JP7400238B2 - サブフレーム構造 - Google Patents

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Description

この発明は、フロントサスペンションに備えたサスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えた、フロントサスペンションのサブフレーム構造に関する。
サブフレーム構造は一般に、車室の前面部に設置されたダッシュパネルから前方へ延びる左右一対のフロントサイドフレームによって支持されている。
フロントサイドフレームの前端部には、左右一対のメインクラッシュカンが設けられるとともに、その前端部にはバンパビームが車幅方向に延びるように設けられている。
サブフレーム構造の前端部には、左右一対のサブクラッシュカンが設けられるとともに、その前端部にはサブバンパビームが車幅方向に延びるように設けられている。
そして特許文献1に例示されるように、車両の前面衝突(以下、「前突」と略記する)時には、メインクラッシュカンやサブクラッシュカン等の衝撃吸収部材が車両後方へ逐次圧潰することによって、衝突エネルギーが吸収される。
但し、これら衝撃吸収部材によって衝突エネルギーが吸収しきれなかった場合、残りの衝突エネルギーは、車体側のフロントサイドフレームが折れたり軸圧縮することによって吸収されることが期待される。
ところが、フロントサイドフレームは、その車両前後方向における、頑強なエンジン等の車両駆動装置の前面よりも後方部分は潰れないため、該後方部分のエネルギー吸収は期待できない。
さらに例えば、車両駆動装置が縦置きエンジンの場合には、横置きエンジンよりも前面がより前方に位置するため、その前方側でエネルギー吸収量を極力高めておくことが重要となる。
しかし特許文献1のサスペンション取り付け構造は、衝撃吸収部材のみで吸収しきれるような比較的軽度な衝突の場合しか言及されておらず、衝撃吸収部材のみでは吸収しきれないような前突時における前後フレームの挙動や、前後フレームに対するエンジンの位置関係について開示されていない。
特開2012-11874号公報
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、前後フレームを車両側面視でZ字形状に変形させ、これにより大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができるサブフレーム構造の提供を目的とする。
この発明は、サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、上記横メンバは、その左右両端が左右夫々に対応する上記前側水平部に接合されており、上記傾斜部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へ立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造としたものである。
上記構成によれば、前突時に潰れることがなく、車両駆動装置よりも前方に位置する前側水平部を、横フレームが車両駆動装置の前面に直接又は間接的に衝突するまで後退させることにより、前後フレームを、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へと立ち上がるように屈曲変形させる、つまり車両側面視でZ字形状に変形させ、結果としてサブフレーム構造によって大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができる。
また、前側水平部を後側水平部に対して上方へ離間させつつ後退させるような前後フレームの変形を促進することができる。すなわち、前後フレームの車両側面視でZ字形状への折れを促進することができる。
ここで上述したように、前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へと立ち上がるように屈曲変形させる、つまり車両側面視でZ字形状に変形させるとは、前突時に前後フレームを、前側水平部が、後側水平部に対して上方向にオフセットしつつ、車両前後方向に近接するように屈曲変形させることを示し、例えば、前側水平部が後側水平部に車両前後方向において重複するような屈曲変形を含むものとする。
この発明は、サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、上記横メンバは、その左右両端が左右夫々に対応する上記前側水平部に接合されており、上記前側水平部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、上記後側水平部と上記傾斜部との境界に位置する後側境界部と、上記傾斜部と上記前側水平部との境界に位置する前側境界部とのうち、少なくとも一方に、車幅方向に延びる凹部が形成され、上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へ立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造としたものである。
上記構成によれば、前突時に潰れることがなく、車両駆動装置よりも前方に位置する前側水平部を、横フレームが車両駆動装置の前面に直接又は間接的に衝突するまで後退させることにより、前後フレームを、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へと立ち上がるように屈曲変形させる、つまり車両側面視でZ字形状に変形させ、結果としてサブフレーム構造によって大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができる。
また、前側境界部と後側境界部とのうち、凹部が形成された側の境界部における、前突時の折れを該凹部によって促進することができる。
この発明の態様として、上記凹部は、上記後側境界部と上記前側境界部との夫々に形成され、さらに上記凹部は、上記後側境界部には上記前後フレームの上壁に、上記前側境界部には上記前後フレームの下壁に、夫々形成されたものである。
上記構成によれば、前突によって前側境界部と後側境界部とが屈曲時に共に圧縮する側に凹部を形成することができるため、これら前後各側の境界部での屈曲(折れ)を促進することができる。
この発明は、サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、上記横メンバは、その左右両端が左右夫々に対応する上記前側水平部に接合されており、上記前側水平部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、上記傾斜部の上壁に、上記車両駆動装置よりも前方に配された車両部品が車両部品取付けブラケットを介して取り付けられ、上記車両部品取付けブラケットは、上記傾斜部の延在方向の全長に相当する長さを少なくとも有しており、上記車両部品取付けブラケットは、上記前後フレームの車両前後方向において、上記後側水平部と上記傾斜部との境界に位置する後側境界部と、上記傾斜部と上記前側水平部との境界に位置する前側境界部とのうち、上記前側境界部のみに重複するように配設され、上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へと立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造としたものである。
上記構成によれば、前突時に潰れることがなく、車両駆動装置よりも前方に位置する前側水平部を、横フレームが車両駆動装置の前面に直接又は間接的に衝突するまで後退させることにより、前後フレームを、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へと立ち上がるように屈曲変形させる、つまり車両側面視でZ字形状に変形させ、結果としてサブフレーム構造によって大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができる。
また、車両部品を車両部品取付けブラケットを介して上記傾斜部の上壁に取り付けるにあたり、上述したように車両部品取付けブラケットを後側境界部に重複させないように配設することで、後側境界部において前後フレームの上壁が圧縮する側へ屈曲することを、車両部品取付けブラケットによって阻害されることを抑制することができる。
この発明の態様として、上記車両部品取付けブラケットは、上記前後フレームにおける、上記前側境界部に相当する上壁に対して上方に離間した位置にて上記車両部品を取り付ける構成としたものである。
上記構成によれば、前突時に前後フレームが車両側面視でZ字形状へ変形する際に、前後フレームにおける、上記前側境界部に相当する上壁は、上述したように、引張られるように変形(山折れ変形)するが、その変形が、前後フレームにおける、上記前側境界部に相当する上壁を剛性の高い車両部品取付けブラケットにより前上方から覆うことよって阻害されることが懸念される。
