JP7494575B2 - 制御装置、工作機械、制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

制御装置、工作機械、制御方法、及び制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、制御装置、工作機械、制御方法、及び制御プログラムに関する。
特許文献1に記載の工作機械は、工具交換時に主軸の移動と工具マガジンの回動を並行して実行する。工作機械は工具マガジンが保持する工具と主軸の干渉を回避する必要がある。工作機械は主軸ヘッドと工具マガジンが干渉しない第一範囲と、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉する第二範囲の境界を関数で設定する。工作機械は工具交換時、設定した関数を用い、工具マガジンの所在角度に対応する主軸ヘッドの移動可能距離内で主軸ヘッドを移動する。
特開2019-67394号公報
上記の工作機械において、工具交換に必要な時間を短縮したいという要望がある。
本発明は、工具交換に必要な時間を従来よりも短縮した制御装置、工作機械、制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1の制御装置は、工具を装着する主軸と、前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回動で前記主軸に装着した前記工具と前記工具マガジンが収納した前記工具を交換する時、前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度に関する関数に基づき、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉しない第一範囲と、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定する設定部と、前記工具の交換位置迄前記主軸ヘッドと前記工具マガジンとを駆動する駆動部とを備える制御装置において、前記駆動部が前記工具マガジンを駆動開始後、前記工具マガジンの所在角度が所定角度範囲に在るか否か判定する角度判定部と、前記角度判定部が前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記主軸ヘッドの所在位置と、前記工具マガジンを所定の回動減速条件で停止した時の前記工具マガジンの停止角度に応じた前記境界との間の移動可能距離を算出する距離算出部と、前記主軸ヘッドの制動距離が、前記距離算出部が算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する距離判定部と、前記距離判定部が前記制動距離は前記移動可能距離よりも大きくないと判定した時、前記主軸ヘッドを加速する加速部とを備える。制御装置は、主軸ヘッドの所在位置と工具マガジンの停止角度に応じた境界との距離を移動可能距離として演算することで、主軸ヘッドが移動する間に工具マガジンが回動する量を考慮して移動可能距離を演算できる。故に制御装置は、距離判定部が主軸ヘッドの制動距離は移動可能距離よりも小さいと判定し、加速部が主軸ヘッドを加速する頻度を従来の装置よりも高め、工具交換に必要な時間を従来よりも短縮できる。
本発明の請求項2の制御装置の前記回動減速条件は、前記工具マガジンを現在の角速度から前記工具マガジンの最大回動減速度で減速する条件である。制御装置は、主軸ヘッドが移動する間に工具マガジンが回動する量を、最大回動減速度を用いて最も小さく見積もって移動可能距離を演算できる。故に制御装置は、距離判定部が主軸ヘッドの制動距離は移動可能距離よりも小さいと判定し、加速部が主軸ヘッドを加速した時に、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉することを抑制できる。
本発明の請求項3の制御装置は前記角度判定部が前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記工具マガジンを前記回動減速条件で停止する迄の期間、前記主軸ヘッドを所定の加速条件で加速した時の前記主軸ヘッドの移動距離が、前記移動可能距離以下であるか否か判定する干渉判定部を更に備え、前記距離判定部は、前記干渉判定部が前記移動距離は前記移動可能距離以下であると判定した時、前記主軸ヘッドの前記制動距離が前記距離算出部が算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定し、前記干渉判定部が前記移動距離は前記移動可能距離以下でないと判定した時、前記主軸ヘッドの前記所在位置と、前記工具マガジンの前記所在角度に応じた前記境界との間の距離を前記移動可能距離として算出し、前記主軸ヘッドの前記制動距離が前記距離判定部が算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する。工具マガジンが減速条件で停止するよりも早く、主軸ヘッドが移動可能距離で移動した時、主軸ヘッドは工具マガジンと干渉する。制御装置は、工具マガジンが停止する迄の期間に主軸ヘッドが所定の加速条件で加速しながら移動した場合の移動距離が、移動可能距離以下であるか否かに応じて、制御距離との比較に用いる移動可能距離を変更する。故に制御装置は、主軸ヘッドの移動距離を考慮して、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉することを抑制できる。
本発明の請求項4の制御装置の前記加速条件は、前記主軸ヘッドを現在の速度から前記主軸ヘッドの最大加速度で加速する条件である。制御装置は、工具マガジンが停止する迄の期間に主軸ヘッドが所定の加速条件で加速しながら移動した時の移動距離を、主軸ヘッドの最大加速度を用いて最も大きく見積もることができる。故に制御装置は、距離判定部が主軸ヘッドの制動距離は移動可能距離よりも大きいと判定し、加速部が主軸ヘッドを最大加速度で加速した時にも、主軸ヘッドと工具マガジンが干渉することを抑制できる。
本発明の請求項5の制御装置は前記駆動部が前記主軸ヘッドを駆動開始後、前記主軸ヘッドの前記所在位置が所定位置範囲に在るか否か判定する位置判定部と、前記位置判定部が前記主軸ヘッド前記の前記所在位置が前記所定位置範囲に在ると判定した時、前記工具マガジンの前記所在角度と、前記主軸ヘッドを所定の減速条件で停止した時の前記主軸ヘッドの停止位置に応じた前記境界との間の回動可能角度を算出する角度算出部と、前記工具マガジンの制動角度が、前記角度算出部が算出した前記回動可能角度よりも大きいか否か判定する回動角度判定部と、前記回動角度判定部が前記制動角度は前記回動可能角度よりも大きくないと判定した時、前記工具マガジンを回動加速する回動加速部とを更に備える。制御装置は、工具マガジンの所在角度で、工具マガジンが移動する間に主軸ヘッドが移動する距離を考慮して回動可能角度を算出できる。故に制御装置は、回動角度判定部が工具マガジンの制動角度は回動可能角度よりも小さいと判定し、回動加速部が工具マガジンを回動加速する頻度を従来の装置よりも高め、工具交換に必要な時間を従来よりも短縮できる。
本発明の請求項6の工作機械は、工具を装着する主軸と、前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンと、請求項1~5の何れか一つに記載の制御装置とを備える。工作機械は請求項1~5の制御装置と同様の効果を奏する。
