JPH02104437A - アルミニウム合金製コネクテイングロツドの製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エンジンの構成部品であるコネクティングロ
ッドをアルミニウム合金材料により形成する際に用いら
れる、アルミニウム合金製コネクティングロッドの製造
法に関する。

（従来の技術） シリンダとピストンとを備える往復動エンジンにおいて
は、ピストンの往復運動をクランク軸の回転運動に変換
するためのコネクティングロッドが用いられる。斯かる
コネクティングロッドは、一般に、要求される機械的特
性及び生産性が考慮されて、鍛造により製造される。コ
ネクテイングロッドが鍛造成形されるにあたっては、従
来、例えば、特開昭５９−２０６１３３号公報にも示さ
れる如く、先ず、押出機を用いてビレットから棒状素材
を得、得られた棒状素材を所定の長さに切断して型鍛造
用素材に加工し、その後、型鍛造用素材を上型及び下型
から成る金型内に配して加圧鍛造することにより、コネ
クティングロッド素材を得るようにする方法がとられて
いる。

また、コネクティングロッドは、エンジンにおける燃焼
室内で生じる爆発燃焼圧力を、ピストンを介して受けて
高速運動を行う部材とされるので、充分な剛性及び疲労
強度を具え、かつ、軽量化が図られたものとされること
が望まれる。そして、このような要望に応じるべく、コ
ネクティングロッドをアルミニウム合金材料により作製
することが提案されており、アルミニウム合金製のコネ
クティングロッドが製造されるにあたっては、疲労強度
の確保、熱膨張係数の低減等の観点から、アルミニウム
合金材料として、シリコン含有量を、例えば、１７重量
％以上と多量とすることが可能、　　とされる急冷凝固
アルミニウム粉末合金が用いられることや！い・ （発明が解決しようとする課題） しかしながら、アルミニウム合金材料としてシリコン含
有量が多量とされた急冷凝固アルミニウム粉末合金が用
いられて、コネクティングロ・ラドが鍛造成形される場
合には、製造されたアルミニウム合金製のコネクティン
グロッドが、シリコン含有量力ｉ多量である素材の特性
に起因して、切欠感度が高くなり、その表面部分におけ
る鍛造時に受けた僅かな傷あるいは割れ等を起点として
、疲労破壊を起こすことになる虞があり、特に、高い荷
重負荷が作用し、表面に比較的大なる曲げ応力が作用す
るものとされるコネクティングロッドの棒状部（Ｉ枠部
）におけるリプ部の表面部分の傷あるいは割れは、それ
を起点としての疲労破壊をまねき易いものとなり、コネ
クティングロッドの実質的疲労強度低下に直結すること
になる不都合がある。

斯かる点に鑑み、本発明は、エンジンにおけるコネクテ
ィングロッドをシリコン含有量が多量とされたアルミニ
ウム合金材料を用いて得るにあたり、得られるアルミニ
ウム合金製コネクティングロッドを、疲労破壊を生じ易
い部分の切欠感度が低くされて、その表面における傷あ
るいは割れ等を起点とする疲労破壊が抑制され、疲労強
度の向上が図られたものとすることができるアルミニウ
ム合金製コネクティングロッドの製造法を提供すること
を目的とする。

（課題を解決するための手段） 上述の目的を達成すべく、本発明に係るアルミニウム合
金製コネクティングロッドの製造法は、第１のアルミニ
ウム粉末合金材料により中央部が形成されるとともに、
第１のアルミニウム粉末合金材料に比してシリコン含有
量が少量きされた第２のアルミニウム粉末合金材料によ
゛す、中央部をその長手方向に沿って挾む両側部が形成
された棒状素材を押出成形によって得、次に、得られた
棒状素材を両端面から加圧して大径端部と小径端部とを
有するものとすべく成形して型鍛造素材を得て、その型
鍛造素材をコネクティングロッド用型内に配し、型鍛造
素材に対するコネクティングロッド用型内での鍛造を行
って、コネクティングロッド素材を得、さらに、コネク
ティングロッド素材に仕上げ加工を行って、アルミニウ
ム合金製コネクティングロッドを得るようし、型鍛造素
材をコネクティングロッド用型内に配すにあたっては、
型鍛造素材における第２のアルミニウム粉末合金材料に
より形成された両側部を、コネクティングロッド用型に
おけるコネクティングロッドのリプ部形成部分に対応す
るものとなすようにするものとされる。

