JP7365828B2 - コネクタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタ装置に関する。
従来、電線、電子部品、及び回路基板等に設けられ、それらを互いに電気的に接続するコネクタ装置が普及している。この種のコネクタ装置は、例えば、複数の雄端子及びそれらを収容した雄側ハウジングを備える雄側コネクタと、複数の雌端子及びそれらを収容した雌側ハウジングを備える雌側コネクタとから構成される。コネクタ装置を扱う作業者は、電線、電子部品、及び回路基板等を相互に電気的に接続する際に、雄側ハウジング及び雌側ハウジングを嵌合する(嵌め合わせる)ことによりコネクタ装置の接続作業を行う。
そのような接続作業では、雄側ハウジング及び雌側ハウジングの嵌合の良否を作業者が目視で判断することは容易ではない。そのため、作業者は、それらのハウジングの嵌合が不完全である(以下、半嵌合という。)にも拘わらず、正常に作業を完了したと誤認してしまう可能性がある。また、そのような半嵌合の状態で作業が終了すると、仮に作業後の検査によって雄端子と雌端子との間の電気接続を一時的に確認できた場合でも、後に意図しない雄側ハウジング及び雌側ハウジングの分離(すなわち、雌端子及び雌端子の電気的な切断)などのトラブルが生じ得る。
そこで、そのような半嵌合を検知するために、例えば、被挿入側コネクタのコネクタ挿入口より後方のコネクタ被挿入部に係止孔を穿設し、コネクタ嵌合時にその係止孔と係合する係止突起を挿入側コネクタに突設し、コネクタ挿入時にその係止突起に押圧されることとなるコネクタ挿入口と係止孔との間の縁部に歪みセンサを設け、挿入側コネクタがコネクタ被挿入部に挿入される際、係止突起が当接する縁部の歪みを検出し、この歪み検出時を半嵌合として検知する半嵌合検知機能付コネクタが知られている(特許文献1参照)。
特開平8-222323号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来技術では、互いに嵌合されるハウジング(ここでは、挿入側コネクタ)の一方に歪みセンサを設ける必要があり、さらに、センサを設けたハウジングには、センサ用の配線などの新たな電気的な構造が必要になる。また、コネクタ装置の接続作業では、ハウジング同士が正規の嵌合方向から外れた不適切な方向で嵌合(以下、斜め嵌合という。)した状態となる場合があるが、上記特許文献1の従来技術では、そのような斜め嵌合の防止については、全く考慮されていない。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、コネクタ装置を構成する2つのハウジングが正常に嵌合された状態にあることを、視覚的に判定可能とするコネクタ装置を提供することを主目的とする。
本発明の第1の側面では、複数の第1端子(5)、及び前記複数の第1端子を収容した第1ハウジング(6)を備えた第1コネクタ(2)と、前記複数の第1端子の各々に電気的に接続可能な複数の第2端子(7)、前記複数の第2端子を収容し、かつ前記第1ハウジングに嵌合可能な第2ハウジング(8)、及び前記第1ハウジングとの嵌合方向に直交する方向に延在するように前記第2ハウジングに設けられたガイド溝(26)に受容され、前記ガイド溝に進入した進入位置と、前記ガイド溝から部分的に突出した退出位置との間で変位可能なスライドプレート(9)を備えた第2コネクタ(3)と、を含むコネクタ装置であって、前記第ハウジングと前記スライドプレートとの間には、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングの嵌合の完了にともない、前記スライドプレートを前記進入位置から前記退出位置に向けて駆動するカム機構(17,38,37,60)が設けられ、前記スライドプレートの前記退出位置側の端部には、少なくとも1つの被視認部(36A-36C)が設けられ、前記第2ハウジングの少なくとも前記ガイド溝が設けられた部位が収容される前記第1ハウジングの周壁(12)には、前記退出位置にある前記スライドプレートの前記被視認部を、外部から視認可能とする少なくとも1つの視認用孔(15A-15C)が設けられている構成とする。
これによると、コネクタ装置の接続作業を行う作業者は、第1ハウジングの視認用孔から露出するスライドプレートの被視認部を目視確認することにより、2つのハウジング(第1ハウジング及び第2ハウジング)が正常に嵌合された状態にあることを、視覚的に判定することが可能となる。
本発明の第2の側面では、前記被視認部の少なくとも1つは、前記退出位置において、前記嵌合方向から見て前記第1ハウジングの前記周壁の外面よりも外側に突出するように設けられた構成とする。
これによると、作業者は、2つのハウジングが正常に嵌合された状態にあることを、作業姿勢を大きく変化させることなく容易に判定することが可能となる。
本発明の第3の側面では、前記第2ハウジングは、前記嵌合方向から見て前記第1ハウジングの前記視認用孔の少なくとも1つが設けられた位置に対応する部位が内側に切り欠かれた切欠き部(85A,85B)を有する構成とする。
これによると、スライドプレートの被視認部がコネクタ装置の外縁から外側に突出すること(すなわち、コネクタ装置の大型化)を抑制しつつ、作業者にとって容易に視認可能な被視認部を実現することができる。
本発明の第4の側面では、前記少なくとも1つの被視認部には、前記第1ハウジングとの前記嵌合方向に直交する左右方向において前記スライドプレートの中間部に配置された第1被視認部(36A)と、前記左右方向において前記第1被視認部を挟み込むように前記スライドプレートの両端側にそれぞれ配置された第2及び第3被視認部(36B,36C)とが含まれる構成とする。
これによると、作業者は、2つのハウジングが正常に嵌合された状態にあることを、嵌合方向に直交する左右方向に配置された3つの視認部によって容易かつ確実に判定することが可能となる。
本発明の第5の側面では、前記被視認部の少なくとも1つは、係合爪(36A)からなり、前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に、前記係合爪は、前記ガイド溝内に位置し、前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に、前記係合爪は、前記ガイド溝の開口を画成する前記第2ハウジングの外壁に係止された状態となる構成とする。
これによると、スライドプレートが退出位置にある(2つのハウジングが正常に嵌合された状態にあることが示される)状態が安定的に維持される。