詳しくは、前突時に前後フレームが車両側面視でZ字形状に変形時に、後側屈曲部における谷折れする上壁をよりも、前側屈曲部における山折れする上壁を、車両部品取付けブラケットによって上方から覆った方が、対応する屈曲部の変形が阻害され難い点で好ましいものの、前側屈曲部の上壁を車両部品取付けブラケットによって、該車両部品取付けブラケットの下面が密着するように覆った場合には、前突時に前側屈曲部の折れ変形の開始が阻害される。
そこで本発明においては、車両部品取付けブラケットを、前後フレームにおける、上記前側境界部に相当する上壁に対して上方に離間した位置に配設することで、該上壁が山折れ変形することを、剛性の高い車両部品取付けブラケットによって阻害されることを抑制することができる。
この発明の態様として、上記車両部品は上記左右一対の前後フレーム間を橋渡すように車幅方向に延びるスタビライザである。
車両部品取付けブラケットは、車両走行時に捩れ応力が発生するスタビライザを支持するために剛性を高く構成されている。本発明においては、このように剛性の高い車両部品取付けブラケットが上記前後フレームの上壁に取り付けられた構成においても、上述した構成により、前突時に前後フレームが車両側面視でZ字形状へ確実に変形させることができる。
この発明の態様として、上記前後フレームは、上側部材と下側部材との上下分割構造で構成されるとともに、これら上側部材と下側部材とが該前後フレームの形状となるように接合されたものであり、上記前後フレームは、車両前後方向において上記車両部品取付けブラケットと重複する部位に、上記上側部材と上記下側部材とが接合しない非接合部が設けられたものである。
上記構成によれば、スタビライザを車両部品取付けブラケットを介して前後フレームに接合することに起因して上記前後フレームの剛性が向上し、結果として前突時における前側境界部の屈曲変形が阻害されることを、上記前後フレームの車両前後方向における、車両部品取付けブラケットと重複する部位に、非接合部を設けることにより抑制することができる。
この発明の態様として、上記下側部材は、上記上側部材と比して低強度で形成されたものである。
上記構成によれば、前突時に前後フレームの車両側面視でZ字形状への変形を促進することができる。
この発明は、サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、上記横メンバは、その左右両端が左右夫々に対応する上記前側水平部に接合されており、上記前側水平部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、上記前後フレームは、上記前側水平部の前端に対し上記後側水平部が車幅方向内側に位置する構造であるとともに、上記後側水平部の前端から上記前側水平部前端に亘り車幅方向外側に徐々に位置し、左右一対の上記前後フレームの上記傾斜部の車幅方向の外縁は、互いの車幅方向の間隔が前方程徐々に広がる様に車幅方向に傾斜して延び、上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へと立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造としたものである。
上記構成によれば、前突時に潰れることがなく、車両駆動装置よりも前方に位置する前側水平部を、横フレームが車両駆動装置の前面に直接又は間接的に衝突するまで後退させることにより、前後フレームを、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へと立ち上がるように屈曲変形させる、つまり車両側面視でZ字形状に変形させ、結果としてサブフレーム構造によって大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができる。
また、前突時に前後フレームに車幅方向の折れの発生を抑制することにより、前後フレームを車両側面視でZ字形状に曲げ変形させるうえでの障壁となり得る要因を排除することができる。
この発明によれば、前突時に潰れない車両駆動装置よりも前方に位置する前側水平部を後退させることで、前後フレームを車両側面視でZ字形状に変形させ、これによりサブフレーム構造によって大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができる。
本実施形態のフロントサスペンションのサブフレーム構造を備えた前部車体構造を前方から見た外観図。 本実施形態のサブフレーム構造を備えた前部車体構造の平面図。 本実施形態のサブフレーム構造を備えた前部車体構造の底面図。 本実施形態のサブフレーム構造を備えた前部車体構造の左側面図。 図2のA-A線に沿う要部の矢視断面図。 図2のB-B線に沿う要部の矢視断面図。 図2のC-C線に沿う要部の矢視断面図。 図4の矢視D1かつ図6の矢視D2から視た要部拡大図。 図4の矢視E1かつ図6の矢視E2から視た要部底面図。 図4の矢視D1かつ図6の矢視F1から視た要部平面図。 (a)~(d)は前突時におけるサブフレームの変形状態を示す側面図。 前部車体構造が前突時に受ける荷重とサブフレーム構造の潰れ量との関係を示すグラフ。
図1~図10を参照しながら、本実施形態のサスペンションサブフレーム構造を備えた前部車体構造について説明する。
図中、矢印Fは車両前方、矢印Uは車両上方、矢印Rは車両右方、矢印Lは車両左方を夫々示すものとする。
図1および図4に示すように、前部車体構造は、ダッシュパネル3(ダッシュロアパネル)(図1~図3参照)によって車室2と区分けされるエンジンルーム1に配設されたエンジン10と、エンジンルーム1の両サイドにおいて車両前後方向に延びるフロントサイドフレーム9(同図参照)と、該フロントサイドフレーム9によって支持されるサスペンションサブフレーム構造30(以下、「サブフレーム30」と略記する)とを備えている。
この実施形態では、車両の駆動方式をフロントエンジンリア駆動(FR)としている。エンジン10は図1に示すように、エンジン本体としてのシリンダブロック11と、シリンダブロック11の下方に位置するオイルパン12とシリンダブロック11の前面(11f)下部から前方へ突き出するように設けられた補機としてのプーリー13とを備え、気筒列が車両前後方向に沿うように縦置き配置されている。さらに図2に示すように、エンジンルーム1におけるエンジン10の後部には、該エンジン10と連結されるトランスミッション14とを備えたパワートレインが配置されている。
なお、図2~図4中の符号4はダッシュクロスメンバであり、ダッシュクロスメンバ4は、図4に示すように、ダッシュパネル3の前面部との間に車幅方向に延びる閉断面4sを形成するように該前面部に接合されている。図4中の符号6は車室2の床面を形成するフロアパネルであり、フロアパネル6はダッシュパネル3の下部に連設されている。図2~図4中の符号7はトンネル部であり、トンネル部7はダッシュパネル3およびフロアパネル6の車幅中央部において車室2内に突出するように設けられている。
また図示省略するが、プーリー13には、エンジン10の回転をオルタネーター(発電機)に伝達することで該オルタネータを駆動するためのベルトが架け渡されている。
図2、図4に示すように、左右一対のフロントサイドフレーム9は、ダッシュパネル3およびダッシュクロスメンバ4からエンジン10の前面(10f)よりも車両前方に延びている。フロントサイドフレーム9は、車両前後方向に延びる閉断面9sを有する車体強度部材である。
図2、図4に示すように、左右各側のフロントサイドフレーム9の前端には、セットプレート15および取付けプレート16を介して、車体前方からの衝撃荷重を吸収する筒状体等からなるメインクラッシュカン17が連結されている。左右一対のメインクラッシュカン17の前端面には、車幅方向に延びるメインバンパビーム18が取り付けられている。
次に、前述のサブフレーム30について説明する。サブフレーム30は、フロントサイドフレーム9の下方に配置されるとともに前輪用のサスペンション部材としてのロアアーム21を支持する左右一対の前後フレーム31と、左右の前後フレーム31間を連結する前側クロスメンバ32およびセンタクロスメンバ33とを備えている。
なお図3に示すように、サスペンションサブフレーム構造30に支持されるロアアーム21は、車幅方向に略平行に延びる前側アーム部21fと、前側アーム部21fの車体幅方向中間部から車体幅方向内側かつ後方へ略水平に延びる後側アーム部21rとを有する。ロアアーム21は、全体として、平面視略L字形状に形成されている。
図1、図3、図4に示すように、サブフレーム30の前方には、左右各側の前後フレーム31の前端部からセットプレート42および取付けプレート43を介して、前方に延びる左右一対のサブクラッシュカン47を備えている。サブクラッシュカン47よりも前方部には、車体幅方向に延びるサブバンパビーム48が設けられている。左右のサブクラッシュカン47は、サブバンパビーム48を介して互いに連結されている。
図4、図5、図7~図10に示すように、前後フレーム31は、車両前後方向に略水平に延びる後側水平部39aと、その前端から前方上方に向けて傾斜して延びる傾斜部39bと、その前端から略水平に車両前方に延びる前側水平部39cと、を備えている。
