JP7487422B1 - 緩衝器 - Google Patents

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英孝 神谷
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Abstract

緩衝器(10;10A;10B)は、シリンダ(17)と、ピストン(30)と、ピストン(30)の流路(31a)を閉じ方向に付勢しているピストン部ばね(25)と、ピストン部ばね(25)とピストン(30)との間において、軸線(CL)に沿った方向に変位可能に設けられているスライドばね受け部材(40;40A;40B)と、を有している。ピストン(30)は、ピストン本体(31)と、積層バルブ(33)と、を有している。スライドばね受け部材(40;40A;40B)は、積層バルブ(33)が当接可能な当接面(42a;42Aa;42Ba)を含む。当接面(42a;42Aa;42Ba)のうちの軸線(CL)に最も近い部位から径方向外方の端部までを結んで形成される仮想面(S1;S3)は、軸線(CL)を中心にして径方向に広がる垂直面(S2)に対して傾いている。

Description

本発明は、緩衝器に関する。
例えば、二輪車等の多くの車両には、路面からの振動を減衰するために緩衝器が設けられている。緩衝器に関する従来技術として特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に示されるような、緩衝器は、筒状のシリンダと、このシリンダの内部に設けられているピストンと、ピストンの流路を閉じる方向に付勢しているばねと、ピストンとばねとの間において軸線方向に変位可能に設けらればねの付勢力をピストンに伝達しているスライドばね受け部材と、を備えている。
特許文献1に示される緩衝器によれば、低速時の減衰力の立ち上がりが大きくなり、高速時の減衰力が可及的になだらかとなる特性を与えることができる。
実開昭63-180751号公報
減衰力の特性は、車両の乗り心地に影響を与えることが知られている。より任意の減衰力特性を生じさせることができれば、より車両の乗り心地を高めることができ、好ましい。本発明は、より任意の減衰力特性を生じさせることのできる緩衝器の提供を課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、スライドばね受け部材の積層バルブが当接可能な当接面を、軸線を中心にして径方向に広がる垂直面に対して傾けることにより、積層バルブの変位量をより細かく調節することができるようになり、より任意の減衰力特性を生じさせることができることを知見した。本発明は、当該知見に基づいて完成させた。
以下、本開示について説明する。
本開示によれば、略筒状を呈し内部に作動流体が充填されているシリンダと、このシリンダの内部に設けられ、前記シリンダの内部を第1室及び第2室に区画しているピストンと、前記ピストンの内部に形成され作動流体が流れる流路を閉じ方向に付勢しているピストン部ばねと、このピストン部ばねと前記ピストンとの間において、前記シリンダの軸線に沿った方向に変位可能に設けられ、前記ピストン部ばねの付勢力を前記ピストンに伝達しているスライドばね受け部材と、を有し、前記ピストンは、内部に作動流体が通過可能な流路を有するピストン本体と、前記流路の一端を閉じる方向に付勢し、複数の板状のバルブが重ねあわされてなる積層バルブと、を有し、前記スライドばね受け部材は、前記積層バルブが当接可能な当接面を含み、前記当接面のうちの前記軸線に最も近い部位から径方向外方の端部までを結んで形成される面を仮想面とした場合に、前記仮想面は、前記軸線を中心にして径方向に広がる垂直面に対して傾いている、緩衝器が提供される。
本発明によれば、より任意の減衰力特性を生じさせることのできる緩衝器を提供することができる。