本発明の請求項7の制御方法は工具を装着する主軸と、前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御方法であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回動で前記主軸に装着した前記工具と前記工具マガジンが収納した前記工具を交換する時、前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度に関する関数に基づき、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉しない第一範囲と、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定する設定工程と、前記工具の交換位置迄前記主軸ヘッドと前記工具マガジンとを駆動する駆動工程とを備える制御方法において、前記駆動工程で前記工具マガジンを駆動開始後、前記工具マガジンの所在角度が所定角度範囲に在るか否か判定する角度判定工程と、前記角度判定工程で前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記主軸ヘッドの所在位置と、前記工具マガジンを所定の減速条件で停止した時の前記工具マガジンの停止角度に応じた前記境界との間の移動可能距離を算出する算出工程と、前記主軸ヘッドの制動距離が、前記算出工程で算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する距離判定工程と、前記距離判定工程で前記制動距離は前記移動可能距離よりも大きくないと判定した時、前記主軸ヘッドを加速する加速工程とを備える。制御方法は請求項1の制御装置と同様の効果を奏する。
本発明の請求項8の制御プログラムは、工具を装着する主軸と、前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置の制御部が実行可能な制御プログラムであって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回動で前記主軸に装着した前記工具と前記工具マガジンが収納した前記工具を交換する時、前記主軸ヘッドの位置と前記工具マガジンの角度に関する関数に基づき、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉しない第一範囲と、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが干渉する第二範囲との境界を設定する設定処理と、前記工具の交換位置迄前記主軸ヘッドと前記工具マガジンとを駆動する駆動処理とを実行する指示を含む制御プログラムにおいて、前記駆動処理で前記工具マガジンを駆動開始後、前記工具マガジンの所在角度が所定角度範囲に在るか否か判定する角度判定処理と、前記角度判定処理で前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記主軸ヘッドの所在位置と、前記工具マガジンを所定の減速条件で停止した時の前記工具マガジンの停止角度に応じた前記境界との間の移動可能距離を算出する算出処理と、前記主軸ヘッドの制動距離が、前記算出処理で算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する距離判定処理と、前記距離判定処理で前記制動距離は前記移動可能距離よりも大きくないと判定した時、前記主軸ヘッドを加速する加速処理とを前記制御装置の前記制御部に実行させる指示を含む。制御プログラムは請求項1の制御装置と同様の効果を奏する。
工作機械1の斜視図。 主軸ヘッド7とアーム73を拡大した側面図。 工作機械1の電気的構成のブロック図。 (A)主軸9から使用済みの工具4を取外す時の主軸ヘッド7を拡大した縦断面図に対する工具4の相対移動位置を示した説明図、(B)主軸9に次の工具4を装着する時の主軸ヘッド7を拡大した縦断面図に対する工具4の相対移動位置を示した説明図。 関数F、工具マガジン21が保持する対象工具4の角度に対する主軸ヘッド7の位置を示す経路の説明図。 主処理の流れ図。 (A)現時点で工具マガジン21が回動加速時の制動角度の算出方法の説明図、(B)現時点で工具マガジン21が定速移動時の制動角度の算出方法の説明図。 第一実施形態の距離算出処理の流れ図。 (A)現時点で主軸ヘッド7が加速時の制動距離の算出方法の説明図、(B)現時点で主軸ヘッド7が定速移動時の制動距離の算出方法の説明図。 第二実施形態の距離算出処理の流れ図。 (A)工具マガジン21を所定の回動減速条件で停止した時の工具マガジン21の角速度の経時変化と停止時間Tsに工具マガジン21が回動する角度Kmの説明図、(B)停止時間Tsに主軸ヘッド7を所定の加速条件で加速した時の主軸ヘッド7の速度の経時変化と主軸ヘッド7の移動距離Dmの説明図。 第二実施形態の角度算出処理の流れ図。
本発明の第一、第二の実施形態の工作機械1に共通する物理的構成を説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は夫々工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。図1に示す工作機械1は主軸9に装着した工具4を回動し、テーブル13上面に保持した被削材3に切削加工を施す機械である。制御装置30(図3参照)は工作機械1の動作を制御する。
図1、図2の如く、工作機械1は基台2、コラム5、主軸ヘッド7、主軸9、テーブル装置10、工具交換装置20、制御箱6、操作パネル15(図3参照)等を備える。基台2は金属製の略直方体状の土台である。コラム5は角柱状であり、基台2上部後方に固定する。主軸ヘッド7はコラム5前面に沿ってZ軸方向に移動できる。主軸ヘッド7は内部に主軸9を回転可能に支持する。主軸9は装着穴18、挟持部材19、解除棒81を備える。装着穴18は主軸9の下端から上方に延び、工具ホルダ17の装着部17aを装着する。挟持部材19は主軸9の内部に設け、装着穴18に装着部17aを装着時に装着部17aから上方に突出するプルスタッド17bを挟持する。解除棒81は主軸9の内部に設ける。主軸9の装着穴18に工具ホルダ17を装着した状態で主軸ヘッド7が上昇時、解除棒81は挟持部材19を下方に押圧し、挟持部材19はプルスタッド17bの挟持を解除する。主軸9は主軸モータ52(図3参照)の駆動で回転する。主軸モータ52は主軸ヘッド7に設ける。主軸ヘッド7はコラム5前面に設けたZ軸移動機構(図示略)でZ軸方向に移動する。制御装置30はZ軸モータ51(図3参照)の駆動を制御することで、主軸ヘッド7をZ軸方向に移動制御する。
テーブル装置10はY軸移動機構(図示略)、Y軸テーブル12、X軸移動機構(図示略)、テーブル13等を備える。Y軸移動機構は基台2上面前側に設け、Y軸レール、Y軸ボール螺子、Y軸モータ54(図3参照)等を備える。Y軸レールとY軸ボール螺子はY軸方向に延びる。Y軸テーブル12は略直方体状に形成し、底部外面にナット(図示略)を備える。該ナットはY軸ボール螺子に螺合する。Y軸モータ54がY軸ボール螺子を回転すると、Y軸テーブル12はナットと共にY軸レールに沿って移動する。故にY軸移動機構はY軸テーブル12をY軸方向に移動可能に支持する。
X軸移動機構はY軸テーブル12上面に設け、X軸レール(図示略)、X軸ボール螺子(図示略)、X軸モータ53(図3参照)等を備える。X軸レールとX軸ボール螺子はX軸方向に延びる。テーブル13は平面視矩形板状に形成し、Y軸テーブル12上面に設ける。テーブル13は底部にナット(図示略)を備える。該ナットはX軸ボール螺子に螺合する。X軸モータ53がX軸ボール螺子を回転すると、テーブル13はナットと共にX軸レールに沿って移動する。故にX軸移動機構はテーブル13をX軸方向に移動可能に支持する。故にテーブル13はY軸移動機構、Y軸テーブル12、X軸移動機構により、基台2上をX軸方向とY軸方向に移動する。
