以下、実施形態に係る料金管理システムについて図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。また、各図面及び本明細書中において、同一の符号は同様の要素を示す。
図1は、実施形態に係る料金管理システム1の概要を示す図である。
料金管理システム1は、有料道路Rの通行料金を管理する。有料道路Rは、高速道路などの通行に料金が必要な道路である。有料道路Rのインターチェンジのそれぞれは、インターチェンジごとにユニークな番号が割り当てられている。このような番号をインターチェンジ番号と称するものとする。なお、有料道路Rのインターチェンジは、有料道路Rの入口、出口及びジャンクションを含む。また、インターチェンジは、典型的には立体交差であるが平面交差であっても良い。図1には、入口及び出口のインターチェンジ番号としてIC0~IC5、ジャンクションのインターチェンジ番号としてJCT1~JCT3を示す。なお、同じ場所にある入口料金所と出口料金所は、同じインターチェンジ番号であっても良いし異なるインターチェンジ番号であっても良い。料金管理システム1は、一例として、中央装置100、道路管理装置200、入口制御装置300、出口制御装置400、通過検知装置500及び車載装置600を含む。
中央装置100、入口制御装置300、出口制御装置400及び通過検知装置500は、ネットワークNWに接続する。ネットワークNWは、例えば、インターネットを含む通信網である。ネットワークNWは、例えば、WANを含む通信網である。ネットワークNWは、プライベートネットワークを含む通信網であっても良い。ネットワークNWは、LANを含む通信網であっても良い。また、ネットワークNWは、無線回線でも良いし有線回線でも良く、無線回線と有線回線とが混在していても良い。なお、道路管理装置200もネットワークNWに接続しても良い。
中央装置100は、有料道路R全体の制御及び管理などの中枢を担うサーバー装置である。
道路管理装置200は、有料道路Rの構造などに関する情報を記憶及び管理する。
有料道路Rの入口料金所は、入口制御装置300を備える。図1には、1つの入口料金所(IC0)及び1つの入口制御装置300を示す。しかしながら、典型的には入口料金所は複数ある。また、1つの入口料金所が複数の入口制御装置300を備えていても良い。入口制御装置300は、入口料金所の各装置を制御する。
有料道路Rの出口料金所は、出口制御装置400を備える。図1には、複数の出口料金所(IC1~IC5)及び各出口料金所のそれぞれに設置の出口制御装置400(出口制御装置400-1~出口制御装置400-5)を示している。図1に示す出口料金所の数は5つであるが、出口料金所の数は限定しない。また、1つの出口料金所が複数の出口制御装置400を備えていても良い。出口制御装置400は、出口料金所の各装置を制御する。
通過検知装置500は、有料道路Rの本線などの所定の通過検知位置に設置される。通過検知装置500は、有料道路Rの所定の通過検知位置を通過した車両を検知する。通過検知位置は、インターチェンジではないが、便宜上インターチェンジ番号が割り当てられている。ただし、通過検知位置がインターチェンジ内にあっても良い。なお、図1は、インターチェンジ番号がD1である1つの通過検知位置及び当該通過検知位置に対応する1つの通過検知装置500を示す。しかしながら、有料道路Rは、複数の通過検知位置があっても良い。そして、有料道路Rは、それぞれの通過検知位置に通過検知装置500を備える。
有料道路Rを走行する車両は、車載装置600を備える。車載装置600は、ETCシステムを利用するための装置である。
料金管理システム1中の各装置の要部回路構成について、図を用いて説明する。
図2は、中央装置100及び道路管理装置200の要部回路構成などの一例を示すブロック図である。
中央装置100は、一例として、プロセッサー110、ROM(read-only memory)120、RAM(random-access memory)130、補助記憶装置140及び通信インターフェース150を含む。そして、バス160などが、これら各部を接続する。なお、中央装置100は、サーバー装置の一例である。また、中央装置100は、料金管理装置の一例である。
プロセッサー110は、中央装置100の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー110は、ROM120又は補助記憶装置140などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、中央装置100の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー110は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー110の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー110は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサー110は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。なお、プロセッサー110又はプロセッサー110を中枢とするコンピューターは、処理部の一例である。
ROM120は、プロセッサー110を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM120は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM120は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM120は、プロセッサー110が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM130は、プロセッサー110を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM130は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM130は、プロセッサー110が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM130は、典型的には揮発性メモリである。
補助記憶装置140は、プロセッサー110を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置140は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置140は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置140は、プロセッサー110が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー110での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
また、補助記憶装置140は、タイミングテーブル141、スケジュールテーブル142、料金テーブル143、事前配布テーブル144も記憶する。各テーブルについては後述する。
通信インターフェース150は、中央装置100がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。また、通信インターフェース150は、中央装置100が道路管理装置200と通信するためのインターフェースである。なお、通信インターフェース150は、サーバー通信部の一例である。
バス160は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、中央装置100の各部で授受される信号を伝送する。
道路管理装置200は、一例として、プロセッサー210、ROM220、RAM230、補助記憶装置240及び通信インターフェース250を含む。そして、バス260などが、これら各部を接続する。
プロセッサー210は、道路管理装置200の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー210は、ROM220又は補助記憶装置240などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、道路管理装置200の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー210は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー210の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー210は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー210は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
