JP7365179B2 - 臼挽き小麦粉 - Google Patents

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本発明は、臼挽き小麦粉及びその製造方法に関する。
従来、小麦粉は石臼等で製粉されることが多く、小麦粉としては、ふすまが多く混入されているものが一般的であったが、近年、製粉用ロール機やピュリファイヤ等の製粉設備の技術改善により、ふすまの混入率が少ない、低灰分の小麦粉が市場に多く流通している。
しかしながら、小麦らしい風味を有する小麦粉にも一定の需要があり、現在でも石臼を用いた臼挽き小麦粉が市場に存在している。
一方で、臼挽き小麦粉は一般的な低灰分の小麦粉と比べて二次加工適性に劣ることが多い。臼挽き小麦粉に関する技術も知られているが、二次加工適性の更なる向上が望まれている。
臼挽き小麦粉に関する技術として、例えば、特許文献1及び2に記載の技術が知られている。特許文献1には、硬質小麦を臼式製粉した、粒径125μm以上200μm未満の粒度画分を25質量%以上80質量%以下含む、灰分1.0質量%以下のパン用小麦粉が記載されている。特許文献2には、臼式製粉により製造した小麦粉であって、粒径125μm以上200μm未満の粒度画分を15質量%以上含む小麦粉が記載されている。
特開2008-148601号公報 特開2007-312604号公報
一般には、損傷澱粉が多い粉は二次加工適性に劣るとされ、特許文献1には、損傷澱粉の量が多くなると、パン生地がべたついたり、パンの食感がねちゃついたりする傾向があることが記載されている。また、特許文献1には、小麦を石臼で製粉した後に、目開き100μmの篩にかけ、該篩を通過した小麦粉を得ることが記載されている。この小麦粉は、市販の臼挽き小麦粉よりも若干損傷澱粉量が多いと想定されるものの、胚芽量の多い画分を篩い分けにより除いて得られているため、胚芽量が少ない画分となっている。
本発明の課題は、甘みや風味に優れる二次加工品を製造することができ、且つ二次加工適性にも優れる臼挽き小麦粉及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、損傷澱粉を12.0~18.0質量%含有し、平均粒径が30~100μmであり、粒度125μm以下の画分が80%以上である、臼挽き小麦粉を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明は、前記小麦粉は、損傷澱粉を12.0~18.0%含有し、平均粒径が30~100μmであり、粒度125μm以下の画分が80%以上である、小麦粉の製造方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明によれば、甘みや風味に優れる二次加工品を製造することができ、且つ二次加工適性にも優れる臼挽き小麦粉を提供することができる。
本発明の臼挽き小麦粉は、原料となる小麦(以下、原料小麦という)を臼式製粉することにより製造されるものであり、損傷澱粉の含有量、平均粒径及び粒度分布がそれぞれ以下の特定範囲内にあることによって特徴付けられる。臼式製粉においては、小麦の穀粒は2つの臼の隙間で削られる又は引き裂かれるような力を受けて粉砕される。また、ロール製粉よりも接触時間が長いため、粉砕された外皮と胚芽と胚乳とが、より混ざり合うため、臼挽き小麦粉の特徴ともいえる風味及び色調の小麦粉が得られる。本発明の臼挽き小麦粉は、粉砕された外皮と胚芽と胚乳のそれぞれに由来する粉体を含んでいる。
尚、粉砕時の挙動は、臼式製粉機の機構によるものであり、例えば臼の素材が変わっても粉砕時の挙動は変わらない。
本発明における臼式製粉とは、石や金属、セラミック等の材料からなる臼(上臼及び下臼)を2個1組で使用し、上臼と下臼との間隙に被粉砕物を投入して、回転による臼の相対的な運動により、上臼と下臼との隙間に投入した被粉砕物を粉砕する製粉方法をいう。上臼及び下臼としては、石や金属、セラミック等の材料を円盤状に整形したものが好ましく用いられる。臼式製粉による小麦粉の製造では、1~2段階の粉砕を行うことが多いが、更に多くの粉砕工程を採用してもよい。また、臼による各粉砕の後に篩い機で小麦粉を回収してもよい。
本発明の臼挽き小麦粉は、損傷澱粉を、12.0~18.0質量%、好ましくは13.0~17.0質量%、より好ましくは13.0~16.5質量%含有する。
損傷澱粉の含有量を上述の範囲内とすることで、エグミが少なく、風味に優れた二次加工品を製造することができ、二次加工適性も良好となる。損傷澱粉の含有量が12.0%未満であると、製造した二次加工品にエグミが残りやすく、風味も劣りやすい。また損傷澱粉の含有量が18.0%超であると二次加工適性が低下しやすい。
損傷澱粉は、小麦粉に含まれる澱粉の一部が機械的な損傷を受けて澱粉粒が破壊された状態のものである。損傷澱粉は、澱粉粒の水透過性や酵素との結合性と関係するため、吸水や発酵力として数値化されることがある。
<損傷澱粉の含有量の測定方法>
