JP7367351B2 - 多段遊星ローラ式動力伝達装置 - Google Patents

多段遊星ローラ式動力伝達装置 Download PDF

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Description

本発明は、多段遊星ローラ式動力伝達装置に関する。
工作機械や産業機械の分野等において、低騒音かつ低振動で動力伝達が可能な減速機として多段遊星ローラ式動力伝達装置が用いられている(特許文献1参照)。例えば図4に示すように、2段遊星ローラ式動力伝達装置100は、高速段動力伝達機構101と、低速段動力伝達機構102とを備えている。これらの動力伝達機構101,102は、互いに同じ構成であり、固定輪111と、太陽軸112と、複数の遊星ローラ113と、キャリア114とを備えている。
固定輪111は、ハウジング103の内周面に固定され、固定輪111の内周面111a上に複数の遊星ローラ113が配置されている。各遊星ローラ113は、キャリア114に固定された支持軸116に対して回転自在に支持されている。複数の遊星ローラ113の中央には、各遊星ローラ113の外周面に接触する太陽軸112が配置されている。
高速段動力伝達機構101の太陽軸112Aは、転がり軸受105を介してハウジング103に回転自在に支持されている。高速段動力伝達機構101のキャリア114Aの中央部には、低速段動力伝達機構102の太陽軸112Bの一端部が圧入されている。太陽軸112Bの他端部には、低速段動力伝達機構102のキャリア114Bの中央部に圧入されている。キャリア114Bの中央部には出力軸108が圧入されており、出力軸108は、転がり軸受109を介してハウジング103に回転自在に支持されている。
各動力伝達機構101,102では、固定輪111と太陽軸112との間に遊星ローラ113が負すきまの状態で組み込まれることで、遊星ローラ113は固定輪111及び太陽軸112と所定の圧接力をもって接触している。これらの接触面にはトラクションオイルが塗布されている。そして、太陽軸112の回転動力が、トラクションオイルの剪断力によって各遊星ローラ113に伝達されることで、各遊星ローラ113は、支持軸116回りに自転するとともに、固定輪111の内周面111a上を転動しながら太陽軸112の回りを公転する。これにより、入力軸となる高速段動力伝達機構101の太陽軸112Aの回転動力は、キャリア114Aを介して低速段動力伝達機構102の太陽軸112Bに伝達され、太陽軸112Bの回転動力は、キャリア114Bを介して出力軸108に伝達される。
特開2002-257205号公報
高速段動力伝達機構101及び低速段動力伝達機構102は、互いに同じ構成であるため、高速段動力伝達機構101において遊星ローラ113Aを組み込むときの負すきまは、低速段動力伝達機構102において遊星ローラ113Bを組み込むときの負すきまと同じすきま量となる。このため、遊星ローラ113A及び遊星ローラ113Bは、同じ圧接力をもって、対応する太陽軸112及び固定輪111に接触している。しかし、太陽軸112A及び遊星ローラ113Aは、太陽軸112B及び遊星ローラ113Bよりも回転速度が速いので、同じ圧接力であっても高速段動力伝達機構101のほうが低速段動力伝達機構102よりも発熱し易くなり、寿命が短くなる。
そこで、遊星ローラ113Aの圧接力が遊星ローラ113Bの圧接力よりも小さくなるように、遊星ローラ113Aを組み込むときの負すきまを、遊星ローラ113Bを組み込むときの負すきまよりも小さいすきま量にすることが考えられる。しかし、この場合、高速段動力伝達機構101及び低速段動力伝達機構102のそれぞれにおいて、対応するすきま量となるように、各構成部品(固定輪111、太陽軸112及び遊星ローラ113)を寸法選別し、マッチングさせて組み込む必要がある。このため、各構成部品について複数の寸法違いの種類を生産して組み込む必要がある。