前後フレーム31は、後側水平部39aと傾斜部39bの境界部39rが、傾斜部39bと前側水平部39cとの境界部39fが、それぞれ屈曲形成されている。ここで、後側水平部39aと傾斜部39bの境界部39rを、後側境界部39r(後側屈曲部39rとも称する)に設定するとともに、傾斜部39bと前側水平部39cとの境界部39fを、前側境界部39f(前側屈曲部39fとも称する)に設定する。
図4、図5、図7に示すように、後側境界部39rは、車両側面視で前下方向に突状に形成されるとともに、前側境界部39fは、車両側面視で後上方向に突状に形成される。
図4、図7に示すように、前後フレーム31は、傾斜部39bの後端、すなわち後側境界部39rが、縦置きされたエンジン10の前端10fと車両前後方向において略同じ位置、或いはエンジン10の前端10fよりも車両前方に位置するように配設されている。
本実施形態においては、後側境界部39rは、エンジン10の前端10fと車両前後方向において略同じ位置に配設されており、少なくとも前側境界部39fが、エンジン10の前端10fよりも車両前方に位置するように配設されている。なお、本実施形態においてエンジン10の前端10fとは、エンジン本体部の前面、すなわちシリンダブロック11の前面11fを示す。
このように、前側境界部39fをエンジン10の前端10fよりも前方に配置するとともに、前側水平部39cと後側水平部39aとを上下各側および前後各側にオフセットして(ずらして)形成することで、前突時に前後フレーム31を車両側面視でZ字形状に屈曲変形させてサブフレーム30によるエネルギー吸収量を高めている。
図5、図8~図10に示すように、前後フレーム31における、後側境界部39rには、車幅方向に延びる凹部40rが形成されるとともに、前側境界部39fには、車幅方向に延びる凹部40fが形成されている。
これら凹部40f,40rのうち、後側境界部39rに形成された後側の凹部40r(以下「後側凹部40r」とも称する)は、図5、図8、図10に示すように、前後フレーム31の下壁35aに上方に向けて凹状に形成されるとともに、これら凹部40f,40rのうち、前側境界部39fに形成された前側の凹部40f(以下「前側凹部40f」と称する)は、図5、図9に示すように、前後フレーム31の上壁34aに下方に向けて凹状に形成されている。
なお、凹部40f,40rは、本実施形態のように、後側境界部39rと前側境界部39fとの双方に設けることが好ましいが、少なくとも一方の側に設けた構成を採用してもよい。
図3、図9に示すように、前後フレーム31は、前側水平部39cの前端に対し後側水平部39aが車幅方向内側に位置する構造であるとともに、後側水平部39aの前端から前側水平部39cの前端に亘り車幅方向外側に徐々に位置する構造としている。
本実施形態においては、左右の傾斜部39bは、上述したように、前方程上方に位置するように上下方向に傾斜して延びるに加えて(図7参照)、図3に示すように、互いの車幅方向の間隔が前方程徐々に広がるように車幅方向にも傾斜して延びている。
図5、図7、図8に示すように、前後フレーム31は、下方に開口した断面略U字形状のアッパ部材34と、上方に開口した断面略U字形状のロア部材35との上下2分割構造で構成されている。
アッパ部材34は、上壁34a(図8、図10参照)と、車体幅方向の外壁34b(図8参照)および内壁34c(図7参照)とを備え、ロア部材35は、下壁35a(図9参照)と、車体幅方向の外壁35b(図8参照)よび内壁35c(図7参照)を備えている。
図8~図10に示すように、前後フレーム31は、アッパ部材34の外壁34bとロア部材35の外壁35b同士が、アッパ部材34の内壁34cとロア部材35の内壁35c同士が、夫々車両前後方向に沿ってアーク溶接等により接合されている。
そして前後フレーム31は、このようにアッパ部材34とロア部材35とにおける、車幅方向の内外各側に対応する壁部同士を接合する接合部41が形成されることによって(図9、図10参照)、前後フレーム31の内部には、車体前後方向に連続する閉断面31sしている(図5参照)。
但し図8~図10に示すように、前後フレーム31の車両前後方向の後述するスタビ取付けブラケット50と重複(ラップ)する部位には、車幅方向の内外共に接合部41が部分的に形成されておらず、アッパ部材34とロア部材35とを接合しない非接合箇所41Nが設けられている。
上述した前後フレーム31は、換言すると図3~図5、図7~図10に示すように、車両前後方向に延びる本体部材36と、本体部の前端から車両前方に延びる延長部材39とから構成されている。
後側水平部39aは、延長部材39の後部と本体部材36とに相当し、これら延長部材39の後部と本体部材36とに亘って車両前後方向に略水平に形成されている。傾斜部39bは延長部材39の車両前後方向の中間部およびその前後周辺に相当し、前側水平部39cは、延長部材39の前部に相当する。
前後フレーム31の上下2分割構造についてさらに詳述する。
図5に示すように、本体部材36は、下方に開口した断面略U字形状のアッパ部材36uと、上方に開口した断面略U字形状のロア部材36dとの上下2分割構造で構成されている。延長部材39は、下方に開口した断面略U字形状のアッパ部材39uと、上方に開口した断面略U字形状のロア部材39dとの上下2分割構造で構成されている。
前後フレーム31は、車両前後方向における本体部材36と延長部材39との境界部が位置する後側水平部39aの前部において、本体部材36の前端と延長部材39の後端とが、これらの周方向に沿って溶接等により一体に接合されている(図7~図10参照)。すなわち図5に示すように、本体部材36のアッパ部材36uと延長部材39のアッパ部材39uとで前後フレーム31のアッパ部材34が構成され、本体部材36のロア部材35dと延長部材39のロア部材39dとで前後フレーム31のロア部材35が構成される。
上述した本体部材36と延長部材39との夫々に備えたアッパ部材36u,39uおよびロア部材36d,39dには、強度の大小関係をもたせている。その大小関係は次のように設定されている。
すなわち、延長部材39のロア部材39dの強度が相対的に最も低く、このロア部材39dの強度に対して、延長部材39のアッパ部材39uの強度が高くなるように設定されている。このアッパ部材39uの強度に対して、本体部材36のアッパ部材36uおよびロア部材36dの強度がさらに高くなるように設定されている。
なお、本体部材36のアッパ部材36uとロア部材36dとの強度は同等に設定されている。このように、前後フレーム31は、構成部材ごとに例えば、材質や板厚に差異を設けたり、熱処理等を施す等により強度について大小関係をもたせている。
前後フレーム31は上述したように、車両前後方向における、後述するスタビ取付けブラケット50と重複する部位に非接合箇所41Nを設けたり、主に前側の下部(ロア部材39d)の強度を相対的に低く設定している。さらに上述したように、前後フレーム31には、前突時に該前後フレーム31が車両側面視でZ字形状に屈曲変形する際に、前側境界部39fの谷折れ変形する下壁35aに折れ切っ掛けとなる前側凹部40fを形成するとともに、後側境界部39rの谷折れ変形する上壁34aに折れ切っ掛けとなる後側凹部40rを形成している。
これらにより、前突時における前後フレーム31の車両側面視でZ字形状に屈曲変形することをより確実に達成すべく構成したものである。
図1、図4に示すように、サブフレーム30は、両サイドの前後フレーム31に、前側車体取付部Xfと中間車体取付部Xmと後側車体取付部Xrとが夫々設けられ、これら左右夫々3箇所ずつ設けられた車体取付部によってフロントサイドフレーム9に取付け支持されている。
前側車体取付部Xfは延長部材39の前端部から、後側車体取付部Xrは本体部材36の後部から、夫々フロントサイドフレーム9の下面における対応する箇所に締結部材によって締結固定される。
図1、図2、図4に示すように、中間車体取付部Xmは、本体部材36の車両前後方向の中間部にマウントブラケット80が立設されており、このマウントブラケット80を介してフロントサイドフレーム9の下面における対応する箇所に締結部材によって締結固定される。
このマウントブラケット80は、サブフレーム30の車体への取付部に加え、エンジン10をマウント支持する部材としても兼ねている。すなわち図1~図3、図6に示すように、サブフレーム30は、マウントブラケット80に備えたエンジンマウント部81を介して車両駆動装置であるエンジン10をマウント支持するものである。
図1~図3、図7に示すように、前側クロスメンバ32は、左右一対の延長部材39の各前端部、すなわち、左右各側の前側水平部39cの間において、これら前端部同士を車体幅方向に橋渡しするように略直線状に延びている。前側クロスメンバ32は、エンジン10の前端10fに対して前方へ離間した位置に配置されている。
図3、図7に示すように、センタクロスメンバ33は、左右一対の本体部材36の前端から後部手前にかけての部位において、これら部位同士を車体幅方向に橋渡しするように略直線状に延びている。