本発明の実施例1による緩衝器の要部断面図である。 図1に示されたピストン及びばね受け部材の拡大図である。 図2に示された積層バルブが変形している状態の拡大図である。 図1に示された緩衝器の減衰力特性について説明する図である。 本発明の実施例2による緩衝器の要部拡大図である。 図5に示された緩衝器の減衰力特性について説明する図である。 本発明の実施例3による緩衝器の要部拡大図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、添付図に示した形態は本発明の一例であり、本発明は当該形態に限定されない。
<実施例1>
図1を参照する。図1には、フロントフォークの主要部を構成する緩衝器10が示されている。フロントフォークは、鞍乗り型車両の前部に設けられ、路面から受ける振動が車体側へ伝わることを抑制している。
緩衝器10は、二輪車のヘッドパイプ近傍から前輪まで掛け渡されて用いられる。二輪車の走行時には、路面の凹凸等の影響により、前輪から振動が入力される。この際、緩衝器10が圧縮、伸長し、その際に減衰力が発生する。
緩衝器10は、二輪車のヘッドパイプから前輪へ向かって下方に延びる筒状のアウタチューブ11と、前輪からヘッドパイプへ向かって上方に延び先端がアウタチューブ11の内部に挿入されている筒状のインナチューブ12と、これらのアウタチューブ11及びインナチューブ12を互いに離間する方向へ付勢するコイルスプリング13と、を主な構成要素とする。
アウタチューブ11及びインナチューブ12によって囲われた空間には、作動流体としてのオイルが充填されている。また、アウタチューブ11の先端の内周面とインナチューブ12の外周面との間には、オイルが外部へ漏れ出すことを抑制するシール14、15が設けられている。
緩衝器10は、アウタチューブ11の上端(末端)を閉じているアウタチューブ蓋部16と、アウタチューブ11の内部に同軸線CL上に配置されている筒状のシリンダ17と、を有している。
また、緩衝器10は、インナチューブ12の下端(末端)を閉じているアクスルホルダと、このアクスルホルダから軸線CLに沿って延びるピストンロッド22と、このピストンロッド22の先端に設けられ圧縮時及び伸長時にオイルが通過可能なピストン30と、をさらに有している。ピストンロッド22の先端及びピストン30は、シリンダ17の内部に挿入されている。緩衝器10が伸縮する際に、ピストンロッド22及びピストン30は、シリンダ17に対して相対的に変位する。変位する際にピストン30の内部をオイルが流れ、減衰力を発生させる。
図2を参照する。ピストンロッド22の先端の外周には、ピストン30を閉じ方向に付勢しているピストン部ばね25と、円筒状のカラー26と、このカラー26の外周をスライド可能でありピストン部ばね25の付勢力をピストン30に伝達しているスライドばね受け部材40と、ピストン30の抜けを防止しているナット28と、このナット28とピストン30との間に挟まれているワッシャ29と、が設けられている。
図1を参照する。ピストン30によって、シリンダ17の内部は、第1室R1と第2室R2とに区画されている。
図2を参照する。ピストンロッド22は、軸線に沿って穴が開けられており、オイルが通過可能な構成とされている。ピストンロッド22には、外径の変化する部位にロッド側ばね受け部22aと、ストッパ部22bと、が形成されている。ロッド側ばね受け部22a及びストッパ部22bは、それぞれ軸線CLを中心に径方向に広がり、略O字状を呈している。ロッド側ばね受け部22aは、ピストン部ばね25の末端を受けている。また、ストッパ部22bは、カラー26の末端を受けていると共に、スライドばね受け部材40が当接した際に移動を規制する。
ピストンロッド22のロッド側ばね受け部22aとストッパ部22bとの間の部位は、ピストン部ばね25をガイドすると共に倒れを防止するばねガイド部22cとされている。ばねガイド部22cの外径は、ピストン部ばね25の内径よりも僅かに小さく設定されている。
ピストンロッド22の先端は雄ねじ状に形成され、ナット28が締結されている。
