JP7410832B2 - 建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法 - Google Patents

建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7410832B2
JP7410832B2 JP2020159252A JP2020159252A JP7410832B2 JP 7410832 B2 JP7410832 B2 JP 7410832B2 JP 2020159252 A JP2020159252 A JP 2020159252A JP 2020159252 A JP2020159252 A JP 2020159252A JP 7410832 B2 JP7410832 B2 JP 7410832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
counterweight
boom
crane
construction machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020159252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022052803A (ja
Inventor
将明 大貫
潤一 江田
麻希 佐久間
崇裕 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2020159252A priority Critical patent/JP7410832B2/ja
Publication of JP2022052803A publication Critical patent/JP2022052803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7410832B2 publication Critical patent/JP7410832B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)

Description

本開示は、例えば、高所の解体作業等を行うために上下方向に長尺なフロント装置を備えた油圧ショベル等の建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法に関する。
一般に、建設機械の代表例である油圧ショベルは、自走可能な車体を構成する下部走行体および上部旋回体を有している。上部旋回体には、各種作業を行うためのフロント装置が設けられている。
ここで、油圧ショベルには、高層建築物の解体作業を行うための長尺なフロント装置を備えた機種がある。解体用の油圧ショベルは、長尺なフロント装置を立ち上げた状態(起立状態)でも安定するように、大型な下部走行体および上部旋回体を備えている。このため、解体用の油圧ショベルは、組立状態では輸送できないから、複数の部位に分割し、各部位毎にトラックに載せて輸送している。
下部走行体は、センタトラックフレームの左右両側にサイドトラックフレームを含む走行装置を備えている。また、上部旋回体は、旋回フレームの後側に、車体の重量バランスをとるカウンタウエイトと、旋回フレームに対してカウンタウエイトを積み降ろしするクレーン装置とを備えている。さらに、フロント装置は、下ブーム、上ブームおよび下ブームと上ブームとの間に連結された中間ブームを有し、それぞれが分割できるように構成されている。
このように構成された油圧ショベルを輸送する場合には、下ブームを残してフロント装置を取外し、カウンタウエイトを降す。次に、上部旋回体や下ブームにジャッキアップ用の装置を取付け、このジャッキ装置によって下部走行体を地面から浮かせる。下部走行体を浮かせたら、センタトラックフレームから左右の走行装置を取外し、センタトラックフレーム、上部旋回体および下ブームからなる分割体をトラックに搭載して輸送する構成となっている(特許文献1)。
特開2014-240574号公報
ところで、特許文献1では、油圧ショベルを輸送する度に、クレーンを用いて上部旋回体や下ブームにジャッキ装置を着脱したり、ジャッキ装置の動力源となる油圧シリンダの油圧ホースを接続、分離したりする必要がある。従って、油圧シリンダを備えたジャッキ装置、ジャッキ装置を操作するための油圧回路、制御装置が必要になる上に、ジャッキ装置の着脱作業、油圧シリンダの油圧経路の接続、分離作業等の工数も増大する。これにより、油圧ショベルを輸送するために、多くのコストや工数を要してしまうという問題がある。