そこで、本発明は、構成部品の種類が増加するのを抑えつつ寿命を向上させることができる多段遊星ローラ式動力伝達装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、軸心回りに回転可能な第1太陽軸、前記第1太陽軸の径方向外側において当該第1太陽軸と同心状に配置された第1固定輪、前記第1太陽軸と第1固定輪との間に第1の負すきまの状態で設けられた複数の第1遊星ローラ、前記各第1遊星ローラを回転自在に支持する複数の第1支持軸、及び前記複数の第1支持軸が圧入されるとともに前記第1遊星ローラの公転に連動して回転する環状の第1キャリアを有する高速段動力伝達機構と、前記第1太陽軸よりも低速で軸心回りに回転可能な第2太陽軸、前記第2太陽軸の径方向外側において当該第2太陽軸と同心状に配置された第2固定輪、前記第2太陽軸と第2固定輪との間に第2の負すきまの状態で設けられた複数の第2遊星ローラ、前記各第2遊星ローラを回転自在に支持する複数の第2支持軸、及び前記複数の第2支持軸が圧入されるとともに前記第2遊星ローラの公転に連動して回転する環状の第2キャリアを有する低速段動力伝達機構と、を備え、前記第1の負すきまのすきま量と前記第2の負すきまのすきま量とが同一であり、前記第1遊星ローラの個数が、前記第2遊星ローラの個数よりも少ない、多段遊星ローラ式動力伝達装置である。
本発明によれば、第1の負すきまのすきま量が第2の負すきまのすきま量と同一であるため、高速段動力伝達機構の第1固定輪及び第1遊星ローラと、低速段動力伝達機構の第2固定輪及び第2遊星ローラとを同じ部品で共用することができる。これにより、構成部品の種類が増加するのを抑制することができる。
また、前記両すきま量が同一であって、かつ第1遊星ローラの個数が、第2遊星ローラの個数よりも少ないので、高速回転する第1太陽軸及び第1固定輪に対する第1遊星ローラの圧接力は、低速回転する第2太陽軸及び第2固定輪に対する第2遊星ローラの圧接力よりも小さくなる。これにより、高速段動力伝達機構の寿命を向上させることができるので、装置全体の寿命を向上させることができる。
(2)前記第1キャリアと前記第2キャリアとが同一部材からなり、前記同一部材は、周方向に等間隔に配置されている前記複数の第1支持軸を圧入可能であって、かつ、周方向に等間隔に配置されている前記複数の第2支持軸を圧入可能な複数の孔を有するのが好ましい。
第1遊星ローラの個数が第2遊星ローラの個数よりも少なくなることで、第1支持軸の個数も第2支持軸の個数よりも少なくなる。しかし、上記(2)の場合、第1キャリアと第2キャリアとが同一部材からなり、その同一部材が互いに異なる個数の第1支持軸及び第2支持軸をそれぞれ周方向に等間隔に配置して圧入することができる複数の孔を有する。これにより、第1支持軸の個数が第2支持軸の個数よりも少なくなっても、第1キャリアと第2キャリアとを同一部材で共用することができるので、構成部品の種類が増加するのをさらに抑制することができる。
本発明によれば、構成部品の種類が増加するのを抑えつつ寿命を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る多段遊星ローラ式動力伝達装置の断面図である。 第1段動力伝達機構を軸方向他方側から見た正面図である。 第2段動力伝達機構を軸方向他方側から見た正面図である。 従来の2段遊星ローラ式動力伝達装置の断面図である。
[全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る多段遊星ローラ式動力伝達装置の断面図である。
