以下、洗濯機に係る複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に例示する洗濯機10は、回転槽の回転中心軸が垂直方向に延びる、いわゆる縦軸型の洗濯機である。洗濯機10は、その外郭を構成する外箱11の内部に、上面が開放した有底円筒状の水槽12を備える。水槽12は、周知の弾性吊持機構13によって弾性的に支持されている。外箱11の内部には、図示しない給水機構部が設けられている。水槽12の内部には、この給水機構部から供給される水が貯留される。水槽12の内部には、上面が開放した有底円筒状の回転槽14が回転可能に設けられている。
回転槽14は、衣類などの洗濯物が収容される槽である。回転槽14は、垂直な軸線を中心に回転するように構成されており、洗濯物を洗う洗い行程および洗濯物をすすぐすすぎ行程における洗濯槽、および、洗濯物を脱水する脱水行程における脱水槽として兼用される。回転槽14の内部の底部には、パルセータ15が縦軸周りに回転可能に設けられている。パルセータ15の裏面、つまり、回転槽14の底部に対向する面には、複数枚の裏羽根16が設けられている。
図2に例示するように、パルセータ15の裏面において、裏羽根16は、当該パルセータ15の中央部から周端部に向かって放射状に延びている。また、裏羽根16は、パルセータ15の中央部から周端部に向かって直線状に延びている。なお、裏羽根16は、パルセータ15の中央部から周端部に向かって曲線を帯びるように放物線状に曲がった形状であってもよい。
図1に例示するように、回転槽14の底部の上面とパルセータ15の裏面との間には裏羽根空間部17が形成されている。裏羽根16は、この裏羽根空間部17内に収容されている。詳しくは後述するように、この裏羽根空間部17内においてパルセータ15の回転に伴い裏羽根16が回転することにより、当該裏羽根空間部17内の水が押し出されるポンプ機能が実現される。即ち、この裏羽根空間部17は、いわゆるポンプ室として機能する。
水槽12の下部の中央部には駆動機構部18が設けられている。この駆動機構部18は、可変速駆動が可能なモータ、クラッチ機構、ブレーキ装置などを備えている。洗い行程時またはすすぎ行程時においては、駆動機構部18は、モータの回転力を、クラッチ機構によってパルセータ15に伝達する。脱水行程時においては、駆動機構部18は、モータの回転力を、クラッチ機構によって回転槽14およびパルセータ15に高速で伝達する。
そして、回転槽14の内周面には、当該回転槽14の軸方向、つまり、上下方向に沿って延びる複数、この場合、2つの循環ダクト19A,19Bが設けられている。循環ダクト19A,19Bの下端部は、それぞれ裏羽根空間部17に連通されている。パルセータ15が回転すると、当該パルセータ15とともに裏羽根16が裏羽根空間部17内において回転する。そして、裏羽根空間部17内において回転する裏羽根16により、裏羽根空間部17内の水が当該裏羽根空間部17の外周側、つまり、循環ダクト19A,19B側に押し出されるようになり、これにより、裏羽根空間部17内の水が循環ダクト19A,19Bを通して上昇するようになる。即ち、洗濯機10は、裏羽根空間部17内において裏羽根16を回転させることにより、水槽12内の水を、循環ダクト19A,19Bを通して上昇させるポンプ機能を備えている。
また、循環ダクト19Aには、水平方向に沿ってスリット状に延びる複数、この場合、2つの吐出部19A1,19A2が設けられている。裏羽根16を回転させることによるポンプ機能により循環ダクト19A内を上昇する水は、複数の吐出部19A1,19A2を介して回転槽14内に吐出される。即ち、洗濯機10は、水槽12内の水を、循環ダクト19Aを通して上昇させ、複数の吐出部19A1,19A2から回転槽14内に吐出する循環機能を有している。
また、循環ダクト19Bには、水平方向に沿ってスリット状に延びる、この場合、1つの吐出部19B1が設けられている。裏羽根16を回転させることによるポンプ機能により循環ダクト19B内を上昇する水は、1つの吐出部19B1を介して回転槽14内に吐出される。即ち、洗濯機10は、水槽12内の水を、循環ダクト19Bを通して上昇させ、1つの吐出部19B1から回転槽14内に吐出する循環機能を有している。
図3および図4に例示するように、パルセータ15は、その全体が例えば合成樹脂で構成されており、平面視、つまり上方から見た形状が円形となるベース部21と、このベース部21の表面、この場合、上面の中央部において上方に突出する中央突部22と、ベース部21の表面において中央突部22を中心として放射状に延びる山状のメイン表羽根部23と、ベース部21の表面において中央突部22を中心として放射状に延びる山状の補助表羽根部24と、上述した裏羽根16と、を一体的に備えている。中央突部22の裏面側の中心部には、ボス部25が設けられている。ボス部25は、駆動機構部18が備えるパルセータ駆動軸18aに上方から嵌合される。また、パルセータ15は、その周端部が、回転槽14の内底部において水平となる平坦な円環状の面部となっており、その周端部の内側に、下方に向かって滑らかにへこむへこみ部を備えている。
駆動機構部18は、回転槽14の内底部において、パルセータ15を、図4に例示する正転方向R1および反転方向R2に回転可能に構成されている。ここで、図4に例示する正転方向R1は、パルセータ15の当該正転方向R1への回転に伴いメイン表羽根部23が回転槽14内の洗濯物を巻き込むような状態となる「巻き込み方向」の一例である。また、図4に例示する反転方向R2は、パルセータ15の当該反転方向R2への回転に伴いメイン表羽根部23が回転槽14内の洗濯物を押し出すような状態となる「押し出し方向」の一例である。
メイン表羽根部23は、複数、この場合、3つ設けられている。メイン表羽根部23は、中央突部22の周囲において等間隔で配置されている。メイン表羽根部23は、ベース部21の上面において、中央突部22から放射状に延び、且つ、その先端部がベース部21の径方向に対して一方側に傾斜した形状となっている。
