JP6450111B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特に、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォースの荷重依存性を低減可能な空気入りタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤの補強として、ビード部間に跨るカーカスのクラウン部のタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に対して傾斜して延びるコードを有する傾斜ベルト層を配設した空気入りタイヤがある。
即ち、傾斜ベルト層によりタイヤ幅方向の剛性を確保して、操縦安定性の重要な指標の1つであるコーナリングフォースを得ることが行われている。
このような補強構造を採用した場合、コーナリングフォースは増大する。しかしながら、タイヤへの負荷荷重の大きさに応じて得られるコーナリングフォースの大きさに差が生じる、いわゆる荷重依存性の問題が生じる。例えば、前輪と後輪とでタイヤへの負荷荷重の大きさが大きく異なる小型FF車両に、上述の補強構造を有する空気入りタイヤを装着した場合、前輪で得られるコーナリングフォースが、後輪で得られるコーナリングフォースより著しく大きくなることにより、例えばオーバーステア傾向になり、コーナリング時の操縦安定性が低下する問題がある。
これに対し、特許文献1では、トレッド幅方向の端部領域に周溝を設け、この周溝の底部に環状の補強材を配置することにより、タイヤの剛性を確保しつつも、コーナリングフォースの荷重依存性を実質的に増大させない空気入りタイヤが提案されている。
特開2007−62468号公報
しかしながら、特許文献1に示す補強構造では、補強材を構成するナイロンコード等を空気入りタイヤとは別部材として準備する必要がある。またナイロンコード等を溝底に巻き回して配置する工程が必要となる。そのため、空気入りタイヤの製造コストが上昇する問題がある。また補強材が外部に露出しているため、走行時に外部から大きな力が補強材に加わると、補強材が破断して、十分な剛性が得られない場合が生じる問題がある。従って、上記のような補強材を用いずに、コーナリングフォースの荷重依存性を改善、即ち低減する手法が希求されている。
本発明は、上記課題に鑑み、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォースの荷重依存性を低減可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
(1)本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に対し傾斜して延びるコードのゴム引き層からなり、前記コードが層間で互いに交差してなる2層の傾斜ベルト層からなるベルトを備える空気入りタイヤであって、前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態において、前記2層の傾斜ベルト層は、タイヤ幅方向の幅が異なり、前記2層の傾斜ベルト層のうち、タイヤ幅方向の幅の広い一方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW1(mm)とし、他方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW2(mm)としたとき、比W2/W1は、関係式、0.25≦(W2/W1)≦0.8を満たし、且つ、前記状態とした前記空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面において、前記空気入りタイヤのトレッド端と、タイヤ赤道面におけるトレッド踏面とのタイヤ径方向の距離をd(mm)とし、前記空気入りタイヤのトレッド幅をTW(mm)とするとき、比d/TWは、0.09以下であり、前記ベルトのタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に沿って延びるコードのゴム引き層からなる1層以上の周方向ベルト層からなる補強ベルトをさらに備え、前記補強ベルトの前記周方向ベルト層のうち少なくとも1層の前記周方向ベルト層は、前記ベルトのタイヤ幅方向全体を覆い、前記一方の傾斜ベルト層の端部と前記他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域における前記補強ベルトの周方向剛性は、前記領域よりタイヤ幅方向内側における前記補強ベルトの周方向剛性よりも高い、ことを特徴とする。このような構成とした本発明の空気入りタイヤでは、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォースの荷重依存性を低減することができる。また、一方の傾斜ベルト層の端部と他方の傾斜ベルト層の端部との間の領域におけるタイヤの径成長を抑制することができ、タイヤの耐久性を高めることができる。
なお、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO STANDARDS MANUAL、米国ではTRA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。「規定内圧」とは、適用サイズのタイヤにおける上記規格のタイヤの最大負荷能力に対応する内圧をいうものとする。
