JP7345252B2 - 遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法 - Google Patents

遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7345252B2
JP7345252B2 JP2018247791A JP2018247791A JP7345252B2 JP 7345252 B2 JP7345252 B2 JP 7345252B2 JP 2018247791 A JP2018247791 A JP 2018247791A JP 2018247791 A JP2018247791 A JP 2018247791A JP 7345252 B2 JP7345252 B2 JP 7345252B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
shielding film
group
acid
photosensitive resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018247791A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020106755A (ja
Inventor
学 東
正範 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd filed Critical Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Priority to JP2018247791A priority Critical patent/JP7345252B2/ja
Publication of JP2020106755A publication Critical patent/JP2020106755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7345252B2 publication Critical patent/JP7345252B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Description

本発明は、遮光膜用感光性樹脂組成物、及びその硬化物に関し、詳しくは、透明基板上に微細な遮光膜を形成するのに適したアルカリ水溶液現像型の遮光膜用感光性樹脂組成物、及びその硬化物であり、硬化させて得た遮光膜は、カラーフィルター(CF)やタッチパネルを形成する際に好適に利用されるものである。
カラー液晶表示装置は、光の透過量あるいは反射量を制御する液晶部とカラーフィルターとを構成要素とするが、そのカラーフィルターの製造方法は、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法が用いられている。
ここ数年、液晶テレビ、液晶モニター、カラー液晶携帯電話など、あらゆる分野でカラー液晶表示装置が用いられてきた。カラーフィルターはカラー液晶表示装置の視認性を左右する重要な部材の一つであり、視認性の向上、すなわち、鮮明な画像を得るためには、カラーフィルターを構成する赤(R)、緑(G)、青(B)などの画素を今まで以上に高色純度化すると共に、ブラックマトリックスでは高遮光化を達成する必要があり、そのためには、感光性樹脂組成物に着色剤を従来よりも多量に添加しなければならない。
また近年では、スマートフォンなどの中小型パネル向けではFull High Definitionの解像度を得るための超高精細化(400 Pixel Per Inch以上)技術が必要とされ、高精細化は必須の技術トレンドとなっている。高精細化を達成するためには、赤、緑、青の各画素サイズを細かくする必要があるが、カラーフィルターの開口率(バックライト光が透過するRGB画素の面積割合)を落とさないことが高輝度化には必要であり、ブラックマトリックスの細線化も同時に求められている。すなわち、ブラックマトリックスの線幅は、従来では6~8μmが主流であったが、最近では4~5μmサイズが求められるようになっている。
また高輝度化のために、バックライト強度をアップする傾向があり、それに伴いブラックマトリックスからの光漏れを防止するため、RGBの周りにあるブラックマトリックスを高遮光化する必要がある。高遮光を確保するためにはブラックマトリックスの膜厚を厚くすれば良いが、膜厚を厚くすると、現像プロセスの影響を受け易くなり、マザーガラス面内におけるブラックマトリックスの線幅のばらつきが大きくなる。特に、4~5μmの細線の場合は、線幅のばらつきは表示ムラの発生などの表示性能に与える影響が大きい。よって、出来るだけ薄い膜厚で目標とする遮光度を確保するため、単位膜厚当たりの遮光性を上げる必要がある。ところが、通常、樹脂組成物中の黒色顔料の含有量を多くするため、その結果、硬化性に寄与するバインダー樹脂やアクリレート成分等の配合割合が相対的に小さくなり、塗膜が十分に硬化しにくくなり、塗膜とガラス基板との密着性が低下して、剥がれ等が生じやすくなるという問題が生じる。
ところで、液晶パネルにおける耐久性試験(信頼性試験)として一般的にPCT(Pressure Cooker Test)が行われるが、この試験法は、温度121℃、湿度100%、気圧2atmという過酷な条件下に数時間液晶パネルを放置し、液晶パネルのカラーフィルター基板とTFT基板との間に封入された液晶もれの有無の確認を行うものである。ブラックマトリックスは赤、緑、青の各色間に存在し、コントラスト向上の役割の他、カラーフィルターの外枠遮光膜としての機能もあり、外枠遮光膜の一部はシール材を介し対向基板と貼り合わさっている。そのため、ブラックマトリックスにはPCTのような過酷な条件下においてもガラス基板との剥がれが生じないような高い密着強度も同時に要求される。特に、近年では、液晶パネルの視認性向上のため外枠遮光膜おいても高遮光化のニーズが高い。
また、スマートフォン、モバイルなどの中小型パネルに使用されるIPS(FFS)モードパネル向けのCFにおいては、ブラックマトリックスは高抵抗化が好ましく要求されている。遮光性を上げるため遮光成分を増やすと抵抗値が下がることから、細線化、高遮光、高密着性(高信頼性)、かつ、高抵抗化を確保することは非常に高い技術ハードルである。
ところで、樹脂ブラックマトリックス用遮光材(黒色色材)としては、一般にカーボンブラックが知られているが、カーボンブラックは電気抵抗が比較的低いため、表示装置の誤作動を引き起こす原因となる場合がある。特に広い視野角が得られるインプレーンスイッチング(IPS)方式の液晶表示装置においては、液晶層面内方向に電界を加えるため、ブラックマトリックスの抵抗値が低いと電界が正常に印加されず、液晶配向に乱れが生じて表示ムラの原因となる。
そこで、カーボンブラックを用いてブラックマトリックスの電気抵抗を大きくする方法として、カーボンブラックの表面に樹脂を被覆する技術(特許文献1参照)が適用されてきたが、高抵抗にするために樹脂被覆量を増やすと、光パターンニング性を十分に保持した上で実現できる遮光度に限界があり、要求されるレベルの高遮光、高抵抗を実現することが困難になってきた。そこで、比較的高抵抗で高遮光が実現できる特定のチタン窒化物粒子を遮光材として用いる技術(特許文献2参照)が開発されているが、光パターニング性や保存安定性が不足することが懸念される。
このように、様々な要求特性を満たすブラックマトリックスに対するニーズが高まる中で、具体的には、遮光材の含有割合が多く光硬化が困難な感光性樹脂組成物において、低露光量にてパターン寸法安定性、パターン密着性、パターンのエッジ形状のシャープ性が良好な細線パターンを広い現像マージンで得ること、および、高遮光、好ましくは高抵抗も具備し、PCTなどの耐久性試験においてもガラス基板との密着性の高い(高信頼性)、品質の良好なブラックマトリクスおよび外枠遮光膜を形成することが求められている。なお、カラーフィルター外枠遮光膜と同様な目的で、タッチパネルにおける外枠等に遮光膜を形成する要望も高まっている。
そこで、例えば、特許文献3~4には、高感度光重合開始剤としてオキシムエステルフルオレン系の化合物を含有するブラックマトリックス用感光性樹脂組成物が提案されている。ところが、低露光量にてパターン寸法安定性に優れ、パターン密着性、パターンのエッジ形状のシャープ性が良好な細線パターンを広い現像マージンで得る点で十分な性能を示すのは困難であり、また、高遮光かつ高抵抗と特性を満たす組成物に関する記載とか、PCTなどの耐久性試験における密着性を示す組成物に関する具体的な記載はない。
特開2001-207079号公報 特開2008-260927号公報 特許第5682094号公報 特表2015-523318号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、感光性樹脂組成物において、高精細、高遮光を維持しつつ、例えば5μmといった細線を形成した場合にも現像密着性を十分に確保し、ガラス基板との密着性にも優れ、更に高抵抗特性も具備することが可能であるブラックマトリックスを形成することができる、遮光膜用感光性樹脂組成物を提供することにある。本発明はまた、当該感光性樹脂組成物を用い、フォトリソグラフィー法により形成した遮光膜パターン等の硬化物であり、さらには、当該硬化物を含むカラーフィルターやタッチパネルを提供することにある。
本発明者らは前記の課題を解決すべく検討を行った結果、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤、及び遮光成分を含む感光性樹脂組成物のうち、特に光重合開始剤として、重合性基を有するオキシムエステルフルオレン系光重合開始剤を配合することにより、高精細、高遮光、ガラス基板との高密着性を維持しつつ、細線の形成においても現像密着性を十分に確保することができ、更に、遮光成分として、光学濃度が4/μmとして製膜した際に表面抵抗率を高くすることができるような特定の絶縁性遮光成分を配合することで高抵抗の遮光膜を形成することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