工具交換装置20は主軸ヘッド7の前側に設け、円盤型の工具マガジン21を備える。工具マガジン21はフレーム71、複数のアーム73を備え、工具4A、4Bを含む複数の工具4を収納可能である。フレーム71は鍔部72を有する円筒状である。複数のアーム73はフレーム71の外周に沿って揺動可能に設ける。アーム73は工具4を保持する把持部73aを備える。工具交換装置20はマガジンモータ55(図3参照)により工具マガジン21をマガジン軸M周りに回動し、工具交換指令が指示する工具4を交換位置に位置決めする。工具交換指令はNCプログラムで指令する。交換位置は工具マガジン21の最下部位置である。工具交換装置20は主軸9が装着する使用済みの工具4と次に主軸9に装着する工具4を、主軸ヘッド7の上昇、工具マガジン21の回動、主軸ヘッド7の下降の一連の動作により交換する。主軸ヘッド7から取外す使用済みの工具4を取外工具4と称し、主軸ヘッド7に装着する次の工具4を装着工具4と称す。取外工具4と装着工具4を総称して対象工具4と称す。
制御箱6は制御装置30(図3参照)を格納する。制御装置30は工作機械1に設けたZ軸モータ51、主軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54(図3参照)を制御し、テーブル13及び工具4をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に沿って相対移動する。該時、テーブル13上に固定した被削材3と主軸9に装着した工具4は相対移動し、被削材3に各種加工を施す。各種加工はドリル、タップ等を用いた穴空け加工、エンドミル、フライス等を用いた側面加工等である。
操作パネル15(図3参照)は例えば工作機械1を覆うカバー(図示略)の外壁に設ける。操作パネル15は入力部16と表示部14(図3参照)を備える。入力部16は各種情報、操作指示等の入力を受付け、制御装置30に出力する。表示部14は制御装置30からの指令により、各種画面を表示する。
図3を参照し、第一、第二の実施形態の制御装置30と工作機械1に共通する電気的構成を説明する。制御装置30と工作機械1はCPU31、ROM32、RAM33、記憶装置34、入出力部35、駆動回路51A~55A等を備える。CPU31は制御装置30を統括制御する。ROM32は主プログラム、制御プログラム等を記憶する。主プログラムはNCプログラムを一行ずつ読み込んで各種動作を実行する指示を含む。NCプログラムは各種制御指令を含む複数行で構成し、工作機械1の軸移動、工具交換等を含む各種動作を行単位で制御する。制御プログラムは制御処理(図6参照)を実行する為のプログラムである。RAM33は各種情報を一時的に記憶する。記憶装置34は不揮発性であり、NCプログラム、各種情報を記憶する。CPU31は作業者が操作パネル15の入力部16で入力したNCプログラムに加え、外部入力で読み込んだNCプログラム等を記憶装置34に記憶できる。
駆動回路51AはZ軸モータ51とエンコーダ51Bに接続する。駆動回路52Aは主軸モータ52とエンコーダ52Bに接続する。駆動回路53AはX軸モータ53とエンコーダ53Bに接続する。駆動回路54AはY軸モータ54とエンコーダ54Bに接続する。駆動回路55Aはマガジンモータ55とエンコーダ55Bに接続する。Z軸モータ51、主軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54、マガジンモータ55は何れもサーボモータである。駆動回路51A~55AはCPU31から指令を受け、対応するモータ51~55に駆動電流を夫々出力する。駆動回路51A~55Aはエンコーダ51B~55Bからフィードバック信号を受け、位置と速度(角速度)のフィードバック制御を行う。入出力部35は操作パネル15の入力部16と表示部14に夫々接続する。以下、モータ51~55を総称する時、モータ50と称す。駆動回路51A~55Aを総称する時、駆動回路50Aと称す。
図2を参照し、工具交換時の主軸ヘッド7と工具マガジン21の上下位置関係を説明する。図2では、主軸ヘッド7の上下位置を主軸ヘッド7の下端位置で示す。主軸ヘッド7の位置P1~P4は上方から順に並ぶ。主軸ヘッド7はZ軸原点P4よりも下方の加工領域で被削材3を加工し、Z軸原点P4よりも上方の交換領域で工具4を交換する。Z軸原点P4はZ軸の機械原点である。工具交換時、主軸ヘッド7はZ軸原点P4と工具交換原点P1の間を移動する。工具交換原点P1は主軸ヘッド7の移動可能範囲の最上端位置である。主軸9から使用済みの工具4を取外す時、主軸ヘッド7はZ軸原点P4から工具交換原点P1に向けて上昇する。主軸9に次の工具4を装着する時、主軸ヘッド7は工具交換原点P1からZ軸原点P4に向けて下降する。
図4を参照し、取外工具4Aから装着工具4Bに交換する具体例を用い、工具交換時の主軸ヘッド7と工具マガジン21のマガジン軸M周りの位置関係を説明する。図4では、対象工具4のマガジン軸M周りの位置を対象工具4の軸線で示す。矢印Uは主軸ヘッド7の移動方向を示し、矢印Bは工具マガジン21の回動方向を示す。対象工具4の軸線は対象工具4の長手方向に沿って伸びる。図4(A)の如く、主軸9から取外工具4Aを取外す時、主軸ヘッド7が加工領域から工具交換原点P1に向けて上昇し、位置P3に達すると、取外工具4Aの軸線が基準線L0から離れるように工具マガジン21が回動する。基準線L0は主軸9の軸心に沿う。主軸9の軸心の左右位置は工具マガジン21の左右中心と一致する。工具交換時の工具マガジン21の回動方向(交換回動方向)は装着工具4Bの軸線を基準線L0の位置に最小回動角度で配置する方向である。具体例の工具マガジン21の回動方向は正面視反時計回りである。主軸ヘッド7がZ軸インポジション位置P2と工具マガジン回動可能位置P3の間の領域に在る時、工具マガジン21は所定角度範囲内で回動できる。即ち主軸ヘッド7が位置P2と位置P3の間の領域に在る時、工具マガジン21を所定角度範囲内で回動しても主軸ヘッド7と工具マガジン21は干渉しないが、所定角度範囲を超えて回動すると主軸ヘッド7と工具マガジン21は干渉する。主軸ヘッド7が工具交換原点P1と位置P2の間の領域に在る時、工具マガジン21は回動できる。即ち主軸ヘッド7が工具交換原点P1と位置P2の間の領域に在る時、工具マガジン21の所在角度θnに依らず、工具マガジン21が回転しても、主軸ヘッド7と工具マガジン21は干渉しない。
図4(B)の如く、主軸9に装着工具4Bを装着する時、装着工具4Bの軸線が基準線L0に近づくように工具マガジン21が回動する。装着工具4Bの軸線が工具装着可能線L1とZ軸移動可能線L2の間に在る時、主軸ヘッド7が所定範囲で移動しても主軸ヘッド7は工具マガジン21と干渉しないが、主軸ヘッド7が所定範囲を超えて移動した時に主軸ヘッド7は工具マガジン21と干渉する。線L2は主軸ヘッド7が位置P2に位置する時の主軸ヘッド7と装着工具4Bが干渉する境界位置を示す。装着工具4Bが基準線L0と工具装着可能線L1の間に在る時、主軸9が下降しても主軸9は装着工具4Bを装着でき、且つ工具マガジン21に干渉しない。