損傷澱粉の含有量は、典型的にはAACC Method 76-31に従って、カビ由来のα-アミラーゼで分解される試料中の澱粉の含有量を測定することにより求めることができるが、市販のキット(例えばMegaZyme製,Starch Damage Assay Kit)を用いて損傷澱粉の含有量を測定しても良い。本発明において損傷澱粉の含有量は、市販のキット(MegaZyme製,Starch Damage Assay Kit)を用いて測定した。
本発明の臼挽き小麦粉は、平均粒径が30~100μmであり、好ましくは35~95μm、より好ましくは45~90μmである。本発明の臼挽き小麦粉は、平均粒径を上述の範囲内とすることで、二次加工性の向上、およびパンの場合では甘味が向上するという効果が奏される。平均粒径が30μm未満であると、二次加工性が低下する恐れがある。また平均粒径が100μmを超えると、二次加工性が低下し、またパンの場合では甘味が低下する恐れがある。
<平均粒径の測定方法>
臼挽き小麦粉の平均粒径は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布計(商品名「マイクロトラック」、日機装社製)で測定した体積基準の平均径として測定することができる。
本発明の臼挽き小麦粉は、粒度125μm以下の画分が80%以上である。換言すれば、本発明の臼挽き小麦粉の粒度分布は、目開き125μmのメッシュを有する篩を通過する(即ち篩のメッシュ上に残らない)画分が80%以上である。本発明の臼挽き小麦粉は、粒度分布を上述の範囲内とすることで、二次加工性を向上させることができる。粒度125μm以下の画分が80%未満であると、二次加工性の低下や、二次加工品の食感が低下する恐れがある。本発明の臼挽き小麦粉の粒度分布は、125μm以下の画分が、好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上である。臼挽き小麦粉の粒度分布は、下記の方法により測定することができる。
画分の割合は、質量%である。
粒度の測定については、市販の振動篩(例えば、ヴァーダーサイエンティフィック製 ASコントロール)に特定の目開き(例えば125μm、75μm)のメッシュを有する篩をセットし、該篩のメッシュ上に測定対象の臼挽き小麦粉50gを載せて、振動幅2.0mm、振動時間2分間、インターバルタイム15秒(15秒間ずつ振動して止まるを繰り返す)の条件で篩をかける。斯かる振動動作の終了後に前記メッシュの篩を通過した臼挽き小麦粉を、粒度が前記メッシュの目開き以下の画分とし、該画分の臼挽き小麦粉全体に占める質量割合を算出する。
一般的な臼挽き小麦粉は、損傷澱粉の含有量が5~10質量%であり、本発明の臼挽き小麦粉は、これよりも多くの損傷澱粉を含んでいる。一般に、損傷澱粉の含有量が多いと二次加工適性に劣るとされるが、本発明の臼挽き小麦粉は、原料小麦を臼式製粉することにより得られたものであることに加え、損傷澱粉の含有量を上述の範囲内とし、且つ平均粒径及び粒度分布を上述の範囲内とすることにより、甘みや風味に優れる二次加工品を製造することができ、且つ二次加工適性にも優れたものとなっている。また、本発明の臼挽き小麦粉は、上述のように、胚芽を含むものである。本発明の臼挽き小麦粉が胚芽を含んでいることも、二次加工適性を向上させることに寄与していると考えられる。
また、本発明の臼挽き小麦粉は、上述のように損傷澱粉を多く含むことが好ましく、損傷澱粉を多く含むことに伴って、粒度75μm以下の画分が多いことが好ましい。より具体的には、本発明の臼挽き小麦粉は、粒度75μm以下の画分が、好ましくは75%以上であり、より好ましくは80%以上であり、更に好ましくは85%以上である。
本発明の臼挽き小麦粉は、二次加工適性を向上させる観点から、胚芽を多く含むことが好ましい。本発明において、胚芽の含有量の指標としては、α-トコフェロールを用いることができる。本発明の臼挽き小麦粉は、α-トコフェロールを、好ましくは1.0mg/100g以上、より好ましくは1.1mg/100g以上、更に好ましくは1.2mg/100g以上含有する。本発明の臼挽き小麦粉は、α-トコフェロールの含有量が、上述した範囲内であると、二次加工適性を向上させることができる。
<α-トコフェロールの含有量の測定方法>
α-トコフェロールの含有量は、例えば日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1368931.htm参照)に従って、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法を用いて測定することができる。
本発明の臼挽き小麦粉は、小麦らしい風味を向上させる観点から、灰分量が、好ましくは0.75~1.20質量%、より好ましくは0.8~1.15質量%である。
<灰分量の測定方法>
灰分量は、例えば「5訂 日本食品標準成分表分析マニュアルの解説 日本食品分析センター/編集」のP86~89に開示の方法に従って測定することができる。
