JP2006216375A - コネクタのロック検知方法とコネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】組立工数の増加、作業性の低下、製品のコストアップを招くことなく完全嵌合時のロック検知を目視で確実に行えるコネクタのロック検知方法とコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタは相互に嵌合可能な一対のプラグ2とソケット3からなり、何れか一方にロック係合部11を有するロックバネ8,9を、他方に固定ロック係合部18を備え、ロックバネ8,9を、コネクタ嵌合動作に伴って固定ロック係合部18によって弾性変位させた後、コネクタ完全嵌合時に弾性復帰させ、ロックバネのロック係合部11を固定ロック係合部18と係合させ、コネクタを完全嵌合状態でロックするロック機構を備える。コネクタ完全嵌合時のロックバネ8,9の弾性復帰によって、ロックバネ8,9に一体化して備えるロック検知用の突起12が、ソケット3に備えるロック検知孔19からコネクタ外表面に飛び出し、飛び出した突起12を視認することによってロック検知する。
【選択図】 図7
【解決手段】コネクタは相互に嵌合可能な一対のプラグ2とソケット3からなり、何れか一方にロック係合部11を有するロックバネ8,9を、他方に固定ロック係合部18を備え、ロックバネ8,9を、コネクタ嵌合動作に伴って固定ロック係合部18によって弾性変位させた後、コネクタ完全嵌合時に弾性復帰させ、ロックバネのロック係合部11を固定ロック係合部18と係合させ、コネクタを完全嵌合状態でロックするロック機構を備える。コネクタ完全嵌合時のロックバネ8,9の弾性復帰によって、ロックバネ8,9に一体化して備えるロック検知用の突起12が、ソケット3に備えるロック検知孔19からコネクタ外表面に飛び出し、飛び出した突起12を視認することによってロック検知する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、相互に嵌合可能な一対のプラグとソケットからなり、これらを嵌合させることによって電気導通させるコネクタに関し、詳しくは、プラグとソケットが完全嵌合状態で正常にロックされたか否かを検知確認するためのコネクタのロック検知方法とコネクタに関する。
従来より、プラグとソケットの何れか一方に片持ち支持の板バネからなりロック係合部を有するロックバネを備えると共に、他方に固定ロック係合部を備え、ロックバネを、プラグとソケットの嵌合動作に伴って固定ロック係合部によって弾性変位させた後、プラグとソケットの完全嵌合時に弾性復帰させることによって、ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部と係合させ、プラグとソケットを完全嵌合状態でロックするロック機構を備えたコネクタが提供されている。
しかしながら、コネクタにロック機構が備わっていても、正常にロックされたか否かのロック検知を感触のみに頼る構造では、ロック不備のコネクタが見逃され、このロック不備のコネクタは、導通検査で端子間の接触がとれて同検査をパスしても、運送時の振動等によって端子間の接触がなくなってしまう。これが品質保証上の大きな問題となっていた。このような問題を解決するため、ロック検知を目視で行うためのロック検知方法が提案されている。
従来のロック検知方法は、固定ロック係合部を備えるソケットに、固定ロック係合部と近接させてロック検知専用の検知ピースを上下動自在に挿着し、プラグに備えるロックバネの下方撓からの上方への弾性復帰によって、検知ピースを上昇移動させてソケットの外側に上端を自動突出させ、該突出部の顕出によってロック検知するものであった(例えば、「特許文献1」参照。)。
特許第2557741号公報
本発明の解決しようとする課題は、従来のロック検知方法では、ロック検知ピースというロック検知専用の別部品を追加することで、目視によるロック検知を実現しているが、部品追加により組立て工数の増加、作業性の低下、製品のコストアップを招く。また、ロック検知ピースを下降位置と上昇位置に保持するための係止手段を必要とし、ロック検知ピース、それを挿着する検知ピース孔の構造が複雑で、さらなる作業性の低下、製品のコストアップを招く点にある。
本発明の目的は、組立て工数の増加、作業性の低下、製品のコストアップを招くことなく、ロック検知を目視で行うことができるコネクタのロック検知方法とコネクタを提供することにある。
