JP7323147B2 - 微生物処理用液及び微生物処理用液の製造方法 - Google Patents

微生物処理用液及び微生物処理用液の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微生物処理用液及び微生物処理用液の製造方法に関する。
従来、多様な効果がある量子水が存在する。例えば、国際公開第03/055591号(特許文献1)には、液体の流入口と流出口を有する容器と、当該容器の中に設置された複数の素片からなる液体処理装置が開示されている。この素片は、オーステナイト系ステンレス鋼またはマルテンサイト系ステンレス鋼を材質とし、当該素片は、正六角柱状であり、当該素片は、当該素片の底面と表面を貫通する穴であって、断面が円形の穴を有し、かつ、当該穴の内周面に、当該内周面を一周以上周回する螺旋溝を有する素片に、加熱処理を施した素片である。又、当該素片を、当該素片の中心軸(正六角柱の6つの側面に平行であり、正六角柱の両端面と直交する中心軸をいう)が相互に平行になるように配列し、その配列を保持したものであり、当該配列された複数の素片が、当該流入口と当該流出口の間に位置づけられている。これにより、被処理液体を人や動植物に好適な状態に変化させた量子水を生産することが出来るとしている。この量子水には、水素発生、殺菌、消臭、乳酸菌増殖、界面活性力、塩素無害化、酵素活性化等の効果があるとされている。
一方、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、ウイルスや細菌の不活化に効果がある次亜塩素酸水が普及されている。例えば、特開2016-60949号公報(特許文献2)には、電解槽と、第1のラインと、第2のラインと、を具備する電解装置が開示されている。電解槽は、陽極電極を有する陽極室と、該陽極室とアニオン交換膜により仕切られた中間室と、該中間室に収容された無機塩化物粒子、及び該中間室とカチオン交換膜により仕切られた、陰極電極を有する陰極室と、を含む。第1のラインは、陽極室から次亜塩素酸水を取り出し、第2のラインは、陰極室からアルカリ性水を取り出す。これにより、小型、かつ、低コストな電解装置が提供可能となり、次亜塩素酸水の生成に役立つとしている。
ここで、電解槽で生成される次亜塩素酸水や、「微弱電荷技術」の一つであるプラズマクラスターの技術を応用して生成される次亜塩素酸水は、酸性であり、塩酸を使用せずに、安全で、塩素濃度が高濃度である。酸性次亜塩素酸水には、強酸性次亜塩素酸水、弱酸性次亜塩素酸水、微酸性次亜塩素酸水が存在する。
国際公開第03/055591号 特開2016-60949号公報
ここで、量子水には、一定の殺菌力はあるものの、新型コロナウイルス感染症のウイルスを不活化することは出来ないという課題がある。一方、酸性次亜塩素酸水は、新型コロナウイルス感染症のウイルスを不活化することは出来るものの、長期間にわたって放置すると、酸性次亜塩素酸水の塩素濃度が低下して、殺菌力が無くなるという課題がある。
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、酸性次亜塩素酸水の殺菌力を長期間にわたって維持させることが可能な微生物処理用液及び微生物処理用液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る微生物処理用液は、酸性次亜塩素酸水と、量子水と、を含有する。酸性次亜塩素酸水は、全微生物処理用液に対して0.5重量%~5.0重量%の濃度であり、量子水は、全微生物処理用液に対して90.0重量%~99.5重量%の濃度である。前記量子水は、量子水転換器に通した水であり、前記量子水転換器は、前記水の流入口と流出口を有する容器と、前記容器の中に設置された複数の素片からなる液体処理装置であり、前記素片は、オーステナイト系ステンレス鋼又はマルテンサイト系ステンレス鋼を材質とした正六角柱状であり、前記素片の底面と表面を貫通する断面が円形の穴を有し、且つ、前記穴の内周面を一周以上周回する螺旋溝を有するものに加熱処理を施したものであり、前記素片は、正六角柱の6つの側面に平行であり、正六角柱の両端面と直交する中心軸が相互に平行になるように配列されるように、前記流入口と前記流出口の間に位置づけられている。