本発明の臼挽き小麦粉は、前述の通り、多く胚芽を含むことが好ましく、胚芽が脂質を多く含むことから、その結果として、脂質含有量も高くなる。脂質を、好ましくは2.4~2.9質量%、より好ましくは2.4~2.8質量%含有する。ここで、脂質とは、日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1368931.htm参照)に従って、ソックスレー抽出法を用いて測定される脂質を意味する。
本発明の臼挽き小麦粉の原料となる小麦は、軟質小麦、硬質小麦、デュラム小麦など、種類を問わず、食用に供される小麦を選択することができる。硬質小麦としては、例えば、カナダ産カナダウェスタンレッドスプリング、アメリカ産ハードレッドスプリング、アメリカ産ハードレッドウィンター、オーストラリア産プライムハード等が挙げられる。軟質小麦としては、例えば、アメリカ産ウエスタンホワイト、日本産普通小麦(きたほなみなど)、オーストラリア産オーストラリアスタンダードホワイト、デュラム小麦としては、例えばカナダ産カナダアンバーデュラム等が挙げられる。本発明の臼挽き小麦粉の原料となる小麦としては、上述した小麦のうち1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の臼挽き小麦粉は、従来の小麦粉と同様に扱うことができ、二次加工して種々の食品用途に用いることができる。本発明の臼挽き小麦粉を用いて製造することができる二次加工品としては、例えば、パン類、菓子類、お好み焼き、たこ焼き等のベーカリー製品及び麺類(麺皮類含む)、揚げ物のバッター、ブレダー等が挙げられるが、特にベーカリー製品用として用いることが好ましく、より好ましくはパン類用である。
本発明の臼挽き小麦粉を、例えばパン用途の小麦粉として用いる場合、二次加工性および品質の観点から、蛋白質の含有量は、好ましくは9~18質量%、より好ましくは10~17質量%、更に好ましくは10~16質量%である。ここで、蛋白質の含有量とは、原料小麦由来の蛋白質の含有量を意味する。
本発明の臼挽き小麦は、原料小麦を臼式製粉することにより製造することができる。臼式製粉を行う際に、上臼と下臼との間隔や臼式製粉を行う時間、臼式製粉を行う回数、流量等を調整することで、損傷澱粉の含有量、平均粒径及び粒度分布がそれぞれ上述の範囲内となるようにすることができる。
また、本発明の臼挽き小麦粉は、原料小麦を臼式製粉した後に、篩等により、損傷澱粉の含有量、平均粒径及び粒度分布がそれぞれ上述の範囲内にある小麦粉を回収することにより得られたものであってもよい。
また、本発明の臼挽き小麦を製造する際には、原料小麦を臼式製粉に供する前に、外皮を一定量除去する精麦工程を設けてもよい。これにより、出来上がる臼挽き小麦粉の灰分量を調整することができ、また、エグミも低減させることができる。除去する外皮量は、小麦粒の質量に対し、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは2~13質量%である。
また、本発明の臼挽き小麦を製造する際には、臼式製粉を行った後に、ロール式製粉を行ってもよい。
以下、実施例を基に本発明を更に詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例3は参考例である。
〔実施例1~7及び比較例4〕
適宜精麦(小麦粒の質量に対し外皮を0~12質量%除去)したNo.1カナダウエスタンレッドスプリング小麦(1CW)を石臼で粉砕し、その際適宜臼式粉砕の条件調整、および篩分けを行うことで、実施例1~7および比較例4の臼挽き小麦粉を得た。なお、得られた小麦粉は132μmのメッシュを有する篩を通過する画分として得ており、いずれも125μm以下の画分が95%以上であった。
〔比較例1~3〕
市販の臼挽き小麦粉を、比較例1~3の臼挽き小麦粉として用いた。
〔比較例5〕
市販の臼挽き小麦粉を、目開き100μmのメッシュを有する篩にかけ、該篩を通過した臼挽き小麦粉を、比較例5の臼挽き小麦粉とした。
実施例1~7及び比較例1~5の臼挽き小麦粉について、蛋白質の含有量、損傷澱粉の含有量、粒径が75μm以下の画分の割合、平均粒径、灰分量、脂質の含有量及びα-トコフェロールの含有量をそれぞれ下記の方法により測定した。測定した結果を表1に示す。
(蛋白質の含有量の測定方法)
日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1368931.htm参照)に従って、燃焼法を用いて測定した。
(損傷澱粉の含有量の測定方法)
実施例及び比較例の臼挽き小麦粉について、Starch Damage Assay Kit(MegaZyme製)を用いて測定した。
(粒径が75μm以下の画分の割合の測定方法)
上述した粒度の測定方法において、目開き75μmのメッシュを有する篩を用いることで粒径が75μm以下の画分の割合を算出した。
(平均粒径の測定方法)