〔1〕下記(A)~(D)成分、
(A)1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、更に多価カルボン酸又はその酸無水物を反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
(C)フルオレン環の9位に重合性基を有するフルオレン系化合物を含有する光重合開始剤、及び
(D)黒色有機顔料、混色有機顔料及び無機顔料からなる群から選ばれた1以上の遮光成分
を必須成分として含む遮光膜用感光性樹脂組成物において、
(A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が、50/50~90/10であり、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して(C)成分を2~30質量部含有し、且つ、組成物の全固形分に対して(D)成分を20~80質量%含有することを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
〔2〕前記〔1〕に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物において、(C)成分が下記一般式(I)で表される化合物を含有する光重合開始剤であることを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0007345252000001
但し、一般式(I)において、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数1~10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基であるか、炭素数4~10のシクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基若しくはアルキルシクロアルキル基であるか、又は炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよい炭素数6~12のアリール基を表す。Rはそれぞれ独立に炭素数2~10のアルケニル基であるか、又はエポキシ基を有する炭素数2~10の置換基を表し、当該アルケニル基中の-CH-基の一部が-O-基で置換されていてもよい。さらに、これらR~Rの基中の水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよい。
〔3〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物において、(D)成分が、光学濃度が4/μmとなるように製膜した膜の表面抵抗率を1×10Ω/□以上とする絶縁性遮光成分であることを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
〔4〕(A)成分が下記一般式(II)で表される化合物と(メタ)アクリル酸との反応物に、更に多価カルボン酸又はその無水物と反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0007345252000002
但し、一般式(II)において、R及びRは、独立に水素原子、炭素数1~5のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、Xは、‐CO‐、-SO2-、‐C(CF3)2-、-Si(CH3)2‐、-CH2‐、-C(CH3)2‐、-O-、フルオレン-9,9-ジイル基又は単結合を示し、lは0~10の数である。
〔5〕(C)成分が、下記式(III)で表される化合物を含有する光重合開始剤であることを特徴とする〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0007345252000003
〔6〕(D)成分が、表面処理されたカーボンブラックを含有することを特徴とする〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
〔7〕前記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物を硬化させて形成したことを特徴とする塗膜。
〔8〕前記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物により作製された遮光膜を透明基板上に備えてなるカラーフィルターの製造方法であって、当該遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして遮光膜を作製することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
〔9〕前記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物により作製された遮光膜を透明基板上に備えてなるタッチパネルの製造方法であって、当該遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして遮光膜を作製することを特徴とするタッチパネルの製造方法。
本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物は、高精細、高遮光を維持しつつ、例えば線幅が5μm程度の細線を形成した場合にも現像密着性を十分に確保することができ、しかも、ガラス基板との密着性にも優れ、高抵抗の遮光膜とすることも可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
(A)成分の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂としては、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、更に多価カルボン酸又はその酸無水物を反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂であれば特に制限なく用いることができ、好ましくは、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有する以下の一般式(II)のエポキシ化合物に、(メタ)アクリル酸(これは「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」の意味である)を反応させ、得られたヒドロキシ基を有する化合物に多価カルボン酸又はその無水物を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物であることがよい。ビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物とは、ビスフェノール類とエピハロヒドリンを反応させて得られるエポキシ化合物又はこれと同等物を意味する。(A)成分は、重合性不飽和二重結合とカルボキシル基とを併せ持つため、感光性樹脂組成物に優れた光硬化性、良現像性、パターニング特性を与え遮光膜の物性向上をもたらす。
Figure 0007345252000004
但し、一般式(II)において、R及びRは、独立に水素原子、炭素数1~5のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、Xは、‐CO‐、-SO2-、‐C(CF3)2-、-Si(CH3)2‐、-CH2‐、-C(CH3)2‐、-O-、フルオレン-9,9-ジイル基又は単結合を示し、lは0~10の数である。
この一般式(II)のエポキシ化合物はビスフェノール類から誘導され、まず不飽和基含有モノカルボン酸を反応させる。このエポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、多価カルボン酸又はその無水物として、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を得る。以下、一般式(II)の化合物を用いて(A)成分を得る場合について説明する。
一般式(II)のエポキシ化合物を与えるビスフェノール類としては、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3- クロロフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)エーテル、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-クロロフェニル)フルオレン、9, 9-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-フルオロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)フルオレン、4,4'-ビフェノール、3,3'-ビフェノール等を挙げられる。この中でも、一般式(II)におけるXがフルオレン-9,9-ジイル基であるビスフェノール類を特に好ましく用いることができる。
(A)のアルカリ可溶性樹脂を得るに当たって、好適には、上記ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させて2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物を得る。この反応の際には、一般にジグリシジルエーテル化合物のオリゴマー化を伴うため、一般式(II)のエポキシ化合物を得ることになる。lは通常は複数の値が混在するため平均値0~10(整数とは限らない)となるが、好ましいlの平均値は0~3である。lの値が上限値を超えると、当該エポキシ化合物使用して合成したアルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物としたときに組成物の粘度が大きくなりすぎて塗工がうまく行かなくなったり、アルカリ可溶性を十分に付与できずアルカリ現像性が非常に悪くなったりする。