図5を参照し、上記具体例を用い、関数F、及び工具マガジン21の角度に対する主軸ヘッド7の位置を示す経路Qを説明する。図5の縦軸は主軸ヘッド7の上下位置を示し、横軸は工具マガジン21の角度を、基準に対する基準工具4の軸線の角度(以下、対象工具4の角度と言う。)で示す。基準、基準工具4は適宜設定すればよく、例えば基準は基準線L0であり、基準工具4は取外工具4である。工具交換時、CPU31はRAM33に主軸ヘッド7の上下位置と工具マガジン21の角度に関する関数Fを設定する。関数Fは主軸ヘッド7と工具マガジン21が干渉しない第一範囲と、主軸ヘッド7と工具マガジン21が干渉する第二範囲との境界を示す。点線Cから左側は、取外工具4Aを主軸9から取外す時の主軸ヘッド7の上下位置と、工具マガジン21の角度の対応を示す。点線Cから右側は、装着工具4Bを主軸9に装着する時の主軸ヘッド7の上下位置と、工具マガジン21の角度の対応を示す。点線Cから右側と左側とで工具マガジン21の回動方向は同じである。
図5では、関数Fよりも上側の範囲が第一範囲であり、関数Fよりも下側の範囲が第二範囲である。関数Fは例えば主軸ヘッド7の上下位置Pと工具マガジン21の角度θを示す複数の座標d1~d4の線形補間で求める。座標d1は(θ1,P3)で表す。角度θ1は取外工具4Aの軸線が基準線L0と一致する時の工具マガジン21の角度である。座標d2は(θ2,P2)で表す。角度θ2は取外工具4Aの軸線が基準線L0の反時計回り方向に在る線L2と一致する時の工具マガジン21の角度である。座標d3は(θ3,P2)で表す。角度θ3は装着工具4Bの軸線が基準線L0の時計回り方向に在る線L2と一致する時の工具マガジン21の角度である。座標d4は(θ5,P3)で表す。角度θ5は装着工具4Bの軸線が基準線L0と一致する時の工具マガジン21の角度である。基準線L0に対する線L1、L2の角度は記憶装置34に記憶する。CPU31は取外工具4A、装着工具4Bに応じ、座標d1~d4を設定する。関数Fは線形関数func(θ)で表す。線形関数func(θ)は工具マガジン21の角度θに対応する主軸ヘッド7の位置Pを返す。制御装置30は制御処理において経路Qが第一範囲となるように工具マガジン21と主軸ヘッド7を制御する。
図6~図9を参照し、取外工具4A、装着工具4Bの例を用い、第一実施形態の制御処理を説明する。CPU31は工具交換指示を取得時、ROM32に記憶した工具交換プログラムを読出して実行することで、制御処理を開始する。工具交換指示はNCプログラムによりCPU31が入力してもよい。制御処理開始時、主軸ヘッド7は取外工具4Aを装着し、加工領域に位置する。
図6の如く、CPU31は対象工具4に応じて主軸ヘッド7の上下位置Pと工具マガジン21の角度θに関する関数Fを設定する(S1)。CPU31は駆動回路51Aに工具交換原点P1への移動指令を出力し(S2)、主軸ヘッド7の上昇を開始する。CPU31はエンコーダ51Bの検出信号により、主軸ヘッド7の所在位置Pnが位置P2以上か否か判定する(S3)。所在位置Pnが位置P2以上である時、工具マガジン21が回動しても、工具マガジン21は主軸ヘッド7に干渉しない。CPU31は所在位置Pnが位置P2以上でない時(S3:NO)、所在位置Pnが位置P3以上か否か判定する(S21)。
所在位置Pnが位置P3以上でない時(S21:NO)、CPU31はS3に処理を戻す。主軸ヘッド7は上昇を継続し、取外工具4Aを位置P3よりも下方にてアーム73に渡す。主軸ヘッド7が座標d1の位置に在る時、CPU31は所在位置Pnが位置P3以上であると判定し(S21:YES)、エンコーダ51B、55Bの検出結果により、主軸ヘッド7の所在位置P3と工具マガジン21の所在角度θ1を取得する。CPU31は角度算出処理を行う(S22)。CPU31は角度算出処理で回動可能角度Kcと制動角度Keを算出する。回動可能角度Kcは工具マガジン21の所在角度θnと主軸ヘッド7の所在位置Pnに対応する関数Fが示す境界角度θfの差分である。所在角度θnが角度θ1であり、所在位置Pnが位置P3である時、回動可能角度Kcは0度である。
制動角度Keは駆動回路55Aに停止指令を出力した時点の工具マガジン21の所在角度θnと工具マガジン21が制動停止する角度の差分である。図7を参照して制動角度Keの算出方法を説明する。図7において、Rmaxは工具マガジン21の最大角速度、Rnは工具マガジン21の現時点での角速度、RAmaxは工具マガジン21の最大回動加速度、RAnは工具マガジン21の現時点での回動加速度、Tnは現時点、RJmaxは回動加速度の最大傾きを示す。駆動回路55Aはエンコーダ55Bの検出結果により、現時点での工具マガジン21の角速度Rnと回動加速度RAnを算出する。本実施形態では角速度(rad/s)は交換回動方向の角速度を正で表す。回動加速度(rad/s)は正の値で表し、回動減速度(rad/s)は負の値で表す。RmaxとRAmaxは予め記憶装置34に記憶する。
図7(A)の如く、回動加速中の工具マガジン21を現時点Tnから制動した時、点線の如く工具マガジン21の回動加速度RA、角速度Rの増加率は徐々に低下し、回動加速度RAは時点T1で0になる。時点T1から時点T2迄の間、工具マガジン21の回動加速度RA、角速度Rは徐々に低下する。時点T2から時点T3迄の間、工具マガジン21の回動加速度RA、角速度Rは徐々に0に近づく。工具マガジン21の回動加速度RA、角速度Rは時点T3で0となり、工具マガジン21は停止する。工具マガジン21回動加速時の制動角度KeはTnから時点T1の間に回動した角度K1と、時点T2から時点T3の間に回動した角度K2との和である。
図7(B)の如く、回動中の工具マガジン21を現時点Tnから制動した時、制動始めてから時点T4迄の間、工具マガジン21の回動加速度RA、角速度Rは徐々に小さくなる。時点T4から時点T5の間、回動加速度RAの大きさは一定となり、工具マガジン21の角速度Rは徐々に低下する。時点T5から時点T6迄の間、回動加速度RA、角速度Rは徐々に0に近づき、工具マガジン21の回動加速度RA、角速度Rは時点T6で0となり、工具マガジン21は停止する。工具マガジン21の角速度がRmax時の制動角度Keは、時点Tnから時点T6の間に回動した角度K3である。主軸ヘッド7が座標d1の位置に在る時、工具マガジン21の現時点の角速度Rnは0であり、制動角度Keは0である。
CPU31は制動角度Keが回動可能角度Kcよりも大きいか否か判定する(S23)。制動角度Keは0度であり、回動可能角度Kcの0度と等しい(S23:NO)。該時、CPU31は工具マガジン21の現時点での角速度Rnが記憶装置34にした最大角速度Rmaxよりも小さいか否か判定する(S28)。角速度Rnが最大角速度Rmaxよりも小さくない時(S28:NO)、CPU31はS3に処理を戻す。角速度Rnが0である時、CPU31は角速度Rnが最大角速度Rmaxよりも小さいと判定し(S28:YES)、駆動回路55Aに回動加速指令を出力して、工具マガジン21を回動加速度の最大傾きRJmaxで回動加速し(S30)、S3に処理を戻す。該処理により、主軸ヘッド7が位置P2迄上昇する前に、工具マガジン21が交換回動方向に回動し始める。
図5の如く、主軸ヘッド7と工具マガジン21が座標R1で示す位置に在る時、CPU31は所在位置Pnが位置P3以上であると判定し(S21:YES)、エンコーダ51B、55Bの検出結果により、主軸ヘッド7の所在位置Pnと工具マガジン21の所在角度θnを取得する。所在位置Pnに対応する関数Fが示す境界は座標R2で示す位置である。CPU31は所在角度θnと所在位置Pnに対応する関数Fが示す境界角度θfの差分Kを回動可能角度Kcとして算出する。CPU31は制動角度Keを算出し(S22)、制動角度Keが回動可能角度Kcよりも大きいと判定する(S23:YES)。該時、CPU31は工具マガジン21が回動加速中か否か判定する(S24)。工具マガジン21が回動加速中の時(S24:YES)、CPU31は駆動回路55Aに回動減速指令を出力し、回動減速度の最大傾き(-RJmax)で工具マガジン21の回動加速度RAを減少し(S27)、S3に処理を戻す。