上記の目的を達成するための請求項1に係る発明のコネクタのロック検知方法は、相互に嵌合可能な一対のプラグとソケットからなり、プラグとソケットの何れか一方に片持ち支持の板バネからなりロック係合部を有するロックバネを備えると共に、他方に固定ロック係合部を備え、ロックバネを、プラグとソケットの嵌合動作に伴って固定ロック係合部によって弾性変位させた後、プラグとソケットの完全嵌合時に弾性復帰させることによって、ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部と係合させ、プラグとソケットを完全嵌合状態でロックするロック機構を備えたコネクタにおいて、プラグとソケットの完全嵌合時のロックバネの弾性復帰によって、ロックバネに一体化して備えられたロック検知用の突起が、ソケットに備えられたロック検知孔からソケットの外表面に飛び出し、この飛び出した突起を視認することによってロック機構のロックを検知することを特徴とする。
請求項1に係る発明のコネクタのロック検知方法においては、請求項2のように、突起がソケットのプラグ挿入口に隣接する2側面からコネクタの外表面に飛び出すように、一組のロックバネと固定ロック係合部を2組備え、この飛び出した2つの突起を視認することによってロック機構のロックを検知することが望ましい。
また、上記目的を達成するための請求項3に係る発明のコネクタは、相互に嵌合可能な一対のプラグとソケットからなり、プラグとソケットの何れか一方に片持ち支持の板バネからなりロック係合部を有するロックバネを備えると共に、他方に固定ロック係合部を備え、ロックバネを、プラグとソケットの嵌合動作に伴って固定ロック係合部によって弾性変位させた後、プラグとソケットの完全嵌合時に弾性復帰させることによって、ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部と係合させ、プラグとソケットを完全嵌合状態でロックするロック機構を備えたコネクタにおいて、ロックバネにロック検知用の突起を一体化して備えると共に、プラグとソケットの完全嵌合時のロックバネの弾性復帰によってソケットの外表面に突起を飛び出させるためのロック検知孔をソケットに備え、ロック検知孔からソケットの外表面に飛び出した突起を視認することによってロック機構のロックを検知するように構成したことを特徴とする。
請求項3に係る発明のコネクタにおいては、請求項4のように、ロックバネは、プラグに2つ備えられ、それぞれがプラグ挿入時の前側端部を支点に内側方に向かって弾性変位し外側方に向かって弾性復帰する片持ち支持の板バネからなり、固定ロック係合部は、ソケットに2つ備えられ、それぞれがプラグ挿入口を開口する側面と隣接する2側面から内側方に向かって対向状に突出し、各ロックバネを、プラグとソケットの嵌合動作に伴って固定ロック係合部によって内側方に弾性変位させた後、プラグとソケットの完全嵌合時に弾性復帰させることによって、各ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部と係合させ、プラグとソケットを完全嵌合状態でロックするロック機構を構成し、各ロックバネには、先端側から外側方に向かって突出するロック検知用の突起を一体化して備えると共に、プラグとソケットの完全嵌合時の各ロックバネの弾性復帰によって、ソケットの外表面に各突起を飛び出させるためのプラグ挿抜方向に沿って延びるスリット状のロック検知孔をソケットのプラグ挿入口を開口する側面と隣接する2側面に備え、各ロック検知孔から飛び出した2つの突起の視認によってロック機構のロックを検知するように構成することが望ましい。
また、請求項5のように、各ロックバネをプラグの上面に備えると共に、ソケットの左右側部にソケットの下部幅より上部幅を幅狭にする段部を形成し、各段部内に各突起を飛び出させることが望ましい。
さらに、請求項6のように、各ロックバネをプラグの上面に備えると共に、各ロックバネの先端部をプラグの挿入時の後側の端部より突出させ、プラグを把持するための摘み部を形成することが望ましい。
請求項1に係る発明のコネクタのロック検知方法、請求項3に係るコネクタによれば、ロック検知用の突起がロックバネに一体化して備えられ、部品点数の増加がないので、組立て工数の増加、作業性の低下、製品のコストアップを招くことなく、ロック検知を目視で行うことができる。この結果、コネクタの完全嵌合(不完全嵌合)を目視で確実に検知確認することができ、コネクタの品質保証上の問題を、生産性の向上及び製品のコストダウンを図りながら解決することができる。