ところで図1~図4、図6~図8に示すように、前部車体構造(本実施形態のサブフレーム30の周辺)には、電動パワーステアリング装置60を備えている。電動パワーステアリング装置60は、いわゆるデュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置であって、図1、図2、図6、図8、図10に示すように、車幅方向に延びる略円筒状のラックハウジング61を有し、図5、図7に示すように、そのラックハウジング61内にラック軸61xが車幅方向に摺動自在に収容されている。
図1~図3、図6に示すように、ラックハウジング61の両端開口から突出した前記ラック軸61xの両端部にそれぞれジョイント部を介してタイロッド63が連結されている。すなわち、タイロッド63はジョイント部を覆うダストブーツ64から車外側へ突出している。そして、前記ラック軸61xの移動によりタイロッド63が動かされ、さらに転舵機構を介して車両の前輪が転舵されるようになっている。
また図1、図2、図6に示すように、ラックハウジング61の車幅方向の一方(車両の左側)には、ステアリングシャフトから操舵力が入力される入力軸66、およびステアリングギヤボックス65が設けられている。入力軸66は、ステアリングホイールが一体的に取り付けられたステアリングシャフトにユニバーサルジョイントを介して連結されるとともに、軸受けを介して回転自在に軸支されており、ステアリングギヤボックス65内で操舵ピニオンと連結される。
この操舵ピニオンがラック軸61x(図5参照)と噛合しており、前記ステアリングシャフトの回動操作により入力軸66に伝達された操舵力は、前記操舵ピニオンを回動させ、該操舵ピニオンとの噛合により前記ラック軸61xを左右軸方向に摺動させるようになっている。
図2、図7に示すように、ラックハウジング61の車幅方向の他方(車両の右側)には、補助ギヤボックス67が形成されており、その内部に、前記ラック軸61xに噛合する第2補助ピニオンが収容されている。
図1~図3に示すように、ラックハウジング61の車幅方向の他方(車両の右側)には、アシストモータ68とウォームギヤ機構69を備えている。
さらに図1~図3に示すように、ウォームギヤ機構69は、アシストモータ68用の減速機として、アシストモータ68から伝達された回転運動を減速するものであって、アシストモータ68と第2補助ピニオンとの間に介在し、アシストモータ68の主軸に同軸に連結されるとともに第2補助ピニオンに噛合される。
電動パワーステアリング装置60は、運転者のステアリング操舵による操舵力が前記操舵ピニオンを介してラック軸61xに伝達される一方で、ステアリングホイールの操舵トルクに応じて制御されるアシストモータ68の駆動力をウォームギヤ機構69および第2補助ピニオンを介してラック軸61xに伝達することによってステアリング操作を補助するようになっている。
上述した電動パワーステアリング装置60は図1、図4に示すように、エンジン10の前側かつ、フロントサイドフレーム9とサブフレーム30との上下方向の間に配設されている。
本実施形態のようにエンジン10が縦置きタイプの場合には、エンジン10の後方にトランスミッション14が配設されるため(図2参照)、電動パワーステアリング装置60等のエンジン10周辺に配置される車両部品を、エンジン10の後方に配設することは、該エンジン10の後方のレイアウトスペースの関係上、制限される。このため本実施形態において、上述した電動パワーステアリング装置60は、車両前後方向においてエンジン10の前端10fよりも前方の、サブフレーム30を前突時に積極的に変形させるスペースに配置する構成としている。
具体的には図3、図6に示すように、アシストモータ68は、円筒状のケース68aの軸心68xが車幅方向に沿って延びるように横置きに左右の前後フレーム31間の略中央(車幅方向の略中央)に配置されている。
ウォームギヤ機構69(アシストモータ68用の減速機)は、このようなアシストモータ68に対して一方側(本実施形態では右側)に配置されており、上述したように、アシストモータ68から該ウォームギヤ機構69に向けて突出する主軸に結合されている。
すなわち図1、図3、図6に示すように、ウォームギヤ機構69は、アシストモータ68と右側の前後フレーム31の間に、配設されるとともに、アシストモータ68と略同じ高さに配置されている。具体的には図6に示すように、ウォームギヤ機構69は、下端部がアシストモータ68の下端部よりも若干高い位置に配置されている。
ウォームギヤ機構69のハウジング69aは、略平坦状の前壁を有する円筒状に形成されている。ウォームギヤ機構69のハウジング69aは、前壁が車両前方を臨む縦壁状の姿勢で配置されている。
ここで図6、図7に示すように、エンジン10の前側下部には、オイルパン12の前面部をシリンダブロック11の前面11fに対し後方に後退させて構成される後退部10aを有している。
後退部10aは、エンジン10の前側下部において、シリンダブロック11の前面11fに対して後方かつオイルパン12の下面に対して上方に凹状に形成されるとともに前方かつ下方が開放された凹状の空間であり、車幅方向全体に亘って形成されている。
そして、電動パワーステアリング装置60のうち、少なくともアシストモータ68およびラックハウジング61は、エンジン10の前下に有する後退部10aに配設されている。
図1~図3、図5~図8、図10に示すように、電動パワーステアリング装置60の前方には、車幅方向に延びるスタビライザ70を備えている。
ここで、スタビライザ70をエンジン10よりも前方に配置したのは、エンジン10が縦置きタイプである場合には、エンジン10よりも後方のレイアウトスペースが制限されるという、エンジン10周辺の車両部品をエンジン10よりも前方に配置した上述した理由と同様の理由によるものである。
スタビライザ70は、車幅方向に延びるトーション部71と、スタビリンク72を介してナックルに連結される左右一対のアーム部74とで一体形成されている。
アーム部74は、ステアリングギヤボックス65のラックエンドを覆うダストブーツ64を上方から跨ぐようにトーション部71の車幅外端から車両後方へ延設されている。
より詳しくは、アーム部74は、車両側面視でトーション部71の車幅外端から後方かつ上方へ延設させた後、後方かつ下方へ向けて延設させている。
トーション部71は、車両平面視で前側クロスメンバ32の後方近傍において、該前側クロスメンバ32に沿って車幅方向に直線状に延び、その左右両側が左右夫々に対応する前後フレーム31を上方から略水平に横切るように左右の前後フレーム31間よりも長尺に形成されている。
トーション部71は、車幅方向外側にて水平に車幅方向に延びる左右一対の外側水平部71aと、左右一対の外側水平部71aよりも下方かつ車幅方向の間において水平に車幅方向に延びる内側水平部71bと、外側水平部71aの車幅方向内端と内側水平部71bの車幅方向外端とを車幅方向に繋ぐ傾斜部71cとで一体に形成されている。
外側水平部71aは、車両前後方向に延びる前後フレーム31をその上方から車幅方向に横切る直線状部分に相当する。傾斜部71cは、外側水平部71aの車幅内端から車幅方向内側程下方へ傾斜して直線状に延びる。内側水平部71bは、前後フレーム31の上壁34aよりも低い位置に配置された前側クロスメンバ32と略同じ高さで該前側クロスメンバ32に沿って車幅方向に直線状に延びる。
スタビライザ70は、アシストモータ68の前方に有しているが(図1、図3参照)、図1、図6に示すように、車両正面視でアシストモータ68と重複しないように、アシストモータ68に対して上下方向(本実施形態では下方向)にオフセットしている。
具体的には、内側水平部71bは、アシストモータ68と車幅方向において一部が重複するが、図1、図6、図7に示すように、該内側水平部71bの上端がアシストモータ68の下端よりも下方に位置するように配置されている。すなわち内側水平部71bは、アシストモータ68よりも下方にオフセットして配置されている。
また、スタビライザ70は、車幅方向においては主に、前輪の位置や、該スタビライザ70の曲げ成形性を考慮して、前後フレーム31の上壁34aに対して後述するスタビ取付けブラケット50を介して取り付けられている。
具体的には図10に示すように、スタビ取付けブラケット50は、前後フレーム31の上壁34aの車幅方向の内側寄りの位置に取り付いている。
一方、図6に示すように、スタビライザ70に備えた左右一対の傾斜部71cのうち少なくとも左側の傾斜部71cは、前後フレーム31の上壁34aへの上述した取り付け位置から下方かつ車幅方向内側へ曲げ成形可能な範囲で極力急峻な傾斜角度で傾斜して形成している。
これにより、左右一対の傾斜部71cのうち、少なくとも左側の傾斜部71cは、アシストモータ68に対して左側に備えたウォームギヤ機構69に対して車両正面視で車幅方向外側へオフセットして配置されている(図6参照)。
すなわち、スタビライザ70は、トーション部71(特に内側水平部71bおよび傾斜部71c)がアシストモータ68やウォームギヤ機構69と車両正面視で重複しないように、これらに対して下方かつ車幅方向外側へ迂回するように配索している。