又、本発明に係る微生物処理用液の製造方法は、混合工程を備え、混合工程は、全微生物処理用液に対して0.5重量%~5.0重量%の濃度の酸性次亜塩素酸水と、全微生物処理用液に対して90.0重量%~99.5重量%の濃度の量子水と、を混合する。
本発明によれば、酸性次亜塩素酸水の殺菌力を長期間にわたって維持させることが可能となる。
本発明に係る微生物処理用液の概念図である。 実施例1、参考例1、比較例1-2における大腸菌の不活化試験結果の表である。 実施例1、参考例1、比較例1-2における大腸菌の不活化試験結果のグラフである。 実施例1、参考例1、比較例1-2における1ヶ月経過後の試験管の写真である。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
本発明者は、長年、酸性次亜塩素酸水と量子水とを取り扱ってきており、酸性次亜塩素酸水の殺菌力が短期間で失われるという課題に思案していた。ここで、量子水には、多種多様な効果が認められており、本発明者は、酸性次亜塩素酸水の殺菌力の長期間の持続に寄与しないかと考え、酸性次亜塩素酸水を量子水で希釈したところ、驚くべきことに、酸性次亜塩素酸水の殺菌力が長期間にわたって維持されたことを発見した。そこで、本発明者は、以下に示す実施例に基づいて、本発明を完成させたのである。
即ち、本発明に係る微生物処理用液は、図1に示すように、全微生物処理用液に対して0.5重量%~5.0重量%の濃度の酸性次亜塩素酸水と、全微生物処理用液に対して90.0重量%~99.5重量%の濃度の量子水と、を含有する。
量子水は、量子水転換器に通した水であり、量子水転換器は、水の流入口と流出口を有する容器22と、容器22の中に設置された複数の素片1からなる液体処理装置21であり、素片1は、オーステナイト系ステンレス鋼又はマルテンサイト系ステンレス鋼を材質とした正六角柱状であり、素片1の底面と表面を貫通する断面が円形の穴を有し、且つ、穴の内周面を一周以上周回する螺旋溝を有するものに加熱処理を施したものであり、素片1は、正六角柱の6つの側面に平行であり、正六角柱の両端面と直交する中心軸(素片1の中心軸)が相互に平行になるように配列されるように、流入口と前記流出口の間に位置づけられている。尚、量子水転換器は、国際公開第03/055591号の特許文献1に詳細が記載されているが、この特許文献1には、本発明のように、酸性次亜塩素酸水の希釈水として量子水が有効であることは記載されていない。
又、本発明に係る微生物処理用液の製造方法は、混合工程を備え、混合工程は、全微生物処理用液に対して0.5重量%~5.0重量%の濃度の酸性次亜塩素酸水と、全微生物処理用液に対して90.0重量%~99.5重量%の濃度の量子水と、を混合する。
これにより、酸性次亜塩素酸水の殺菌力を長期間にわたって維持させることが可能となる。つまり、本発明では、多種多様な効果を有し、人や動植物に好適な状態に変化させることが可能な量子水の性質を活かして、酸性次亜塩素酸水を量子水に混合することで、安全に、且つ、更に、長期間にわたって、ウイルスや細菌等の微生物を効果的に処理することが出来るようになるのである。
又、本発明に係る微生物処理用液は、抗ウイルス効果や消臭効果が認められるため、車内や建物内等の狭い空間や介護現場での使用に際しても、微生物を不活化させながら、安心、安全に使用することが可能となる。
本発明に係る微生物処理用液では、量子水により、残留塩素濃度の長期的な持続が可能であることから、それに伴って、微生物への不活化も長期間、維持させることが出来るのである。
ところで、酸性次亜塩素酸水の種類に特に限定は無いが、例えば、強酸性次亜塩素酸水、弱酸性次亜塩素酸水、微酸性次亜塩素酸水のいずれか又はこれらの組み合わせを挙げることが出来る。
ここで、強酸性次亜塩素酸水と、弱酸性次亜塩素酸水とは、塩化ナトリウム水溶液を隔膜のある電解槽で電気分解して生成されるため、安全性の高い塩化ナトリウム水溶液を利用することから、強酸性次亜塩素酸水と、弱酸性次亜塩素酸水とは、塩酸が含有されていない。一方、微酸性次亜塩素酸水は、塩酸又は塩酸に塩化ナトリウム水溶液を加えた混合液を無隔膜で電気分解して生成されるため、塩酸を利用することから、微酸性次亜塩素酸水には、塩酸が含有されている可能性がある。従って、本発明では、安全性の観点から、強酸性次亜塩素酸水、又は、弱酸性次亜塩素酸水のいずれか又はこれらの組み合わせを採用すると好ましい。
