JPH0136208Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば商品のプライスカードや、各
種商品その他のものに貼着するめに使用する粘着
ラベルに関するものである。

この種の用途に使用されている従来のラベル、
シール類は、適宜の数字等の形状にくり抜いた本
体の裏面に設けた接着材や所謂両面接着材等によ
り、商品やプライスカードに一枚一枚はがしなが
ら貼り付けて使用するものである。つまりラベ
ル、シール類の本体をそれが保持されているシー
ト等から一々はがし、あらためて被貼着物に押し
付けてゆく作業が必要である。そのため、本体を
はがす際にラベル、シール類が変形したり、弱い
部分でちぎれたりし易く、また連続して貼れない
ため不揃いになり易い問題があつた。

本考案は上記の問題を解決するもので、その目
的は裏面に接着層を形成した本体の表面に部分接
着層を介して剥離紙を重設したものを一組とし
て、多数組を重ねて一体として扱うことができ、
接着層と部分接着層の接着強度をコントロールす
ることにより、最下面の本体から順に一枚づつ貼
着することができる粘着ラベルを提供することに
ある。

即ち本考案は文字、数字その他の図形等任意形
状を有する本体１の裏面に接着層を２を形成し、
本体１の表面には剥離紙３を重設するとともに、
該剥離紙３と前記本体１とを部分接着層４により
貼り合わせたものを一組とし、剥離紙３と部分接
着層４との接着強度を剥離紙３と裏面接着層２の
接着強度より大きくかつ理想的接着面Ｓと裏面接
着層２の接着強度より小さく設定したことを特徴
とする粘着ラベルである。以上のように構成する
ことにより、この粘着ラベルを特別の貼着装置を
用いて被貼着物に押し付けるだけで機械的に貼着
することが可能となる。

以下本考案を図示の実施例を参考に説明する
と、１は数字「２」の形状に切取つた合成樹脂製
の本体、２はその裏面に形成した接着層で、本体
１の長さより稍短か目になつており、そのため本
体１の裏面両端には僅かな隙間ｇが設けられる。
３は本体１の表面に重ねて設けた本体１と同形同
大の剥離紙、４はこの剥離紙３と本体１をそれら
の一端部にて貼り合わせた部分接着層であり、以
上のものが貼り合わさつて一組の粘着ラベルＬを
構成する（第１図）。各接着層２，４は接着材を
塗付したり、或いは所謂両面粘着テープを接着す
る等適宜手段により形成する。

粘着ラベルＬの形態は、上記及び第２図のほ
か、数字等表示５を表面に設けたチツプ状或いは
無地のチツプ状のもの６でも良く（第３図、第４
図）、無地の場合は適宜記入することができる。
而して剥離紙３と本体１を部分的に接着したのは
重設した二組の粘着ラベルが、非接着部７で容易
に離れかつ、組単位で剥れ易くするためである。
各組の粘着ラベルの接着強度は裏面接着層２と被
貼着物である理想的接着面Ｓとの間で接着強度が
100％発揮されるとすると、剥離紙３と裏面接着
層２（他の組のもの）との接着強度は前記に対し
例えば50％、また剥離紙３と部分接着層４との接
着強度は同様に75％となるように設定している。
尚部分接着層４を端部に設けたのは剥離容易のた
めである。理想的接着面Ｓとは本考案に係る粘着
ラベルの貼着を予定しており、かつ貼着適合性の
良い相手接着面の意味であり、例えばプライスカ
ードの場合はプラスチツク面、商品では紙、樹
脂、皮等があり一定しない。

