JP4107850B2 - 自動二輪車のフロントフォーク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車等のフロントフォークに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動二輪車等のフロントフォークとして、実開昭60-157496号公報に記載の如く、車輪側のアウタチューブ内に、車体側のインナチューブを摺動自在に挿入し、アウタチューブの底部に中空パイプを立設し、中空パイプの上部に設けたピストン部をインナチューブの内周に摺設し、インナチューブの先端部に設けたピストンにより、中空パイプの外側に設けた油室を上下に仕切り、上記油室に連通する油溜室を中空パイプの内側に設け、インナチューブの内部に上記油溜室の上部の気体室を設けたものがある。
【0003】
従来技術では、中空パイプの上部に、上記油溜室を上下に仕切る隔壁部材を設け、該隔壁部材に上下の油溜室を連通する圧側流路と伸側流路を並設している。そして、圧側流路には圧側スライドバルブを設け、ピストン速度の中速域で作動油が一定の流速に達したときに該スライドバルブを開弁させるスプリングを設け、圧側減衰力を発生させる。また、伸側流路には伸側チェックバルブを設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術には以下の問題点がある。
▲1▼隔壁部材に圧側流路と伸側流路を並設しているから、特に伸長行程から圧縮行程への切替わり時に、伸側チェックバルブが完全に閉じきらないまま、圧縮行程に切替わり、圧縮時に作動油が圧側流路を通らずに伸側流路から流れてしまう現象を生じ、伸縮切替わり時における減衰力の応答性が悪い。
【0005】
▲2▼スライドバルブにより圧側減衰力を発生させるものであり、撓みバルブによるところがない。このため、ピストン速度の中速域で撓みバルブの撓み特性に基づく減衰力を得ることができず、中速域における減衰力に腰感(減衰感)がない。
【0006】
▲3▼圧側減衰力の設定、変更は、スライドバルブを付勢するスプリングのばね定数、セット荷重の調整による他なく、減衰力の設定、変更の自由度がない。
【0007】
本発明の課題は、自動二輪車等のフロントフォークにおいて、伸縮切替わり時における減衰力の応答性を向上し、中速域における圧側減衰力に腰感を持たせ、圧側減衰力の設定、変更の自由度を高めることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車輪側のアウタチューブ内に、車体側のインナチューブを摺動自在に挿入し、アウタチューブの底部に中空パイプを立設し、中空パイプの上部に設けたピストン部をインナチューブの内周に摺設し、インナチューブの先端部に設けたピストンにより、中空パイプの外側に設けた油室を上下に仕切り、上記油室に連通する油溜室を中空パイプの内側に設け、インナチューブの内部に上記油溜室の上部の気体室を設けた自動二輪車のフロントフォークにおいて、中空パイプの上部の上に、上記油溜室を上下に仕切る隔壁部材を載置し、インナチューブの上端側に支持される懸架スプリングによりこの隔壁部材を中空パイプの上部との間に挟んで保持し、該隔壁部材に、上下の油溜室を連通するセンター孔と、該センター孔の周囲において上下の油溜室を連通する伸び圧共用の流路とを形成し、隔壁部材に形成した伸び圧共用の流路に、環状の撓みバルブを軸方向に移動可能にする内周支持状態で設けるとともに、環状のチェックバルブを外周支持状態で設け、該撓みバルブの外周と該チェックバルブの内周の一部が該撓みバルブを上油溜室の側に位置させる重なり状態で重なるように設け、撓みバルブを背面支持し、作動油が一定の流速に達したときに該撓みバルブを軸方向に移動させて開弁させる第1スプリングを隔壁部材に支持するとともに、チェックバルブを背面支持する第2スプリングを隔壁部材に支持し、撓みバルブとチェックバルブの重なり部に微小隙間を設けたものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記隔壁部材に、センター孔を有するバルブガイドを設け、バルブガイドの外周に前記撓みバルブの内周を摺動自在に設け、撓みバルブの背面に該撓みバルブより小径のばね受を介して前記第1スプリングを設けたものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