なお、本発明の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂は、上記のようなビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物から得ることができるが、かかるエポキシ化合物以外でも、例えば、フェノールノボラック型エポキシ化合物や、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等の2個以上のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物から得られるものも使用することができる。
次に、一般式(II)の化合物に対して、例えば不飽和基含有モノカルボン酸としてアクリル酸若しくはメタクリル酸又はこれらの両方を反応させ、これにより得られたヒドロキシ基を有する反応物に対して、多価カルボン酸又はその無水物として、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させる。その際、(a)/(b)のモル比が0.01~10となる範囲で反応させることが好ましい。この反応によりエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物の構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を得る。
エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に利用される(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、鎖式炭化水素ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物や脂環式ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、芳香族ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物が使用される。ここで、鎖式炭化水素ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、コハク酸、アセチルコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、イタコン酸、アゼライン酸、シトラリンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、オキソグルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、スベリン酸、ジグリコール酸等の化合物があり、更には任意の置換基が導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。また、脂環式ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ノルボルナンジカルボン酸等の化合物があり、更には任意の置換基が導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。更に、芳香族ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等の化合物があり、更には任意の置換基が導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。
また、エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に利用される(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物や脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物、又は、芳香族多価カルボン酸又はその酸二無水物が使用される。ここで、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸、ペンタンテトラカルボン酸、ヘキサンテトラカルボン酸等があり、更には任意の置換基が導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。また、脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、例えば、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロへプタンテトラカルボン酸、ノルボルナンテトラカルボン酸等があり、更には任意の置換基の導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。更に、芳香族テトラカルボン酸やその酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸又はその酸二無水物が挙げられ、更には任意の置換基の導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。
エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に使用される(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物と(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物とのモル比(a)/(b)は、上述したように0.01~10であるのが好ましい。モル比(a)/(b)が上記範囲を逸脱すると最適分子量が得られず、(A)を使用した感光性樹脂組成物において、アルカリ現像性、耐熱性、耐溶剤性、パターン形状等が劣化するので好ましくない。なお、モル比(a)/(b)が小さいほどアルカリ溶解性が大となり、分子量が大となる傾向がある。
エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物は、上述の工程により、既知の方法、例えば特開平8-278629号公報や特開2008-9401号公報等に記載の方法により製造することができる。先ず、一般式(I)のエポキシ化合物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させる方法としては、例えば、エポキシ化合物のエポキシ基と等モルの不飽和基含有モノカルボン酸を溶剤中に添加し、触媒(トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、2,6-ジイソブチルフェノール等)の存在下、空気を吹き込みながら90~120℃に加熱・攪拌して反応させるという方法がある。次に、反応生成物であるエポキシアクリレート化合物の水酸基に酸無水物を反応させる方法としては、エポキシアクリレート化合物と酸二無水物および酸一無水物の所定量を溶剤中に添加し、触媒(臭化テトラエチルアンモニウム、トリフェニルホスフィン等)の存在下、90~130℃で加熱・攪拌して反応させるという方法がある。
重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)については、2000~50000の範囲であることが好ましく、2000~7000の間であることがより好ましい。重量平均分子量(Mw)が2000に満たないとこの(A)成分を使用した感光性樹脂組成物の現像時のパターンの密着性が維持できず、パターン剥がれが生じ、また、重量平均分子量(Mw)が50000を超えると現像残渣や未露光部の残膜が残り易くなる。更に、この(A)成分は、その酸価が30~200mgKOH/gの範囲であることが望ましい。この値が30mgKOH/gより小さいとこの(A)成分を使用した感光性樹脂組成物のアルカリ現像がうまくできないか、強アルカリ等の特殊な現像条件が必要となり、200mgKOH/gを超えるとこの(A)成分を使用した感光性樹脂組成物へのアルカリ現像液の浸透が早くなり過ぎ、剥離現像が起きるので、何れも好ましくない。なお、この(A)成分の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂については、その1種のみを使用しても、2種以上の混合物を使用することもできる。
次に、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル類や、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。なお、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーは遊離のカルボキシ基を有しない。
これら(A)成分と(B)成分の配合割合は、重量比(A)/(B)で50/50~90/10であり、好ましくは60/40~80/20である。(A)成分の配合割合が50/50より少ないと、光硬化後の硬化物が脆くなり、また、未露光部において塗膜の酸価が低いためにアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターンエッジがぎざつきシャープにならないといった問題が生じ、また、90/10よりも多いと、樹脂に占める光反応性官能基の割合が少なく架橋構造の形成が十分でなく、更に、樹脂成分における酸価度が高過ぎて、露光部におけるアルカリ現像液に対する溶解性が高くなることから、形成されたパターンが目標とする線幅より細ったり、パターンの欠落が生じや易くなったりするといった問題が生じる恐れがある。