請求項2に係る発明のコネクタのロック検知方法、請求項4に係る発明のコネクタによれば、ロック検知をソケットの外表面1箇所ではなく2箇所で行うので、例えばプラグとソケットが傾いた状態で嵌合されているにもかかわらずロック検知用の1つの突起がソケットの外表面に飛び出して正常にロックされていると誤認するのを防止でき、信頼性の高いロック検知を行うことができる。また、このような2箇所でのロック検知は、横幅が広いケーブル同士、ケーブルと基板、基板同士の多芯数接続のコネクタに有効である。
請求項4に係る発明のコネクタによれば、プラグ挿抜時にロック検知用の突起先端部をプラグ挿抜方向に沿って延びるスリット状のロック検知孔内に摺動自在に嵌合することによって、ロック検知用の突起がプラグの挿抜ガイドとして機能する。また、プラグが前後逆向きにソケットに挿入された場合には、そのプラグ誤挿入時の前側の端部に存在するロック検知用の突起がソケットと係合するので、ロック検知用の突起がプラグの誤挿入防止の機能を持つ。さらに、請求項3に係る発明のコネクタも同様であるが、ソケットの外表面に飛び出している突起を内側に押し込むことによって、ロックバネを弾性復帰状態から弾性変位させ、ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部から離脱させて、ロックを解除することができるので、ロック検知用の突起がロック解除ボタンとして機能する。このように、ロック検知用の突起がロックバネに一体化して備えられていると、そのロック検知用の突起をプラグの挿抜ガイド、誤挿入防止、ロック解除ボタンとして機能させることができ、このロック検知用の突起の多機能化によって、部品点数の増加及び構造を複雑化を招くことなく、コネクタの機能を付加向上させることができる。
請求項5に係る発明のコネクタによれば、ソケットにおける左右側部の段部内でロック検知用の突起を飛び出させるので、コネクタの大型化を招くことなく、ロック検知を目視で行うことができる。また、コネクタ周辺の電子部品にロック検知用の突起が混ざり込むことがないので、ロック検知用の突起の視認性が良好となり、ロック検知を目視でより簡単確実に行うことができる。さらに、ロック検知用の突起を用いてのロック解除が、コネクタ周辺の電子部品が障害になることなく簡単に行うことができる。
請求項6に係る発明のコネクタによれば、例えば親指と人差し指で摘み部を左右外側方から挟むことによって、ロックバネを内側方に弾性変位させた状態、即ちロック解除状態でプラグを把持することができるので、プラグを簡単に挿抜することができ、ロック不備のコネクタを減少させることができると共に、ロック不備のコネクタも簡単に正常化することができ、組立てや導通検査時の作業性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態に係るコネクタを図1〜図6を参照して説明する。なお、以下の説明では特に断りがない場合、図1における矢印a−b方向を上下方向(厚さ方向)、矢印c−d方向を左右方向(幅方向)、矢印e−f方向を前後方向(長さ方向=コネクタの嵌合/分離方向であるプラグ挿抜方向)として説明する。
本実施形態のコネクタ1は、相互に嵌合可能な一対のプラグ2とソケット3で構成されている。
プラグ2は、直方形状に形成された絶縁性のプラグボディ4と導電性の接続端子5で構成されている。この接続端子5はプラグボディ4に圧入又はインサート成形等によって一体化されて取付けられている。プラグボディ4における上面と下面には、プラグボディ4の後側(プラグ挿入時の前側)半部の厚さを前側(プラグ挿入時の後側)半部の厚さより薄くする切欠き6が形成されている。
プラグボディ4の上面には、板バネ体7が一体に形成されて備えられている。この板バネ体7は、平面視の形状が略「m」字形状に形成されており、閉じ側が後方(プラグ挿入方向)に向き、開き側が前方(プラグ抜去方向)に向く姿勢でプラグボディ4の上面中央部に配置されるもので、板バネ体7における中央板バネ片部7aの前半部(先端側の半部)が、プラグボディ4の切欠き6より前側の肉厚部の上面左右中央部に連続一体に連設され、中央板バネ片部7aが、プラグボディ4の上面における左右中央部に垂直に立設されて、プラグボディ4の前側の端部から後側の端部まで前後方向(プラグ挿抜方向)に延設されている。また、板バネ体7における左右板バネ片部7b,7cは、後側の端部が中央板バネ片部7aの後側の端部に連続一体に連設され、中央バネ片部7aの左右外側方にて左右対称にプラグボディ4の後側の端部中央部から前開き傾斜状に延設された後、中央板バネ片7aと略平行にプラグボディ4の前側の端部まで延設されて、それぞれがプラグボディ4の上面で後側の端部を支点に内側方に向かって弾性変位し外側方に向かって弾性復帰するように構成されている。即ち板バネ体7の左右板バネ片7b,7cは、プラグ2の上面に2つ備えられ、それぞれが後側(プラグ挿入時の前側)の端部を支点に内側方に向かって弾性変位し外側方に向かって弾性復帰する片持ち支持の板バネからなるロックバネ8,9を構成している。以降、板バネ片7b,7cをロックバネ8,9という。
