JP7494492B2 - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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本発明は、高速耐久性能を向上させた重荷重用タイヤに関する。
下記の特許文献1には、2層以上、主として3層以上のベルト層を備えた大型のラジアルタイヤにおいて、高速走行時の遠心力によるトレッド端部の持ち上りを抑えて、タイヤの偏摩耗を防止し耐久性を高めたタイヤが提案されている。
この提案のタイヤでは、第2番ベルトより外側のベルト層両側部に、タイヤ周方向に対して10°以下のコード角度をなすスチールコードによる補強コード層が配されている。特には、補強コード層が、第3番ベルトの半径方向外側かつ第4番ベルトのタイヤ軸方向両外側に配された場合が記載されている。補強コード層は、高速走行時の遠心力によるトレッド端部の持ち上りを抑える。
特開平05-69702号公報
他方、トラック、バス用等の重荷重用タイヤにおいては、近年、タイヤの軽量化及び転がり抵抗の低減化が望まれる。そのために、従来のダブルタイヤを、所謂ワイドシングルタイヤと呼ばれる扁平率が60%以下の幅広低扁平の1本のタイヤに付け替えることが求められている。
しかし、幅広低扁平の重荷重用タイヤは、トレッド幅が広いため、ベルト層によるトレッド部への拘束力が、トレッドショルダ領域において著しく低下する。しかも、トレッドショルダ領域を区分するショルダ主溝の溝底が剛性の弱所となって、タイヤ半径方向に屈曲しやすい。
そのため、幅広低扁平の重荷重用タイヤに、特許文献1の技術を適用した場合にも、高速走行時におけるトレッド端部の持ち上りを充分に抑えることが難しい。その結果、ベルト層の外端部で層間剥離を誘発するなど、高速耐久性能を充分に高めることができなかった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、特に幅広低扁平の重荷重用タイヤにおいても、高速走行時におけるトレッド端部の持ち上りを抑え、高速耐久性能を高めうる重荷重用タイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、ベルトコードがタイヤ周方向に対して10~50度のコード角度で配列する複数枚のベルトプライからなるベルト層を具えた重荷重用タイヤであって、
前記複数枚のベルトプライは、タイヤ半径方向の最内側に配される第1のベルトプライと、前記第1のベルトプライのタイヤ半径方向の外側に配される第2のベルトプライと、前記第2のベルトプライのタイヤ半径方向の外側に配される第3のベルトプライとを含み、
前記第2のベルトプライのタイヤ軸心方向の外側に、前記第1、第3のベルトプライの間に挟まれてタイヤ軸方向の外側に延び、かつ補強コードがタイヤ周方向に対して10度より小のコード角度で配列する補強プライが配される。
本発明に係る重荷重用タイヤにおいて、前記補強プライのタイヤ軸方向の外端は、前記第1、第3のベルトプライのタイヤ軸方向の外端よりも、タイヤ軸方向の外側に位置するのが好ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤにおいて、前記トレッド部は、タイヤ周方向に連続して延びるショルダ主溝を具え、前記補強プライは、前記ショルダ主溝よりもタイヤ軸方向の外側に配されるのが好ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤにおいて、前記第1のベルトプライのタイヤ半径方向の外端と、前記第2のベルトプライのタイヤ半径方向の外端と、前記第3のベルトプライのタイヤ半径方向の外端と、前記補強プライのタイヤ半径方向の外端とは、それぞれ、タイヤ軸方向の位置が互いに相違するのが好ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤにおいて、前記第1のベルトプライのタイヤ半径方向の外端と前記補強プライのタイヤ半径方向の外端との間のタイヤ軸方向距離La、及び前記第3のベルトプライのタイヤ半径方向の外端と前記補強プライのタイヤ半径方向の外端との間のタイヤ軸方向距離Lbは、それぞれ、3.0~8.0mmの範囲であるのが好ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤにおいて、前記第2、3のベルトプライのコード角度θ2、θ3は10~16度であり、前記第1のベルトプライのコード角度θ1は、前記コード角度θ2、θ3より大かつ50度以下であるのが好ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤにおいて、タイヤ扁平率が60%以下であるのが好ましい。