「トレッド踏面」とは、タイヤを、適用リムに組み付け、規定内圧を適用し最大負荷能力に対応する負荷を加えた状態で転動させた際に、路面と接触することとなる、タイヤの全周にわたる外表(周)面のことを言う。「トレッド端」とは、上記「トレッド踏面」のタイヤ幅方向最外位置を指す。また「トレッド幅」とは、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした際の上記「トレッド端」間のタイヤ幅方向の距離をいう。なお、「タイヤ赤道面におけるトレッド踏面」に溝や凹部等が形成されている場合には、これら溝や凹部が形成されていないと仮定した際のトレッド踏面のタイヤ幅方向断面での仮想線をトレッド輪郭線とし、このトレッド輪郭線のタイヤ赤道面とトレッド輪郭線との交点をそれぞれ指すものとする。
また、「タイヤ周方向に沿って延びる」とは、コードがタイヤ周方向に平行である場合や、コードをゴム被覆したストリップを螺旋巻回してベルト層を形成した結果等により、コードがタイヤ周方向に対してわずかに傾斜している場合(タイヤ周方向に対する傾斜角度が5°以下)を含むものとする。また、「補強ベルトの周方向剛性」とは、補強ベルトからタイヤ幅方向の単位幅、周方向の単位長さ、かつ、径方向に存在する全ての周方向ベルト層を含む厚みを有する単位補強ベルトを切り出すとともに、該切り出した単位補強ベルトに対しコードの延在方向の張力を付与したとき、切り出された単位補強ベルトに、コードの延在方向のある一定の歪みを発生させるために必要な力のことをいう。「前記一方の傾斜ベルト層の端部と前記他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域における前記補強ベルトの周方向剛性は、前記領域よりタイヤ幅方向内側における前記補強ベルトの周方向剛性よりも高い」とは、「一方の傾斜ベルト層の端部と前記他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域における前記補強ベルトの周方向剛性」の平均が、「領域よりタイヤ幅方向内側における前記補強ベルトの周方向剛性」の平均よりも高いことを指すものである。
さらに、「一方の傾斜ベルト層の端部と他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域」とは、タイヤ赤道面を境界とするタイヤ幅方向の一方の半部側にある一方の傾斜ベルト層の端部と他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域、又はタイヤ幅方向の他方の半部側にある一方の傾斜ベルト層の端部と他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域を指すものである。
(2)本発明の空気入りタイヤは、前記比W2/W1は、関係式、0.6≦(W2/W1)≦0.8を満たすことが好ましい。このようにすると、タイヤの剛性を高く維持しつつも、タイヤの剛性が過度に高くなることを抑制することができる。そのため、十分なコーナリングフォースを得つつも、高荷重時のコーナリングフォースが高くなることを抑制できる。
)本発明の空気入りタイヤは、前記領域内に設けられた周方向ベルト層の層数は、前記領域よりタイヤ幅方向内側に設けられた周方向ベルト層の層数よりも多いことが好ましい。簡易な構成により、一方の傾斜ベルト層の端部と他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域の剛性を高めることができるからである。ここで、「領域内に設けられた周方向ベルト層の層数は、領域よりタイヤ幅方向内側に設けられた周方向ベルト層の層数よりも多い」とは、「領域内に設けられた周方向ベルト層」の平均の層数が、「領域よりタイヤ幅方向内側に設けられた周方向ベルト層」の平均の層数よりも多いことを指すものである。
)本発明の空気入りタイヤは、前記領域内には2層の周方向ベルト層が設けられ、前記領域よりタイヤ幅方向内側には1層の周方向ベルト層が設けられていることが好ましい。このような構成であれば、少ない部材数で一方の傾斜ベルト層の端部と他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域の剛性を高めることができる。
(5)本発明の空気入りタイヤは、前記ベルトのタイヤ幅方向全体を覆う前記周方向ベルト層のタイヤ径方向外側のうち、前記タイヤ幅方向領域に、タイヤ幅方向に分離する周方向ベルト層が設けられていることが好ましい。
(6)本発明の空気入りタイヤは、それぞれの前記周方向ベルト層の周方向剛性が同じであることが好ましい。
)本発明の空気入りタイヤは、前記傾斜ベルト層の前記コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θは、10°≦θ≦30°であることが好ましい。このようにすると、幅方向剛性が過度に低くなることを抑制して、高荷重時のコーナリングフォースが低くなりすぎることを抑制できる。
