JPH0158251B2 - - Google Patents
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- JPH0158251B2 JPH0158251B2 JP378381A JP378381A JPH0158251B2 JP H0158251 B2 JPH0158251 B2 JP H0158251B2 JP 378381 A JP378381 A JP 378381A JP 378381 A JP378381 A JP 378381A JP H0158251 B2 JPH0158251 B2 JP H0158251B2
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は連続鋳造鋳片内に存在する合金元素お
よび不純物元素の偏析を鋳片の特定条件下での加
熱・熱間加工・加熱工程により、実質的に無害化
するまでに分散軽減せしめ、均一な内質を有する
鋼材を得ることを目的とする。 一般に連続鋳造工程で製造された鋳片内にはそ
の鋳造時の凝固過程において合金元素および不純
物元素によつて鋳片の厚み方向の中心部に中心偏
析とよばれる濃厚な偏析帯が生じる。鋳片内に生
じたこのような偏析はその後の工程において除去
ないしは軽減されることなく鋼材内に残存し、内
質の不均一性を招くばかりでなく、これから製造
した鋼板を溶接した時、熱影響部(HAZ)に割
れを誘発する。このため通常溶接用の厚鋼板を連
続鋳造鋳片から製造する場合は、溶接HAZ割れ
が発生しないよう成分設計において配慮がなされ
ているが、それでも鋳片厚み方向の中心帯に合金
元素および不純物元素によつて成分設計とは著し
く異なつた成分帯、つまり中心偏析帯が形成さ
れ、溶接HAZ割れの誘発を免れ得ないのが実状
である。 鋳片内に存在する上述した合金元素および不純
物元素の偏析は、その発生時点である鋳片の鋳造
時の凝固過程において防止することが最も望まし
いが、現在の製鋼技術では鋳片の鋳造時の凝固過
程において合金元素および不純物元素の偏析を防
止または無害化することは困難で工業的に不利で
ある。このため鋳片内に生じた偏析をその他の工
程において無害化することが必要となり、鋳片内
に生じた偏析を消滅ないしは分散する方法として
従来は鋳片の溶体拡散処理法が用いられてきた。
この方法は鋳片を1250〜1300℃の温度で均熱する
ことにより偏析元素を溶体拡散させ偏析を分散軽
減することを特徴とするものである。しかしこの
方法により偏析を十分に分散軽減し、その後均一
な内質を有する鋼材を得るためにはきわめて長時
間の処理が必要であるにも拘らず、実操業的には
生産性あるいは製造コスト等の観点から概ね10時
間程度の処理で妥協せざるを得ないのが現状であ
る。このため実際には鋳片内に生じた偏析を十分
に分散軽減せしめるには到つておらず、また同方
法の処理温度が1250〜1300℃の高温であることか
ら粗大結晶粒の発生は避けられず、その細粒化で
製造コストは嵩み、さらには省エネルギーの観点
からも望ましくない。 上記に鑑み、本発明者は種々実験、検討の結果
A3変態点温度以上、1200℃未満の鋳片に断面減
少率20%以上の十分な加工を加え、拡散の起点と
なる欠陥または転位を与え、しかる後1000〜1300
℃の範囲の加熱拡散処理を行うと鋳片内の偏析元
素の拡散を著しく促進させることができることを
見出した。本発明は上記知見をもとになされたも
ので、工業上の実用性の低い前記溶体拡散処理法
よりも短時間かつ低温で行なう歪誘起拡散により
鋳片を処理して鋳片内に存在する合金元素および
不純物元素の偏析を消滅ないしは分散軽減して、
均一な内質を有する鋼材を得ることを特徴とする
ものであつて、その特徴とするところは、A3変
態点温度以上の連続鋳造鋳片を1200℃未満の温度
で鋳片の断面減少率20%以上の一次熱間加工を開
始し、その後連続的にあるいは一次熱間加工終了
温度から、 1000℃ 120分〜180分未満 1165℃ 30分〜180分 1250℃ 15分〜 60分 1300℃ 30分未満 の範囲に再加熱することを特徴とする鋳片から鋼
材を製造する方法にある。なおA3変態点温度と
は純鉄または鋼を加熱または冷却した場合に、フ
エライトからオーステナイトへ、またはその逆の
変態が開始される温度をさす。 ここで本発明の構成要件の限定理由について述
べる。 鋳片の一次熱間加工の開始温度をA3変態点温
度以上で1200℃未満の温度としたのは、一次熱間