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の正規内圧状態において特定される値とする。「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
本発明の重荷重用タイヤでは、補強コードをタイヤ周方向に対して10度より小のコード角度で配列させた補強プライが、第2のベルトプライのタイヤ軸心方向の外側に配される。そのため、幅広低扁平としたトレッド幅の広いタイヤにおいても、トレッド端部に至る領域を高いタガ効果を有して拘束でき、高速走行時のトレッド端部の持ち上りを抑制しうる。
しかも、前記補強プライが、第1、第3のベルトプライの間に挟まれてタイヤ軸方向の外側に延びる。そのため、補強プライと第1のベルトプライとの間のプライ間剥離、及び補強プライと第3のベルトプライとの間のプライ間剥離をそれぞれ抑制できる。
ここで、補強プライが無く、第1~第3のベルトプライが、従来の如く、互いに隣り合う場合においては、周知のごとく、隣り合うプライ間において、ベルトコードのコード角度が互いに相違することに起因して、プライ間に剪断歪みが発生する。そして、プライ外端を起点として、プライ間剥離を誘発させる。即ち、第1のベルトプライと第2のベルトプライとの間、及び第2のベルトプライと第3のベルトプライとの間において、プライ間剥離が発生傾向となる。このプライ間剥離は、隣り合うプライ間におけるコード角度の差が大きいほど、発生しやすくなる。
しかし、本発明では、補強プライと第1のベルトプライとが隣接し、又補強プライと第3のベルトプライとが隣接する。補強プライは、コード角度が10度よりと小であるため、補強プライと第1のベルトプライとの間のコード角度の差、及び補強プライと第3のベルトプライとの間のコード角度の差が小さい。そのため、補強プライと第1のベルトプライとの間の剪断歪み、及び補強プライと第1のベルトプライとの間の剪断歪みが低く抑えられ、プライ間剥離が抑制される。
なお第2のベルトプライと第1のベルトプライ、及び第2のベルトプライと第3のベルトプライとの間においては、剪断歪みが生じるものの、第2のベルトプライの外端が、第1、第3のベルトプライに挟まれて拘束される。しかも、第2のベルトプライの外端自体、従来に比してタイヤ赤道側に近いため、高速走行時における持ち上りの影響が小である。そのため第2のベルトプライにおけるプライ間剥離も抑制されうる。
本発明の一実施形態の重荷重用タイヤの断面図である。 図1のトレッドショルダ領域の拡大断面図である。 べルトプライ及び補強プライにおけるコードの配列状態を概念に示す展開図である。 べルトプライ及び補強プライのタイヤ軸方向の外端位置を概念的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の重荷重用タイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の正規内圧状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面図が示されている。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7とを含む。
本例ではタイヤ1が、断面幅Wが300mm以上、タイヤ扁平率が60%以下であり、小型トラック等に用いられるいわゆるワイドシングルタイヤに適した幅広低扁平のタイヤである場合が示される。「断面幅W」とは、正規内圧状態のタイヤ1の側面の模様及び文字等を除いたタイヤ軸方向の最大幅である。また、「タイヤ扁平率」とは、タイヤ1の断面幅Wに対する断面高さHの比(H/W)である。「断面高さH」とは、タイヤ1の外径と正規リムのリム径との差の1/2に相当する。
トレッド部2は、トレッド部2を、トレッド端Te側のトレッドショルダ領域Yeと、タイヤ赤道Co側のトレッドクラウン領域Ycとに区分するショルダ主溝Gsを含む。本例では、トレッドクラウン領域Ycに、クラウン主溝Gcがさらに配される場合が示される。ショルダ主溝Gs及びクラウン主溝Gcは、タイヤ周方向に連続してのびる。
カーカス6は、少なくとも1枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aを有する。