ROM220は、プロセッサー210を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM220は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM220は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM220は、プロセッサー210が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM230は、プロセッサー210を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM230は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM230は、プロセッサー210が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM230は、典型的には揮発性メモリである。
補助記憶装置240は、プロセッサー210を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置240は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置240は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置240は、プロセッサー210が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー210での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
通信インターフェース250は、道路管理装置200が中央装置100などと通信するためのインターフェースである。
バス260は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、道路管理装置200の各部で授受される信号を伝送する。
図3は、入口制御装置300の要部回路構成などの一例を示すブロック図である。
入口制御装置300は、一例として、プロセッサー310、ROM320、RAM330、補助記憶装置340、通信インターフェース350、ETC(electronic toll collection)インターフェース360及び制御インターフェース370を含む。そして、バス380などが、これら各部を接続する。
プロセッサー310は、入口制御装置300の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー310は、ROM320又は補助記憶装置340などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、入口制御装置300の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー310は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー310の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー310は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー310は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
ROM320は、プロセッサー310を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM320は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM320は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM320は、プロセッサー310が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM330は、プロセッサー310を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM330は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM330は、プロセッサー310が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM330は、典型的には揮発性メモリである。
補助記憶装置340は、プロセッサー310を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置340は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置340は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置340は、プロセッサー310が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー310での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
また、補助記憶装置340は、入口制御装置300が設置されている入口料金所のインターチェンジ番号を記憶する。当該インターチェンジ番号を、以下「設置番号」という。
通信インターフェース350は、入口制御装置300がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。なお、通信インターフェース350は、入口通信部の一例である。
ETCインターフェース360は、入口制御装置300がアンテナ装置361と通信するためのインターフェースである。入口制御装置300は、ETCインターフェース360を介してアンテナ装置361を制御する。
アンテナ装置361は、車載装置600と通信するための装置である。アンテナ装置361は、アンテナ及び当該アンテナを制御する装置を備える。入口制御装置300は、アンテナ装置361を介して車載装置600と通信する。
制御インターフェース370は、入口制御装置300が入口料金所の各装置と通信するためのインターフェースである。入口制御装置300は、制御インターフェース370を介して車両検知装置371、車種判別装置372、表示装置373及び発進制御装置374などを制御する。
車両検知装置371は、入口料金所内のレーンに進入した車両を検知する装置である。車両を検知した車両検知装置371は、車両検知信号を制御インターフェース370に出力する。
車種判別装置372は、入口料金所を通過する車両の車種を判別する装置である。車種判別装置372は、車種の判別結果を示す車種情報を制御インターフェース370に出力する。
表示装置373は、表示により、入口料金所内の車両の運転者などに対して各種情報を通知する。表示装置373は、例えば、徐行、停止又は発進などの走行案内を表示する。また、表示装置373は、例えば、通行料金などに関する案内を表示する。
発進制御装置374は、制御インターフェース370から出力される発進制御情報に基づき発進制御バーの開閉を制御する。発進制御バーは、閉じた状態において入口料金所のレーンを閉塞し、車両が入口料金所のレーンを通過することを阻止する。また、発進制御バーは、開いた状態において車両が入口料金所のレーンを通過することを許可することを示す。
バス380は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、入口制御装置300の各部で授受される信号を伝送する。
図4は、出口制御装置400の要部回路構成などの一例を示すブロック図である。
出口制御装置400は、一例として、プロセッサー410、ROM420、RAM430、補助記憶装置440、通信インターフェース450、ETCインターフェース460及び制御インターフェース470を含む。そして、バス480などが、これら各部を接続する。
プロセッサー410は、出口制御装置400の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー410は、ROM420又は補助記憶装置440などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、出口制御装置400の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー410は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー410の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー410は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー410は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
ROM420は、プロセッサー410を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM420は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM420は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM420は、プロセッサー410が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM430は、プロセッサー410を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM430は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM430は、プロセッサー410が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM430は、典型的には揮発性メモリである。
