JP7356522B2 - タイヤコード用原糸およびタイヤコード - Google Patents

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Description

[関連出願との相互引用]
本出願は、2019年7月5日付韓国特許出願第10-2019-0081578号および2020年7月3日付韓国特許出願第10-2020-0082062号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明はタイヤコード用原糸、その製造方法およびタイヤコードに関する。
タイヤコードは自動車タイヤの寿命、安全性、乗車感などを高めるためにゴムの内部に入れる繊維材質の補強材である。従来には綿糸を編んで作ったタイヤコードが知られていたが摩擦に弱い限界があり、そのためこのような限界を改善するために多様な材料に対する開発がなされ、現在のレーヨン、ナイロン、ポリエステルなどのタイヤコードやスチールで製造されたタイヤコードが使用されている。
タイヤコードに使用されるポリエステル繊維は、固相重合によって得られた高分子樹脂チップを溶融紡糸するなどの方法で製造される。この際、タイヤコードで求められる繊維強力発現のためには、より分子量が高い超高分子量のポリマーを使用するが、このように超高分子量のポリマーを使用する場合、溶融の流れ性を高めるために剪断速度(Shear rate)や工程温度を、必須的に高めなければならない。しかし、これによれば、ポリエステル主鎖の一部が熱分解されて製造される、繊維自体の分子量やその他物性が大きく低下し得るのであり、また、紡糸装置に持続的な無理が発生して、製造工程の効率性が低下するか、製造されるポリエステル繊維の強度を所望するほどに向上させることができない限界がある。
本発明は、剪断速度の変化に応じた溶融粘度の変化が大きくない特性と、優れた成形性を有し、かつ相対的に高い分子量および強度を実現できるタイヤコード用原糸を提供する。
また、本発明は前記タイヤコード用原糸の製造方法を提供する。
また、本発明は前記タイヤコード用原糸から製造されたタイヤコードを提供する。
本明細書では、相異なる固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を、溶融および紡糸して得られたポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを含み、90,000g/mol以上の重量平均分子量および1.9~2.3の多分散指数を有し、8.00gf/d以上または10.00gf/d以上の強度を有する、タイヤコード用原糸が提供される。
また、本明細書では、前記タイヤコード用原糸から製造されたタイヤコードが提供され得る。
また、本明細書では、前記タイヤコード用原糸から製造されたタイヤコードを含む自動車用タイヤが提供される。
また、本明細書では、前記タイヤコード用原糸の製造方法が提供され得る。
発明の一実施形態によれば、相異なる固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を溶融および紡糸して得られたポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを含み、90,000g/mol以上の重量平均分子量および1.9~2.3の多分散指数を有し、8.00gf/d以上または10.00gf/d以上の強度を有する、タイヤコード用原糸が提供され得る。
高い固有粘度を有するポリエステル樹脂チップを使用すると、高粘度による紡糸工程上溶融が難しく、圧力上昇により製造機器の故障が発生し得る。これに対し、低い固有粘度を有するポリエステル樹脂チップを使用すると繊維強力発現の限界がある。特に、高い固有粘度を有するPET樹脂を紡糸する場合、粘度低下の問題が発生し、高い強度の繊維を得るために延伸倍率を高め、Hot tubeの技術を利用する際原糸の収縮率増加および形態安定性が低下すると知られている。
そこで、本発明者らは、相異なる固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を溶融および紡糸して得られたポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを用いて製造されるタイヤコード用原糸が溶融、押出または紡糸などの高温の工程でも高い樹脂の流れ性を確保できながらも、材料の熱分解などを防止して最終製品の機械的物性を向上させ得ることを実験によって確認して発明を完成した。
