JP2009156418A - 油圧緩衝器の減衰力調整構造 - Google Patents

油圧緩衝器の減衰力調整構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 油圧緩衝器において、フリーピストンを移動限で減速させ、ピストンロッドのストロークに対する減衰力の立上りを滑らかにすること。
【解決手段】 油圧緩衝器10の減衰力調整構造において、一方の油室12Aに連通する第1の圧力室31Aの油圧により摺動するフリーピストン36のストローク端を規制するオイルロック手段40を有してなるもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は油圧緩衝器の減衰力調整構造に関する。
油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、シリンダの油室をピストンにより2つの油室に区画し、それら2つの油室の内でピストンの摺動により加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させるものがある。この油圧緩衝器は、更に、ピストンロッドのシリンダへの挿入端にピストンケースを固定し、ピストンケースに設けた上下のバネ受により上下のバネのそれぞれを支持し、上下のバネにより挟み込まれるフリーピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、ピストンケースの内部を第1と第2の圧力室に区画し、第1の圧力室を一方の油室に連通し、第2の圧力室を他方の油室に連通している。
この油圧緩衝器では、ピストンロッドの高周波微小ストローク(ピストンロッドが微小ストローク、且つピストンロッド速度が高周波域)で、加圧された一方の油室の油圧が第1の圧力室を介してフリーピストンを押し動かす結果、一方の油室の油圧上昇が遅れ、減衰バルブによる減衰力が発生しない、又は低い。
また、ピストンロッドの通常ストローク(ピストンロッド速度は低周波域〜高周波域)では、フリーピストンが移動限まで押し動かされた後にストッパに当たって(又はバネの密着により)止まり、一方の油室の油圧が上昇する結果、減衰バルブにより通常の減衰力が発生する。
実開平7-19642
特許文献1に記載の油圧緩衝器では、ピストンロッドの高周波微小ストロークから通常ストロークへのつながり域で、フリーピストンが移動限のストッパに当たってから一方の油室の油圧が急激に上昇し、減衰力が急激に発生する。ピストンロッドのストロークに対する減衰力波形が不連続になり、異音、振動を生ずるゴツゴツした感じになり、乗心地が悪化する。
本発明の課題は、ピストンにより区画される2つの油室のそれぞれに連通する第1と第2の圧力室の間にフリーピストンを設けた油圧緩衝器において、フリーピストンを移動限で減速させ、ピストンロッドのストロークに対する減衰力の立上りを滑らかにすることにある。
請求項1の発明は、シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、シリンダの油室をピストンにより2つの油室に区画し、それら2つの油室の内でピストンの摺動により加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させるものであり、ピストンロッドのシリンダへの挿入端にピストンケースを固定し、ピストンケースに設けた上下のバネ受により上下のバネのそれぞれを支持し、上下のバネにより挟み込まれるフリーピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、ピストンケースの内部を第1と第2の圧力室に区画し、第1の圧力室を一方の油室に連通し、第2の圧力室を他方の油室に連通してなる油圧緩衝器の減衰力調整構造において、一方の油室に連通する第1の圧力室の油圧により摺動するフリーピストンのストローク端を規制するオイルロック手段を有してなるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記オイルロック手段が、ピストンケースとフリーピストンの一方に設けたオイルロックピースと、他方に設けたオイルロックカラーからなり、それらのオイルロックピースとオイルロックカラーの嵌合によりオイルロック室を形成するものであり、オイルロック解除時にオイルロック室内へ油液を流入するための逆止溝をオイルロックピースとオイルロックカラーのいずれかに設けたものである。
(請求項1)