補助記憶装置440は、プロセッサー410を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置440は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置440は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置440は、プロセッサー410が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー410での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
また、補助記憶装置440は、出口制御装置400が設置されている出口料金所のインターチェンジ番号を記憶する。当該インターチェンジ番号を、以下「設置番号」という。
さらに、補助記憶装置440は、出口料金テーブル441を記憶する。出口料金テーブル441については後述する。
なお、補助記憶装置440は、記憶部の一例である。
通信インターフェース450は、出口制御装置400がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。なお、通信インターフェース450は、出口通信部の一例である。
ETCインターフェース460は、出口制御装置400がアンテナ装置461と通信するためのインターフェースである。出口制御装置400は、ETCインターフェース460を介してアンテナ装置461を制御する。
アンテナ装置461は、車載装置600と通信するための装置である。アンテナ装置461は、アンテナ及び当該アンテナを制御する装置を備える。出口制御装置400は、アンテナ装置461を介して車載装置600と通信する。
制御インターフェース470は、出口制御装置400が出口料金所の各装置と通信するためのインターフェースである。出口制御装置400は、制御インターフェース470を介して車両検知装置471、表示装置472及び発進制御装置473などを制御する。
車両検知装置471は、出口料金所内のレーンに進入した車両を検知する装置である。車両を検知した車両検知装置471は、車両検知信号を制御インターフェース470に出力する。
表示装置472は、表示により、出口料金所内の車両の運転者などに対して各種情報を通知する。表示装置472は、例えば、徐行、停止又は発進などの走行案内を表示する。また、表示装置472は、例えば、通行料金などに関する案内を表示する。
発進制御装置473は、制御インターフェース470から出力される発進制御情報に基づき発進制御バーの開閉を制御する。発進制御バーは、閉じた状態において出口料金所のレーンを閉塞し、車両が出口料金所のレーンを通過することを阻止する。また、発進制御バーは、開いた状態において車両が出口料金所のレーンを通過することを許可することを示す。
バス480は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、出口制御装置400の各部で授受される信号を伝送する。
図5は、通過検知装置500の要部回路構成などの一例を示すブロック図である。
通過検知装置500は、一例として、プロセッサー510、ROM520、RAM530、補助記憶装置540、通信インターフェース550及び制御インターフェース560を含む。そして、バス570などが、これら各部を接続する。
プロセッサー510は、通過検知装置500の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー510は、ROM520又は補助記憶装置540などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、通過検知装置500の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー510は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー510の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー510は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー510は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
ROM520は、プロセッサー510を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM520は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM520は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM520は、プロセッサー510が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM530は、プロセッサー510を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM530は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM530は、プロセッサー510が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM530は、典型的には揮発性メモリである。
補助記憶装置540は、プロセッサー510を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置540は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置540は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置540は、プロセッサー510が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー510での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
また、補助記憶装置540は、通過検知装置500が設置されている通過検知位置のインターチェンジ番号を記憶する。当該インターチェンジ番号を、以下「設置番号」という。
通信インターフェース550は、通過検知装置500がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
制御インターフェース560は、通過検知装置500が通過検知センサー561などと通信するためのインターフェースである。通過検知装置500は、制御インターフェース560を介して通過検知センサー561などを制御する。
通過検知センサー561は、有料道路Rの通過検知位置を車両が通過したことを検知する。通過検知センサー561は、例えば、ETC、ITS、DSRC、又はV2Xなどを用いて車載装置600と通信することで車両の通過を検知する。また、通過検知センサー561は、当該車両を特定するための識別情報として、当該車載装置600から、例えばETCカードのカード番号を取得する。なお、通過検知センサーは、その他の方法で車両の通過を検知するセンサーであっても良い。
バス570は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、通過検知装置500の各部で授受される信号を伝送する。
図6は、車載装置600の要部回路構成などの一例を示すブロック図である。
車載装置600は、一例として、プロセッサー610、ROM620、RAM630、補助記憶装置640、ETCアンテナ650及びカードリーダー660を含む。そして、バス670などが、これら各部を接続する。
プロセッサー610は、車載装置600の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー610は、ROM620又は補助記憶装置640などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、車載装置600の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー610は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー610の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー610は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー610は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