本発明の第6の側面では、前記係合爪は、前記進入位置側から前記退出位置側に至るにつれて前記嵌合方向側により変位するように傾斜する傾斜面(41A)を有し、前記傾斜面の少なくとも一部は、前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に前記視認用孔内に位置し、かつ前記第2ハウジングが前記第1ハウジングとの反嵌合方向に移動することにより、前記視認用孔の縁または周面(91,92)によって前記嵌合方向に押圧される構成とする。
これによると、第2ハウジングが第1ハウジングとの反嵌合方向に移動する(すなわち、第1ハウジング及び第2ハウジングの嵌合が解除される)場合に、傾斜面が視認用孔の縁または周面によって嵌合方向に押圧されるため、作業者は、第1ハウジング及び第2ハウジングの嵌合を解除するための力を、傾斜面及び視認用孔を介してスライドプレートを進入位置側に駆動する力としても作用させることができる。その結果、作業者は、スライドプレートを直接操作する必要なく、第1ハウジング及び第2ハウジングの嵌合を解除することができる。
本発明の第7の側面では、前記複数の第2端子の各々は、前記第2ハウジングに正常に収容された状態において前記ガイド溝内に位置することにより、前記進入位置にある前記スライドプレートの一部(69,71)を受容した状態で係止される被係止部(68A,68B)を有する構成とする。
これによると、第1ハウジング及び第2ハウジングの嵌合の完了前に、作業者は、スライドプレートを進入位置にある状態とすることで、複数の第2端子が第2ハウジングに正常に収容されていることを確認することができる。
本発明の第8の側面では、前記被係止部が前記スライドプレートの一部を受容した状態は、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングの嵌合の完了にともない解除される構成とする。
これによると、第1ハウジング及び第2ハウジングの嵌合の完了時(すなわち、第1端子及び第2端子の電気的な接続時)に第2端子の各々の係止が解除される。その結果、第2端子は、浮動状態(非固定状態)となってその姿勢の自由度が向上し、第1端子との適切な接続が実現される。
本発明の第9の側面では、前記スライドプレートの前記進入位置側には、前記カム機構を構成する突部(38)が更に設けられ、前記第1ハウジングは、前記第2ハウジングと嵌合する際に、前記突部と共に前記カム機構を構成し、前記突部に対して前記スライドプレートを前記退出位置側に駆動する力を付与する駆動壁(17D)を有する構成とする。
これによると、第1ハウジング及び第2ハウジングが嵌合する場合に、スライドプレートの突部が第1ハウジングの駆動壁によって退出位置側に駆動されるため、作業者は、第1ハウジングに第2ハウジングを嵌合させるための力を、カム機構を介して、スライドプレートを退出位置側に駆動する力としても作用させることができる。その結果、作業者は、スライドプレートを直接操作する必要なく、第1ハウジング及び第2ハウジングを嵌合させることができる。
本発明の第10の側面では、前記第2ハウジングは、前記ガイド溝に連通し、かつ前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に前記突部が挿通されるプレート挿通孔(27)を有し、前記突部は、前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に前記プレート挿通孔から前記第2ハウジングの外部に突出し、前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に前記ガイド溝内に位置する構成とする。
これによると、簡易な構成により、第1ハウジングに第2ハウジングを嵌合させるための作業者の力を、スライドプレートを退出位置側に駆動する力として作用させることができる。
本発明の第11の側面では、前記駆動壁は、前記嵌合方向に直交するように配置され、前記第1ハウジングは、前記駆動壁の左右に連なるように、前記嵌合方向に延在する一対の縦壁(17A,17B)を更に有し、前記突部には、前記嵌合方向に直交する左右方向に前記一対の縦壁よりも広い間隔で互いに離間された一対の弾性アーム(51A,51B)が含まれ、前記一対の弾性アームには、互いに接近する方向に弾性変形すべく前記一対の縦壁の上縁に係合する斜面(81B)が形成されている構成とする。
これによると、第1ハウジング及び第2ハウジングが嵌合する場合に、一対の弾性アームの斜面が、縦壁の上縁に係合することにより、弾性アームを互いに近づける向きに弾発的に変形させる。その結果、作業者が、ハウジング同士を正規の嵌合方向から外れた不適切な方向で嵌合させようとした場合、弾性アームを互いに近づける向きに弾発的に変形させることができず、第1ハウジング及び第2ハウジングの嵌合が阻害される(すなわち、斜め嵌合を防止することができる)。なお、弾性アームを互いに近づける向きに弾発的に変形させる構成により、作業者が第1ハウジング及び第2ハウジングを嵌合させるために作用させる力に対して適度な反発力を生じさせる(すなわち、慣性ロック的な作用を生じさせる)ことができる。
本発明の第12の側面では、前記第1ハウジングの前記周壁は、前記嵌合方向から見て略矩形状の外周面を有し、前記一対の縦壁は、前記周壁の一部として形成され、前記嵌合方向から見て前記略矩形状の外周面から外方に突出するように設けられた凸状壁(17)の一部を形成し、前記駆動壁は、前記凸状壁において前記嵌合方向側の開口を閉鎖する底壁(17D)を形成する構成とする。
これによると、簡易な構成により、第1ハウジングに第2ハウジングを嵌合させるための作業者の力を、スライドプレートを退出位置側に駆動する力として作用させることができる。
本発明の第13の側面では、前記突部は、前記一対の弾性アームの先端にそれぞれ設けられた一対のアーム係止爪(52A,52B)を有し、前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に、前記一対のアーム係止爪は、前記一対の弾性アームが互いに接近する方向に弾性変形することにより、前記プレート挿通孔に挿通可能な状態となり、前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に、前記一対のアーム係止爪は、前記プレート挿通孔から前記第2ハウジングの外部に突出し、前記一対の弾性アームの弾性変形の回復により、前記プレート挿通孔の開口を画成する前記第2ハウジングの外壁に係止された状態となる構成とする。