（作　用） 上述の如くの本発明に係るアルミニウム合金製コネクテ
ィングロッドの製造法により製造されたアルミニウム合
金製コネクティングロッドは、その中央部が第１のアル
ミニウム粉末合金材料により形成された部分とされると
ともに、中央部をその長手方向に沿って両側から挾む位
置に設けられるリブ部の表面部分が、第１のアル、ミニ
ウム粉末合金材料に比してシリコン含有量が少量とされ
た第２のアルミニウム粉末合金材料により形成された部
分とされる。従って、本発明に係るアルミニウム合金製
コネクティングロッドの製造法によれば、中央部がシリ
コン含有量が多量とされた象、冷凝固アルミニウム粉末
合金材料が用いられて形成され、中央部の両側に位置す
るリブ部の表面部分がシリコン含有■が比較的少量とさ
れたアルミニウム粉末合金材料が用いられて形成された
アルミニウム合金製コネクティングロッドを得ることが
可能とされる。斯かるアルミニウム合金製コネクティン
グロッドは、その中央部が、シリコン含有量が多量とさ
れた急冷凝固アルミニウム粉末合金材料により形成され
て、充分な疲労強度が確保されるとともに、温度膨張が
抑制されるものとされ、しかも、リブ部の表面部分が、
シリコン含有量が比較的少量とされたアルミニウム粉末
合金材料により形成されることにより、切欠感度が低下
せしめられてその表面における傷あるいは割れ等を起点
とする疲労破壊が効果的に抑制されるものとされる。さ
らに、このようなアルミニウム合金製コネクティングロ
ッドは、実際の使用に供されて温度上昇を生じたとき、
シリコン含有量が比較的少量とされたアルミニウム粉末
合金材料により形成されることによって熱膨張係数が大
なる部分とされるリブ部における表面部分の熱膨張によ
り、表面部分全体に圧縮応力が作用し、それにより疲労
強度が向上せしめられることになる。

（実施例） 以下、本発明に係るアルミニウム合金製コネクティング
ロッドの製造法の一例を図面を参照して説明する。

本発明に係るアルミニウム合金製コネクティングロッド
の製造法の一例が実施されるにあたっては、先ず、例え
ば、１７重量％のシリコンとその他の成分として鉄、銅
及びマグネシウムとを含み、主要残部がアルミニウムと
された象、冷凝固アルミニウム粉末合金材料（以下、第
１のアルミニウム合金材料という）と、例えば、１２重
遣％のシリコンとその他の成分として鉄、銅及びマグネ
シウムとを含み、主要残部がアルミニウムとされたアル
ミニウム粉末合金材料、即ら、第１のアルミニウム合金
材料に比してシリコン含有量が少量とされたアルミニウ
ム粉末合金材料（以下、第２のアルミニウム合金材料と
いう）とを用意する。

次に、用意された第１及び第２のアルミニウム合金材料
の夫々を、第２図に示される如く、円筒状のアルミニウ
ム製容器ｌｏ内に詰める。その際、アルミニウム製容器
１０の内部の輪切断面を平行２線で３つの領域に分割し
たζき、そのうちの中央の領域を第１のアルミニウム合
金材料Ａｔが占め、中央の領域を挾む両側の領域を第２
のアルミニウム合金材料Ａ２が占めるようになす。この
ようにしてアルミニウム製容器１０内に詰められた第１
及び第２のアルミニウム合金材料ＡＩ及びＡ２を、脱気
処理した後、ビレットとして熱間押出成形機に装填し、
熱間押出成形機による、ビレットを所定の温度に加熱し
たもとでの熱間押出成形を行って、第３図に示される如
くの棒状素材１２を得る。棒状素材１２は、第１のアル
ミニウム合金材料Ａ１により形成された中央部１２ａと
、第２のアルミニウム合金材料Ａ２により形成された、
中央部１２ａをその長平方向に沿って挾む両側部１２ｂ
とを有するものとされる。

続いて、棒状素材１２を、圧縮成形装置によりその両端
面から加圧して圧縮成形する。圧縮成形装置は、第４図
に示される如くに、円筒内部状の内部空間を形成する下
型１４と上型１６とを備えており、下型１４にはその型
形成面から突出する突出部１４ａが設けられ、また、上
型Ｉ６にはその型形成面から突出する突出部１６ａが設
けられていて、下型１４と上型１６とが円筒内部状の内
部空間を形成すべく合わされるとき、突出部１４ａと突
出部１６ａとは、夫々の端面部を相互当接させて、円環
状の突出部を形成するものとなる。

そして、下型１４及び上型１６により形成される円筒内
部状の内部空間は、突出部１４ａ及び突出部１６ａによ
り形成される円環状の突出部から一方の端部側と円環状
の突出部から他方の端部側とでは径が異なるものとなる
ようにされており、円環状の突出部から一方の端部側に
おける内部空間１８の径が、円環状の突出部から他方の
端部側における内部空間２０の径より大とされている。