記隔壁部材に設けた前記撓みバルブの前面側支持部と、該撓みバルブとの間にシムを介装し、該撓みバルブと前記チェックバルブの重なり部に微小隙間を設けたものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記隔壁部材に設けた前記撓みバルブの前面側支持部と、撓みバルブとの間に、前記伸び圧共用の流路の内周径より大外径のワッシャを介装したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1はフロントフォークを伸長状態において示す全体断面図、図2はフロントフォークを圧縮状態において示す断面図、図3は図1の要部拡大図、図4は隔壁部材に設けた撓みバルブとチェックバルブを示す断面図、図5は図4の要部拡大図、図6は隔壁部材を示し、(A)は断面図、(B)は底面図である。
【0013】
フロントフォーク10は、自動二輪車等に用いられ、図1〜図3に示す如く、車輪側の、一端が閉じ、他端が開口するアウタチューブ11に、車体側のインナチューブ12を摺動自在に挿入している。アウタチューブ11のインナチューブ12が挿入される開口端には、ガイドブッシュ13、シールスペーサ14、オイルシール15、ストッパリング16、ダストシール17、カバー18が設けられる。インナチューブ12のアウタチューブ11に挿入される下端外周部には、ガイドブッシュ19が設けられる。
【0014】
アウタチューブ11の底部には銅パッキン21Aを介してボルト21が挿入され、このボルト21により固定される中空パイプ22が立設している。インナチューブ12の上端部にはOリング23Aを介してキャップボルト23が螺着され、中空パイプ22の上端部に後述する如くに設けられる隔壁部材50と、キャップボルト23に支持されるカラー24、ワッシャ25との間に、懸架スプリング26が介装される。
【0015】
中空パイプ22の上端外周部にはピストン部31が設けられ、中空パイプ22の外側に油室27を設けている。ピストン部31は、中空パイプ22の上端折曲部32とストッパリング33の間に保持され、ピストンリング31Aを備え、インナチューブ12の内周に摺接する。
【0016】
インナチューブ12の下端内周部(先端部)にはピストン41が設けられる。ピストン41は、インナチューブ12の内径段差部に係止された環状上ピース42(通路42A)と、インナチューブ12の下端かしめ部44により上ピース42に固定化された筒状下ピース43とからなり、下ピース43の上テーパ部45Aの内周にチェック弁46を配置している。チェック弁46は、上ピース42により背面支持されるコイルスプリング47により付勢され、そのテーパ面を上テーパ部45Aのテーパ面に着座せしめられるとともに、その内周と中空パイプ22の外周との間に環状隙間48を形成している。
【0017】
ピストン41は、中空パイプ22の外側に設けた油室27を上下に仕切る。即ち、インナチューブ12と中空パイプ22とピストン部31とピストン41により上油室27Aを、ピストン41の下部のアウタチューブ11と中空パイプ22により下油室27Bを形成している。また、中空パイプ22の内側に油溜室28を設け、中空パイプ22の下端側で油室27と油溜室28を連通する複数の通孔34と、中空パイプ22の上端側で油室27と油溜室28を連通するオリフィス35とを中空パイプ22に設けている。油溜室28には作動油が充填されており、インナチューブ12の内部で油溜室28の上部には気体室29を設けてある。
【0018】
尚、インナチューブ12に設けたピストン41の上ピース42と、中空パイプ22に設けたピストン部31の間に、最大伸長時のリバウンドスプリング36を設け、最伸長ストロークを規制する。また、中空パイプ22の下端部とアウタチューブ11の底部との間にオイルロックピース37を挟持し、最大圧縮時にピストン41の下ピース43の下テーパ部45Bによりオイルロックピース37の周囲の作動油を加圧して最圧縮ストロークを規制する。
【0019】
また、ピストン41の下ピース43に孔43Aを設け、かつインナチューブ12のピストン41を設けた部分に孔12Aを設け、アウタチューブ11のガイドブッシュ13、インナチューブ12のガイドブッシュ19、及びそれらガイドブッシュ13、19に挟まれるチューブ間スペースに油室27の作動油を供給し、ガイドブッシュ13、19の潤滑、チューブ間スペースの容積補償を行なう。