そして、メイン表羽根部23の両側面のうち先端部が傾斜する方向側の側面は、パルセータ15が正転方向R1に回転する場合に回転槽14内の洗濯物を巻き込む巻き込み面23aを構成している。一方、メイン表羽根部23の両側面のうち先端部が傾斜する方向とは反対側の側面は、パルセータ15が反転方向R2に回転する場合に回転槽14内の洗濯物を押し出す押し出し面23bを構成している。メイン表羽根部23は、巻き込み方向R1側と押し出し方向R2側とで異なる形状を有している。また、メイン表羽根部23の先端部は、巻き込み方向R1側に巻き込むような形状となっている。また、メイン表羽根部23の上面は、中央突部22側である基端部側から先端部側に向かって、徐々に下方に傾斜する形状となっている。
また、補助表羽根部24は、複数、この場合、3つ設けられている。補助表羽根部24は、中央突部22の周囲において等間隔で配置されている。また、補助表羽根部24は、それぞれ、隣り合うメイン表羽根部23の間の中央部に位置して設けられている。パルセータ15の上面において、メイン表羽根部23および補助表羽根部24は、交互に配置されている。また、補助表羽根部24の高さ、つまり、ベース部21の上面からの突出量は、メイン表羽根部23の高さ、つまり、ベース部21の上面からの突出量よりも低くなっている。即ち、パルセータ15は、隣り合うメイン表羽根部23の間において、これらメイン表羽根部23よりも低い補助表羽根部24が補助的に存在する構成となっている。
補助表羽根部24は、ベース部21の上面において、中央突部22から放射状に延び、且つ、その先端部がベース部21の径方向に対して一方側に傾斜した形状となっている。そして、補助表羽根部24の両側面のうち先端部が傾斜する方向側の側面は、パルセータ15が正転方向R1に回転する場合に回転槽14内の洗濯物を補助的に巻き込む巻き込み面24aを構成している。一方、補助表羽根部24の両側面のうち先端部が傾斜する方向とは反対側の側面は、パルセータ15が反転方向R2に回転する場合に回転槽14内の洗濯物を補助的に押し出す押し出し面24bを構成している。補助表羽根部24は、巻き込み方向R1側と押し出し方向R2側とで異なる形状を有している。また、補助表羽根部24の先端部は、巻き込み方向R1側に巻き込むような形状となっている。また、補助表羽根部24の上面は、ほぼ水平となる平坦な形状となっている。
また、パルセータ15には、当該パルセータ15の表面側と裏面側とを貫通する複数の貫通孔51が設けられている。この場合、複数の貫通孔51は、何れも円形状に開口する孔となっている。また、複数の貫通孔51の開口面積は、相互に完全に一致あるいはほぼ一致する大きさとなっている。また、パルセータ15における複数の貫通孔51の密度は、中心部に近づくほど密となっており、一方、周端部に向かうほど疎となっている。
上述した通り、パルセータ15が回転すると、当該パルセータ15とともに裏羽根16が裏羽根空間部17内において回転し、これにより、裏羽根空間部17内の水が当該裏羽根空間部17の外周側に押し出されるようになる。このとき、この裏羽根16によるポンプ作用に伴い、水槽12内の水は、パルセータ15の貫通孔51から裏羽根空間部17内に吸い込まれ、そして、裏羽根空間部17内に吸い込まれた水は、パルセータ15の外周端、および、パルセータ15の吐き出し部42に存在する貫通孔51から吐き出されるようになる。
本実施形態の洗濯機10は、循環ダクト19Aの吐出口19A1,19A2から吐出される循環水の総吐出量と、循環ダクト19Bの吐出口19B1から吐出される循環水の総吐出量とを、異ならせる構成となっている。即ち、洗濯機10は、ある時点において、循環ダクト19Aから吐出される循環水の総量と、循環ダクト19Bから吐出される循環水の総量と、を異ならせるようにした構成となっている。
即ち、洗濯機10は、上述した通り、循環ダクト19Aに設ける吐出口の数を2つとし、一方、循環ダクト19Bに設ける吐出口の数を1つとしており、つまり、2つの循環ダクト19A,19Bにそれぞれ設けられる吐出口の数を異ならせている。これにより、図5に例示するように、吐出口の多い循環ダクト19Aからの循環水Waの吐出量を、吐出口の少ない循環ダクト19Bからの循環水Wbの吐出量よりも多くすることができ、即ち、ある時点において2つの循環ダクト19A,19Bの吐出口から吐出される循環水Wa,Wbの吐出量を相互に異ならせることができる。
また、図5に例示するように、洗濯機10は、循環ダクト19Aの吐出口19A1,19A2の横方向の幅と、循環ダクト19Bの吐出口19B1の横方向の幅と、を相互に異ならせている。この場合、洗濯機10は、循環ダクト19Aの吐出口19A1,19A2の横方向の幅を、循環ダクト19Bの吐出口19B1の横方向の幅よりも大きくしている。これにより、循環ダクト19Aの吐出口19A1,19A2から吐出される循環水Waの吐出幅を、循環ダクト19Bの吐出口19B1から吐出される循環水Wbの吐出幅よりも広くすることができ、即ち、2つの循環ダクト19A,19Bの吐出口から吐出される循環水の吐出幅を相互に異ならせることができる。
本実施形態に係る洗濯機10によれば、複数の循環ダクト19A,19Bを備える構成において、循環ダクト19Aに設けられる吐出口の数と、循環ダクト19Bに設けられる吐出口の数と、を異ならせることにより、複数の循環ダクト19A,19Bの吐出口から吐出される水の吐出量を異ならせている。この構成によれば、水槽12内の水位や回転槽14内の洗濯物量などといった槽内の状況にかかわらず、回転槽14内の広範囲にわたって異なる方向から異なる水量により循環水を吐出させることができ、回転槽14内の洗濯物に十分に循環水をかけることができる。
また、洗濯機10によれば、複数の循環ダクト19A,19Bの吐出口から吐出される循環水の量だけでなく吐出幅も異ならせている。この構成によれば、回転槽14内のより広範囲にわたって異なる方向から異なる水量により循環水を吐出させることができ、槽内の状況にかかわらず、回転槽14内の洗濯物に一層効果的に循環水をかけることができる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、循環ダクト19A,19Bの構成、特に吐出口の構成に創意工夫を施すことにより、水槽12内の状況にかかわらず洗濯物に十分に循環水をかけることができる構成例を開示した。これに対し、第2実施形態では、洗い行程における制御内容に創意工夫を施すことにより、水槽12内の状況にかかわらず洗濯物に十分に循環水をかけることができる形態を開示する。