(a)車両が路面の凹凸に乗る等のピストンロッドの高周波微小ストロークで、加圧された一方の油室の油圧が第1の圧力室を介してフリーピストンを押し動かし、路面起因の高周波振動を吸収する。フリーピストンが押し動かされるストロークの途中からオイルロック手段が働くと、フリーピストンは減速し、一方の油室の油圧が緩やかに上昇して減衰バルブを徐々に開き出し、減衰バルブによる減衰力が滑らかに立上る。ピストンロッドのストロークが一定以上になる通常ストロークに達すると、フリーピストンは減速状態でストッパに当たって(又はバネの密着により)ゆっくり止まり、一方の油室の油圧を一層上昇させる結果、減衰バルブは通常の減衰力を発生するに至る。
(b)上述(a)により、ピストンロッドの高周波微小ストロークから通常ストロークへのつながり域で、オイルロック手段の働きによって減衰バルブが徐々に開き出すようにしたから、減衰バルブによる減衰力の立上りが滑らかになり、異音、振動を生ずることがなく、乗心地を向上できる。
(請求項2)
(c)オイルロック手段が、オイルロック解除時にオイルロック室内へ油液を流入するための逆止溝をオイルロックピースとオイルロックカラーのいずれかに設けた。一方の油室が加圧される例えば伸側行程で、フリーピストンが下方へ移動すると、フリーピストンに設けたオイルロックピースはピストンケース側のオイルロックカラーに入り、該オイルロックピースはフリーピストンに張り付いて逆止溝を圧力室に対して塞ぎ、オイルロック室を閉鎖してオイルロックする。この伸側行程から他方の油室が加圧される圧側行程への反転時に、フリーピストンが上方へ移動すると、オイルロックピースはフリーピストンから一瞬置き去りにされ、フリーピストンから離れて逆止溝を開き、圧力室の油液をオイルロック室に導入し、オイルロック室の負圧を解放してオイルロック解除し、フリーピストンをスムースに上方へ移動させる。これにより、伸側行程と圧側行程の切り替わり時にオイルロック解除し、伸側行程と圧側行程をスムースに反転できる。
図1は油圧緩衝器を示す模式断面図、図2は伸側行程の微小ストローク初期段階を示す断面図、図3は伸側行程の微小ストローク中間段階を示す断面図、図4は伸側行程から圧側行程への反転段階を示す断面図である。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパチューブ11にシリンダ12を内蔵した二重管からなる複筒式であり、油液を収容したシリンダ12にピストンロッド13を挿入し、ダンパチューブ11の下部に車軸側取付部を備えるとともに、ピストンロッド13の上部に車体側取付部14を備え、車両の懸架装置を構成する。
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11の外周の下スプリングシート15と、ピストンロッド13の上端部の車体側取付部14に設けられた上スプリングシート(不図示)の間に懸架ばね16を介装する。
油圧緩衝器10は、シリンダ12に挿入されるピストンロッド13のためのロッドガイド17、ブッシュ18、オイルシール19を、ダンパチューブ11の上端加締部11Aとシリンダ12の上端部の間に挟圧固定している。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置50を有する。ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置50は、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端に設けた後述するピストン23がシリンダ12内を移動することによって生ずる油液の流れを制御して減衰力を発生させ、それらが発生する減衰力により、懸架ばね16による衝撃力の吸収に伴うピストンロッド13の伸縮振動を制振する。
(ピストンバルブ装置20)
ピストンバルブ装置20は、図2に示す如く、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端の外周に螺子部21を設け、螺子部21の外周にバルブストッパ22、ピストン23、バルブストッパ24を挿着し、これらを螺子部21に螺着されるピストンケース31により螺子部21の基端段差部との間に挟圧固定する。