カーカスプライ6Aは、本体部6aと折返し部6bとを含むのが望ましい。本体部6aは、ビードコア5、5間を跨ってのびる。折返し部6bは、本体部6aに連なり、かつ、ビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。
本例のカーカス6は、折返し部6bのタイヤ半径方向の外端6cが、トレッド部2内かつ本体部6aとベルト層7との間に位置するいわゆる超ハイターンナップ構造を具える。このようなカーカス6は、1枚のカーカスプライ6Aで構成しながら高いタイヤ剛性を確保でき、しかも折返し部6bの外端6cが破損の起点になり難く、耐久性を向上させ得る。
カーカスプライ6Aは、タイヤ周方向に対して例えば70~90°の角度で配列するカーカスコードを有する。カーカスコードとして、コード径が0.6~0.8mmであるスチールコードが好適に採用しうる。カーカスプライ6Aの50mm幅当たりのスチールコードの打ち込み本数は、好ましくは、20~30本である。
本例では、本体部6aと折返し部6bとの間に、シート状のゴム層10が配されている。ゴム層10のタイヤ半径方向の内端10aは、ビードエーペックスゴム12のタイヤ半径方向外側に接続されるのが望ましい。ゴム層10は、少なくとも折返し部6bの外端6cまで、タイヤ半径方向外側にのびるのが望ましい。
一般的に、超ハイターンナップ構造のタイヤ1では、無負荷時と荷重負荷時とのサイドウォール部3表面の歪変化の分布である歪振幅が大きくなる傾向がある。上述のゴム層10は、本体部6aと折返し部6bとの間の歪を緩和し、サイドウォール部3における歪振幅を低減することができる。
ゴム層10は、好ましくは、シート状の厚さが1.0~2.0mmである。ゴム層10の厚さが1.0mmよりも小さいと、本体部6aと折返し部6bとの間の歪が大きくなるおそれがある。ゴム層10の厚さが2.0mmよりも大きいと、本体部6aがタイヤ軸方向内側に位置し、歪振幅が大きくなるおそれがある。
ビードエーペックスゴム12は、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびる略三角形状の断面形状を有する。このビードエーペックスゴム12のタイヤ半径方向の外端は、ゴム層10の前記内端10aに接続している。
ゴム層10の複素弾性率E*10は、ビードエーペックスゴム12の複素弾性率E*12より小である。複素弾性率E*10は、好ましくは、6~8MPaである。複素弾性率E*10が6MPaよりも小さいと、本体部6aと折返し部6bとの間の歪が大きくなるおそれがある。複素弾性率E*10が8MPaよりも大きいと、車両走行時の衝撃に伴い剥離するおそれがある。複素弾性率E*12は、好ましくは、50~80MPaである。
図中の符号13はチェーファーゴムであって、リムずれを防止するとともに、ビードエーペックスゴム12と協働して、ビード部4を補強する。チェーファーゴム13の複素弾性率E*13は、複素弾性率E*10より大かつ複素弾性率E*12より小である。複素弾性率E*13は、好ましくは、10~15MPaである。一般的に、超ハイターンナップ構造のタイヤ1では、カーカスプライ6Aのタイヤ半径方向外側の歪の影響が、チェーファーゴム13に集中する傾向がある。上述のチェーファーゴム13は、チェーファーゴム13内の歪を効率よく分散することができる。
タイヤ1を構成するゴム材料の複素弾性率は、粘弾性スペクトロメーターを用いて、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%及び動歪2%の条件下で測定された値である。
次に、トレッド部2には、ベルト層7及び補強プライ20が配される。
ベルト層7は、第1のベルトプライ7A、第2のベルトプライ7B、第3のベルトプライ7Cを含む複数枚のベルトプライから構成される。本例では、ベルト層7が第4のベルトプライ7Dをさらに含む場合が示される。
第1のベルトプライ7Aは、複数枚のベルトプライのうちでタイヤ半径方向の最内側に配される。第2のベルトプライ7Bは、第1のベルトプライ7Aのタイヤ半径方向の外側に配される。第3のベルトプライ7Cは、第2のベルトプライ7Bのタイヤ半径方向の外側に配される。第4のベルトプライ7Dは、第3のベルトプライ7Cのタイヤ半径方向の外側に配される。
図3に示されるように、第1~4のベルトプライ7A~7Dは、タイヤ周方向に対して10~50度のコード角度θで配列する例えばスチールコードからなるベルトコード7cを具える。
コード角度θが50度を超えると、拘束力に劣り、高速走行時におけるトレッド端部の持ち上りを充分に抑えることが難しい。逆にコード角度θが10度を下回ると、ベルト層7の面内剛性が不充分となり、耐偏摩耗性能の低下を招く。