これによると、一対のアーム係止爪がプレート挿通孔から第2ハウジングの外部に突出した状態(すなわち、スライドプレートが進入位置にある状態)が安定的に維持される。
本発明の第14の側面では、前記嵌合方向に直交する左右方向における前記スライドプレートの両端部には、それぞれ前記カム機構を構成する一対の側片(37)が更に設けられ、前記第1ハウジングは、前記一対の側片と共に前記カム機構を構成し、かつ前記一対の側片に対して前記スライドプレートを前記退出位置側に駆動する力をそれぞれ付与する一対の係合片(60)を有する構成とする。
これによると、第1ハウジング及び第2ハウジングが嵌合する場合に、スライドプレートの一対の側片が第1ハウジングの一対の係合面によって退出位置側に駆動されるため、作業者は、第1ハウジングに第2ハウジングを嵌合させるための力を、カム機構を介して、スライドプレートを退出位置側に駆動する力としても作用させることができる。その結果、作業者は、スライドプレートを直接操作する必要なく、第1ハウジング及び第2ハウジングを嵌合させることができる。
このように本発明によれば、コネクタを構成する2つのハウジングが正常に嵌め合わされた状態にあることを、視覚的に判定することが可能となる。
実施形態に係るコネクタ装置の分解斜視図 コネクタ装置の一連の接続動作を示す説明図 図2(B)及び(C)の間のコネクタ装置1の状態を示す説明図 図3及び図2(C)の間のコネクタ装置1の状態を示す説明図 図4中のV-V線断面図 図4中のVI-VI線断面図 図4中のVII-VII線断面図 図2(C)中のVIII-VIII線断面図 図2(C)中のIX-IX線断面図 図2(C)中のX-X線断面図 雄側コネクタ及び雌側コネクタの接続時におけるスライドプレートの突部の動作を示す説明図 スライドプレート9の進退動作の説明図 平面視におけるスライドプレートの被視認部の露出動作を示す説明図 雄側コネクタ及び雌側コネクタの斜め嵌合の状態を示す説明図 コネクタ装置の分離動作におけるスライドプレートのスライド動作の要部を示す説明図 コネクタ装置の分離動作におけるスライドプレートのスライド動作の要部を示す説明図
以下、本発明の実施形態に係るコネクタ装置について図面を参照しながら説明する。ここでは、便宜上、コネクタ装置及びその構成要素に関する方向は、各図に矢印で示した方向(前後、左右、上下)に従う。ただし、コネクタ装置の実用上の配置は、それらの方向に限定されるものではない。
図1は、実施形態に係るコネクタ装置1の分解斜視図である。図2(A)-(C)は、コネクタ装置1(雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3)の一連の接続動作を示す説明図である。図3は、図2(B)及び(C)の間のコネクタ装置1の状態を示す説明図である。なお、図1では、雌側コネクタ3(図2(A)参照)の図示を省略している。
コネクタ装置1は、電気的接続器具として用いられ、図1-図3に示すように、互いに着脱可能に接続される雄側コネクタ(第1コネクタ)2及び雌側コネクタ(第2コネクタ)3を備える。
雄側コネクタ2は、複数の雄端子(第1端子)5、及びそれら複数の雄端子5を収容する雄側ハウジング(第1ハウジング)6を備える。一方、雌側コネクタ3は、複数の雌端子(第2端子)7、それら複数の雄端子5を収容する雌側ハウジング(第2ハウジング)8、及び雌側ハウジング8内でスライド可能に設けられたスライドプレート9を備える。
各雄端子5は、互いに同一の形状を有する。同様に、各雌端子7は、互いに同一の形状であって、各雄側コネクタ2と電気的に接続可能な形状を有する。各雄端子5及び各雌端子7は、それぞれ金属性のコイル材のプレス加工によって製造される。
雄側ハウジング6内には、複数の雄端子5が、所定の間隔で左右方向に並ぶように配置される。ここでは、複数の雄端子5は前後2列に配置される。同様に、雌側ハウジング8内には、複数の雌端子7が、複数の雄端子5にそれぞれ対応する位置に配置される。各雄端子5の下部5Aは、雄側ハウジング6の下部から露出し、はんだ付けにより図示しない回路基板に固定される。
雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8は、それぞれ略直方体形状をなし、合成樹脂などの非導電性材料から形成される。
雄側ハウジング6は、平面視において略矩形の外周面を有し、前後及び左右の側壁12A-12D(以下、総称する場合には「周壁12」という。)と、その周壁12ともに雌側コネクタ3(雌側ハウジング8)の収容スペースを画成する底壁13とを有する。
前側の側壁12Aには、左右方向に所定の間隔をおいて略矩形の中央孔15A、左孔15B、及び右孔15C(以下、総称する場合には、「視認用孔15」という。)がそれぞれ形成されている。中央孔15Aは、前側の側壁12Aにおける左右方向の中央に配置される。左孔15B及び右孔15Cは、側壁12Aにおいて中央孔15Aを挟み込むように左右にそれぞれ配置される。また、左孔15B及び右孔15Cは、互いに同一の形状(左右方向に長い略長方形状)であって、中央孔15Aよりも左右方向に大きいサイズを有する。後述するように、視認用孔15は、コネクタ装置1(雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3)の接続作業を行う作業者等が、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8の正常な嵌合を目視確認(すなわち、視覚的に判定)するために用いられる。
なお、周壁12の視認用孔15は、必ずしも複数形成される必要はなく、少なくとも1つの孔(例えば、中央孔15Aのみ)が形成されていればよい。また、視認用孔15の少なくとも1つは、厳密な孔である必要はなく、例えば、同様の機能を有する切欠き等であってもよい。
また、周壁12における後側の側壁12Bには、雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3の嵌合方向(ここでは、上方)から見て、略矩形状をなす周壁12の本体の外周面から外方に突出するように設けられた凸状壁17が設けられている。
凸状壁17は、左右の縦壁17A、17B、横壁17C、及び底壁(駆動壁)17Dを有する。凸状壁17の内部スペースは、縦壁17A、17Bの間の前方の開口を介して周壁12の本体の内部スペースに連通する。また、凸状壁17は、縦壁17A、17B及び横壁17Cによって形成される上方の開口を有する。