又、酸性次亜塩素酸水の残留塩素濃度に特に限定は無いが、例えば、500ppm~3000ppmの範囲内であると好ましく、1000ppm~2000ppmの範囲内であると更に好ましい。ここで、酸性次亜塩素酸水は、原液に相当する。
又、酸性次亜塩素酸水のpHは、酸性次亜塩素酸水が酸性であれば、特に限定は無いが、例えば、4.0~5.0の範囲内であると好ましい。
又、酸性次亜塩素酸水の濃度は、全微生物処理用液に対して0.5重量%~5.0重量%の範囲内であれば、特に限定は無いが、例えば、0.5重量%~2.0重量%の範囲内であると好ましく、0.5重量%~1.0重量%の範囲内であると更に好ましい。
又、量子水は、量子水転換器に通した水であれば、特に限定は無く、その水の種類は、水道水、蒸留水、イオン交換水、精製水等でも構わない。又、量子水は、量子水転換器に初回に通した水でも良いし、量子水転換器に繰り返し通した水でも構わない。
又、量子水転換器の種類に特に限定は無いが、例えば、市販の製品名νG7(ニュージーセブン)の量子水転換器を挙げることが出来る。量子水転換器のサイズは、通常、直径が20mm~300mmの範囲内であり、行程が50mm~400mmの範囲内である。量子水転換器は、一つでも複数連結したものでも構わない。
又、量子水転換器を説明すると、図1に示すように、量子水転換器は、容器22と、底板23と、上板25とを備え、これらはステンレスの薄い板から作られている。底板23と上板25は、直径3mmの貫通穴を多数空けてある。上板25の貫通穴は、一部省略して図示している。底板23は、周辺部分24を折り曲げてあり、この部分24を一部溶接して容器22の底面部分に固定されている。底板24の上に、所定数(例えば、19個)の素片1をOHAに配列している。ここで、OHA(Ortho-Hexagonal Arrangement)は、正六角形配列を意味する。この所定数の素片1が一段であり、これを所定段(例えば、9段)積み重ねている。尚、第2段から第9段は、省略している。第1段が19個の素片1で構成され、同じ段が第9段まで存在すると、素片1の総数は171個となる。各段のOHAは、同心円の中心を上下に略一致させて積み重ねられている。そのため、各段の中心点に配列された素片1の中心軸は、略1本の仮想的な直線を形成する。上板25は、周辺部分26を折り曲げてあり、この部分26を一部溶接して、容器22の上面部分に固定されている。容器22の外形寸法は、正六角柱の一辺長さが、例えば、15mmであり、高さは、31mmであり、上板25と底板23の間隔は、22mmである。容器22の中で、素片1は、19個OHAで収納されている。第2段~第9段も同様である。容器の側板と、底板23と上板25に挟まれて、素片1の移動は制限され、OHAの配列を保持している。
又、量子水の濃度は、全微生物処理用液に対して90.0重量%~99.5重量%の範囲内であれば、特に限定は無いが、例えば、95.0重量%~99.5重量%の範囲内であると好ましく、97.0重量%~99.5重量%の範囲内であると更に好ましい。又、量子水のpHは、特に限定は無いが、例えば、6.5~7.5の範囲内であると好ましい。
又、酸性次亜塩素酸水の濃度と量子水の濃度との比率に特に限定は無いが、例えば、1:10~1:150の範囲内であると好ましく、1:30~1:100の範囲内であると更に好ましい。
又、微生物処理用液の残留塩素濃度に特に限定は無いが、例えば、5ppm~30ppmの範囲内であると好ましく、10ppm~20ppmの範囲内であると更に好ましい。
又、微生物処理用液のpHに特に限定は無いが、例えば、5.0~7.0の範囲内であると好ましい。
又、微生物処理用液には、更に他の添加物を混合しても構わない。他の添加物として、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、スルホン酸、スルフィン酸、チオカルボン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、乳酸及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれた有機酸を挙げることが出来る。有機酸を配合することで、微生物処理用液内の残留塩素濃度の維持に寄与し、殺菌力を維持したまま、長期間、保存することが可能となる。尚、有機酸の中でも、コハク酸がより好ましい。