本発明の一実施形態の目的は、別部材からなるジャッキ装置を用いることなく、簡単な作業で輸送できるようにした建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法を提供することにある。
本発明の一実施形態は、車体と、前記車体の前側に位置して上下方向に回動可能に設けられたフロント装置と、前記車体の重量バランスをとるために前記車体の後側に設けられたカウンタウエイトと、前記車体の後側に設けられ前記車体に対して前記カウンタウエイトを積み降ろしするクレーン装置と、を備えてなる建設機械において、前記フロント装置は、第1端が前記車体に回動可能に取付けられたブームと、前記車体と前記ブームとの間に設けられたブームシリンダと、を有し、前記クレーン装置は、第1端が前記車体に上下方向に回動可能に取付けられ、第2端が前記カウンタウエイトを吊るための連結部となった腕部と、前記車体と前記腕部との間に設けられたクレーンシリンダと、前記腕部の前記第2端に設けられて前記連結部を備えかつ接地されるように構成されたフロートと、を有し、前記フロント装置および前記クレーン装置は、前記フロント装置の前記ブームと前記クレーン装置の前記腕部とを下側に回動することによって前記車体を地面よりも高い位置に上昇させる構成としている。

また、本発明の一実施形態は、建設機械の車体のジャッキアップ方法であって、車体と、前記車体の前側に位置して上下方向に回動可能に設けられたフロント装置と、前記車体の重量バランスをとるために前記車体の後側に設けられたカウンタウエイトと、前記車体の後側に設けられ前記車体に対して前記カウンタウエイトを積み降ろしするクレーン装置と、を備えており、前記クレーン装置によって前記カウンタウエイトを前記車体から地面に下ろす取外し工程と、前記フロント装置と前記クレーン装置とによって前記車体を地面よりも高い位置に上昇させる上昇工程と、を有する。
本発明の一実施形態によれば、別部材からなるジャッキ装置を用いることなく、簡単な作業で輸送することができる。
本発明の実施形態に係る高所解体用のフロント装置を備えた油圧ショベルを示す左側面図である。 下ブームを残してフロント装置を取外した状態の油圧ショベルを示す左側面図である。 図2に示す油圧ショベルの平面図である。 図2に示す油圧ショベルの後面図である。 カウンタウエイトを降ろした状態の油圧ショベルを図4と同様位置から見た後面図である。 旋回フレームに対するカウンタウエイトの取付状態を図4中の矢示VI-VI方向から見た断面図である。 上部旋回体の後部、カウンタウエイトおよびクレーン装置を図4中の矢示VII-VII方向から見た断面図である。 クレーン装置とカウンタウエイトとを図7中の矢示VIII-VIII方向から見た断面図である。 カウンタウエイトとウエイト置台とを分解状態で示す斜視図である。 カウンタウエイトをウエイト置台に固定した状態で示す斜視図である。 図2に示す油圧ショベルの後方にウエイト置台を配置した状態を示す動作説明図である。 クレーン装置を用いてカウンタウエイトをウエイト置台上に降ろした状態を示す動作説明図である。 上部旋回体を180度回転させて下ブームをカウンタウエイトに連結した状態を示す動作説明図である。 図13に示す油圧ショベル、カウンタウエイトおよびウエイト置台を矢示XIV-XIV方向から見た動作説明図である。 クレーン装置のフロートを接地させた状態を示す動作説明図である。 下ブームとクレーン装置の腕部とを下側に回動して油圧ショベルをジャッキアップした状態を示す動作説明図である。 ジャッキアップした油圧ショベルの下部走行体を90度回転させた状態を示す動作説明図である。 ジャッキアップした油圧ショベルの下部走行体の走行装置を取外して吊上げた状態を示す動作説明図である。 下部走行体のセンタトラックフレームの下側にトラックの荷台を配置した状態を示す動作説明図である。 センタトラックフレーム、上部旋回体および下ブームからなる分割体をトラックの荷台に搭載した状態を示す動作説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る建設機械の代表例として、自走可能な油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図20に従って詳細に説明する。
図1において、本実施形態の油圧ショベル1は、例えば、高層建築物の解体作業に用いられる長尺なフロント装置11を備えたマルチブーム仕様の油圧ショベルとして構成されている。このマルチブーム仕様の油圧ショベル1は、後述の下部走行体2、上部旋回体7、フロント装置11、カウンタウエイト22、クレーン装置25を含んで構成されている。