ROM620は、プロセッサー610を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM620は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM620は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM620は、プロセッサー610が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM630は、プロセッサー610を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM630は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM630は、プロセッサー610が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM630は、典型的には揮発性メモリである。
補助記憶装置640は、プロセッサー610を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置640は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置640は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置640は、プロセッサー610が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー610での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
ETCアンテナ650は、車載装置600がETCの利用のために通信するためのアンテナである。車載装置600は、ETCアンテナ650を介してアンテナ装置361及びアンテナ装置461などと通信する。
カードリーダー660は、ETCカード661を挿入可能である。カードリーダー660は、挿入されたETCカード661と通信を行うことで、ETCカード661に記録された情報を読み取る。また、カードリーダー660は、ETCカード661と通信を行うことで、ETCカード661に情報を書き込む。
ETCカード661は、カード番号及びカードの有効期限などの契約情報を記録するICカードである。当該カード番号は、ETCカード661ごとにユニークな識別情報である。
バス670は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、車載装置600の各部で授受される信号を伝送する。
以下、実施形態に係る料金管理システム1の動作を図7~図12などに基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。図7及び図8は、中央装置100のプロセッサー110による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー110は、例えば、ROM120又は補助記憶装置140などに記憶されたプログラムに基づいて図7及び図8の処理を実行する。図9は、入口制御装置300のプロセッサー310による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー310は、例えば、ROM320又は補助記憶装置340などに記憶されたプログラムに基づいて図9の処理を実行する。図10及び図11は、出口制御装置400のプロセッサー410による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー410は、例えば、ROM420又は補助記憶装置440などに記憶されたプログラムに基づいて図10及び図11の処理を実行する。なお、プロセッサー410は、図10及び図11の処理を、例えば並行又は並列で処理する。図12は、通過検知装置500のプロセッサー510による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー510は、例えば、ROM520又は補助記憶装置540などに記憶されたプログラムに基づいて図12の処理を実行する。
有料道路Rに新規に道路ができる、有料道路Rの一部の道路が廃止される、又は有料道路Rの制限速度の変更などの、有料道路Rの構造の変更があった場合、道路管理装置200のプロセッサー210は、構造情報を生成する。構造情報は、有料道路Rの構造の変更ついての情報を含む。構造情報は、有料道路Rの構造に関する情報を通知する。プロセッサー210は、構造情報を生成した後、当該構造情報を中央装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該構造情報を中央装置100に送信する。送信された当該構造情報は、中央装置100の通信インターフェース150によって受信される。
図7のステップS11において中央装置100のプロセッサー110は、通信インターフェース150によって構造情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、構造情報が受信されないならば、ステップS11においてNoと判定してステップS12へと進む。
ステップS12においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって入場情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、入場情報が受信されないならば、ステップS12においてNoと判定してステップS13へと進む。なお、入場情報については後述する。
ステップS13においてプロセッサー110は、料金計算時刻になったか否かを判定する。プロセッサー110は、料金計算時刻になっていないならば、ステップS13においてNoと判定して図8のステップS14へと進む。なお、料金計算時刻に関しては後述する。
ステップS14においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって出場情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、出場情報が受信されないならば、ステップS14においてNoと判定してステップS15へと進む。なお、出場情報については後述する。
ステップS15においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって確定情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、確定情報が受信されないならば、ステップS15においてNoと判定してステップS16へと進む。なお、確定情報については後述する。
ステップS16においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって通過情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、通過情報が受信されないならば、ステップS16においてNoと判定して図7のステップS11へと戻る。かくして、プロセッサー110は、構造情報、入場情報、出場情報、確定情報、又は通過情報が受信されるか、料金計算時刻になるまで、図7及び図8のステップS11~ステップS16を繰り返す待受状態となる。なお、通過情報については後述する。
中央装置100のプロセッサー110は、図7及び図8のステップS11~ステップS16の待受状態にあるときに構造情報が受信されたならば、図7のステップS11においてYesと判定してステップS17へと進む。
ステップS17においてプロセッサー110は、構造情報を用いて最速ICペアデータを作成する。構造情報は、構造データ及び個別データを含む。
図13は、構造データを有向グラフとして示す図である。図13は、インターチェンジ番号をノードとして、ノードからノードに到達可能であることを有向エッジ(矢印)で示している。構造データは、各ノードの繋がりなどを示すデータである。例えば、IC0とIC1は、IC0からIC1に向かう有向エッジのみで結ばれている。これは、IC0からIC1に他のノードを経由せずに到達可能であるが、IC1からIC0に他のノードを経由せずに到達可能ではないことを示す。例えば、IC3とJCT3は、IC3からJCT3に向かう有向エッジとJCT3からIC3に向かう有向エッジの2つの有向エッジで結ばれている。これは、IC3からJCT3に他のノードを経由せずに到達可能であり、JCT3からIC3にも他のノードを経由せずに到達可能であることを示す。なお、図13は、構造データのうち、IC0から有料道路Rに入った場合に到達可能なノード及び有向エッジを抜き出して示している。
個別データは、構造データの各エッジに付与されるデータである。個別データは、ノード間の有料道路R本線の距離及びノード間の制限速度を含む。個別データの一例を以下に示す。
IC0→IC1:距離8km、制限速度80km/h
IC1→IC2:距離20km、制限速度80km/h
IC2→D1:距離8km、制限速度80km/h
D1→JCT1:距離8km、制限速度80km/h
JCT1→IC3:距離6km、制限速度60km/h
IC3→JCT3:距離60km、制限速度60km/h
JCT3→IC4:距離10km、制限速度100km/h
JCT1→JCT2:距離2km、制限速度40km/h
JCT2→IC5:距離30km、制限速度100km/h