工具マガジン21が回動加速中でない時(S24:NO)、CPU31は工具マガジン21の角速度Rnが0であるか否か判定する(S25)。工具マガジン21の角速度Rnが0の時(S25:YES)、CPU31はS3に処理を戻す。工具マガジン21の角速度Rnが0でない時(S25:NO)、CPU31は駆動回路55Aに回動減速指令を出力して、工具マガジン21を回動減速度の最大傾き(-RJmax)で回動減速し(S26)、S3に処理を戻す。
所在位置Pnが位置P2以上である時(S3:YES)、CPU31は装着工具4Bを保持したアーム73を交換位置迄移動する為に、工具マガジン21に回動指令を出力する(S4)。CPU31はエンコーダ55Bの検出結果により、所在角度θnが角度θ4以上か否か判定する(S5)。所在角度θnが角度θ4以上でない時(S5:NO)、CPU31は所在角度θnが角度θ3以上であるか否か判定する(S6)。所在角度θnが角度θ3以上でない時(S6:NO)、CPU31はS5に処理を戻す。工具マガジン21は回動を継続する。主軸ヘッド7は位置P2から位置P1まで移動後、上昇を停止する。工具マガジン21の角度θ2からθ3の間、装着工具4Bが基準線L0に近づくように回動する。主軸ヘッド7が工具交換原点P1と位置P2の間の領域に在る時、工具マガジン21が回動しても、主軸ヘッド7と工具マガジン21は干渉しない。
所在角度θnが角度θ3以上の時(S6:YES)、CPU31は距離算出処理を実行する(S7)。図8の如く、CPU31はエンコーダ51Bの検出結果により、主軸ヘッド7の所在位置Pnを取得する(S41)。CPU31はエンコーダ55Bの検出結果により、工具マガジン21の対象工具4の所在角度θnを取得する(S42)。CPU31は工具マガジン21の現在角速度Rnを取得する(S43)。CPU31は工具マガジン21を所定の回動減速条件で停止した時の工具マガジン21の停止角度θsを算出する(S44)。本実施形態の所定の回動減速条件は、工具マガジン21をS43で取得した現在の角速度Rnから工具マガジン21の最大回動減速度RAdで回動減速する条件である。最大回動減速度RAdは負の値である。工具マガジン21の最大回動減速度RAdは工具マガジン21が実現可能な回動減速度の絶対値の最大値であり、工具マガジン21を緊急停止する時の回動減速度と等しい。最大回動減速度RAdの絶対値は通常時の最大回動減速度(-RAmax)の絶対値よりも大きい。CPU31は停止角度θsを式(1)を用い算出する。回動角度Km(図11参照)は工具マガジン21が所定の回動減速条件で減速してから停止する迄に工具マガジン21が回動する角度である。
θs=θn+Km
=θn+Rn/(2×|RAd|) ・・・式(1)
CPU31は移動可能距離Dcを算出する(S45)。移動可能距離DcはS41で取得した所在位置Pnと、S44で算出した停止角度θsに応じた境界の位置Pとの間の距離である。図5の如く、停止角度θsを座標R7で示す時、停止角度θsに応じた境界は座標R8である。CPU31は式(2)を用いS45で座標R7と座標R8により距離Dを移動可能距離Dcとして算出する。
Dc=Pn-func(θs) ・・・式(2)
CPU31は主軸ヘッド7の制動距離Deを算出する(S46)。制動距離Deは駆動回路51Aに停止指令を出力した時点の主軸ヘッド7の位置と主軸ヘッド7が停止する位置の間の距離である。図9を参照し、制動距離Deの算出方法を説明する。図9において、Vmaxは主軸ヘッド7の移動方向の最大速度、Vnは主軸ヘッド7の現時点での速度、Amaxは主軸ヘッド7の移動方向の最大加速度、Anは主軸ヘッド7の現時点での加速度、Tnは現時点、Jmaxは加速度の最大傾きを示す。本実施形態では主軸ヘッド7の速度(m/s)は主軸ヘッド7の移動方向によらず正の速度で表す。移動方向の加速度(m/s)は正の値で表し、減速度(m/s)は負の値で表す。駆動回路51Aはエンコーダ51Bの検出結果により、現時点での主軸ヘッド7の速度Vnと加速度Anを算出する。VmaxとAmaxは予め記憶装置34に記憶する。最大速度、最大加速度は主軸ヘッド7の移動方向に応じて互いに異なる値であってもよいし、主軸ヘッド7の移動方向によらず互いに同じ値であってもよい。
S22で算出した制動角度Keの算出方法と同様に、図9(A)の如く、加速中の主軸ヘッド7を現時点Tnから制動した時、制動距離DeはTnから時点T1の間に移動した距離D1と、時点T2からT3の間に移動した距離D2との和である。図9(B)の如く、定速移動中の主軸ヘッド7を現時点Tnから制動した時、制動距離Deは、時点Tnから時点T6の間に移動した距離D3である。CPU31は以上で距離算出処理を終了し、処理を図6の制御処理に戻す。
CPU31はS46で算出した制動距離DeがS45で算出した移動可能距離Dcよりも大きいか否か判定する(S8)。制動距離Deが移動可能距離Dcよりも大きくない時(S8:NO)、CPU31は主軸ヘッド7の現時点での速度Vnが下降時の最大速度Vmaxよりも小さいか否か判定する(S13)。現時点での速度Vnが最大速度Vmaxよりも小さい時(S13:YES)、CPU31は駆動回路51Aに加速指令を出力し、主軸ヘッド7を加速度の最大傾きJmaxで加速し(S14)、S5に処理を戻す。該処理により、装着工具4Bの軸線が工具装着可能線L1と一致する位置迄工具マガジン21が回動する前に、主軸ヘッド7が工具交換原点P1から下降し始める。現時点での速度Vnが最大速度Vmaxよりも小さくない時(S13:NO)、S5に処理を戻す。
制動距離Deが移動可能距離Dcよりも大きい時(S8:YES)、CPU31は主軸ヘッド7が加速中であるか否か判定する(S9)。主軸ヘッド7が加速中の時(S9:YES)、CPU31は駆動回路51Aに減速指令を出力し、減速度の最大傾き(-Jmax)で主軸ヘッド7の加速度を減少し(S10)、S5に処理を戻す。主軸ヘッド7が加速中でない時(S9:NO)、CPU31は主軸ヘッド7の速度Vnが0か否か判定する(S11)。主軸ヘッド7の速度Vnが0でない時(S11:NO)、CPU31は駆動回路51Aに減速指令を出力し、主軸ヘッド7を減速度の最大傾き(-Jmax)で減速し(S12)、S5に処理を戻す。主軸ヘッド7の速度Vnが0である時(S11:YES)、CPU31はS5に処理を戻す。
所在角度θnが角度θ4以上の時(S5:YES)、CPU31は主軸ヘッド7をZ軸原点P4迄下降し(S31)、処理を終了する。主軸ヘッド7がZ軸原点P4に達すると、挟持部材19は解除棒81の押圧を中断してプルスタッド17bを挟持し、工具4が主軸9に装着する。其の後CPU31はNCプログラムに従い、主軸ヘッド7をZ軸原点P4から加工領域内を下降し、装着工具4Bを用い加工領域で被削材3を加工する。
図10~図12を参照し、第二実施形態の制御処理を説明する。第二実施形態の制御処理はS7、S22の処理が第一実施形態の制御処理と異なり、他の処理は第一実施形態の制御処理と互いに同じである。第一実施形態の制御処理と同様の処理については説明を省略し、以下第一実施形態の制御処理と互いに異なる処理について説明する。