下部走行体2は、上部旋回体7と共に油圧ショベル1の車体を構成している。図2ないし図4に示すように、下部走行体2は、中央に位置するセンタトラックフレーム3と、センタトラックフレーム3の左側に設けられた左走行装置4と、センタトラックフレーム3の右側に設けられた右走行装置5とにより構成されている。センタトラックフレーム3上には、旋回装置の一部をなす旋回輪6が取付けられ、この旋回輪6上には、後述する上部旋回体7の旋回フレーム8が取付けられている。
左走行装置4は、前後方向に延びたサイドトラックフレーム4Aと、サイドトラックフレーム4Aの第1端に設けられた遊動輪4Bと、サイドトラックフレーム4Aの第2端に設けられた駆動輪4Cと、遊動輪4Bと駆動輪4Cに亘って巻回された履帯4Dとを備えている。一方、右走行装置5は、左走行装置4と同様に、サイドトラックフレームと、遊動輪と、駆動輪(いずれも図示せず)と、履帯5Aとを備えている。
左走行装置4のサイドトラックフレーム4Aは、センタトラックフレーム3の左側部位に着脱可能に取付けられている。また、右走行装置5のサイドトラックフレームは、センタトラックフレーム3の右側部位に着脱可能に取付けられている。
上部旋回体7は、支持構造体からなる旋回フレーム8と、旋回フレーム8の左前部に設けられオペレータが搭乗するキャブ9と、旋回フレーム8の後側に設けられたエンジン、油圧ポンプ、熱交換装置(いずれも図示せず)と、エンジン、油圧ポンプ、熱交換装置等の機器を覆う外装カバー10とを含んで構成されている。
図5に示すように、旋回フレーム8の後部には、左右方向に長尺な矩形状の取付板8Aが設けられている。この取付板8Aには、カウンタウエイト22を取付けるためのボルト挿通孔8Bが左右方向に間隔をもって2個設けられている。また、取付板8Aの下側には、左右方向の中央に位置して腕ブラケット8Cが設けられている。腕ブラケット8Cは、腕部26を高い強度をもって支持できるように、対面する2枚を1組として2組、合計4枚の板体によって構成されている。
一方、取付板8Aの上側には、腕ブラケット8Cの直上に位置してシリンダブラケット8Dが設けられている。シリンダブラケット8Dには、クレーン装置25のクレーンシリンダ28の第1端が回動可能に取付けられている。
図1に示すように、フロント装置11は、高層建築物の解体作業に用いられるもので、高い位置まで届くように上下方向に長尺に形成されている。また、フロント装置11は、上部旋回体7に対し前後方向の前側に倒れた転倒位置で組立作業、分解作業が行われ、上側に立ち上がった起立位置で高層建築物の解体作業が行われる。
フロント装置11は、上部旋回体7を構成する旋回フレーム8の前側位置に設けられている。フロント装置11は、下ブーム12と、上ブーム13と、下ブーム12と上ブーム13との間の中間ブーム14と、上ブーム13の先端部に回動可能に連結されたミドルアーム15と、ミドルアーム15の先端部に回動可能に連結されたアーム16と、アーム16の先端部に回動可能に連結された作業具の一例をなすカッター17と、旋回フレーム8と下ブーム12との間に設けられたブームシリンダ18と、上ブーム13とミドルアーム15との間に設けられた下アームシリンダ19と、ミドルアーム15とアーム16との間に設けられた上アームシリンダ20と、アーム16とカッター17との間に設けられた作業具シリンダ21とを含んで構成されている。
下ブーム12は、フロント装置11の起立状態で下側に位置する第1端が、旋回フレーム8に回動可能に連結されている。一方、下ブーム12の上側に位置する第2端は、中間ブーム14の下側に位置する第1端と連結するための連結部12Aとなり、この連結部12Aは、図14に示すように、幅方向で対面する2枚を1組として2組、合計4枚の板体によって構成されている。そして、連結部12Aには、対面する2枚の板体の間に中間ブーム14の第1端が差し込まれた状態で、当該連結部12Aと中間ブーム14の第1端との間にピン12Bが挿嵌される。また、下ブーム12の連結部12Aおよびピン12Bは、油圧ショベル1をジャッキアップするときに、中間ブーム14の第1端との連結と同様の構成で、後述するカウンタウエイト22の吊りブラケット22Eに連結される。
ここで、下ブーム12とブームシリンダ18とは、後述のクレーン装置25と一緒に、上部旋回体7等からなる車体を地面よりも高い位置に上昇させることができるジャッキ装置を構成している。
図2に示すように、カウンタウエイト22は、車体を構成する上部旋回体7の後側に設けられている。カウンタウエイト22は、前側のフロント装置11に対して下部走行体2、上部旋回体7の重量バランスをとる。また、カウンタウエイト22は、旋回フレーム8の後部に着脱可能に設けられている。