各ロックバネ8,9における前半部の下縁には、ロックバネ8,9の板幅を後半部よりも前半部を幅狭にする切欠き10が形成されており、切欠き10によってプラグボディ4の切欠き6より前側の肉厚部の上面とロックバネ8,9との間にスリット状の隙間が形成されていると共に、切欠き10によってロックバネ8,9の長さ方向中間部の下縁に形成された前向きの段差がロック係合部11を構成している。また、各ロックバネ8,9には、ロック検知用の突起12が一体化して備えられている。このロック検知用の突起12は、ロックバネ8,9の前側の端部外表面から外側方に向かって水平に突設される爪状の突片で構成されている。
一方、ソケット3は、一側面にプラグ挿入口13が開口形成され、このプラグ挿入口13を通して挿入されるプラグ2を収納する収納空間14が内部に形成されている直方形状の絶縁性のソケットボディ15と導電性の接続端子16で構成されている。この接続端子16も、ソケットボディ15に圧入又はインサート成形によって一体化されて取付けられている。また、ソケットボディ15のプラグ挿入口13を開口形成した一側面と隣接する左右側面には、ソケットボディ15の上部幅を下部幅よりも幅狭にする上向きの段部17が全長にわたって形成され、ソケット3をプラグ挿入方向から見たソケットボディ15の断面外形及びプラグ挿入口13及びプラグ収納空間14の形状が凸形状に形成されており、プラグボディ4をプラグ挿入口13の下部幅広部を通してプラグ収納空間14の下部幅広部に収納すると共に、板バネ体7をプラグ挿入口13の上部幅狭部を通してプラグ収納空間14の上部幅狭部に収納するように構成している。
ソケット3には、各ロックバネ8,9とでプラグ2とソケット3を完全嵌合状態でロックするためのロック機構を構成する2つの固定ロック係合部18が一体に形成されて備えられている。この固定ロック係合部18は、ソケットボディ15の段部17より上側の左右側面(左右側壁)における長さ方向中間部から内側方に向かって水平対向状に突設される爪状の突片で構成されている。また、ソケット3には、ロック検知用の突起12をソケット3の外表面(コネクタ1の外表面)に飛び出させるための2つのロック検知孔19が備えられている。このロック検知孔19は、ソネットボディ15の段部17より上側の左右側面における前側の端部から後方(プラグ挿入方向)に向かって延びるソケットボディ15の内外に貫通する前後方向(プラグ挿抜方向)のスリットで構成されている。
なお、固定ロック係合部18の突出長とロック検知用の突起12の突出長は、固定ロック係合部18によってロックバネ8,9を内側方に向かって弾性変位させた時、突起12先端部がロック検知孔19内に摺動自在に嵌合するように設定されている。
以上のように構成されているプラグ2とソケット3を嵌合する際には、図1,図2に示すように、プラグ2を前後方向及び表裏方向を正規の方向に向けた正規挿入姿勢でソケット3のプラグ挿入口13に挿入すると、プラグボディ4がプラグ挿入口13の下部幅広部を通してプラグ収納空間14の下部幅広部の内部へと挿入されると共に、板バネ体7がプラグ挿入口13の上部幅狭部を通してプラグ収納空間14の上部幅狭部の内部へと挿入され、プラグ2側の接続端子5とソケット3側の接続端子16が接触導通して電気的に接続される。このプラグ2の挿入(プラグ2とソケット3の嵌合動作)に伴って、プラグ2側の各ロックバネ8,9がソケット3側の各固定ロック係合部18によって押圧されて内側方に弾性変位し、ロック検知用の突起12が、その先端部をソケット3側のロック検知孔19に摺動自在に嵌合した状態で、プラグ収納空間14の上部幅狭部の内部に収容されて隠される。さらにプラグ2をソケット2に挿入すると、図3,図4に示すように、プラグボディ4の後側の端部がプラグ収納空間14の最奥部でソケットボディ15のプラグ挿入口13を開口形成した側面と反対側の側面(側壁)に突き当たり、それ以上の挿入が規制され、これと同時に、各ロックバネ8,9の切欠き10が各固定ロック係合部18に対応し、各ロックバネ8,9が外側方に向かって自動的に弾性復帰し、各ロックバネ8,9の前側の端部がソケットボディ4の上部幅狭部の内側面に圧着することによって、各ロックバネ8,9のロック係合部11が各固定ロック係合部18と係合し、プラグ2の完全挿入位置からの抜止めが行われ、プラグ2がソケット3に対して完全挿入状態でロックされ、プラグ2とソケット3が完全嵌合状態でロックされる。