拘束力と面内剛性との観点から、第2、3のベルトプライ7B、7Cのコード角度θ2、θ3は、好ましくは、10~16度の範囲である。第2、3のベルトプライ7B、7Cでは、ベルトコード7cの傾斜の向きが互いに相違し、これにより、第2、3のベルトプライ7B、7C間において、ベルトコード7cが互いに交差する。
第1、4のベルトプライ7A、7Dのコード角度θ1、θ4は、好ましくは、コード角度θ2、θ3よりも大である。特には、コード角度θ1、θ4は、18~50度の範囲がさらに好ましい。本例では、第1、2のベルトプライ7A、7Bにおいて、ベルトコード7cの傾斜の向きが互いに相違し、第3、4のベルトプライ7C、7Dにおいて、ベルトコード7cの傾斜の向きが互いに相違している。
これより、拘束力と面内剛性とを両立して向上しうる。
図2に示されるように、補強プライ20は、第2のベルトプライ7Bのタイヤ軸心方向の外側に配される。特には、補強プライ20は、ショルダ主溝Gsよりもタイヤ軸方向の外側に配されるのが好ましい。
本例では、第2のベルトプライ7Bのタイヤ軸方向の外端Beと、補強プライ20のタイヤ軸方向の内端とが互いに突き合わせて配される。補強プライ20は、第1、第3のベルトプライ7A、7Cの間に挟まれて、タイヤ軸方向の外側に延びる。
補強プライ20は、タイヤ周方向に対して10度より小のコード角度α(図3に示す)で配列する例えばスチールコードからなる補強コード20cを具える。特には、補強コード20cは、タイヤ周方向に螺旋状に巻回されるのが好ましい。補強コード20cとしては、ベルトコード7cと同一のコードが好適に採用しうる。
このような補強プライ20は、第2のベルトプライ7Bのタイヤ軸心方向の外側に配される。そのため、幅広低扁平のワイドシングルタイヤの場合にも、トレッド端部に至る領域を高いタガ効果を有して拘束でき、高速走行時のトレッド端部の持ち上りを効果的に抑制しうる。
しかも、補強プライ20が、第1、第3のベルトプライ7A、7Cの間に挟まれるため、補強プライ20と第1のベルトプライ7Aとの間のプライ間剥離、及び補強プライ20と第3のベルトプライ7Cとの間のプライ間剥離をそれぞれ抑制しうる。
なお第2のベルトプライ7Bと第1のベルトプライ7Aとの間のプライ間剥離、及び第2のベルトプライ7Bと第3のベルトプライ7Cとの間のプライ間剥離については、第2のベルトプライ7Bの外端Beが、第1、第3のベルトプライ7A、7Cに挟まれて拘束されること、及び第2のベルトプライ7Bの外端Beがタイヤ赤道C側に近く、高速走行時における持ち上りの影響が小であることにより、プライ間剥離が抑制されうる。
トレッド端部の持ち上りの抑制、及びプライ間剥離の抑制のために、補強プライ20のタイヤ軸方向の外端20eは、第1、第3のベルトプライ7A、7Cのタイヤ軸方向の外端Ae、Ceよりも、タイヤ軸方向の外側に位置するのが好ましい。
外端20e、20e間のタイヤ軸方向の距離Kは、従来の重荷重用タイヤにおける第2のベルトプライのプライ幅と同程度であるのが好ましく、具体的には、距離Kは、トレッド幅TWの85~95%の範囲が好ましい。
第1のベルトプライ7Aのプライ幅Waは、好ましくは、トレッド幅TWの70~80%の範囲である。第3のベルトプライ7Cのプライ幅Wcは、好ましくは、トレッド幅TWの75~90%の範囲であり、特には、プライ幅Waより大である。第2のベルトプライ7Bのプライ幅Wbは、プライ幅Wa、Wcよりも小であり、特にはトレッド幅Twの50~65%の範囲が好ましい。第4のベルトプライ7Dのプライ幅Wdは、プライ幅Wa~Wcよりも小であるのが好ましい。
第1のベルトプライ7Aのタイヤ方向の外端Aeと、第2のベルトプライ7Bのタイヤ方向の外端Beと、第3のベルトプライ7Cのタイヤ方向の外端Ceと、補強プライ20のタイヤ方向の外端20eとは、それぞれ、タイヤ軸方向の位置が互いに相違するのが好ましい。これにより、走行時に外端Ae、Be、Ce、20eに作用する応力が広く分散される。そのため、各外端Ae、Be、Ce、20eを基点としたプライ間剥離をより効果的に抑制しうる。
特には、図4に誇張して示すように、第1のベルトプライ7Aの外端Aeと補強プライ20の外端20eとの間のタイヤ軸方向の距離La、及び第3のベルトプライ7Cの外端Ceと補強プライ20の外端20eとの間のタイヤ軸方向の距離Lbが、それぞれ、3.0~8.0mmの範囲であるのが好ましい。距離La、Lbが3.0mmを下回ると、応力の分散効果が充分に発揮されない。逆に8.0mmを越えても、トレッド部2の外端における剛性、及び拘束力が低下し、プライ間剥離の抑制に悪影響を与える。