また、後述するように前記実施形態のタイヤコード用原糸を含むタイヤコードは高い水準の引張強度を有しながらも、耐疲労実験前後の引張強度維持率が相対的に高い水準を維持できることを実験によって確認した。
具体的には、前記実施形態のタイヤコード用原糸は90,000g/mol以上の重量平均分子量および1.9~2.3の多分散指数を有し、8.00gf/d以上または10.00gf/d以上の強度を有することができる。
特に、相異なる固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を、溶融および紡糸して得られたポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを用いて提供されるタイヤコード用原糸は、相対的に広い水準の多分散指数を有し、より広い分子量分散度を有し、低分子量での初期溶融の流れ性を付与でき、高分子量では高い溶融点に起因する溶融遅延により熱分解を減少できるという特性を有することができる。
また、前記タイヤコード用原糸は、300℃以下の温度で低い剪断速度領域でも、それほど高くない溶融粘度を有し得るのであり、また、剪断速度が高くなる場合にも溶融粘度が大きく低下しないので、十分な成形性と共に機械的物性を確保することができる。
より具体的には、前記タイヤコード用原糸は、290℃の温度および50/sの剪断速度での溶融粘度に対する、290℃の温度および2000/sの剪断速度での溶融粘度の比率が、50%以下、または30~50%であり得る。
また、前記樹脂組成物の290℃の温度および50/sの剪断速度での溶融粘度に対する290℃の温度および2000/sの剪断速度での溶融粘度の比率が、50%以下、または30~50%であり得る。
また、前記タイヤコード用原糸は、1.9~2.3の広い水準の多分散指数を有しながらも、90,000g/mol以上の高い重量平均分子量を有することから、8.00gf/d以上または10.00gf/d以上の高い強度を実現することができる。
一方、前記ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントは、相異なる固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を、溶融および紡糸して得られる。
前記樹脂組成物もまた、前記タイヤコードと同等な溶融物性を有することができる。より具体的には、前記樹脂組成物は、290℃の温度および50/sの剪断速度で4,000~4,800poiseの溶融粘度を有し、290℃の温度および1000/sの剪断速度で2,800~3,200poiseの溶融粘度を有することができる。
前記樹脂組成物もまた、300℃以下の温度で低い剪断速度領域でもそれほど高くない溶融粘度を有し、紡糸口金パックの圧力が過度に上昇しないのでありうるため、安定した紡糸が可能であり、また、剪断速度が高くなる場合にも溶融粘度が大きく低下しないので、十分な成形性と共に機械的物性を確保することができる。
より具体的には、前記樹脂組成物の290℃の温度および50/sの剪断速度での溶融粘度と、290℃の温度および1000/sの剪断速度での溶融粘度との差が、1,800poise以下であり得る。
また、前記樹脂組成物は、90,000g/mol以上の重量平均分子量、125,000~132,000のZ-平均分子量および2.150~2.300の多分散指数を有することができる。
前記樹脂組成物は、高いZ-平均分子量を有するため、相対的に広い水準の多分散指数を有することができる。そのため前記樹脂組成物は、低分子のポリマーに現れる特徴である初期溶融の流れ性を確保しながらも、高分子のポリマーが示す、高い溶融点による溶融遅延により熱分解を減少できるという特性を同時に有することができる。そして、このように熱分解減少が可能になるに伴い、前記樹脂組成物は、より高い重量平均分子量および高い強度を有することができる。
一方、前記高分子樹脂組成物は、相異なる固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートを含み得る。
