JP7354825B2 - バックルブラケットへのハーネス配索構造 - Google Patents
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Description
しかし、このようなハーネス配索構造では、シートクッションパッドに空間を形成する工数の増加と座り心地の悪化や、保護プロテクタの使用によるコストアップの問題があり、改善の余地があった。特に、フロアパネルに直接固定されるリヤシートクッションパッドの場合、ハーネスを配索する空間を確保することは難しく、また、嵩張るような保護プロテクタを設ける空間を確保することは、更に難しくなる。それに加えて、ハーネスをシートクッションパッドの空間内に配索した場合、乗員の着座時に掛かる繰り返し荷重によって、ハーネスの断線等が生じる可能性を有し、空間の確保とハーネスの保護性能を両立させることは困難であった。
したがって、本発明のハーネス配索構造においては、バックルブラケットの座面部と第1縦壁部とで形成される空間にハーネスを通すことによって、ハーネスを配索することが可能になるので、ハーネスの配索空間を確保できるとともに、車両上方からの荷重によるハーネスの断線を防止する効果を得ることができる。また、本発明のハーネス配索構造においては、第1縦壁部によってバックルブラケット自体の面剛性が向上することになるので、バックルブラケットに伝わった荷重によるハーネスの外れや断線も防ぐことができる。さらに、本発明のハーネス配索構造においては、バックルが取付けられる第1縦壁部と同じ縦壁部にハーネスが取付けられているので、車両幅方向からの荷重に対してハーネスの全体を当該第1縦壁部によって保護することが可能となり、ハーネスの断線をより一層防ぐことができる。
図1~図5は本発明の実施形態に係るバックルブラケットへのハーネス配索構造を示すものである。なお、図において、矢印Fr方向は車両前方を示し、矢印U方向は車両上方を示し、矢印O方向は車両外側を示している。また、矢印X方向は車両幅方向を示している。
本実施形態のバックルブラケット3は、ボルト11などの締結具を用いてフロアパネル1の上面に取付けられる平面状の座面部31と、該座面部31の車両幅方向側部(左側側部)から所定の高さ位置まで車両上方へ延び、バックルブラケット3自体の面剛性を高める第1縦壁部32を有しており、該第1縦壁部32には、第1バックル4Aが取付部材41を介して回動可能に取付けられている。取付部材41は、図3及び図4に示すように、第1バックル4Aから車両後方へ延びており、先端部分が、支持ピン42によって第1縦壁部32の座面部31を向く面32aに取付けられている。
なお、空間S内には、基端部が第2バックル4Bに固定され、該第2バックル4Bから車両後方へ延びるハーネス5Bが配索されており、該ハーネス5Bの先端部は、ハーネス5Aに接続されている。そして、ハーネス5Bの中間部は、第1ハーネス支持部51に支持された状態で、バックルブラケット3の第1縦壁部32に固定されている。
すなわち、シートクッションパッド21は、シートクッションフック6を第2縦壁部33の被係合部34に引っ掛けることにより、バックルブラケット3を介して車体側のフロアパネル1に取付けられるようになっている。被係合部34は、ハーネス5A,5Bが取付けられている第1縦壁部32と対向して位置する第2縦壁部33に設けられていることから、シートクッションフック6を被係合部34に引っ掛ける際に、シートクッションフック6によりハーネス5A,5Bが傷付くことを防止できる構造になっている。
そして、延長縦壁部35の車両幅方向外側には、チャイルドシートアンカー8が配置されているとともに、延長縦壁部35は、車両幅方向で、ハーネス5Aとチャイルドシートアンカー8との間に配置されている。これにより、バックルブラケット3の延長縦壁部35とチャイルドシートアンカー8とが車両幅方向で比較的近くに配置されていても、図示しないチャイルドシートをチャイルドシートアンカー8に取付ける際に、当該チャイルドシートの固定フック(図示せず)がハーネス5A,5Bを傷付けることが起こらないように構成している。なお、チャイルドシートアンカー8は、開口部が車両後方側へ向かい、かつ車両前方側が斜めに立ち上がって配置されるU字形状を有し、下端部が溶接などでフロアパネル1に固定されている。