)本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に対し傾斜して延びるコードのゴム引き層からなり、前記コードが層間で互いに交差してなる2層の傾斜ベルト層からなるベルトを備え、前記ベルトのタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に沿って延びるコードのゴム引き層からなる1層以上の周方向ベルト層からなる補強ベルトを備えない空気入りタイヤであって、前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態において、前記2層の傾斜ベルト層は、タイヤ幅方向の幅が異なり、前記2層の傾斜ベルト層のうち、タイヤ幅方向の幅の広い一方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW1(mm)とし、他方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW2(mm)としたとき、比W2/W1は、関係式0.25≦(W2/W1)≦0.6を満たし、且つ、前記状態とした空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面において、前記空気入りタイヤのトレッド端と、タイヤ赤道面におけるトレッド踏面とのタイヤ径方向の距離をd(mm)とし、前記空気入りタイヤのトレッド幅をTW(mm)とするとき、比d/TWは、0.09以下である、ことを特徴とするこのような構成とした本発明の空気入りタイヤでは、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォースの荷重依存性を低減することができる。また、トレッドのショルダー域の剛性を低くできるので、低荷重時におけるトレッド踏面の浮き上がりによるコーナリングフォースの目減りを抑制でき、コーナリングフォースの荷重依存性をより低減することができる。
)本発明の空気入りタイヤは、前記一方の傾斜ベルト層のコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ1と、前記他方の傾斜ベルト層のコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ2とが、30°≦θ1≦85°、10°≦θ2≦30°、及び、θ1>θ2を満たすことが好ましい。このようにすると、コーナリングフォースの荷重依存性の改善に加えて、車外騒音性能の改善をさらに図ることが可能となる。
本発明により、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォースの荷重依存性を低減可能な空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤの、タイヤ幅方向の概略的な断面図である。 図1のタイヤのベルト構造を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤの、タイヤ幅方向の概略的な断面図である。 図3のタイヤのベルト構造を概略的に示す図である。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、2層の傾斜ベルト層からなるベルトを備える空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向の幅が異なる2層の傾斜ベルト層からベルトを構成し、かつ、トレッド踏面のタイヤ幅方向断面形状を平坦な形状に近づけると、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォースの荷重依存性を低減できる場合があることを見出した。
まず、トレッド踏面のタイヤ幅方向の断面形状を平坦な形状に近づけると、接地面積が増加してトレッド変形量が大きくなるので、コーナリングフォースは増大する。一方、2層の傾斜ベルト層のうち一方の傾斜ベルト層の幅を狭くすると、ベルト剛性が低下してベルトがタイヤ幅方向に変位しやすくなり、得られるコーナリングフォースが低減する。ここで、低荷重時においては、コーナリング時のベルトの変位量は小さい。そのため低荷重時では、1層のベルト層のタイヤ幅方向の幅を減少させたことによるベルトの剛性の低下に起因するコーナリングフォースの増大は、トレッド踏面の平坦化によるトレッド変形量の増加によるコーナリングフォースの増大に比べて小さい。即ち低荷重時においては、コーナリングフォース全体に対して、トレッド踏面の平坦化によるトレッド変形量の増加によるコーナリングフォースの増大の寄与が大きく、ベルト剛性の低下によるコーナリングフォースの低減の寄与は小さくなるので、全体としてのコーナリングフォースが増大すると考えられる。