より具体的には、前記樹脂組成物は、0.80dl/g~1.40dl/gの固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレート、および、1.50dl/g~1.90dl/gの固有粘度を有する第2ポリエチレンテレフタレートを含み得る。また、前記第1ポリエチレンテレフタレートは、1.00dl/g~1.25dl/gの固有粘度を有し得るのであり、前記第2ポリエチレンテレフタレートは、1.65dl/g~1.75dl/gの固有粘度を有することができる。
特に、前記高分子樹脂組成物は、前記第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートのうちの前記第2ポリエチレンテレフタレートの含有量を特定し、高い分子量を有するポリエステルの使用時に発生する高分子の流動性低下、口金パックの圧力増加、紡糸機器の耐久性低下、または、製造される原糸の固有粘度の低下などを防止することができ、そのため高い効率性および経済的有用性を確保し、かつ高い強度および高い固有粘度を有するポリエステル原糸およびそれを用いたタイヤコードを提供することができる。
通常1.40dl/gを超える高い固有粘度を有するポリエステルを使用する場合、製造工程での温度を300℃以上に高めなければならない場合があり、これに伴い熱分解が加速化されて最初に製造される原糸の物性が低下したのであり、そのため、高い固有粘度を有するポリエステルの使用や、これを他の種類のポリエステルと混合する方法は、ある程度の限界があるものとして知られていた。
これに対し、前記高分子樹脂組成物は、特定の固有粘度を有する2種類のポリエステル、より具体的には0.80dl/g~1.40dl/g、または1.00dl/g~1.25dl/gの固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートと、1.50dl/g~1.90dl/g、または1.65dl/g~1.75dl/gの固有粘度を有する第2ポリエチレンテレフタレートとを含み、かつ前記第2ポリエチレンテレフタレートを10重量%~40重量%、または15重量%~35重量%、または20~30重量%で含むことで、高い固有粘度を有するポリエステルの使用による限界を解消した。
特に、前記高分子樹脂組成物は上述した第1,2ポリエステルを含み、第2ポリエステルを特定含有量で含みながらも全体固有粘度が大きく低下しない。
前述したように、前記高分子樹脂組成物は300℃以下の温度で適正の流動性を有することができ、そのためポリエステル原糸の製造過程で高分子の流動性低下、口金パックの圧力増加、紡糸機器の耐久性低下、または、製造される原糸の固有粘度の低下などを防止することができる。すなわち、前記高分子樹脂組成物は、300℃以下の温度で低い剪断速度領域でも、それほど高くない溶融粘度を有することができるのであり、また、剪断速度が高くなる場合にも、溶融粘度が大きく高くならないので、十分な成形性を確保することができ、ポリエステルの熱分解により溶融粘度が大きく低下しないという特性を有することができる。
前記高分子樹脂組成物を用いて提供されるタイヤコードは、相対的に高い重量平均分子量、例えば90,000g/mol以上、または90,000g/mol~150,000g/molの重量平均分子量を有することができる。
前記タイヤコード用原糸は、2.0倍以上、または2.0~2.30倍、または2.1~2.25倍の最大延伸比を有することができ、8.00gf/d以上または10.00gf/d以上、または8.00gf/d~12.00gf/dの強度を有することができる。
前記タイヤコードの製造方法は、大きく限定されず、例えば前記高分子樹脂組成物を溶融および紡糸して得られる。ここで、前記高分子樹脂組成物は、250℃~300℃、または270℃~300℃の温度範囲で溶融され得るのであり、初期紡糸速度(1st Godet Roller基準、G/R)1000m/min~4000m/min、または2000m/min~4000m/minを適用することができる。
前記タイヤコード用原糸は、2.0~2.30倍、または2.1~2.25倍延伸することができる。
前記実施形態のタイヤコード用原糸は、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを含み、前記ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの総フィラメント数が100~1,500個であり得、前記タイヤコード用原糸の総繊度が500~5,000デニールであり得る。