すなわち、本実施形態のハーネス配索構造では、バックルブラケット3の座面部31と第1縦壁部32とで形成される空間Sにハーネス5Aを通してハーネス5Aの配索が行えるので、ハーネス5Aの配索空間を確保することができるとともに、シートクッションパッド21への乗員着座時などに加わる車両上方からの荷重によるハーネス5Aの断線を防止することができる。
また、本実施形態のハーネス配索構造においては、第1縦壁部32によってバックルブラケット3自体の面剛性が向上しているので、バックルブラケット3に伝わった荷重によるハーネス5Aの外れや断線も防ぐことができる。さらに、本実施形態のハーネス配索構造においては、第1バックル4Aが取付けられる第1縦壁部32と同じ縦壁部にハーネス5Aが取付けられているので、第1縦壁部32の剛性を高めることが可能となり、車両幅方向からの荷重に対してハーネス5Aの全体を第1縦壁部32によって保護することができ、ハーネス5Aの断線を効果的に防止できる。
2 リヤシート(シート)
3 バックルブラケット
4 バックル
4A 第1バックル
4B 第2バックル
5A,5B ハーネス
6 シートクッションフック
7 締結具
8 チャイルドシートアンカー
9 収納ケース
11 ボルト
12 ラゲッジスペース
21 シートクッションパッド
21a 開口部
21b 後端部
31 バックルブラケットの座面部
32 バックルブラケットの第1縦壁部
32a 第1縦壁部の座面部を向く面
32c 第1縦壁部の後端部
33 バックルブラケットの第2縦壁部
34 第2縦壁部の被係合部
35 バックルブラケットの延長縦壁部
35a 延長縦壁部の前端部
36 屈曲部
41 取付部材
42 支持ピン
51 第1ハーネス支持部
52 第2ハーネス支持部
S 空間
Claims (5)
- 乗員が着座するシートを構成するシートクッションパッドに配置されるバックルと、
前記バックルから車両後方へ延びるハーネスと、
前記バックルを車室内のフロアパネルに取り付けられるバックルブラケットと、を備える、ハーネス配索構造において、
前記バックルブラケットは、
前記フロアパネルに取り付けられる座面部と、
前記座面部から車両上方へ延びて前記バックルが取り付けられる縦壁部と、を有し、
前記縦壁部の前記座面部を向く面には、前記縦壁と前記座面部とによって形成される空間内に前記ハーネスを支持するハーネス支持部が設けられていることを特徴とするバックルブラケットへのハーネス配索構造。 - 前記縦壁部は、車両幅方向で互いに対向するように配置され前記座面部から車両上方へ延びる第1縦壁部及び第2縦壁部を含み、
前記ハーネスは、前記第1縦壁部と前記第2縦壁部との間に配索されていることを特徴とする請求項1に記載のバックルブラケットへのハーネス配索構造。 - 前記第1縦壁部は、前記シートクッションパッドの後端部よりも車両前方に延び、前記ハーネスの上端部よりも車両上方に延びていることを特徴とする請求項2に記載のバックルブラケットへのハーネス配索構造。
- 前記バックルブラケットは、前記第1縦壁部の後端部から車両後方に延びる延長縦壁部を有し、該延長縦壁部に前記ハーネス支持部が設けられており、
前記延長縦壁部の車両幅方向外側には、チャイルドシートアンカーが配置されており、前記延長縦壁部は、前記ハーネスと前記チャイルドシートアンカーとの間に配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のバックルブラケットへのハーネス配索構造。 - 前記第1縦壁部の後端部と前記延長縦壁部の前端部との間には、前記チャイルドシートアンカー側へ向かって車両幅方向に屈曲する屈曲部が形成され、前記バックルブラケットの車両後方側に位置するラゲッジスペースには、収納ケースが設けられていることを特徴とする請求項4に記載のバックルブラケットへのハーネス配索構造。
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2019
- 2019-12-19 JP JP2019229565A patent/JP7354825B2/ja active Active
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