ピストン23は、シリンダ12に摺動可能に嵌挿され、シリンダ12の油室を2つの油室(ピストンロッド13が収容されるロッド側油室12Aとピストンロッド13が収容されないピストン側油室12B)に区画する。ピストン23は、ロッド側油室12Aとピストン側油室12Bを連通する伸側流路25と圧側流路26を設け、伸側流路25を開閉するディスクバルブ状の伸側減衰バルブ27をピストン側油室12Bに臨む端面に設け、圧側流路26を開閉するディスクバルブ状の圧側減衰バルブ28をロッド側油室12Aに臨む端面に設ける。これにより、伸長時のピストン23の摺動により加圧されるロッド側油室12Aから伸側流路25を通ってピストン側油室12Bへ流れる油液の流れにより、伸側減衰バルブ27を撓み変形させて開き、伸側減衰力を発生させる。また、圧縮時のピストン23の摺動により加圧されるピストン側油室12Bから圧側流路26を通ってロッド側油室12Aへ流れる油液の流れにより、圧側減衰バルブ28を撓み変形させて開き、圧側減衰力を発生させる。
ピストンバルブ装置20は、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端(螺子部21)にピストンケース31を螺着して固定してある。ピストンケース31は、有天筒状のカップ体をなし、天面部分をピストンロッド13の螺子部21に螺着し、天面部分を上バネ受32とし、下端開口に下バネ受33をかしめ止めしている。上下のバネ受32、33は上下のバネ34、35(本実施例ではコイルバネ)のそれぞれを支持し、上下のバネ34、35により挟み込まれるフリーピストン36をピストンケース31の内周にフローティング支持状態で摺動可能に嵌挿している。上下のバネ34、35のバネ定数は互いに異ならせることができる。
フリーピストン36はピストンケース31の内部を第1と第2の圧力室31A、31Bに区画し、第1の圧力室31Aをピストンロッド13に設けた連絡孔13Aを介してロッド側油室12Aに連通し、第2の圧力室31Bを下バネ受33に設けた連絡孔33Aを介してピストン側油室12Bに連通している。本実施例では、連絡孔33Aをオリフィス孔としている。
ピストンバルブ装置20は、ピストンロッド13の伸長時には、加圧されるロッド側油室12Aの油圧が連絡孔13A、第1の圧力室31Aを介してフリーピストン36に及び、フリーピストン36が下バネ35を縮めて下方へ押し動かされる。ピストンロッド13の圧縮時には、加圧されるピストン側油室12Bの油圧が連絡孔33A、第2の圧力室31Bを介してフリーピストン36に及び、フリーピストン36が上バネ34を縮めて上方へ押し動かされる。
ピストンバルブ装置20は、ピストンケース31に対するフリーピストン36の摺動ストロークを規制する上下のストッパ37、38を設けてある。フリーピストン36の図2に示す自由状態からの伸側ストロークAは、フリーピストン36の下端突部36Aに螺着してあるボルト39の頭が下バネ受33の上面たる下ストッパ38に衝合して規制される。フリーピストン36の図2に示す自由状態からの圧側ストロークBは、フリーピストン36の上端突部36Bの端面がピストンロッド13の下端面たる上ストッパ37に衝合して規制される。
ピストンバルブ装置20は、本実施例では、ロッド側油室12Aに連通する第1の圧力室31Aの油圧により摺動するフリーピストン36の下方ストローク端を規制する伸側オイルロック手段40を有する。オイルロック手段40は、フリーピストン36の下端突部36Aに設けたオイルロックピース41と、ピストンケース31の下バネ受33に設けたオイルロックカラー42からなり、オイルロックピース41とオイルロックカラー42の嵌合によりオイルロック室43を形成する。オイルロックピース41は、フリーピストン36の下端突部36Aの外周に装填される筒状をなし、下端突部36Aの基端段差面とボルト39の頭との間で、下端突部36Aの外周に沿う距離Lだけ空動可能にされる。オイルロックカラー42は、下バネ受33の中央から突設される環状をなし、オイルロックピース41を微小隙間を介して受入れ、オイルロック室43内の油液をオイルロック可能にする。
オイルロック手段40は、オイルロックピース41がオイルロックカラー42から抜け出るオイルロック解除時に、オイルロック室43内へ油液を流入するための逆止溝44をオイルロックピース41に設けてある。逆止溝44は、オイルロックピース41の内周の周方向複数位置に設けられ、該内周の軸方向の全長に渡る縦溝44Aと、それらの各縦溝に交差するように設けられ、ボルト39の頭に当接する下端面の半径方向の全長に渡る横溝44Bとからなる。これにより、伸側行程で、フリーピストン36が下方へ移動すると、フリーピストン36に設けたオイルロックピース41はピストンケース31側のオイルロックカラー42に入り、該オイルロックピース41の上端面はフリーピストン36における下端突部36Aの基端段差面に張り付いて逆止溝44を圧力室31Bに対して塞ぎ、オイルロック室43を閉鎖してオイルロックする。この伸側行程から圧側行程への反転時に、フリーピストン36が上方へ移動すると、オイルロックピース41はフリーピストン36から一瞬置き去りにされ、オイルロックピース41の上端面がフリーピストン36における下端突部36Aの基端段差面から距離Lだけ離れて逆止溝44を開き、圧力室31Bの油液をオイルロック室43に導入し、オイルロック室43の負圧を解放してオイルロック解除し、フリーピストン36をスムースに上方へ移動させる。