【0020】
しかるに、フロントフォーク10にあっては、図3〜図5に示す如く、中空パイプ22の上部に隔壁部材50を設けている。隔壁部材50は、中空パイプ22の上端折曲部32の上に載置され、前述の懸架スプリング26によりフランジ部51を上端折曲部32との間に挟まれて保持される。隔壁部材50は、前述の油溜室28を上下に仕切り、上油溜室28Aと下油溜室28Bを連通するセンター孔52Aを有するバルブガイド52をナット53により固定的に供えるとともに、センター孔52Aの周囲において上下の油溜室28A、28Bを連通する伸び圧共用流路54を備える。
【0021】
また、隔壁部材50に形成した伸び圧共用流路54に、環状の撓みバルブ60を内周支持状態で、環状のチェックバルブ70を外周支持状態で、撓みバルブ60の外周とチェックバルブ70の内周の一部が、該撓みバルブ60を上油溜室28Aの側に位置させる重なり状態で互いに重なるように設ける。
【0022】
このとき、隔壁部材50におけるバルブガイド52の挿着孔まわりの撓みバルブ前面側支持部55の上端面に、伸び圧共用流路54の内周径より大外径の厚板状ワッシャ61、薄板状シム62を介して複数枚の板バルブの積層体である撓みバルブを載せ、この撓みバルブ60の背面(上油溜室28Aの側)に、該撓みバルブ60より小径のばね受け63を介して第1スプリング64を設ける。尚、ワッシャ61は、隔壁部材50に挿着されたバルブガイド52のまわりで、隔壁部材50の前面側支持部55とバルブガイド52の段差部との間に挟まれて固定され、第1スプリング64とばね受け63と撓みバルブ60とシム62は、バルブガイド52のまわりで、バルブガイド52の上端フランジ部52Bとワッシャ61の間に第1スプリング64のばね力で保持される。即ち、バルブガイド52の外周に撓みバルブ60の内周を軸方向移動自在に設け、第1スプリング64は撓みバルブ60の内周部をワッシャ61との間に挟持して背面支持し、下油溜室28Bの作動油が一定の流速に達したときに該撓みバルブ60を開弁させる。
【0023】
また、隔壁部材50における伸び圧共用流路54の外周側の上端部には、チェックバルブ70を納め得るガイド孔56が設けられ、このガイド孔56にはチェックバルブ70の外周が軸方向に摺動自在に嵌め込まれ、ガイド孔56の開口部にはバルブストッパ71が固定される。チェックバルブ70の背面(下油溜室28Bの側)には第2スプリング72が設けられる。即ち、第2スプリング72は隔壁部材50のガイド孔56の内部に収容され、チェックバルブ70の外周部をバルブストッパ71との間に挟持して背面支持する。
【0024】
更に、撓みバルブ60とチェックバルブ70の重なり部には微小隙間80が設けられる。本実施形態では、前述のシム62の存在により微小隙間80を設け、かつシム62の厚み調整によって微小隙間80の隙間の大きさを設定替え可能とする。
【0025】
しかるに、フロントフォーク10にあっては、車両が受ける衝撃を懸架スプリング26と気体室29の空気ばねによって吸収して緩和し、この衝撃の吸収に伴なう懸架スプリング26の振動を以下の減衰作用により制振する。
【0026】
(圧縮行程)
フロントフォーク10の圧縮行程では、インナチューブ12が図1の伸長状態から下降して下油室27Bの圧力が上昇し、ピストン41のチェック弁46が上向き移動して開くことにより下油室27Bの油が上油室27Aの側に置換するとともに、インナチューブ12の断面積×ストローク分の油が下油室27Bから通孔34を通って下油溜室28Bへ移動する。そして、下油溜室28Bへ移動した油が上油溜室28へ移動する際に、隔壁部材50のセンター孔52A、伸び圧共用流路54の撓みバルブ60とチェックバルブ70の間の微小隙間80、撓みバルブ60の撓みに基づく減衰力を発生する。
【0027】
即ち、フロントフォーク10のピストン速度の低速時には、下油溜室28Bの油が隔壁部材50のセンター孔52A、伸び圧共用流路54の微小隙間80経由で上油溜室28Aに移動する際のセンター孔52A、微小隙間80の通路抵抗に起因する減衰力を生ずる。この減衰力の大きさは、センター孔52Aの径、微小隙間80の大きさにより設定替えできる。
【0028】
