JPH01237493A - コンクリート製原子炉格納容器とその構築方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、コンクリート製原子炉格納容器とその構築方
法に係り、特に、ダイヤフラムフロアの部分の構造及び
コンクリート打設工程と、コンクリート製側壁の構築工
程とを改良する技術に関するものである。

「従来の技術」 第５図は、沸騰水型原子炉における原子炉格納容器の従
来例を示すもので、コンクリート製生体遮蔽壁（原子炉
建屋壁）１に囲まれた鋼製容器２の中に、原子炉圧力容
器３、原子炉ペデスタル４、原子炉遮蔽壁５がそれぞれ
収納されるとともに、ダイヤフラムフロア６によって、
ドライウェル７とサプレッションチェンバ８とを区画す
るようにしている。そして、前記ダイヤフラムフロア６
は、サプレッションチェンバ８の底部から立設された複
数のコンクリ−ト９によって支持されており、また、ダ
イヤフラムフロア６には、複数本のベント管１０が吊持
されて、ドライウェル７の圧力が急激に高くなった場合
に、圧力蒸気をプール水Ｗに吐出させて、凝縮による体
積の減少に基づいて、原子炉格納容器の内圧の上昇を抑
制するようにしている。

一方、沸騰水型原子炉（ＢＷＲ）における各仕様の改良
を図るとともに、原子炉格納容器の構築作業や、内部に
おける安全機器の設置場所の確保、保守点検、補修作業
等の作業性の向上を図る等を目的として、原子炉圧力容
器（炉心）をほぼ垂直円筒状のコンクリート製格納容器
（いわゆるＡＢＷＲ）に収納する計画がなされており、
この場合、原子炉ペデスタルの内部の下方をドライウェ
ル雰囲気として、ザプレッノヨンヂエンバから区画する
構造が提案されている。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、垂直円筒状のコンクリート製格納容器に
おいて、ダイヤフラムフロアは、コンクリートスラブに
よって形成するとともに、原子炉ペデスタルとその外方
のコンクリート製側壁との間に一体に架設したいイつゆ
る剛構造とすることができるが、ダイヤフラムフロアの
構築を行なう場合に、打設コンクリートの重量をシール
プレートの部分で受けながら、コンクリート・グラウト
が同化するまでの間、全体を水平状態に保持することが
必要である。

この場合にあって、前述したコラムサポートにダイヤフ
ラムフロアを支持する技術を応用することが提案されて
シ゛）るが、コンクリート製格納容器では、側壁部分と
原子炉ペデスタル部分とのコンクリート打設を複数回の
工程に分けて、縦積み状態に構築して行く工程を経るた
め、ダイヤフラムフロアの高さまでのコンクリート打設
が完了してから、コラムサポートを立設して、シールプ
レートの支持を行なうとともに、ダイヤプラムフロア部
分のコンクリート打設作業が終了した後に、ザプレッシ
ョンヂエンバから側壁または原子炉ペデスタルを貫通し
て、コラムサポートを分解して撤去する作業が必要にな
る。さらに、側壁における貫通部分を閉塞して、サブレ
ッションヂエンバを気密構造にする作業工程が付加され
ることになり、原子炉格納容器における全体の構築工程
に干渉を与え、工期が長大なものとなり易い等の改良点
が残されている。

本発明は、このような従来技術の課題を解決するもので
ある。つまり、ダイヤフラムフロア部分のコンクリート
打設作業を円滑に行なうとともに、原子炉ペデスタルや
側壁部分のコンクリート打設作業に関連する工期を短縮
し、また、シールプレートの支持に使用した部材をパイ
プホイップストラクヂャ等に応用できるようにすること
等を目的とするものである。

「課題を解決するための手段」 本発明に係るコンクリート製原子炉格納容器では、原子
炉ペデスタルの上部とその外方のコンクリート側壁との
間に、門形梁が架設されるとともに、該門形梁の下方位
置にダイヤフラムフロアが架設されている構成としてい
る。