ピストン30は、内部に作動流体が通過可能な流路31aを有するピストン本体31と、このピストン本体31の外周面に固定され外周面がシリンダ17(図1参照)の内周面に当接しているシール32と、流路31aの末端(一端)を閉じる方向に付勢し圧縮行程時に開く圧側積層バルブ33(積層バルブ33)と、流路31aの先端(他端)を閉じる方向に付勢し伸長行程時に開く伸側積層バルブ34と、を有している。
例えば、二輪車が段差に乗り上げた場合等には、緩衝器10に圧縮方向の力が加わり、白抜き矢印51で示すように、ピストン30は変位する。これにより、矢印52で示すように、流路31a内にオイルが流れて圧側積層バルブ33及び/又はスライドばね受け部材40は変位する。このとき減衰力が発生する。
また、緩衝器10が圧縮した後には、コイルスプリング13(図1参照)の付勢力によって、緩衝器10に伸長方向の力が加わり、白抜き矢印53で示すように、ピストン30は変位する。これにより、矢印54で示すように、流路31a内にオイルが流れて圧側積層バルブ33及び/又はスライドばね受け部材40は変位する。このとき減衰力が発生する。
圧側積層バルブ33及び伸側積層バルブ34は、周知の積層バルブを用いることができ、それぞれ軸線方向に弾性変形可能な金属板製のバルブが複数枚積層されてなる。圧側積層バルブ33及び伸側積層バルブ34が流路31aを開くのに必要な力は同じに設定しても良いし、異なるように設定しても良い。
ピストン部ばね25は、例えば、圧縮コイルばねが用いられる。ピストン部ばね25の付勢力は、圧側積層バルブ33がスライドばね受け部材40よりも先に変位するように設定されていても良いし、スライドばね受け部材40が圧側積層バルブ33よりも先に変位するように設定されていても良い。
カラー26は、例えば、樹脂製の筒体によって構成される。カラー26は、ストッパ部22bとピストン本体31とによって挟み込まれて固定されている。カラー26の外周には、スライドばね受け部材40の他に圧側積層バルブ33が設けられている。換言すれば、圧側積層バルブ33及びスライドばね受け部材40は、カラー26の外周面にスライド可能に設けられている、ということができる。
スライドばね受け部材40は、カラー26を囲うように筒状に形成されたばね受け筒状部41と、このばね受け筒状部41の先端から径方向に広がっているフランジ部42と、を有する。
ばね受け筒状部41の外径は、ばねガイド部22cの外径とほぼ同じであり、ピストン部ばね25の内径よりも僅かに小さい。ばね受け筒状部41は、ピストン部ばね25をガイドすると共に倒れを防止している。
フランジ部42の一面は、圧側積層バルブ33が当接可能な当接面42aであり、他面は、ピストン部ばね25を受けているスライダ側ばね受け部42bである。
当接面42aは、軸線CLから径外方に向かって連続してピストン本体31から離間するように傾斜面によって構成されている。換言すれば、当接面42aは、垂直面S2に対して傾いているテーパ状の部位を含む、ということができる。つまり、当接面42aのうちの軸線CLに最も近い部位から径方向外方の端部までを結んで形成される面を仮想面S1とした場合(緩衝器10において、仮想面S1は、当接面42aと一致している。)に、仮想面S1は、軸線CLを中心にして径方向に広がる垂直面S2に対して傾いている、ということができる。理由は後述する。
なお、当接面42aは、逆側に傾いていても良い。即ち、軸線CLから経外方に離れるにつれて、ピストン本体31に近づくように傾いていても良い。また、当接面42aは、傾きが連続的に変化する曲面や傾きが段階的に変化する階段状の面であってもよく、平面に限らない。さらには、これらの形状を組み合わせることも可能であり、発生させたい減衰力の特性に合わせて任意の形状とすることができる。
緩衝器10の作用について説明する。
例えば、ピストン30がシリンダ17(図1参照)の内部を上昇することにより、矢印52で示すように、流路31a内にはオイルが流れる。このオイルの油圧によって、圧側積層バルブ33には、下向きの力が加わる。