本実施形態の多段遊星ローラ式動力伝達装置1は、トラクションドライブ型の2段遊星ローラ式動力伝達装置であり、ハウジング4と、動力伝達軸5と、第1段動力伝達機構10と、第2段動力伝達機構20とを備えている。本明細書において、動力伝達軸5の長手方向の一方側を「軸方向一方側」、他方側を「軸方向他方側」という。
ハウジング4は、アルミ合金等によって形成され、ハウジング本体41と、蓋体42とを備えている。ハウジング本体41は、有底円筒形状に形成されており、軸方向他方側が開口している。ハウジング本体41の軸方向一方側の底部には、後述する転がり軸受7を取り付けるための取付孔41aが形成されている。ハウジング本体41の内周には、大径面41bと、大径面41bの軸方向一方側に形成された小径面41cと、大径面41bと小径面41cとの境界において径方向に延びる段差面41dとが形成されている。
蓋体42は、円板形状に形成され、ハウジング本体41の軸方向他方側に配置されている。蓋体42の外周部は、ハウジング本体41の軸方向他方側の端面にボルト43によって固定されている。蓋体42の中央には、後述する転がり軸受6を取り付けるための取付孔42aが形成されている。
[第1段動力伝達機構の構成]
第1段動力伝達機構10は、高速段動力伝達機構として機能し、第1太陽軸11と、第1固定輪12と、複数の第1遊星ローラ13と、第1キャリア14とを備えている。
第1太陽軸11は、円柱形状に形成され、蓋体42の取付孔42aに挿入されている。第1太陽軸11は、モータからの回転動力が入力される入力軸とされており、第1太陽軸11の軸方向他方側の端部は、モータの出力軸にカップリング等を介して一体回転自在に連結されている。
第1太陽軸11の軸方向中間部は、取付孔42aに取り付けられた転がり軸受6によって、第1太陽軸11の軸心C回りに回転自在に支持されている。転がり軸受6は、取付孔42aの内面に圧入して固定された外輪6aと、第1太陽軸11の外周面に圧入して固定された内輪6bと、外輪6a及び内輪6bの間に転動自在に配置された複数の玉(転動体)6cとを有する玉軸受である。
第1固定輪12は、環状体からなり、第1太陽軸11の径方向外側において第1太陽軸11の軸心Cと同心状に配置されている。第1固定輪12は、その外周面がハウジング本体41の内周の大径面41bに圧入されることによって、ハウジング本体41に固定されている。
第1遊星ローラ13は、円筒形状に形成され、第1太陽軸11と第1固定輪12との間に配置されている。複数の第1遊星ローラ13は、第1固定輪12の周方向に等間隔で配置されている。第1遊星ローラ13の軸方向の幅は、第1固定輪12の軸方向の幅よりも僅かに小さい。
第1遊星ローラ13は、第1太陽軸11の軸方向一方側の外周面、及び第1固定輪12の内周面12bと転がり接触している。また、第1遊星ローラ13の直径は、第1太陽軸11の外周と第1固定輪12の内周との間の径方向寸法よりわずかに大きい。したがって、第1遊星ローラ13は、第1太陽軸11と第1固定輪12との間に負すきま(以下、「第1の負すきま」という)の状態で組み込まれている。これにより、第1遊星ローラ13は、第1太陽軸11及び第1固定輪12に対して所定の圧接力を持って接触している。
第1太陽軸11と第1遊星ローラ13との接触面、及び第1遊星ローラ13と第1固定輪12との接触面には、トラクションオイルが塗布されている。そして、第1太陽軸11が回転すると、トラクションオイルの剪断力によって第1遊星ローラ13に回転動力が伝達され、第1遊星ローラ13が第1固定輪12の内周面12b上を公転する。
第1キャリア14は、環状体からなり、複数の第1遊星ローラ13の軸方向一方側において、外周面がハウジング4の大径面41bに対向して配置されている。第1キャリア14の外周側には複数の孔14aが形成され(図2参照)、各孔14aに第1支持軸15の軸方向一方側の端部が圧入して固定されている。