図14は、最速ICペアデータの例(ペアデータP1~ペアデータP5)を示す図である。最速ICペアデータは、起点から終点まで最速で到達できる経路を示すデータである。ここで、起点とは、有料道路Rの入口又は通過検知位置である。そして、終点とは、有料道路Rの出口である。なお、図14は、IC0から有料道路Rに入る場合の最速ICペアデータのみを示す。すなわち、図14は、IC0が起点である最速ICペアデータのみを示す。図14に示す最速ペアデータの左端のインターチェンジ番号を入場番号といい、右端のインターチェンジ番号を出場番号というものとする。例えば、ペアデータP3は、入場番号IC0の入口から出場番号IC3の出口まで最速で到達できる経路を示す。当該経路は、IC0、IC1、IC2、D1、JCT1、IC3の順で進む経路である。なお、プロセッサー110は、個別データに含まれる制限速度で移動した場合に最速で到達できる経路を最速ICペアデータとしても良いし、制限速度に拘らず移動距離が最短となる経路を最速ICペアデータとしても良い。
ステップS18においてプロセッサー110は、各最速ICペアデータについて、入口から出口までの移動にかかる予想時間を求める。例えば、プロセッサー110は、制限速度で入口から出口まで移動した場合の時間を予想時間とする。この場合、前述の個別データの一例によれば、ペアデータP1の予想時間は0.1時間、ペアデータP2の予想時間は0.35時間、ペアデータP3の予想時間は0.65時間、ペアデータP4の予想時間は1.75時間、ペアデータP5の予想時間は0.9時間である。なお、この方法で求められた予想時間を以下「第1予想時間」という。
あるいは、プロセッサー110は、一定の速度で入口から出口まで移動した場合の時間を予想時間とする。この場合、プロセッサー110は、十分に速い速度を用いて予想時間を求めることが好ましい。これは、車両が予想時間よりも速く入口から出口に到達することを防ぐためである。一例として、プロセッサー110は、300km/hで移動した場合の予想時間を求める。この場合、ペアデータP1の予想時間は0.03時間、ペアデータP2の予想時間は0.09時間、ペアデータP3の予想時間は0.16時間、ペアデータP4の予想時間は0.40時間、ペアデータP5の予想時間は0.25時間である。なお、この方法で求められた予想時間を以下「第2予想時間」という。
なお、プロセッサー151は、予想時間を第1予想時間及び第2予想時間とは異なる方法を用いて求めても良い。例えば、プロセッサー151は、有料道路Rにおける実績についての情報を用いて求めても良い。ここで、実績とは、有料道路Rにおいて実際に走った車両の記録である。料金管理システム1は、各車両が入口から出口までの移動にかかった時間を計測することでこのような実績についての情報を得ることが出来る。プロセッサー151は、例えば、当該情報を参照することで、入口から出口までの移動にかかった平均時間を取得し、当該平均時間を予想時間とする。
また、プロセッサー110は、ステップS17の処理とステップS18の処理を同時に行っても良い。
ステップS19においてプロセッサー110は、ステップS18で求めた予想時間を用いてタイミングデータを作成する。
プロセッサー110は、ステップS18で求めた予想時間から所定の関数を用いて、各最速ICペアデータについての料金計算タイミングを求める。料金計算タイミングは、車両が入口から有料道路に入ってから通行料金の計算を行うまでの時間を示す。当該関数は、例えば、料金計算タイミング=(予想時間-時間T1)である。時間T1は、0時間以上の時間である。一例として時間T1は、0.05時間である。この場合、ペアデータP1の料金計算タイミングは、第1予想時間を用いる場合、(0.1時間-0.05時間)=0.05時間である。あるいは、当該関数は、例えば、料金計算タイミング=(予想時間×係数k)である。なお、k<1である。一例として、k=0.9である。この場合、ペアデータP1の料金計算タイミングは、第1予想時間を用いる場合、(0.1時間×0.9)=0.09時間である。なお、所定の関数を用いて料金計算タイミングを求める理由は、料金計算よりも前に車両が出口に到達することを防ぐためである。ただし、所定の関数は、料金計算タイミング=予想時間であっても良い。例えば、第2予想時間を用いる場合には、十分に速い速度を用いて予想時間が求められているならば、予想時間を料金計算タイミングとしても問題ないと考えられる。
なお、プロセッサー110は、料金計算タイミングを、有料道路Rにおける実績についての情報を用いて求めても良い。
プロセッサー110は、以上のようにして求めた各最速ICペアデータについての料金計算タイミングを、タイミングデータとしてタイミングテーブル141に記憶する。
図15は、補助記憶装置140に記憶されるタイミングテーブル141の一例を示す図である。タイミングテーブル141は、一例として、入場番号、出場番号、予想時間[h]及び料金計算タイミング[h]を含む。タイミングテーブル141は、入場番号及び出場番号で特定される最速ICペアデータに、予想時間及び料金計算タイミングを関連付ける。これにより、タイミングテーブル141は、各最速ICペアデータの予想時間及び料金計算タイミングを記憶する。なお、図15に示す予想時間は、第1予想時間である。
プロセッサー110は、ステップS19の処理の後、ステップS11へと戻る。
車両は、有料道路Rを通行する際、入口料金所を通過して有料道路Rに入る。当該車両は、入口料金所を通過する際、車両検知装置371に検知される。
図9のステップS41において入口制御装置300のプロセッサー310は、車両検知装置371によって車両が検知されるのを待ち受ける。プロセッサー310は、車両検知装置371によって車両が検知されたならば、ステップS41においてYesと判定してステップS42へと進む。
以上より、プロセッサー310は、車両検知装置371と協働して、車両が有料道路Rの入口から入場したことを検知する検知部として機能する。
ステップS42においてプロセッサー310は、ステップS41で検知された車両の車種を判別する。すなわち、プロセッサー310は、車種判別装置372から車種情報を取得する。ここでの車種は、料金計算に用いるための車種である。車種は、例えば、乗用車、大型自動車などの分類を示す。また、車種情報は、車両の軸数などを含んでも良い。あるいは、プロセッサー310は、アンテナ装置361を介して車載装置600から車種情報を取得しても良い。この場合、プロセッサー310は、ステップS42ではなくステップS44で車種情報を取得しても良い。
ステップS43においてプロセッサー310は、アンテナ装置361を制御して、車両検知装置371によって検知された車両の車載装置600との通信を開始する。
ステップS44においてプロセッサー310は、アンテナ装置361を介して車載装置600と通信することで、ETCカード661から契約情報を取得する。
ステップS45においてプロセッサー310は、現在時刻を取得する。当該時刻は、車両が入口料金所を通過した時刻(有料道路Rに入った時刻)を示す。以下、ステップS45で取得された時刻を「入場時刻」という。
ステップS46においてプロセッサー310は、発進制御装置374を制御して発信制御バーを開いた状態にする。
ステップS47においてプロセッサー310は、入場情報を生成する。入場情報は、例えば、補助記憶装置340などに記憶された設置番号、ステップS45で取得した入場時刻、ステップS42又はステップS44で取得した車種情報及びステップS44で取得した契約情報を含む。入場情報は、当該契約情報で特定される車両が当該設置番号で特定される入口料金所を当該入場時刻に通過することを通知する。プロセッサー310は、入場情報を生成した後、当該入場情報を中央装置100に送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該入場情報を中央装置100に送信する。送信された当該入場情報は、中央装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー310は、ステップS47の処理の後、ステップS41へと戻る。
一方、中央装置100のプロセッサー110は、図7及び図8のステップS11~ステップS16の待受状態にあるときに入場情報が受信されたならば、図7のステップS12においてYesと判定してステップS20へと進む。
ステップS20においてプロセッサー110は、受信された入場情報を補助記憶装置140などに記憶する。
ステップS21においてプロセッサー110は、タイミングテーブル141を参照して、ステップS12で受信された入場情報に含まれるインターチェンジ番号が入場番号である最速ICペアデータのタイミングデータを取得する。例えば、当該入場情報に含まれるインターチェンジ番号がIC0であれば、プロセッサー110は、タイミングテーブル141を参照して、入場番号がIC0であるレコード全てから料金計算タイミングを取得する。
ステップS22においてプロセッサー110は、ステップS21で取得した料金計算タイミングを用いて、ステップS12で受信された入場情報に含まれるカード番号で特定される車両についての通行料金計算のスケジュールを作成する。すなわち、プロセッサー110は、当該入場情報に含まれる入場時刻に、ステップS21で取得した各料金計算タイミングを足すことで、当該車両が各出口から出る場合の通行料金を計算する時刻を求める。一例として、当該入場時刻がYYYYMMDD 12:13:00であるとする。なお、YYYYMMDDは年月日を示す。この場合、当該車両がIC2から出場する場合の料金を計算する予定時刻である料金計算時刻は、ペアデータP1の料金計算タイミングである0.05hを入場時刻YYYYMMDD 12:13:00に足したYYYYMMDD 12:16:00である。プロセッサー110は、このようにして求めた各料金計算時刻を当該車両のカード番号及び出口のインターチェンジ番号と関連付けてスケジュールテーブル142に追加することで、スケジュールテーブル142に記憶する。なお、ここで作成されるスケジュールは、設置番号で特定される入口料金所を起点としたものである。