フロントフォーク10のピストン速度の中速時には、撓みバルブ60が撓み特性に基づく撓み変形により開弁し、この撓みバルブ60の開き流路を通って下油溜室28Bから上油溜室28Aへ移動する油の通路抵抗に起因の減衰力を生ずる。この減衰力の大きさは、撓みバルブ60の板厚、径により設定替えできる。
【0029】
フロントフォーク10のピストン速度の高速時には、撓みバルブ60を背面支持している第1プスリング64の撓みにより撓みバルブ60がスライドして大きく開き、下油溜室28Bから上油溜室28Aへ移動する油に作用する通路抵抗が減少する。この減衰力の大きさは、第1スプリング64のばね定数、セット荷重により設定替えできる。これにより、フロントフォーク10は大きくストロークし、振動の吸収性が良くなる。
【0030】
(伸長行程)
フロントフォーク10の伸長行程では、インナチューブ12が図2の圧縮状態から上昇して上油室27Aの圧力が上昇し、上油室27Aの油がピストン41の上テーパ部45Aに着座せしめられるチェック弁46の環状隙間48から下油室27Bに移動する際に環状隙間48で生ずる通路抵抗、及び上油室27Aの油が中空パイプ22のオリフィス35から出て下油溜室28A、中空パイプ22の通孔34経由で下油室27Bに移動する際にオリフィス35で生ずる通路抵抗に起因する減衰力を生ずる。
【0031】
また、この伸長行程では、インナチューブ12の断面積×ストローク分の油が上油溜室28Aから下油溜室28B経由で下油室27Bに補給される。このとき、上油溜室28Aの油は、隔壁部材50のセンター孔52Aを通り、更にチェックバルブ70を開弁して下油溜室28Bに移動する。
【0032】
尚、フロントフォーク10の製造段階での組立手順は、ピストン41を組付けたインナチューブ12、リバウンドスプリング36をアウタチューブ11に挿入し、ピストン部31を組付けた中空パイプ22をオイルロックピース37とともにボルト21でアウタチューブ11に立設し、アウタチューブ11とインナチューブ12の内部に作動油を充填し、その後、隔壁部材50に撓みバルブ60、チェックバルブ70を組付けたサブ組立体をインナチューブ12に挿入し、更に懸架スプリング26、ワッシャ25、カラー24をインナチューブ12に挿入して該インナチューブ12にキャップボルト23を螺着することにてなされる。本実施形態の隔壁部材50は、図6に示す如く、懸架スプリング26を担持するフランジ部51の周方向複数箇所に切欠き51Aを設け、この隔壁部材50が上述の組立過程でインナチューブ12の内部に充填されている油中を中空パイプ22の上部にまで挿入される際の油の抵抗の軽減を図っている。
【0033】
本実施形態によれば以下の作用がある。
(請求項1に対応する作用)
▲1▼隔壁部材50に伸び圧共用流路54を設けたから、特に伸長行程から圧縮行程への切替わり時に、チェックバルブ70が直ちに閉じるとともに、撓みバルブ60が開いて圧縮行程に切替わる。これにより、伸縮切替わり時における減衰力の応答性が向上する。
【0034】
▲2▼撓みバルブ60を設けたので、ピストン速度の中速時に、撓みバルブ60の撓み特性に基づく減衰力が発生する。従って、従来のスライドバルブをスプリングで背面支持するだけのものに比し、中速域における減衰力が高くなり、中速域における減衰力に腰感が出る。このことは、例えば大きなうねり路を車両が走行し、フロントフォーク10が低周波大振幅で振動する際に、その振動を効果的に吸収する上で役立つ。
【0035】
尚、ピストン速度の高速時には、撓みバルブ60を背面支持している第1スプリング64が撓んで撓みバルブ60がスライドして大きく開くから、油の流路抵抗が減少してフロントフォーク10が大きくストロークし、振動の吸収性が良くなる。このことは、1段高くなった段差面に前輪が乗り上げたとき、又は1段高くなった段差面を前輪が通過するときに発生する大入力による振動を吸収する上で役立つ。
【0036】
▲3▼撓みバルブ60とチェックバルブ70の重なり部に微小隙間80を設けたから、減衰力の設定、変更の自由度が高くなる。例えば、隔壁部材50に設けたセンター孔52Aを拡径して減衰力を設定調整しようとするとき、隔壁部材50やバルブガイド52の寸法形状の制約からセンター孔52Aの拡径化に限界がある。このようなとき、撓みバルブ60とチェックバルブ70の間に微小隙間80を設けることにより、隔壁部材50のセンター孔52Aを拡径することに比して容易に、該センター孔52Aを拡径したと同様の効果を得ることができる。
【0037】