これにより、エンジン10前方に電動パワーステアリング装置60やスタビライザ70を配置した構成において、これらエンジン10周辺の車両部品(電動パワーステアリング装置60やスタビライザ70)が、前突時にエンジン10の前方において車両前後方向に干渉し合うことで、サブフレーム30が車両側面視でZ字形状へ変形するうえで必要となるエンジン10前方に有する車両前後方向のスペースが減滅されないように構成している。
図1、図2、図4~図8、図10に示すように、スタビライザ70は、トーション部71の左右両端が、左右夫々に対応する前後フレーム31の上壁34aにスタビ取付けブラケット50を介して取り付けられている。
スタビ取付けブラケット50は、前後フレーム31の上壁34aの車両前後方向の主に傾斜部39bの上壁(34a)に取付けられている。
図4、図5、図7、図8、図10に示すように、スタビ取付けブラケット50は、スタビ取付けブラケットアッパ部材51(以下、「ブラケットアッパ部材51」と略記する。)と、スタビ取付けブラケットロア部材52(以下、「ブラケットロア部材52」と略記する。)とを備えている。ブラケットアッパ部材51とブラケットロア部材52とは、互に略同じ前後長を有し、特に図5に示すように、共に傾斜部39bの延在方向の長さ(L39b)よりも長尺に形成されている。
ブラケットロア部材52は、水平な上壁52a(図5、図10参照)と、上壁52aの車幅方向の内端から下方へ延びる内壁52b(図7、図10参照)および外端から下方への延びる外壁52c(図8、図10参照)とで一体形成され、車両前後方向の直交断面が下方に向けて開口するU字形状に形成されている。
図7、図10に示すように、内壁52bの下部には、下方へ延びる内端フランジ部52bbが一体形成されるとともに、図8、図10に示すように、外壁52cの下部には、車幅方向外側へ延びる外端フランジ部52ccが一体形成されている。
そして、ブラケットロア部材52は、内壁52bの内端フランジ部52bbが前後フレーム31の内壁(34c)に、外壁52cの外端フランジ部52ccが前後フレーム31の上壁34aに、夫々溶接により一体に接合されている(図7、図8、図10参照)。
これにより、ブラケットロア部材52は、上壁52aが前後フレーム31の上壁34aに対して嵩上げされた台座状に形成されている(図5参照)。
すなわち図5に示すように、ブラケットロア部材52の上壁52aは、その下面が前後フレーム31の上壁34aに対して上方に離間しており、前後フレーム31の上壁34aとの間に、上下方向の隙間50sが形成されている。この隙間50sは、ブラケットロア部材52の車両前後方向の全長に亘って有している。
ブラケットロア部材52の上壁52aの前後各側には、ブラケットアッパ部材51を、締結部材に備えたボルトBを用いて上方から締結固定するための取付け穴53hが形成されるとともに、これら前後各側の取付け穴53hの周縁には締結部材に備えたウェルドナットNが該上壁52aの下面から固着されている。
ブラケットアッパ部材51は、車両側面視で略Ω字形状に形成されている。
具体的には図5、図7、図8、図10に示すように、ブラケットアッパ部材51は、円筒状のスタビライザ70を保持する車幅方向の直交断面が逆Uの字形状に形成された保持部51aと、保持部51aの前後両端から前後各側へ延出する前後各側のフランジ部51b,51cとで一体形成されている。
ブラケットアッパ部材51は、前後各フランジ部51b,51cにおいて、ボルトBおよびウェルドナットNから成る締結部材を用いてブラケットロア部材52を介して前後フレーム31の上壁34aに締結固定される。
図5、図7、図8に示すように、この状態でスタビライザ70は、車幅方向におけるトーション部71の外側水平部71aが、ブラケットアッパ部材51の保持部51aとブラケットロア部材52の上壁52a部とによって、上下各側から緩衝部材55を介して挟み込まれるようにして保持される。すなわち、スタビライザ70は、スタビ取付けブラケット50を介して前後フレーム31の主に傾斜部39bに取り付け支持されている。
ここで図5に示すように、スタビ取付けブラケット50は、前後フレーム31の上壁34aに沿って車両前後方向に延びているが、その車両前後方向の長さ(L50)は、上述したように、傾斜部39bの延在方向の長さ(L39b)と略同じ長さ、或いは傾斜部39bの延在方向の長さ(L39b)よりも長尺に形成されている。本実施形態では、スタビ取付けブラケット50は、傾斜部39bの延在方向の長さ(L39b)よりも若干長尺になるように形成されている(L50>L39b)。
また上述したように、スタビライザ70は、外側水平部71aが前後フレーム31を傾斜部39bにおいて横切るように、すなわち傾斜部39bと車両前後方向において重複するように配索される(図4、図5、図7、図8参照)。このため、スタビ取付けブラケット50は、傾斜部39bの直上において保持部51aによってスタビライザ70を保持するように前後フレーム31の上壁34aに締結固定されている。
但し、前後フレーム31の傾斜部39bよりも前後長(延在方向の長さ)が長いスタビ取付けブラケット50は、傾斜部39bの上壁(34a)に対して若干前側にオフセットした位置に締結固定されている(特に図5参照)。
具体的には、スタビ取付けブラケット50は、前側フランジ部51b(の締結部分)が前側境界部39fよりも前方に位置するとともに後側フランジ部51c(の締結部分)が後側境界部39rよりも前側に位置するように配設されている。
これにより、スタビ取付けブラケット50は、上記前後フレーム31の車両前後方向において、前側境界部39fと後側境界部39rとのうち、前側境界部39fのみに重複するように配設されている(同図参照)。
ここで、前突時に前後フレーム31が車両側面視でZ字形状に変形する際に、後側境界部39rは、その上壁34aが谷折れするように変形する(図11(b)(c)参照)。一方、前側境界部39fは、その上壁34aが山折れするように変形する(同図参照)。
そして、スタビ取付けブラケット50によって、前突時に山折れする前側境界部39fの上壁34aを覆うように配置する方が、前突時に谷折れする後側境界部39rの上壁34aを覆うように配置する場合と比して、該スタビ取付けブラケット50によって、前突時に夫々に対応する境界部の屈曲変形が阻害される影響を緩和することができる。
このため本実施形態においては、前後フレーム31の傾斜部39bの前後長(延在方向の長さ)(L39b)よりも車両前後方向の取り付けスパン(L50)が長いスタビ取付けブラケット50を介して、傾斜部39bの直上にてスタビライザ70を保持する構造において、上述したように、スタビ取付けブラケット50を、前後フレーム31の車両前後方向において、前側境界部39fと後側境界部39rとのうち、前側境界部39fのみに重複するように配設したものである(図5参照)。
但し、図5に示すように、前側境界部39fの上壁34aは、スタビ取付けブラケット50に上方から覆われた状態となるが、ブラケットロア部材52の上壁52aは、上述したように、前側境界部39f周辺の上壁34aに対して直接当接せずに上方に離間し、これら上壁34a,52aの間には、上下方向の隙間50sが確保される。
このため、例えば、ブラケットロア部材52の上壁52aを前側境界部39f周辺の上壁34aに対して上方から密着させて配置した場合のように、前突時に前側境界部39fの上壁34aが山折れ変形開始時に、その折れをブラケットロア部材52の上壁52aによって阻害される影響を最小限に留めている。
従って、前側境界部39fは、その上壁34aがスタビ取付けブラケット50に上方から覆われた状態となるが、前突時には折れの起点として機能させることができる。
また図1~図3、図6、図7に示すように、上述した前側クロスメンバ32とスタビライザ70とは車両前後方向において互いに隣接して配置されている。前側クロスメンバ32は、車幅方向中央部に、略水平にかつ略直線状に車幅方向に延びる内側水平部32aを備えている。前側クロスメンバ32の内側水平部32aと、スタビライザ70の内側水平部71bとは、上下方向に互いに重複するように略同じ高さで配置されている(図6、図7参照)。
前側クロスメンバ32における内側水平部32aは、その車幅方向における少なくとも一部がアシストモータ68と一致するが(図1参照)、この内側水平部32aについてもスタビライザ70の内側水平部71bと同様にアシストモータ68よりも下方にオフセットして配置されている(図1、図6、図7参照)。
但し、本実施形態における前側クロスメンバ32の内側水平部32aは図7に示すように、全体を下方にオフセットするのはなく、該内側水平部32aの上面32auがアシストモータ68の下端68dよりも低い高さになるように設定されている。
具体的には、前側クロスメンバ32における内側水平部32aの上面32auは、アシストモータ68の下端よりも下方に位置するように設定されている一方、前側クロスメンバ32における内側水平部32aの下面32adは、その位置を下げることなく形成されている。