なお第1のベルトプライ7Aの外端Aeと第2のベルトプライ7Bの外端Beとの間のタイヤ軸方向の距離Lc、及び第2のベルトプライ7Bの外端Beと第3のベルトプライ7Cの外端Ceとの間のタイヤ軸方向の距離Ldも、同理由により、それぞれ、3.0~8.0mmの範囲であるのが好ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の基本構造を有するサイズ315/45R22.5の重荷重用タイヤが、表1の仕様に基づき試作された。各テストタイヤに対し、高速耐久性能がテストされた。表1に記載以外は、実質的に同仕様であり、ベルト層及び補強プライの構造のみ相違する。比較例1は、特許文献1に相当するタイヤであって、第3のベルトプライのタイヤ半径方向外側かつ第4のベルトプライのタイヤ軸方向両外側に、補強プライを設けている。比較例2では、補強プライを具えず、トレッド部のベルト層のみが形成されている。
(1)高速耐久性能:
ドラム試験機を用い、テストタイヤをリム(22.5×9.75)、内圧(900kPa)、荷重(5000kgf)の条件にて、速度を、時速80km/hから120分毎に10km/hづつ増加させながらドラム上を走行させた。そして、ベルト層の外端部に損傷が発生した時の速度(損傷発生速度)を比較した。テスト結果は、比較例1における損傷発生速度を基準(0)として、表示した。損傷発生速度が、基準よりも10km/h 高い場合を「+1」、20km/h高い場合を「+2」として表記した。
Figure 0007494492000001
テストの結果、実施例のタイヤは、高速耐久性能が向上していることが確認できた。
1 重荷重用タイヤ
2 トレッド部
7 ベルト層
7A 第1のベルトプライ
7B 第2のベルトプライ
7C 第3のベルトプライ
7c ベルトコード
20 補強プライ
20c 補強コード
Ae、Be、Ce、20e 外端
α コード角度
θ、θ1、θ2、θ3 コード角度
Gs ショルダ主溝

Claims (5)

  1. トレッド部に、ベルトコードがタイヤ周方向に対して10~50度のコード角度で配列する複数枚のベルトプライからなるベルト層を具えた重荷重用タイヤであって、
    タイヤの断面幅が300mm以上であり、
    タイヤ扁平率が60%以下であり、
    前記複数枚のベルトプライは、タイヤ半径方向の最内側に配される第1のベルトプライと、前記第1のベルトプライのタイヤ半径方向の外側に配される第2のベルトプライと、前記第2のベルトプライのタイヤ半径方向の外側に配される第3のベルトプライとを含み、
    前記第2のベルトプライのタイヤ軸心方向の外側に、前記第1、第3のベルトプライの間に挟まれてタイヤ軸方向の外側に延び、かつ補強コードがタイヤ周方向に対して10度より小のコード角度で配列する補強プライが配され
    前記トレッド部は、タイヤ周方向に連続して延びるショルダ主溝を具え、
    前記補強プライの全体は、前記ショルダ主溝よりもタイヤ軸方向の外側に配される、重荷重用タイヤ。
  2. 前記補強プライのタイヤ軸方向の外端は、前記第1、第3のベルトプライのタイヤ軸方向の外端よりも、タイヤ軸方向の外側に位置する、請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記第1のベルトプライのタイヤ軸方向の外端と、前記第2のベルトプライのタイヤ軸方向の外端と、前記第3のベルトプライのタイヤ軸方向の外端と、前記補強プライのタイヤ軸方向の外端とは、それぞれ、タイヤ軸方向の位置が互いに相違する、請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
  4. 前記第1のベルトプライのタイヤ軸方向の外端と前記補強プライのタイヤ軸方向の外端との間のタイヤ軸方向距離La、及び前記第3のベルトプライのタイヤ軸方向の外端と前記補強プライのタイヤ軸方向の外端との間のタイヤ軸方向距離Lbは、それぞれ、3.0~8.0mmの範囲である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記第2、3のベルトプライのコード角度θ2、θ3は10~16度であり、前記第1のベルトプライのコード角度θ1は、前記コード角度θ2、θ3より大かつ50度以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の重荷重用タイヤ。
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