即ち、図6に例示する制御装置100は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、制御プログラムを実行することにより洗濯機10の動作全般を制御する。この制御装置100は、制御プログラムを実行することにより、洗い行程実行処理部101、重量検知処理部102をソフトウェアにより仮想的に実現する。なお、洗い行程実行処理部101、重量検知処理部102は、ハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより実現してもよい。
洗い行程実行処理部101は、洗い行程実行手段の一例であり、図7に例示するように、回転槽14内の洗濯物を洗う洗い行程において、まず予備洗い行程(S1)を実行し、その後、本洗い行程(S2)を実行するように構成されている。予備洗い行程では、洗い行程実行処理部101は、水槽12内に所定水位よりも低い水位まで給水してパルセータ15を回転させる。これにより、回転槽14内の洗濯物が緩やかに攪拌され、洗濯物の予備的な洗浄が行われる。
一方、本洗い行程では、洗い行程実行処理部101は、水槽12内に所定水位まで給水してパルセータ15を回転させる。これにより、回転槽14内の洗濯物が強く攪拌され、洗濯物の本洗いが行われる。なお、ここでいう所定水位は、例えば、周知の重量センシング処理により検知された回転槽14内の洗濯物量に基づいて自動的に設定される設定水位、あるいは、ユーザによる図示しない操作ボタンの操作によって指定される設定水位、などである。
また、洗い行程実行処理部101は、通常水流洗い行程および強水流洗い行程を実行可能に構成されている。通常水流洗い行程は、本洗い行程において、パルセータ15を所定の通常回転速度で回転させることにより、あるいは、パルセータ15を回転させるオン時間を通常のオン時間で回転させることにより、水槽12内の水に通常水流を発生させて洗濯物を洗う行程である。
一方、強水流洗い行程は、パルセータ15を所定の通常回転速度よりも高速である高回転速度で回転させることにより、あるいは、パルセータ15を回転させるオン時間を通常のオン時間よりも長くして回転させることにより、水槽12内の水に通常水流よりも強い強水流を発生させて洗濯物を洗う行程である。
重量検知処理部102は、重量検知手段の一例であり、周知の重量センシング処理により、回転槽14に収容されている洗濯物の重量を検知する。重量センシング処理は、回転槽14内の洗濯物の重量に応じて洗濯機モータ21の回転負荷が変化することを利用するものであり、例えば水槽14内への給水前の状態で、洗濯機モータ21を所定の短時間だけ回転させ、その際の洗濯機モータ21の回転速度の変化を検出することにより行うことができる。また、重量検知処理部102は、水槽12の重量を検知する図示しない重量センサなどを備えることにより洗濯物量を検知する構成としてもよい。
そして、図8に例示するように、洗い行程実行処理部101は、予備洗い行程および本洗い行程において、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせるように構成されている。また、洗い行程実行処理部101は、予備洗い行程と本洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合、および、予備洗い行程と本洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合を相互に異ならせるように構成されている。
即ち、洗い行程実行処理部101は、例えば洗濯物量が軽い場合、例えば1Kgである場合において、パルセータ15を正転方向R1に回転させる場合には、予備洗い行程では、パルセータ15を1.0秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を100rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として通常水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を0.8秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を90rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として強水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を1.2秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を110rpmとする。
ここで、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は100rpmであるのに対して、通常水流洗い行程における回転速度は90rpmであるから、90/100=0.9と算出される。一方、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.0秒であるのに対して、通常水流洗い行程におけるオン時間は0.8秒であるから、0.8/1.0=0.8と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「0.9」を、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「0.8」よりも大きくしている。
また、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は100rpmであるのに対して、強水流洗い行程における回転速度は110rpmであるから、110/100=1.1と算出される。一方、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.0秒であるのに対して、強水流洗い行程におけるオン時間は1.2秒であるから、1.2/1.0=1.2と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「1.1」を、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「1.2」よりも小さくしている。