(ボトムバルブ装置50)
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11とシリンダ12の間隙をリザーバ室12Cとし、このリザーバ室12Cの内部を油室とガス室に区画している。そして、ボトムバルブ装置50は、シリンダ12の内部のピストン側室12Bとリザーバ室12Cとを仕切るボトムピース51をシリンダ12の下端部とダンパチューブ11の底部との間に配置し、ダンパチューブ11の底部とボトムピース51の間の空間をボトムピース51に設けた流路によりリザーバ室12Cに連絡可能にする。
ボトムバルブ装置50は、ボトムピース51に設けた圧側流路51Aと伸側流路(不図示)をそれぞれ開閉するボトムバルブとしての、ディスクバルブ52とチェックバルブ53を備える。
そして、伸長時には、シリンダ12から退出するピストンロッド13の退出容積分の油が、チェックバルブ53を押し開き、リザーバ室12Cからボトムピース51の伸側流路(不図示)経由でピストン側室12Bに補給される。圧縮時には、シリンダ12に進入するピストンロッド13の進入容積分の油が、ピストン側室12Bからボトムピース51の圧側流路51Aを通ってディスクバルブ52を撓み変形させて開き、リザーバ室12Cへ押出され、圧側減衰力を得る。
尚、油圧緩衝器10にあっては、シリンダ12のロッド側室12Aに位置するピストンロッド13まわりで、ピストンケース22の側(下側)に固定されたリバウンドシート56の上に、ピストンロッド13の伸切り時(油圧緩衝器10の最伸長状態)に圧縮変形せしめられるリバウンドラバー57を備えている。
しかるに、油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20を前述の如くに備えるから、伸側減衰力と圧側減衰力を以下の如くに制御する。
(1)伸側行程
(1-1)高周波微小ストローク
車両が路面の凹凸に乗る等により、ピストンロッド13及びピストン23が伸側方向へ移動する高周波微小ストローク(ピストンロッド13が微小ストローク、且つピストンロッド13の移動速度が高周波域)では、加圧されたロッド側室12Aの油圧が連絡孔13A、第1の圧力室31Aを介してフリーピストン36を下方へ押し動かし(図2)、路面起因の高周波振動を吸収できる。
このフリーピストン36が下方へ押し動かされるストロークの途中から、オイルロック手段40のオイルロックピース41がオイルロックカラー42に入り、オイルロック室43内の油液をオイルロックする(図3)。これにより、フリーピストン36は減速し、ロッド側油室12Aの油圧が緩やかに上昇して伸側減衰バルブ27を徐々に開き出し、伸側減衰バルブ27による減衰力が滑らかに立上る。
(1-2)通常ストローク
ピストンロッド13のストロークが一定以上になる通常ストロークに達すると、フリーピストン36のボルト39の頭が下バネ受33の下ストッパ38に当たってゆっくり止まり、ロッド側油室12Aの油圧を一層上昇できる。伸側減衰バルブ27は通常の減衰力を発生するに至る。
上述(1-1)において、下バネ35のバネ定数が小なるときには、フリーピストン36がロッド側油室12Aの油圧の僅かな上昇により押し動かされ、路面起因の高周波振動の吸収性を向上できる。
上述(1-1)において、連絡孔13Aをオリフィス孔とすることにより、フリーピストン36が下方へ押し動かされる間のロッド側油室12Aの油圧を上昇させ、伸側減衰バルブ27による減衰力を上げることができる。
(2)圧側行程
(2-1)高周波微小ストローク
上述(1)の伸側行程から圧側行程への反転時には、加圧されたピストン側油室12Bの油圧が連絡孔33A、第2の圧力室31Bを介してフリーピストン36を上方へ動かし、オイルロック手段40のオイルロックピース41がフリーピストン36から一瞬置き去りにされて逆止溝44を開き、第2の圧力室31Bの油液をオイルロック室43に導入し、オイルロック43の負圧を解放してオイルロック解除し(図4)、フリーピストン36をスムースに上方へ押し動かし、高周波振動を吸収できる。