又、微生物処理用液は、どのような方法でも利用することが可能である。微生物処理用液をそのまま対象物に吹き付けたり、塗布したりしても良い。又、微生物処理用液を加湿器に投入して、微生物処理用液をミスト化して、空間を殺菌するように使用しても良い。尚、微生物処理用液をミスト化した場合、ミスト状の微生物処理用液の残留塩素濃度は、5ppm以下であり、安全性に全く問題は無い。
本発明は、安全で、且つ、ウイルス等の不活化の効果が高い微生物処理用液として有効であり、例えば、衛生業、医療業、介護業、運輸業、サービス業、小売業、畜産業、ペット業、製造業のあらゆる分野に適用可能である。本発明は、例えば、畜産業における魚の養殖、養豚場、養牛場等、ペット業におけるペットの飼育場等、製造業におけるアルコールを使用することが出来ない精密機器の洗浄、アルコールを使用することが出来ない特殊加工のガラスの洗浄等にも、安全に、且つ、長期的に使用することが可能であり、様々な用途で利用することが出来る。
以下に、本発明における実施例、比較例等を具体的に説明するが、本発明の適用が本実施例などに限定されるものではない。
<実施例1>
酸性次亜塩素酸水と量子水とを用意した。ここで、酸性次亜塩素酸水の残留塩素濃度は、1300ppmであり、酸性次亜塩素酸水のpHは、4.0~5.0であった。又、量子水は、市販の製品名νG7(ニュージーセブン)の量子水転換器(株式会社ウエルネス製)に蒸留水を通すことで生成した。そして、1重量部の酸性次亜塩素酸水に100重量部の量子水を混合することで作成した微生物処理用液を実施例1とした。実施例1の微生物処理用液の残留塩素濃度は、13ppmであり、実施例1の微生物処理用液のpHは、6.5であった。この場合、全微生物処理用液に対する酸性次亜塩素酸水の濃度は、1/(1+100)=0.99重量%であり、全微生物処理用液に対する量子水の濃度は、100/(1+100)=99.01重量%である。
<参考例1>
蒸留水単体を参考例1とした。
<比較例1>
実施例1において、量子水を蒸留水に変更したこと以外は、実施例1と同様にして作成した微生物処理用液を比較例1とした。
<比較例2>
実施例1において使用した量子水単体を比較例2とした。
<微生物処理用液の評価方法>
(1)大腸菌に対する不活化試験
実施例1、参考例1、比較例1-2のそれぞれの微生物処理用液を試験管に3ml入れた後に、菌数が6.3×10CFU/100mlの大腸菌液をデジタルピペットで10mL添加して、微生物処理用液と大腸菌液とを反応させて、試験管を放置した。次に、添加直後から所定の放置時間が経過後の反応液を採取して、採取した反応液を用いて大腸菌の生菌数(CFU/100ml)を計測した。所定の放置時間は、1分間、5分間、60分間(1時間)、1,440分間(24時間)、43,200分間(1ヶ月=30日間)に設定し、微生物処理用液が長期的にわたって殺菌力を維持するか否かを確認した。
(2)残留塩素濃度の確認試験
実施例1、参考例1、比較例1-2のそれぞれの微生物処理用液を試験管に3ml入れた後に、市販の残留塩素検出試薬(DPD溶液、N,N-ジエチルパラフェニレンジアミン溶液)をデジタルピペットで10mL添加して、微生物処理用液と残留塩素検出試薬とを反応させて、試験管を放置した。添加直後から43,200分間(1ヶ月=30日間)が経過後に、染色具合を確認した。又、発色が良好な試験管については、540nmの吸光度を測定し、検量線を用いて、残留塩素濃度を測定した。
<微生物処理用液の評価結果>
(1)大腸菌に対する不活化試験
図2は、実施例1、参考例1、比較例1-2における大腸菌の不活化試験結果の表を示す。図3は、実施例1、参考例1、比較例1-2における大腸菌の不活化試験結果のグラフを示す。図2-図3に示すように、参考例1と比較例2では、大腸菌を不活化することは出来なかった。比較例1では、大腸菌を不活化することが出来たものの、放置時間が43200分間では、8.8×10CFU/100mlの生菌数が計測され、大腸菌を不活化することが出来ないことが分かった。一方、実施例1では、放置時間が43,200分間であっても、1.0×10CFU/100ml未満の生菌数であり、大腸菌を継続して不活化することが可能であった。つまり、実施例1では、放置時間が1ヶ月経過しても、酸性次亜塩素酸水の殺菌力が持続されることが分かった。
(2)残留塩素濃度の確認試験