図3に示すように、カウンタウエイト22の後面22Aは、上部旋回体7の幅方向の中央部分が後側に突出した円弧状をなしている。図6に示すように、カウンタウエイト22の前面22Bは、旋回フレーム8の取付板8Aと対面する平坦面として形成されている。図7、図8に示すように、カウンタウエイト22の前面22B側には、幅方向の中央部を直方体状に凹陥させることで凹陥部22Cが形成されている。カウンタウエイト22は、凹陥部22Cによって後述のクレーン装置25との干渉を避けている。
カウンタウエイト22には、旋回フレーム8の2個のボルト挿通孔8Bに対応する位置に2個のボルト挿通孔22Dが前後方向に貫通して設けられている。このボルト挿通孔22Dには、ボルト23が挿通される。さらに、カウンタウエイト22の上側には、凹陥部22Cを挟んだ位置に2個の吊りブラケット22Eが設けられている。ここで、2個の吊りブラケット22Eには、下ブーム12の連結部12Aがピン12Bを用いて連結される。なお、カウンタウエイト22は、複数個の重錘を上下方向に重ねる構成としてもよい。
このように構成されたカウンタウエイト22は、前面22Bが旋回フレーム8の取付板8Aと対面するように上部旋回体7の後側に配置される。この状態で、カウンタウエイト22のボルト挿通孔22Dと取付板8Aのボルト挿通孔8Bにボルト23を挿着し、ボルト23の突出端にナット24を螺着する。これにより、カウンタウエイト22は、旋回フレーム8の後側に取付けられる。
また、カウンタウエイト22は、油圧ショベル1をジャッキアップするときの支持台としても利用される。具体的には、フロント装置11の下ブーム12は、直接的に地面を押圧することができないため、カウンタウエイト22を支持台として利用することで、仮想地面の位置を高くしている。このジャッキアップ作業時には、カウンタウエイト22は、後述するウエイト置台29上に固定されると共に、フロント装置11の下ブーム12が連結される。
図7に示すように、クレーン装置25は、上部旋回体7の後側に設けられている。クレーン装置25は、上部旋回体7に対してカウンタウエイト22を積み降ろしする。クレーン装置25は、腕部26とクレーンシリンダ28とを含んで構成されている。
腕部26は、長尺な厚板を上部旋回体7の幅方向で対面させた状態で溶接手段等を用いて互いに固着することにより樋状に形成されている。腕部26は、第1端が旋回フレーム8の腕ブラケット8Cにピン26Aを介して上下方向に回動可能に取付けられている。また、腕部26の第2端は、カウンタウエイト22を吊るための連結部を備えたフロート27となっている。具体的には、腕部26の第2端には、ピン27Cを介してフロート27が回動可能に取付けられている。
フロート27は、地面を押圧したときの沈み込みを防止するもので、腕部26の一部を構成している。図8に示すように、フロート27は、幅方向に長尺な矩形状の接地板27Aと、接地板27Aの接地面と反対側の取付面側に設けられた複数枚のブラケット27Bとにより構成されている。ブラケット27Bは、例えば、腕部26を挟んで2枚ずつ合計4枚設けられている。各ブラケット27Bのうち、長さ方向の一側には、腕部26の第2端を配置した状態で、各ブラケット27Bと腕部26とに亘ってピン27Cが挿着されるようになっており、腕部26の第2端にフロート27を強固に連結することができる。
一方、各ブラケット27Bには、長さ方向の他側に位置して、連結部としてのウエイト連結孔27Dが幅方向に貫通してそれぞれ設けられている。各ウエイト連結孔27Dは、カウンタウエイト22の各吊りブラケット22Eに対応する取付孔で、吊上げピン27Eが挿着される。また、各ウエイト連結孔27Dは、カウンタウエイト22の吊りブラケット22Eに連結するときの位置決め作業を容易にするために、位置ずれを許容する長孔として形成されている。
クレーンシリンダ28は、上部旋回体7の旋回フレーム8と腕部26との間に設けられている。クレーンシリンダ28は、腕部26を上下方向に回動させる昇降用の油圧シリンダとして構成されている。クレーンシリンダ28は、図7等に示すように、チューブ28Aと、チューブ28Aから伸縮可能に突出したロッド28Bとを含んで構成されている。チューブ28Aの底部側の第1端は、シリンダブラケット8Dにシリンダピン28Cを介して回動可能に取付けられている。一方、ロッド28Bの先端となる第2端は、腕部26の第1端側にシリンダピン28Cを介して回動可能に取付けられている。
このようにクレーン装置25は、フロート27のブラケット27Bのウエイト連結孔27Dに、吊上げピン27Eを用いてカウンタウエイト22の吊りブラケット22Eを連結する。この状態で、クレーン装置25は、クレーンシリンダ28のロッド28Bを縮小させることにより、腕部26を上側に回動し、上部旋回体7の後部にカウンタウエイト22を配置することができる。一方、クレーン装置25は、クレーンシリンダ28のロッド28Bを伸長させることにより、腕部26を下側に回動し、カウンタウエイト22を降ろすことができる。