ピストン側油室12Bの油圧によりフリーピストン36を上方へ押し動かしている間、ピストン側油室12Bの油圧上昇が遅れ、ボトムバルブ装置50のディスクバルブ52による減衰力は発生しない、又は低い。但し、本実施例では、ピストン側油室12Bの油液を第2の圧力室31Bに導入する連絡孔33Aがオリフィス孔であること(フリーピストン36の上端突部36Bと上バネ受32との間に伸側オイルロック手段40と同様の圧側オイルロック手段を設けるものでも可)により、フリーピストン36が上方へ押し動かされる間のピストン側油室12Bの油圧を緩やかに上昇させ、ボトムバルブ装置50のディスクバルブ52を徐々に開き出し、ディスクバルブ52による減衰力を滑らかに立上げることもできる。
(2-2)通常ストローク
ピストンロッド13のストロークが一定以上になる通常ストロークに達すると、フリーピストン36の上端突部36Bがピストンロッド13の上ストッパ37に当たって止まり、ピストン側油室12Bの油圧を上昇させる。ボトムバルブ装置50のディスクバルブ52は通常の減衰力を発生するに至る。
上述(2-1)において、上バネ34のバネ定数が大なるときには、フリーピストン36が上方へ押し動かされる間のピストン側油室12Bの油圧を上昇させ、ボトムバルブ装置50のディスクバルブ52による減衰力を上げることができる。
上述(2-1)において、上バネ34のバネ定数が小なるときには、フリーピストン36がピストン側油室12Bの油圧の僅かな上昇により押し動かされ、路面起因の高周波振動の吸収性を向上できる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ピストンロッド13の高周波微小ストロークから通常ストロークへのつながり域で、オイルロック手段40の働きによって減衰バルブ27が徐々に開き出すようにしたから、減衰バルブ27による減衰力の立上りが滑らかになり、異音、振動を生ずることがなく、乗心地を向上できる。
(b)オイルロック手段40が、オイルロック解除時にオイルロック室43内へ油液を流入するための逆止溝44をオイルロックピース41に設けた。これにより、伸側行程と圧側行程の切り替わり時にオイルロック解除し、伸側行程と圧側行程をスムースに反転できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は油圧緩衝器を示す模式断面図である。 図2は伸側行程の微小ストローク初期段階を示す断面図である。 図3は伸側行程の微小ストローク中間段階を示す断面図である。 図4は伸側行程から圧側行程への反転段階を示す断面図である。
符号の説明
10 油圧緩衝器
12 シリンダ
12A ロッド側油室
12B ピストン側油室
13 ピストンロッド
23 ピストン
27、28 減衰バルブ
31 ピストンケース
31A 第1の圧力室
31B 第2の圧力室
32 上バネ受
33 下バネ受
34 上バネ
35 下バネ
36 フリーピストン
40 オイルロック手段
41 オイルロックピース
42 オイルロックカラー
43 オイルロック室
44 逆止溝

Claims (2)

  1. シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、シリンダの油室をピストンにより2つの油室に区画し、それら2つの油室の内でピストンの摺動により加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させるものであり、
    ピストンロッドのシリンダへの挿入端にピストンケースを固定し、ピストンケースに設けた上下のバネ受により上下のバネのそれぞれを支持し、上下のバネにより挟み込まれるフリーピストンをピストンケースに摺動可能に嵌挿し、ピストンケースの内部を第1と第2の圧力室に区画し、第1の圧力室を一方の油室に連通し、第2の圧力室を他方の油室に連通してなる油圧緩衝器の減衰力調整構造において、
    一方の油室に連通する第1の圧力室の油圧により摺動するフリーピストンのストローク端を規制するオイルロック手段を有してなることを特徴とする油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  2. 前記オイルロック手段が、ピストンケースとフリーピストンの一方に設けたオイルロックピースと、他方に設けたオイルロックカラーからなり、それらのオイルロックピースとオイルロックカラーの嵌合によりオイルロック室を形成するものであり、オイルロック解除時にオイルロック室内へ油液を流入するための逆止溝をオイルロックピースとオイルロックカラーのいずれかに設けた請求項1に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
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