第1支持軸15は、円柱形状に形成され、第1支持軸15の軸方向他方側の端部は、第1遊星ローラ13の内周に挿入されて、その内周面とすべり接触する。したがって、第1支持軸15の外周面と第1遊星ローラ13の内周面との間には、すべりを許容する僅かな隙間が形成されている。そのため、第1遊星ローラ13は、第1支持軸15に対して回転自在に支持されるとともに軸方向に移動し得る。
第1固定輪12の軸方向両側には、円環状に形成された鍔輪8A,8Bが配置されている。鍔輪8Aは、第1固定輪12と蓋体42との間に挟持されている。鍔輪8Bは、第1固定輪12と、円環状に形成された間座3との間に挟持されている。各鍔輪8A,8Bの外径は、ハウジング本体41の大径面41bと同一か僅かに小さい寸法とされている。各鍔輪8A,8Bの内径は、第1固定輪12の内径よりも小さい寸法であり、各鍔輪8A,8Bの径方向内端部は、第1固定輪12の内周面12bよりも径方向内側に突出している。前述したように、第1固定輪12の内周面12b上を転動する第1遊星ローラ13は第1支持軸15に対して軸方向に移動し得るが、鍔輪8A,8Bによって第1遊星ローラ13の軸方向両側への移動が制限されている。
[第2段動力伝達機構の構成]
第2段動力伝達機構20は、低速段動力伝達機構として機能し、第1段動力伝達機構10と同様に、第2太陽軸21と、第2固定輪22と、複数の第2遊星ローラ23と、第2キャリア24とを備えている。
第2太陽軸21は、円柱形状に形成され、第1太陽軸11の軸方向一方側において第1太陽軸11の軸心Cと同心状に配置されている。第2太陽軸21の外径は、第1太陽軸11の外径と同一である。第2太陽軸21の軸方向他方側の端部は、第1キャリア14の内周に圧入して固定されている。これにより、第2太陽軸21は、第1遊星ローラ13の公転に連動して第1キャリア14と共に軸心C回りに回転する。
第2太陽軸21の軸方向他方側の端面には、円すい形状のセンター穴21aが形成されている。第2太陽軸21のセンター穴21aと、第1太陽軸11の軸方向一方側の端面との間には、玉31が配置されている。玉31は、センター穴21aの内面に線接触するとともに、第1太陽軸11の軸方向一方側の端面に点接触している。これにより、第1太陽軸11及び第2太陽軸21の端面同士が面接触するのを防止して当該端面同士の摩擦抵抗を低減している。
第2固定輪22は、環状体からなり、第2太陽軸21における軸方向一方側の端部の径方向外側に、第2太陽軸21の軸心Cと同心状に配置されている。第2固定輪22は、その外周面がハウジング本体41の内周の大径面41bに圧入されることによって、ハウジング本体41に固定されている。第2固定輪22は第1固定輪12と同一部材からなり、第2固定輪22の内径は第1固定輪12の内径と同一である。
第2遊星ローラ23は、円筒形状に形成され、第2太陽軸21と第2固定輪22との間に配置されている。複数の第2遊星ローラ23は、第2固定輪22の周方向に等間隔で配置されている。第2遊星ローラ23の軸方向の幅は、第2固定輪22の軸方向の幅よりも僅かに小さい。第2遊星ローラ23は第1遊星ローラ13と同一部材からなり、第2遊星ローラ23の外径は、第1遊星ローラ13の外径と同一である。
第2遊星ローラ23は、第2太陽軸21の軸方向一方側の外周面、及び第2固定輪22の内周面22bと転がり接触している。また、第2遊星ローラ23の直径は、第2太陽軸21の外周と第2固定輪22の内周との間の径方向寸法よりわずかに大きい。したがって、第2遊星ローラ23は、第2太陽軸21と第2固定輪22との間に負すきま(以下、「第2の負すきま」という)の状態で組み込まれている。これにより、第2遊星ローラ23は、第2太陽軸21及び第2固定輪22に対して所定の圧接力を持って接触している。
第2太陽軸21と第2遊星ローラ23との接触面、及び第2遊星ローラ23と第2固定輪22との接触面には、トラクションオイルが塗布されている。そして、第2太陽軸21が回転すると、トラクションオイルの剪断力によって第2遊星ローラ23に回転動力が伝達され、第2遊星ローラ23が第2固定輪22の内周面22b上を公転する。