前記タイヤコード用原糸は、単位長さ当たり撚り数が100TPM~600TPM、または200TPM~480TPMであり得る。
前記タイヤコード用原糸の形態は特に限定されず、具体的には、総フィラメント数が100~1,500であり、総繊度が500~5,000デニールであり、単位長さ当たり撚り数が100~600TPMである1~3プライの合撚糸を含み得る。
前記タイヤコード用原糸は、空気注入式タイヤのボディプライ用コードとして使用されうる。そのため、全体的な車両の荷重を非常に効果的に支持することができる。ただし、前記タイヤコードの用途はこれに制限されるものではなく、キャッププライ(cap ply)など他の用途にも適用することができる。
一方、発明の他の実施形態によれば、前記タイヤコード用原糸を含む、タイヤコードが提供されることができる。
前記タイヤコード用原糸に関する内容は上述した内容をすべて含む。
前記タイヤコードは、上述したタイヤコード用原糸から製造され、より高い強度および高い固有粘度を有することができる。
より具体的には、前記タイヤコード用原糸は、2.0倍~2.5倍の延伸比を有することができ、ここで、ASTM D885を基準として測定した前記タイヤコードの引張強度は7.5g/d以上、または7.5g/d~9.9g/dの強度を有することができる。
また、前記タイヤコードに含まれる原糸の延伸比が高いほど前記タイヤコードの引張強度はより高くなり得、例えば前記タイヤコード用原糸は2.1倍~2.5倍の延伸比を有する時、ASTM D885基準による前記タイヤコードの引張強度が8.5g/d以上、または8.5g/d~9.9g/dであり得る。
一方、相対的に高い強度を有するタイヤコードの場合、反復圧縮変形および引張変形などが加えられる場合に引張強度が大きく低下するのであるが、前記タイヤコードは前述したように高い水準の引張強度を有しながらも、耐疲労実験前後の引張強度維持率が相対的に高い水準を維持することができる。
より具体的には、前記タイヤコードは、下記一般式1の耐疲労実験前後の引張強度維持率が62%以上、または62%~75%、または62.4%~71%であり得る。
[一般式1]
耐疲労実験前後の引張強度維持率
=耐疲労実験後のタイヤコードの引張強度/耐疲労実験前のタイヤコードの引張強度
前記一般式1において、前記タイヤコードの引張強度はASTM D885の規格にしたがって測定し、前記耐疲労実験後のタイヤコードの引張強度は、下記耐疲労実験以後にゴムを除去して測定したタイヤコードの引張強度であり得る。
上記のディスク(Disk)耐疲労実験はJIS L 1017の規格にしたがって評価し、より具体的に、前記耐疲労実験は、前記タイヤコードを160℃の温度および20kgfの圧力条件下に、20分間ゴムと加硫して製造された試験片に対して、ディスク(Disk)疲労試験機を用いて100℃の温度、2500rpmおよび±8.0%の引張圧縮率を24時間の間適用して行う。
一方、前記タイヤコードは、上述したタイヤコード用原糸を撚り合わせて合撚糸を形成する段階;および、前記合撚糸を接着剤溶液に浸漬して熱処理する段階により製造されうる。
前記合撚段階は、例えば、総繊度500~5000デニールの延伸糸を、単位長さ当たり撚り数100~600TPM(twist per meter)で「Z」撚りし、前記「Z」撚り原糸1~3プライを100~600TPMで「S」撚りして、総繊度500~15000デニールの合撚糸を製造するという方法により行うことができる。
また、前記接着剤溶液としては、通常のタイヤコードの製造のために使用されるもの、例えば、レゾルシノール-ホルムアルデヒド-ラテックス(Resorcinol Formaldehyde - Latex,RFL)接着剤溶液を使用することができる。そして、前記熱処理工程は、220~260℃の温度下で90~360秒間行い得、好ましくは230~250℃の温度下で90~240秒間、より好ましくは240~245℃の温度下で90~120秒間行い得る。前記合撚糸を接着剤溶液に浸漬して、このような条件下に熱処理することによって、タイヤコードの形態安定性が向上しうるのであり、タイヤの加硫時の物性の変化を減らすことができる。
一方、発明のまた他の実施形態によれば、前記タイヤコード用原糸から製造されたタイヤコードを含む自動車用タイヤが提供されうる。