加工温度が1200℃以上であると、続く熱間加工に
より鋳片内に導入される欠陥個数が消滅または減
少し、偏析元素の拡散効果が中心偏析を実質的に
無害化するにいたらなくなるためであり、A3変
態点温度未満では組織が不均一でかつ加工負荷が
大きいためである。また、一次熱間加工の終了温
度は、低温である程歪付加量は多くなるが加工負
荷も増大するのでこの点を考慮すれば、オーステ
ナイト域加工ないしは(オーステナイト+フエラ
イト)二相域加工の何れでもよい。また鋳片の一
次熱間加工に先だつ鋳片の温度範囲は、一次熱間
加工温度との関係から、少なくとも一次熱間加工
温度範囲よりも高い温度範囲であればよく、従つ
て連続鋳造のままでこの温度範囲が得られること
は、省エネルギーの観点から極めて望ましい。そ
こで両要件を勘案の上、鋳片の一次熱間加工に先
だつ保持温度はA3変態点温度以上、すなわち低
温から加熱する場合はAc3、溶鋼から降温の場合
はAr3の各変態点温度以上とした。 鋳片の一次熱間加工量は鋳片の断面減少率が20
%未満では偏析元素の拡散に対する効果を得るの
に必要な欠陥または転位導入量が少ないので鋳片
の断面減少率で20%以上とした。 鋳片の一次熱間加工後の加熱温度範囲は、一次
熱間加工により導入された欠陥を媒介とする偏析
元素の歪誘起拡散が十分に行われるように、本発
明者が種々の実験検討から得た温度を示す第1図
のSで示す範囲、 すなわち 1000℃ 120分〜180分未満 1165℃ 30分〜180分 1250℃ 15分〜 60分 1300℃ 30分未満 とした。この場合の温度は加熱炉の雰囲気温度で
はなく、鋳片の温度で一般的には雰囲気温度より
約50℃程度低温であると考えられている。なお鋼
片の一次熱間加工工程からその後の加熱工程へ
は、一次熱間加工後の鋳片温度が加熱の設定温度
範囲にあればそのまま連続的に移行してもよい
し、設定温度以下であれば再加熱的に移行しても
よい。 この1000℃以上の再加熱後の圧延については特
に限定はなく、必要に応じて通常の圧延を行つて
よい。 再加熱時の鋼材厚みが、使用上の厚みに達して
おれば、再加熱により鋳片の中心偏析に該当する
部分の歪誘起拡散処理のみで使用に供してよい。 またこの拡散処理の効果は、処理鋼板の厚みが
薄い程高く、特に80mm以下で処理を行うことは作
業性、経済性の相乗効果も加わり、総合効果が顕
著である。従つて製品厚みが80mm以下となる時
は、拡散のための欠陥または転位を付与する一次
熱間圧延時に所定の板厚まで加工を行うことは好
ましい。 一方、再加熱温度が1100℃を超え、特に1200℃
前後に達する時は、鋼材内の結晶粒が材質の劣化
を招来する粗大粒となることが充分に予想される
ので、粗大粒を細粒化し、材質の維持向上を目的
として、通常の圧延を行うことは望ましく、何ら
かの理由で再加熱をこの温度領域まで高める時
は、鋼材厚みとして必要な減厚量を確保しておく
ことが好ましい。これ等の圧延の際仕上つた製品
を縦方向操作つまり圧延方向にわたるUST(超音
波探傷法)によつて品質保証を行う時はUSTの
減衰の少いAr3変態点までの圧延温度で加工を完
了することが好ましく、USTによる品質保証を
必要としないときは、USTの減衰の大きいAr3変
態点以下におよんで圧延を完了するようにして、
再加熱用熱量原単位の低減を図ることは好まし
い。 また本発明に供する鋼に少くともCaを0.0005〜
0.008重量%添加すると、Caによる介在物の形態
変化および介在物の浮上促進等の効果が相乗的に
寄与して、中心偏析の消滅、無害化が後記実施
例、整理No.69、71、73に示すように格段に向上す
るので好ましい。この場合の添加量としては
0.0005%以下では効果は不充分であり、0.008%
を超えると不経済である。 以下に本発明の実施例を示す。 (1) 供試鋼
よび不純物元素の偏析を鋳片の特定条件下での加
熱・熱間加工・加熱工程により、実質的に無害化
するまでに分散軽減せしめ、均一な内質を有する
鋼材を得ることを目的とする。 一般に連続鋳造工程で製造された鋳片内にはそ
の鋳造時の凝固過程において合金元素および不純
物元素によつて鋳片の厚み方向の中心部に中心偏
析とよばれる濃厚な偏析帯が生じる。鋳片内に生
じたこのような偏析はその後の工程において除去
ないしは軽減されることなく鋼材内に残存し、内
質の不均一性を招くばかりでなく、これから製造
した鋼板を溶接した時、熱影響部(HAZ)に割
れを誘発する。このため通常溶接用の厚鋼板を連
続鋳造鋳片から製造する場合は、溶接HAZ割れ