一方、高荷重時においては、トレッド変形量及びベルトの変位が共に大きくなる。そのため、トレッド変形量により増大するコーナリングフォースの大きさ、及び、ベルト変位により低減するコーナリングフォースの大きさは、共に増大する傾向にある。ここで、高荷重時においては、コーナリング時のベルトの変位量は大きい。そのため、ベルト変位によるコーナリングフォースの低減の大きさは、トレッド変形量によるコーナリングフォースの増大の大きさよりも大きい。即ち、高荷重時においては、低荷重時に比べて、コーナリングフォース全体に対して、トレッド踏面の平坦化によるトレッド変形量の増加によるコーナリングフォースの増大の寄与が小さくなり、ベルト剛性の低下によるコーナリングフォースの低減の寄与は大きくなると考えられる。これらの知見に基づき、本発明者は、2つの傾斜ベルト層の寸法比についてさらに検討を重ねた結果、本発明を見出した。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に例示説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)のタイヤ幅方向の概略的な断面図である。また、図1においては、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした、状態(以下「基準状態」ともいう)の際のタイヤのタイヤ幅方向断面を示している。
図1に示すように、本実施形態のタイヤ(空気入りタイヤ)1は、一対のビード部2に埋設されたビードコア2a間をトロイダル状に跨るカーカス3と、カーカス3のクラウン部のタイヤ径方向外側に配置されたベルト4と、ベルト4のタイヤ径方向外側に配置されたトレッド5とを備えている。カーカス3のカーカスプライのコードの材質は、特には限定しないが、例えばスチールコード等を用いることができる。
図1に示す第1の実施形態にかかるタイヤ1のベルト4は、タイヤ幅方向の幅W1を有する傾斜ベルト層4aと、傾斜ベルト層4aよりも狭いタイヤ幅方向の幅W2を有する傾斜ベルト層4bとから構成されている。2層の傾斜ベルト層4a、4bは、ベルトコードがタイヤ周方向に対して傾斜して延び、層間でベルトコードが互いに交差する、ベルト層である。ベルトコードの材質は、特には限定しないものの、スチールコードを用いることが好ましい。タイヤ径方向内側に配置された一方の傾斜ベルト層4aは、タイヤ径方向外側に配置された他方の傾斜ベルト層4bのタイヤ幅方向の幅W2よりも広いタイヤ幅方向の幅W1を有している。本発明では、傾斜ベルト層4aの幅W1と傾斜ベルト層4bの幅W2との比W2/W1が、関係式0.25≦(W2/W1)≦0.8を満たすように傾斜ベルト層4a及び傾斜ベルト層4bが構成されている。特に本実施形態では、比W2/W1が、関係式0.6≦(W2/W1)≦0.8を満たすように傾斜ベルト層4a及び傾斜ベルト層4bが構成されている。なお、タイヤ径方向内側にタイヤ幅方向の幅の狭い傾斜ベルト層4bを配置し、タイヤ径方向外側にタイヤ幅方向の幅の広い傾斜ベルト層4aを配置してもよい。
図2は、図1のタイヤのベルト4の構造を概略的に示す図である。本実施形態においては、タイヤ幅方向の幅の広い傾斜ベルト層4aのコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ1が、10°≦θ1≦30°となるように傾斜ベルト層4aを設けている。また本実施形態では、タイヤ幅方向の幅の狭い傾斜ベルト層4bのコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ2が、10°≦θ2≦30°となるように傾斜ベルト層4bを設けている。なお、本実施形態の傾斜ベルト層4a及び傾斜ベルト層4bは、傾斜ベルト層4a及び傾斜ベルト層4bのタイヤ幅方向の中心がタイヤ赤道面CLに一致するように設けられている。
さらに、本実施形態のタイヤ1にあっては、トレッド5は、図1に示すように、タイヤ1のトレッド端TEと、タイヤ赤道面CLにおけるトレッド踏面5aとのタイヤ径方向の距離をd(mm)とし、タイヤ1のトレッド幅をTW(mm)としたとき、比d/TWが0.09以下となるように構成される。なお、図1には示していないが、トレッド5には、溝及びサイプ等からなる任意のパターン形状のトレッドパターンが形成されている。
本実施形態のタイヤ1はさらに、図1に示すように、ベルト4のタイヤ径方向外側に、補強ベルト6を備えている。本実施形態の補強ベルト6は、2層の周方向ベルト層6a及び6bから構成されている。周方向ベルト層6aは、ベルト4のタイヤ幅方向全体を覆うように構成されている。周方向ベルト層6bは、周方向ベルト層6aのタイヤ径方向外側のうち、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bとの端部との間のタイヤ幅方向領域のみに分離して設けられている。周方向ベルト層6a及び6bは、有機繊維からなるコードを用いることが好ましく、特には限定しないが、アラミド等の有機繊維からなるコードや、アラミドとナイロンのハイブリッドコード等を用いることができる。本実施形態では、周方向ベルト層6aのタイヤ径方向外側に周方向ベルト層6bを設けているが、周方向ベルト層6aのタイヤ径方向内側に周方向ベルト層6bを設けてもよい。
以下、本実施形態のタイヤの作用効果について説明する。
本実施形態のタイヤによれば、まず上述の基準状態において、ベルト4を構成する2層の傾斜ベルト層のうち、タイヤ幅方向の幅の広い傾斜ベルト層4aのタイヤ幅方向の幅をW1とし、傾斜ベルト層4bのタイヤ幅方向の幅をW2としたとき、比W2/W1が、関係式、0.25≦(W2/W1)≦0.8を満たしている。本実施形態のタイヤ1ではさらに、基準状態とした空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向断面において、空気入りタイヤ1のトレッド端TEと、タイヤ赤道面CLにおけるトレッド踏面5aとのタイヤ径方向の距離をd(mm)とし、空気入りタイヤのトレッド幅をTW(mm)とするとき、比d/TWを、0.09以下としている。