ここで、図15に示すように、クレーン装置25は、カウンタウエイト22を取外した状態で、クレーンシリンダ28のロッド28Bをさらに伸長させることにより、腕部26を下側に回動し、フロート27の接地板27Aを接地させることができる。図16に示すように、この状態からクレーンシリンダ28のロッド28Bをさらに伸長させることにより、クレーン装置25は、下ブーム12と協働して油圧ショベル1をジャッキアップすることができる。即ち、クレーン装置25は、下ブーム12とブームシリンダ18と一緒に、下部走行体2、上部旋回体7等からなる車体を地面よりも高い位置に上昇させることができるジャッキ装置を構成している。
次に、油圧ショベル1を移送するときのジャッキアップ作業時に用いるウエイト置台29の構成について説明する。
図9、図10に示すように、ウエイト置台29は、台座29Aと2個の固定ブラケット29Bとにより構成されている。台座29Aは、カウンタウエイト22が搭載される台であり、カウンタウエイト22の接地面積を大きくする。具体的には、台座29Aは、幅方向に長尺で、かつ扁平な直方体状のボックス構造体として形成されている。固定ブラケット29Bは、L字状に折り曲げられた板体に補強用のリブを固着して形成され、底板部分が台座29Aにボルト29Cを用いて取付けられている。また、2個の固定ブラケット29Bは、カウンタウエイト22のボルト挿通孔22Dに対応するように幅方向に間隔をもって配置され、上部側にはボルト23が挿通されるようになっている。
ウエイト置台29上にカウンタウエイト22を取付ける作業では、台座29A上にカウンタウエイト22を搭載したら、カウンタウエイト22の前面22Bに沿って2個の固定ブラケット29Bを配置し、2個の固定ブラケット29Bを台座29Aに各ボルト29Cを用いて固定する。この状態で、カウンタウエイト22の各ボルト挿通孔22Dと各固定ブラケット29Bに亘ってボルト23を挿通させ、このボルト23の突出端にナット24を螺着する。これにより、ウエイト置台29は、カウンタウエイト22が前後方向および左右方向に倒れないように安定させることができる。
次に、油圧ショベル1を輸送するために、下部走行体2のセンタトラックフレーム3、上部旋回体7およびフロント装置11の下ブーム12からなる油圧ショベル1の分割体(以下、輸送体という)をジャッキアップする油圧ショベル1の車体のジャッキアップ方法およびトラックへの搭載方法について、図11ないし図20に従って説明する。
油圧ショベル1の車体のジャッキアップ方法では、図11に示すように、上部旋回体7の後方の地面にウエイト置台29の台座29Aを配置する。地面にウエイト置台29の台座29Aを配置したら、クレーン装置25によってカウンタウエイト22を上部旋回体7から地面に下ろす取外し工程を行う。この取外し工程では、カウンタウエイト22を上部旋回体7の旋回フレーム8に固定しているボルト23を取外した後、図12に示すように、クレーン装置25のクレーンシリンダ28を伸長して腕部26を下側に回動させ、カウンタウエイト22をウエイト置台29の台座29A上に載せる。
カウンタウエイト22をウエイト置台29の台座29A上に載せたら、台座29Aに2個の固定ブラケット29Bを取付け、ボルト23とナット24を用いて各固定ブラケット29Bにカウンタウエイト22を固定する。この取外し工程では、カウンタウエイト22を広範囲に接地可能なウエイト置台29上に固定することで、カウンタウエイト22を支持台として安定させることができる。
ウエイト置台29によってカウンタウエイト22を安定させたら、車体を地面よりも高い位置に上昇させる上昇工程に移る。この上昇行程では、クレーン装置25の吊上げピン27Eを抜き取ってフロート27とカウンタウエイト22とを分離する。この上で、図13に示すように、下部走行体2上で上部旋回体7を180度回転させ、取外し工程でウエイト置台29を介して地面に下ろしたカウンタウエイト22上に下ブーム12の連結部12Aを配置する。
次に、カウンタウエイト22にフロント装置11の下ブーム12を連結する。具体的には、図14に示すように、ブームシリンダ18を縮小して下ブーム12を下側に回動させ、下ブーム12の連結部12Aを構成する2枚の板体の間にカウンタウエイト22の各吊りブラケット22Eを配置し、各板体と吊りブラケット22Eとの間にピン12Bを挿嵌する。