また、(C)成分の光重合開始剤としては、フルオレン環の9位に重合性基を有するフルオレン系化合物を含有する光重合開始剤を用いる。このようにフルオレン環の9位に重合性基を有することにより、特に光重合開始剤の添加量が大きい際には加熱硬化時に光重合開始剤が揮散する量を抑制できる等の効果も期待されるため好ましい。好ましくは、以下の一般式(I)で表される化合物を含有し、紫外線光等の照射によりラジカル種を発生し、光重合性の化合物に付加してラジカル重合を開始させ、組成物を硬化させる。その中でもより好ましくは一般式(III)で表される1-[9,9-ジ(2-プロペニル)-7-ニトロフルオレン-2-イル]-(2-メチルフェニル)-メタノン オキシム-O-アセタートが高感度を達成可能である点で特に好ましい。一般式(I)の製造については、例えば特表2015-523318号公報にその製法の記載がある。
Figure 0007345252000005
但し、一般式(I)において、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数1~10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基であるか、炭素数4~10のシクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基若しくはアルキルシクロアルキル基であるか、又は炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよい炭素数6~12のアリール基を表す。Rはそれぞれ独立に炭素数2~10のアルケニル基であるか、又はエポキシ基を有する炭素数2~10の置換基を表し、当該アルケニル基中の-CH-基の一部が-O-基で置換されていてもよい。さらに、これらR~Rの基中の水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよい。
Figure 0007345252000006
また、本発明においては、一般式(I)で表される化合物を含有する光重合開始剤と共に、他の光重合開始剤若しくは増感剤を1種以上併用することができる。ここで、他の光重合開始剤若しくは増感剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、p-ジメチルアセトフェノン、p-ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p-tert-ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、p,p'-ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2-(o-クロロフェニル)-4,5-フェニルビイミダゾール、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)ビイミダゾール、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2,4,5-トリアリールビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物類、2-トリクロロメチル-5-スチリル-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-シアノスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチルジアゾール化合物類、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-メチル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-クロロフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4,5-トリメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メチルチオスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のハロメチル-S-トリアジン系化合物類、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-,2-(o-ベンゾイルオキシム)、1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-O-ベンゾアート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-O-アセタート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1-オンオキシム-O-アセタート等のO-アシルオキシム系化合物類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2-クロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2-イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2-エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物などが挙げられる。
一般式(I)で表される化合物を含有する光重合開始剤を含めて、これらの光重合開始剤や増感剤は、その1種のみを単独で使用できるほか、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組合せで使用する場合の好ましい組合せの例としては、一般式(I)の化合物を含有する光重合開始剤とチオール化合物との組合せを例示することができる。このようなチオール化合物としては、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)などを例示することができ、多官能のチオール化合物を用いることが好ましい。なお、このように光重合開始剤とチオール化合物を組合せる場合のチオール化合物の添加量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部を基準として1~10質量部であることが好ましい。
また、それ自体では光重合開始剤や増感剤として作用しないが、組み合わせて用いることにより、光重合開始剤や増感剤の能力を増大させ得るような化合物を添加することもできる。そのような組み合わせに用いる化合物としては、例えば、ベンゾフェノンと組み合わせて使用すると効果のあるトリエタノールアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンを挙げることができる。
(C)成分の光重合開始剤の使用量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部を基準として2~30質量部であり、好ましくは5~25質量部、より好ましくは5~20質量部である。(C)成分の配合割合が2質量部未満の場合には、光重合の速度が遅くなって、感度が低下し、一方、30質量部を超える場合には、感度が強すぎて、パターン線幅がパターンマスクに対して太った状態になり、マスクに対して忠実な線幅が再現できない、又は、パターンエッジがぎざつきシャープにならないといった問題が生じる恐れがある。(C)成分の光重合開始剤は、必須成分として一般式(I)で表される光重合開始剤を含むが、その量は他の(C)成分を加えない場合であっても、単独で光重合開始剤として有効に作用する量以上であることがよく、一般式(I)で表される光重合開始剤の量は(C)成分の全体量のうち、70~100質量%であることが好ましい。
(D)成分は、黒色有機顔料、混色有機顔料又は無機顔料から選ばれる遮光成分であり、耐熱性、耐光性及び耐溶剤性に優れたものであるのがよい。ここで、黒色有機顔料としては、例えばペリレンブラック、シアニンブラック、アニリンブラック、ラクタムブラック等が挙げられる。混色有機顔料としては、赤、青、緑、紫、黄色、シアニン、マゼンタ等から選ばれる2種以上の顔料を混合して擬似黒色化されたものが挙げられる。無機顔料としては、カーボンブラック、酸化クロム、酸化鉄、チタンブラック等を挙げることができ、2種以上を適宜選択して用いることもできる。
このうち、遮光膜に高抵抗特性を具備させるために、好ましくは、光学濃度が4/μmとなるように製膜した膜の表面抵抗率(例えば、印可電圧10V時の表面抵抗率)を1×10Ω/□以上とするような絶縁性の高い遮光成分を用いることがよく、その代表的な例が絶縁性の表面処理を施したカーボンブラックである。表面処理カーボンブラックの例としては、特表H10-510861号公報に示されたジアゾニウム塩と反応させて置換アリール基等を表面に結合させたカーボンブラック、特開2001-207079号公報に示された表面に樹脂を被覆したカーボンブラック、再公表WO2013/129554公報に示された表面が染料で被覆されたカーボンブラックを例示することができるが、高抵抗化処理されたカーボンブラックで光学濃度が4/μmとなるように製膜した膜の表面抵抗率を1×10Ω/□以上とするものであれば、特に制限なく用いることができる。なお、光学濃度が4/μmとなるように製膜した膜の表面抵抗率は、1×1010Ω/□以上であることがより好ましく、1×1012Ω/□以上であることが特に好ましい。
そして、これらの遮光成分は、好ましくは、予め分散媒に分散させて遮光性分散液としたうえで、遮光膜用感光性樹脂組成物として配合するのがよい。ここで、分散媒としては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3メトキシブチルアセテート等が挙げられる。遮光性分散液における(D)の遮光成分の配合割合については、本発明の組成物の全固形分に対して20~80質量%、好ましくは40~70質量%の範囲で用いられるのがよい。そのとき、アニリンブラック、シアニンブラック、ラクタムブラック等の有機顔料またはカーボンブラック等のカーボン系遮光成分を用いる場合は、40~60質量%の範囲が特に好ましい。20質量%より少ないと、遮光性が十分でなくなる。80質量%を越えると、本来のバインダーとなる感光性樹脂の含有量が減少するため、現像特性を損なうと共に膜形成能が損なわれるという好ましくない問題が生じる。