料金計算タイミングは、予想時間以下の時間であるので、料金計算時刻は、到達予想時刻以前の時刻である。なお、到達予想時刻は、入場時刻に、料金計算タイミングに代えて予想時間を足した時刻である。
図16は、補助記憶装置140に記憶されるスケジュールテーブル142の一例を示す図である。スケジュールテーブル142は、一例として、車両ID、出口IC及び料金計算時刻を含む。当該車両IDは、車両を特定する識別情報であり、例えば、カード番号である。出口ICは、出口のインターチェンジ番号を示す。スケジュールテーブル142は、当該車両ID及び当該出口ICに料金計算時刻を関連付ける。これにより、スケジュールテーブル142は、当該車両IDで特定される車両が当該出口ICで特定される出口から出場する場合の料金の料金計算時刻を記憶する。なお、プロセッサー110は、車両IDが同一のレコードについて、料金計算時刻が早いレコードほど上になるようにスケジュールテーブル142にレコードを追加する。
なお、プロセッサー110は、複数の出口の料金計算時刻を同じ時刻にすることで、複数の出口の料金計算をまとめて行うようにスケジュールを作成しても良い。例えば、プロセッサー110は、到達時間が所定の時間以内の複数の出口の料金計算をまとめて行うようにスケジュールを作成する。このために、プロセッサー110は、例えば、車両IDがステップS12で受信された入場情報に含まれるカード番号と同一であるレコードのうち、上から(n+1)番目のレコードの料金計算時刻と上からn番目のレコードの料金計算時刻との時間差が所定の時間以内である場合、(n+1)番目のレコードの料金計算時刻をn番目のレコードの料金計算時刻と同じ時刻に書き換える。プロセッサー110は、この処理を、n=1の場合からn=(車両IDがステップS12で受信された入場情報に含まれるカード番号と同一であるレコードの数-1)の場合までnの値が小さい方から順に行う。なお、nは、自然数である。図17は、この処理を行った後のスケジュールテーブル142-2の一例を示す図である。図17では、1行目から4行目までの料金計算時刻が同じ時刻となっている。
プロセッサー110は、ステップS22の処理の後、ステップS11へと戻る。
プロセッサー110は、図7及び図8のステップS11~ステップS16の待受状態にあるときに、現在時刻が、スケジュールテーブル142のいずれかのレコードの料金計算時刻になったならば、図7のステップS13においてYesと判定してステップS23へと進む。
ステップS23においてプロセッサー110は、料金計算時刻が現在時刻であるレコードについて、通行料金の金額を求める。例えば、現在時刻がYYYYMMDD 12:31:00であるならば、プロセッサー110は、車両IDがC0001である車両が、出口ICがIC2である出口料金所から出場する場合の通行料金の金額を求める。この際、プロセッサー110は、補助記憶装置140に記憶された入場情報の中から、当該車両IDを含む入場情報を取得する。そして、プロセッサー110は、当該入場情報を用いて通行料金の金額を求める。なお、プロセッサー110は、通行料金の金額を求めるために、当該車両の車種、入場時刻、現在時刻及びその他の条件など、様々な条件を用いて当該金額を求めても良い。
ステップS24においてプロセッサー110は、ステップS23で求めた通行料金の金額を、当該通行料金に対応する車両ID及び出口ICと関連付けて料金テーブル143に記憶する。
図18は、補助記憶装置140に記憶される料金テーブル143の一例を示す図である。料金テーブル143は、車両ID、出口IC及び通行料金[円]を含む。料金テーブル143は、当該車両ID及び当該出口ICに通行料金の金額を関連付ける。これにより、料金テーブル143は、当該車両IDで特定される車両が当該出口ICで特定される出口から出場する場合の通行料金の金額を記憶する。
ステップS25においてプロセッサー110は、事前配布テーブル144を参照して、ステップS23で求めた通行料金に対応する出口ICが、通行料金の事前配布の対象であるか否かを判定する。事前配布テーブル144は、各出口料金所が、通行料金の事前配布の対象であるか否かを記憶する。事前配布の対象である出口料金所は、例えば、通信インフラが十分に整っておらず、通信に時間がかかるおそれのある出口料金所である。このような出口料金所に事前に通行料金を送信しておけば、通信に時間がかかることによる問題が生じにくい。プロセッサー110は、ステップS23で求めた通行料金に対応する出口ICが通行料金の事前配布の対象でないならば、ステップS25においてNoと判定してステップS11へと進む。対して、プロセッサー110は、当該出口ICが通行料金の事前配布の対象であるならば、ステップS25においてYesと判定してステップS26へと進む。
ステップS26においてプロセッサー110は、事前料金情報を生成する。事前料金情報は、ステップS23で求められた通行料金及び当該通行料金に対応する車両IDを含む。事前料金情報は、当該車両IDで特定される車両が特定の出口から出場する場合の通行料金を、当該出口の出口制御装置400に通知する。プロセッサー110は、事前料金情報を生成した後、当該事前料金情報を当該出口制御装置400に送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該事前料金情報を当該出口制御装置400に送信する。送信された当該事前料金情報は、当該出口制御装置400の通信インターフェース450によって受信される。プロセッサー110は、ステップS26の処理の後、ステップS11へと戻る。
一方、図10のステップS51において出口制御装置400のプロセッサー410は、通信インターフェース450によって事前料金情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー410は、事前料金情報が受信されないならば、ステップS51においてNoと判定してステップS52へと進む。
ステップS52においてプロセッサー410は、通信インターフェース450によって削除指示情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー410は、削除指示情報が受信されないならば、ステップS52においてNoと判定してステップS51へと戻る。かくして、プロセッサー410は、事前料金情報又は削除指示情報が受信されるまでステップS51及びステップS52を繰り返す待受状態となる。なお、削除指示情報については後述する。
プロセッサー410は、ステップS51及びステップS52の待受状態にあるときに事前料金情報が受信されたならば、ステップS51においてYesと判定してステップS53へと進む。
ステップS53においてプロセッサー410は、当該事前料金情報に含まれる車両IDに、当該事前料金情報に含まれる通行料金を関連付けて出口料金テーブル441に記憶する。出口料金テーブル441は、事前配布された通行料金を記憶するテーブルである。プロセッサー410は、ステップS53の処理の後、ステップS51へと戻る。
有料道路Rから出場する車両は、出口料金所を通過する。この際、当該車両は、出口料金所の車両検知装置471に検知される。
図11のステップS61において出口制御装置400のプロセッサー410は、車両検知装置471によって車両が検知されるのを待ち受ける。プロセッサー410は、車両検知装置471によって車両が検知されたならば、ステップS61においてYesと判定してステップS62へと進む。
ステップS62においてプロセッサー410は、アンテナ装置461を制御して、車両検知装置371によって検知された車両CAの車載装置600との通信を開始する。
ステップS63においてプロセッサー410は、アンテナ装置461を介して車載装置600と通信することで、ETCカード661から契約情報を取得する。
ステップS64においてプロセッサー410は、現在時刻を取得する。当該時刻は、車両が出口料金所を通過する時刻(有料道路から出る時刻)を示す。以下、ステップS64で取得された時刻を「出場時刻」という。
ステップS65においてプロセッサー410は、出口料金テーブル441を参照して、ステップS62で取得したカード番号に関連付けられた通行料金が記憶されているか否かを判定する。プロセッサー410は、出口料金テーブル441に当該カード番号に関連付けられた通行料金が記憶されているならば、ステップS65においてYesと判定してステップS66へと進む。
ステップS66においてプロセッサー410は、出口料金テーブル441から、当該カード番号に関連付けられた通行料金を取得する。
対して、プロセッサー410は、出口料金テーブル441に当該カード番号に関連付けられた通行料金が記憶されていないならば、ステップS65においてNoと判定してステップS67へと進む。
ステップS67においてプロセッサー410は、出場情報を生成する。出場情報は、補助記憶装置440などに記憶された設置番号、ステップS63で取得した契約情報、及びステップS64で取得した出場時刻を含む。出場情報は、当該契約情報で特定される車両が当該設置番号で特定される出口料金所を当該出場時刻に通過することを通知する。プロセッサー410は、出場情報を生成した後、当該出場情報を中央装置100に送信するように通信インターフェース450に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース450は、当該出場情報を中央装置100に送信する。送信された当該出場情報は、中央装置100の通信インターフェース150によって受信される。