また、洗い行程実行処理部101は、例えば洗濯物量が軽い場合、例えば1Kgである場合において、パルセータ15を反転方向R2に回転させる場合には、予備洗い行程では、パルセータ15を1.2秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を120rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として通常水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を1.0秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を90rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として強水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を1.4秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を130rpmとする。
ここで、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は120rpmであるのに対して、通常水流洗い行程における回転速度は90rpmであるから、90/120=0.75と算出される。一方、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.2秒であるのに対して、通常水流洗い行程におけるオン時間は1.0秒であるから、1.0/1.2=約0.83と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「0.75」を、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「約0.83」よりも小さくしている。
また、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は120rpmであるのに対して、強水流洗い行程における回転速度は130rpmであるから、130/120=約1.08と算出される。一方、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.2秒であるのに対して、強水流洗い行程におけるオン時間は1.4秒であるから、1.4/1.2=約1.17と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「1.08」を、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「約1.17」よりも小さくしている。
また、洗い行程実行処理部101は、例えば洗濯物量が重い場合、例えば6Kgである場合において、パルセータ15を正転方向R1に回転させる場合には、予備洗い行程では、パルセータ15を1.2秒オンして0.8秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を130rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として通常水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を1.0秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を110rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として強水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を1.3秒オンして0.8秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を140rpmとする。
ここで、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は130rpmであるのに対して、通常水流洗い行程における回転速度は110rpmであるから、110/130=約0.85と算出される。一方、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.2秒であるのに対して、通常水流洗い行程におけるオン時間は1.0秒であるから、1.0/1.2=約0.83と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「約0.85」を、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「約0.83」よりも大きくしている。
また、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は130rpmであるのに対して、強水流洗い行程における回転速度は140rpmであるから、140/130=約1.08と算出される。一方、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.2秒であるのに対して、強水流洗い行程におけるオン時間は1.3秒であるから、1.3/1.2=約1.08と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「約1.08」と、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「約1.08」とを、概ね同じ、あるいは、完全に同じとしている。