カウンタウエイト22に下ブーム12を連結したら、図15に示すように、クレーン装置25のクレーンシリンダ28を伸長して腕部26のフロート27を接地させる。続いて、フロント装置11の下ブーム12およびブームシリンダ18とクレーン装置25とによって油圧ショベル1を地面よりも高い位置に上昇させる。即ち、図16に示すように、ブームシリンダ18を縮小して下ブーム12を下側に回動させると共に、クレーン装置25のクレーンシリンダ28を伸長して腕部26を下側に回動させる。これにより、油圧ショベル1(車体)を地面よりも高い位置に上昇(ジャッキアップ)させることができる。
次に、トラックへの搭載方法について説明する。上昇行程で油圧ショベル1(下部走行体2)を地面よりも高い位置に上昇させたら、図17に示すように、下部走行体2を90度回転させる。この状態で、図18に示すように、左走行装置4と右走行装置5にそれぞれワイヤを掛けて吊上げ、左走行装置4と右走行装置5をセンタトラックフレーム3から取外す。
図19に示すように、センタトラックフレーム3から取外した左走行装置4と右走行装置5は、地面に降ろす。続いて、センタトラックフレーム3の下側にトラックの荷台30を配置する。この状態で、ブームシリンダ18を伸長して下ブーム12を上側に回動させると共に、クレーン装置25のクレーンシリンダ28を縮小して腕部26を上側に回動させる。また、下ブーム12の連結部12Aからカウンタウエイト22の吊りブラケット22Eを分離させる。これにより、輸送体をトラックの荷台30に搭載することができ、このトラックによって輸送体を輸送することができる。また、取外したカウンタウエイト22、左走行装置4、右走行装置5等は、別途トラックに載せられて輸送される。
本実施形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、この油圧ショベル1によって、例えば高層建築物の解体作業を行う場合の動作について説明する。
まず、キャブ9に搭乗したオペレータは、キャブ9内の各種レバー(図示せず)を操作することにより、アーム16等を上下方向に回動させつつカッター17によって、コンクリートや鉄筋等を切断したり、挟んで引っ張ったりすることにより、高所の解体作業を行うことができる。
かくして、本実施形態によれば、フロント装置11の下ブーム12とカウンタウエイト22を積み降ろしするクレーン装置25とは、下部走行体2のセンタトラックフレーム3、上部旋回体7およびフロント装置11の下ブーム12からなる油圧ショベル1の分割体(車体)を地面よりも高い位置に上昇させるジャッキ装置を構成している。
これにより、本実施形態は、特許文献1のように、油圧ショベルを輸送する度に、クレーンを用いて上部旋回体や下ブームにジャッキ装置を着脱したり、ジャッキ装置の動力源となる油圧シリンダの油圧ホースを接続、分離したりする必要がない。この結果、別部材からなるジャッキ装置を用意したり、着脱したりする必要がないから、油圧ショベル1を簡単な作業で輸送することができる。
また、フロント装置11は、第1端が上部旋回体7に回動可能に取付けられた下ブーム12と、上部旋回体7と下ブーム12との間に設けられたブームシリンダ18とを有している。クレーン装置25は、第1端が上部旋回体7に上下方向に回動可能に取付けられ、第2端がカウンタウエイト22を吊るための連結部としてのウエイト連結孔27Dとなった腕部26と、上部旋回体7と腕部26との間に設けられたクレーンシリンダ28とを有している。ジャッキ装置は、フロント装置11の下ブーム12とクレーン装置25の腕部26とを下側に回動することによって車体を地面よりも高い位置に上昇させる構成としている。これにより、油圧ショベル1に設けられている下ブーム12とクレーン装置25とをジャッキ装置として利用することができる。
腕部26の第2端には、ウエイト連結孔27Dを備えたフロート27が取付けられている。これにより、クレーン装置25をジャッキ装置として用いた場合に、フロート27によって腕部26の接地部分を安定させることができる。
一方、油圧ショベル1のジャッキアップ方法の上昇工程では、取外し工程で地面に下ろしたカウンタウエイト22にフロント装置11の下ブーム12を連結することにより、カウンタウエイト22を支持台として用いる構成としている。これにより、揚程の不足分を補うため、即ち、下ブーム12を接地できるように改造を施す必要がなく、下ブーム12をジャッキ装置として容易に用いることができる。
しかも、取外し工程では、カウンタウエイト22は、広範囲に接地可能なウエイト置台29上に固定する構成としている。これにより、カウンタウエイト22の安定によって上昇行程時に油圧ショベル1を安定させることができる。
なお、実施形態では、アーム16の先端部に作業具としてカッター17を取付けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばアームの先端部にグラップル、ブレーカ等の他の作業具を取付ける構成としてもよい。