縦壁17A、17Bは、略矩形の板状をなし、周壁12の本体から互いに離間された状態で後方に突出する。縦壁17A、17Bは、左右方向に略垂直に配置される。横壁17Cは、縦壁17A、17Bの後縁を互いに接続する。これにより、横壁17Cは、前後方向に略垂直に配置される。底壁17Dは、縦壁17A、17B及び横壁17Cによって形成される下方の開口を閉鎖する。これにより、底壁17Dは、上下方向(嵌合方向)に略垂直に配置される。後述するように、凸状壁17は、雄側ハウジング6とスライドプレート9との間に設けられる第1のカム機構の一部を構成する。
一方、雌側ハウジング8は、ハウジング本体21と、ハウジング本体21の上部に設けられたフランジ部22とを有する。
ハウジング本体21は、各雌端子7をそれぞれ収容する複数の端子収容孔25を有する。複数の端子収容孔25は、所定の間隔で左右方向に並ぶように配置されている。ここでは、複数の端子収容孔25は前後2列に配置される。各端子収容孔25は、ハウジング本体21を上下方向に概ね貫通するように延在する。また、ハウジング本体21には、平面視において、端子収容孔25の前後の列を仕切るように、左右方向に延在する中間壁23を有する。
また、ハウジング本体21には、スライドプレート9を受容するガイド溝26が形成されている。ガイド溝26は、ハウジング本体21の前面から後方に向けて所定の深さで設けられている。ガイド溝26は、上下方向(嵌合方向)に略直交する方向に延在する。また、ガイド溝26は、ハウジング本体21の前面及び左右側面の一部(前面側)に開口する。また、ガイド溝26は、端子収容孔25の一部(少なくとも前側の列)を上下に分断するように形成されている。
さらに、ハウジング本体21には、ガイド溝26を画定する後面(ガイド溝26の底面に相当)からハウジング本体21の後面に至るプレート挿通孔27(図3参照)が形成されている。
フランジ部22は、ハウジング本体21の上部の周縁から外方に張り出すように形成されおり、嵌合方向(ここでは、上方)から見た平面視において略矩形の外縁を有する環状をなす。フランジ部22の左右側部には、下方に向けて延出する係合片31がそれぞれ設けられている。各係合片31の先端(ここでは、下端)には、外方に向けて延出するハウジング係止爪32が形成されている。各ハウジング係止爪32は、雄側ハウジング6と雌側ハウジング8との嵌合の際に、雄側ハウジング6の左右の側壁12C、12Dの内側に形成された対応係止部33に係止される。各対応係止部33は、ハウジング係止爪32を受容可能なように前後方向に延在する溝として設けられているが、その形態については種々の変更が可能である。
スライドプレート9は、ハウジング本体21のガイド溝26に受容され、ガイド溝26に進入した進入位置(図2(B)参照)と、ガイド溝26から後方に部分的に突出した退出位置(図2(A)参照)との間で、前後方向に変位可能である。スライドプレート9は、プレート本体35、複数の被視認部36A-36C、左右一対の側片37、及び突部38を有する。
プレート本体35は、平面視において略矩形状をなし、複数の雌端子7の少なくとも一部(ここでは、前側の列を形成する雌端子7)がそれぞれ挿通される複数の端子挿通孔40を有する。スライドプレート9の各端子挿通孔40は、各端子収容孔25と略同一の形状を有する。また、各端子挿通孔40は、スライドプレート9がガイド溝26に受容された状態(図2(A)参照)で、各端子収容孔25と上下方向に重なるように(すなわち、ガイド溝26によって上下に分断された雌側ハウジング8の部位を補完するように)配置されている。
被視認部36A(第1被視認部)は、嵌合方向に直交する左右方向においてスライドプレート9の中間部に配置される。被視認部36Aは、雌側ハウジング8に係合可能な係合爪として形成される。この係合爪は、上方に突出するように形成され、後方(進入位置側)から前方(退出位置側)に至るにつれて下方(嵌合方向側)により変位するように傾斜する傾斜面41Aを有する。
被視認部36B、36C(第2被視認部、第3被視認部)は、略同一の形状(左右対称の形状)を有し、左右方向において被視認部36Aを挟み込むようにスライドプレート9の両端側にそれぞれ配置される。被視認部36B、36Cは、プレート本体35の上面の前縁から前方に至るにつれて下方により変位するように傾斜する傾斜面41B、41Cをそれぞれ有する。傾斜面41B、41Cの左右方向の長さは、被視認部36Aの傾斜面41Aよりも小さく設定されている。また、傾斜面41B、41Cの水平方向に対する傾斜角度は、被視認部36Aの傾斜面41Aの傾斜角度よりも小さく設定されている。
各側片37は、スライドプレート9の左右の端部にそれぞれ設けられる。各側片37は、それぞれ被視認部36B、36Cの一部(傾斜面41B、41C)を構成する。各側片37は、それぞれ傾斜面41B、41Cを含む部位を基端として後方に延出することにより、それらの後端部45が自由端をなす。各後端部45には、前方から後方に至るにつれて上方により変位するように傾斜する傾斜面47がそれぞれ形成されている。
突部38は、プレート本体35の後縁から後方に突出するように設けられている。突部38は、スライドプレート9の左右方向の中間に位置する。また、突部38は、左右方向に互いに離間された弾性変形可能な一対の弾性アーム51A、51Bを有する。各弾性アーム51A、51Bの先端(後端)には、それぞれアーム係止爪52A、52Bが設けられている。突部38は、スライドプレート9がハウジング本体21のガイド溝26に受容された状態(図2(A)及び後述する図8参照)において、ハウジング本体21のプレート挿通孔27に挿入された状態となる。後述するように、突部38(特に、後述する後面下部82B)は、凸状壁17(特に、底壁17D)と共に雄側ハウジング6とスライドプレート9との間に設けられる第1のカム機構を構成する。
ハウジング本体21の下部は、雄側ハウジング6と雌側ハウジング8との嵌合の際に、雄側ハウジング6の周壁12に収容される。なお、ハウジング本体21は、少なくともガイド溝26が設けられた部位が周壁12に収容される構成であればよい。
コネクタ装置1を取り扱う作業者は、例えば、次のような手順により雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3の接続作業を行うことができる。
まず、作業者(図示せず)は、図1中の矢印Aに示すように、スライドプレート9を雌側ハウジング8のガイド溝26に取り付ける。このとき、スライドプレート9の被視認部36Aをなす係止爪は、図2(A)に示すように、雌側ハウジング8(ハウジング本体21)のガイド溝26を画成する前側の外壁に係止された状態となる。このとき、スライドプレート9は、退出位置にあり、それ以上のガイド溝26内への進入が被視認部36Aの係止によって阻止される。これにより、スライドプレート9は、退出位置に安定的に保持される。また、このとき、作業者は、雄側ハウジング6に複数の雄端子5を取り付ける。さらに、各雄端子5は、図示しない回路基板にはんだ付けされてもよい。