が発生しないよう成分設計において配慮がなされ
ているが、それでも鋳片厚み方向の中心帯に合金
元素および不純物元素によつて成分設計とは著し
く異なつた成分帯、つまり中心偏析帯が形成さ
れ、溶接HAZ割れの誘発を免れ得ないのが実状
である。 鋳片内に存在する上述した合金元素および不純
物元素の偏析は、その発生時点である鋳片の鋳造
時の凝固過程において防止することが最も望まし
いが、現在の製鋼技術では鋳片の鋳造時の凝固過
程において合金元素および不純物元素の偏析を防
止または無害化することは困難で工業的に不利で
ある。このため鋳片内に生じた偏析をその他の工
程において無害化することが必要となり、鋳片内
に生じた偏析を消滅ないしは分散する方法として
従来は鋳片の溶体拡散処理法が用いられてきた。
この方法は鋳片を1250〜1300℃の温度で均熱する
ことにより偏析元素を溶体拡散させ偏析を分散軽
減することを特徴とするものである。しかしこの
方法により偏析を十分に分散軽減し、その後均一
な内質を有する鋼材を得るためにはきわめて長時
間の処理が必要であるにも拘らず、実操業的には
生産性あるいは製造コスト等の観点から概ね10時
間程度の処理で妥協せざるを得ないのが現状であ
る。このため実際には鋳片内に生じた偏析を十分
に分散軽減せしめるには到つておらず、また同方
法の処理温度が1250〜1300℃の高温であることか
ら粗大結晶粒の発生は避けられず、その細粒化で
製造コストは嵩み、さらには省エネルギーの観点
からも望ましくない。 上記に鑑み、本発明者は種々実験、検討の結果
A3変態点温度以上、1200℃未満の鋳片に断面減
少率20%以上の十分な加工を加え、拡散の起点と
なる欠陥または転位を与え、しかる後1000〜1300
℃の範囲の加熱拡散処理を行うと鋳片内の偏析元
素の拡散を著しく促進させることができることを
見出した。本発明は上記知見をもとになされたも
ので、工業上の実用性の低い前記溶体拡散処理法
よりも短時間かつ低温で行なう歪誘起拡散により
鋳片を処理して鋳片内に存在する合金元素および
不純物元素の偏析を消滅ないしは分散軽減して、
均一な内質を有する鋼材を得ることを特徴とする
ものであつて、その特徴とするところは、A3変
態点温度以上の連続鋳造鋳片を1200℃未満の温度
で鋳片の断面減少率20%以上の一次熱間加工を開
始し、その後連続的にあるいは一次熱間加工終了
温度から、 1000℃ 120分〜180分未満 1165℃ 30分〜180分 1250℃ 15分〜 60分 1300℃ 30分未満 の範囲に再加熱することを特徴とする鋳片から鋼
材を製造する方法にある。なおA3変態点温度と
は純鉄または鋼を加熱または冷却した場合に、フ
エライトからオーステナイトへ、またはその逆の
変態が開始される温度をさす。 ここで本発明の構成要件の限定理由について述
べる。 鋳片の一次熱間加工の開始温度をA3変態点温
度以上で1200℃未満の温度としたのは、一次熱間
加工温度が1200℃以上であると、続く熱間加工に
より鋳片内に導入される欠陥個数が消滅または減
少し、偏析元素の拡散効果が中心偏析を実質的に
無害化するにいたらなくなるためであり、A3変
態点温度未満では組織が不均一でかつ加工負荷が
大きいためである。また、一次熱間加工の終了温
度は、低温である程歪付加量は多くなるが加工負
荷も増大するのでこの点を考慮すれば、オーステ
ナイト域加工ないしは(オーステナイト+フエラ
イト)二相域加工の何れでもよい。また鋳片の一
次熱間加工に先だつ鋳片の温度範囲は、一次熱間
加工温度との関係から、少なくとも一次熱間加工
温度範囲よりも高い温度範囲であればよく、従つ
て連続鋳造のままでこの温度範囲が得られること
は、省エネルギーの観点から極めて望ましい。そ
こで両要件を勘案の上、鋳片の一次熱間加工に先
だつ保持温度はA3変態点温度以上、すなわち低
温から加熱する場合はAc3、溶鋼から降温の場合
はAr3の各変態点温度以上とした。 鋳片の一次熱間加工量は鋳片の断面減少率が20
%未満では偏析元素の拡散に対する効果を得るの
に必要な欠陥または転位導入量が少ないので鋳片
の断面減少率で20%以上とした。 鋳片の一次熱間加工後の加熱温度範囲は、一次
熱間加工により導入された欠陥を媒介とする偏析
元素の歪誘起拡散が十分に行われるように、本発
明者が種々の実験検討から得た温度を示す第1図
のSで示す範囲、 すなわち 1000℃ 120分〜180分未満 1165℃ 30分〜180分 1250℃ 15分〜 60分 1300℃ 30分未満 とした。この場合の温度は加熱炉の雰囲気温度で