第2キャリア24は、環状体からなり、複数の第2遊星ローラ23の軸方向一方側において、外周面がハウジング4の小径面41cに対向して配置されている。第2キャリア24の外周側には複数の孔24aが形成され、各孔24aに第2支持軸25の軸方向一方側の端部が圧入して固定されている。
第2支持軸25は、第1支持軸15と同一部材からなり、円柱形状に形成されている。第2支持軸25の軸方向他方側の端部は、第2遊星ローラ23の内周に挿入されて、その内周面とすべり接触する。したがって、第2支持軸25の外周面と第2遊星ローラ23の内周面との間には、すべりを許容する僅かな隙間が形成されている。そのため、第2遊星ローラ23は、第2支持軸25に対して回転自在に支持されるとともに軸方向に移動し得る。
動力伝達軸5は、円柱形状に形成され、ハウジング本体41の取付孔41aに挿入されている。動力伝達軸5は、第2太陽軸21の軸方向一方側において第2太陽軸21の軸心Cと同心状に配置されており、動力伝達軸5の軸方向他方側の端部は、第2キャリア24の内周に圧入して固定されている。動力伝達軸5は、第1太陽軸11に入力されて減速された回転動力を外部に出力する出力軸とされている。
動力伝達軸5の軸方向中間部は、取付孔41aに取り付けられた転がり軸受7によって回転自在に支持されている。転がり軸受7は、取付孔41aの内面に圧入して固定された外輪7aと、動力伝達軸5の外周面に圧入して固定された内輪7bと、外輪7a及び内輪7bの間に転動自在に配置された複数の玉(転動体)7cとを有する玉軸受である。これにより、第2キャリア24は、動力伝達軸5及び転がり軸受6を介して、ハウジング4に回転自在に支持されている。したがって、動力伝達軸5は、第2遊星ローラ23の公転に連動して第2キャリア24と共に軸心C回りに回転する。
動力伝達軸5の軸方向他方側の端面には、円すい形状のセンター穴5aが形成されている。動力伝達軸5のセンター穴5aと、第2太陽軸21の軸方向一方側の端面との間には、玉32が配置されている。玉32は、センター穴5aの内面に線接触するとともに、第2太陽軸21の軸方向一方側の端面に点接触している。これにより、動力伝達軸5及び第2太陽軸21の端面同士が面接触するのを防止して当該端面同士の摩擦抵抗を低減している。
第2固定輪22の軸方向両側には、円環状に形成された鍔輪9A,9Bが配置されている。鍔輪9Aは、第2固定輪22と間座3との間に挟持されている。鍔輪9Bは、第2固定輪22とハウジング本体41の段差面41dとの間に挟持されている。各鍔輪9A,9Bの外径は、ハウジング本体41の大径面41bと同一か僅かに小さい寸法とされている。各鍔輪9A,9Bの内径は、第2固定輪22の内径よりも小さい寸法であり、各鍔輪9A,9Bの径方向内端部は、第2固定輪22の内周面22bよりも径方向内側に突出している。前述したように、第2固定輪22の内周面22b上を転動する第2遊星ローラ23は第2支持軸25に対して軸方向に移動し得るが、鍔輪9A,9Bによって第2遊星ローラ23の軸方向両側への移動が制限されている。
[動力伝達]
第1段動力伝達機構10では、入力軸となる第1太陽軸11の回転動力が、トラクションオイルの剪断力によって各第1遊星ローラ13に伝達される。そうすると、各第1遊星ローラ13は、第1支持軸15回りに自転するとともに、第1固定輪12の内周面12b上を転動しながら第1太陽軸11の回りを公転することで、第1キャリア14が第2太陽軸21と共に軸心C回りに回転する。これにより、第1段動力伝達機構10の第1太陽軸11の回転動力は、減速して第2段動力伝達機構20の第2太陽軸21に伝達される。したがって、第2太陽軸21は、第1太陽軸よりも低速で回転する。