実施例及び比較例の臼挽き小麦粉について、レーザー回折/散乱式粒度分布計(商品名「マイクロトラック」、日機装社製)を用いて乾式で測定した。
(灰分量の測定方法)
日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1368931.htm参照)に従って、直接灰化法を用いて測定した。
(脂質の含有量の測定方法)
日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1368931.htm参照)に従って、ソックスレー抽出法を用いて測定した。
(α-トコフェロールの含有量の測定方法)
日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1368931.htm参照)に従って、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法を用いて測定した。
〔試験例〕
各実施例及び各比較例の臼挽き小麦粉を用いて、下記方法により二次加工品の一種である食パンを製造した。得られた食パンを室温(25℃)で60分間静置した後、二次加工性(生地の加工性)及び食パンの甘み・風味を10人のパネラーに下記評価基準に基づいて評価してもらった。評価結果(パネラー10名の平均点)を表1に示す。
〔食パンの製造方法〕
市販の製パン用ミキサー(関東混合機械工業製、HPi-20M)におけるミキシングボウルに、実施例1~7及び比較例1~5の臼挽き小麦粉100gと、生地改良剤(ユーロベイクLS;オリエンタル酵母工業)0.3gと、発酵風味液(クレーム・ド・ルヴァン;オリエンタル酵母工業)5gと、生イースト3gと、食塩2gと、上白糖6gと、脱脂粉乳3gと、油脂(ショートニング)6gと、適正量の水とを投入し、ミキシング工程を実施してパン生地を調製した。具体的には低速で5分間ミキシングを行った後、中速で10分間ミキシングを行い、その後更に、中高速で1分間混捏した(捏上温度27℃)。こうして得られたパン生地を、温度27℃、相対湿度75%の条件下で60分間発酵させた後、450gに分割して丸め、ベンチタイムを20分間とった後、パン生地を棒状にして食パン型に詰めた。そして、ホイロ(温度38℃、相対湿度85%の雰囲気下)を45~50分間行った後、温度210℃で28分間焼成して食パンを得た。
(二次加工性の評価基準)
5点:比較例1と比べ非常に優れる。
4点:比較例1と比べやや優れる。
3点:比較例1と同等である。
2点:比較例1と比べやや劣る。
1点:比較例1と比べ非常に劣る。
(食パンの甘みの評価基準)
5点:比較例1を用いて製造した食パンと比べ甘みが強い。
4点:比較例1を用いて製造した食パンと比べ甘みがやや強い。
3点:比較例1を用いて製造した食パンと同等の甘みである。
2点:比較例1を用いて製造した食パンと比べ甘みがやや弱い。
1点:比較例1を用いて製造した食パンと比べ甘みが弱い。
(食パンの風味(小麦らしい良好な風味)の評価基準)
5点:比較例1を用いて製造した食パンと比べ非常に優れる。
4点:比較例1を用いて製造した食パンと比べやや優れる。
3点:比較例1を用いて製造した食パンと同等である。
2点:比較例1を用いて製造した食パンと比べやや劣る。
1点:比較例1を用いて製造した食パンと比べ非常に劣る。
Figure 0007365179000001
表1に示す通り、各実施例の臼挽き小麦粉は、各比較例の臼挽き小麦粉に比して、二次加工適性並びに、製造した食パンの甘み及び風味の全てが優れていた。比較例1,2,4及び5は、損傷澱粉の含有量が12.0質量%未満であるため、比較例3は、損傷澱粉の含有量が12.0質量%未満であり且つ平均粒径が100μmを超えるため、各実施例に比して二次加工適性並びに、製造した食パンの甘み及び風味の全てにおいて劣る結果となったと推察される。

Claims (5)

  1. 損傷澱粉を13.0~18.0質量%含有し、平均粒径が30~100μmであり、粒度125μm以下の画分が80%以上である、臼挽き小麦粉(ただし、原料がデュラム小麦であるものを除く)
  2. 灰分量が0.75~1.20質量%である、請求項1に記載の臼挽き小麦粉。
  3. α-トコフェロールを1.0mg/100g以上含有する、請求項1又は2の臼挽き小麦粉。
  4. 脂質を2.4~2.9質量%含有する、請求項1~3の何れか1項に記載の臼挽き小麦粉。
  5. 臼式製粉を行う工程を含む小麦粉の製造方法であって、
    前記小麦粉は、損傷澱粉を13.0~18.0%含有し、平均粒径が30~100μmであり、粒度125μm以下の画分が80%以上である、小麦粉(ただし、原料がデュラム小麦であるものを除く)の製造方法。
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七訂 食品成分表2016,2016年04月01日,第6-9頁

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