また、洗い行程実行処理部101は、例えば洗濯物量が重い場合、例えば6Kgである場合において、パルセータ15を反転方向R2に回転させる場合には、予備洗い行程では、パルセータ15を1.4秒オンして0.8秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を140rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として通常水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を1.2秒オンして1.0秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を130rpmとする。また、洗い行程実行処理部101は、本洗い行程として強水流洗い行程を実行する場合には、パルセータ15を1.8秒オンして0.8秒オフする制御を繰り返すとともに、パルセータ15の回転速度を150rpmとする。
ここで、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は140rpmであるのに対して、通常水流洗い行程における回転速度は130rpmであるから、130/140=約0.93と算出される。一方、予備洗い行程と通常水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.4秒であるのに対して、通常水流洗い行程におけるオン時間は1.2秒であるから、1.2/1.4=約0.86と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「約0.93」を、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「約0.86」よりも大きくしている。
また、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、予備洗い行程における回転速度は140rpmであるのに対して、強水流洗い行程における回転速度は150rpmであるから、150/140=約1.07と算出される。一方、予備洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合は、予備洗い行程におけるオン時間は1.4秒であるのに対して、強水流洗い行程におけるオン時間は1.8秒であるから、1.8/1.4=約1.29と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合「約1.07」を、パルセータ15のオン時間を異ならせる度合「約1.29」よりも小さくしている。
また、洗い行程実行処理部101は、重量検知処理部102により検知される洗濯物の重量が所定量よりも重い場合と軽い場合とで、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせるように構成されている。なお、洗濯物量の軽重を判定する基準となる所定量は、適宜変更して設定することができる。また、洗い行程実行処理部101は、洗濯物の重量が重い場合と軽い場合とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合、および、洗濯物の重量が重い場合と軽い場合とでパルセータ15のオン時間を異ならせる度合を異ならせるように構成されている。
また、洗い行程実行処理部101は、通常水流洗い行程および強水流洗い行程において、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせるように構成されている。また、洗い行程実行処理部101は、通常水流洗い行程および強水流洗い行程において、パルセータ15の回転速度を異ならせる度合およびパルセータ15のオン時間を異ならせる度合を異ならせるように構成されている。
即ち、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が軽い場合において予備洗い行程を実行する場合には、正転方向R1の回転速度を100rpm、反転方向R2の回転速度を120rpm、正転方向R1のオン時間を1.0秒、反転方向R2のオン時間を1.2秒としている。一方、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が重い場合において予備洗い行程を実行する場合には、正転方向R1の回転速度を130rpm、反転方向R2の回転速度を140rpm、正転方向R1のオン時間を1.2秒、反転方向R2のオン時間を1.4秒としている。即ち、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせている。
また、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで正転方向R1の回転速度を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の正転方向R1の回転速度が100rpmであるのに対して、洗濯物量が重い場合の正転方向R1の回転速度が130rpmであるから、100/130=約0.77と算出される。一方、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで正転方向R1のオン時間を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の正転方向R1のオン時間が1.0秒であるのに対して、洗濯物量が重い場合の正転方向R1のオン時間が1.2秒であるから、1.0/1.2=約0.83と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の正転方向R1の回転速度を異ならせる度合「約0.77」を、パルセータ15の正転方向R1のオン時間を異ならせる度合「約0.83」よりも小さくしている。
また、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで反転方向R2の回転速度を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の反転方向R2の回転速度が120rpmであるのに対して、洗濯物量が重い場合の反転方向R2の回転速度が140rpmであるから、120/140=約0.86と算出される。一方、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで反転方向R2のオン時間を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の反転方向R2のオン時間が1.2秒であるのに対して、洗濯物量が重い場合の反転方向R2のオン時間が1.4秒であるから、1.2/1.4=約0.86と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の反転方向R2の回転速度を異ならせる度合「約0.86」と、パルセータ15の反転方向R2のオン時間を異ならせる度合「約0.86」とを、概ね同じ、あるいは、完全に同じとしている。