タイヤは、前記タイヤコードが接着されている空気注入式タイヤをなすのであり得る。
この際、前記タイヤに対するタイヤコードの接着方法または条件は、タイヤの具体的な種類、材質または形状や、これと接着されるタイヤコードの種類、材質または形状などを考慮して、当業者に自明な具合に決定してもよい。
一方、発明のさらに他の実施形態によれば、相異なる固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を、200~300℃で溶融し紡糸して、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを形成する段階;を含む、上述したタイヤコード用原糸の製造方法が提供されうる。
前記タイヤコード用原糸に関する内容は、前記実施形態のタイヤコード用原糸について上述した内容をすべて含む。
前記高分子樹脂組成物を溶融し紡糸する段階の具体的な条件は、最終的に製造されるタイヤコードの特性および種類などによって決定されうる。
例えば、前記高分子樹脂組成物は、200℃~300℃、または250℃~300℃の温度範囲で溶融され得るのであり、初期紡糸速度(1st Godet Roller基準、G/R)1000m/min~4000m/minを適用することができる。
また、前記製造されるタイヤコードは、1.5~3.0倍、または2.0~2.2倍に延伸することができる。
本発明によれば、剪断速度の変化に伴う溶融粘度の変化が大きくないという特性と優れた成形性を有し、かつ相対的に高い分子量および強度を実現するタイヤコード用原糸が提供されうる。
また、本発明によれば、前記タイヤコード用原糸を含む自動車用タイヤが提供されうる。
また、本発明によれば、前記高分子樹脂組成物を用いたタイヤコード用原糸の製造方法が提供されうる。
発明を下記の実施例でより詳細に説明する。ただし、下記の実施例は本発明を例示するに過ぎず、本発明の内容は下記の実施例によって限定されるのでない。
[測定方法]
以下で、ポリエチレンテレフタレートチップ、高分子樹脂組成物または原糸のそれぞれに対する物性は、下記の方法により測定した。
1.Capillary rheometer(毛細管溶融粘度計)測定方法
Gottfert社のRheo-tester 2000の機器を用いて100gのチップをバレル部(barrel)に挿入し、290℃で5分間滞留させた後、せん断速度(Shear rate(/s))に応じて吐出口(L/D:20mm/1mm)を通過させることによって、Poise(Pa・s)の粘度値を測定した。
2.結晶化度測定方法
繊維の結晶化度の測定は密度勾配管法で測定した。密度が低い軽液と密度が高い重液を用いて密度勾配液を作って密度を知っている標準フロート(float)を使用し、繊維試料の密度を測定して、次のような式により結晶化度を測定した。
結晶化度(Xc)(%)=[(繊維試料密度-繊維比重密度)/(繊維結晶密度-繊維非晶密度)]x100
*PET結晶密度:1.457(g/cm)、PET非晶密度:1.336(g/cm
3.複屈折測定方法
繊維の複屈折測定は偏光顕微鏡で測定した。コンペンセータ(Compensator; 補償板)を用いて繊維の位相差を測定して複屈率を測定した。
偏光顕微鏡では、直接に、繊維の平行方向の屈折率と、垂直方向の屈折率を測定して、その差の値で複屈折を測定することができる。
4.分子量測定方法
数平均分子量、重量平均分子量、Z-平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。具体的には、試料をヘキサフルオロイソプロパノ-ル(hexafluoroisopropanol;HFIP)に溶かした後、o-クロロフェノール(O-chlorophenol;OCP):クロロホルム=1:4(体積/体積)の割合でさらに希釈した溶液を0.45μmのメンブレンフィルタでもって濾過した後、GPC機器に設置されたStryragel HTカラム(10~10Å)に注入して測定した。
5.強伸度測定
ASTM D885の方法にしたがい、インストロン社(Instron Engineering Corp,Canton,Mass)の万能引張試験機を用いて、PET原糸の引張強度(g/d)および切断伸度(%)をそれぞれ測定した。(初期荷重:0.05gf/d、試料長さ:250mm、引張速度:300mm/min)
6.固有粘度(I.V.)