はなく、鋳片の温度で一般的には雰囲気温度より
約50℃程度低温であると考えられている。なお鋼
片の一次熱間加工工程からその後の加熱工程へ
は、一次熱間加工後の鋳片温度が加熱の設定温度
範囲にあればそのまま連続的に移行してもよい
し、設定温度以下であれば再加熱的に移行しても
よい。 この1000℃以上の再加熱後の圧延については特
に限定はなく、必要に応じて通常の圧延を行つて
よい。 再加熱時の鋼材厚みが、使用上の厚みに達して
おれば、再加熱により鋳片の中心偏析に該当する
部分の歪誘起拡散処理のみで使用に供してよい。 またこの拡散処理の効果は、処理鋼板の厚みが
薄い程高く、特に80mm以下で処理を行うことは作
業性、経済性の相乗効果も加わり、総合効果が顕
著である。従つて製品厚みが80mm以下となる時
は、拡散のための欠陥または転位を付与する一次
熱間圧延時に所定の板厚まで加工を行うことは好
ましい。 一方、再加熱温度が1100℃を超え、特に1200℃
前後に達する時は、鋼材内の結晶粒が材質の劣化
を招来する粗大粒となることが充分に予想される
ので、粗大粒を細粒化し、材質の維持向上を目的
として、通常の圧延を行うことは望ましく、何ら
かの理由で再加熱をこの温度領域まで高める時
は、鋼材厚みとして必要な減厚量を確保しておく
ことが好ましい。これ等の圧延の際仕上つた製品
を縦方向操作つまり圧延方向にわたるUST(超音
波探傷法)によつて品質保証を行う時はUSTの
減衰の少いAr3変態点までの圧延温度で加工を完
了することが好ましく、USTによる品質保証を
必要としないときは、USTの減衰の大きいAr3変
態点以下におよんで圧延を完了するようにして、
再加熱用熱量原単位の低減を図ることは好まし
い。 また本発明に供する鋼に少くともCaを0.0005〜
0.008重量%添加すると、Caによる介在物の形態
変化および介在物の浮上促進等の効果が相乗的に
寄与して、中心偏析の消滅、無害化が後記実施
例、整理No.69、71、73に示すように格段に向上す
るので好ましい。この場合の添加量としては
0.0005%以下では効果は不充分であり、0.008%
を超えると不経済である。 以下に本発明の実施例を示す。 (1) 供試鋼
【表】
(2) 溶接条件
【表】
(3) 試験および判定方法
試験方法
JIS Z 3122
突合せ溶接継手の型曲げ試験方法
(側曲げ試験方法)
判定方法
日本海事協会、鋼船規則による曲げ試験で
の許容割れ3mm未満を採用し、割れ3mm以上
の発生率と3mm未満の発生率と無欠陥の発生
率の3区分で判定した。 (4) 実施例
の許容割れ3mm未満を採用し、割れ3mm以上
の発生率と3mm未満の発生率と無欠陥の発生
率の3区分で判定した。 (4) 実施例
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
以上説明した実施例の結果を示す表3に明らか
なように、本発明の条件を悉く満足した本発明
例、つまり整理No.4、5、6、8、9、11、12、
15、16、17、18、20、21、23、25〜34、36、37、
39、41〜43、45、47、50〜52、56〜58、62〜64、
68〜73は、長さ3mm以上の割れの発生が全くみら
れなかつた。 これは鋳片の中心偏析が実質的に無害化される
までに充分に拡散、分散または消滅された結果、
溶接継手部の型曲げ試験(側曲げ試験)でも割れ
の発生が防止、抑制されたものと思われる。これ
に対し比較例は長さ3mm以上の割れが3〜50%発
生し本発明の効果の確実でかつ顕著なことを示し
た。 以上の説明から明らかな如く、本発明は不可避
的に発生する鋳片の中心偏析を経済的かつ工業的
に無害化することを可能とするので、連続鋳造方
法の経済性、品質の安定性を更に高め、鋳片によ
る鋼材の製造範囲を拡大し、それから享受する利
益を広く拡大かつ増大するものである。
なように、本発明の条件を悉く満足した本発明
例、つまり整理No.4、5、6、8、9、11、12、
15、16、17、18、20、21、23、25〜34、36、37、
39、41〜43、45、47、50〜52、56〜58、62〜64、
68〜73は、長さ3mm以上の割れの発生が全くみら
れなかつた。 これは鋳片の中心偏析が実質的に無害化される
までに充分に拡散、分散または消滅された結果、
溶接継手部の型曲げ試験(側曲げ試験)でも割れ
の発生が防止、抑制されたものと思われる。これ
に対し比較例は長さ3mm以上の割れが3〜50%発
生し本発明の効果の確実でかつ顕著なことを示し