さらに、圧縮成形装置には゛、下型１４と上型１６とが
合わされて形成される内部空間１日及び２０内を夫々摺
動可能とされる加圧ポンチ２２及び２４も備えられてい
る。

斯かる圧縮成形装置による圧縮成形に際しては、第４図
に示される如く、棒状素材Ｉ２を、下型Ｉ４及び上型１
６が合わされて形成される円筒内部状の内部空間内に、
中間部が突出部１４ａ及び突出部１６ａにより形成され
る円環状の突出部によって支持されるようにして配置す
る。それにより、棒状素材１２は、その一端部側を内部
空間１８内に位置させ、また、その他端部側を内部空間
２０内に位置させるものとされる。このようにして下型
１４及び上型１６の内部に配された棒状素材１２につい
て、一端部側の端部に加圧ポンチ２２を当接させるとと
もに他端部側の端部に加圧ポンチ２４を当接させ、加圧
ポンチ２２及び２４を同時に押圧力Ｐをもて作動させて
、下型１４及び上型１６の内部における、その両端面か
ら押圧力Ｐを作用させての加圧圧縮成形を行う。その結
果、下型１４及び上型１６の内部において、棒状素材１
２の一端部側が内部空間１８の径と同径となるように成
形されるとともに、棒状素材１２の他端部側が内部空間
２０の径と同径となるように成形されることになって、
第５図に示される如くの型鍛造素材３０を得ることがで
きる。

圧縮成形装置により得られた型鍛造素材３０は、下型１
４及び上型１６における内部空間１８内での圧縮成形に
より形成された大径端部３２と、下型１４及び上型１６
における内部空間２０内での圧縮成形により形成された
小径端部３４とが、中間部３６によって連結されたもの
となり、また、大径端部３２．中間部３６及び小径端部
３４を軸方向に通じて、第１のアルミニウム合金材料Ａ
１により形成された中央部３０ａと、第２のアルミニウ
ム合金材料Ａ２で形成された、中央部３０ａをその長手
方向に沿って挾む両側部３０ｂとを有するものとされる
。

次に、上述の如くにして得られた型鍛造素材３０に対し
、押圧鍛造装置による型鍛造を行う。押圧鍛造装置は、
第１図に示される如くに、下型４０と上型４２とから成
るコネクティングロッド用型を備えており、下型４０及
び上型４２の夫々は、両者間に鍛造成形すべきコネクテ
ィングロッド素材の形状を定めるキャビティを形成する
ための、キャビティ形成部４０ａ及び４２ａを夫々有し
ている。

斯かる押圧鍛造装置による型鍛造に際しては、型鍛造素
材３０を下型４０のキャビティ形成部４０ａと上型４２
のキャビティ形成部４２ａとの間に配置する。その際、
型鍛造素材３０における中間部３６が、コネクティング
ロッド素材におけるコネクティングロッドのＩ枠部とな
るべき部分を形成するものとなるようにし、さらに、型
鍛造素材３０における第２のアルミニウム合金材料Ａ２
で形成された両側部３０ｂが、キャピテイ形成部４０ａ
及び４２ａにおける、コネクティングロッドのリプ部形
成部分に対応する位置に配されるようになす。そして、
例えば、上型４２を下型４０に向けて下降せしめること
により、第１図に示される如く、キャビティ形成部４０
ａとキャビティ形成部４２ａとの間に配された型鍛造素
材３０を押圧変形させて、キャビティ形成部４０ａ及び
４２ａによって形成されるキャビティ内に充満させ、型
鍛造素材３０に対する型鍛造を行う。なお、型鍛造素材
３０が生じる余肉は、下型４０及び上型４２の型の合わ
せ面部におけるフラッシュ部に押し出され、バリ３０゛
が形成される。このようにして型鍛造素材３０に対する
型鍛造が行われることによって、コネクティングロッド
素材が得られることになり、第１図は、コネクティング
ロッド素材におけるコネクティングロッドの夏枠部とな
るべき部分（４４）が成形される状態を示す。

上述の如くに、型鍛造素材３０が下型４０のキャビティ
形成部４０ａと上型４２のキャビティ形成部４２ａとの
間に配置されるにあたり、型鍛造素材３０における第２
のアルミニウム合金材ＨＡ２で形成された両側部３０ｂ
が、キャビティ形成部４０ａ及び４２ａにおける、コネ
クティングロッドのリブ部形成部分に対応する位置に配
されることにより、第１図に示されるコネクティングロ
ッドにおける■枠部となるべき部分４４ば、中央部４４
ａが第１のアルミニウム合金材料Ａｔで形成されたもの
とされるとともに、中央部４４ａを挟む位置に配される
リブ部の表面部分４４ｂが、第２のアルミニウム合金材
料Ａ２で形成されたものとされる。