各PET原糸の固有粘度(I.V.)(dl/g)を、ASTM D4603-96の方法にしたがい、毛細管粘度計(Capillary Viscometer)で測定した。使用された溶媒は、フェノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン(60/40重量%)混合液であった。
[実施例1~2および比較例1~2:高分子樹脂組成物の製造]
[比較例1]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップを、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)112.40S-1の条件下で、溶融および押出をしてストランドタイプ(Strand type)にペレットを製造した。この際、押出機の内圧によるLoad値は66%の水準を示した。
[比較例2]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと、1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップとを50:50の重量比で混合して、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)112.40S-1の条件下で、溶融および押出をしてストランドタイプ(Strand type)にペレットを製造した。この際、押出機内圧によるLoad値は71%水準を示した。
[実施例1]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと、1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップとを80:20の重量比で混合して、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)112.40S-1の条件下で、溶融および押出をしてストランドタイプ(Strand type)にペレットを製造した。この際、押出機内圧によるLoad値は69%水準を示した。
[実施例2]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと、1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップとを70:30の重量比で混合して、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)112.40S-1の条件下で、溶融および押出をしてストランドタイプ(Strand type)にペレットを製造した。この際、押出機内圧によるLoad値は70%水準を示した。
前記実施例1~2および比較例1~2での高分子樹脂組成物の製造に関する内容は、下記表1の通りである。
[実験例1:実施例1~2および比較例1~2の高分子樹脂組成物に対する物性評価]
実施例および比較例で使用した高分子樹脂組成物に対する分子量および溶融粘度の測定結果を、下記表2に示した。
前記表2で確認されるように、1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと、1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップとを70:30または80:20の重量比で含む、実施例1および2の高分子樹脂組成物は、2.278~2.290の多分散指数(Polydispersity index)を有し、290℃の温度および50/sにおける4,000~4,800poiseの溶融粘度を有し、290℃の温度および1000/sの剪断速度にて2,800~3,200poiseの溶融粘度を有することが確認されるのであり、この際、前記樹脂組成物についての、290℃の温度および50/sの剪断速度での溶融粘度と、290℃の温度および1000/sの剪断速度での溶融粘度との差が1,800poise以下であった。
すなわち、実施例1および2の高分子樹脂組成物は同一水準の数平均分子量を有する比較例1に比べて高い多分散指数を有し、最終製品で高い機械的物性を確保することができ、300℃以下の温度で低い剪断速度領域でもそれほど高くない溶融粘度を有することができ、また、剪断速度が高くなる場合にも溶融粘度が大きく低下しないので、十分な成形性と共に機械的物性を確保することができる。
これに対し、1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップを100重量%で使用した比較例1の高分子樹脂組成物は、相対的に低い多分散指数を示し、分子量が低く、最終製品にて十分な機械的物性を確保することが難しい。
そして、1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと、1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップとを、50:50の重量比で含む比較例2の高分子樹脂組成物は、290℃の温度および50/sおよび1000/sの剪断速度にて、すべて3,200poiseを超える溶融粘度を有するのであり、十分な成形性を有することができないか、または押出機などの製造装置にて、発生する負荷や故障を招くものと見られる。
[実施例3~5および比較例3:タイヤコード用原糸の製造]
