発明の新規なマルトオリゴ糖生成アミラー
ゼの製造法について説明する。
本発明の製造法において使用される微生物は、バチル
ス属に属し、新規マルトオリゴ糖生成アミラーゼ生産能
を有する微生物であって、その具体例としては、バチル
ス エスピー(Bacillus sp.)#707(微工研菌寄第879
2号)があるが、本発明で使用し得る微生物は前記のも
のに限定されるものではない。
バチルス エスピー(Bacillus sp.)#707(微工研
菌寄第8792号)は、本発明者が土壌中より新たに分離し
た菌株であり、その菌学的性質は下記のとおりである。
なお、菌学的性質の試験及び分類方法は、「エアロビ
ック・スポアホーミング・バクテリア」〔“Aerobic Sp
oreforming Bacteria"(United State Department of A
griculture,Nov.1952 by N.R.Smith,R.E.Gordon & F.
E.Clark)〕及び「バージェーズ・マニュアル・オブ・
デタミネイティブ・バクテリオロジー」〔‘Bergey's M
anual of Determinative Bacteriology,1957)〕に基づ
いて行われた。
(バチルス エスピー#707菌の菌学的性質) イ.形態 1当たり澱粉15g、ポリペプトン10g、酵母エキス5
g、K2HPO41g、MgSO4・7H2O0.2g、炭酸ナトリウム10g、
寒天15gを含む組成(pH10.0)の平板寒天培地上で(但
し、炭酸ナトリウムは、他の成分と別に加熱殺菌し、そ
の後培地に加える。)、観察される形態を表3に示す。
ロ.各培地における生育状態 #707菌の各種培地における生育状態を表4にしめ
す。
なお、培地pH7.0ではほとんど生育せず、変化が認め
られなかったので、培地にそれぞれ炭酸ナトリウムを1
%加えてpH10.0とした。
ハ.生理的性質 #707菌に関し、生理的試験用培地にそれぞれ炭酸ナ
トリウムを1%加えて試験した結果を表5−1〜5−2
に示す。
以上の微生物の菌学的性質から前記文献の分類方法に
従いバチルス属に属する公知の菌種と比較検討したとこ
ろ、バチルス・エスピー#707菌(微工研菌寄第8792
号)は内生胞子の形が卵型であり、内生胞子の位置が末
端であり胞子による栄養細胞の膨張が認められない点か
らみてバチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus s
tearothermophilus)と比較することが適当である。し
かし表6に示すように、バチルス・エスピー#707菌は
生理的性質において、フオーゲス・プロスカラエルテス
ト(VPテスト)が陽性であるのに対し、バチルス・ステ
アロサーモフィラス(B.stearothermophilus)は陰性で
ある点、又#707菌の生育pHの範囲が9〜12であるのに
対し、バチルス・ステアロサーモフィラス(B.stearoth
ermophilus)は弱酸性中性域である点で異なる。
以上の結果から、バチルス・エスピー#707菌(微工
研菌寄第8792号)は好気性の有胞子細菌であることから
バチルス属に属する微生物である事は明らかであるが、
公知の菌種とは明らかに区別され、好アルアリ性細菌の
新菌種と認定することが妥当であると結論された。本発
明による微生物の培養方法は液体培地でも個体培地でも
よいが、液体培地が好ましく、炭素源として澱粉或いは
澱粉系糖質を必要とする。窒素源としては肉汁エキス,
大豆粉,コーンスチープリカー,コーングルテン等も利
用できる。
液体培地の一例を示す。 g 1当たりの培地組成 澱粉 15 (pH10.0) ポリペプトン 10 酵母エキス 5 K2HPO4 1 MgSO4・7H2O 0.2 炭酸ナトリウム 10 (但し、炭酸ナトリウムは、他の成分と別に滅菌した後
培地に加える。) 静置培養、振とう培養及び通気撹拌培養のいずれでも
可能であるが、好ましくは振とう培養または通気撹拌培
養により行う。培地pHは9〜12好ましくはpH10であっ
て、培養温度は10〜45℃、好ましくは37〜40℃がであ
り、培養時間1〜4日で微生物は培養液中に多量のアミ
ラーゼを分泌生産する。
従って、培養液を濾過または遠心分離して除菌操作