第2段動力伝達機構20では、第2太陽軸21の回転動力が、トラクションオイルの剪断力によって各第2遊星ローラ23に伝達される。そうすると、各第2遊星ローラ23は、第2支持軸25回りに自転するとともに、第2固定輪22の内周面22b上を転動しながら第2太陽軸21の回りを公転することで、第2キャリア24が動力伝達軸5と共に軸心C回りに回転する。これにより、第2段動力伝達機構20の第2太陽軸21の回転動力は、さらに減速して動力伝達軸5に伝達される。
[第1段動力伝達機構と第2段動力伝達機構との対比]
図2は、第1段動力伝達機構10を軸方向他方側から見た正面図である。図3は、第2段動力伝達機構20を軸方向他方側から見た正面図である。
図2及び図3において、第1段動力伝達機構10における第1の負すきまのすきま量S1は、第1太陽軸11の外径D11、第1固定輪12の内径D12、及び第1遊星ローラ13の外径D13を用いた次の式(1)で表される。
S1=D11+D13×2-D12 ・・・(1)
同様に、第2段動力伝達機構20における第2の負すきまのすきま量S2は、第2太陽軸21の外径D21、第2固定輪22の内径D22、及び第2遊星ローラ23の外径D23を用いた次の式(2)で表される。
S2=D21+D23×2-D22 ・・・(2)
本実施形態では、上述のように、外径D11と外径D21とが同一、外径D13と外径D23とが同一、かつ、内径D12と内径D22とが同一である。これにより、上記式(1)及び(2)により、第1の負すきまのすきま量S1と、第2の負すきまのすきま量S2とは同一に設定されている。
第1段動力伝達機構10の第1遊星ローラ13の個数は、第2段動力伝達機構20の第2遊星ローラ23の個数よりも少ない。したがって、第1遊星ローラ13を支持する第1支持軸15の個数は、第2遊星ローラ23を支持する第2支持軸25の個数よりも少ない。例えば、本実施形態では、第1遊星ローラ13及び第1支持軸15の各個数は3個であり、第2遊星ローラ23及び第2支持軸25の各個数は4個である。
本実施形態では、第1段動力伝達機構10の第1キャリア14と、第2段動力伝達機構20の第2キャリア24とは、共用することができるように同一部材からなる。
具体的には、第1キャリア14には、3個の第1支持軸15を周方向に等間隔(120°間隔)に配置した状態で圧入することができ、かつ、4個の第2支持軸25を周方向に等間隔(90°間隔)に配置した状態で圧入することができるように、12個の孔14aが周方向に等間隔で形成されている。
同様に、第2キャリア24には、4個の第2支持軸25を周方向に等間隔に配置した状態で圧入することができ、かつ、3個の第1支持軸15を周方向に等間隔に配置した状態で圧入することができるように、12個の孔14aが周方向に等間隔(30°間隔)で形成されている。
したがって、本実施形態では、第1キャリア14及び第2キャリア24には、それぞれ同数(12個)の孔14a,24aが形成されている。
本実施形態の多段遊星ローラ式動力伝達装置1によれば、第1の負すきまのすきま量S1が第2の負すきまのすきま量S2と同一であるため、第1段動力伝達機構10の第1固定輪12及び第1遊星ローラ13と、第2段動力伝達機構20の第2固定輪22及び第2遊星ローラ23とを同じ部品で共用することができる。これにより、構成部品の種類が増加するのを抑制することができる。
また、前記両すきま量S1,S2が同一であって、かつ第1遊星ローラ13の個数が、第2遊星ローラ23の個数よりも少ないので、高速回転する第1太陽軸11及び第1固定輪12に対する第1遊星ローラ13の圧接力は、低速回転する第2太陽軸21及び第2固定輪22に対する第2遊星ローラ23の圧接力よりも小さくなる。これにより、高速段動力伝達機構として機能する第1段動力伝達機構10の寿命を向上させることができるので、装置全体の寿命を向上させることができる。