[比較例3]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップを、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)500~2000S-1の条件下で、溶融および押出を行い、初期紡糸速度(1st Godet Roller基準、G/R)2800m/minを付与して未延伸糸の巻き取りおよび最終的に2.15倍の延伸および巻き取りしてポリエステル延伸糸を製造した。吐出による口金パック圧力は92kgf/cmの水準を示した。
[実施例3]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップを90:10の重量比で混合し、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)500~2000S-1の条件下で溶融および押出を行い、初期紡糸速度(1st Godet Roller基準、G/R)2800m/minを付与して未延伸糸の巻き取りおよび最終的に2.15倍の延伸および巻き取りしてポリエステル延伸糸を製造した。吐出による口金パック圧力は94kgf/cmの水準を示した。
[実施例4]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップを80:20の重量比で混合し、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)500~2000S-1の条件下で溶融および押出し、初期紡糸速度(1st Godet Roller基準、G/R)2800m/minを付与して未延伸糸の巻き取りおよび最終的に2.15倍の延伸および巻き取りしてポリエステル延伸糸を製造した。吐出による口金パック圧力は92kgf/cmの水準を示した。
[実施例5]
1.20dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップと1.70dl/gの固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートチップを70:30の重量比で混合し、290℃の温度および剪断速度(Shear rate)500~2000S-1の条件下で溶融および押出し、初期紡糸速度(1st Godet Roller基準、G/R)2800m/minを付与して未延伸糸の巻き取りおよび最終的に2.15倍の延伸および巻き取りしてポリエステル延伸糸を製造した。吐出による口金パック圧力は103kgf/cmの水準を示した。
[実験例2:タイヤコード用未延伸原糸の物性測定]
下記表3には実施例3~5および比較例3それぞれの詳細を記載し、下記表4にはそれぞれから得られた未延伸原糸の物性を記載した。
-総繊度は1000デニール(De.)の水準であり、モノフィラメント(Mono-filament)繊度は4デニール(De.)(口金L/D 2.1/0.7,250H適用)
-原糸の引張強度、切断伸び率は、インストロン社の万能引張試験機を用いてASTM D885の方法にしたがい、初期荷重0.05gf/de.(デニール)、試料長250mm、引張速度300mm/minの条件下に測定した。
前記表3および4に示すように、実施例3~4は比較例3に対して類似の口金パック圧力を示し、実施例3~5は、比較例に比べて製造された原糸の固有粘度が大きく上昇し、そのため原糸の強度および結晶化度が大きく増加したことが確認された。
[実験例3:タイヤコード用延伸原糸の物性測定]
下記表5には実施例3~5および比較例3それぞれの詳細を記載し、下記表4にはそれぞれから得られた延伸原糸の物性を記載した。
前記表5に示すように、実施例4から得られた延伸原糸は、最大延伸比が2.2倍まで発現して巻き取り速度が6160m/minまで示されたのであり、強度は約11.3gf/dまで測定され、比較例3の最大延伸比2.15倍での強度9.73gf/dと比較して、1.5gf/d以上向上することを確認することができた。
また、延伸比2.0倍で、比較例3と実施例3~5の原糸を分析した結果、比較例3と比較して結晶化度は類似しているが、複屈折配向度、分子量が増加して分子量分散度もまた狭く形成されることが確認された。
すなわち、実施例3~5の原糸は、比較例3と同じ剪断速度(shear rate)での溶融の工程が可能であり、熱分解比率もまた大きく減少して、最終原糸の固有粘度が相対的に高く、強度も高く示されたことが確認された。
[実施例6~8および比較例4:タイヤコードの製造]
実施例3~5および比較例3のそれぞれの延伸糸を使用して、所定の、総繊度および単位長さ当たりの撚り数(TPM)で「Z」撚りされた原糸2本を、同じ撚り係数の「S」撚りで撚り合わして合撚糸として、RFL接着剤溶液に浸漬した後、乾燥および熱処理してPETタイヤコードを製造した。
この際、使用された延伸糸、延伸糸繊度、撚り係数(Twist Multiplier,TM)およびコード熱処理条件は、下記表6に示し、前記RFL接着剤溶液の組成と乾燥条件などは、通常のPETタイヤコードの製造条件に従った。
[実験例4:タイヤコードの物性測定]
実施例6~8および比較例4のそれぞれのタイヤコードについて、次のような方法で物性を測定し、測定された物性は下記表7に示した。
1)引張強度(g/d)
ASTM D885の規格にしたがい、万能引張試験機を用いてコード強度を測定した。
2)耐疲労特性(%)