また、以上のようにプラグ2とソケット3が完全嵌合状態でロックされると、図3,図4に示すように、ロック検知用の突起12が、各ロックバネ8,9の弾性復帰によってロック検知孔19からソケットボディ15における左右側部の段部17内でソケット3の外表面に飛び出し、この飛び出した2つのロック検知用の突起12を視認することによって、プラグ2がソケット3に対して完全挿入状態で正常にロックされていることを検知確認することができ、このロック検知によってプラグ2とソケット3が完全嵌合状態であることを検知確認することができる。
一方、図5,図6に示すように、プラグ2のソケット3に対する挿入量が不足している不完全挿入時には、各ロックバネ8,9が各固定ロック係合部18によって内側方に向かって弾性変位しているので、ロック検知用の突起12は、プラグ収納部14の上部幅狭部の内部に収容保持され、ソケット3の外表面への飛び出しがなく、このロック検知用の突起12のソケット3の外表面への不突出を視認することによって、プラグ2がソケット3に対して不完全挿入状態で正常にロックされていないこと(ロック不備)を検知確認することができ、このロック不備検知によってプラグ2とソケット3が不完全嵌合状態であることを検知確認することができる。
完全嵌合状態のプラグ2とソケット3を分離する際には、例えば親指と人差し指でソケットボディ15の上部幅狭部を左右外側方から挟むようにして、ロック検知孔19からソケットボディ15における左右側部の段部17内でソケット3の外表面に飛び出しているロック検知用の突起12を、プラグ収納部14の上部幅狭部の内部に押し込むことによって、各ロックバネ8,9を弾性復帰状態から内側方に強制的(人為的)に弾性変位させ、各ロックバネ8,9のロック係合部11を各固定ロック係合部18から離脱させ、ロックを解除することができる。このロック解除状態でプラグ2をソケット3から引取ることによって、プラグ2とソケット3を容易に分離することができる。
以上のように本実施形態のコネクタ1は、ロックバネ8,9に一体化して備えられたロック検知用の突起12のソケット3外表面への飛び出し(突出)・不突出を視認することによって、プラグ2とソケット3が完全嵌合状態で正常にロックされたか否かの検知確認を目視で確実に行うことができる。そして、ロック検知用の突起12がロックバネ8,9に一体化して備えられ、部品点数の増加がないので、コネクタ1の組立て工数の増加、作業性の低下、製品のコストアップを招くことがない。
また、ロック検知をソケット3の外表面1箇所ではなく2箇所で行うので、例えばプラグ2とソケット3が傾いた状態で嵌合されているにもかかわらずロック検知用の1つの突起7又は8がソケット3の外表面に飛び出して正常にロックされていると誤認するのを防止でき、信頼性の高いロック検知を行うことができる。
ロックバネ8,9に一体化して備えられたロック検知用の突起12は、上記のように完全嵌合状態のプラグ2とソケット3を分離する際のロック解除ボタンとして機能するだけでなく、プラグ2の挿抜時には、突起12先端部がプラグ挿抜方向に沿って延びるスリット状のロック検知孔19に摺動自在に嵌合して、プラグ2を挿抜方向にガイドし、プラグ2の挿抜ガイドとしても機能し、また、プラグ2が前後逆向きにソケット3に挿入された場合には、そのプラグ誤挿入時の前側の端部に存在するロック検知用の突起12がソケットボディ15における上部幅狭部の左右側面(側壁)と挿入方向で係合するので、プラグ2の誤挿入防止の機能も持つ。このように、ロック検知用の突起12が各ロックバネ8,9に一体化して備えられていると、そのロック検知用の突起12をロック検知の他、上記のようなロック解除ボタン、挿抜ガイド、誤挿入防止として機能させることができ、このロック検知用の突起12の多機能化によって、部品点数の増加及び構造を複雑化を招くことなく、コネクタ1の機能を付加向上させることができる。
さらに、ロックバネ8,9に一体化して備えられたロック検知用の突起12は、ロック検知孔19からソケットボディ15における左右側部の段部17内でソケット3の外表面に飛び出させるので、コネクタ1の大型化を招くことなく、ロック検知を目視で行うことができる。また、ソケット3が基板に実装されている場合、ソケット3の周囲の電子部品にロック検知用の突起12が混ざり込むことがないので、ロック検知用の突起12の視認性が良好で、ロック検知を目視でより簡単確実に行うことができる。さらに、ロック検知用の突起12を用いてのロック解除が、ソケット3の周辺の電子部品が障害になることなく、簡単に行うことができる。