S7の距離算出処理では、図10の距離算出処理を行う。図10において図8の第一実施形態の距離算出処理と同様の処理には同じステップ番号を付与する。図10の如く、CPU31は第一実施形態の距離算出処理と同様のS41~S44を実行する。CPU31は主軸ヘッド7の現在の速度Vnを取得する(S51)。CPU31は工具マガジン21の停止時間Tsを算出する(S52)。図11の如く、停止時間TsはS44の工具マガジン21を所定の回動減速条件で停止するのに要する時間である。CPU31は式(3)を用い停止時間Tsを算出する。
Ts=Rn/|RAd| ・・・式(3)
CPU31はS52で算出した停止時間Ts中に主軸ヘッド7を所定の加速条件で加速した時の主軸ヘッド7の移動距離Dmを算出する(S53)。本実施形態の所定の加速条件は主軸ヘッド7を現在の速度Vnから主軸ヘッド7の最大加速度Amaxで加速する条件である。図11の如く、移動距離Dmは現在の速度Vnで停止時間Tsだけ下方に移動する分の距離Dm1と、最大加速度Amaxで停止時間Tsだけ下方に移動する分の距離Dm2の和である。CPU31は式(4)を用い移動距離Dmを算出する。
Dm=Dm1+Dm2
=|Vn|×Ts+(|-Amax|/2)×Ts ・・・式(4)
CPU31は第一実施形態の距離算出処理と同様に移動可能距離Dcを算出し(S45)、S45で算出した移動可能距離DcがS53で算出した移動距離Dm以上か否かを判定する(S54)。S45で算出した移動可能距離DcがS53で算出した移動距離Dm以上である時(S54:YES)、CPU31は第一実施形態の距離算出処理と同様に主軸ヘッド7の制動距離Deを算出し(S46)、距離算出処理を終了する。該時、図6の制御処理のS8では第一実施形態の制御処理と同様に、S46で算出した制動距離DeがS45で算出した移動可能距離Dcよりも大きいか否かを判定する(S8)。
S45で算出した移動可能距離DcがS53で算出した移動距離Dm以上でない時(S54:NO)、CPU31は式(5)を用い、S41で取得した主軸ヘッド7の所在位置Pnと、S42で取得した工具マガジン21の所在角度θnに応じた境界の位置Pとの間の距離を移動可能距離Dcとして算出し、S45で算出した移動可能距離Dcを変更する。図5の如く、所在角度θnを座標R6で示す時、所在角度θnに応じた境界は座標R9である。移動可能距離Dcは距離Eで表す。
Dc=Pn-func(θn) ・・・式(5)
CPU31は第一実施形態の距離算出処理と同様に主軸ヘッド7の制動距離Deを算出し(S46)、距離算出処理を終了する。該時、図6の制御処理のS8では、S46で算出した制動距離DeがS55で算出した移動可能距離Dcよりも大きいか否かを判定する(S8)。
S22の角度算出処理では、図12の角度算出処理を行う。図12において図10の第二実施形態の距離算出処理と同様の処理には同じステップ番号を付与する。図12の如く、CPU31は第一実施形態の距離算出処理と同様のS41、S42、S51を実行する。CPU31は主軸ヘッド7を所定の減速条件で停止した時の主軸ヘッド7の停止位置Psを算出する(S61)。本実施形態の所定の減速条件は、主軸ヘッド7をS51で取得した現在速度Vnから主軸ヘッド7の最大減速度で減速する条件である。主軸ヘッド7の最大減速度は主軸ヘッド7が実現可能な減速度の絶対値の最大値であり、緊急停止時の減速度と等しい。主軸ヘッド7の最大減速度の絶対値は主軸ヘッド7の通常時の最大減速度(-Amax)よりも絶対値が大きい。
CPU31は回動可能角度Kcを算出する(S62)。S62で算出する回動可能角度KcはS41で取得した所在角度θnと、S44で算出した停止位置Psに応じた境界の角度θとの間の差分である。図5の如く、停止位置Psを座標R3で示す時、停止位置Psに応じた境界は座標R4であり、境界の角度θは角度θfsである。CPU31はS62で座標R4と座標R3に依り回動可能角度Kcとして角度Lを算出する。CPU31は第一実施形態の角度算出処理と同様に工具マガジン21の制動距離Deを算出する(S63)。CPU31は以上で角度算出処理を終了し、処理を図6の制御処理に戻す。CPU31はS63で算出した制動角度KeがS62で算出した回動可能角度Kcよりも大きいか否かを判定する(S23)。他の処理は第一実施形態の制御処理と同様である。
第一、第二実施形態の制御装置30と工作機械1において、工作機械1、工具4、主軸ヘッド7、主軸9、工具マガジン21、制御装置30は本発明の工作機械、工具、主軸ヘッド、主軸、工具マガジン、制御装置の一例である。S1は本発明の設定工程、設定処理の一例であり、該処理を実行するCPU31は本発明の設定部の一例である。S4、S10、S12、S14、S26、S27、S30、S31は本発明の駆動工程、駆動処理の一例であり、該処理を実行するCPU31は本発明の駆動部の一例である。S5、S6は本発明の角度判定工程、角度判定処理の一例であり、該処理を実行するCPU31は本発明の角度判定部の一例である。S5、S6は本発明の角度判定工程、角度判定処理の一例であり、該処理を実行するCPU31は本発明の角度判定部の一例である。S7は本発明の距離算出工程、距離算出処理の一例であり、該処理を実行するCPU31は本発明の距離算出部の一例である。S8は本発明の距離判定工程、距離判定処理の一例である。S8、S55の処理を実行するCPU31は本発明の距離判定部の一例である。S14は本発明の加速工程、加速処理の一例であり、該処理を実行するCPU31は本発明の加速部の一例である。S54を実行するCPU31は本発明の干渉判定部の一例である。S3、S21を実行するCPU31は本発明の位置判定部の一例である。S62を実行するCPU31は本発明の角度算出部の一例である。S23を実行するCPU31は本発明の回動角度判定部の一例である。S30を実行するCPU31は本発明の回動加速部の一例である。
第一、第二実施形態の制御装置30は、工具4を装着する主軸9と、主軸9を支持し且つ工具4で加工する加工領域と工具4を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッド7と、工具4A、4Bを含む複数の工具4を収納する回動可能な工具マガジン21とを備える工作機械1の制御装置30である。制御装置30は主軸ヘッド7の移動と工具マガジン21の回動で主軸9に装着した取外工具4Aと工具マガジン21が収納した装着工具4Bを交換する時、主軸ヘッド7の位置と工具マガジン21の角度に関する関数Fに基づき、主軸ヘッド7と工具マガジン21が収納した工具4とが干渉しない第一範囲と、主軸ヘッド7と工具マガジン21が干渉する第二範囲との境界を設定する(S1)。制御装置30は工具4の交換位置迄主軸ヘッド7と工具マガジン21とを駆動する。CPU31が工具マガジン21を駆動開始後(S4)、工具マガジン21の所在角度θnが所定角度範囲に在るか否か判定する(S5、S6)。所定角度範囲は角度θ3以上且つ角度θ4未満の範囲である。工具マガジン21の所在角度θnが所定角度範囲に在ると判定した時(S5:NO、S6:YES)、主軸ヘッド7の所在位置Pnと、工具マガジン21を所定の回動減速条件で停止した時の工具マガジン21の停止角度θsに応じた境界の位置Pとの間の移動可能距離Dcを算出する(S45)。CPU31は主軸ヘッド7の制動距離Deが、算出した移動可能距離Dcよりも大きいか否か判定する(S8)。CPU31が制動距離Deは移動可能距離Dcよりも大きくないと判定した時(S8:NO)、主軸ヘッド7を加速する(S14)。
第一、第二実施形態の制御装置30は、主軸ヘッド7の所在位置Pnと工具マガジン21の停止角度θsに応じた境界の位置Pとの距離を移動可能距離Dcとして算出することで、主軸ヘッド7が移動する間に工具マガジン21が回動する量を考慮して移動可能距離Dcを算出できる。故に制御装置30は、S8で主軸ヘッド7の制動距離Deは移動可能距離Dcよりも小さいと判定し、S14で主軸ヘッド7を加速する頻度を従来の装置よりも高め、工具交換に必要な時間を従来よりも短縮できる。