また、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が軽い場合において通常水流洗い行程を実行する場合には、正転方向R1の回転速度を90rpm、反転方向R2の回転速度を90rpm、正転方向R1のオン時間を0.8秒、反転方向R2のオン時間を1.0秒としている。一方、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が重い場合において通常水流洗い行程を実行する場合には、正転方向R1の回転速度を110rpm、反転方向R2の回転速度を130rpm、正転方向R1のオン時間を1.0秒、反転方向R2のオン時間を1.2秒としている。即ち、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせている。
また、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで正転方向R1の回転速度を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の正転方向R1の回転速度が90rpmであるのに対して、洗濯物量が重い場合の正転方向R1の回転速度が110rpmであるから、90/110=約0.82と算出される。一方、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで正転方向R1のオン時間を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の正転方向R1のオン時間が0.8秒であるのに対して、洗濯物量が重い場合の正転方向R1のオン時間が1.0秒であるから、0.8/1.0=0.8と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の正転方向R1の回転速度を異ならせる度合「約0.82」を、パルセータ15の正転方向R1のオン時間を異ならせる度合「0.8」よりも大きくしている。
また、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで反転方向R2の回転速度を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の反転方向R2の回転速度が90rpmであるのに対して、洗濯物量が重い場合の反転方向R2の回転速度が130rpmであるから、90/130=約0.69と算出される。一方、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで反転方向R2のオン時間を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の反転方向R2のオン時間が1.0秒であるのに対して、洗濯物量が重い場合の反転方向R2のオン時間が1.2秒であるから、1.0/1.2=約0.83と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の反転方向R2の回転速度を異ならせる度合「約0.69」を、パルセータ15の反転方向R2のオン時間を異ならせる度合「約0.83」よりも小さくしている。
また、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が軽い場合において強水流洗い行程を実行する場合には、正転方向R1の回転速度を110rpm、反転方向R2の回転速度を130rpm、正転方向R1のオン時間を1.2秒、反転方向R2のオン時間を1.4秒としている。一方、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が重い場合において強水流洗い行程を実行する場合には、正転方向R1の回転速度を140rpm、反転方向R2の回転速度を150rpm、正転方向R1のオン時間を1.3秒、反転方向R2のオン時間を1.8秒としている。即ち、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせている。
また、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで正転方向R1の回転速度を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の正転方向R1の回転速度が110rpmであるのに対して、洗濯物量が重い場合の正転方向R1の回転速度が140rpmであるから、110/140=約0.76と算出される。一方、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで正転方向R1のオン時間を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の正転方向R1のオン時間が1.2秒であるのに対して、洗濯物量が重い場合の正転方向R1のオン時間が1.3秒であるから、1.2/1.3=0.92と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の正転方向R1の回転速度を異ならせる度合「約0.76」を、パルセータ15の正転方向R1のオン時間を異ならせる度合「0.92」よりも小さくしている。
また、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで反転方向R2の回転速度を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の反転方向R2の回転速度が130rpmであるのに対して、洗濯物量が重い場合の反転方向R2の回転速度が150rpmであるから、130/150=約0.87と算出される。一方、洗濯物量が重い場合と軽い場合とで反転方向R2のオン時間を異ならせる度合は、洗濯物量が軽い場合の反転方向R2のオン時間が1.4秒であるのに対して、洗濯物量が重い場合の反転方向R2のオン時間が1.8秒であるから、1.4/1.8=約0.78と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の反転方向R2の回転速度を異ならせる度合「約0.87」を、パルセータ15の反転方向R2のオン時間を異ならせる度合「約0.78」よりも大きくしている。