上述したように、低荷重時においては、トレッド踏面の平坦化により生じるトレッド変形量の増加によるコーナリングフォースの増加は、コーナリングフォース全体に対する寄与が大きく、ベルト剛性の低下によるコーナリングフォースの減少は、コーナリングフォース全体に対する寄与が小さい。また高荷重時においては、トレッド踏面の平坦化により生じるトレッド変形量の増加によるコーナリングフォースの増加は、コーナリングフォース全体に対する寄与が低荷重時に比べて小さくなり、ベルト剛性の低下によるコーナリングフォースの減少は、コーナリングフォース全体に対する寄与が低荷重時に比べて大きくなる。従って、本実施形態の上記の構成によれば、低荷重時においては、トレッド踏面の平坦化によるトレッド変形の増加によりコーナリングフォースを有効に増大させることができ、かつ、高荷重時においては、ベルト剛性の低下によりコーナリングフォースを有効に低減することができる。
以上により、本実施形態のタイヤによれば、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォースの荷重依存性を低減させることができる。
なお、0.25>(W2/W1)となると、ベルト剛性が小さくなりすぎて十分なコーナリングフォースが得られない場合が生じうる。また、(W2/W1)>0.8となると、ベルト剛性の低下が不十分となり、コーナリングフォースの荷重依存性を低減させることができない場合が生じうる。さらに、d/TWが0.09より大きいと、低荷重時に十分なコーナリングフォースが得られず、コーナリングフォースの荷重依存性を低減させることができない場合が生じ得る。
ここで本発明にあっては、比W2/W1が、関係式0.6≦(W2/W1)≦0.8を満たすことが好ましい。ベルト層4a及び4bをこのような構成にすると、タイヤの剛性を高く維持しつつも、タイヤの剛性が過度に高くなることを抑制することができる。そのため、十分なコーナリングフォースを得つつも、高荷重時のコーナリングフォースが高くなることを抑制できる。
図1の実施形態に示すように、本発明の空気入りタイヤは、周方向ベルト層6a及び6bからなる補強ベルト6をさらに備え、補強ベルト6の周方向剛性は、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間のタイヤ幅方向領域の方が、この領域よりタイヤ幅方向内側よりも高いことが好ましい。このような補強ベルト6を備えると、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間の領域におけるタイヤの径成長を抑制することができ、タイヤの耐久性を高めることができる。
特に、前述の定義による周方向剛性に関し、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間の領域における補強ベルト6の周方向剛性は、その領域よりタイヤ幅方向内側における補強ベルト6の周方向剛性の1.5〜2.5倍とすることが好ましい。
図1の実施形態に示すように、本発明の空気入りタイヤは、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間の領域内に設けられた周方向ベルト層の数が、この領域よりタイヤ幅方向内側に設けられた周方向ベルト層の数よりも多いことが好ましい。周方向ベルト層の枚数をこのような関係とすると、簡易な構成により、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間のタイヤ幅方向領域の剛性を高めることができる。なおこの領域内に設けられた周方向ベルト層の層数を、この領域よりタイヤ幅方向内側に設けられた周方向ベルト層の層数よりも多くする以外の方法で、当該領域内の剛性を高めてもよい。例えば、当該領域内の周方向ベルト層に使用するコードを、当該領域よりタイヤ幅方向内側の周方向ベルト層に使用するコードよりもヤング率の高いものを使用することで、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間の領域の剛性を高めてもよい。なお、「ヤング率」は、JIS L1017 8.5 a) (2002)にて試験を行い、JIS L1017 8.8(2002)に準拠して求めるものである。さらに、タイヤ幅方向断面におけるタイヤ幅方向の単位長さ当たりの素線数を変えてもよく、上記タイヤ幅方向領域内での素線数を上記タイヤ幅方向領域より内側での素線数より多くすることもできる。
特に、ベルト層4aの端部とベルト層4bの端部との間の領域におけるヤング率は、層数や単位長さ当たりの素線数等のコードのヤング率以外の構成が同じである場合、上記タイヤ幅方向領域より内側のコードのヤング率の1.5〜2.5倍とすることが好ましい。同様に、ベルト層4aの端部とベルト層4bの端部との間の領域におけるタイヤ幅方向の単位長さ当たりの素線数は、層数やヤング率等のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの素線数以外の構成が同じである場合、上記タイヤ幅方向領域より内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの素線数の1.5〜2.5倍とすることが好ましい。