本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物においては、上記(A)~(D)の他に溶剤を使用して粘度を調整することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α-もしくはβ-テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N-メチル-2-ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
また、本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤および酸化防止剤、可塑剤、充填材、レベリング剤および消泡剤、カップリング剤、界面活性剤等の添加剤を配合することができる。熱重合禁止剤および酸化防止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができ、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、リン酸トリクレジル等を挙げることができ、充填材としては、ガラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができ、レベリング剤や消泡剤としては、シリコーン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。また、界面活性剤としてはフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等を挙げることができ、カップリング剤としては3-(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤を挙げることができる。
本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物は、上記(A)~(D)成分又はこれらと溶剤を主成分として含有する。溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(A)~(D)成分が合計で80質量%、好ましくは90質量%以上含むことが望ましい。溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、感光性樹脂組成物中に70~90質量%の範囲で含まれるようにするのがよい。
本発明における遮光膜用感光性樹脂組成物は、例えばカラーフィルター遮光膜形成用の樹脂組成物として優れるものであり、遮光膜の形成方法としては、以下のようなフォトリソグラフィー法がある。先ず、感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布し、次いで溶媒を乾燥させた(プレベーク)後、このようにして得られた被膜の上にフォトマスクをあて、紫外線を照射して露光部を硬化させ、更にアルカリ水溶液を用いて未露光部を溶出させる現像を行ってパターンを形成し、更に後硬化としてポストベーク(熱焼成)を行う方法が挙げられる。
感光性樹脂組成物を塗布する透明基板としては、ガラス基板のほか、透明フィルム(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン等)上にITOや金などの透明電極が蒸着あるいはパターニングされたものなどが例示できる。透明基板上に感光性樹脂組成物の溶液を塗布する方法としては、公知の溶液浸漬法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機、スリットコーター機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プレベーク)ことにより、被膜が形成される。プレベークはオーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。プレベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば60~110℃の温度で1~3分間行われる。
プレベーク後に行われる露光は、紫外線露光装置によって行なわれ、フォトマスクを介して露光することによりパターンに対応した部分のレジストのみを感光させる。露光装置及びその露光照射条件は適宜選択され、超高圧水銀灯、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、遠紫外線灯等の光源を用いて露光を行い、塗膜中の感光性樹脂組成物を光硬化させる。
露光後のアルカリ現像は、露光されない部分のレジストを除去する目的で行われ、この現像によって所望のパターンが形成される。このアルカリ現像に適した現像液としては、例えばアルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を挙げることができるが、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩を0.05~3質量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて23~28℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。
現像後、好ましくは180~250℃の温度及び20~60分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた遮光膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプリベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた遮光膜は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。
本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物は、上述したように、露光、アルカリ現像等の操作によって微細なパターンを形成するのに適している。また、本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物は、コーティング材として好適に用いることができ、特に液晶の表示装置あるいは撮影素子に使われるカラーフィルター用インキとして好適であり、これにより形成された遮光膜はカラーフィルター、液晶プロジェクション用のブラックマトリックス、遮光膜、タッチパネル用遮光膜等として有用である。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
先ず、本発明の(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の合成例1を示す。合成例における樹脂の評価は、以下の通りに行った。
[固形分濃度]
合成例中で得られた樹脂溶液1gをガラスフィルター〔重量:W(g)〕に含浸させて秤量し〔W(g)〕、160℃にて2hr加熱した後の重量〔W(g)〕から次式より求めた。
固形分濃度(重量%)=100×(W-W)/(W-W)
[酸価]
樹脂溶液をジオキサンに溶解させ、電位差滴定装置〔平沼製作所(株)製 商品名COM-1600〕を用いて1/10N-KOH水溶液で滴定して求めた。
[分子量]
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)[東ソー(株)製商品名HLC-8220GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:TSKgelSuperH-2000(2本)+TSKgelSuperH-3000(1本)+TSKgelSuperH-4000(1本)+TSKgelSuper-H5000(1本)〔東ソー(株)製〕、温度:40℃、速度:0.6ml/min]にて測定し、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製PS-オリゴマーキット〕換算値として重量平均分子量(Mw)を求めた。
また、合成例で使用する略号は次のとおりである。
BPFE:9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンとクロロメチルオキシランとの反応物。一般式(II)の化合物において、Xがフルオレン-9,9-ジイル基、R及びRが水素の化合物。
BPDA:3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
THPA:1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物
TPP:トリフェニルホスフィン
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[合成例1]
還留冷却器付き500ml四つ口フラスコ中に、BPFE 78.63g(0.17mol)、アクリル酸24.50g(0.34mol)、TPP 0.45g、及びPGMEA 114gを仕込み、100~105℃の加熱下で12hr撹拌し、反応生成物を得た。
次いで、得られた反応生成物にBPDA 25.01g(0.085mol)及びTHPA 12.93g(0.085mol)を仕込み、120~125℃の加熱下で6hr撹拌し、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂溶液(A)-1を得た。得られた樹脂溶液の固形分濃度は55.8wt%であり、酸価(固形分換算)は103mgKOH/gであり、GPC分析によるMwは2600であった。