次に、図7〜図12を参照して本発明の実施形態に係る他のコネクタ100を説明する。なお、図1〜図6に示したコネクタ1と同一部分には同一符号を付し、その詳しい説明を省略し、相違する部分について説明する。
他のコネクタ100は、プラグ2の板バネ体7における中央板バネ片部7a及び各ロックバネ8,9がそれぞれ、前側の端部(先端部)がプラグ2の前側の端部より前方(プラグ抜去方向)に突出する長さに形成され、プラグ2とソケット3の完全嵌合時に、中央板バネ片部7a及び左右ロックバネ8,9の前側の端部をソケット3のプラグ挿入口13から突出させるように構成されている。
また、中央板バネ片部7aの前半部の上縁には、中央板バネ片部7aの板幅を後半部よりも前半部を幅広にする中央突片部20が一体に形成されると共に、ソケットボディ15の天面における左右中央部には、前側の端部から後方(プラグ挿入方向)に向かって延びるソケットボディ15の内外に貫通する前後方向(プラグ挿抜方向)のスリットからなるガイド孔21が形成されており、プラグ挿抜時に、中央突片部20をガイド孔21内に摺動自在に嵌合させることによって、中央突片部20がプラグ2を挿抜方向にガイドし、プラグ2の挿抜ガイドとして機能する。そして、ロック検知用の突起12は、プラグ2とソケット3を上下方向で位置決めしてプラグ2を挿抜方向にガイドし、中央突片部20は、プラグ2とソケット3を左右方向で位置決めしてプラグ2を挿抜方向にガイドし、ロック検知用の突起12と中央突片部20によって、プラグ2とソケット3の上下及び左右方向のガタツキが抑えられて、プラグ2の挿抜、即ちプラグ2とソケット3の嵌合/分離が、一層円滑に行えるようになっている。
さらに、各ロックバネ8,9のプラグ2の前側の端部より前方(プラグ抜去方向)に突出する前側の突出端部上縁には、各ロックバネ8,9の前側の突出端部の板幅をそれより後側の板幅より幅広にする左右突片部22が一体に形成され、各ロックバネ8,9のプラグ2の前側の端部より前方(プラグ抜去方向)に突出する前側の突出端部に、上部に突片部22を連続一体に連設する摘み部23が形成されており、例えば親指と人差し指で摘み部23を左右外側方から挟むことによって、ロックバネ8,9を内側方に弾性変位させた状態、即ちロック解除状態でプラグ2を把持することができるので、プラグ2を簡単に挿抜、即ちプラグ2とソケット3を嵌合/分離することができ、ロック不備のコネクタ100を減少させることができると共に、ロック不備のコネクタ100も簡単に正常化することができ、組立てや導通検査時の作業性を向上させることができる。そして、ロック検知用の突起12と摘み部22による2種類のロック解除ボタンは、コネクタ100の種類や実装形態によって使い分けることができ、利便性に優れる。また、摘み部22は、上部に突片部23が連続一体に連設されているので、摘み易い上に、プラグ2が前後逆向きにソケット3に挿入された場合には、そのプラグ誤挿入時の前側の端部に存在する摘み部22がソケットボディ15における天面と挿入方向で係合するので、プラグ2の誤挿入防止の機能も持つ。このため、ロック検知用の突起12と摘み部22によって2重の誤挿入防止の機能を持つことができる。
1,100 コネクタ
2 プラグ
3 ソケット
5 接続端子
8,9 ロックバネ
11 ロック係合部
12 ロック検知用の突起
16 接続端子
17 段部
18 固定ロック係合部
19 ロック検知孔
22 摘み部
2 プラグ
3 ソケット
5 接続端子
8,9 ロックバネ
11 ロック係合部
12 ロック検知用の突起
16 接続端子
17 段部
18 固定ロック係合部
19 ロック検知孔
22 摘み部
Claims (6)
- 相互に嵌合可能な一対のプラグとソケットからなり、プラグとソケットの何れか一方に片持ち支持の板バネからなりロック係合部を有するロックバネを備えると共に、他方に固定ロック係合部を備え、ロックバネを、プラグとソケットの嵌合動作に伴って固定ロック係合部によって弾性変位させた後、プラグとソケットの完全嵌合時に弾性復帰させることによって、ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部と係合させ、プラグとソケットを完全嵌合状態でロックするロック機構を備えたコネクタにおいて、プラグとソケットの完全嵌合時のロックバネの弾性復帰によって、ロックバネに一体化して備えられたロック検知用の突起が、ソケットに備えられたロック検知孔からソケットの外表面に飛び出し、この飛び出した突起を視認することによってロック機構のロックを検知することを特徴とするコネクタのロック検知方法。