また、本発明に係るその構築方法では、原子炉ペデスタ
ルとその外方の中間側壁との間に門形梁を架設しておき
、該門形梁からソールプレートを吊持してその」二にダ
イヤフラムフロア用コンクリートを打設した後、前記中
間側壁の上にコンクリートを打設して側壁を形成するこ
とによって、原子炉格納容器の構築を行なうものである
。

「実施例」 以下、本発明に係るコンクリート製原子炉格納容器の一
実施例をその構築方法とともに、第１図ないし第４図に
基づいて説明する。

該−実施例にあっては、第１図ないし第４図に示す工程
順にコンクリート製原子炉格納容器を構築するものであ
り、第３図に示すように、全体構造がコンクリート製容
器１１とされるとともに、側壁１２の部分が垂直円筒状
とされて、これら内面にライナ１３を貼付することによ
り密封構造としている。

そして、ダイヤフラムフロア６の」二に」二部ドライウ
ェル１４が、また、原子炉ペデスタル４の内部に下部ド
ライウェル１５が形成されて、相互に連通状態とされて
いるとともに、原子炉ペデスタル４の上部とその外方に
位置するコンクリート製容器１１の側壁１２との間に、
門形梁１６がまたがって架設されるとともに、該門形梁
１６の下方位置にコンクリート製のダイヤフラムフロア
６が架設されている構成である。

以下、原子炉格納容器の構築工程順に詳細を説明する。

第１図に示すように、原子炉ペデスタル４及び側壁１２
の部分について、その内面にライナ１３を貼付した状態
のものを、ダイヤフラムフロア６のシールプレート１７
の高さ（レベルＩ７１　）まで構築し、該レベルＬ、の
原子炉ペデスタル４及び側壁（中間側壁）１２の上に、
これらをまたぐように門形梁１６を架設する。該門形梁
１６は、例えば第４図のＡ部分で示すように、必要に応
じて角度θで複数分割したものが使用される。

これらの門形梁１６には、あらかじめ調料やワイヤロー
プ等の吊持部４Ａ１８によって、シールプレート１７を
複数箇所で吊持した状態とし、その上に上下及び水平方
向に鉄筋１９を配置しておき、門形梁１６を架設後、前
記ライナ１３とソールプレート１７とを相互に溶接する
ことにより接続して、ザプレッンヨンヂエンバ８を密封
構造とする。

一方、中間側壁１２の側のライナ１３と、原子炉ペデス
タル４の側のライナ１３とに対して、中間ライナ１３ａ
　・１３ｂをそれぞれ立ち上げておき、また、中間側壁
１２の内面に若干ずれた位置に、門形梁■６とシールプ
レート１７とに対して連結した支持柱２０を立設して、
第４図のＡ部分に示す状態とする。

該支持柱２０は、予め門形梁１６に取り付けておいても
よい。

このように各部を接続した状態のシールプレート１７の
上に、ダイヤフラムフロア６を形成するためのコンクリ
ートを打設し、第２図に示すように、ダイヤフラムフロ
ア６の外周部を中間側壁１２の内面近傍で支持した状態
とする。また、第２図において、鎖線Ｘで示す位置から
門形梁１６を切断して、鉄筋１９及び中間ライナ１３ａ
を残して、第４図のＢ部分に示すように、外側に位置す
る部分を撤去する。

次いで、前記中間側壁１３ａの上にコンクリートを打設
し、側壁１３を形成することによってコンクリート製容
器１１の構築を行なうとともに、原子炉ペデスタル４の
上にコンクリート打設を行なうことによって、原子炉遮
蔽壁５を構築する。また、門形梁１６とシールプレート
１７とを接続していた吊持部祠１８は、適宜時期にダイ
ヤフラムフロア６の」二面から突出している部分を撤去
して、第３図の完成状態とするものである。

