JPS6120067Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は管理および使用に際して極めて簡便な
のし紙積重体に関する。従来ののし紙は一枚づつ
のものとして製作されていて、表書および贈り主
名を記入した後、片面粘着テープ又は糊剤を用い
て品物の容器に粘着するのが常であつた。

然るに、通常のし紙は和紙系統の紙を主体とし
ているため、片面粘着テープまたは糊剤を用いて
の貼着はかなり手数がかかり、しかも歪が生ずる
可能性が極めて大であつた。本考案は前述した従
来ののし紙の欠点を排除する新規なのし紙積重体
を提供するものである。

本考案は、のし紙裏面の周縁部適所に特定の接
着部を限定して粘着剤層を形成すると共に、該粘
着剤層に対向するのし紙表面に粘着剤層よりも僅
かに大寸法かまたは同寸法である離型剤層を形成
してなるのし紙基材を、所要枚数束状に積重仮着
したことを特徴とするのし紙積重体である。

本考案はのし紙を所望枚数、例えば50枚、100
枚単位で束状に積重仮着しているから、名前等の
書き入れに際して、一枚づつ剥離せずに積重仮着
状態のまま書き入れても紙間でずれが生じること
なく、従来のようにのし紙を一枚づつ台紙等に載
置して書き入れを行う必要性は全くない。特に本
考案の重要点として、のし紙の形状に応じて裏面
の上部または両脇部のみに粘着剤層を形成して粘
着剤層と対向する表面の離型剤層と順次に仮着積
重しているから、そのままの状態で持ち運びおよ
び管理が容易であり、全面仮着ではないので一枚
ごとののし紙の剥離は極めて簡単であると共に、
剥離後、直ちに物品容器に貼着することにより、
貼着は簡便で粘着時間を著しく節約できる。例え
ば従来の粘着テープによる押え貼り、または糊に
よる接着等の場合と比較して約４分の１の時間が
節減できる。

本考案は前述のように管理および使用簡便な、
新規ななのし紙積重体である。

図面について具体例を説明する。短冊式のし紙
は表面に表書５と水引模様４とを現出させてい
る。

表書５や水引模様４はのし紙の使用目的に応じ
て任意である。短冊式ののし紙基材１は表面上縁
部に離型剤層２を塗工し、裏面上部に粘着剤層３
を形成する。離型剤層２の寸法は粘着剤層３に寸
法より多少広くする。加工したのし紙基材１は順
次に離型剤層２と粘着剤層３とを仮着させてのし
紙積重体Ａとする。通常、積重体Ａの最下紙は粘
着剤層を形成しない台紙等とする。積重体Ａは50
枚単位が好ましい。離型剤層２は例えばシリコン
系離型剤を用い、粘着剤層３は例えばアクリル系
エマルジヨンタイプの粘着剤を用いる。

第４図は掛紙式ののし紙積重体Ｂである。この
場合は各のし紙裏面の粘着剤層および対向する表
面の離型剤層を両脇部に形成する。

本考案は新規なのし紙積重体であつて、積重体
は周縁部に仮着部分を設けて束状に積重さている
ので、使用時には仮着部分を剥離してその粘着剤
層を直ちに容器等は歪なく接着することが出来
て、粘着テープや糊を用いる接着に比較して接着
が極めて簡便である。

また仮着部分が周縁部になるので、氏名等の記
入は仮着部分以外ののし紙表面に積重状態のまま
迅速に記入出来る。更に積重体であるので当該管
理が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は短冊式のし紙の正面図、第２図は第１
図の拡大縦断面図、第３図は短冊式のし紙積重体
の斜視図、第４図は掛紙式のし紙積重体の斜視図
を各々示す。 １……のし紙基材、２……離型剤層、３……粘
着剤層、４……水引模様、５……表書、Ａ……短
冊式のし紙積重体、Ｂ……掛紙式のし紙積重体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. のし紙裏面の周縁部適所に特定の接着部を限定
   して粘着剤層を形成すると共に、該粘着剤層に対
   向するのし紙表面に粘着剤層よりも僅かに大寸法
   かまたは同寸法である離型剤層を形成してなるの
   し紙基材を、所要枚数束状に積重仮着したことを
   特徴とするのし紙積重体。