図3を参照する。図3には、油圧によって弾性変形している状態の圧側積層バルブ33が示されている。圧側積層バルブ33がスライドばね受け部材40よりも先に変位するように、ピストン部ばね25の付勢力が設定されている場合には、さらに油圧が加わることにより、スライドばね受け部材40が変位する。
図4を併せて参照する。図4には、ピストン速度と減衰力との関係を示すグラフが示されている。横軸にピストン速度を表し、縦軸に減衰力を表している。ピストン30内の流路31a(図2参照)の断面積は一定であるため、オイル流量と減衰力との関係を示している、ということもできる。緩衝器10によれば、ピストン30の動き出した領域で大きく減衰力を上昇させ、その後はピストン速度の上昇に比例するようにして減衰力も上昇している。
当接面42aをピストン本体31(図2参照)から離間するテーパ面とすることにより、軸線に垂直な面(垂直面S2参照)とした場合に比べて、圧側積層バルブ33の変位量を大きくすることができる。圧側積層バルブ33の変位量が変化することにより、減衰力の特性も変化する。つまり、当接面42aの形状によって減衰力を調整することができる。
また、スライドばね受け部材40が圧側積層バルブ33よりも先に変位するように、ピストン部ばね25の付勢力を設定することによっても減衰力の特性は変化する。
<実施例2>
次に、実施例2を図面に基づいて説明する。
図5を参照する。実施例2による緩衝器10Aは、スライドばね受け部材40Aのフランジ部42Aの形状が図3に示したフランジ部42の形状とは異なる。その他の基本的な構成は、上記緩衝器10(図2参照)と共通する。緩衝器10と共通する構成については、符号を流用すると共に、詳細な説明を適宜省略する。
圧側積層バルブ33に当接している当接面42Aaは、最も外側の部位がピストン本体31(図2参照)に向かって突出している。つまり、当接面42Aaは、軸線CL(図2参照)に最も近い部位よりもピストン本体31に近い部位まで突出している部位P2を含む。
当接面42Aaのうちの軸線CLに最も近い部位から径方向外方の端部までを結んで形成される面を仮想面S3とした場合に、仮想面S3は、軸線CLを中心にして径方向に広がる垂直面S2に対して傾いている、ということができる
圧側積層バルブ33のうち、突出している部位P2に当接しているバルブは、当接面42aが垂直面S2上に形成されている場合に比べて、変位量が規制される。
なお、上述したとおり、当接面42Aaは、突出している部位P2を複数設け、ピストン本体31に徐々に近づく階段状とすることも可能である。
図6を併せて参照する。図6には、ピストン速度と減衰力との関係を示すグラフが示されている。緩衝器10Aによれば、ピストン速度の遅い領域と速い領域において、ピストン速度の変化に対する減衰力の変化が大きく、この間の領域においてピストン速度の変化に対する減衰力の変化が小さい。
<実施例3>
次に、実施例3を図面に基づいて説明する。
図7を参照する。実施例3による緩衝器10Bは、スライドばね受け部材40Bのフランジ部42Bの形状が図2に示したフランジ部42や図5に示したフランジ部42Aの形状とは異なる。その他の基本的な構成は、上記緩衝器10(図2参照)、10A(図5参照)と共通する。緩衝器10、10Aと共通する構成については、符号を流用すると共に、詳細な説明を適宜省略する。
圧側積層バルブ33に当接している当接面42Baは、テーパ状の部位P1と、突出している部位P2とによって構成されている。これにより、上述した減衰力特性とは異なる減衰力特性を生じさせることができる。
以上に説明した緩衝器10、10A、10Bについて、以下に纏める。
図1を参照する。第1に、緩衝器10は、略筒状を呈し内部に作動流体が充填されているシリンダ17と、このシリンダ17の内部に設けられ、シリンダ17の内部を第1室R1及び第2室R2に区画しているピストン30と、を有している。
図2を参照する。緩衝器10は、さらに、ピストン30の内部に形成され作動流体が流れる流路31aを閉じ方向に付勢しているピストン部ばね25と、このピストン部ばね25とピストン30との間において、シリンダ17の軸線CLに沿った方向に変位可能に設けられ、ピストン部ばね25の付勢力をピストン30に伝達しているスライドばね受け部材40と、を有している。