次に、作業者は、図2(A)中の矢印Bに示すように、複数の導線55にそれぞれ接続された各雌端子7を対応する雌側ハウジング8の各端子収容孔25に挿入する。これにより、図2(B)に示すように、全ての雌端子7が雌側ハウジング8に収容された状態となる。
その後、作業者は、図2(B)に示す状態において、スライドプレート9の傾斜面41Aを指で下方に押圧してスライドプレート9を弾性変形させ、雌側ハウジング8の外壁に対する被視認部36Aの係止を解除する。その状態で、作業者は、スライドプレート9を前方に押し込み、進入位置(後述する図5参照)まで移動させる。このとき、図3に示すように、突部38のアーム係止爪52A、52Bが、ハウジング本体21のプレート挿通孔27からハウジング本体21の後方に突出した状態となる。
続いて、作業者は、図2(B)中の矢印Cに示すように、雌側ハウジング8を雄側ハウジング6の周壁12に挿入する。これにより、図2(C)に示すように、雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3の接続が完了する。
詳細は後述するが、図2(B)(図3)及び図2(C)の間に、スライドプレート9は、雄側ハウジング6との係合によって退出位置側に向けて駆動され、最終的に、図2(C)に示す雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3の接続の完了にともない退出位置に移動する。
なお、ここでは、雄側コネクタ2に向けて雌側コネクタ3を移動させたが、これに限らずそれらの接続の際には、作業者は、雌側コネクタ3及び雄側コネクタ2の少なくとも一方を他方に対して相対移動させればよい。
図4は、図3及び図2(C)の間のコネクタ装置1の状態(雄側ハウジング6に対する雌側ハウジング8の挿入途中)を示す説明図である。図5は図4中のV-V線断面図である。図6は図4中のVI-VI線断面図である。図7は図4中のVII-VII線断面図である。なお、図4-図7では、雌端子7の図示を省略している。
図4に示すように、雌側ハウジング8のハウジング本体21が雄側ハウジング6の周壁12に途中まで挿入されると、図5及び図6に示すように、進入位置にあるスライドプレート9の突部38が雄側ハウジング6の凸状壁17内に上方から挿入される。
また、このとき、図7に示すように、スライドプレート9の左右の側片37(後端部45)は、それらに対応して雄側ハウジング6の左右の側壁12B、12Cの内側に設けられた左右の係合片60に当接する。より詳細には、スライドプレート9の傾斜面47の各々が、雄側ハウジング6の各係合片60に形成された係合面61にそれぞれ当接する。各係合片60の係合面61は、各側片37の傾斜面47に対向するように後方から前方に至るにつれて下方により変位するように傾斜しており、それら傾斜面47と共に、雄側ハウジング6とスライドプレート9との間に設けられる第2のカム機構を構成する。
これにより、図4に示した状態から雌側ハウジング8が下方(雄側ハウジング6側)に更に挿入されると、スライドプレート9は第2のカム機構を介して前方(退出位置側)に駆動される。
次に、図2(C)に示すコネクタ装置1の接続完了時の内部構成について説明する。図8は図2(C)中のVIII-VIII線断面図である。図9は図2(C)中のIX-IX線断面図である。図10は図2(C)中のX-X線断面図である。なお、図8-図10では、雌端子7の図示を省略している。
図2(C)に示すように、コネクタ装置1の接続が完了すると、図8-図10に示すように、スライドプレート9が退出位置に移動する。このとき、スライドプレート9の被視認部36A-36Cは、雄側ハウジング6の側壁12Aに形成された中央孔15A、左孔15B、及び右孔15Cに対してそれぞれ内側から挿入された状態となる。これにより、作業者は、中央孔15A、左孔15B、及び右孔15Cから露出する被視認部36A-36Cを目視で確認することが可能となり、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8が正常に嵌合された状態にあることを、視覚的に判定することが可能となる。
また、このとき、図8及び図9に示すように、退出位置にあるスライドプレート9の突部38は、スライドプレート9の前方への移動により、凸状壁17内から脱出し、プレート挿通孔27内に収容された状態となる。
さらに、このとき、図10に示すように、退出位置にあるスライドプレート9の左右の側片37は、前方に移動したことにより、それぞれ左右の係合片60との係合が解除された状態となる。
図11(A)、(B)は雌側コネクタ3におけるスライドプレート9による雌端子7の係止動作の態様を示す説明図である。
図11(A)に示すように、スライドプレート9が退出位置(すなわち、図2(B)に示された状態)にある場合、前列の雌端子(ここでは、符号7Aで示す)の各々は、対応するスライドプレート9(プレート本体35)の各端子挿通孔40に挿通(遊嵌)されている。このとき、各雌端子7Aは、各端子挿通孔40に対応するように、雄側ハウジング6における前側の側壁12Aの内側に設けられた各ハウジングランス65によって係止されることにより、上方(すなわち、雄側ハウジング6からの脱出方向)への移動が規制される。一方、後列の雌端子(ここでは、符号7Bで示す)の各々は、スライドプレート9(プレート本体35)の前方に位置する。このとき、各雌端子7Bは、ハウジングランス65と同様の構成を有する各ハウジングランス66によって係止されることにより、上方への移動が規制される。各ハウジングランス66は、端子挿通孔40の一部を画定する中間壁23の後側に設けられている。
また、図11(B)に示すように、雌端子7A、7Bには、スライドプレート9の一部を受容可能な係止凹部68A、68B(被係止部)がそれぞれ設けられている。スライドプレート9が進入位置(すなわち、図3及び図5に示された状態)にある場合、前列の雌端子7Aの係止凹部68Aには、スライドプレート9において各端子挿通孔40を画定する孔の縁部(前縁部)69が前方から嵌め込まれた状態となる。これにより、各雌端子7Aの上下方向の移動が規制される。同様に、後列の雌端子7Bの係止凹部68Bには、スライドプレート9のプレート本体35の後縁部71が前方から嵌め込まれた状態となる。これにより、各雌端子7Bの上下方向の移動が規制される。