実施例6~8および比較例4のそれぞれのタイヤコードを、160℃の温度および20kgfの圧力条件下に、20分間、ゴムと加硫して試験片を製造した。そして、前記試験片に対してDisk疲労試験機(製造会社:UESHIMA、モデル名:Belt tester FT-610)を用いて、100℃の温度、2500rpmおよび±8.0%の引張圧縮率を適用して24時間の間、反復圧縮変形および引張変形を交互に加えた。その後、前記試験片からゴムを除去して、前記引張強度測定方法と同様の方法により、耐疲労実験以後の引張強度を測定し、これに基づいて耐疲労実験前後の引張強度維持率(%)を求めた。
前記表7で確認されるように、実施例6~8のタイヤコードは、2.0以上の延伸比を有する実施例3~5の原糸を使用した場合に、7.5g/d以上の引張強度を有するのであり、特に2.1以上の延伸比を有する原糸を使用する場合は8.5g/d以上の引張強度を有することが確認された。
また、相対的に高い強度を有するタイヤコードの場合、反復圧縮変形および引張変形などが加えられる場合に引張強度が大きく低下するが、実施例6~8のタイヤコードは、前述したように高い水準の引張強度を有しながらも、耐疲労実験前後の引張強度維持率が相対的に低い引張強度を有する比較例4のタイヤコードと比較して同等水準以上であることが確認された。

Claims (9)

  1. 0.80dl/g~1.40dl/gの固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび1.50dl/g~1.90dl/gの固有粘度を有する第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を溶融および紡糸して得られたポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを含み、
    前記樹脂組成物は、前記第2ポリエチレンテレフタレートを10重量%~40重量%含み、
    90,000g/mol~150,000g/molの重量平均分子量および1.9~2.3の多分散指数を有し、
    8.0gf/d~12.00gf/dの引張強度を有する、
    タイヤコード用原糸。
  2. 前記樹脂組成物についての、290℃の温度および50/sの剪断速度での溶融粘度と比較して、290℃の温度および1000/sの剪断速度での溶融粘度との差が1,800ポアズ(poise)以下であり、
    前記樹脂組成物は、290℃の温度および50/sの剪断速度で4,000~4,800ポアズ(poise)の溶融粘度を有し、
    290℃の温度および1000/sの剪断速度で2,800~3,200ポアズ(poise)の溶融粘度を有する、請求項1に記載のタイヤコード用原糸。
  3. 前記樹脂組成物は、125,000~132,000のZ平均分子量、および、2.150~2.300の多分散指数を有する、請求項1に記載のタイヤコード用原糸。
  4. 前記第1ポリエチレンテレフタレートと前記第2ポリエチレンテレフタレートとの間の固有粘度差が0.3~0.5dl/g以上である、請求項1に記載のタイヤコード用原糸。
  5. 前記第1ポリエチレンテレフタレートは1.00dl/g~1.25dl/gの固有粘度を有し、
    前記第2ポリエチレンテレフタレートは1.65dl/g~1.75dl/gの固有粘度を有する、請求項1に記載のタイヤコード用原糸。
  6. 前記ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの総フィラメント数が100~1,500本であり、
    前記タイヤコード用原糸の総繊度が500~5,000デニールである、請求項1に記載のタイヤコード用原糸。
  7. 請求項1に記載のタイヤコード用原糸を含む、タイヤコード。
  8. 前記タイヤコードは、下記一般式1の耐疲労実験の前後の引張強度維持率が62%~75%である、請求項に記載のタイヤコード:
    [一般式1]
    耐疲労実験前後の引張強度維持率
    =耐疲労実験後のタイヤコードの引張強度/耐疲労実験前のタイヤコードの引張強度
    前記一般式1において、
    前記タイヤコードの引張強度はASTM D885の規格にしたがって測定し、
    前記耐疲労実験はJIS L 1017の規格にしたがって評価し、
    前記耐疲労実験後のタイヤコードの引張強度は、下記耐疲労実験の後にゴムを除去して測定したタイヤコードの引張強度であり、
    前記耐疲労実験は、前記タイヤコードを、160℃の温度および20kgfの圧力条件下に、20分間ゴムと加硫して製造された試験片に対して、ディスク(Disk)疲労試験機を用いて、100℃の温度、2500rpmおよび±8.0%の引張圧縮率を24時間の間適用して行う。
  9. 0.80dl/g~1.40dl/gの固有粘度を有する第1ポリエチレンテレフタレートおよび1.50dl/g~1.90dl/gの固有粘度を有する第2ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物を、200~300℃で溶融し紡糸して、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを形成する段階;を含み、
    前記樹脂組成物は、前記第2ポリエチレンテレフタレートを10重量%~40重量%含む、請求項1に記載のタイヤコード用原糸の製造方法。
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