また、洗濯物量が軽い場合であってパルセータ15を正転方向R1に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における正転方向R1の回転速度が90rpmであるのに対し、強水流洗い行程における正転方向R1の回転速度が110rpmであるから、110/90=約1.22と算出される。一方、洗濯物量が軽い場合であってパルセータ15を正転方向R1に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の正転方向R1のオン時間を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における正転方向R1のオン時間が0.8秒であるのに対し、強水流洗い行程における正転方向R1のオン時間が1.2秒であるから、1.2/0.8=1.5と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の正転方向R1の回転速度を異ならせる度合「約1.22」を、パルセータ15の正転方向R1のオン時間を異ならせる度合「1.5」よりも小さくしている。
また、洗濯物量が軽い場合であってパルセータ15を反転方向R2に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における反転方向R2の回転速度が90rpmであるのに対し、強水流洗い行程における反転方向R2の回転速度が130rpmであるから、130/90=約1.44と算出される。一方、洗濯物量が軽い場合であってパルセータ15を反転方向R2に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の反転方向R2のオン時間を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における正転方向R1のオン時間が1.0秒であるのに対し、強水流洗い行程における反転方向R2のオン時間が1.4秒であるから、1.4/1.0=1.4と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の反転方向R2の回転速度を異ならせる度合「約1.44」を、パルセータ15の反転方向R2のオン時間を異ならせる度合「1.4」よりも大きくしている。
また、洗濯物量が重い場合であってパルセータ15を正転方向R1に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における正転方向R1の回転速度が110rpmであるのに対し、強水流洗い行程における正転方向R1の回転速度が140rpmであるから、140/110=約1.27と算出される。一方、洗濯物量が重い場合であってパルセータ15を正転方向R1に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の正転方向R1のオン時間を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における正転方向R1のオン時間が1.0秒であるのに対し、強水流洗い行程における正転方向R1のオン時間が1.3秒であるから、1.3/1.0=1.3と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の正転方向R1の回転速度を異ならせる度合「約1.27」を、パルセータ15の正転方向R1のオン時間を異ならせる度合「1.3」よりも小さくしている。
また、洗濯物量が重い場合であってパルセータ15を反転方向R2に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の回転速度を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における反転方向R2の回転速度が130rpmであるのに対し、強水流洗い行程における反転方向R2の回転速度が150rpmであるから、150/130=約1.15と算出される。一方、洗濯物量が重い場合であってパルセータ15を反転方向R2に回転させる場合において、通常水流洗い行程と強水流洗い行程とでパルセータ15の反転方向R2のオン時間を異ならせる度合は、通常水流洗い行程における正転方向R1のオン時間が1.2秒であるのに対し、強水流洗い行程における反転方向R2のオン時間が1.8秒であるから、1.8/1.2=1.5と算出される。即ち、制御装置100は、パルセータ15の反転方向R2の回転速度を異ならせる度合「約1.15」を、パルセータ15の反転方向R2のオン時間を異ならせる度合「1.5」よりも小さくしている。
また、洗い行程実行処理部101は、洗濯物量が軽い場合において通常水流洗い行程を行う場合を除き、メイン表羽根部23および補助表羽根部24に対する水の抵抗が大きくなる方向、この場合、押し出し方向である反転方向R2にパルセータ15が回転する場合に、もう一方の方向つまり巻き込み方向である正転方向R1にパルセータ15が回転する場合よりも、パルセータ15の回転速度を高くするように構成されている。
また、洗い行程実行処理部101は、メイン表羽根部23および補助表羽根部24に対する水の抵抗が大きくなる方向、この場合、押し出し方向である反転方向R2にパルセータ15が回転する場合に、もう一方の方向つまり巻き込み方向である正転方向R1にパルセータ15が回転する場合よりも、パルセータ15を回転させるオン時間を長くするように構成されている。