スライドプレート9は、雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3の接続が完了するときに(図2(C)参照)、図11(B)に示した進入位置から再び図11(A)に示した退出位置に移動する。
図12(A)-(E)は、スライドプレート9の進退動作の説明図である。(A)-(E)において、上段及び中段は、それぞれ雌側ハウジング8のプレート挿通孔27に挿通されるスライドプレート9の突部38の斜視図及び正面図(後方から見た図)である。また、下段は、スライドプレート9を左右方向の中間で切断した断面を含むコネクタ装置1の断面図である。
図12(A)は、上述の図2(B)に対応する状態であって、スライドプレート9が退出位置側にある場合を示している。このとき、スライドプレート9の突部38は、雌側ハウジング8のプレート挿通孔27内に位置している。
次に、図12(B)は、上述の図3に対応する状態であって、スライドプレート9が退出位置側から進入位置に移動した場合を示している。このとき、スライドプレート9の突部38が、ハウジング本体21のプレート挿通孔27からハウジング本体21の後方に突出した状態となる。また、このとき、突部38では、後方から見たアーム係止爪52A、52Bの左右の外縁が、雄側ハウジング6の凸状壁17(図12(B)-(D)中の中段に2点鎖線で示す)の左右の縦壁17A、17Bの内周面よりも広い間隔となるように、弾性アーム51A、51Bが互いに離間されている。また、突部38におけるアーム係止爪52A、52Bは、下方に突出した形状を有しており、雌側ハウジング8の外周面においてプレート挿通孔27の開口を画成する部位に係止される。これにより、スライドプレート9の退出位置側への移動が規制される。
次に、図12(C)は、上述の図5に対応する状態であって、雌側ハウジング8が雄側ハウジング6に挿入されることにより、スライドプレート9の突部38が、雄側ハウジング6の凸状壁17(図12(B)-(D)中の中段に2点鎖線で示す)内に上方から挿入された場合を示している。
ここで、各アーム係止爪52A、52Bは、左右対称であることを除けば略同一の形状を有しており、それぞれ内側面80、外側面81、後面82、及び底面83を有する。内側面80は、左右方向に略垂直に配置される。外側面81は、左右方向に略垂直に配置された外側面上部81Aと、外側面上部81Aの下方に連なり、上方から下方に至るにつれて内側により変位するように傾斜した外側面下部(斜面)81Bとを有する。後面82は、外側面81の外側面上部81Aの後縁からより後方に至るにつれて内側により変位するように傾斜した後面上部82Aと、後面上部82Aの下方に連なり、上方から下方に至るにつれて前側により変位するように傾斜した後面下部82Bとを有する。底面83は、内側面80、外側面下部81B、及び後面下部82Bのそれぞれの下端に連なり、アーム係止爪52A、52Bの先端縁(下端縁)を形成する。
このような各アーム係止爪52A、52Bの形状により、上述の図12(B)に示した状態から雌側ハウジング8(スライドプレート9)が下方に移動すると、アーム係止爪52A、52Bの外側面下部81Bが左右の縦壁17A、17Bの上縁に略同時にそれぞれ係合(当接)する。その後、スライドプレート9が更に下方に移動することにより、アーム係止爪52A、52Bには、縦壁17A、17Bによって互いに内側に変位する方向の力が付与され、図12(C)に示すように、弾性変形によって互いに接近した状態となる。このとき、雌側ハウジング8(スライドプレート9)を下方に移動させる力は、アーム係止爪52A、52Bの外側面下部81Bによって、アーム係止爪52A、52Bを内側(接近方向)に移動させる力に変換される。
このようなアーム係止爪52A、52B(弾性アーム51A、51B)の弾性変形により、後方から見た突部38の外形は、図12(D)に示すように、プレート挿通孔27を通過可能なサイズに縮小される。また、このとき、アーム係止爪52A、52Bの後面下部82Bが、凸状壁17の底壁17Dの上面にそれぞれ係合(当接)する。その後、スライドプレート9がさらに下方に移動することにより、アーム係止爪52A、52Bは、底壁17Dによって前方(退出位置側)に駆動する力を付与され、退出位置に向けて移動する。このとき、雌側ハウジング8(スライドプレート9)を下方に移動させる力が、アーム係止爪52A、52Bの後面下部82Bによって、スライドプレート9を退出位置側に移動させる力に変換される。
その結果、図12(E)に示すように、スライドプレート9は退出位置に移動する。この図12(E)は、上述の図2(C)に対応する状態であって、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8の嵌合が完了した状態を示す。
図13(A)、(B)は平面視におけるスライドプレート9の被視認部の露出動作を示す説明図である。
図13(A)は、上述の図5に対応する状態であって、スライドプレート9が進入位置にある場合を示している。このとき、上方から見た平面視において、スライドプレート9は、雌側ハウジング8のガイド溝26内に没入した状態にあって、作業者はスライドプレート9(被視認部36A-36C)を目視確認できない。
図13(B)は、上述の図2(C)に対応する状態であって、スライドプレート9が退出位置にある場合を示している。このとき、上方から見た平面視において、スライドプレート9の左右の被視認部36B、36Cは、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8の外縁よりも外側に位置しており、作業者はそれら被視認部36B、36Cを目視確認できる。このように、スライドプレート9が退出位置にある場合に、複数の被視認部36A-36Cの少なくとも1つが、平面視において雄側ハウジング6の前記周壁の外面よりも外側に突出するようにすることで、作業者は、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8が正常に嵌合された状態にあることを、作業姿勢を大きく変化させることなく容易に判定することが可能となる。
雌側ハウジング8のフランジ部22には、平面視において雄側ハウジング6の左孔15B及び右孔15Cが設けられた位置に対応する部位が内側に切り欠かれることにより、切欠き部85A、85Bが設けられている。これにより、スライドプレート9の被視認部36B、36Cがコネクタ装置1の外縁から外側に突出すること(すなわち、コネクタ装置の大型化)を抑制しつつ、作業者にとって容易に視認可能な被視認部を実現することができる。なお、雌側ハウジング8には、切欠き部85A、85Bの代わりに、雌側ハウジング8(フランジ部22)を上下方向に貫通する貫通孔を設けることもできる。これにより、作業者は、平面視において、その貫通孔から退出位置にあるスライドプレート9の被視認部36B、36Cを視認することが可能となる。