[比較合成例1]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸51.65g(0.60mol)、メタクリル酸メチル38.44g(0.38mol)、メタクリル酸シクロヘキシル36.33g(0.22mol)、AIBN5.91g、及びDMDG368gを仕込み、80~85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル39.23g(0.28mol)、TPP1.44g、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール0.055gを仕込み、80~85℃で16hr撹拌し、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂溶液(A)-2を得た。得られた重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の固形分濃度は32質量%、酸価(固形分換算)は110mgKOH/g、GPC分析によるMwは18080であった。
[合成例2]
(C)成分として、前記の式(III)で表される化合物の合成例を示す。
<STEP1>
反応容器に、テトラヒドロフラン(THF)250質量部、および、カリウムtert-ブトキシド(KTB)42.2質量部を仕込み、フルオレン25.0質量部を添加した。次いで、反応容器に、3-ブロモ-1-プロペン40.0質量部を滴下した。この液を40℃に加熱し、3時間攪拌した。次いで、この液を室温まで冷却し、酢酸エチル、および、水を注入して、油層を分離し、水洗を2回繰り返した。次いで、油層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、無水硫酸マグネシウムを濾別し、この濾過液を濃縮して、9,9-ジ(2-プロペニル)-フルオレン37.0質量部を得た。
<STEP2>
得られた9,9-ジ(2-プロペニル)-フルオレン36.3質量部と、塩化メチレン370質量部と、塩化アルミニウム29.5質量部とを反応容器に仕込み、攪拌した。この液を10℃に冷却し、o-トルオイルクロライド22.8質量部を滴下し、さらに4時間攪拌した。10℃以下に冷却した370質量部の水に、この反応液を注入して、油層を分離し、炭酸カリウム水溶液にて洗浄した。次いで、油層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、無水硫酸マグネシウムを濾別し、濾過液を濃縮することで、9,9-ジ(2-プロペニル)-フルオレンの2位にo-トリオイル基を導入した1-[9,9-ジ(2-プロペニル)-フルオレン-2-イル]-(2-メチルフェニル)-メタノン(化合物1-A)50.6質量部を得た。
<STEP3>
得られた化合物1-A 50.0質量部と酢酸500質量部とを反応容器に仕込み、発煙硝酸11.3質量部を滴下し、この液を80℃に加熱した。この反応液に濃硫酸13.7質量部を滴下し、80℃で3時間攪拌した。攪拌後、室温まで冷却し、水、酢酸エチルを注入し油層を分離し、水、炭酸カリウム水溶液にて洗浄を繰り返した。次いで、油層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、無水硫酸マグネシウムを濾別し、濾過液を濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製し、化合物1-Aのフルオレン骨格の7位にニトロ基を導入した1-[9,9-ジ(2-プロペニル)-7-ニトロフルオレン-2-イル]-(2-メチルフェニル)-メタノン(化合物1-B)33.4質量部を得た。
<STEP4>
得られた化合物1-B 30.0質量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME) 90質量部と、ピリジン 35質量部とを反応容器に仕込み攪拌した。次いで、ヒドロキシルアミン塩酸塩 30.5質量部を添加し、140℃に加熱し、4時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却し、水、酢酸エチルを注入し油層を分離し、再度、水、希塩酸、塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。次いで、油層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、無水硫酸マグネシウムを濾別し、濾過液を濃縮することで化合物1-Bをオキシム化した1-[9,9-ジ(2-プロペニル)-7-ニトロフルオレン-2-イル]-(2-メチルフェニル)-メタノンオキシム(化合物1-C) 27.7質量部を得た。
<STEP5>
得られた化合物1-C 25.0質量部、酢酸エチル 125質量部を反応容器に仕込み、無水酢酸 13.8質量部を滴下し、室温にて5時間攪拌した。この反応液に水、酢酸エチルを注入し油層を分離し、炭酸カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。次いで、油層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、無水硫酸マグネシウムを濾別し、濾過液を濃縮した。得られた生成物を酢酸エチル/ヘキサンにて再結晶化を行い、式(III)の化合物である1-[9,9-ジ(2-プロペニル)-7-ニトロフルオレン-2-イル]-(2-メチルフェニル)-メタノン オキシム-O-アセタート(化合物1)を17.2質量部得た。
[比較合成例2]
合成例2において、STEP1で3-ブロモ-1-プロペンの代わりにn-ブチルブロマイドを用いた以外は、合成例2と同様の各反応STEPを経ることにより、1-[9,9-ジ(n-ブチル)-7-ニトロフルオレン-2-イル]-(2-メチルフェニル)-メタノン オキシム-O-アセタート(化合物2)を得た。
[比較合成例3]
合成例2において、STEP1で3-ブロモ-1-プロペンの代わりにn-プロピルブロマイドを用い、また、STEP2でo-トルオイルクロライドの代わりにアセチルクロライドを用いた以外は、合成例2と同様の各反応STEPを経ることにより、エタノン,1-[9,9-ジn-プロピル-7-ニトロフルオレン-2-イル]-O-アセチルオキシム(化合物3)を得た。
(実施例1~4、比較例1~4)
次に、感光性樹脂組成物及びその硬化物の製造に係る実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、以降の実施例及び比較例の感光性樹脂組成物及びその硬化物の製造で用いた原料及び略号は以下の通りである。
(重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂)
(A)-1成分:上記合成例1で得られた重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂溶液
(A)-2成分:上記比較合成例1で得られた重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂溶液
(光重合性モノマー)
(B)-1:ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとヘキサアクリレートとの混合物(日本化薬(株)製 商品名DPHA)
(B)-2:ペンタエリスリトールトリアクリレートとテトラアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社製、商品名M-450)
(光重合開始剤)
(C)-1:上記合成例2で得られた化合物1〔式(III)で表される化合物〕
(C)-2:上記比較合成例2で得られた化合物2
(C)-3:上記比較合成例3で得られた化合物3
(C)-4:エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)(BASFジャパン社製、製品名イルガキュアOXE02)
(遮光成分分散体)
(D)-1:表面処理カーボンブラックAの濃度25.0質量%、高分子分散剤濃度4.0質量%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(固形分29.0%)
(D)-2:表面処理カーボンブラックBの濃度25.0質量%、高分子分散剤濃度3.8質量%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(固形分28.8%)
(D)-3:表面処理カーボンブラックCの濃度25.0質量%、高分子分散剤濃度5.0質量%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(固形分30.0%)
(シランカップリング剤)
(E):3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔商品名:KBM-803:信越化学(株)製〕
(チオール化合物)
(F):ペンタエリスリトール テトラキス(3-メルカプトブチレート)〔商品名:カレンズMT PE1:昭和電工(株)製〕
(溶剤)
(G)-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
(G)-2:シクロヘキサノン(ANON)
(界面活性剤)
(H):BYK-330(ビックケミー社製)
[遮光成分に関する評価]
<遮光成分の特性評価用組成物の調製>
樹脂溶液〔(A)-1成分〕、遮光成分分散体〔(D)-1成分~(D)-3成分〕及び溶剤〔(G)-1成分〕を固形分濃度20%になるように混合して表面抵抗率測定用組成物を調製した。この際、光学濃度(OD)を測定しながら樹脂と遮光成分の比率を変えて、OD=4/μmの硬化膜を形成できる組成物を調製した。
<光学濃度>
上記で得られた表面抵抗率測定用組成物を、厚さ1.2mmのガラス基板上にスピンコーターを用いて熱硬化処理後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、熱風乾燥機を用いて230℃で30分間加熱硬化処理を行い、組成物の硬化膜を得た。次に、得られた硬化膜の光学濃度はマクベス透過濃度計を用いて測定し、単位膜厚当たりの光学濃度で評価した。
<表面抵抗率測定>
光学濃度を測定した硬化膜の表面抵抗率を、表面抵抗率測定器(三菱化学アナリテック社製ハイレスタUP)を用いて電圧10Vで測定した。
OD=4/μmの硬化膜を形成できる組成物について、組成物配合比率と測定結果を表1に示した。