ピストン30は、内部に作動流体が通過可能な流路31aを有するピストン本体31と、流路31aの一端を閉じる方向に付勢し、複数の板状のバルブが重ねあわされてなる圧側積層バルブ33と、を有している。
スライドばね受け部材40は、圧側積層バルブ33が当接可能な当接面42aを含む。当接面42aのうちの軸線CLに最も近い部位から径方向外方の端部までを結んで形成される面を仮想面S1とした場合に、仮想面S1は、軸線CLを中心にして径方向に広がる垂直面S2に対して傾いている。
仮想面S1は、軸線CLを中心にして径方向に広がる垂直面S2に対して傾いていることとした。これにより、当接面42aが垂直面S2に沿っている場合に比べて、圧側積層バルブ33の変位量を任意に設定することができる。圧側積層バルブ33の変位量を制御することにより、発生する減衰力を調整することができる。具体的には、圧側積層バルブ33はスライドばね受け部材40と接する径が小さい板状バルブに対して径が大きい板状バルブが複数重ね合わされて形成されている。その径が小さい板状バルブと径が大きい板状バルブの大きさや当接面42aとの接触位置を調整することで、単一の板状バルブを使う場合と比較して複雑な減衰力特性が得られる。当接面42aの仮想面S1が、軸線CLを中心にして径方向に広がる垂直面S2に対して傾いていることで、圧側積層バルブ33の変位量をより任意に調整できる。さらに、その当接面42aがスライドばね受け部材40に設けられていることから、圧側積層バルブ33の大きな変位量を保ちつつスライドばね受け部材40がスライドできる。これらの相乗効果により、より任意の減衰力特性を生じさせることができる。より任意の減衰力特性を生じさせることのできる緩衝器を提供することができる。緩衝器10A(図5参照)及び緩衝器10B(図7参照)についても同様である。
第2に、第1の緩衝器10であって、スライドばね受け部材40に当接可能に設けられ、スライドばね受け部材40が当接することによりスライドばね受け部材40の変位を規制するストッパ部22bを有する。
ストッパ部22bの位置によって、スライドばね受け部材40の変位量を任意に設定することができる。これにより、より任意の減衰力特性を生じさせることが可能となる。緩衝器10A(図5参照)及び緩衝器10B(図7参照)についても同様である。
第3に、第1又は第2の緩衝器10であって、当接面42aは、垂直面S2に対して傾いているテーパ状の部位を含む。テーパ状の部位については、比例的な減衰力の特性が得られる。
図5を参照する。第4に、第1乃至第3のいずれかの緩衝器10Aであって、当接面42Aaは、軸線CLに最も近い部位よりもピストン本体31(図2参照)に近い部位まで突出している部位P2を含む。圧側積層バルブ33の開く量を抑制し、より減衰力が上がり易い特性(プログレッシブな特性)を得ることができる。
図2を参照する。第5に、第1乃至第4のいずれかの緩衝器10であって、圧側積層バルブ33がスライドばね受け部材40よりも先に変位するよう、ピストン部ばね25の付勢力が設定されている。これによってピストン速度が低速域で圧側積層バルブ33が開くため、ピストン速度が低速域での減衰力特性を滑らかな特性とすることができ、そのようなニーズに対応することができる。また、高速域では圧側積層バルブ33の変位を保ちつつスライドばね受け部材40が変位することから低速域での減衰力特性と繋がった減衰力特性とすることができる。緩衝器10A(図5参照)及び緩衝器10B(図7参照)についても同様である。
第6に、第1乃至第4のいずれかの緩衝器10であって、スライドばね受け部材40が圧側積層バルブ33よりも先に変位するよう、ピストン部ばね25の付勢力が設定されている。これによって、ピストン速度が低速域でスライドばね受け部材40が変位するため、ピストン速度が低速域での減衰力特性が単一の減衰力特性とすることができる。ピストン速度が高速域では圧側積層バルブ33が変位するため、滑らかな減衰力特性を得ることができ、そのようなニーズに対応することができる。緩衝器10A(図5参照)及び緩衝器10B(図7参照)についても同様である。