また、図1の実施形態に示すように、本発明の空気入りタイヤは、傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間のタイヤ幅方向領域内には2層の周方向ベルト層6a及び6bが設けられ、この領域よりタイヤ幅方向内側には1層の周方向ベルト層6aが設けられていることが好ましい。このような構成であれば、少ない部材数で傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部との間の領域の剛性を高めることができる。なおこの領域内及び領域よりタイヤ幅方向内側の周方向ベルト層の数は、それぞれ2枚及び1枚に限定されるものではない。例えば、当該領域よりタイヤ幅方向内側には周方向ベルト層を設けず、領域内にのみ周方向ベルト層を設けてもよい。さらに、例えば当該領域内に3以上の周方向ベルト層を設けてもよく、この場合、当該領域内と領域よりタイヤ幅方向内側の周方向ベルト層の層数の差は、1層でもよく、2層以上としてもよい。
さらにまた、本発明の空気入りタイヤは、図2に示すように、傾斜ベルト層4aのコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ1が、10°≦θ1≦30°であり、傾斜ベルト層4bのコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ2が、10°≦θ2≦30°であることが好ましい。このようにすると、幅方向剛性が過度に低くなることを抑制して、高荷重時のコーナリングフォースが低くなりすぎることを抑制できる。
次に本発明の第2の実施形態の空気入りタイヤについて説明をする。図3は、本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向の概略的な断面図であり、図4は、図3のタイヤのベルト4の構造を概略的に示す図である。なお、第2の実施形態の説明においては、第1の実施形態と同様の構成要素は、第1の実施形態と同じ参照符号を付してその説明を省略する。また図3及び図4においては、理解を容易にするために各構成部材を模式的に示している。図3に示すように、第2の実施形態の空気入りタイヤでは、補強ベルトを備えていない。また、図1の実施形態に比べて、傾斜ベルト層4aの幅W1に対する傾斜ベルト層4bの幅W2がさらに小さくなるように構成されており、傾斜ベルト層4aのタイヤ幅方向の幅W1と傾斜ベルト層4bのタイヤ幅方向幅W2との比W2/W1が、関係式、0.25≦(W2/W1)≦0.6を満たしている。このように構成した第2の実施形態のタイヤにおいても、第1の実施形態の効果と同様の効果により、コーナリングフォースの荷重依存性を低減させることができる。
本発明の空気入りタイヤは、図3に示すように、傾斜ベルト層4aのタイヤ幅方向の幅W1に対する傾斜ベルト層4bのタイヤ幅方向の幅W2との比W2/W1が、関係式、0.25≦(W2/W1)≦0.6を満たしていることが好ましい。傾斜ベルト層4a及び4bをこのように構成すると、トレッドのショルダー域の剛性を低くできるので、低荷重時におけるトレッド踏面の浮き上がりによるコーナリングフォースの目減りを抑制でき、コーナリングフォースの荷重依存性をより低減することができる。
図4は、図3のタイヤのベルト4の構造の一例を概略的に示す図である。本実施形態においては、傾斜ベルト層4aのコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ1が、30°≦θ1≦85°となるように傾斜ベルト層4aを設けている。また本実施の形態では、傾斜ベルト層4bのコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ2が、10°≦θ2≦30°であり、かつ、θ1>θ2となるように傾斜ベルト層4bを設けている。
傾斜ベルト層4aにおけるコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ1を30°以上とすれば、トレッド踏面5aが変形する際のゴムのタイヤ周方向の伸びが増大するため、タイヤの接地長を確保することができ、その結果、コーナリングフォースがさらに増大する。なお、タイヤ周方向の曲げ剛性を確保する観点から、傾斜角度θ1の上限は85°である。
しかしながら、傾斜ベルト層4aのコードの傾斜角度θ1をかように大きくした場合には、タイヤの振動モードの変化から、車外騒音性能が悪化する傾向にある。より詳細には、傾斜ベルト層のコードがタイヤ周方向に対して30°以上85°以下の角度で傾斜するタイヤの多くは、400Hz〜2kHzの高周波域において、断面方向の1次、2次及び3次等の振動モードにて、トレッド面が一律に大きく振動する形状となるため、大きな放射音が生じる。このような放射音は、60km以上の高速走行での使用も想定され、かつ顧客からの騒音性能の要求も高い乗用車用タイヤで特に課題となりうる。