回動減速条件は、工具マガジン21を現在の角速度Rnから工具マガジン21の最大回動減速度RAdで減速する条件である。制御装置30は、主軸ヘッド7が移動する間に工具マガジン21が回動する量を、最大回動減速度RAdを用いて最も小さく見積もって移動可能距離Dcを算出できる。故に制御装置30は、S8で主軸ヘッド7の制動距離Deは移動可能距離Dcよりも小さいと判定し、S14で主軸ヘッド7を加速した時に、主軸ヘッド7と工具マガジン21が干渉することを抑制できる。
第二実施形態の制御装置30のCPU31は工具マガジン21の所在角度θnが所定角度範囲に在ると判定した時(S5:NO、S6:YES)、工具マガジン21を回動減速条件で停止する迄の期間、主軸ヘッド7を所定の加速条件で加速した時の主軸ヘッド7の移動距離Dmが、移動可能距離Dc以下であるか否か判定する(S54)。CPU31は移動距離Dmが移動可能距離Dc以下であると判定した時(S54:YES)、主軸ヘッド7の制動距離DeがS45で算出した移動可能距離Dcよりも大きいか否か判定する(S8)。CPU31は移動距離Dmが移動可能距離Dc以下でないと判定した時(S54:NO)、主軸ヘッド7の所在位置Pnと、工具マガジン21の所在角度θnに応じた境界の位置Pとの間の距離を移動可能距離Dcとして算出し(S55)、主軸ヘッド7の制動距離Deが算出した移動可能距離Dcよりも大きいか否か判定する(S8)。工具マガジン21が回動減速条件で停止するよりも早く、主軸ヘッド7が移動可能距離Dcで移動した時、主軸ヘッド7は工具マガジン21と干渉する。第二実施形態の制御装置30は、工具マガジン21が停止する迄の期間に主軸ヘッド7が所定の加速条件で加速しながら移動した場合の移動距離Dmが、移動可能距離Dc以下であるか否かに応じて、S8で制動距離Deとの比較に用いる移動可能距離Dcを変更する(S55)。故に第二実施形態の制御装置30は、主軸ヘッド7の移動距離Dmを考慮して、主軸ヘッド7と工具マガジン21が干渉することを抑制できる。
所定の加速条件は、主軸ヘッド7を現在の速度から主軸ヘッド7の最大加速度Amaxで加速する条件である。第二実施形態の制御装置30は、工具マガジン21が停止する迄の期間に主軸ヘッド7が所定の加速条件で加速しながら移動した時の移動距離Dmを、主軸ヘッド7の最大加速度Amaxを用いて最も大きく見積もることができる。故に制御装置30は、S8で主軸ヘッド7の制動距離Deは移動可能距離Dcよりも大きいと判定し、S14で主軸ヘッド7を最大加速度Amaxで加速した時にも、主軸ヘッド7と工具マガジン21が干渉することを抑制できる。
第二実施形態の制御装置30のCPU31が主軸ヘッド7を駆動開始後(S2)、主軸ヘッド7の所在位置Pnが所定位置範囲に在るか否か判定する(S3、S21)。所定位置範囲は位置P3以上且つ位置P2未満の範囲である。CPU31は主軸ヘッド7の所在位置Pnが所定位置範囲に在ると判定した時(S3:NO、S21:YES)、工具マガジン21の所在角度θnと、主軸ヘッド7を所定の減速条件で停止した時の主軸ヘッド7の停止位置Psに応じた境界の角度θとの間の回動可能角度Kcを算出する(S62)。CPU31は工具マガジン21の制動角度Keが、算出した回動可能角度Kcよりも大きいか否か判定する(S23)。CPU31が制動角度Keは回動可能角度Kcよりも大きくないと判定した時(S23:NO)、工具マガジン21を回動加速する(S30)。第二実施形態の制御装置30は、工具マガジン21の所在角度θnで、工具マガジン21が移動する間に主軸ヘッド7が移動する距離を考慮して回動可能角度Kcを算出できる。故に制御装置30は、S23で工具マガジン21の制動角度Keは回動可能角度Kcよりも小さいと判定し(S23:NO)、S30で工具マガジン21を回動加速する頻度を従来の装置よりも高め、工具交換に必要な時間を従来よりも短縮できる。
本発明の制御装置、工作機械、制御方法、及び制御プログラムは上記実施形態の他に種々変更できる。制御装置30は工作機械1とは別の装置でもよい。工具マガジン21の角度の設定方法は適宜変更してよく、制御装置30は工具マガジン21の角度の設定方法に応じて処理を制御処理を変更してよい。S5、S6で規定する所定角度範囲は適宜変更してよい。S3、S21で規定する所定位置範囲は適宜変更してよい。
制御装置30が制御処理を行う為の指令を含むプログラムはCPU31がプログラムを行う迄に、制御装置30の記憶装置34に記憶されればよい。従って、プログラムの取得方法、取得経路及びプログラムを記憶する機器の夫々は適宜変更してもよい。CPU31が行うプログラムはケーブル又は無線通信を介して、他の装置から受信し、フラッシュメモリ等の記憶装置に記憶してもよい。他の装置は例えば、PC、及びネットワーク網を介して接続されるサーバを含む。
制御装置30が行う処理の一部又は全部はCPU31とは別の電子機器(例えば、ASIC)が行ってもよい。制御装置30が行う処理は複数の電子機器(例えば、複数のCPU)が分散処理してもよい。制御装置30が行う処理の各ステップは必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加ができる。本発明の範囲は制御装置30上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が、CPU31の指令で各処理の一部又は全部を行う態様も含む。例えば、上記実施形態に以下の変更を適宜加えてもよい。
工具マガジン21の所定の回動減速条件、主軸ヘッド7の所定の加速条件、所定の減速条件は適宜変更してよいし、複数の条件から選択可能であってもよい。例えば、所定の回動減速条件は最大回動減速度(-RAmax)でもよいし、所定の減速条件は最大減速度(-Amax)でもよい。CPU31は第一実施形態の制御処理のS22で、図12の第二実施形態の角度算出処理を実行してもよい。制御装置30は第二実施形態の距離算出処理と同様に、第二実施形態の角度算出処理で主軸ヘッド7を所定の減速条件で停止する迄の期間、工具マガジン21を所定の回動加速条件で加速した時の工具マガジン21の回動角度が、回動可能角度Kc以下であるか否か判定してもよい。該時、回動角度が回動可能角度Kc以下であるか否かに応じて、制動角度Keとの比較に用いる回動可能角度を変えてもよい。
1 :工作機械
4、4A、4B :工具
7 :主軸ヘッド
9 :主軸
21 :工具マガジン
30 :制御装置
31 :CPU
34 :記憶装置

Claims (8)

  1. 工具を装着する主軸と、前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回動で前記主軸に装着した前記工具と前記工具マガジンが収納した前記工具を交換する時、前記工具マガジンの角度に対する前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉する前記主軸ヘッドの位置を示す関数に基づき、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉しない第一範囲と、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉する第二範囲との境界を設定する設定部と、前記工具の交換位置迄前記主軸ヘッドと前記工具マガジンとを駆動する駆動部とを備える制御装置において、