図14は雄側コネクタ2及び雌側コネクタ3の斜め嵌合の状態を示す説明図である。
図14に示すように、作業者が、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8を正規の嵌合方向(ここでは、上下方向)から外れた不適切な方向(図14中の仮想軸線D参照)で嵌合させようとする(斜め嵌合させる)ことを仮定する。
その場合、上述の図12(B)に示した状態とは異なり、雌側ハウジング8(スライドプレート9)が下方に移動した際に、アーム係止爪52A、52Bの下部(外側面下部81B)は、凸状壁17(左右の縦壁17A、17B)の上縁に同時に係合(当接)することはない。ここでは、アーム係止爪52Bが先に凸状壁17の上縁に係合するため、アーム係止爪52A、52Bは、左右で等しく弾性変形せず、凸状壁17内への進入が阻害される。これにより、作業者は、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8を斜め嵌合させていることに気づき、嵌合方向を正規の方向に修正することが可能となる。
また、作業者が、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8を斜め嵌合させた場合には、雌側ハウジング8の左右に設けられた係合片31(ハウジング係止爪32)を、雄側ハウジング6に適切に係合させることが難しくなる。これによっても、作業者は、雄側ハウジング6及び雌側ハウジング8を斜め嵌合させていることに気づくことができる。
次に、コネクタ装置1の分離操作の概要について説明する。図15及び図16はコネクタ装置1の分離動作におけるスライドプレート9のスライド動作の要部を示す説明図である。ここで、図15は、左右方向の中間部におけるコネクタ装置1の断面及びその要部拡大図を示しており、図16は、左右方向の左端側におけるコネクタ装置1の断面及びその要部拡大図を示している。
作業者は、図15に示すように、正規に接続された状態のコネクタ装置1の接続を解除する分離操作を行うことができる。このとき、作業者は、自身の指や適切な工具によって、スライドプレート9の被視認部36Aの傾斜面41Aを下方に押圧する。これにより、矢印Eで示すようにスライドプレート9が弾性変形して被視認部36Aが下方に移動し、雌側ハウジング8の前側の外壁に対する係止が解除される。その状態で、作業者は、さらに被視認部36Aを後方(進入位置側)に押し込むことで、コネクタ装置1の接続を解除可能となる。
或いは、作業者は、雄側ハウジング6から上方に引き抜く力を雌側ハウジング8に作用させると、スライドプレート9の被視認部36Aの傾斜面41Aは、中央孔15Aを画成する孔の上縁91に当接することにより、下方に押圧される。これにより、スライドプレート9が弾性変形して被視認部36Aが下方に移動し、雌側ハウジング8の前側の外壁に対する係止が解除される。さらに、被視認部36Aの傾斜面41Aによって、雌側ハウジング8を上方に引き抜く力がスライドプレート9を進入位置側に駆動する力に変換される。これにより、スライドプレート9が進入位置に移動し、作業者は、コネクタ装置1の接続を解除可能となる。
また、このとき、図16に示すように、スライドプレート9の被視認部36Bの傾斜面41Bは(被視認部36Cの場合も同様)、左孔15Bを画成する孔の上縁92に当接することにより、下方に押圧される。これにより、スライドプレート9を進入位置側に駆動する力が助長され、矢印Fで示すようにスライドプレート9を進入位置に容易に移動させることができる。この場合、スライドプレート9の左右両端側に力がバランス良く付与されるため、スライドプレート9を後方に安定的に移動させることができる。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。上述の実施形態に示した本発明に係る木質バイオマス発電システム及び発電方法の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも当業者であれば本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
例えば、上記実施形態では、2つのハウジングが正常に嵌合された状態にあることを、作業者が視覚的に判定することとしたが、必ずしも作業者自身が直接判定する必要はなく、例えば、作業者は、2つのハウジングが正常に嵌合された状態にあることを、公知の画像認識技術を適用した画像処理装置を用いてコネクタ装置の撮影画像から判定してもよい。
1 :コネクタ装置
2 :雄側コネクタ(第1コネクタ)
3 :雌側コネクタ(第2コネクタ)
5 :雄端子(第1端子)
6 :雄側ハウジング(第1ハウジング)
7 :雌端子(第2端子)
8 :雌側ハウジング(第2ハウジング)
9 :スライドプレート
12 :周壁
13 :底壁
15A :中央孔(視認用孔)
15B :左孔(視認用孔)
15C :右孔(視認用孔)
17 :凸状壁
17A,17B:縦壁
17C :横壁
17D :底壁(駆動壁)
21 :ハウジング本体
22 :フランジ部
23 :中間壁
25 :端子収容孔
26 :ガイド溝
27 :プレート挿通孔
31 :係合片
32 :ハウジング係止爪
33 :対応係止部
35 :プレート本体
36A-36C:被視認部
37 :側片
38 :突部
40 :端子挿通孔
41A-41C:傾斜面
45 :後端部
47 :傾斜面
51A,51B:弾性アーム
52A,52B:アーム係止爪
55 :導線
60 :係合片
61 :係合面
65,66 :ハウジングランス
68A,68B:係止凹部(被係止部)
69 :孔の縁部
71 :後縁部
80 :内側面
81 :外側面
81A :外側面上部
81B :外側面下部(斜面)
82 :後面
82A :後面上部
82B :後面下部
83 :底面
85A,85B:切欠き部
91,92 :上縁

Claims (14)

  1. 複数の第1端子、及び前記複数の第1端子を収容した第1ハウジングを備えた第1コネクタと、
    前記複数の第1端子の各々に電気的に接続可能な複数の第2端子、前記複数の第2端子を収容し、かつ前記第1ハウジングに嵌合可能な第2ハウジング、及び前記第1ハウジングとの嵌合方向に直交する方向に延在するように前記第2ハウジングに設けられたガイド溝に受容され、前記ガイド溝に進入した進入位置と、前記ガイド溝から部分的に突出した退出位置との間で変位可能なスライドプレートを備えた第2コネクタと、を含むコネクタ装置であって、