そこで、傾斜ベルト層4bのコードの、タイヤ周方向に対する傾斜角度θ2を、傾斜ベルト層4aのコードの傾斜角度θ1よりも小さく設定し、且つ10°以上30°以下の範囲とすれば、タイヤ赤道面CL付近における、タイヤ周方向の面外曲げ剛性が適度に保持されるので、上記の振動モードの変化を改善して、車外騒音性能の悪化を抑制することができる。即ち、トレッド5の、タイヤ赤道面CL近傍におけるタイヤ周方向への広がりが抑制される結果、かかる放射音を減少させることができる。そのため、コーナリングフォースの荷重依存性の改善に加えて、車外騒音性能も向上させることができる。
なお、傾斜角度θ2を10°以上とすることで、傾斜ベルト層4aにおける、接地長を確保する作用を阻害することなく、タイヤ周方向の面外曲げ剛性を保持することができる。また、傾斜角度θ2を30°以下とすることで、上記した車外騒音性能の悪化を確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜5にかかるタイヤと、比較例1〜3にかかるタイヤを試作した。各タイヤの諸元は、以下の表1に示している。タイヤサイズはいずれも225/50R17である。そして、各タイヤに対し、コーナリングフォースの荷重依存性を評価する試験を行った。
なお、各タイヤは、図1及び図3に示すように、一対のビード部に埋設されたビードコアに係止されるカーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ径方向外側に設けられた2層の傾斜ベルト層からなる傾斜ベルト及びトレッドとを備えるタイヤである。
<コーナリングフォース>
上記各発明例及び比較例のタイヤをリム(サイズは7.5J−17)に組み付け、内圧220kPaを付与した後、車両に装着し、フラットベルト式コーナリング試験機において測定を行った。なお、ベルト速度を100km/hとし、2つの異なる荷重条件下、すなわち、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する荷重条件の80及び30%にあたる荷重条件下において得られるコーナリングフォースを測定した。
<補強ベルトの剛性>
補強ベルト繊維のヤング率をE1、ベルト単位巾当たりの打ち込み数をaとした際、a×E1として補強ベルトの剛性を評価した。
<車外騒音試験>
発明例4、発明例5、比較例2のタイヤを、上記と同様の条件のもと車両に装着し、走行試験用ドラム上で、該ドラムを100km/hの速度で回転させるとともに、マイク移動式でノイズ(騒音)レベルを測定した。結果を表1に示す。結果は、比較例タイヤ2(±0)とのノイズレベルの差をもって評価している。「↓」の数が多い方が、騒音の低減効果に優れていることを意味する。なお、発明例1−3、比較例1及び比較例3については、車外騒音試験を行っていない。
<タイヤ耐久性>
上記各発明例及び比較例のタイヤをリム(サイズは7.5J−17)に組み付け、内圧220kPaを付与した状態で、ドラム試験機にて一定距離走行後、タイヤ内外部に発生する破損量(亀裂大きさ)の大小を比較して耐久性を評価する。
結果を表1に示す。コーナリングフォースの値は、比較例タイヤ2の負荷荷重30%における、タイヤのコーナリングフォースを100として指数評価したものである。なお、指数が大きいほど、コーナリングフォースが大きいことを示している。なお、表中のα/β(%)を参照することで、コーナリングフォースの荷重依存性の高低が分かる。数値の小さい方が、荷重依存性が低いことを示している。
Figure 0006450111
表1に示すように、発明例1〜6にかかるタイヤは、いずれも比較例1〜3にかかるタイヤより、高いコーナリングフォースを維持しながら、コーナリングフォース依存性が改善されていることが分かる。一方比較例1は、コーナリングフォース依存性が改善されているものの、高荷重時に得られるコーナリングフォースが著しく低下したことによるものであり、高いコーナリングフォースを維持できていない。比較例2及び比較例3では、コーナリングフォースを高く維持できているものの、コーナリングフォース依存性の改善が十分ではない。発明例1と発明例2とを比較すると、θ1及びθ2を10°以上30°以下とした発明例1の方がコーナリングフォースの荷重依存性が低減されている。また表1には示していないが、周方向ベルト層の層数の差により傾斜ベルト層4aの端部と傾斜ベルト層4bの端部の領域内の補強ベルトの剛性を、この領域より内側よりも高くした発明例1及び発明例2では、発明例3に比べて良好なタイヤ耐久性が得られた。発明例4と発明例5とを比較すると、30°≦θ1≦85°、10°≦θ2≦30°、及び、θ1>θ2とした発明例4のほうが、車外騒音性能に優れることがわかる。
1:タイヤ(空気入りタイヤ)、 2:ビード部、 3:カーカス、 4:ベルト、 4a、4b:傾斜ベルト層、 5:トレッド、 5a:トレッド踏面、 6:補強ベルト、 6a、6b:周方向ベルト層、 TE:トレッド端、 CL:タイヤ赤道面、 TW:トレッド幅

Claims (9)

  1. タイヤ周方向に対し傾斜して延びるコードのゴム引き層からなり、前記コードが層間で互いに交差してなる2層の傾斜ベルト層からなるベルトを備える空気入りタイヤであって、
    前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態において、