第7に、第1乃至第6のいずれかの緩衝器10であって、スライドばね受け部材40は、軸線CLを囲うように筒状に形成されたばね受け筒状部41を含む。ばね受け筒状部41は、ピストン部ばね25の内側に沿って延びている。
スライドばね受け部材40をより確実に軸線CLに沿って変位させることができるため、設定した減衰力特性をより確実に発生させることができる。また、ピストン部ばね25の倒れを抑制することができる。緩衝器10A(図5参照)及び緩衝器10B(図7参照)についても同様である。
尚、本発明による緩衝器は、二輪車の倒立式のフロントフォークに適用される例を説明したが、正立式のフロントフォークやリヤクッションにも適用可能である。また、搭載される車両は二輪車に限らず、三輪車等の鞍乗り型車両やその他の車両にも適用することができる。
また、シリンダは、インナチューブの内部に設けられるものに限られない。即ち、ピストンが内周面に当接している筒体であれば、アウタチューブやインナチューブが本発明のシリンダとされていても良い。
また、ピストンは、シリンダの内部を軸線方向に移動可能なものを例に説明を行ったが、フロントフォークの端部に設けられたピストンや、リヤクッションの減衰力発生部に用いられるピストンのように、シリンダの内部に固定されているものであっても良い。
即ち、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明の緩衝器は、二輪車のフロントフォークに好適である。
10;10A;10B…緩衝器、17…シリンダ、22b…ストッパ部、25…ピストン部ばね、30…ピストン、31…ピストン本体、31a…流路、33…圧側積層バルブ(積層バルブ)、40;40A;40B…スライドばね受け部材、42a;42Aa;42Ba…当接面、R1…第1室、R2…第2室、S1;S3…仮想面、S2…垂直面、P1…テーパ状の部位、P2…突出している部位、CL…軸線

Claims (4)

  1. 略筒状を呈し内部に作動流体が充填されているシリンダと、
    このシリンダの内部に設けられ、前記シリンダの内部を第1室及び第2室に区画しているピストンと、
    前記ピストンの内部に形成され作動流体が流れる流路を閉じ方向に付勢しているピストン部ばねと、
    このピストン部ばねと前記ピストンとの間において、前記シリンダの軸線に沿った方向に変位可能に設けられ、前記ピストン部ばねの付勢力を前記ピストンに伝達しているスライドばね受け部材と、を有し、
    前記ピストンは、
    内部に作動流体が通過可能な流路を有するピストン本体と、
    前記流路の一端を閉じる方向に付勢し、複数の板状のバルブが重ねあわされてなる積層バルブと、を有し、
    前記スライドばね受け部材は、前記積層バルブが当接可能な当接面を含み、
    前記当接面のうちの前記軸線に最も近い部位から径方向外方の端部までを結んで形成される面を仮想面とした場合に、前記仮想面は、前記軸線を中心にして径方向に広がる垂直面に対して傾いており、
    前記当接面は、前記軸線に最も近い部位よりも前記ピストン本体に近い部位まで突出している部位を含む緩衝器
  2. 請求項1記載の緩衝器であって、
    前記スライドばね受け部材に当接可能に設けられ、前記スライドばね受け部材が当接することにより前記スライドばね受け部材の変位を規制するストッパ部を有する。
  3. 請求項1記載の緩衝器であって、
    前記積層バルブが前記スライドばね受け部材よりも先に変位するよう、前記ピストン部ばねの付勢力が設定されている。
  4. 請求項1記載の緩衝器であって、
    前記スライドばね受け部材は、前記軸線を囲うように筒状に形成されたばね受け筒状部を含み、
    前記ばね受け筒状部は、前記ピストン部ばねの内側に沿って延びている。
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