た。 以上の説明から明らかな如く、本発明は不可避
的に発生する鋳片の中心偏析を経済的かつ工業的
に無害化することを可能とするので、連続鋳造方
法の経済性、品質の安定性を更に高め、鋳片によ
る鋼材の製造範囲を拡大し、それから享受する利
益を広く拡大かつ増大するものである。
第1図は本発明の第2次処理における加熱処理
温度と滞留時間の関係を示したもので、Sがその
限定範囲である。
温度と滞留時間の関係を示したもので、Sがその
限定範囲である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 A3変態点温度以上の連続鋳造鋳片を1200℃
未満の温度で鋳片の断面減少率20%以上の一次熱
間加工を開始し、その後連続的にあるいは一次熱
間加工終了温度から、 1000℃120分〜180分未満 1165℃ 30分〜180分 1250℃ 15分〜 60分 1300℃ 30分未満 の範囲に再加熱することを特徴とする鋳片から鋼
材を製造する方法。 2 再加熱前の鋼材厚みを80mm以下とすることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 再加熱後、熱間加工を行うことを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 再加熱後の熱間加工をAr3変態点までに完了
することを特徴とする特許請求の範囲第3項記載
の方法。 5 再加熱後の熱間加工をAr3変態点以下におよ
んで完了することを特徴とする特許請求の範囲第
3項記載の方法。 6 少くともCaを0.0005〜0.008重量%添加した
鋳片を用いることを特徴とする特許請求の範囲第
1項乃至第5項のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP378381A JPS57120614A (en) | 1981-01-16 | 1981-01-16 | Method for producing steel material from ingot |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP378381A JPS57120614A (en) | 1981-01-16 | 1981-01-16 | Method for producing steel material from ingot |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57120614A JPS57120614A (en) | 1982-07-27 |
JPH0158251B2 true JPH0158251B2 (ja) | 1989-12-11 |
Family
ID=11566777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP378381A Granted JPS57120614A (en) | 1981-01-16 | 1981-01-16 | Method for producing steel material from ingot |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57120614A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59197523A (ja) * | 1983-04-19 | 1984-11-09 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 加工用熱延鋼板の製造方法 |
JPH066495B2 (ja) * | 1985-08-01 | 1994-01-26 | 信越石英株式会社 | 高純度石英ガラスの製造方法 |
JPH0753882B2 (ja) * | 1986-02-04 | 1995-06-07 | 日本鋼管株式会社 | 溶接割れ感受性の低い非調質高張力鋼板の製造方法 |
-
1981
- 1981-01-16 JP JP378381A patent/JPS57120614A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57120614A (en) | 1982-07-27 |
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