    前記2層の傾斜ベルト層は、タイヤ幅方向の幅が異なり、
    前記2層の傾斜ベルト層のうち、タイヤ幅方向の幅の広い一方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW1(mm)とし、他方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW2(mm)としたとき、比W2/W1は、関係式
    0.25≦(W2/W1)≦0.8
    を満たし、且つ、
    前記状態とした空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面において、前記空気入りタイヤのトレッド端と、タイヤ赤道面におけるトレッド踏面とのタイヤ径方向の距離をd(mm)とし、前記空気入りタイヤのトレッド幅をTW(mm)とするとき、比d/TWは、0.09以下であり、
    前記ベルトのタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に沿って延びるコードのゴム引き層からなる1層以上の周方向ベルト層からなる補強ベルトをさらに備え、
    前記補強ベルトの前記周方向ベルト層のうち少なくとも1層の前記周方向ベルト層は、前記ベルトのタイヤ幅方向全体を覆い、
    前記一方の傾斜ベルト層の端部と前記他方の傾斜ベルト層の端部との間のタイヤ幅方向領域における前記補強ベルトの周方向剛性は、前記領域よりタイヤ幅方向内側における前記補強ベルトの周方向剛性よりも高い、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記比W2/W1は、関係式
    0.6≦(W2/W1)≦0.8を満たす、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記領域内に設けられた周方向ベルト層の層数は、前記領域よりタイヤ幅方向内側に設けられた周方向ベルト層の層数よりも多い、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記領域内には2層の周方向ベルト層が設けられ、前記領域よりタイヤ幅方向内側には1層の周方向ベルト層が設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ベルトのタイヤ幅方向全体を覆う前記周方向ベルト層のタイヤ径方向外側のうち、前記タイヤ幅方向領域に、タイヤ幅方向に分離する周方向ベルト層が設けられている、請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. それぞれの前記周方向ベルト層の周方向剛性が同じである、請求項3〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記傾斜ベルト層の前記コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θは、10°≦θ≦30°である、請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. タイヤ周方向に対し傾斜して延びるコードのゴム引き層からなり、前記コードが層間で互いに交差してなる2層の傾斜ベルト層からなるベルトを備え、前記ベルトのタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に沿って延びるコードのゴム引き層からなる1層以上の周方向ベルト層からなる補強ベルトを備えない空気入りタイヤであって、
    前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態において、
    前記2層の傾斜ベルト層は、タイヤ幅方向の幅が異なり、
    前記2層の傾斜ベルト層のうち、タイヤ幅方向の幅の広い一方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW1(mm)とし、他方の傾斜ベルト層のタイヤ幅方向の幅をW2(mm)としたとき、比W2/W1は、関係式
    0.25≦(W2/W1)≦0.6
    を満たし、且つ、
    前記状態とした空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面において、前記空気入りタイヤのトレッド端と、タイヤ赤道面におけるトレッド踏面とのタイヤ径方向の距離をd(mm)とし、前記空気入りタイヤのトレッド幅をTW(mm)とするとき、比d/TWは、0.09以下である、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  9. 前記一方の傾斜ベルト層のコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ1と、前記他方の傾斜ベルト層のコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ2とが、
    30°≦θ1≦85°、
    10°≦θ2≦30°、及び、
    θ1>θ2
    を満たす、請求項に記載の空気入りタイヤ。
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