このように、前側クロスメンバ32の内側水平部32aは、下面32adの位置を下げることなく上面32auの位置のみが低くなるように形成することで、すなわち、上面32auの位置が低くなるように断面高さを低く(上下方向の厚みを薄く)形成することで、該前側クロスメンバ32自体が所定の最低地上高を満たすように設定されている。
このように構成したフロントサスペンションのサブフレーム30の作用について、図11(a)~(d)、図12を用いて説明する。
図11(a)~(d)はフルラップ衝突時(前突時)におけるサブバンパビーム48、サブクラッシュカン47、サブフレーム30の変形状態を示す側面図である。図12は、前突時におけるサブクラッシュカン47およびサブフレーム30の潰れストロークと車両が受ける荷重との関係を示すグラフである。
図11(a)に示すように、サブバンパビーム48に前突荷重(車両後方側への衝突荷重)が入力すると、サブクラッシュカン47の前部が軸圧縮にて潰れる。なお、図11(a)は、図12中の潰れ量がaの時点のサブクラッシュカン47の変形状態を示す。
前突がさらに進むと、図11(b)に示すように、サブクラッシュカン47がその前後方向の全長に亘って潰れる。すなわち、図11(b)は、図12中の潰れ量がbの時点のサブクラッシュカン47の変形状態を示す。
そして前突荷重のうち、サブクラッシュカン47の軸圧縮によって吸収しきれなかった荷重(エネルギー)は、主にサブフレーム30に備えた左右各側の前後フレーム31が車両側面視でZ字形状へ変形することにより吸収する。
具体的には、前後フレーム31が車両側面視でZ字形状への変形開始直後においては、該前後フレーム31における、前側境界部39fと後側境界部39rとに応力が集中する。その際に、図12に示すように、車両(サブフレーム30)が受ける荷重が急峻に立ち上がり、それに従って前後フレーム31は、前側境界部39fと後側境界部39rとが屈曲するように弾性変形する。
そして図12中の区間Aに示すように、前後フレーム31の変形開始直後に、車両が受ける荷重は、急峻に立ち上がり、前後フレーム31の変形が塑性変形に変わると、この立ち上がり時の荷重のピークLp(以下、「ピーク荷重Lp」と称する)に対して、ある程度まで降下する。
このピーク荷重Lpが高いと、前突時に乗員に作用する慣性力が大きくなり、膨張するエアバッグから乗員が受ける衝撃が大きくなるため、ピーク荷重Lpは極力抑えることが好ましい。
本実施形態では、前後フレーム31に前側境界部39fの下壁35aに前側凹部40fを形成するとともに、後側境界部39rの上壁34aに後側凹部40rを形成したため、これら凹部40f,40rが前突時に前後フレーム31の折れの起点となり、ピーク荷重Lpの低下に寄与することができる。
さらに、本実施形態では、前後フレーム31の車両前後方向における、頑強なスタビ取付けブラケット50と重複(ラップ)するとともに、車両側面視でZ字形状へ変形時に折れ変形する部位(すなわち前側境界部39f近傍)に、前後フレーム31のアッパ部材34とロア部材35とを接合しない非接合箇所41Nを設けることで、該部位を車両前後方向において相対的に脆弱化している。さらにまた、延長部材39のロア部材39dをアッパ部材39uと比して強度を相対的に低く設定したものである。これらによってもピーク荷重Lpの低下に寄与することができる。
すなわち、本実施形態では、上述した対策を施すことにより、図12中の破線にて示す波形α1のように、何も対策を施していない実線で示す波形β1の場合のピーク荷重Lp’と比してピーク荷重Lpを低下させている。
前突がさらに進むと、図11(c)に示すように、前後フレーム31は車両側面視でZ字形状への変形が進行する。なお、図11(c)は、図12中の潰れ量がcの時点のサブフレーム30の変形状態を示す。
具体的には、前後フレーム31は上述の前側境界部39fと後側境界部39rとを支点として、傾斜部39bの前側が後側に対して上方かつ後方へ立上がるように屈曲変形する。すなわち、前後フレーム31の前側水平部39cは、後退しつつ上方に変位するとともに、後側水平部39a(本体部材36)は、後側を支点として前側が5度~7度程度、前下に変位する。
なお、前後フレーム31の車両側面視でZ字形状の変形とは、前後フレーム31における、前側クロスメンバ32等のエンジン10の前端10fよりも前方部分が後退することで前側水平部39cと後側水平部39aとが上下各側にオフセット(離間)しつつ車両前後方向に近接するように変位する変形を示す。
このため、前後フレーム31が車両側面視でZ字形状へ変形する際の上述した過程は一例であって、例えば、後側水平部39a(本体部材36)の前側が、下方へ変位せずに前後フレーム31の前側水平部39cのみが後退しつつ上方に変位してもよい。
図12に示すように、ピーク荷重Lpからある程度降下した後(区間Aの後)は、前後フレーム31は、ピーク荷重Lpよりも低い荷重が安定して加わるように塑性変形することで、緩やかにエネルギーの吸収が行われる。やがてサブフレーム30は、潰れストローク分だけ(つまり図12中、荷重が0になるまで)変形すると、図11(d)に示すように、車両側面視でZ字形状となり、前突時のエネルギーを吸収しきることができる。すなわち、図11(d)は、図12中の潰れ量がdの時点のサブフレーム30の変形状態を示す。
本実施形態では、スタビライザ70を、トーション部71(特に内側水平部71bおよび右側の傾斜部71c)が車両正面視でアシストモータ68やウォームギヤ機構69と重複しないように、これらに対して下方かつ車幅方向外側へ迂回するように配索することで、前突時における、これらエンジン10前方に配置した車両部品同士の車両前後方向の干渉を防ぐことができる。これにより、前突時にサブフレーム30のエンジン10よりも前方部分(例えば、前側クロスメンバ32)の後退が、これら車両部品によって阻害されることを抑制することができる。
すなわち、図12中において破線で示した波形α2のように、図12中において実線で示した波形β2と比して、ピーク荷重Lpよりも低い荷重が安定して加わる時間をより長い間、確保することができる(t’>t)。
なお、図12中において実線で示した波形β2は、何も対策を施さずにエンジン10前方に単に車両部品を配置した構成を示すのに対して、図12中において破線で示した波形α2は、本実施形態のように、前突時にサブフレーム30のエンジン10よりも前方部分の後退が車両部品によって阻害されないように対策を施した場合の特性を示す。
従って、エンジン10前方に有するスペース(スタビライザ70とアシストモータ68との間のスペース)を有効に利用してサブフレーム30の車両側面視でZ字形状への変形を促進させてサブフレーム30を潰しきることで、該サブフレーム30の前突時のエネルギー吸収量を高めることができる。
図1、図2に示すように、本実施形態のフロントサスペンションのサブフレーム30(サブフレーム構造)は、図1に示すように、ロアアーム21(サスペンションアーム)が取り付けられる左右一対の前後フレーム31と、これら前後フレーム31の前部同士を連結する横メンバとしての前側クロスメンバ32と、を備え、図5、図7に示すように、前後フレーム31は、略水平に形成される後側水平部39aと、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部39bと、その前端から水平前方に延びる前側水平部39cと、を備えるとともに、図1、図3に示すように、前側クロスメンバ32は、その左右両端が左右夫々に対応する前側水平部39cに接合されており、図4に示すように、前側水平部39cの後端(すなわち前側境界部39f)が車両駆動装置としてのエンジン10の前端10fより前方に位置するように配設され、前突時に前後フレーム31を車両側面視でZ字形状に変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造としたものである(図11(a)~(d)参照)。
上記構成によれば、前突時に、左右の前側クロスメンバ32に接合される前側クロスメンバ32が、エンジン10に直接又は間接的に衝突するまで後退する際に、前後フレーム31が、車両側面視でZ字形状に変形することで大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができる。
詳述すると、前突時における車体前部のエネルギー吸収量を高めるため、メインクラッシュカン17、サブクラッシュカン47およびフロントサイドフレーム9に加えて、サブフレーム30にも前突時のエネルギー吸収を担わせることが有効であると考えられる。
しかしながら、前突時にサブフレーム30を単純に車両前後方向に軸圧縮させた場合には、エンジン10は車両前後方向に潰れない頑強な構造体であるため、サブフレーム30のエンジン10の前端10fよりも前方部分のみが軸圧縮するだけでサブフレーム30による十分なエネルギー吸収が期待できない。
特に本実施形態においては、エンジン10の前端10fよりも前方に位置する傾斜部39bに、頑強なスタビ取付けブラケット50が締結固定されているため(図4~図8、図10参照)、サブフレーム30のエンジン10の前端10fよりも前方部分を車両前後方向に軸圧縮させようとしても、その軸圧縮ですら阻害される。すなわち、前突時にサブフレーム30を車両前後方向の軸圧縮させることよる十分なエネルギー吸収は期待できない。