Figure 0007345252000007
上記の配合成分を表2に示す割合で配合して、実施例1~4及び比較例1~4の感光性樹脂組成物を調製した。
Figure 0007345252000008
[評価]
実施例1~4および比較例1~4の遮光膜用感光性樹脂組成物を用いて、以下に記す評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
<現像特性(パターン線幅・パターン直線性)の評価>
上記で得られた各遮光膜用感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板(コーニング1737)上にポストベーク後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、露光ギャップを100μmに調整し、乾燥塗膜の上に、5μmのネガ型フォトマスクを被せ、フォトマスクの上に短波長カットフィルター〔型番LU0350、朝日分光(株)社製(340nm以下の水銀ランプ波長をカット)〕を乗せて、i線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで80mJ/cm2の紫外線を照射し、感光部分の光硬化反応を行った。
次に、この露光済み塗板を25℃、0.08%水酸化カリウム水溶液中、1kgf/cm2のシャワー現像圧にて、パターンが現れ始める現像時間(ブレイクタイム=BT)から、+10秒、+15秒の現像後、5kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去してガラス基板上に画素パターンを形成し、その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間熱ポストベークした後の5μm線のマスク幅に対する線幅、パターン直線性及を評価した。現像時間80秒を過ぎてもパターン像が現れない場合は現像不可とした。なお、各評価方法は次のとおりである。
パターン線幅:測長顕微鏡(ニコン社製「XD-20」)を用いてマスク幅5μmのパターン線幅を測定した。
パターン直線性:ポストベーク後の5μmマスクパターンを顕微鏡観察し、基板に対する剥離やパターンエッジ部分のギザツキが認められないものを○、一部に認められるものを△、全体に渡って認められるものを×と評価した。
<残膜感度の評価>
上記で得られた各遮光膜用感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板(コーニング1737)上にポストベーク後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした後の乾燥塗膜の膜厚を測定した。その後、乾燥塗膜の上に短波長カットフィルター〔型番LU0350、朝日分光(株)社製(340nm以下の水銀ランプ波長をカット)〕を乗せて、i線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで10mJ/cm2の紫外線を照射し、感光部分の光硬化反応を行った。同様の手法で露光量の異なる塗布板を作製することにより、5mJ/cm2毎に10~100mJ/cm2露光した露光済み塗布板を得た。
次に、この露光済み塗布板を25℃、0.08%水酸化カリウム水溶液中、1kgf/cm2のシャワー現像圧にて、パターンが現れ始める現像時間(ブレイクタイム=BT)+15秒の現像後、5kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、各露光量で作成した塗布膜の膜厚を測定する。膜厚が現像前の膜厚と比較して95%以上となる露光量を残膜感度とした。
<OD/μmの評価>
上記で得られた各遮光膜用感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板(コーニング1737)上にポストベーク後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、乾燥塗膜の上に、ネガ型フォトマスクを被せず、短波長カットフィルター〔型番LU0350、朝日分光(株)社製(340nm以下の水銀ランプ波長をカット)〕を乗せて、i線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで80mJ/cm2の紫外線を照射し、感光部分の光硬化反応を行った。
次に、この露光済み塗板を25℃、0.08%水酸化カリウム水溶液中、1kgf/cm2のシャワー現像圧にて、60秒の現像後、5kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間熱ポストベークした後、光照射部のODをマクベス透過濃度計を用いて評価した。さらに、光照射部の膜厚を測定し、OD値を膜厚で割った値をOD/μmとした。
<密着性の評価>
上記で得られた各遮光膜用感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板(コーニング1737)上にポストベーク後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、ネガ型フォトマスクを用いずに塗膜の上に短波長カットフィルター〔型番 LU0350 朝日分光(株)社製(340nm以下の水銀ランプ波長をカット)〕を乗せて、i線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで80mJ/cm2でベタ露光し、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間熱ポストベークした。そして、上記で得られたポストベーク基板について、JISK6856-1994の3点折り曲げ密着試験方法に準じた評価法により、以下のようにしてシールガラス基板との密着強度を評価した。
上記のポストベーク基板、及び樹脂組成物を塗布してないガラス基板(コーニング1737)それぞれを20mm×63mmの短冊状に切断し、試験片を用意した。ポストベーク済の塗膜板と感光性樹脂組成物を塗布してないガラス基板とが一定の量のシール剤エポキシ系接着剤(ストラクトボンドXN-21s(三井化学製))を介して重ね合わせ幅が8mmになるように、双方の基板(試験片)を貼りあわせた。重ね合わせたときのシール剤エポキシ系接着剤の形が円形でかつ直径が約5mmである。その後、重ね合わせた試験片を90℃、20分のプリベーク、続いて、150℃、2時間ポストベークをそれぞれ実施し、三点折り曲げ試験片を作成した。さらに20mm×63mmの塗布していないガラス片同士も上記と同じ方法で張り合わせた比較試験用のサンプルを作成した。
上記で得られた試験片において、重ね合わせ部位が中心となるよう、塗布板と対向基板(塗布無し基板)、又は塗布していない比較試験用のガラス基板を2点の支持体で支え(2点の支持体の長さは3cm)、重ね合わせ部の真上から真下に向かってオリエンテック社製「UCT-100」を用いて1mm/分の速度で加重をかけていき、剥離面の観察とそのときの加重を読み取り、シール剤エポキシ系接着剤の塗布面積で割り、単位面積当たりの加重を密着強度とした。また、121℃、100%RH、2atm、及び5時間の条件下においてPCT(プレッシャー・クッカー・テスト)を実施した後、同様の密着強度テストを実施し、PCT前後での密着強度を評価した。PCT前後におけるレジストを塗布していないガラス同士の密着強度をそれぞれ100としたときの、各組成の密着強度を相対値として示した。PCT前後において60以上を○、60未満を×とした。
<体積抵抗率>
上記で得られた各遮光膜用感光性樹脂組成物を、Cr蒸着された厚さ1.2mmのガラス基板上の電極を除いた部分にスピンコーターを用いて熱硬化処理後の膜厚が3.5μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間加熱硬化処理を行い、感光性樹脂組成物の硬化膜を得た。その後、硬化膜上にアルミニウム電極を形成して体積抵抗率測定用基板を作成した。次に、エレクトロメーター(ケースレー社製、「6517A型」)を用いて、印加電圧1Vから10Vにおける体積抵抗率を測定した。1Vステップで各印加電圧で60秒ずつ電圧保持する条件で測定し、1V、5Vおよび10V印加時の体積抵抗率を表3に示した。
Figure 0007345252000009

Claims (7)

  1. 下記(A)~(D)成分、
    (A)1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、更に多価カルボン酸又はその酸無水物を反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
    (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (C)フルオレン環の9位に重合性基を有するフルオレン系化合物を含有する光重合開始剤、及び
    (D)黒色有機顔料、混色有機顔料及び無機顔料からなる群から選ばれた1以上の遮光成分
    を必須成分として含む遮光膜用感光性樹脂組成物において、
    (C)成分が下記一般式(I)で表される化合物を含有する光重合開始剤であり、
    (D)成分が、光学濃度が4/μmとなるように製膜した膜の表面抵抗率を1×10Ω/□以上とする絶縁性遮光成分であり、
    (A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が、50/50~90/10であり、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して(C)成分を2~30質量部含有し、且つ、組成物の全固形分に対して(D)成分を20~80質量%含有することを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
    Figure 0007345252000010