(請求項2に対応する作用)
▲4▼撓みバルブ60は小径のばね受け63を支点として安定的に撓み変形できるし、バルブガイド52に沿ってスムースにスライドできる。
【0038】
(請求項3に対応する作用)
▲5▼シム62の厚み調整により、撓みバルブ60とチェックバルブ70の微小隙間80を簡易に設定、変更でき、減衰力を簡易に設定、変更できる。
【0039】
(請求項4に対応する作用)
▲6▼伸長行程で、撓みバルブ60の逆反り(下油溜室28Bの側への変位)を大外径のワッシャ61により阻止し、撓みバルブ60、シム62の割れを防止できる。
【0040】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、自動二輪車等のフロントフォークにおいて、伸縮切替わり時における減衰力の応答性を向上し、中速域における圧側減衰力に腰感を持たせ、圧側減衰力の設定、変更の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はフロントフォークを伸長状態において示す全体断面図である。
【図2】図2はフロントフォークを圧縮状態において示す断面図である。
【図3】図3は図1の要部拡大図である。
【図4】図4は隔壁部材に設けた撓みバルブとチェックバルブを示す断面図である。
【図5】図5は図4の要部拡大図である。
【図6】図6は隔壁部材を示し、(A)は断面図、(B)は底面図である。
【符号の説明】
10 フロントフォーク
11 アウタチューブ
12 インナチューブ
22 中空パイプ
27、27A、27B 油室
28、28A、28B 油溜室
29 気体室
31 ピストン部
41 ピストン
50 隔壁部材
52A センター孔
54 伸び圧共用流路
55 前面側支持部
60 撓みバルブ
61 ワッシャ
62 シム
64 第1スプリング
70 チェックバルブ
72 第2スプリング
80 微小隙間

Claims (4)

  1. 車輪側のアウタチューブ内に、車体側のインナチューブを摺動自在に挿入し、
    アウタチューブの底部に中空パイプを立設し、中空パイプの上部に設けたピストン部をインナチューブの内周に摺設し、
    インナチューブの先端部に設けたピストンにより、中空パイプの外側に設けた油室を上下に仕切り、上記油室に連通する油溜室を中空パイプの内側に設け、
    インナチューブの内部に上記油溜室の上部の気体室を設けた自動二輪車のフロントフォークにおいて、
    中空パイプの上部の上に、上記油溜室を上下に仕切る隔壁部材を載置し、インナチューブの上端側に支持される懸架スプリングによりこの隔壁部材を中空パイプの上部との間に挟んで保持し、該隔壁部材に、上下の油溜室を連通するセンター孔と、該センター孔の周囲において上下の油溜室を連通する伸び圧共用の流路とを形成し、
    隔壁部材に形成した伸び圧共用の流路に、環状の撓みバルブを軸方向に移動可能にする内周支持状態で設けるとともに、環状のチェックバルブを外周支持状態で設け、該撓みバルブの外周と該チェックバルブの内周の一部が該撓みバルブを上油溜室の側に位置させる重なり状態で重なるように設け、
    撓みバルブを背面支持し、作動油が一定の流速に達したときに該撓みバルブを軸方向に移動させて開弁させる第1スプリングを隔壁部材に支持するとともに、チェックバルブを背面支持する第2スプリングを隔壁部材に支持し、
    撓みバルブとチェックバルブの重なり部に微小隙間を設けたことを特徴とする自動二輪車のフロントフォーク。
  2. 前記隔壁部材に、センター孔を有するバルブガイドを設け、バルブガイドの外周に前記撓みバルブの内周を摺動自在に設け、撓みバルブの背面に該撓みバルブより小径のばね受を介して前記第1スプリングを設けた請求項1に記載の自動二輪車のフロントフォーク。
  3. 前記隔壁部材に設けた前記撓みバルブの前面側支持部と、該撓みバルブとの間にシムを介装し、該撓みバルブと前記チェックバルブの重なり部に微小隙間を設けた請求項1又は2に記載の自動二輪車のフロントフォーク。
  4. 前記隔壁部材に設けた前記撓みバルブの前面側支持部と、撓みバルブとの間に、前記伸び圧共用の流路の内周径より大外径のワッシャを介装した請求項1〜3のいずれかに記載の自動二輪車のフロントフォーク。
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