そこで本実施形態では、後側水平部39aに対して上方にオフセットして配置される前側水平部39cを、前突時に、例えば前側クロスメンバ32がエンジン10の前面(10f)に直接又は間接的に衝突するまで後退させることで、前後フレーム31を車両側面視でZ字形状に変形させることができる。
すなわち、前突時に、エンジン10の前端10fよりも前方かつサブフレーム30よりも上方のスペースを活かして前後フレーム31を上下方向にも屈曲させることで、単に前後フレーム31のエンジン10前端よりも前方部分のみを車両前後方向に軸圧縮するだけでは得られない大きなエネルギー吸収量を稼ぐことができる。
この発明の態様として、図4、図7に示すように、傾斜部39bの後端(後側境界部39r)がエンジン10の前端10fより前方に位置するように配設されたものである。
上記構成によれば、前側水平部39cの後端(前側境界部39f)がエンジン10の前端10fより前方に位置するように配設されているものの傾斜部39bの後端(後側境界部39r)がエンジン10の前端10fより後方に位置するように配設された構成と比して、左右の前側水平部39c間に備えた前側クロスメンバ32をエンジン10の前端10fに対してさらに前方へ離間した位置に配置させることができる。
これにより、前突時にエンジン10の前端10fよりも前方のスペースにおいて前側クロスメンバ32、すなわち前側水平部39cを後退させることが可能となる。従って、前後フレーム31は前突時に、前側水平部39cが後側水平部39aに対して上へ離間するとともに近接するように変形し易くなり、結果的に車両側面視でZ字形状への折れを促進することができる。
この発明の態様として、図5、図8、図10に示すように、後側水平部39aと傾斜部39bとの境界に位置する後側境界部39rに、車幅方向に延びる凹部としての後側凹部40rが形成されるとともに、図3、図5、図9に示すように、前側水平部39cと傾斜部39bとの境界に位置する前側境界部39fに、車幅方向に延びる凹部としての前側凹部40fが形成されたものである。
上記構成によれば、前突時における、後側境界部39rの折れを後側境界部39rによって、前側境界部39fの折れを前側境界部39fによって、夫々促進することができる。
この発明の態様として、図5、図8、図10に示すように、後側境界部39rにおいては前後フレーム31の上壁34aに後側凹部40rが形成されるとともに、図5、図9に示すように、前側境界部39fにおいては前後フレーム31の下壁35aに前側凹部40fが形成されたものである。
上記構成によれば、前側境界部39fは、前後フレーム31の下壁35aが谷折れするように屈曲する(図11(c)(d)参照)。このため、該下壁35aに前側凹部40fを形成することで、前突時に前側境界部39fの屈曲(折れ)を促進することができる。
一方、後側境界部39rは、前後フレーム31の上壁34aが谷折れするように屈曲する(同図参照)。このため、該上壁34aに後側凹部40rを形成することで、前突時に後側境界部39rの屈曲(折れ)を促進することができる。
この発明の態様として、図4、図5、図7、図8に示すように、傾斜部39bの上壁(34a)に、エンジン10よりも前方に配されたスタビライザ70がスタビ取付けブラケット50を介して取り付けられ、図5に示すように、スタビ取付けブラケット50は、傾斜部39bの延在方向(車両前後方向)の全長に相当する長さを有しており(L50>L39b)、スタビ取付けブラケット50は、後側境界部39rと前側境界部39fとのうち、前側境界部39fのみが車両前後方向において重複するように配設されたものである。
上記構成によれば、前突時に前後フレーム31が車両側面視でZ字形状に変形する際に、前後フレーム31の後側境界部39rに相当する部位の上壁34aは、圧縮するように変形(谷折り変形)するとともに、前側境界部39fに相当する部位の上壁34aは、引張られるように変形(山折り変形)する(図11(c)(d)参照)。
このため、傾斜部39bの延在方向の少なくとも全長に相当する長さを有するスタビ取付けブラケット50を、傾斜部39bの上壁(34a)に単純に取り付けた場合には、前側境界部39fと後側境界部39rとの双方がスタビ取付けブラケット50によって上方から覆われる(重複する)ように配設されることになる。
そうすると、前突時に双方の境界部39f,39rの屈曲変形がスタビ取付けブラケット50によって阻害されることになり好ましくない。
ここで、前後フレーム31の後側境界部39rに相当する部位の上壁34aは前突時に、該後側境界部39rを起点として車両側面視でV字状になるように屈曲変形、すなわち圧縮する側へ変形する(図11(c)(d)参照)。このため特に、後側境界部39rがスタビ取付けブラケット50によって上方から覆われた場合には、前突時に上記V字状になるように屈曲変形する上壁34aに、スタビ取付けブラケット50が介在することで、それ以上の後側境界部39rの屈曲変形が物理的に阻害されることが懸念される。
これに対して本実施形態のように、スタビ取付けブラケット50を、後側境界部39rと前側境界部39fとのうち、後側境界部39rを上方から覆わないように前方へずらして配設したものである(図5参照)。これにより、後側境界部39rにおいて前後フレーム31の上壁34aが圧縮する側へ屈曲することを、スタビ取付けブラケット50によって阻害されることを抑制することができる。
この発明の態様として、図5に示すように、スタビ取付けブラケット50は、前後フレーム31における、前側境界部39fに相当する上壁34aに対して上方に離間した位置にてスタビライザ70を取り付ける構成としたものである。
上記構成によれば、前突時に前後フレーム31が車両側面視でZ字形状へ変形する際に、前後フレーム31における、前側境界部39fに相当する上壁34aは、上述したように、引張られるように変形(山折れ変形)するが、その変形が、剛性の高いスタビ取付けブラケット50によって、前後フレーム31における、前側境界部39fに相当する上壁34aを上方から覆うことよって阻害されることが懸念される。
詳しくは、前突時に前後フレーム31が車両側面視でZ字形状に変形時に、後側境界部39rにおける谷折れする上壁34aよりも、前側境界部39fにおける山折れする上壁34aを、スタビ取付けブラケット50によって上方から覆った方が、対応する屈曲部の変形が阻害され難い点で好ましい。しかしながら例えば、前側境界部39fの上壁34aにスタビ取付けブラケット50の下面(ブラケットロア部材52の上壁52aの下面52ad(図5参照))が密着するように、前側境界部39fの上壁34aをスタビ取付けブラケット50によって覆った場合には、前突時に前側境界部39fの折れ変形する際の突張りとして機能し、やはり該折れ変形が阻害される。
そこで本実施形態においては、スタビ取付けブラケット50(ブラケットロア部材52の上壁52a)を前後フレーム31の上壁34aに対して上方に離間した位置に配設することで(図5参照)、前後フレーム31における、前側境界部39fに相当する上壁34aが山折れ変形することを、剛性の高いスタビ取付けブラケット50によって阻害されることを抑制することができる。
この発明の態様として、図5、図7、図8に示すように、前後フレーム31は、アッパ部材34(上側部材)とロア部材35(下側部材)との上下分割構造で構成されるとともに、これらアッパ部材34とロア部材35とが該前後フレーム31の形状となるように接合されたものであり、前後フレーム31は、車両前後方向においてスタビ取付けブラケット50と重複する部位に、アッパ部材34とロア部材35とが接合しない非接合部41Nが設けられたものである。
上記構成によれば図4、図8~図10に示すように、前後フレーム31の車両前後方向における、スタビ取付けブラケット50と重複する部位に、非接合部41Nを設けたため、スタビライザ70をスタビ取付けブラケット50を介して前後フレーム31に接合することに起因して剛性が向上することによる、前突時における前側境界部39fの屈曲変形が阻害されることを抑制することができる。
すなわち、前突の際に前後フレーム31の変形開始時に、車両が受けるピーク荷重Lp(図12参照)を低下させることができ、結果として前突時の乗員の負荷を軽減することができる。
この発明の態様として、ロア部材35は、アッパ部材34と比して低強度で形成されたものである。
上記構成によれば、前突時に前後フレーム31の車両側面視でZ字形状への変形を促進することができ、前突の際に前後フレーム31の変形開始時に、車両が受けるピーク荷重Lpを低下させることができる。従って前突時の乗員の負荷を軽減することができる。
また例えば、アッパ部材34も含めて前後フレーム31全体をロア部材35と同様に低強度に形成した場合には、前突の際に前後フレーム31の変形開始直後にサブフレーム30が一気に潰れることで前突エネルギーを十分に吸収できないことが懸念される。
これに対して上述したように、アッパ部材34をロア部材35と比して高強度に形成することで、サブフレーム30は、適度な前突荷重を持続させながら車両側面視でZ字形状へ変形することができる(図12中の時間t’参照)。