一方、中央装置100のプロセッサー110は、図7及び図8のステップS11~ステップS16の待受状態にあるときに出場情報が受信されたならば、図8のステップS14においてYesと判定してステップS27へと進む。
ステップS27においてプロセッサー110は、料金テーブル143を参照して、通行料金を取得する。すなわち、プロセッサー110は、車両IDがステップS27で受信された出場情報に含まれるカード番号であり、出口ICが当該出場情報に含まれるインターチェンジ番号であるレコードの通行料金を取得する。当該通行料金は、当該カード番号で特定される車両が当該インターチェンジ番号で特定される出口料金所を通って有料道路Rから出場する場合の通行料金である。
ステップS28においてプロセッサー110は、料金情報を生成する。料金情報は、ステップS27で取得された通行料金の金額を含む。料金情報は、当該金額を通知する。プロセッサー110は、料金情報を生成した後、当該料金情報を、出場情報の送信元である出口制御装置400に送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該料金情報を当該出口制御装置400に送信する。送信された当該料金情報は、当該出口制御装置400の通信インターフェース450によって受信される。プロセッサー110は、ステップS28の処理の後、図7のステップS11へと戻る。
一方、図11のステップS68において出口制御装置400のプロセッサー410は、通信インターフェース450によって料金情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー410は、料金情報が受信されたならば、ステップS68においてYesと判定してステップS69へと進む。また、プロセッサー410は、ステップS66の処理の後もステップS69へと進む。
ステップS69においてプロセッサー410は、明細情報を生成する。例えば、補助記憶装置440などに記憶された設置番号、ステップS64で取得した出場時刻、及び通行料金の金額を含む。当該金額は、ステップS66で取得された通行料金の金額、又はステップS68で受信された料金情報に含まれる通行料金の金額である。明細情報は、通行料金の金額などを通知する。プロセッサー410は、明細情報を生成した後、アンテナ装置461を制御して、当該明細情報を車載装置600に送信する。送信された当該明細情報は、車載装置600のETCアンテナ650によって受信される。
明細情報を受信した車載装置600は、当該明細情報に含まれる金額を表示装置に表示する、及び当該金額を読み上げる音声をスピーカーから出力するなどして車両の運転者などに当該金額を報知する。
ステップS70においてプロセッサー410は、発進制御装置473を制御して発信制御バーを開いた状態にする。
ステップS71においてプロセッサー410は、確定情報を生成する。確定情報は、ステップS63で取得した契約情報、補助記憶装置440などに記憶された設置番号、ステップS64で取得した出場時刻、及び通行料金の金額を含む。当該金額は、ステップS66で取得された通行料金の金額、又はステップS68で受信された料金情報に含まれる通行料金の金額である。確定情報は、当該契約情報で特定される車両が当該出場時刻に当該設置番号で特定される出口料金所から出場したことを通知する。また、確定情報は、当該車両の通行料金の金額を通知する。プロセッサー410は、確定情報を生成した後、当該確定情報を中央装置100に送信するように通信インターフェース450に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース450は、当該確定情報を中央装置100に送信する。送信された当該確定情報は、中央装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー410は、ステップS71の処理の後、ステップS61へと戻る。
一方、中央装置100のプロセッサー110は、図7及び図8のステップS11~ステップS16の待受状態にあるときに確定情報が受信されたならば、図8のステップS15においてYesと判定してステップS29へと進む。なお、当該確定情報に含まれるカード番号を、以下「受信カード番号」という。
ステップS29においてプロセッサー110は、受信カード番号のETCカードを用いて、当該確定情報に含まれる金額分の決済を行うための処理をすることで通行料金を収受する。
以上より、決済は、確定情報を受信されたことに応じて行われる。したがって、プロセッサー410は、図11のステップS71の処理を行うことで、当該金額分の通行料金を収受することを決定する決定部として機能する。
図8のステップS30においてプロセッサー110は、スケジュールテーブル142から、車両IDが受信カード番号であるレコードを全て削除する。また、プロセッサー110は、料金テーブル143から、車両IDが受信カード番号であるレコードを全て削除する。なお、プロセッサー110は、レコードをすぐに削除しても良いし、一定時間後に削除しても良い。
ステップS31においてプロセッサー110は、削除指示情報を生成する。削除指示情報は、受信カード番号を含む。プロセッサー110は、削除指示情報を生成した後、当該削除指示情報を、事前配布の対象である出口料金所に設置された出口制御装置400のそれぞれに送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該削除指示情報を当該各出口制御装置400に送信する。送信された当該削除指示情報は、当該各出口制御装置400の通信インターフェース450によって受信される。プロセッサー110は、ステップS31の処理の後、図7のステップS11へと戻る。
以上より、ステップS15で受信された確定情報に含まれるインターチェンジ番号で特定される出口料金所は、第2の出口の一例である。また、ステップS31における削除指示情報の送信先の出口料金所は、第1の出口の一例である。
一方、出口制御装置400のプロセッサー410は、図10のステップS51及びステップS52の待受状態にあるときに削除指示情報が受信されたならば、ステップS52においてYesと判定してステップS54へと進む。
ステップS54においてプロセッサー410は、出口料金テーブル441から、車両IDが、当該削除指示レコードに含まれるカード番号と同一であるレコードを削除する。なお、プロセッサー410は、レコードをすぐに削除しても良いし、一定時間後に削除しても良い。プロセッサー410は、ステップS54の処理の後、ステップS51へと戻る。
したがって、プロセッサー410は、ステップS54の処理を行うことで、通行料金の金額を削除する削除部として機能する。
車両は、通過検知装置500が設置されている通過検知位置を通過した場合、当該通過検知装置500に検知される。
図12のステップS81において通過検知装置500のプロセッサー510は、通過検知センサー561によって車両が検知されるのを待ち受ける。プロセッサー510は、通過検知センサー561によって車両が検知されたならば、ステップS81においてYesと判定してステップS82へと進む。
ステップS82においてプロセッサー510は、通過検知センサー561によって検知された車両の車載装置600から、ETCカード661のカード番号を取得する。
ステップS83においてプロセッサー510は、現在時刻を取得する。当該時刻は、車両が通過検知装置500に検知された時刻を示し、当該車両が通過検知装置500の設置位置を通過した時刻を示す。以下、ステップS83で取得された時刻を「通過時刻」という。
ステップS84においてプロセッサー510は、通過情報を生成する。通過情報は、補助記憶装置540に記憶された設置番号、ステップS82で取得されたカード番号、及びステップS83で取得された通過時刻を含む。通過情報は、当該カード番号で特定される車両が当該設置番号で特定される通過検知位置を当該通過時刻に通過したことを通知する。プロセッサー510は、通過情報を生成した後、当該通過情報を中央装置100に送信するように通信インターフェース550に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース550は、当該通過情報を中央装置100に送信する。送信された当該通過情報は、中央装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー510は、ステップS84の処理の後、ステップS81へと戻る。
一方、中央装置100のプロセッサー110は、図7及び図8のステップS11~ステップS16の待受状態にあるときに通過情報が受信されたならば、図8のステップS16においてYesと判定してステップS32へと進む。当該通過情報に含まれるカード番号を、以下「通過カード番号」という
ステップS32においてプロセッサー110は、通過カード番号で特定される車両が到達可能でない出口料金所を、構造データなどを用いて特定する。例えば、インターチェンジ番号がD1である通過検知装置500を車両が通過した場合、有向エッジの向き及び接続から、当該車両はIC番号がIC1及びIC2の出口料金所には到達できないことが構造データから特定可能である。