このように構成される原子炉格納容器であると、サプレ
ッションチェンバ８の空間が完全な空洞となって、内部
に従来例のコラムサポート９ようなものが残されないの
で、ザプレッンヨンヂエンバ８の内部空間が単純な構造
となるとともに、必要に応じて有効利用を図ることがで
きる。そして、ダイヤフラムフロア６の上に残された門
形梁１６の部分は、配管等の支持のためのパイプホイッ
プストラクヂャとしての利用や、ダイヤフラムフロア６
の上方位置に、プラットボームを形成する場合の支持梁
として利用できる。

また、構築工程において、ダイヤフラムフロア６を形成
するためのコンクリート打設作業は、門形梁１６によっ
てシールプレート１７を支持するとともｊこ、中間ライ
ナ１３ａ　・１３ｂに囲まれた部分への＝８− コンクリート・グラウト注入によって円滑に行なうこと
ができる。

この場合において、シールプレート１７をライナ１３に
溶接すると、サプレッションチェンバ８が密封状態に区
画されるので、以下のコンクリート打設工程をサプレッ
ションチェンバ８と関係な〈実施することができ、中間
ライナ１３ａにその上方位置のライナ１３を接続して、
コンクリート打設を続行することにより、コンクリート
製原子炉格納容器が完成する。これらによって、コンク
リート打設作業に関連する工期を短縮することができる
ものである。

「発明の効果」 以上、説明したように、本発明に係るコンクリート製原
子炉格納容器とその構築方法によれば、■門形梁によっ
てシールプレートを支持して、その上にダイヤフラムフ
ロア用のコンクリート打設を行なうものであるから、サ
プレッションチェンバの中にコラムサポートを設置する
必要がなく、ダイヤフラムフロアや側壁の構築工程を簡
単にして工期短縮を図ることができる。

■シールプレートを側壁や原子炉ペデスタルのライナに
溶接することにより、ザプレッションチェンバにおける
内部空間を密封状態とすることができる七ともに、内部
空間にコラムザボート等が残されない単純な形状として
、内部空間の有効利用を図ることができる。

■ダイヤフラムフロアの上に残された門形梁は、配管等
の支持や各種機器設置のためのパイプホイッブストラク
チャとしての利用や、プラットホームを形成する場合の
支持梁として利用することができる。

等の優れた効果を奏するものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明に係るコンクリート製原子
炉格納容器の一実施例をその構築方法における工程順と
ともに示す一部を省略した正断面図、第４図は第１図に
おけるＡ−Ａ矢視及び第２図のＢ−Ｂ矢視部分を併記し
た平面図、第５図は原子炉格納容器の従来例を示す一部
を省略した正断面図である。 ３・　原子炉圧力容器（炉心）、 ４・　原子炉ペデスタル、 ５・・・・・原子炉遮蔽壁、 ６・・・・・・ダイヤフラムフロア、 ８・・・・・・ザプレッションチェンバ、９・・・・・
・コラムザボート、 １０・・・・・・ベント管、 １１・・・・・・コンクリート製容器、１２・・・・・
・側壁（中間側壁）、 １３・・・ライナ、 １３ａ・・・・・・中間ライナ、 １３ｂ　・・・中間ライナ、 １４・・・・上部ドライウェル、 ■５　　　下部ドライウェル、 １６・・・・・・門形梁、 １７・・・シールプレート、 １８・　吊持部材、 １９・・・　鉄筋、 ＝１１− ２０・・・・・・支持柱、 Ｗ・・・・・プール水。 出願人　　石川島播磨重工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、原子炉ペデスタルの上部とその外方のコンクリート
   側壁との間に、門形梁が架設されるとともに、該門形梁
   の下方位置にダイヤフラムフロアが架設されていること
   を特徴とするコンクリート製原子炉格納容器。 ２、原子炉ペデスタルとその外方の中間側壁との間に門
   形梁を架設しておき、該門形梁からシールプレートを吊
   持してその上にダイヤフラムフロア用コンクリートを打
   設した後、前記中間側壁の上にコンクリートを打設して
   側壁を形成することを特徴とするコンクリート製原子炉
   格納容器の構築方法。