図4は、実施例1、参考例1、比較例1-2における1ヶ月経過後の試験管の写真である。図4に示すように、参考例1と比較例2では、残留塩素濃度が無いため、透明なままであるが、比較例1では、若干発色していることが分かった。一方、実施例1では、比較例1と比較して、発色が強く、残留塩素濃度が高いことが分かった。ここで、実施例1について、残留塩素濃度を測定したところ、13ppmと当初と同等の残留塩素濃度であり、残留塩素濃度が長期間にわたって持続されることが分かった。
<実施例2>
実施例1において、1重量部のコハク酸を更に添加したこと以外は、実施例1と同様にして作成した微生物処理用液を実施例2とした。実施例2の微生物処理用液の残留塩素濃度は、13ppmであり、実施例2の微生物処理用液のpHは、6.5であった。この場合、全微生物処理用液に対する酸性次亜塩素酸水の濃度は、1/(1+100+1)=0.98重量%であり、全微生物処理用液に対する量子水の濃度は、100/(1+100+1)=98.04重量%であり、全微生物処理用液に対するコハク酸の濃度は、1/(1+100+1)=0.98重量%である。
実施例2についても、同様に、大腸菌に対する不活化試験と残留塩素濃度の確認試験とを実施したところ、実施例2でも、同様に、放置時間が43,200分間であっても、1.0×10CFU/100ml未満の生菌数であり、大腸菌を継続して不活化することが分かった。又、残留塩素濃度を測定したところ、13ppmと同等であり、残留塩素濃度が長期間にわたって持続されることが分かった。
<実施例3>
実施例1において、1重量部の酸性次亜塩素酸水に50重量部の量子水を混合することで作成したこと以外は、実施例1と同様にして作成した微生物処理用液を実施例3とした。実施例3の微生物処理用液の残留塩素濃度は、26ppmであり、実施例3の微生物処理用液のpHは、6.0であった。この場合、全微生物処理用液に対する酸性次亜塩素酸水の濃度は、1/(1+50)=1.96重量%であり、全微生物処理用液に対する量子水の濃度は、50/(1+50)=98.04重量%である。
<実施例4>
実施例1において、1重量部の酸性次亜塩素酸水に30重量部の量子水を混合することで作成したこと以外は、実施例1と同様にして作成した微生物処理用液を実施例4とした。実施例4の微生物処理用液の残留塩素濃度は、43ppmであり、実施例4の微生物処理用液のpHは、5.8であった。この場合、全微生物処理用液に対する酸性次亜塩素酸水の濃度は、1/(1+30)=3.22重量%であり、全微生物処理用液に対する量子水の濃度は、30/(1+30)=96.78重量%である。
実施例3、4についても、同様に、大腸菌に対する不活化試験と残留塩素濃度の確認試験とを実施したところ、実施例3、4でも、同様に、放置時間が43,200分間であっても、1.0×10CFU/100ml未満の生菌数であり、大腸菌を継続して不活化することが分かった。又、残留塩素濃度を測定したところ、実施例3では、26ppmと同等であり、実施例4では、43ppmと同等であり、残留塩素濃度が長期間にわたって持続されることが分かった。
<実施例5>
実施例1において、1重量部の酸性次亜塩素酸水に199重量部の量子水を混合することで作成したこと以外は、実施例1と同様にして作成した微生物処理用液を実施例5とした。実施例5の微生物処理用液の残留塩素濃度は、10ppmであり、実施例5の微生物処理用液のpHは、6.7であった。この場合、全微生物処理用液に対する酸性次亜塩素酸水の濃度は、1/(1+199)=0.50重量%であり、全微生物処理用液に対する量子水の濃度は、199/(1+199)=99.50重量%である。
<実施例6>
実施例1において、1重量部の酸性次亜塩素酸水に19重量部の量子水を混合することで作成したこと以外は、実施例1と同様にして作成した微生物処理用液を実施例6とした。実施例6の微生物処理用液の残留塩素濃度は、50ppmであり、実施例6の微生物処理用液のpHは、5.5であった。この場合、全微生物処理用液に対する酸性次亜塩素酸水の濃度は、1/(1+19)=5.00重量%であり、全微生物処理用液に対する量子水の濃度は、19/(1+19)=95.00重量%である。
<実施例7>