第５図乃至第９図は以上の粘着ラベルＬを使用
するラベル貼着装置を示すもので、各図中、７は
多数重合した粘着ラベルＬ…を収容できるラベル
収容筒、８はその下面に開口したラベルの貼着通
過口、９は該通過口８の両側部で口内に突出しラ
ベルＬ…を係止する爪、１０は粘着ラベルＬ…の
背面に貼着圧力を加える加圧体で、該加圧体１０
はラベル収容筒７に固定されている保持枠１１に
係止した外筒１２の内部に摺動自在に嵌挿されて
おり、中心に立設した枠体１３が外筒１２内に垂
下している部材１４と抜出防止手段１５及び弾発
ばね１６を介して結合している。１７は加圧体１
０の下面に設けた突台部、１８は外筒１２の上端
に嵌着したハンドル、１９は外筒１２を枠体１１
に係止させた係止突起、２０は枠体１１の嵌合孔
で収容筒７の側面に設けた突部２１と係合する。
また９ａ，９ａは係止爪９の両側に設けた切込み
でラベル加圧により係止爪９が外方へ開き易くす
るために設けたもの、２２は収容筒７が嵌まる
蓋、２３はその中に設けた剥離面である。尚、収
容筒７は透明材により形成すると内部のラベル残
量が透視できる。

以上の構成に於いて、係止爪９を内方に曲げる
とともに収容筒７を外し、その中に適当量の粘着
ラベルＬ…を接着層２を下向きにセツトし、再び
収容筒７を枠体１１により外筒１２に組付け、第
９図に示す如くハンドル１８を持つて貼着装置を
被貼着物に対し加圧すると、最下位（最外部）の
ラベルＬの接着層２が加圧体１０の突台部１７に
押されて被貼着物に接着し、その後装置を引き離
すと粘着ラベルＬは係止爪９，９から外れ被貼着
物上に残ることとなる。その際、次の組と接する
剥離紙３は、部分接着層４と本体１との接着強度
より弱い接着力であるので、被貼着物上のラベル
Ｌに付着し、従つてラベル貼着装置の収容ラベル
Ｌは常に接着層２が露出しているので貼着装置を
被貼着部にただ押し付けるだけで次々とラベルＬ
を貼つてゆくことができる。

本考案は以上のような内容を有しており、裏面
に接着層２を形成した本体１の表面に部分接着層
４を介して剥離紙３を重ねて設けたものを一組と
しているので、多数組を重ねて製造したものを本
体一枚（一組）づつ剥して使用することができ、
特に剥離紙３と部分接着層４との接着強度を、剥
離紙３と次の組の裏面接着層２の接着強度より大
きくかつ理想的接着面Ｓと裏面接着層２の接着強
度より小さく設定しているため、最外部の粘着ラ
ベルＬを貼着後引き離すと剥離紙も引き剥される
から、未貼着側には接着層２が露出し従つて剥離
紙３を一々剥す必要がなく効率の良いラベル貼着
作業が行なえるとともに、部分接着層４の接着強
度を本体１に対するよりも剥離紙３に対して大き
く設定可能であるから、部分接着層４を本体１に
残さず剥離紙３とともに除去できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る粘着ラベルの実施例に関する
もので、第１図は分解斜視図、第２図乃至第４図
はラベルの形態の変形例示す平面図、第５図は本
考案の粘着ラベルを使用する貼着装置の側面図、
第６図は同上の下面図、第７図は同上の縦断面
図、第８図はラベル貼着状態の要部拡大断面図、
第９図は使用状態の斜視図である。 １……本体、２……裏面の接着層、３……剥離
紙、４……部分接着層、Ｓ……理想的接着面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 文字、数字その他の図形等任意形状を有する
   本体１の裏面に接着層２を形成し、本体１の表
   面には剥離紙３を重設するとともに、該剥離紙
   ３と前記本体１とを部分接着層４により貼り合
   わせたものを一組とし、剥離紙３と部分接着層
   ４との接着強度を剥離紙３と裏面接着層２の接
   着強度より大きくかつ理想的接着面Ｓと裏面接
   着層２の接着強度より小さく設定したことを特
   徴とする粘着ラベル。 (2) 部分接着層４と剥離紙３との接着強度を、部
   分接着層４と本体１とのそれよりも大きく設定
   したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の粘着ラベル。