後、培養上澄液からアミラーゼを分離採取する。本アミ
ラーゼは既知の分離精製手段により採取することができ
る。例えば硫安等の塩による塩析、アルコール又はアセ
トン等の親水性有機溶媒による分画沈澱、イオン交換樹
脂等による吸着、分子ふるいクロマトグラフィー等をア
ミラーゼの分離精製法として例示することができる。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。
〔実施例〕
実施例1 バチルス エスピー(Bacillus sp.)#707菌(微工
研菌寄第8792号)を澱粉1.5%、ポリペプトン1.0%、酵
母エキス0.5%、リン酸二カリウム0.1%、硫酸マグネシ
ウム0.02%、炭酸ナトリウム1.0%(但し、炭酸ナトリ
ウムは、他の成分とは別に滅菌した後、培地に加える)
を含有する培地5を、10容ジャーファーメンターに
入れ、120℃20分間滅菌した後、植菌し、37℃で2日間
培養した。ジャーファーメンター培養は、撹拌回転数15
0rpm、通気量5/分で行った。培養終了後、遠心分離
により菌体を除去し、上清として得た粗酵素液に硫酸ア
ンモニウムを40%飽和添加し、生ずる沈澱を遠心分離で
除去する。次に遠心上清に硫酸アンモニウムを65%飽和
添加し、生ずる沈澱を遠心分離で集め、10mMトリス−塩
酸緩衝液(pH8.0)に溶解する。この溶液をセロファン
チューブを透析膜として、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH
8.0)にて一晩透析する。
透析した酵素液を、予め10mMトリス−塩酸緩衝液(pH
8.0)にて平衡化しておいたDEAE−トヨパール650M(東
洋曹達(株)日本)のカラム(1.5×45cm)に通液す
る。この操作で酵素はイオン交換樹脂に吸着され、同じ
緩衝液で吸着されない不純蛋白質を洗浄し、つぎに0〜
0.4Mの塩化カリウムを含む上記緩衝液でイオン濃度勾配
法を用いてマルトオリゴ糖生成アミラーゼを溶出する。
次にこの活性区分を10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)
で透析したのち再度DEAE−トヨパール650M(1.5×30c
m)に通して吸着させ同じ緩衝液で充分洗浄した後に0
〜0.2Mの塩化カリウムを含む同じ緩衝液で一回目と同様
にマルトオリゴ糖生成アミラーゼを溶出させた。
さらにこの活性区分をウルトラフィルトレーションメ
ンブレン(PM−10 Amicon社製)を用いて限外濾過し約1
0倍に濃縮して0.1M塩化カリウムを含む10mMトリス−塩
酸緩衝液(pH8.0)で緩衝化したセファクリルS−200
(ファルアシア社製スウェーデン)のカラム(2.2×90c
m)に通して精製酵素を得た。
実施例2 実施例1で得られた酵素標品を用いて、澱粉の糖化を
行なった。10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)に溶解し
た2%バレイショ澱粉糊化液2mlに、該酵素液0.1mlを加
え、45℃にて24時間反応させた。反応後、加熱(100℃
×10分)失活させた後、高速液体クロマドグラフ法によ
り生成糖の分析を行なった。
第5図は、高速液体クロマトグラムを示す図面である
が、実施例1で得られた酵素標品による糖化物はマルト
ペンタオース(G5)26%、マルトヘキサオース(G6)28
%であった。
〔発明の効果〕
本発明は、マルトペンタオースおよびマルトヘキサオ
ースを主成分として生成する新規マルトオリゴ糖生成ア
ミラーゼ及びその製造法に関するものである。
本発明により、マルトペンタオースおよびマルトヘキ
サオースを主成分とするマルトオリゴ糖を効率良く生産
することが可能となり、従来、大量生産が困難なため、
使用することが出来なかった食品分野における新しい食
品改良剤として、多くの用途が期待できる。また、現在
アミラーゼ研究用試薬として、あるいは臨床医学の分野
でヒト血清および尿中のα−アミラーゼ測定用試薬とし
て使用されている高純度マルトペンタオース、マルトヘ
キサオースの供給源として用いれば、比較的簡単な精製
工程で高純度のマルトペンタオース、マルトヘキサオー
スを安価に大量生産することが可能となり、その工業的