その後、型鍛造により得られたコネクティングロッド素
材を押圧鍛造装置から取り出し、パリ３０′の除去等を
含む仕上げ加工を施して、第６図に示される如くのアル
ミニウム合金製コネクティングロッドを得る。このよう
にして得られるアルミニウム合金製コネクティングロッ
ドは、そのＩ桿部４４゛が、中央部４４ａ°が第１のア
ルミニウム合金材料Ａ１で形成されたものとされ、かつ
、中央部４４ａ゛を挟む両側部に配されるリブ部の表面
部分４４ｂ′が、第２のアルミニウム合金材料Ａ２で形
成されたものとされる。従って、Ｉ枠部４４°における
中央部４４ａ°が、シリコンの含有量が多量とされた第
１のアルミニウム合金材料Ａ１により形成されることに
より、剛性が大とされて充分な疲労強度が確保されると
ともに、温度膨張係数が低減されたものとされ、かつ、
Ｉ枠部４４°におけるリブ部の表面部分４４ｂ゛が、シ
リコンの含有量が比較的少量とされた第２のアルミニウ
ム合金材料Ａ２で形成されたものとされることにより、
切欠感度が低下せしめられてその表面における傷あるい
は割れ等を起点とする疲労破壊が効果的に抑制されるも
のとされ、さらに、温度膨張係数が比較的大とされるの
で、実際の使用に供されて温度上昇を生じたとき、！桿
部４４”の表面部分全体に対して熱膨張による圧縮応力
を作用させて、疲労強度の向上に貢献するものとされる
。

なお、第６図に示される如くのアルミニウム合金製コネ
クティングロッドには、その後、さらに、孔あけ加工等
が施される。

（発明の効果） 以上の説明から明らかな如く、本発明に係るアルミニウ
ム合金製コネクティングロッドの製造法によれば、その
Ｉ環部の中央部がシリコン含有量が比較的多量とされた
、例えば、急冷凝固アルミニウム粉末合金材料等のアル
ミニウム粉末合金材料が用いられて形成されるとともに
、Ｉ環部の中央部の両側に位置するリブ部の表面部分が
シリコン含有量が比較的少量とされたアルミニウム粉末
合金材料が用いられて形成されたものとされるアルミニ
ウム合金製コネクティングロッドを得ることができる。

従って、本発明に係るアルミニウム合金製コネクティン
グロッドの製造法により得られるアルミニウム合金製コ
ネクティングロッドは、■枠部が充分な疲労強度が確保
されるとともに、温度膨張が抑制されるものとされ、し
かも、リブ部の表面部分が、切欠感度が低下せしめられ
てその表面における傷あるいは割れ等を起点とする疲労
破壊が効果的に抑制されるものとされ、さらに、実際の
使用に供されて温度上昇を生じたとき、Ｉ環部の表面部
分全体に、熱膨張による圧縮応力を作用させて疲労強度
を向上させるものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本発明に係るアルミニウム合金製コネ
クティングロッドの製造法の一例が実施される場合にお
ける各工程の説明に供される図、第６図は本発明に係る
アルミニウム合金製コネクティングロッドの製造法の一
例により得られるアルミニウム合金製コネクティングロ
ッドを示す斜視図である。 図中、１２は棒状素材、３０は型鍛造素材、４４°はＩ
環部、４４ａ°は１桿部における中央部、４４ｂ“はＩ
環部におけるリブ部の表面部分、Ａ１は第１のアルミニ
ウム合金材料、Ａ２は第２のアルミニウム合金材料であ
る。 久瞥〒乙、。８．工□ Ａ２；第２のアルミニウム合金材料 箱　２　図　　第１のアルミニウム 合金材料 ム嘗 ′第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　第１のアルミニウム粉末合金材料により中央部が形成
   され、上記第１のアルミニウム粉末合金材料に比してシ
   リコン含有量が少量とされた第２のアルミニウム粉末合
   金材料により、上記中央部をその長手方向に沿って挾む
   両側部が形成された棒状素材を押出成形によって得る工
   程と、 上記棒状素材を両端面から加圧して大径端部と小径端部
   とを有するものとすべく成形して型鍛造素材を得る工程
   と、 上記型鍛造素材を、コネクティングロッド用型内に、該
   型鍛造素材における上記第２のアルミニウム粉末合金材
   料により形成された上記両側部を、上記コネクティング
   ロッド用型におけるコネクティングロッドのリブ部形成
   部分に対応するものとなして配し、該型鍛造素材に対す
   る上記コネクティングロッド用型内での鍛造を行って、
   コネクティングロッド素材を得る工程と、 上記コネクティングロッド素材に仕上げ加工を行って、
   アルミニウム合金製コネクティングロッドを得る工程と
   、 を含むことを特徴とするアルミニウム合金製コネクティ
   ングロッドの製造法。