本実施形態に係る洗濯機10によれば、制御装置100は、予備洗い行程および本洗い行程において、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせるとともに、回転速度を異ならせる度合およびオン時間を異ならせる度合を異ならせる。この構成によれば、予備洗い行程における循環水の吐出量と、本洗い行程における循環水の吐出量とを適宜調整することができ、予備洗い行程および本洗い行程を含む洗い行程の全体にわたって、槽内の状況にかかわらず、洗濯物に十分に循環水をかけることができる。特に、水槽12内の水位が低い予備洗い行程において循環水の吐出量が多くなるような制御を行うことにより、洗い行程の初期である予備洗い行程から、洗濯物に効果的に循環水をかけることができる。
また、制御装置100は、洗濯物の重量が所定量よりも重い場合と軽い場合とで、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせるとともに、回転速度を異ならせる度合およびオン時間を異ならせる度合を異ならせる。この構成によれば、回転槽14内の洗濯物量に応じた吐出量で循環水を吐出させることができ、回転槽14内の洗濯物量にかかわらず、洗濯物に効果的に循環水をかけることができる。
また、制御装置100は、通常水流洗い行程および強水流洗い行程において、パルセータ15の回転速度およびパルセータ15を回転させるオン時間を異ならせるとともに、回転速度を異ならせる度合およびオン時間を異ならせる度合を異ならせる。この構成によれば、水槽12内に発生する水流が通常水流であっても強水流であっても、その水流に応じた吐出量で循環水を吐出させることができ、水槽12内の水流の強さにかかわらず、洗濯物に効果的に循環水をかけることができる。
また、制御装置100は、メイン表羽根部23および補助表羽根部24に対する水の抵抗が大きくなる方向にパルセータ15が回転する場合に、もう一方の方向にパルセータ15が回転する場合よりも、パルセータ15の回転速度を高くするように構成されている。また、制御装置100は、メイン表羽根部23および補助表羽根部24に対する水の抵抗が大きくなる方向にパルセータ15が回転する場合に、もう一方の方向にパルセータ15が回転する場合よりも、パルセータ15のオン時間を長くするように構成されている。この構成によれば、メイン表羽根部23および補助表羽根部24により水槽12内の水が押し出される状態、換言すれば、水槽12内の水を循環ダクト19A,19Bに押し出しやすい状態を長く確保することができ、循環ダクト19A,19Bからの循環水の吐出量を十分に確保することができる。
(その他の実施形態)
本実施形態は、上述した実施形態に限られるものではなく、例えば、次のように拡張または変更してもよい。
即ち、図9に例示するように、洗濯機10は、例えば、循環ダクト19Aに設けられる吐出口19A1,19A2の大きさと、循環ダクト19Bに設けられる吐出口19B1の大きさと、を異ならせることにより、複数の循環ダクト19A,19Bの吐出口から吐出される循環水の吐出量を異ならせる構成としてもよい。
また、図10に例示するように、洗濯機10は、例えば循環ダクト19Aの内部にリブ19rを設ける構成としてもよい。このリブ19rは、循環ダクト19A内の水路の流路面積を狭くするものであり、これにより、循環ダクト19Aの吐出口19A1,19B2から吐出される循環水の水勢を強めることができる。
また、循環ダクト19A,19Bに設ける吐出口の高さは、適宜調整して実施することができる。図11に示す構成例では、回転槽14内の洗濯物量が軽い場合に設定される水位L1を、循環ダクト19Aの下側の吐出口19A2よりも低い水位に設定し、回転槽14内の洗濯物量が多い場合に設定される水位L2を、循環ダクト19Aの下側の吐出口19A2よりも高く、且つ、循環ダクト19Aの上側の吐出口19A1および循環ダクト19Bの吐出口19B1よりも低い水位に設定している。また、通常水流洗い行程が選択された場合に設定される水位L3を、循環ダクト19Aの下側の吐出口19A2よりも高く、且つ、循環ダクト19Aの上側の吐出口19A1および循環ダクト19Bの吐出口19B1よりも低い水位であって、さらに上述の水位L2よりも低い水位に設定している。また、強水流洗い行程が選択された場合に設定される水位L4を、循環ダクト19Aの上側の吐出口19A1よりも低く、且つ、循環ダクト19Aの下側の吐出口19A2および循環ダクト19Bの吐出口19B1よりも高い水位に設定している。
なお、図11に例示した各種の水位L1~L4のほか、何れの水位が設定される場合においても、少なくとも1つの吐出口は、水面よりも高い位置に存在するように構成するとよい。また、水槽12内に設定水位の水が供給された状態において、仮に水没する吐出口が存在するとしても、洗い行程において水槽12内の水が攪拌されて水位が変動することに伴い、水没した吐出口が水面上に表れる状態も形成され得ることから、このような状態においては、洗濯物に対する循環水の供給を行うことができる。
また、メイン表羽根部23の数は、3つに限られるものではなく、その数を適宜変更して実施することができる。また、メイン表羽根部23の数は、奇数であっても偶数であってもよい。また、補助表羽根部24の数は、3つに限られるものではなく、その数を適宜変更して実施することができる。また、補助表羽根部24の数は、奇数であっても偶数であってもよい。また、メイン表羽根部23の数と補助表羽根部24の数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、隣り合うメイン表羽根部23の間に補助表羽根部24を有しない部位を設けることも許容される。また、隣り合うメイン表羽根部23の間に複数の補助表羽根部24を設けることも許容される。
また、回転槽14内に設ける循環ダクトの数は、2つに限られるものではなく、例えば3つ以上の複数であってもよい。また、回転槽14内に設けられる複数の循環ダクトは、相互に対向していてもよいし、対向していなくてもよい。また、回転槽14内に設けられる複数の循環ダクトは、回転槽14の周方向に沿って等間隔で設けられていてもよいし、不等間隔で設けられていてもよい。
本実施形態に係る洗濯機によれば、複数の循環ダクトの吐出口から吐出される水の吐出量が異なっている。この構成によれば、槽内の状況にかかわらず、洗濯物に十分に循環水をかけることができる。
なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。