意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本酵素の至適pHを示す図であって、酵素溶液を
各pHで反応させた時の相対活性を示したものであり、第
2図は本酵素の至適温度を示す図であって、酵素溶液を
各温度で反応させた時の相対活性を示したものであり、
第3図は本酵素のpH安定性を示す図であって、酵素溶液
を各pHで40℃、1時間放置した後の相対活性を示したも
のであり、第4図は本酵素の熱安定性を示す図であっ
て、酵素溶液を各温度で30分間維持後の残存活性を相対
活性として示したものであり、第5図は高速液体クロマ
ドグラフにより分離した糖化物の糖組成を示す図であ
る。 1……グルコース、2……マルトース、3……マルトト
リオース、4……マルトテトラオース、5……マルトペ
ンタオース、6……マルトヘキサオース。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の理化学的を有するマルトオリゴ糖生
    成アミラーゼ。 作用および基質特異性 澱粉あるいは澱粉系糖質に作用して、主としてマルトペ
    ンタオース(G5)およびマルトヘキサオース(G6)を生
    成する。 至適pHおよびpH安定性 本酵素の至適pHは、7付近にあり、その安定pHは6〜10
    である。 至適温度および熱安定性 本酵素の至適作用温度は45℃〜55℃であり、また50℃ま
    では安定であるが、それ以上の温度では活性が低下し、
    70℃、30分間でほとんど失活する。 阻害剤等の影響 本酵素は鉄、銅、コバルトイオン等の金属イオンやパラ
    クロロメルクリベンゾエート(以下pCMBと略記する)、
    エチレンジアミンテトラアセテート(以下EDTAと略記す
    る)によって阻害されるが、リチウム、マグネシウム、
    バリウム、カルシウムイオン等によって阻害されない。 分子量 本酵素の分子量はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動
    法により約58,000であった。 等電点 本酵素をアンホライン存在下で電気泳動を行ない等電点
    を測定したところ6.5付近であった。
  2. 【請求項2】バチルス属(Bacillus)に属し、以下の理
    化学的性質を有するマルトオリゴ糖生成アミラーゼ生産
    能を有する微生物を培地に培養し、培養物から前記マル
    トオリゴ糖生成アミラーゼを採取することを特徴とする
    マルトオリゴ糖生成アミラーゼの製造法。 作用および基質特異性 澱粉あるいは澱粉系糖質に作用して、主としてマルトペ
    ンタオース(G5)およびマルトヘキサオース(G6)を生
    成する。 至適pHおよびpH安定性 本酵素の至適pHは、7付近にあり、その安定pHは6〜10
    である。 至適温度および熱安定性 本酵素の至適作用温度は45℃〜55℃であり、また50℃ま
    では安定であるが、それ以上の温度では活性が低下し、
    70℃、30分間でほとんど失活する。 阻害剤等の影響 本酵素は鉄、銅、コバルトイオン等の金属イオンやパラ
    クロロメルクリベンゾエート(以下pCMBと略記する)、
    エチレンジアミンテトラアセテート(以下EDTAと略記す
    る)によって阻害されるが、リチウム、マグネシウム、
    バリウム、カルシウムイオン等によって阻害されない。 分子量 本酵素の分子量はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動
    法により約58,000であった。 等電点 本酵素をアンホライン存在下で電気泳動を行ない等電点
    を測定したところ6.5付近であった。
  3. 【請求項3】バチルス属に属する微生物がアルカリ性細
    菌バチルス エスピー(Bacillus sp.)#707菌(微工
    研菌寄第8792号)であることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項に記載のマルトオリゴ糖生成アミラーゼの製造
    法。
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