また、第1遊星ローラ13の個数が第2遊星ローラ23の個数よりも少なくなることで、第1支持軸15の個数も第2支持軸25の個数よりも少なくなるが、本実施形態では、第1キャリア14と第2キャリア24とが同一部材からなり、その同一部材が、互いに異なる個数の第1支持軸15及び第2支持軸25をそれぞれ周方向に等間隔に配置して圧入することができる複数の孔14a,24aを有する。これにより、第1支持軸15の個数が第2支持軸25の個数よりも少なくなっても、第1キャリア14と第2キャリア24とを同一部材で共用することができるので、構成部品の種類が増加するのをさらに抑制することができる。
[その他]
以上のとおり開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明の多段遊星ローラ式動力伝達装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、上記実施形態では、第1太陽軸11を入力軸とし、動力伝達軸5を出力軸としているが、これに限定されるものではなく、動力伝達軸5を入力軸とし、第1太陽軸11を出力軸としてもよい。その場合、第2太陽軸21が第1太陽軸11よりも高速で回転するため、第2段動力伝達機構20が高速段動力伝達機構として機能し、第1段動力伝達機構10が低速段動力伝達機構として機能する。
上記実施形態では、第1キャリア14及び第2キャリア24は同一部材であるが、異なる部材であってもよい。その場合、第1キャリア14には第1支持軸15の個数と同数(上記実施形態では3個)の孔14aを周方向に等間隔で形成し、第2キャリア24には第2支持軸25の個数と同数(上記実施形態では4個)の孔24aを周方向に等間隔で形成すればよい。
本発明の多段遊星ローラ式動力伝達装置は、2段遊星ローラ式動力伝達装置に限定されるものではなく、3段以上の遊星ローラ式動力伝達装置であってもよい。
1:多段遊星ローラ式動力伝達装置 10:第1段動力伝達機構(高速段動力伝達機構)
11:第1太陽軸 12:第1固定輪 13:第1遊星ローラ
14:第1キャリア 14a:孔 15:第1支持軸
20:第2段動力伝達機構(低速段動力伝達機構) 21:第2太陽軸
22:第2固定輪 23:第2遊星ローラ 24:第2キャリア
24a:孔 25:第2支持軸 C:軸心

Claims (1)

  1. 軸心回りに回転可能な第1太陽軸、前記第1太陽軸の径方向外側において当該第1太陽軸と同心状に配置された第1固定輪、前記第1太陽軸と第1固定輪との間に第1の負すきまの状態で設けられた複数の第1遊星ローラ、前記各第1遊星ローラを回転自在に支持する複数の第1支持軸、及び前記複数の第1支持軸が圧入されるとともに前記第1遊星ローラの公転に連動して回転する環状の第1キャリアを有する高速段動力伝達機構と、
    前記第1太陽軸よりも低速で軸心回りに回転可能な第2太陽軸、前記第2太陽軸の径方向外側において当該第2太陽軸と同心状に配置された第2固定輪、前記第2太陽軸と第2固定輪との間に第2の負すきまの状態で設けられた複数の第2遊星ローラ、前記各第2遊星ローラを回転自在に支持する複数の第2支持軸、及び前記複数の第2支持軸が圧入されるとともに前記第2遊星ローラの公転に連動して回転する環状の第2キャリアを有する低速段動力伝達機構と、を備え、
    前記第1の負すきまのすきま量と前記第2の負すきまのすきま量とが同一であり、
    前記第1遊星ローラの個数が、前記第2遊星ローラの個数よりも少な
    前記第1キャリアと前記第2キャリアとが同一部材からなり、
    前記同一部材は、周方向に等間隔に配置されている前記複数の第1支持軸を圧入可能であって、かつ、周方向に等間隔に配置されている前記複数の第2支持軸を圧入可能な複数の孔を有する、多段遊星ローラ式動力伝達装置
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