なお、ステップS16において受信された通過情報に含まれるインターチェンジ番号で特定される通過検知位置は、第1の位置の一例である。この場合、当該通過検知位置から到達可能でない出口料金所は、第1の出口の例である。あるいは、当該通過検知位置は、第2の位置の一例である。この場合、当該通過検知位置から到達可能な出口料金所は、第1の出口の例である。
ステップS33においてプロセッサー110は、通過カード番号で特定される車両の通行料金について、ステップS32で特定した出口料金所から出場する場合の通行料金に対応するレコードを料金テーブル143から削除する。なお、プロセッサー110は、レコードをすぐに削除しても良いし、一定時間後に削除しても良い。
ステップS34においてプロセッサー110は、削除指示情報を生成する。削除指示情報は、通過カード番号を含む。プロセッサー110は、削除指示情報を生成した後、当該削除指示情報を、ステップS32で特定した出口料金所のうち、事前配布の対象である出口料金所に設置された出口制御装置400のそれぞれに送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該削除指示情報を当該各出口制御装置400に送信する。送信された当該削除指示情報は、当該各出口制御装置400の通信インターフェース450によって受信される。
ステップS35においてプロセッサー110は、スケジュールテーブル142を更新する。すなわち、プロセッサー110は、図7のステップS22で作成したスケジュールのうち、図8のステップS16で受信された通過情報に含まれる設置番号で特定される通過検知位置から到達可能な出口料金所それぞれについての通行料金の料金計算時刻を求め直す。図7のステップS22では、プロセッサー110は、入場情報に含まれるインターチェンジ番号で特定される入口料金所を起点として、各出口料金所の料金計算時刻を求めた。これに対して図8のステップS16では、プロセッサー110は、通過情報に含まれる設置番号で特定される通過検知位置を起点として、各出口料金所の料金計算時刻を求める。ただし、プロセッサー110は、スケジュールテーブル142のうち、料金計算時刻が現在時刻を過ぎているレコードについては更新しない。
例えば、D1の通過時刻がYYYYMMDD 12:48:00であるとする。D1からIC3までの料金計算タイミングは、タイミングテーブル141に記憶されており、例えば0.15hである。したがって、出口ICがIC3である場合の料金計算時刻は、YYYYMMDD 13:57:00である。この場合、プロセッサー110は、スケジュールテーブル142のうち、車両IDが通過カード番号であり、出口ICがIC3であるレコードの料金計算時刻をYYYYMMDD 13:57:00に書き換えることで、スケジュールテーブル142を更新する。
プロセッサー110は、ステップS35の処理の後、ステップS11へと戻る。
実施形態の料金管理システム1は、車両が出口に到達する到達予想時刻よりも前に、車両が当該出口から出る場合の有料道路Rの通行料金を求める。このように、実施形態の料金管理システム1は、事前に通行料金の金額を求めるので、当該金額を求める処理に時間がかかっても問題ない。すなわち、実施形態の料金管理システム1は、処理速度の速いコンピューターを用いなくても複雑な通行料金の計算を行うことができる。したがって、実施形態の料金管理システム1はコストの増加を抑えて複雑な料金計算が可能である。
また、実施形態の料金管理システム1は、事前配布の対象である出口料金所には、車両が出口料金所に到達するよりも前に、事前に通行料金を送信する。事前に通行料金を送信するため、送信に時間がかかっても良い。したがって、実施形態の料金管理システム1は、出口料金所の通信インフラが整っていない場合などでも、通行料金を出口料金所に送信可能である。
また、実施形態の料金管理システム1によれば、中央装置100は、削除指示情報を送信することで、各出口料金所に事前配布した通行料金の金額を削除する。これにより、実施形態の料金管理システム1は、各出口料金所の出口制御装置400に記憶された金額の情報量が増え続けていくことを防ぐ。
また、実施形態の料金管理システム1によれば、中央装置100は、車両が有料道路Rから出場した場合に、削除指示情報を送信する。これにより、実施形態の料金管理システム1は、各出口料金所の出口制御装置400に記憶された不要な金額を削除することができる。
また、実施形態の料金管理システム1によれば、中央装置100は、通過検知装置500が設置された通過検知位置を車両が通過した場合に、当該通過検知位置から到達可能でない出口料金所に削除指示情報を送信する。これにより、実施形態の料金管理システム1は、当該各出口料金所の出口制御装置400に記憶された不要な金額を削除することができる。
また、実施形態の料金管理システム1は、通過検知位置を車両が通過した場合に、当該車両についてのスケジュールを作成し直す。これにより、実施形態の料金管理システム1は、スケジュールを、最新の車両の位置に基づいたスケジュールに更新することができる。
上記の実施形態は以下のような変形も可能である。
上記の実施形態では、中央装置100のプロセッサー110は、確定情報が受信されたことに応じてスケジュールテーブル142及び料金テーブル143からレコードを削除した。しかしながら、プロセッサー110は、料金情報を送信したことに応じて、スケジュールテーブル142及び料金テーブル143からレコードを削除しても良い。
上記実施形態の料金管理システム1は、車両IDとしてカード番号を用いた。しかしながら、料金管理システム1は、カード番号に代えて、ナンバープレートなどに記録された自動車登録番号若しくは車両番号などの車両ごとにユニークな識別情報、又は車載装置600に記録されたWCN(wireless call number)若しくは車載器管理番号などの車載装置600ごとにユニークな識別情報などを車両IDとして用いても良い。料金管理システム1は、これらのうちのいずれかの識別情報を用いる場合には、各種センサーなどを用いて車両から当該識別情報を読み取る。車両ごとにユニークな識別情報を読み取るセンサーは、例えば、ナンバープレートを読み取るカメラなどである。当該カメラは、例えば、入口制御装置300の制御インターフェース370、出口制御装置400の制御インターフェース470、及び通過検知装置500の制御インターフェース560にそれぞれ接続される。
上記の実施形態では、ノード間の制限速度は一定である。しかしながら、ノード間の制限速度が途中で変化しても良い。一例を挙げると、IC0→IC1の距離8kmのうち、4kmが制限速度80km/h、残りの4kmが制限速度100km/hであるような場合がこれにあたる。この例の第1予想時間は、0.05[h]+0.04[h]で0.09時間である。
上記の実施形態では、料金管理システム1は、通過検知位置より先(下流)の出口についての料金計算時刻を、車両が入口料金所を通過したことに応じてステップS22において求める。そして、料金管理システム1は、車両が通過検知位置を通過した場合、通過検知位置より先の出口料金所についての料金計算時刻をステップS35において更新する。しかしながら、料金管理システム1は、通過検知位置より先の出口料金所についての料金計算時刻を、車両が入口料金所を通過したことに応じては求めず、車両が通過検知位置を通過したことに応じて求めても良い。ただし、料金管理システム1は、通過検知位置より先の出口料金所であっても、当該通過検知位置を通らずに到達可能な出口料金所については、車両が入口料金所を通過したことに応じて料金計算時刻を求める。すなわち、中央装置100のプロセッサー110は、図7のステップS22において、車両が入場した入口料金所から通過検知位置を通過せずに到達可能な出口料金所についてのみ料金計算時刻を求める。そして、プロセッサー110は、図8のステップS35において、車両が通過した通過検知位置から、他の通過検知位置を通過せずに到達可能な出口料金所についてのみ料金計算時刻を求める。そして、プロセッサー110は、求めた料金計算時刻をスケジュールテーブル142に追加する。ただし、プロセッサー110は、同じ出口料金所までの料金計算時刻を2回以上求める場合には、ステップS35と同様にスケジュールテーブル142を更新する。
以上の場合、通過検知位置は、第3の位置の一例である。そして、車両が入場した入口料金所から通過検知位置を通過せずに到達可能な出口料金所は、第1の出口の例である。また、車両が通過した通過検知位置から到達可能な出口料金所は、第3の出口の例である。
プロセッサー110、プロセッサー210、プロセッサー310、プロセッサー410、プロセッサー510又はプロセッサー610は、上記実施形態においてプログラムによって実現する処理の一部又は全部を、回路のハードウェア構成によって実現するものであっても良い。
上記実施形態における各装置は、例えば、上記の各処理を実行するためのプログラムが記憶された状態で各装置の管理者などへと譲渡される。あるいは、当該各装置は、当該プログラムが記憶されない状態で当該管理者などに譲渡される。そして、当該プログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作に基づいて当該各装置に記憶される。このときのプログラムの譲渡は、例えば、ディスクメディア又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体を用いて、あるいはインターネット又はLANなどを介したダウンロードにより実現できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。