- 突起がソケットのプラグ挿入口に隣接する2側面からソケットの外表面に飛び出すように、一組のロックバネと固定ロック係合部を2組備え、この飛び出した2つの突起を視認することによってロック機構のロックを検知する請求項1に記載のコネクタのロック検知方法。
- 相互に嵌合可能な一対のプラグとソケットからなり、プラグとソケットの何れか一方に片持ち支持の板バネからなりロック係合部を有するロックバネを備えると共に、他方に固定ロック係合部を備え、ロックバネを、プラグとソケットの嵌合動作に伴って固定ロック係合部によって弾性変位させた後、プラグとソケットの完全嵌合時に弾性復帰させることによって、ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部と係合させ、プラグとソケットを完全嵌合状態でロックするロック機構を備えたコネクタにおいて、ロックバネにロック検知用の突起を一体化して備えると共に、プラグとソケットの完全嵌合時のロックバネの弾性復帰によってソケットの外表面に突起を飛び出させるためのロック検知孔をソケットに備え、ロック検知孔からソケットの外表面に飛び出した突起を視認することによってロック機構のロックを検知するように構成したことを特徴とするコネクタ。
- ロックバネは、プラグに2つ備えられ、それぞれがプラグ挿入時の前側端部を支点に内側方に向かって弾性変位し外側方に向かって弾性復帰する片持ち支持の板バネからなり、固定ロック係合部は、ソケットに2つ備えられ、それぞれがプラグ挿入口を開口する側面と隣接する2側面から内側方に向かって対向状に突出し、各ロックバネを、プラグとソケットの嵌合動作に伴って固定ロック係合部によって内側方に弾性変位させた後、プラグとソケットの完全嵌合時に弾性復帰させることによって、各ロックバネのロック係合部を固定ロック係合部と係合させ、プラグとソケットを完全嵌合状態でロックするロック機構を構成し、各ロックバネには、先端側から外側方に向かって突出するロック検知用の突起を一体化して備えると共に、プラグとソケットの完全嵌合時の各ロックバネの弾性復帰によって、ソケットの外表面に各突起を飛び出させるためのプラグ挿抜方向に沿って延びるスリット状のロック検知孔をソケットのプラグ挿入口を開口する側面と隣接する2側面に備え、各ロック検知孔から飛び出した2つの突起の視認によってロック機構のロックを検知するように構成した請求項3に記載のコネクタ。
- 各ロックバネをプラグの上面に備えると共に、ソケットの左右側部にソケットの下部幅より上部幅を幅狭にする段部を形成し、各段部内に各突起を飛び出させる請求項3に記載のコネクタ。
- 各ロックバネをプラグの上面に備えると共に、各ロックバネの先端部をプラグの挿入時の後側の端部より突出させ、プラグを把持するための摘み部を形成する請求項3又は請求項4に記載のコネクタ。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008181744A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Fuji Koki Corp | コネクタ装置及び電動弁 |
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JP2009230898A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-08 | Yazaki Corp | コネクタの取付構造及びコネクタ |
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JP2015523700A (ja) * | 2012-08-03 | 2015-08-13 | タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド | プラグコネクタ及び電気コネクタアセンブリ |
CN103825140B (zh) * | 2012-11-15 | 2017-01-04 | 广濑电机株式会社 | 连接器装置以及其使用的连接器 |
-
2005
- 2005-02-03 JP JP2005027851A patent/JP2006216375A/ja active Pending
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