    前記駆動部が前記工具マガジンを駆動開始後、前記工具マガジンの所在角度が所定角度範囲に在るか否か判定する角度判定部と、
    前記角度判定部が前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記主軸ヘッドの所在位置と、前記工具マガジンを所定の回動減速条件で停止した時の前記工具マガジンの停止角度に応じた前記境界との間の移動可能距離を算出する距離算出部と、
    前記主軸ヘッドの制動距離が、前記距離算出部が算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する距離判定部と、
    前記距離判定部が前記制動距離は前記移動可能距離よりも大きくないと判定した時、前記主軸ヘッドを加速する加速部と
    を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記回動減速条件は、前記工具マガジンを現在の角速度から前記工具マガジンの最大回動減速度で減速する条件であることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記角度判定部が前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記工具マガジンを前記回動減速条件で停止する迄の期間、前記主軸ヘッドを所定の加速条件で加速した時の前記主軸ヘッドの移動距離が、前記移動可能距離以下であるか否か判定する干渉判定部を更に備え、
    前記距離判定部は、
    前記干渉判定部が前記移動距離は前記移動可能距離以下であると判定した時、前記主軸ヘッドの前記制動距離が前記距離算出部が算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定し、
    前記干渉判定部が前記移動距離は前記移動可能距離以下でないと判定した時、前記主軸ヘッドの前記所在位置と、前記工具マガジンの前記所在角度に応じた前記境界との間の距離を前記移動可能距離として算出し、前記主軸ヘッドの前記制動距離が前記距離判定部が算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記加速条件は、前記主軸ヘッドを現在の速度から前記主軸ヘッドの最大加速度で加速する条件であることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記駆動部が前記主軸ヘッドを駆動開始後、前記主軸ヘッドの前記所在位置が所定位置範囲に在るか否か判定する位置判定部と、
    前記位置判定部が前記主軸ヘッドの前記所在位置が前記所定位置範囲に在ると判定した時、前記工具マガジンの前記所在角度と、前記主軸ヘッドを所定の減速条件で停止した時の前記主軸ヘッドの停止位置に応じた前記境界との間の回動可能角度を算出する角度算出部と、
    前記工具マガジンの制動角度が、前記角度算出部が算出した前記回動可能角度よりも大きいか否か判定する回動角度判定部と、
    前記回動角度判定部が前記制動角度は前記回動可能角度よりも大きくないと判定した時、前記工具マガジンを回動加速する回動加速部と
    を更に備えることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の制御装置。
  6. 工具を装着する主軸と、
    前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、
    複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンと、
    請求項1~5の何れか一つに記載の制御装置と
    を備えることを特徴とする工作機械。
  7. 工具を装着する主軸と、前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御方法であって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回動で前記主軸に装着した前記工具と前記工具マガジンが収納した前記工具を交換する時、前記工具マガジンの角度に対する前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉する前記主軸ヘッドの位置を示す関数に基づき、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉しない第一範囲と、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉する第二範囲との境界を設定する設定工程と、前記工具の交換位置迄前記主軸ヘッドと前記工具マガジンとを駆動する駆動工程とを備える制御方法において、
    前記駆動工程で前記工具マガジンを駆動開始後、前記工具マガジンの所在角度が所定角度範囲に在るか否か判定する角度判定工程と、
    前記角度判定工程で前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記主軸ヘッドの所在位置と、前記工具マガジンを所定の減速条件で停止した時の前記工具マガジンの停止角度に応じた前記境界との間の移動可能距離を算出する算出工程と、
    前記主軸ヘッドの制動距離が、前記算出工程で算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する距離判定工程と、
    前記距離判定工程で前記制動距離は前記移動可能距離よりも大きくないと判定した時、前記主軸ヘッドを加速する加速工程と
    を備えることを特徴とする制御方法。
  8. 工具を装着する主軸と、前記主軸を支持し且つ前記工具で加工する加工領域と前記工具を交換する交換領域を移動可能な主軸ヘッドと、複数の前記工具を収納する回動可能な工具マガジンとを備える工作機械の制御装置の制御部が実行可能な制御プログラムであって、前記主軸ヘッドの移動と前記工具マガジンの回動で前記主軸に装着した前記工具と前記工具マガジンが収納した前記工具を交換する時、前記工具マガジンの角度に対する前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉する前記主軸ヘッドの位置を示す関数に基づき、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉しない第一範囲と、前記主軸ヘッドと前記工具マガジンが収納した前記工具とが干渉する第二範囲との境界を設定する設定処理と、前記工具の交換位置迄前記主軸ヘッドと前記工具マガジンとを駆動する駆動処理とを実行する指示を含む制御プログラムにおいて、
    前記駆動処理で前記工具マガジンを駆動開始後、前記工具マガジンの所在角度が所定角度範囲に在るか否か判定する角度判定処理と、
    前記角度判定処理で前記工具マガジンの前記所在角度が前記所定角度範囲に在ると判定した時、前記主軸ヘッドの所在位置と、前記工具マガジンを所定の減速条件で停止した時の前記工具マガジンの停止角度に応じた前記境界との間の移動可能距離を算出する算出処理と、
    前記主軸ヘッドの制動距離が、前記算出処理で算出した前記移動可能距離よりも大きいか否か判定する距離判定処理と、
    前記距離判定処理で前記制動距離は前記移動可能距離よりも大きくないと判定した時、前記主軸ヘッドを加速する加速処理と
    を前記制御装置の前記制御部に実行させる指示を含むことを特徴とする制御プログラム。
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