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
7 上部旋回体(車体)
11 フロント装置
12 下ブーム(ブーム、ジャッキ装置)
18 ブームシリンダ(ジャッキ装置)
22 カウンタウエイト(支持台)
25 クレーン装置(ジャッキ装置)
26 腕部
27 フロート
27D ウエイト連結孔(連結部)
28 クレーンシリンダ
29 ウエイト置台

Claims (6)

  1. 車体と、
    前記車体の前側に位置して上下方向に回動可能に設けられたフロント装置と、
    前記車体の重量バランスをとるために前記車体の後側に設けられたカウンタウエイトと、
    前記車体の後側に設けられ前記車体に対して前記カウンタウエイトを積み降ろしするクレーン装置と、
    を備えてなる建設機械において、
    前記フロント装置は、第1端が前記車体に回動可能に取付けられたブームと、前記車体と前記ブームとの間に設けられたブームシリンダと、を有し、
    前記クレーン装置は、第1端が前記車体に上下方向に回動可能に取付けられ、第2端が前記カウンタウエイトを吊るための連結部となった腕部と、前記車体と前記腕部との間に設けられたクレーンシリンダと、前記腕部の前記第2端に設けられて前記連結部を備えかつ接地されるように構成されたフロートと、を有し、
    前記フロント装置および前記クレーン装置は、前記フロント装置の前記ブームと前記クレーン装置の前記腕部とを下側に回動することによって前記車体を地面よりも高い位置に上昇させる構成としたことを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1に記載の建設機械において、
    前記カウンタウエイトの上側には、前記ブームに連結されることが可能な吊りブラケットが設けられていることを特徴とする建設機械。
  3. 請求項2に記載の建設機械において、
    前記車体から降ろされた前記カウンタウエイトが搭載される台座と、前記台座に搭載された前記カウンタウエイトを固定するための固定ブラケットと、を有するウエイト置台を含むことを特徴とする建設機械。
  4. 建設機械の車体のジャッキアップ方法であって、
    車体と、
    前記車体の前側に位置して上下方向に回動可能に設けられたフロント装置と、
    前記車体の重量バランスをとるために前記車体の後側に設けられたカウンタウエイトと、
    前記車体の後側に設けられ前記車体に対して前記カウンタウエイトを積み降ろしするクレーン装置と、を備えており、
    前記クレーン装置によって前記カウンタウエイトを前記車体から地面に下ろす取外し工程と、
    前記フロント装置と前記クレーン装置とによって前記車体を地面よりも高い位置に上昇させる上昇工程と、を有することを特徴とする建設機械の車体のジャッキアップ方法。
  5. 請求項4に記載の建設機械の車体のジャッキアップ方法において、
    前記上昇工程では、前記取外し工程で前記地面に下ろした前記カウンタウエイトに前記フロント装置を連結することにより、前記カウンタウエイトを支持台として用いる構成としてなる建設機械の車体のジャッキアップ方法。
  6. 請求項4に記載の建設機械の車体のジャッキアップ方法において、
    前記取外し工程では、前記カウンタウエイトは、広範囲に接地可能なウエイト置台上に固定する構成としてなる建設機械の車体のジャッキアップ方法。
JP2020159252A 2020-09-24 2020-09-24 建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法 Active JP7410832B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020159252A JP7410832B2 (ja) 2020-09-24 2020-09-24 建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020159252A JP7410832B2 (ja) 2020-09-24 2020-09-24 建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022052803A JP2022052803A (ja) 2022-04-05
JP7410832B2 true JP7410832B2 (ja) 2024-01-10

Family