この発明の態様として、図3、図9に示すように前後フレーム31は、前側水平部39cの前端に対し後側水平部39aが車幅方向内側に位置する構造であるとともに、後側水平部39aの前端から前側水平部39c前端に亘り車幅方向外側に徐々に位置する構造としたものである。
上記構成によれば、前突時に前後フレーム31に車幅方向の折れが発生することにより、前後フレーム31を車両側面視でZ字形状に曲げ変形するうえでの悪影響が及ぶことを抑制できる。
詳述すると、前側水平部39cの前端に対し後側水平部39aが車幅方向内側に位置する構造の前後フレーム31において、前側水平部39cの前端から後側水平部39aにかけての部位に、車幅方向に急激に曲げ変形させた曲げ変形部を有する構成の場合、前突時に、その曲げ変形部に前突荷重が集中するなどして車幅方向の折れが発生することが懸念される。
仮に前突時に、前後フレーム31に車幅方向の折れが発生した場合(つまり前後フレーム31が横折れした場合)には、前後フレーム31が車両側面視でZ字形状に曲げ変形することが阻害され、結果として適切なエネルギー吸収量が得られないことが懸念される。
従って、本発明においては、前側水平部39cの前端に対し後側水平部39aが車幅方向内側に位置する構造の前後フレーム31において、後側水平部39aの前端から前側水平部39c前端に亘り車幅方向外側に徐々に位置する構造を採用することで、前突時に、前後フレーム31が車両側面視でZ字形状に曲げ変形するうえでの悪影響が及ぶことを抑制することができる。
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
例えば、本発明の前後フレームは、前側境界部39fが、エンジン10の前端10fよりも車両前方に位置するように配設されていれば、上述した実施形態の前後フレーム31のように、後側境界部39rが、エンジン10の前端10fと車両前後方向において略同じ位置に配設された構成に限らず、該後側境界部39rが、エンジン10の前端10fよりも車両後方に位置するように配設された構成を採用してもよい。
また本実施形態において、エンジン10よりも前方に配され、傾斜部39bの上壁(34a)に車両部品取付けブラケット(当例ではスタビ取付けブラケット50)を介して取り付けられる車両部品は、スタビライザ70であったが、他の車両部品であってもよい。
3…前側クロスメンバ(横メンバ)
10…エンジン(車両駆動装置)
10f…エンジンの前端(車両駆動装置の前端)
21…ロアアーム(サスペンションアーム)
30…サブフレーム(サブフレーム構造)
31…前後フレーム
34…アッパ部材(上側部材)
34a…上記前後フレームの上壁
35…ロア部材(下側部材)
35a…前後フレームの下壁
39a…後側水平部
39b…傾斜部
39c…前側水平部
39f…前側境界部(前側水平部の後端)
39r…後側境界部(傾斜の後端)
39r…後側境界部
39f…前側境界部
40r…後側凹部(凹部)
40f…前側凹部(凹部)
41N…非接合部(非接合部)
50…スタビ取付けブラケット(車両部品取付けブラケット)
L50…傾斜部の延在方向の全長
70…スタビライザ(車両部品)

Claims (9)

  1. サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、
    上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、
    上記横メンバは、その左右両端が左右夫々33に対応する上記前側水平部に接合されており、
    上記傾斜部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、
    上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へ立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造とした
    サブフレーム構造。
  2. サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、
    上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、
    上記横メンバは、その左右両端が左右夫々に対応する上記前側水平部に接合されており、
    上記前側水平部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、
    上記後側水平部と上記傾斜部との境界に位置する後側境界部と、上記傾斜部と上記前側水平部との境界に位置する前側境界部とのうち、少なくとも一方に、車幅方向に延びる凹部が形成され、
    上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へ立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造とした
    サブフレーム構造。
  3. 上記凹部は、上記後側境界部と上記前側境界部との夫々に形成され、
    さらに上記凹部は、上記後側境界部には上記前後フレームの上壁に、上記前側境界部には上記前後フレームの下壁に、夫々形成された
    請求項2に記載のサブフレーム構造。
  4. サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、
    上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、
    上記横メンバは、その左右両端が左右夫々に対応する上記前側水平部に接合されており、
    上記前側水平部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、
    上記傾斜部の上壁に、上記車両駆動装置よりも前方に配された車両部品が車両部品取付けブラケットを介して取り付けられ、
    上記車両部品取付けブラケットは、上記傾斜部の延在方向の全長に相当する長さを少なくとも有しており、
    上記車両部品取付けブラケットは、上記前後フレームの車両前後方向において、上記後側水平部と上記傾斜部との境界に位置する後側境界部と、上記傾斜部と上記前側水平部との境界に位置する前側境界部とのうち、上記前側境界部のみに重複するように配設され、
    上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へ立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造とした
    サブフレーム構造。
  5. 上記車両部品取付けブラケットは、上記前後フレームにおける、上記前側境界部に相当する上壁に対して上方に離間した位置にて上記車両部品を取り付ける構成とした
    請求項4に記載のサブフレーム構造。
  6. 上記車両部品は上記左右一対の前後フレーム間を橋渡すように車幅方向に延びるスタビライザである
    請求項4又は5に記載のサブフレーム構造。
  7. 上記前後フレームは、上側部材と下側部材との上下分割構造で構成されるとともに、これら上側部材と下側部材とが該前後フレームの形状となるように接合されたものであり、
    上記前後フレームは、車両前後方向において上記車両部品取付けブラケットと重複する部位に、上記上側部材と上記下側部材とが接合しない非接合部が設けられた
    請求項4乃至6のいずれか1項に記載のサブフレーム構造。
  8. 上記下側部材は、上記上側部材と比して低強度で形成された
    請求項7に記載のサブフレーム構造。
  9. サスペンションアームが取り付けられる左右一対の前後フレームと、これら前後フレームの前部同士を連結する横メンバと、を備えたフロントサスペンションのサブフレーム構造であって、
    上記前後フレームは、略水平に形成される後側水平部と、その前端から前方上方に向けて延びる傾斜部と、その前端から水平前方に延びる前側水平部と、を備えるとともに、
    上記横メンバは、その左右両端が左右夫々に対応する上記前側水平部に接合されており、
    上記前側水平部の後端が車両駆動装置の前端より前方に位置するように配設され、
    上記前後フレームは、上記前側水平部の前端に対し上記後側水平部が車幅方向内側に位置する構造であるとともに、上記後側水平部の前端から上記前側水平部前端に亘り車幅方向外側に徐々に位置し、
    左右一対の上記前後フレームの上記傾斜部の車幅方向の外縁は、互いの車幅方向の間隔が前方程徐々に広がる様に車幅方向に傾斜して延び、
    上記前後フレームを前突時に、上記後側水平部と上記傾斜部との境界部を支点として、上記傾斜部が上方かつ後方へ立ち上がるように屈曲変形させることにより、前突エネルギーを吸収させる構造とした
    サブフレーム構造。
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