実施例1において、1重量部の酸性次亜塩素酸水に18重量部の量子水と1重量部の香料とを混合することで作成したこと以外は、実施例1と同様にして作成した微生物処理用液を実施例7とした。実施例7の微生物処理用液の残留塩素濃度は、50ppmであり、実施例7の微生物処理用液のpHは、5.4であった。この場合、全微生物処理用液に対する酸性次亜塩素酸水の濃度は、1/(1+18+1)=5.00重量%であり、全微生物処理用液に対する量子水の濃度は、18/(1+18+1)=90.00重量%であり、全微生物処理用液に対する香料の濃度は、1/(1+18+1)=5.00重量%である。
実施例5-7についても、同様に、大腸菌に対する不活化試験と残留塩素濃度の確認試験とを実施したところ、実施例5-7でも、同様に、放置時間が43,200分間であっても、1.0×10CFU/100ml未満の生菌数であり、大腸菌を継続して不活化することが分かった。又、残留塩素濃度を測定したところ、実施例5-7でも、初期と同等の濃度であり、残留塩素濃度が長期間にわたって持続されることが分かった。
以上のように、本発明に係る微生物処理用液及び微生物処理用液の製造方法は、衛生業、医療業、介護業、運輸業、サービス業、小売業、畜産業、ペット業、製造業のあらゆる分野に適用可能であり、酸性次亜塩素酸水の殺菌力を長期間にわたって維持させることが可能な微生物処理用液及び微生物処理用液の製造方法として有効である。

Claims (4)

  1. 全微生物処理用液に対して0.5重量%~5.0重量%の濃度で、塩化ナトリウム水溶液を隔膜のある電解槽で電気分解して生成されることで、塩酸が含有されていない酸性次亜塩素酸水であって、残留塩素濃度は、500ppm~3000ppmであり、pHは、4.0~5.0の範囲内である酸性次亜塩素酸水と、
    全微生物処理用液に対して90.0重量%~99.5重量%の濃度の量子水と、
    を含有し、
    前記量子水は、量子水転換器に通した水であり、
    前記量子水転換器は、前記水の流入口と流出口を有する容器と、前記容器の中に設置された複数の素片からなる液体処理装置であり、前記素片は、オーステナイト系ステンレス鋼又はマルテンサイト系ステンレス鋼を材質とした正六角柱状であり、前記素片の底面と表面を貫通する断面が円形の穴を有し、且つ、前記穴の内周面を一周以上周回する螺旋溝を有するものに加熱処理を施したものであり、前記素片は、正六角柱の6つの側面に平行であり、正六角柱の両端面と直交する中心軸が相互に平行になるように配列されるように、前記流入口と前記流出口の間に位置づけられており、
    前記微生物処理用液の残留塩素濃度は、5ppm~50ppmの範囲内であり、
    前記微生物処理用液のpHは、5.0~7.0の範囲内である、
    微生物処理用液。
  2. コハク酸を更に含有する、
    請求項1に記載の微生物処理用液。
  3. 前記酸性次亜塩素酸水の濃度と前記量子水の濃度との比率は、1:30~1:100の範囲内である、
    請求項1に記載の微生物処理用液。
  4. 全微生物処理用液に対して0.5重量%~5.0重量%の濃度で、塩化ナトリウム水溶液を隔膜のある電解槽で電気分解して生成されることで、塩酸が含有されていない酸性次亜塩素酸水であって、残留塩素濃度は、500ppm~3000ppmであり、pHは、4.0~5.0の範囲内である酸性次亜塩素酸水と、全微生物処理用液に対して90.0重量%~99.5重量%の濃度の量子水と、を混合する混合工程
    を備え、
    前記量子水は、量子水転換器に通した水であり、
    前記量子水転換器は、前記水の流入口と流出口を有する容器と、前記容器の中に設置された複数の素片からなる液体処理装置であり、前記素片は、オーステナイト系ステンレス鋼又はマルテンサイト系ステンレス鋼を材質とした正六角柱状であり、前記素片の底面と表面を貫通する断面が円形の穴を有し、且つ、前記穴の内周面を一周以上周回する螺旋溝を有するものに加熱処理を施したものであり、前記素片は、正六角柱の6つの側面に平行であり、正六角柱の両端面と直交する中心軸が相互に平行になるように配列されるように、前記流入口と前記流出口の間に位置づけられており、
    前記微生物処理用液の残留塩素濃度は、5ppm~50ppmの範囲内であり、
    前記微生物処理用液のpHは、5.0~7.0の範囲内である、
    微生物処理用液の製造方法。
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