ID=80963208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020159252A Active JP7410832B2 (ja) 2020-09-24 2020-09-24 建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7410832B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013096114A (ja) 2011-10-31 2013-05-20 Hitachi Constr Mach Co Ltd カウンタウエイト脱着装置用油圧回路
JP2014240574A (ja) 2013-06-12 2014-12-25 コベルコ建機株式会社 ジャッキアップ装置及びクローラの取り外し方法
US20180044150A1 (en) 2015-03-02 2018-02-15 Caterpillar Sarl Moving device for counterweight
JP2018177432A (ja) 2017-04-07 2018-11-15 コベルコ建機株式会社 フロート格納装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5447716U (ja) * 1977-09-08 1979-04-03
JPH05246690A (ja) * 1992-03-05 1993-09-24 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械のカウンタウェイト取外し方法,装着方法および建設機械に着脱されるカウンタウェイト

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013096114A (ja) 2011-10-31 2013-05-20 Hitachi Constr Mach Co Ltd カウンタウエイト脱着装置用油圧回路
JP2014240574A (ja) 2013-06-12 2014-12-25 コベルコ建機株式会社 ジャッキアップ装置及びクローラの取り外し方法
US20180044150A1 (en) 2015-03-02 2018-02-15 Caterpillar Sarl Moving device for counterweight
JP2018177432A (ja) 2017-04-07 2018-11-15 コベルコ建機株式会社 フロート格納装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022052803A (ja) 2022-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5122786B2 (ja) カウンタウェイトの着脱装置
JP6509016B2 (ja) ブーム着脱装置
KR20140082918A (ko) 크롤러 크레인
JP7410832B2 (ja) 建設機械および建設機械の車体のジャッキアップ方法
JP5625013B2 (ja) 建設機械
JP4753962B2 (ja) ブームの輸送装置
JP6610314B2 (ja) 旋回式作業機械、およびこれに用いられるフロート装置
JP2009107360A (ja) クローラクレーン
JP4042907B2 (ja) 作業機用フロント装置と作業機
JP3949858B2 (ja) 旋回式建設機械
JP2000054435A (ja) 建設機械のカウンタウエイト装置
KR101958848B1 (ko) 트랙터용 써레
JP7392546B2 (ja) 作業機械およびウインチ着脱方法
JP5430607B2 (ja) 双腕型作業機
JP2016003443A (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP5430606B2 (ja) 双腕型作業機
JP2020097474A (ja) クレーン
JP4875974B2 (ja) 建設機械のジャッキ装置
JP7282610B2 (ja) 杭打機
JP2015166513A (ja) 建設機械の排土装置
JP2013253394A (ja) 建設機械のステップ構造
JP4781416B2 (ja) 建設機械
JP2022159756A (ja) 建設機械
JP4791735B2 (ja) カウンタウエイト脱着ユニット,旋回フレーム,建設機械,およびカウンタウエイトの脱着方法
JP5004977B2 (ja) 建設機械

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7410832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150