    但し、一般式(I)において、R 1 及びR 2 はそれぞれ独立に、炭素数1~10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基であるか、炭素数4~10のシクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基若しくはアルキルシクロアルキル基であるか、又は炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよい炭素数6~12のアリール基を表す。R はそれぞれ独立に炭素数2~10のアルケニル基であるか、又はエポキシ基を有する炭素数2~10の置換基を表し、当該アルケニル基中の-CH -基の一部が-O-基で置換されていてもよい。さらに、これらR ~R の基中の水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよい。
  2. (A)成分が下記一般式(II)で表される化合物と(メタ)アクリル酸との反応物に、更に多価カルボン酸又はその無水物と反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする請求項に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
    Figure 0007345252000011
    但し、一般式(II)において、R及びRは、独立に水素原子、炭素数1~5のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、Xは、‐CO‐、-SO2-、‐C(CF3)2-、-Si(CH3)2‐、-CH2‐、-C(CH3)2‐、-O-、フルオレン-9,9-ジイル基又は単結合を示し、lは0~10の数である。
  3. (C)成分が、下記式(III)で表される化合物を含有する光重合開始剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
    Figure 0007345252000012
  4. (D)成分が、表面処理されたカーボンブラックを含有することを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1~のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物を硬化させて形成したことを特徴とする塗膜。
  6. 請求項1~のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物により作製された遮光膜を透明基板上に備えてなるカラーフィルターの製造方法であって、当該遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして遮光膜を作製することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  7. 請求項1~のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物により作製された遮光膜を透明基板上に備えてなるタッチパネルの製造方法であって、当該遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして遮光膜を作製することを特徴とするタッチパネルの製造方法。
JP2018247791A 2018-12-28 2018-12-28 遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法 Active JP7345252B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018247791A JP7345252B2 (ja) 2018-12-28 2018-12-28 遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018247791A JP7345252B2 (ja) 2018-12-28 2018-12-28 遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020106755A JP2020106755A (ja) 2020-07-09
JP7345252B2 true JP7345252B2 (ja) 2023-09-15

Family

ID=71450801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018247791A Active JP7345252B2 (ja) 2018-12-28 2018-12-28 遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7345252B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014775A (ja) 2013-06-07 2015-01-22 株式会社Adeka 光硬化性黒色組成物
JP2017182001A (ja) 2016-03-31 2017-10-05 東京応化工業株式会社 着色硬化物の形成方法
WO2018196619A1 (zh) 2017-04-25 2018-11-01 常州强力先端电子材料有限公司 含有可聚合基团的芴肟酯类光引发剂、制备方法及其应用

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014775A (ja) 2013-06-07 2015-01-22 株式会社Adeka 光硬化性黒色組成物
JP2017182001A (ja) 2016-03-31 2017-10-05 東京応化工業株式会社 着色硬化物の形成方法
WO2018196619A1 (zh) 2017-04-25 2018-11-01 常州强力先端电子材料有限公司 含有可聚合基团的芴肟酯类光引发剂、制备方法及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020106755A (ja) 2020-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7227939B2 (ja) 遮光膜用感光性樹脂組成物、これを硬化した遮光膜及びカラーフィルター
KR102116177B1 (ko) 차광막용 감광성 조성물, 및 그 경화물
JP4437651B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルター
JP6005774B2 (ja) アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物、カラーフィルターおよびその製造方法、ならびに液晶表示装置
JP5255783B2 (ja) カラーフィルター用レジスト組成物及びその製造方法並びにそれを用いたカラーフィルター
JP5905939B2 (ja) アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物、カラーフィルターおよびその製造方法、ならびに液晶表示装置
JP6713746B2 (ja) スペーサー機能を有する遮光膜用の感光性樹脂組成物、遮光膜、液晶表示装置、スペーサー機能を有する遮光膜用の感光性樹脂組成物の製造方法、遮光膜の製造方法、および液晶表示装置の製造方法
JP5281357B2 (ja) ブラックレジスト用感光性樹脂組成物及びカラーフィルター遮光膜
KR20190039858A (ko) 감광성 수지 조성물 및 수지막이 형성된 기판의 제조 방법
JP2013178548A (ja) カラーフィルター用レジスト組成物及びその製造方法、並びにそれを用いたカラーフィルター
JP2016206661A (ja) 感光性樹脂組成物、画素層、保護膜、スペーサー、薄膜トランジスタ、カラーフィルター、および液晶表示装置
JP5416434B2 (ja) ブラックレジスト用感光性樹脂組成物及びカラーフィルター遮光膜
JP4508924B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルター
JP2020060617A (ja) 遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法
JP2008164937A (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルター
JP7345252B2 (ja) 遮光膜用感光性樹脂組成物及びその硬化物、並びに当該硬化物を用いたカラーフィルター及びタッチパネルの製造方法
JP4833324B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルター
JP7382768B2 (ja) ブラックレジスト用感光性樹脂組成物及びその硬化塗膜、並びにカラーフィルター遮光膜の製造方法
JP7510449B2 (ja) 感光性樹脂組成物及び樹脂膜付き基板の製造方法
KR102585415B1 (ko) 감광성 수지 조성물, 차광막, 액정 표시 장치, 및 액정 표시 장치의 제조 방법
JP2022158969A (ja) 遮光膜用感光性樹脂組成物並びにそれを用いた遮光膜、カラーフィルター及び表示装置
JP2020173433A (ja) 感光性樹脂組成物、それを硬化してなる硬化膜、およびその硬化膜を有する表示装置
JP2020166116A (ja) 遮光膜及びそれを得るための感光性樹脂組成物、遮光膜の製造方法
KR20100009996A (ko) 적색 감광성 수지 조성물, 컬러필터 및 이를 구비한액정표시장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230815

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7345252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150