    前記第1ハウジングと前記スライドプレートとの間には、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングの嵌合の完了にともない、前記スライドプレートを前記進入位置から前記退出位置に向けて駆動するカム機構が設けられ、
    前記スライドプレートの前記退出位置側の端部には、少なくとも1つの被視認部が設けられ、
    前記第2ハウジングの少なくとも前記ガイド溝が設けられた部位が収容される前記第1ハウジングの周壁には、前記退出位置にある前記スライドプレートの前記被視認部を、外部から視認可能とする少なくとも1つの視認用孔が設けられているコネクタ装置。
  2. 前記被視認部の少なくとも1つは、前記退出位置において、前記嵌合方向から見て前記第1ハウジングの前記周壁の外面よりも外側に突出するように設けられた請求項1に記載のコネクタ装置。
  3. 前記第2ハウジングは、前記嵌合方向から見て前記第1ハウジングの前記視認用孔の少なくとも1つが設けられた位置に対応する部位が内側に切り欠かれた切欠き部を有する請求項2に記載のコネクタ装置。
  4. 前記少なくとも1つの被視認部には、前記第1ハウジングとの前記嵌合方向に直交する左右方向において前記スライドプレートの中間部に配置された第1被視認部と、前記左右方向において前記第1被視認部を挟み込むように前記スライドプレートの両端側にそれぞれ配置された第2及び第3被視認部とが含まれる請求項1から請求項3のいずれかに記載のコネクタ装置。
  5. 前記被視認部の少なくとも1つは、係合爪からなり、
    前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に、前記係合爪は、前記ガイド溝内に位置し、前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に、前記係合爪は、前記ガイド溝の開口を画成する前記第2ハウジングの外壁に係止された状態となる請求項1から請求項4のいずれかに記載のコネクタ装置。
  6. 前記係合爪は、前記進入位置側から前記退出位置側に至るにつれて前記嵌合方向側により変位するように傾斜する傾斜面を有し、
    前記傾斜面の少なくとも一部は、前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に前記視認用孔内に位置し、かつ前記第2ハウジングが前記第1ハウジングとの反嵌合方向に移動することにより、前記視認用孔の縁または周面によって前記嵌合方向に押圧される請求項5に記載のコネクタ装置。
  7. 前記複数の第2端子の各々は、前記第2ハウジングに正常に収容された状態において前記ガイド溝内に位置することにより、前記進入位置にある前記スライドプレートの一部を受容した状態で係止される被係止部を有する請求項1から請求項6のいずれかに記載のコネクタ装置。
  8. 前記被係止部が前記スライドプレートの一部を受容した状態は、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングの嵌合の完了にともない解除される請求項7に記載のコネクタ装置。
  9. 前記スライドプレートの前記進入位置側には、前記カム機構を構成する突部が更に設けられ、
    前記第1ハウジングは、前記第2ハウジングと嵌合する際に、前記突部と共に前記カム機構を構成し、前記突部に対して前記スライドプレートを前記退出位置側に駆動する力を付与する駆動壁を有する請求項1から請求項8のいずれかに記載のコネクタ装置。
  10. 前記第2ハウジングは、前記ガイド溝に連通し、かつ前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に前記突部が挿通されるプレート挿通孔を有し、
    前記突部は、前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に前記プレート挿通孔から前記第2ハウジングの外部に突出し、前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に前記ガイド溝内に位置する請求項9に記載のコネクタ装置。
  11. 前記駆動壁は、前記嵌合方向に直交するように配置され、
    前記第1ハウジングは、前記駆動壁の左右に連なるように、前記嵌合方向に延在する一対の縦壁を更に有し、
    前記突部には、前記嵌合方向に直交する左右方向に前記一対の縦壁よりも広い間隔で互いに離間された一対の弾性アームが含まれ、
    前記一対の弾性アームには、互いに接近する方向に弾性変形すべく前記一対の縦壁の上縁に係合する斜面が形成されている請求項9または請求項10に記載のコネクタ装置。
  12. 前記第1ハウジングの前記周壁は、前記嵌合方向から見て略矩形状の外周面を有し、
    前記一対の縦壁は、前記周壁の一部として形成され、前記嵌合方向から見て前記略矩形状の外周面から外方に突出するように設けられた凸状壁の一部を形成し、
    前記駆動壁は、前記凸状壁において前記嵌合方向側の開口を閉鎖する底壁を形成する請求項11に記載のコネクタ装置。
  13. 前記突部は、前記一対の弾性アームの先端にそれぞれ設けられた一対のアーム係止爪を有し、
    前記スライドプレートが前記退出位置にある場合に、前記一対のアーム係止爪は、前記一対の弾性アームが互いに接近する方向に弾性変形することにより、前記プレート挿通孔に挿通可能な状態となり、
    前記スライドプレートが前記進入位置にある場合に、前記一対のアーム係止爪は、前記プレート挿通孔から前記第2ハウジングの外部に突出し、前記一対の弾性アームの弾性変形の回復により、前記プレート挿通孔の開口を画成する前記第2ハウジングの外壁に係止された状態となる請求項10に記載のコネクタ装置。
  14. 前記嵌合方向に直交する左右方向における前記スライドプレートの両端部には、それぞれ前記カム機構を構成する一対の側片が更に設けられ、
    前記第1ハウジングは、前記一対の側片と共に前記カム機構を構成し、かつ前記一対の側片に対して前記スライドプレートを前記退出位置側に駆動する力をそれぞれ付与する一対の係合片を有する請求項1から請求項13のいずれかに記載のコネクタ装置。
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